JPH09149568A - 固定子およびその固定子を用いた回転電機 - Google Patents

固定子およびその固定子を用いた回転電機

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JPH09149568A
JPH09149568A JP30551495A JP30551495A JPH09149568A JP H09149568 A JPH09149568 A JP H09149568A JP 30551495 A JP30551495 A JP 30551495A JP 30551495 A JP30551495 A JP 30551495A JP H09149568 A JPH09149568 A JP H09149568A
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stator
iron core
magnetic
electric machine
laminated
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JP30551495A
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English (en)
Inventor
Takashi Yasuhara
隆 安原
Akiji Yamada
旭司 山田
Hiromitsu Fuku
裕光 富久
Tsugio Sekine
次雄 関根
Izumi Shimizu
泉 清水
Yukiro Endo
幸郎 遠藤
Matsutoshi Ihara
松利 井原
Ryuichi Iwata
竜一 岩田
Takahiro Takeda
高広 竹田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄心の製作精度が必要なく、分割鉄心の接合
部の磁気抵抗が小な固定子を提供する。 【課題を解決する手段】 回転電機のハウジング内に取
付けられ、磁性体からなる薄板を所定枚数積層し複数個
のスロットを有する固定子鉄心と、各スロットに収納さ
れた複数個の固定子コイルとを有する固定子において、
固定子鉄心3Aを複数の背部積層鉄心片31と複数の歯
部積層鉄心片320とに分割し、両鉄心片310、32
0の少なくとも一方の鉄心片の端面に磁性膜面34を塗
布し、塗布膜に直流磁場を印加し磁化配列を整合させ、
整合面が接合するように環状にしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導電動機や同期
機などの回転電機に係り、特に比較的小容量の汎用誘導
電動機に好適な電動機に関するものである。
【0001】
【従来の技術】従来から一般的に使用されている比較的
小容量の汎用誘導電動機などの回転電機を、図8を参照
して説明する。図8は、従来の回転電機の一部断面図を
含む略示説明図、図9は、従来の回転電機の固定子鉄心
の略示説明図である。図8では、上部半分を断面図と
し、下部半分を外形図となっている。
【0002】図8において、1はハウジングで、枠体或
いはフレームとも呼ばれ、鋳鉄など鉄系材料の鋳造によ
りほぼ筒状に作られ、電動機の外被を構成している。1
aは放熱フィンで、軸方向に伸びた短冊状をなし、ハウ
ジング1と一体鋳造され、その外周に放射状に形成され
ている。2A、2Bはエンドブラケットで、軸受ブラケ
ットとも呼ばれ、軸受4A、4Bを収納しハウジング1
の両端に各々インロー嵌合して取付けられるようになっ
ている。3′は固定子で、けい素鋼板の薄板積層でつく
られた固定子鉄心3A′と、この固定子鉄心3A′の内
周部に多数個設けられているスロットに巻回された固定
子コイル3Bとで構成されている。5は回転子で、回転
軸6を有し、この回転軸6がエンドブラケット2A、2
Bの軸受4A、4Bにより回転自在に保持されることに
より、固定子3内の所定の位置で、この固定子3に対向
した位置で回転するように構成されている。
【0002】そして、このような従来の電動機では、予
め固定子3′をハウジング1の内側に挿入して、その内
周壁に取付けておき、その後、この固定子3′内に回転
子5を挿入し、次いで回転軸6に軸受4A、4Bが嵌合
するようにして、ハウジング1の両端にそれぞれエンド
ブラケット2A、2Bをインロー嵌合させ、複数本のボ
ルト(図示せず)により、ハウジング1に固着して取付
け、組立てるようになっている。回転軸6は、その一端
側(図示では右側)がエンドブラケット2Aの軸受4B
を挿通して外部に突出し、出力軸を形成しているが、他
端側(図示では左側)はエンドブラケット2Aの軸受4
Aから突出した部分に外部冷却扇9(以下、外ファンと
称す)が取付けられている。10はエンドカバーで、外
ファン9を覆うカバーを形成している。そして、このエ
ンドカバー10には、外気を外ファン9で取り込むため
の開孔10a(以下、通風入口と称す)が設けられてい
る。また、この開孔10aの反対側は開放した円筒形若
しくは異形の円筒形に形成され、これによりエンドブラ
ケット2A及びハウジング1の外径部との間に径方向の
隙間部10bからなる通風出口が形成されるようになっ
ている。
【0003】従って、回転子5により外ファン9が回転
されると、エンドカバー10の通風入口10aから外気
が吸い込まれ、隙間部10bから吹き出されるようにな
り、これによりエンドブラケット2Aと、ハウジング1
及びエンドブラケット2Bの外部表面に外気を通風し、
冷却作用が得られるようになっている。回転子5は、上
記したように回転軸6のハウジング1内で固定子3′と
対向する位置に取付けられており、この回転子5には、
図示してない二次導体バーと、エンドリング7が設けら
れており、さらに、このエンドリング7と一体に内部冷
却扇8(以下、内ファンと称す)が形成されている。
【0004】前記内ファン8は、エンドリング7の両端
面から軸方向に突設された複数の羽根ブレードからな
り、電動機内部での空気の循環を図り、冷却作用が得ら
れるようにしている。すなわち、内ファン8により起こ
された空気流は、回転子5、エンドリング7、固定子コ
イル3B及び固定子鉄心3A′の両端面を冷却しながら
通過した後、ハウジング1に比して比較的温度上昇の低
いエンドブラケット2A、2Bの内面に沿って通過する
ときに放熱が得られるようになっている。ところで、上
記のような回転電機においては、その小形軽量化は常に
大きな命題であり、このため種々の小形化手段がとられ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記小形化手段の中
で、固定子スロット内に収納するコイルの数を増やし
て、換言するとコイル占積率(スロット容積と収納コイ
ル容積との比)を従来より向上して回転電機を小形にす
る方法がある。前記コイル占積率を向上するために、固
定子鉄心の背部と歯部とを別々の鉄心片で構成し、先
に、固定子コイルを予めスロットとなる位置に配置し、
その後両鉄心片を接合しスロット部を形成し、固定子鉄
心を構成する、いわゆる分割鉄心を用いる方法がある。
【0006】しかしながら、固定子鉄心を分割し、当該
分割鉄心片を接合した際に、当該接合部には僅かな空隙
が生じる。前記空隙は、回転電機の磁気回路中に存在す
る場合、当該空隙に磁束を通じるには多くの起磁力を要
する。これは、前記接合部に生じる空隙は、鉄心内に比
べ磁気抵抗が非常に高く、漏洩磁束が多く、磁束が通り
にくいためである。従って、磁気回路における分割鉄心
による空隙が多いほど磁気抵抗が高く、起磁力を多く必
要とする。その結果、回転電機の励磁電流が増加しなけ
ればならず、力率の低下を招き、回転電機の性能が従来
より低下するという欠点があった。
【0007】上記欠点である回転電機の励磁電流を抑制
し、回転電機の性能を保持するためには、分割鉄心片の
接合面を磁性膜材を介在させ、磁気抵抗を低下させる方
法が提案されている。しかし、単に磁性膜材を介在させ
るだけでは、当該磁性膜材の磁化スピン分子がランダム
であり、その効果が十分でないという問題があった。ま
た、別の手段としては、前記接合部の空隙を少なくする
ことが考えられる。そのためには工作精度を超精密精
度、いわゆる“ゼロゼロ”精度にしなければならず、そ
のためコストが高くなるという問題があった。本発明の
第一の目的は、上記のような問題点を解消するためにな
されたもので、磁性材料の磁化スピン分子を整合させ、
また鉄心の製作精度を向上させることなく、分割鉄心の
接合部に生じる磁気抵抗が小さく、漏洩磁束が小さい固
定子鉄心を提供することにある。本発明の第二の目的
は、前記固定子鉄心を用いた性能のよい小形軽量の回転
電機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るため、第一の発明に係る固定子の構成は、回転電機の
ハウジングの内周壁に取付けられ、磁性体からなる薄板
鉄心片を所定枚数積層し複数個のスロットを有する固定
子鉄心と、当該各スロットに収納された固定子コイルと
を有する固定子において、前記固定子鉄心を複数の背部
積層鉄心片と複数の歯部積層鉄心片とに分割し、前記両
積層鉄心片の少なくとも一方の端面に強磁性体粉膜を形
成し、当該膜に直流磁場を印加し磁化配列を整合させ、
前記両積層鉄心片をその磁化整合面が接合するように環
状に係合したことを特徴とするものである。第二の発明
に係る回転電機の構成は、回転電機のハウジングの内周
壁に取付けられ、磁性体からなる薄板を所定枚数積層し
複数個のスロットを有する固定子鉄心と、当該各スロッ
トに収納された固定子コイルとを有する固定子を用いた
回転電機において、上記の固定子を用いたことを特徴と
するものである。
【0009】上記構成を、より詳しく説明する。本発明
に係る固定子は、その固定子鉄心が、少なくとも二種類
以上の夫々が磁性材からなる薄板を所定枚数積層して形
成される複数組の積層鉄心片を環状配列して構成され、
当該両鉄心片が接合し合う少なくとも一方の鉄心片の端
面に磁束回路の断面方向に薄く、例えば、おおよそ0.
01〜0.05ミリメートルの厚さで磁性膜材を形成さ
せる。
【0010】前記磁性膜材としては、透磁率の高い(例
えばパーマロイ)磁性材を使用するのが望ましく、しか
も磁性材中に含まれる鉄分の粒度は10μmm以下がよ
い。そして、当該磁性材が前記鉄心片端面に膜を形成し
易くするために、エポキシまたはシリコン系接着材と併
用するのが望ましい。また、フェライト系鉄粉と前記接
着材を用いてもよいが、当該鉄粉粒度は、前述の通り1
0μmm以下がよい。当該磁性材を上記のような材質で
構成し、磁束を良好に通し、ヒステリシス損に代表され
る鉄損をけい素鋼板より大幅に少くなるようにしたもの
である。
【0011】そして、前記接着材と併用した磁性膜材
を、前記両鉄心のどちらかの片端面あるいは両方の端面
に塗布被着後、この接着材が固着しない内に、当該磁性
膜材に直流磁場を印加して、その内部の磁化スピン分子
の配列を整えて、所定方向に磁束が通り易くなるように
したものである。その後、当該鉄心片を磁性膜面が接合
するように、環状配列接合し、固定子鉄心を形成させ
る。鉄心片端面には前記接着材が付着しているので鉄心
片間の接合は容易に行える。したがって、回転電機の磁
気回路において、前記鉄心片を磁性膜面が接合するよう
に、環状に配列した際に、各鉄心片の接合部に生じた空
隙が前記磁性材の被着で埋まり小さくなることになる。
しかも、前記磁性膜材は、直流磁場の印加により磁化ス
ピン分子が整合されているので、磁気抵抗が小さくな
り、磁束が通り易くなり、励磁電流の増加を防止できる
ようにしたものである。以上のように本発明は、回転電
機の磁気回路を分割鉄心で形成しても電気特性に殆ど支
障はなく、良特性をうることができるように構成される
ものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1乃至
図7により説明する。 〔実施の形態 1〕図1は、本発明に係る固定子を用い
た誘導電動機の略示説明図、図2は、本発明に係る固定
子の略示説明図、図3は、図2の固定子を構成する背部
固定子鉄心片の説明図、図4は、図2の固定子を構成す
る歯部固定子鉄心片の説明図、図5は、図3の歯部固定
子鉄心片の直流磁場印加説明図、図6は、図2の固定子
鉄心の斜視図、図7は、図2の固定子の磁気回路説明図
である。
【0013】図1に示す誘導電動機は、図8に示す誘導
電動機と固定子が相違するのみであり、他は同一構造で
あるのて、詳細な説明は煩瑣となるので本発明と関係す
る部分のみ簡単に説明する。また、同一符号は同等部分
であるので再度の説明を省略する。新たな主な符号のみ
を説明する。3は固定子、3Aは固定子鉄心である。図
1において、誘導電動機は、ハウジング1の内周壁に固
定子3が取付けられ、前記固定子3は、けい素鋼板など
の磁性材を軸方向に所定枚数が積層されることによって
形成された固定子鉄心3Aと、固定子鉄心3Aのスロッ
ト3C内に収納された固定子コイル3Bとを有してい
る。
【0014】固定子鉄心3Aは、背部積層鉄心片310
と歯部積層鉄心片320とに分割形成され、これらが複
数個交互に環状に配置されることにより構成されてい
る。図2においては、前記積層鉄心片310はその全体
が図示されず、それを構成する鉄心片31が図示されて
いるので、鉄心片31を参照して説明する。前記複数個
の各鉄心片31は、それぞれ背部31aと、当該背部3
1aの内側中央部に環の径中心方向へ対して突設された
小片部31bとからT字状に形成されている。
【0015】図3を参照して、さらに詳細に説明する
と、前記鉄心片31は、背部31aと、当該背部31a
の内側中央部に径中心方向へ対して突設された小片部3
1bを残して、当該小片部31bの環周方向の両側を切
欠いて、のちにスロット3Cとなる切欠き部31cを構
成して、T字状に形成されている。また、鉄心片31の
背部31aには、径方向の両側部に前記鉄心片32と係
合する突起31dが形成され、かつ背部31aの周方向
外縁部の両側部には、面取り31eが設けられている。
そして、この鉄心片31を回転軸6の軸方向に所定枚数
積層することにより、上記積層鉄心片310が形成され
る。
【0016】次に、磁性部材34について説明する。前
記背部積層鉄心片310の背部31aには、その両側部
の面取り31eの終端より、その径方向の両側部端面に
は、前記突起31dを覆うように当該面取り31eに連
続して終端部まで磁性部材34を形成する。前記磁性部
材34は、例えばパーマロイのようにして透磁率の高い
磁性材粉と、その粒度が10μmm以下の鉄分とを混合
し、前記鉄心片の背部31aの径方向の両端面に塗膜が
形成され易くするために、エポキシまたはシリコン系接
着材と併用するのが好ましい。この場合、磁性材粉と1
0μmm以下の鉄分との混合は必ずしも必要でなく、1
0μmm以下の磁性材粉もしくは10μmm以下の鉄分
単独でも差し支えない。
【0017】図5を参照し、磁性膜材34の磁化につい
て説明する。図5において、11は着磁装置である。図
示する如く、着磁装置11は、長方形磁路11aに磁化
コイル11bを巻き廻し、その一部を磁極として開路部
とし、前記磁化コイル11bには直流電源11cを接続
して構成されている。前記長方形磁路11aの開路部の
磁極間に、前記磁性膜材34を形成した積層鉄心片31
0がその含まれる接着材が固化しない内に配設される。
そして、前記磁性膜材34に、着磁装置11により、直
流磁場を印加すると磁性膜材34の内部の磁化方向は、
図示の矢印ロで示すように一定方向に配列するようにな
る。
【0018】つぎに、歯部積層鉄心片320について説
明する。図4には歯部積層鉄心片320全体が図示され
ず、その構成する鉄心片32が図示されているので、こ
れを参照して説明する。図示する如く、鉄心片32は、
鉄心片31における径方向の長さ、すなわち背部31a
と小片部31bと合わせた長さと同一の長さと、前記鉄
心片31の小片部31bと同様の幅を有する直立部32
aが形成されている。前記直立部32aは、その幅方向
の両側は端部35を形成し、その一端に幅方向に突設し
た舌片32cを設けた端縁部32bが設けられ、他の一
端の先端両側部には、鉄心片31と同様に面取り32e
が設けられ、前記面取り32eの近傍には、前記背部3
1aの突起31dと係合し得る凹溝32dが形成されて
いる。そして、この鉄心片32を回転軸6の軸方向に所
定枚数積層することにより、上記積層鉄心片320が形
成される。
【0019】図6、7を参照して上記の積層鉄心片31
0と積層鉄心片320とを係合させ固定子3と固定子鉄
心3Aとの形成について説明する。積層鉄心片310
(図7は、鉄心片31を図示)の切欠き部31cと小片
部31bとで形成される各空間部に、予め成形された所
定個数の固定子コイル3Bを、図示しない治具により所
定の位置に環状にそれぞれ配置する。そののち、前記積
層鉄心片310の径方向の両側の磁性膜材34を設けた
面に対し、積層鉄心片320(図7は、鉄心片32を図
示)を固定子鉄心3Aの径方向中心側から、図示しない
移動手段により径方向に沿って移動し係合させる。
【0020】このとき、各積層鉄心片320の凹溝32
dが鉄心片31の突起31dが係合することによって相
互に組み付けられ、前記磁性膜材34と前記鉄心片32
の端面35とが接合し、かつ積層鉄心片320の端縁部
32bと積層鉄心片310の小片部31bと切欠き部3
1cとによって、既に配置されているコイル3Bを囲繞
するようにスロット3Cを形成する。このようにして、
前記スロット3C内に固定子コイル3Bを収納すること
ができる。なお、前記スロット3Cは、その突設した舌
片32cによりセミクローズ型となる。
【0021】このとき、各積層鉄心片310における背
部31aの環状円周方向の幅は、鉄心片32が係合され
たとき、二個のスロット3Cの幅と前記二個のスロット
3Cに挾まれている小片部31bとを合わせた寸法とな
っている。固定子コイル3Bは、予め、スロット3C内
に収納し得る形状となるように成形されている。即ち、
固定子コイル3Bは、複数本の導線がトロイダル状に巻
線され、スロット3C内に挿入される部分は、スロット
3Cの角度位置に応じた角度に成形されている。
【0022】また、図6に示すように、固定子コイル3
Bのコイルエンド部33c、33dは、当該固定子コイ
ル3Bが固定子鉄心3Aのスロット3Cに挿入されたと
き、固定子鉄心3Aの回転軸方向の上部及び下部に露出
することとなる。その際、固定子コイル3Bのコイルエ
ンド部33c、33dは、スロット3Cに挿入されたと
き、隣接するスロット3Cに挿入された固定子コイル3
Bのコイルエンド部と干渉するのをさけるため、図示し
ないが適度の半径をもつ曲線状に成形するのが望まし
い。
【0023】従来においては、それぞれの積層鉄心片に
製作寸法誤差や組付け誤差があるので、上述のように二
個の固定子鉄心を組付けると、両積層鉄心片の係合部分
に僅かな隙間が生じていた。すなわち、図7に示すよう
に、磁気回路50において、前記係合部が8箇所存在す
る。当該係合部が隙間となると誘導電動機の固定子と回
転子の間の空隙と同様の空隙が、新たに増えたことにな
り、前記空隙部に磁束を通過させるために多大な起磁力
を要する結果、励磁電流が異常に増加する。本実施の形
態によれば、前記製作誤差に概相当する僅かな厚さで、
磁性材を挟んで係合することから、空隙の磁気抵抗が低
くなり、しかも磁性材内部の磁場配列が整っているの
で、さらに磁束は良好に通すので従来のような励磁電流
の増加が防止できる。しかも磁性材は、高透磁率材でし
かも鉄分の粒度が10μmm以下の非常に小さいもので
構成するから、当該磁性材が鉄心片のように積層されて
いなくて軸方向に一体的となっているものであっても、
渦電流による鉄損の影響は問題にならない。前記高透磁
率材のヒステリシス損は、電解鉄のほぼ1/5である。
【0024】また、上記実施の形態によれば、磁性膜材
34を積層鉄心片310の接合端面に形成している場合
について説明したが、積層鉄心320の端面に形成して
も差し支えない。また、両積層鉄心片310、320と
の形状については、上記実施の形態に限定されることな
く、両鉄心片を係合したときの接合端面が磁化されるこ
とができれば差し支えない。また、回転電機の規格によ
っては、フェライト系鉄粉と前記接着材を用いても差し
支えないが、当該鉄粉粒度は、前述の通りであることは
いうまでもない。当該磁性材を上記のような材質で構成
すると、磁束は良好に通すが、ヒステリシス損に代表さ
れる鉄損は、けい素鋼板より大幅に少ない。以上のよう
に構成したことにより、電気特性の良好な小形軽量の回
転電機が提供できる。
【0025】
【発明の効果】上記詳細に説明した如く、本発明の構成
によれば、回転電機のハウジングの内周壁に取付けら
れ、磁性材からなる薄板を所定枚数積層して形成される
固定子鉄心と、該固定子鉄心の内周部の各スロットに収
納される固定子コイルとを有する固定子において、少な
くとも二種類以上の夫々が前記薄板を所定枚数積層して
形成される複数組の積層鉄心片を環状配列して構成され
る固定子鉄心で、当該鉄心片が接合し合う少なくとも一
方の鉄心片の端面に磁性膜材を形成し、直流磁場を印加
し、磁化スピン分子の方向を整合させて構成したことに
より、以下に列挙する効果を得ることができる。 (1)小形軽量化のため、分割鉄心を使用したにもかか
わらず、鉄心の製作精度を向上させることなく、前記分
割鉄心の接合部に生じる磁気抵抗が小さく、漏洩磁束が
小さい固定子を提供することができる。 (2)小形軽量化のため、分割鉄心を使用したにもかか
わらず、効率や力率の低下がない電気特性の良好な回転
電機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固定子を用いた誘導電動機の略示
説明図である。
【図2】本発明に係る固定子の略示説明図である。
【図3】図2の固定子を構成する背部固定子鉄心片の説
明図である。
【図4】図2の固定子を構成する歯部固定子鉄心片の説
明図である。
【図5】図3の歯部固定子鉄心片の直流磁場印加説明図
である。
【図6】図2の固定子鉄心の斜視図である。
【図7】図2の固定子の磁気回路説明図である。
【図8】従来の回転電機の一部断面図を含む略示説明図
である。
【図9】従来の回転電機の固定子鉄心の略示説明図であ
る。
【符号の説明】
1…ハウジング 3…固定子 3A…固定子鉄心 3B…固定子コイル 3C…スロット 11…着磁装置 31…背部鉄心片 31a…鉄心片31の背部 31b…鉄心片31の小片部 31c…鉄心片31の切欠き部 32…歯部鉄心片 32a…鉄心片32の直立部 32b…鉄心片32の端縁部 32c…舌片 34…磁性膜材 50…磁気回路 310…背部積層鉄心片 320…歯部積層鉄心片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関根 次雄 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 清水 泉 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 遠藤 幸郎 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 井原 松利 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 岩田 竜一 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内 (72)発明者 竹田 高広 千葉県習志野市東習志野町7丁目1番1号 株式会社日立製作所産業機器事業部内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転電機のハウジングの内周壁に取付け
    られ、磁性体からなる薄板鉄心片を所定枚数積層し複数
    個のスロットを有する固定子鉄心と、当該各スロットに
    収納された固定子コイルとを有する固定子において、 前記固定子鉄心を複数の背部積層鉄心片と複数の歯部積
    層鉄心片とに分割し、前記両積層鉄心片の少なくとも一
    方の端面に強磁性体粉膜を形成し、当該膜に直流磁場を
    印加し磁化配列を整合させ、 前記両積層鉄心片をその磁化整合面が接合するように環
    状に係合したことを特徴とする固定子。
  2. 【請求項2】 回転電機のハウジングの内周壁に取付け
    られ、磁性体からなる薄板を所定枚数積層し複数個のス
    ロットを有する固定子鉄心と、当該各スロットに収納さ
    れた固定子コイルとを有する固定子を用いた回転電機に
    おいて、請求項1記載の固定子を用いたことを特徴とす
    る回転電機。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001008284A1 (fr) * 1999-07-26 2001-02-01 Sun Coil Co., Ltd. Structure de rotor (stator) et procede d'enroulement de fils sur ce rotor (stator)
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