JPH09145675A - 中性ラジカル測定方法及び中性ラジカル測定装置 - Google Patents

中性ラジカル測定方法及び中性ラジカル測定装置

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JPH09145675A
JPH09145675A JP30244195A JP30244195A JPH09145675A JP H09145675 A JPH09145675 A JP H09145675A JP 30244195 A JP30244195 A JP 30244195A JP 30244195 A JP30244195 A JP 30244195A JP H09145675 A JPH09145675 A JP H09145675A
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JP
Japan
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electron beam
neutral
beam generator
liquid nitrogen
plasma
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JP30244195A
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Yukinobu Hikosaka
幸信 彦坂
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中性ラジカル測定方法及び中性ラジカル測定
装置に関し、S/N比を高めて精度の高い測定を行う。 【解決手段】 質量分析装置2内の電子ビーム発生装置
5の周囲に冷却シュラウド11を配置し、電子ビーム発
生装置5におけるガス分子の熱解離を防止するように冷
却しながら中性ラジカルを測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中性ラジカル測定方
法及び中性ラジカル測定装置に関するもので、特に、中
性ラジカルを用いて酸化膜等をプラズマエッチングする
場合の中性ラジカルの量を測定する中性ラジカル測定方
法及び中性ラジカル測定装置に関するものある。
【0002】
【従来の技術】従来、プラズマ中の中性ラジカルを測定
する場合には、質量分析装置を用いた出現質量分析法
(Appearance Mass Spectrom
etry:例えば、Japanese Journal
of Applied Physics,Vol.3
3,1993,pp.L353〜L356参照)が知ら
れている。
【0003】この出現質量分析法とは、中性ラジカルの
イオン化しきい値エネルギー、即ち、出現電圧と、ガス
分子の解離イオン化しきい値エネルギーとの差を利用し
て精度良く中性ラジカルを検出する測定方法である。
【0004】即ち、質量分析装置のイオン化室に導入す
る電子ビームのエネルギーを、中性ラジカルをイオン化
することができるが、ガス分子を解離イオン化すること
ができない程度の低いエネルギーに設定し、この低いエ
ネルギーの電子ビームをイオン化室に導入し、この状態
で、放電をONした時の信号を測定すると共に、放電を
OFFした時の信号を測定し、それらの信号の差を求め
ることによって、正味の中性ラジカルを検出するもので
ある。
【0005】図8参照 図8は、この様な従来の出現質量分析法を用いてCF4
プラズマ中のCFラジカルを測定した測定結果を示すも
ので、横軸はイオン化室に導入した電子ビームのエネル
ギーを示し、縦軸は、質量分析装置(QMS:Quad
rupoleMass Spectrometry)の
出力信号を示すものであり、また、○印は放電をONし
た時の出力信号を示し、△印は放電をOFFした時の出
力信号を示すものである。
【0006】ここで、放電OFF信号に注目すると、片
対数グラフで分かりにくいものの、電子ビームのエネル
ギーが25eV近傍から信号が増加しており、これはC
4分子の解離イオン化しきい値エネルギーの26.5
eVに対応するものであり(例えば、Japanese
Journal of Applied Physi
cs,Vol.31,1992,pp.2919〜29
24参照)、CF4 分子の解離イオン化信号を示してい
る。
【0007】次に、放電をONした時の信号を見ると、
放電OFF信号よりも低エネルギー側より信号が増加す
る傾向が見られる。これは、CFラジカルのイオン化し
きい値エネルギーの14.0eVに対応するものであ
り、CFラジカルのイオン化信号を示している。
【0008】ここで、CFラジカルのイオン化しきい値
エネルギーである14.0eV近傍で、且つ、14.0
eV以上の15eVにおける放電ON信号から放電OF
F信号を差し引くことによってCFラジカルの正味の量
を測定することができる。なお、14.0eVを大きく
越えた所においては、各種のラジカルの解離イオン化も
生ずるため、CFラジカルの正確な測定ができなくな
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のCFラ
ジカルのような放電OFF信号の大きな中性ラジカルの
測定においては、S/N比が低い状態で測定をしなけれ
ばならず、例えば、15eVにおけるS/N比は3程度
と低いため、精度の高い測定を行うことができなかっ
た。なお、この15eV近傍の低エネルギー側における
放電OFF信号は、電子ビーム発生装置内の熱フィラメ
ントによってCF4 ガス分子が熱解離したために発生し
た信号である。
【0010】したがって、本発明は、出現質量分析法を
用いてプラズマ中の中性ラジカルを測定する際に、S/
N比を高めて精度の高い測定を行うことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】ここで、図1を参照して
本発明における課題を解決するための手段を説明する
が、図1は本発明の原理的構成の説明図であり、本発明
の実施に用いる中性ラジカル測定装置の要部を示す図で
ある。 図1参照 (1)本発明は、中性ラジカル測定方法において、質量
分析装置2内の電子ビーム発生装置5の周囲に冷却シュ
ラウド11を配置し、電子ビーム発生装置5におけるガ
ス分子の熱解離を防止するように冷却しながら中性ラジ
カルを測定することを特徴とする。
【0012】この様に、中性ラジカルを測定する際に、
電子ビーム発生装置5の周囲に冷却シュラウド11を設
けて電子ビーム発生装置5を冷却することによって、ガ
ス分子の熱解離を防止することができ、したがって、ガ
ス分子の熱解離に基づくノイズ信号を減少することがで
きるので、S/N比の高い測定が可能になる。
【0013】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、冷却シュラウド11を、電子ビーム発生装置5のみ
を囲うように設けたことを特徴とする。
【0014】図1に示すように、電子ビーム発生装置5
全体を囲うように冷却シュラウド11を設けた場合に
は、プラズマ処理室1内からエクストラクタ3を介して
イオン化室4に導入する中性ラジカルの一部が冷却シュ
ラウド11のシュラウド正面壁12に吸着するため、中
性ラジカルが減少し、信号成分Sも減少するが、冷却シ
ュラウド11を電子ビーム発生装置5のみを囲うように
設けることによってSが減少することがなくなるので、
S/N比を飛躍的に大きくすることができる。
【0015】(3)また、本発明は、上記(1)または
(2)において、中性ラジカルがCFラジカルであるこ
とを特徴とする。
【0016】本発明の中性ラジカル測定方法は、ノイズ
信号の大きなCFラジカルの測定に最も有用である。
【0017】(4)また、本発明は、中性ラジカル測定
装置において、質量分析装置2内の電子ビーム発生装置
5の周囲に冷却シュラウド11を配置したことを特徴と
する。
【0018】(5)また、本発明は、上記(4)におい
て、冷却シュラウド11を、電子ビーム発生装置5のみ
を囲うように設けたことを特徴とする。
【0019】(6)また、本発明は、上記(4)または
(5)の中性ラジカル測定装置を備えたプラズマ処理装
置において、プラズマ中で発生した活性成分の発光に基
づいて活性成分の密度を測定する手段、活性成分の密度
と中性ラジカルの密度を比較する手段、及び、比較する
手段の出力に応じて放電条件を変更する手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0020】上記(4)または(5)の中性ラジカル測
定装置は、典型的には、プラズマ処理装置に付随して設
けるものであり、その場合に、プラズマ中で発生した活
性成分、例えば、CF4 分子のプラズマ化においてはF
原子の発光に基づいてF原子の密度を測定する手段を設
けて、CF/F比を測定し、その結果に基づいて原料ガ
スの流入量、圧力、或いは、放電電力等の放電条件を変
更することによって、安定した条件でのエッチングが可
能になる。
【0021】
【発明の実施の形態】ここで、図2乃至図4を参照して
本発明の第1の実施の形態の中性ラジカル測定方法及び
中性ラジカル測定装置を説明する。なお、図2は本発明
の第1の実施の形態に用いる中性ラジカル測定装置の概
略的構成の説明図であり、また、図3は、中性ラジカル
測定装置の細部の説明図であり、さらに、図4は第1の
実施の形態における測定結果を示す図である。
【0022】図2参照 本発明の中性ラジカル測定装置は質量分析装置32によ
って構成されるものであり、この質量分析装置32は、
プラズマエッチング装置21に取り付けられるものであ
る。
【0023】このプラズマエッチング装置21は、石英
製のプラズマ発生室22、及び、プラズマ処理室23に
よって構成され、プラズマ発生室22にはソース電源3
1から高周波電力の供給を受けてプラズマを発生させる
RFアンテナ(RFコイル)24が設けられている。
【0024】また、プラズマ処理室23には、CF4
の反応ガスを供給する反応ガス流量制御装置25、ゲー
トバルブ27を備えた反応ガス及び反応生成ガスを排出
する排気口26が設けられており、さらに、プラズマ処
理室23にはシリコンウェハ等の被処理基板29を着脱
自在に載置するホルダ28が設けられており、このホル
ダ28にはバイアス電源30よりバイアス電圧が印加さ
れる。
【0025】図3(a)参照 図3(a)は、図2における質量分析装置32を拡大し
たものであり、中性ラジカルをイオン化するイオン化室
34、中性ラジカルをイオン化室34に取り込むエクス
トラクタ33、イオン化室34にイオン化のための電子
ビームを供給する電子ビーム発生装置35、イオン化さ
れた中性ラジカルを収束するイオンレンズ36、中性ラ
ジカルの質量選択をするQポール(Quadrupol
e)37、中性ラジカルを偏向するエネルギー偏向板3
8、中性ラジカルを増幅検出するための二次電子増倍管
39、及び、少なくとも電子ビーム発生装置35を冷却
する液体窒素冷却シュラウド41が設けられている。
【0026】また、このエクストラクタ33は円錐形の
石英管により構成され、且つ、先端に内径が0.15m
mφのオリフィス穴を有しており、質量分析装置32に
設けた排気口40から質量分析装置32内を真空に引く
ことによってプラズマ処理室23の真空度よりも高真空
にして差動排気を実現し、圧力差に基づいてプラズマ処
理室23の中性ラジカルをエクストラクタ33の先端の
オリフィス穴から吸引する。
【0027】図3(b)参照 図3(b)は、電子ビーム発生装置35の概念的構成を
示す図であり、フィラメント43、フィラメント43を
加熱する電流源44、及び、フィラメント43から発生
した熱電子を加速して電子ビームとしてイオン化室34
に供給するバイアス電源45から構成される。
【0028】再び、図2参照 次に、本発明の第1の実施の形態の中性ラジカル測定方
法を説明すると、反応ガス流量制御装置25を介してC
4 ガスを80sccmの流量でプラズマ処理室23に
供給すると共に、ゲートバルブ27を調整してプラズマ
処理室23内部の圧力を10mTorrにする。
【0029】なお、この場合のプラズマ処理室23は内
直径が311mmで、高さが235mmの円筒状であ
り、また、プラズマ発生室22は、高さが133mm
で、且つ、プラズマ処理室23との接続部における内直
径が250mmのドーム状である。
【0030】次いで、ソース電源31よりRFアンテナ
24に13.56MHzで500wの高周波電力を印加
することによってプラズマ発生室22内に誘導結合型プ
ラズマ(ICP:Inductively Coupl
ed Plasma)を生成して、CF4 ガスからCF
3 、CF2 、CF、及び、F等の中性ラジカルを生成す
る。
【0031】このプラズマ中で生成した中性ラジカル
は、エクストラクタ33を介して差動排気した質量分析
装置32内のイオン化室34に取り込まれ、電子ビーム
発生装置35において生成された電子ビームによりイオ
ン化され、イオン化された中性ラジカルは、イオンレン
ズ36、Qポール37、及び、エネルギー偏向板38を
介して二次電子増倍管39に到達し、二次電子増倍管3
9において増幅されて出力される。
【0032】この場合、液体窒素冷却シュラウド41に
液体窒素ボンベ(図示せず)から77°Kの液体窒素を
供給して、質量分析装置32の内部の電子ビーム発生装
置35の周辺を冷却した状態で測定を行う。
【0033】図4参照 この様な状態で、電子ビーム発生装置35のバイアス電
源45の電圧を調整することによって電子ビームのエネ
ルギーを変えながらQMS出力を測定したのが図4であ
り、15eVにおける測定結果からは、ノイズ信号は約
1/200に減少して、S/N比は約37となり、液体
窒素冷却シュラウド41を使用しない従来例に比べて約
10倍の改善が見られ、したがって、S/N比の高い高
精度の測定が可能になる。
【0034】即ち、液体窒素冷却シュラウド41を用い
ることによって電子ビーム発生装置35付近が冷却さ
れ、フィラメント43近傍においてCF4 ガスの熱解離
に伴うノイズ成分を低減することができるのでS/N比
が大幅に向上する。
【0035】なお、電子ビームのエネルギーが15eV
より高いところにおいては、CF以外の中性ラジカル、
例えば、CF3 、CF2 等が電子ビームと衝突してCF
イオンが発生し、この衝突解離によるCFイオンが放電
ON時の信号として検出されるので、元々のプラズマ中
におけるCFラジカル量は不正確に測定されることにな
る。
【0036】次に、図5及び図6を参照して、本発明の
第2の実施の形態を説明する。なお、図5は本発明の第
2の実施の形態に用いる中性ラジカル測定装置の細部の
説明図であるが、本発明の第2の実施の形態におけるプ
ラズマエッチング装置21の構成は、本発明の第1の実
施の形態におけるプラズマエッチング装置21と全く同
じであるので説明を省略する。また、図6は、本発明の
第2の実施の形態における測定結果を示す図である。
【0037】図5参照 本発明の第2の実施の形態における中性ラジカル測定装
置となる質量分析装置32の構成は、液体窒素冷却シュ
ラウド46の構成において第1の実施の形態と相違する
だけで、その他の構成は全く同じである。即ち、第2の
実施の形態における液体窒素冷却シュラウド46は、電
子ビーム発生装置35のみを囲うように設けるものであ
る。
【0038】これは、第1の実施の形態においては、液
体窒素冷却シュラウド41がイオン化室34、イオンレ
ンズ36、及び、Qポール37も囲うように設けられて
いるため、エクストラクタ33によって取り込まれた中
性ラジカルの一部はシュラウド正面壁42に吸着して、
イオン化する量が減り、したがって、図8及び図4の対
比から明らかなように、放電ON時の信号は冷却しない
場合に比べて約1/20に減少するため、ノイズ信号が
1/200に減少したのにも拘わらず、S/N比が10
倍程度しか改善されないという欠点を改善するためであ
る。
【0039】図6参照 この様な状態で、電子ビーム発生装置35のバイアス電
源45の電圧を調整することによって電子ビームのエネ
ルギーを変えながらQMS出力を測定したのが図6であ
り、15eVにおける測定結果からは、ノイズ信号は約
1/200に減少すると共に、放電ON時の信号は冷却
しない場合と比べてほとんど減少しないので、S/N比
は約590となり、第1の実施の形態に比べて約16倍
のS/N比が得られる。
【0040】即ち、第2の実施の形態においては、エク
ストラクタ33によって取り込まれた中性ラジカルの大
部分は液体窒素冷却シュラウド46に吸着することなく
イオン化室34に導入され、放電ON時の信号が減少す
ることがないため、S/N比が飛躍的に向上するもので
ある。
【0041】次に、図7を参照して、本発明の第3の実
施の形態である、中性ラジカル測定装置を備えたプラズ
マエッチング装置を説明するが、この第3の実施の形態
は、第1或いは第2の実施の形態と産業上の技術分野及
び構成に欠くことのできない事項の主要部が同一のもの
である。 図7参照 この中性ラジカル測定装置を備えたプラズマエッチング
装置は、図2の中性ラジカル測定装置を備えたプラズマ
エッチング装置とほとんど同じ構成であるが、プラズマ
エッチング装置の他方に設けた覗き窓を備えたビューポ
ート48に対応するように発光分析装置47を配置した
点で相違するものである。
【0042】この発光分析装置47は、光ファイバ4
9、分光器50、及び、光電子増倍管51から構成さ
れ、光電子増倍管51の出力と、二次電子増倍管39の
出力とをコンピュータ52で比較し、その比較結果に基
づいて、反応ガス流量、圧力、或いは、放電電力等の放
電条件を変更するものである。
【0043】例えば、C4 8 ガスを用いてシリコン基
板上に設けたSiO2 膜を選択的にエッチングする場
合、反応ガス流量制御装置25を介してC4 8 ガスを
40sccm、H2 ガスを40sccm、及び、モニタ
ガスとなるArガスを4sccmの流量でプラズマ処理
室23に供給すると共に、ゲートバルブ27を調整して
プラズマ処理室23内部の圧力を10mTorrにす
る。
【0044】次いで、バイアス電源30より周波数が4
00kHzで−500Vのバイアス電圧をホルダ28に
印加すると共に、ソース電源31よりRFアンテナ24
に13.56MHzで500wの高周波電力を印加する
ことによってプラズマ発生室22内に誘導結合型プラズ
マを生成して、CF3 、CF2 、CF、及び、F等の中
性ラジカルを生成する。
【0045】そして、第1の実施の形態と同様に、プラ
ズマ中で生成した中性ラジカルは、エクストラクタ33
を介して差動排気した質量分析装置32内のイオン化室
34に取り込まれ、電子ビーム発生装置35において生
成された電子ビームによりイオン化され、イオン化され
た中性ラジカルは、イオンレンズ36、Qポール37、
及び、エネルギー偏向板38を介して二次電子増倍管3
9に到達し、二次電子増倍管39において増幅されて出
力される。
【0046】一方、プラズマ中で発生したF原子、即
ち、F中性ラジカルは所定波長で発光するので、この発
光を発光分析装置47を構成する光ファイバ49を介し
て分光器50で波長分解したのち、光電子増倍管51で
増幅して出力を得る。
【0047】この場合、F原子の密度を正確に測定する
ために、プラズマ中に微量のモニタガス、この場合はA
rガスを添加し、FとArの発光強度比を取ることによ
ってF原子の相対密度を求めるアクチノメトリー法を用
いて測定する。
【0048】そして、処理枚数が1枚目の時は正常なエ
ッチング特性をしていたが、100枚の被処理基板をエ
ッチングした時点でコンタクトホール内でエッチングが
停止してしまう異常が発生したので、発光分析装置47
を用いてプラズマ中のF原子密度を正確に測定し、この
測定結果と、質量分析装置32によって測定したCFラ
ジカル密度とをコンピュータ52において比較した場
合、処理枚数が1枚の時に比べてCFラジカルとF原子
の密度比、即ち、CF/F比が約2倍に上昇しているこ
とが判明した。
【0049】これは、処理枚数を重ねることによって、
プラズマ発生室22及びプラズマ処理室23の内壁に反
応生成物が付着し、CFラジカルの表面損失確率が低下
して、結果的にプラズマ中のCF/F比が高まるためで
ある。
【0050】そこで、放電条件、具体的には反応ガスの
流量を各ガスの流量比は同じにした状態で84sccm
から72sccmに変えることによって、処理枚数が1
枚の時のエッチング特性を再現し、再び、安定で、高精
度のエッチングを行うことができる。
【0051】なお、この第3の実施の形態においては、
放電条件として反応ガスの流量を変えているが、プラズ
マ処理室23内の圧力、放電電力等の他の放電条件を変
更することによっても処理枚数が1枚の時のエッチング
特性を再現することができる。
【0052】また、上記の実施の形態においては、反応
ガスとしてCF4 或いはC4 8 を用いて説明している
が、この様なガスに限られるものではなく、他のFとC
を含むガス、即ち、CHF3 、C2 6 、或いは、C3
8 等を用いても良いものであり、更に、Cl等のハロ
ゲン元素を含むガス、或いは、酸素(O)を含むガスを
用いても良いものである。
【0053】また、上記の実施の形態においては、反応
ガスとしてCF4 或いはC4 8 を用いているため、中
性ラジカルとしてCFラジカルを測定しているが、他の
ガスを用いる場合には、熱解離が問題となる他のラジカ
ル、例えば、Cl原子、或いは、O原子等を測定するよ
うにしても良い。
【0054】また、本発明の実施の形態においては、高
周波電力を用いて発生させたプラズマ中における中性ラ
ジカルの測定を行っているが、本発明の技術思想は、マ
イクロ波を用いてプラズマ化する場合にも適用されるも
のである。
【0055】また、本発明の実施の形態においては、冷
却のために液体窒素を用いているが、液体窒素に限られ
るものでなく、他の冷媒を用いても良いものである。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、プラズマ中の中性ラジ
カルを測定する際に、液体窒素冷却シュラウドを用いて
電子ビーム発生装置を冷却しているので、電子ビーム発
生装置内の熱フィラメントによってガス分子が熱解離し
た結果生じるノイズ信号を抑制することができ、したが
って、高いS/N比で測定が可能になり、測定結果に基
づいて高精度のプラズマ処理が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の中性ラジカル測定
装置の概略的構成の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の中性ラジカル測定
装置の細部の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の測定結果の説明図
である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の中性ラジカル測定
装置の細部の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の測定結果の説明図
である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の中性ラジカル測定
装置を備えたプラズマエッチング装置の概略的構成の説
明図である。
【図8】従来の中性ラジカルの測定結果の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 プラズマ処理室 2 質量分析装置 3 エクストラクタ 4 イオン化室 5 電子ビーム発生装置 6 イオンレンズ 7 Qポール 8 エネルギー偏向板 9 二次電子増倍管 10 排気口 11 冷却シュラウド 12 シュラウド正面壁 21 プラズマエッチング装置 22 プラズマ発生室 23 プラズマ処理室 24 RFアンテナ 25 反応ガス流量制御装置 26 排気口 27 ゲートバルブ 28 ホルダ 29 被処理基板 30 バイアス電源 31 ソース電源 32 質量分析装置 33 エクストラクタ 34 イオン化室 35 電子ビーム発生装置 36 イオンレンズ 37 Qポール 38 エネルギー偏向板 39 二次電子増倍管 40 排気口 41 液体窒素冷却シュラウド 42 シュラウド正面壁 43 フィラメント 44 電流源 45 バイアス電源 46 液体窒素冷却シュラウド 47 発光分析装置 48 ビューポート 49 光ファイバ 50 分光器 51 光電子増倍管 52 コンピュータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量分析装置内の電子ビーム発生装置の
    周囲に冷却シュラウドを配置し、前記電子ビーム発生装
    置におけるガス分子の熱解離を防止するように冷却しな
    がら中性ラジカルを測定することを特徴とする中性ラジ
    カル測定方法。
  2. 【請求項2】 上記冷却シュラウドを、上記電子ビーム
    発生装置のみを囲うように設けたことを特徴とする請求
    項1記載の中性ラジカル測定方法。
  3. 【請求項3】 上記中性ラジカルが、CFラジカルであ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の中性ラジ
    カル測定方法。
  4. 【請求項4】 質量分析装置内の電子ビーム発生装置の
    周囲に冷却シュラウドを配置したことを特徴とする中性
    ラジカル測定装置。
  5. 【請求項5】 上記冷却シュラウドを、上記電子ビーム
    発生装置のみを囲うように設けたことを特徴とする請求
    項4記載の中性ラジカル測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の中性ラジカル測
    定装置を備えたプラズマ処理装置において、プラズマ中
    で発生した活性成分の発光に基づいて活性成分の密度を
    測定する手段、前記活性成分の密度と前記中性ラジカル
    の密度を比較する手段、及び、前記比較する手段の出力
    に応じて放電条件を変更する手段を設けたことを特徴と
    するプラズマ処理装置。
JP30244195A 1995-11-21 1995-11-21 中性ラジカル測定方法及び中性ラジカル測定装置 Withdrawn JPH09145675A (ja)

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JP2006049497A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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JP2006049497A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Hitachi High-Technologies Corp プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP4522783B2 (ja) * 2004-08-03 2010-08-11 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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