JPH09145514A - 静電容量型センサ及びその製造方法 - Google Patents

静電容量型センサ及びその製造方法

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JPH09145514A
JPH09145514A JP12757596A JP12757596A JPH09145514A JP H09145514 A JPH09145514 A JP H09145514A JP 12757596 A JP12757596 A JP 12757596A JP 12757596 A JP12757596 A JP 12757596A JP H09145514 A JPH09145514 A JP H09145514A
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hole
capacitance
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友彰 後藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型化に適し、形状の再現性がよく、特性のバ
ラツキが少なく、信頼性が高く、特性が安定しており、
製造工程が簡便で安全な静電容量型センサ及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】リング状の肉薄部18とその内側の凸部19を
もつシリコン部品11と、その外周部の片面あるいは両面
に接合され、接合部分がガラスで、両面から明けられた
テーパ状のスルーホール16及び16' と、その内面に形成
された導電性薄膜13" によって、両面の一部に形成され
ている薄膜電極13及び13' が接続されているスルーホー
ル部品17とで構成され、凸部19と薄膜電極13とで静電容
量が形成される。シリコン部品11とスルーホール部品17
は静電接合で接合され、凹み加工やスルーホール加工は
ドライエッチングによる。スルーホール部品17の材料に
は、ホウ硅酸ガラス、ホウ硅酸ガラスとシリコンの複合
材あるいは絶縁性セラミックが使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ダイアフラムの
変形に伴う変位を静電容量の変化としてとらえ、気体や
液体の圧力や流量などを計測する目的に用いられる静電
容量型センサ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、単結晶シリコンウェハを材料とし
て製造されているもっとも一般的な静電容量型センサの
断面図を図11に示す。シリコン部品51は、正方形の肉薄
部58をもち、そのシリコン部品51の上下に、周辺部の金
−シリコン共晶による共晶接合膜54を介してホウ硅酸ガ
ラスからなるキャップ部品52と、同じくホウ硅酸ガラス
からなるスルーホール部品57が接合されている。キャッ
プ部品52のシリコン部品51と対向する面には、薄膜電極
53が形成されていて、その薄膜電極53とシリコン部品51
との間に静電容量ギャップ55ができている。一方、スル
ーホール部品57には、シリコン部品51の肉薄部58の空間
とつながるスルーホール56が設けられている。このスル
ーホール56を通して、計測対象の圧力が導入され、シリ
コン部品51の肉薄部58が変形し、凸部59が変位する。こ
の変位に伴う静電容量の変化を、シリコン部品51とキャ
ップ部品52の外面に設けられている図示されていない電
極によって計測し、シリコン部品51に印加された圧力を
知ることができる。
【0003】図11のシリコン部品51は、図12の (a)から
(e) に示す方法で製作される。厚さが約 400μm で、主
面が(110)方位をもつシリコンウェハ61の表面に、
プラズマCVD法により、シリコン窒化膜が被着され、
フォトエッチング技術により、被加工部が露出するよう
にパターニングされ、エッチングマスク62が形成される
〔図12 (a)〕。
【0004】次に、50〜120 ℃の水酸化カリウムの水溶
液に、このシリコンウェハ61を浸漬してエッチングする
と、正方形の肉薄部58が形成される〔図12 (b)〕。水酸
化カリウムの水溶液によるエッチングには、強い異方性
があり、(111)面が露出するようにエッチングされ
るので、形状の再現性がよい。続いて、中央の凸部59の
シリコン窒化膜を除去し〔図12 (c)〕、再び、水酸化カ
リウムの水溶液でエッチングし、中央部を外周部より凹
ませ〔図12 (d)〕、最後にエッチングマスクとしたシリ
コン窒化膜を除去し〔図12 (e)〕、シリコン部品51が完
成する。
【0005】しかし、アルカリ系エッチング液を用いる
方法においては、異方性エッチングであるために、シリ
コンウェハの面方位に応じて被加工部の側壁形状が決ま
り、再現性がよい反面、任意の形状の溝を形成すること
ができず、設計上での限定条件が多くなるという欠点を
もっている。また、結晶面によって溝の形状が決まるた
めに、被加工部の底の形状がシャープになり、応力集中
を生じて破壊し易くなるという欠点ももっている。
【0006】更に、シリコンウェハに形成できるエッチ
ングマスクの厚さには限界があるので、深い凹み部を形
成するためには、何度もエッチングマスクを被着するこ
とが必要であり、使用可能なシリコンウェハの厚さや加
工可能な深さにも限界がある。以上のエッチングは、水
酸化カリウムの水溶液による方法であるが、リング状の
肉薄部を形成するためには、エッチングマスクをリング
状にパターニングし、弗硝酸系エッチング液を使用する
ことによって実現することができる。
【0007】しかし、このエッチング液は等方性のエッ
チング特性をもつので、被加工凹部の形状が大きな丸み
(R)をもち、広い平坦部をもつような形状に仕上げる
ことが困難であり、狭くて深い凹みを形成することも困
難であるため、小型化する際には使用しにくい。更に、
どちらのエッチング液にも共通している問題点しては、
アルカリあるいは酸を用いるので作業性が悪いことや、
量産時にはエッチング液の状態の維持管理に厳重な注意
が必要なことなどの問題点がある。
【0008】次に、図11のスルーホール部品57の製造方
法について説明する。図13 (a)及び(b) は、スルーホー
ル部品57の製造方法を示す断面図である。ガラス基板71
に、加工治具72を当て〔図13 (a)〕、超音波振動を加え
ることによって、次第に加工治具72を進ませて貫通さ
せ、スルーホール56を形成する〔図13 (b)〕。
【0009】このようにして製作されるスルーホール部
品57は、超音波加工によりスルーホールが形成されるの
で、加工面にマイクロクラックや加工歪みなどが残留
し、場合によっては小さな破片が欠落し、センサの誤動
作を発生させるといった問題がある。また、マスク形成
などは必要ないが、スルーホールを一つ一つ加工してい
くため、数ミリ程度のスルーホール部品をガラス基板に
多数加工する場合などには、非常に時間がかかるという
欠点があり、量産には適していない。
【0010】図11に示す静電容量型センサは、前記のシ
リコン部品51とスルーホール部品57及び別に準備したキ
ャップ部品52とを金−シリコン共晶接合膜54を挟んで治
具にセットし、加熱接合して、共晶接合膜54の厚さとほ
ぼ同等の静電容量ギャップをもつ静電容量センサとして
製作される。図14は、従来技術による別の静電容量型セ
ンサを示す断面図であり、特公平6-1228号公報に示され
ているものである。
【0011】導電性材料(実施例においては、シリコ
ン)からなる平板のダイアフラム100の両側に、固定電
極を形成する一対の電極ユニット105 が取り付けられて
いる。電極ユニット105 は、ダイアフラム100 に対向配
置された第1の導電性板102 (実施例においては、シリ
コン)と、この第1の導電性板102 にガラス粉末焼付に
よって接合されている絶縁板103 (実施例においては、
コージライト)と、この絶縁板103 に同様にガラス粉末
焼付によって接合されている第2の導電性板104(実施
例においては、シリコン)とからなり、圧力導入のため
の導圧孔108 が、第1の導電性板102 と絶縁板103 と第
2の導電性板104 を貫通して形成され、この導圧孔108
の内壁面には導体膜109 が設けられ、第1の導電性板10
2 と第2の導電性板104 を電気的に接続している。
【0012】このように構成された電極ユニット105 に
は、第1の導電性板102 の外側を囲む状態で、支持体10
6 (実施例においては、シリコン)がガラス粉末焼付に
よって絶縁板103 に接合されている。支持体106 と第1
の導電性板102 との間には円環状溝107 があり、両者を
電気的に絶縁している。この支持体106 とダイアフラム
100 とが、所定の厚さをもつガラス接合部101によって
気密に接合されており、ガラス接合部101 の厚さが、ダ
イアフラム100と第1の導電性板102 との間の距離、す
なわち、静電容量ギャップ110 を決めている。
【0013】次に、電極ユニット105 の製造方法の一例
を図15に示す。図15 (a)から(f) は製造方法の工程順の
断面図である。所定の大きさ・厚さの導電性板114 が準
備され〔図15 (a)〕、この導電性板114 にガラス粉末焼
付によって絶縁板103 が接合される〔図15 (b)〕。次
に、絶縁板103 の反対面に第2の導電性板104 がガラス
粉末焼付によって接合され〔図15(c)〕、導電性板114
に超音波加工が施されて、円環状溝107 が形成され、導
電性板114 が支持体106 と第1の導電性板102 に分離さ
れる〔図15 (d)〕。続いて、超音波加工によって導圧孔
108 が明けられ〔図15 (e)〕、この導圧孔108 の内壁面
に導体膜109 が形成されて〔図15 (f)〕、電極ユニット
105 と支持体106 が一体化された部品が完成する。
【0014】なお、図14では、平板のダイアフラムが示
されているが、富士時報 Vol. 62,No.9, P.8 には、リ
ング状の溝を有するダイアフラムの例が示されている。
この従来例は、ダイアフラム100 と電極ユニット105 が
同一材料を主体として構成できるため、温度変化に対し
て特性の優れたセンサを得ることができるが、電極ユニ
ット105 の製作が複雑な工程を必要とすること、及び静
電容量ギャップ110 がガラス接合部101 の厚さで決めら
れるため、その厚さのバラツキが静電容量値のバラツキ
を決め、その制御が技術的に難しいという問題をもって
いる。更に、導圧孔108 が超音波加工によって形成され
るが、それに伴うマイクロクラックや加工歪みなどの残
留や小破片の欠落といった問題ももっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、上
述の従来技術における問題点や欠点を解決して、小型化
に適し、形状の再現性がよく、したがって、特性のバラ
ツキが少なく、信頼性が高くて特性が安定していて、製
造工程が簡便で安全な静電容量型センサ及びその製造方
法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題解決のため、
この発明の静電容量センサは、単結晶シリコンからな
り、リング状の肉薄部をもち、その内側の凸部が静電容
量ギャップを確保するのに必要な分だけ薄くされている
シリコン部品の、一方または両方の面の外周部に、シリ
コン部品に接合される部分がガラスからなり、両側から
テーパー状のスルーホールが形成され、そのスルーホー
ルの内面に形成された導電性薄膜によって、対向する両
面の一部に形成された薄膜電極が接続されているスルー
ホール部品が接合されることにより、シリコン部品の凸
部と、接合されたスルーホール部品の薄膜電極との間に
形成された静電容量ギャップを有するものとする。
【0017】また、単結晶シリコンからなり、リング状
の肉薄部とその内側の凸部とをもつシリコン部品の、一
方または両方の面の外周部に、シリコン部品に接合され
る部分がガラスからなり、少なくともシリコン部品の凸
部に対向する領域が静電容量ギャップを確保するのに必
要な分だけ凹まされ、両側からテーパー状のスルーホー
ルが形成され、そのスルーホールの内面に形成された導
電性薄膜によって、シリコン部品側の面ではシリコン部
品の凸部に対向する領域に形成され、反対側の面ではそ
の面の一部に形成された薄膜電極が接続されているスル
ーホール部品が接合されることにより、シリコン部品の
凸部と、接合されたスルーホール部品の薄膜電極との間
に形成された静電容量ギャップを有するものとする。
【0018】このような構成は、シリコン部品に対向し
ている薄膜電極からの引出しリードの形成が容易で、低
抵抗にでき、静電容量ギャップの精度も確保し易い。ス
ルーホール部品は、ホウ硅酸ガラス、シリコン部品と接
着される側のホウ硅酸ガラスとその反対側のシリコンか
らなる複合材、あるいは、絶縁性セラミック、特に、窒
化珪素系あるいはコージライト−ムライト系材料からな
ることが望ましい。
【0019】それは、スルーホール部品としては、シリ
コン部品と接合した後の冷却で発生する応力が少ないほ
ど望ましいので、その熱膨張係数がシリコン部品の熱膨
張係数に近いほどよいからである。上記の3種の材料を
比較した場合、弾性係数に大きな差があるので、センサ
の使用される環境に応じて、使い分けることが必要であ
り、高圧下で使用されるセンサの場合には、弾性係数の
大きい絶縁性セラミックが最も適しており、低圧の場合
にはホウ硅酸ガラスでも十分に実用可能である。シリコ
ンとホウ硅酸ガラスの積層構造のものは、中圧領域まで
使用可能である。この使い分けは厳密なものではなく、
要求仕様に合わせて選択されるのがよい。
【0020】また、シリコン部品の凸部の表面に酸化膜
が形成されているものがよい。このようにすることによ
って、例えば静電接合の際に、シリコン部品と対向して
いる薄膜電極とが張り付いてしまうことが防止できる。
以上のような静電容量型センサの製造方法としては、シ
リコン部品とスルーホール部品とは、スルーホール部品
の外周部のガラスの部分において、静電接合により接合
されるものとする。
【0021】静電接合では、接合される部品間に接合材
を介する必要が無く、直接接合できるので、静電容量ギ
ャップが正確に形成される。また、シリコン部品のリン
グ状薄肉部を、陽極結合方式のドライエッチングにより
形成することが重要である。この方法を採用することに
よって、シリコン部品のリング状薄肉部の凹部形状を制
御することができる。
【0022】陽極結合方式のドライエッチングにおい
て、反応ガスとして、六弗化硫黄と酸素の混合ガスを用
いる。この方法で、凹部形状が制御できるのは、次のよ
うに考えられる。まず、ドライエッチングの反応機構で
あるが、混合ガスのそれぞれのガス成分は、プラズマ中
で解離し、FラジカルとOラジカルを生成する。このプ
ラズマ中のOラジカルが被加工部表面のシリコン原子と
反応し、瞬間的な中間生成物としてSiOを生成し、この
中間生成物のSiOとFラジカルとが反応し、SiF4を生成
する。このSiF4は沸点が非常に低いため、自然に蒸発し
て反応室外に排気され、エッチングが進行する。
【0023】発明者の出願に係わる特願平2-275626号に
記載されているように、上記ドライエッチング反応機構
において、瞬間的な中間生成物であるSiOはマスキング
効果(エッチング反応を妨げる効果)をもたらすものと
考えられる。そこで、この発明によれば、エッチング反
応中に被加工部の側面に上記中間生成物SiOが効率よく
堆積されることによって、そのマスキング効果により側
壁方向へのエッチングが抑制され、深さ方向へのエッチ
ングのみが進行し、垂直な側壁のエッチングが可能とな
る、と推定される。深さ方向へのエッチングが進行する
のは、ごく僅かなイオンのアシスト効果(シリコン基板
付近に存在する小さな電位勾配による効果)により、Si
Oのマスキング効果が相殺されてエッチング反応が進行
し易くなるものと推定される。
【0024】このようなドライエッチングによって、シ
リコンウェハの両面の被加工部には、側壁が垂直で、し
かも被加工凹部の底部には微小な丸み(R)があるよう
なリング状の肉薄部が製作可能になる。陽極結合方式の
ドライエッチングの際のエッチングマスクとしては、ア
ルミニウム膜あるいはシリコン酸化膜を用いるものとす
る。
【0025】どちらの膜も、半導体の製造プロセスにお
いて一般的に用いられるもので、膜の形成もパターニン
グも容易である。同様に、シリコン部品の静電容量ギャ
ップを確保するのに必要な分だけ薄い凸部も、陽極結合
方式のドライエッチングにより形成するものとする。こ
の方法を取れば、均一なエッチングができるので、均一
性のよい静電容量ギャップを得ることができる。
【0026】スルーホール部品のテーパー状のスルーホ
ールを、ドライエッチングにより形成し、または、超音
波加工あるいはサンドブラストのような機械加工により
形成した後、加工面に残存するマイクロクラックや加工
歪みをドライエッチングにより除去するものとする。こ
のような方法を取れば、スルーホール内面の加工面に機
械加工で発生させたマイクロクラックや加工歪みを除去
することができるので、センサの耐圧強度を向上させる
ことができる。
【0027】スルーホール部品のテーパー状のスルーホ
ールの導電性薄膜をスパッタリングで形成するものとす
る。スパッタリングによると、スパッタリング効果によ
りスルーホール部への被着強度の大きい導電性薄膜が形
成でき、同時に、成膜材料の回り込みが大きいので、ス
ルーホール部への膜形成レートが大きくなり、抵抗の小
さい膜となる。
【0028】
【発明の実施の形態】この発明の特徴は、構造において
は、シリコン部品あるいはスルーホール部品のいずれか
に、静電容量ギャップを確保するのに必要な分の凹みを
形成していること、シリコン部品を接合するスルーホー
ル部品の外周部はガラスであること、スルーホール部品
のスルーホールは両面から形成したテーパー状のもので
あること、そのスルーホールに、スルーホール部品の両
面に形成した薄膜電極を接続する導電性薄膜が形成され
ていること、シリコン部品の凸部には酸化膜が形成され
ていること、及び、スルーホール部品の材質としては、
その熱膨張係数がシリコンの熱膨張係数に極めて近いも
のであること、である。
【0029】製造方法においては、シリコン部品とスル
ーホール部品とはスルーホール部品のガラスにより静電
接合で接合されること、シリコン部品の肉薄部や静電容
量ギャップを確保するのに必要な分の凹みの形成は陽極
結合方式のドライエッチングによること、スルーホール
部品のスルーホールの形成にはドライエッチングあるい
は機械加工した後にドライエッチングを採用すること、
及び、スルーホールの導電性薄膜形成にはスパッタリン
グを採用すること、である。
【0030】
【実施例】以下に図を引用してこの発明の幾つかの実施
例について説明する。 (第1の実施例)図1は、この発明による静電容量セン
サの第1の実施例を示す断面図である。この実施例は、
肉薄部をもつシリコン部品の両側にスルーホール部品を
もつ構造のセンサである。
【0031】シリコン部品11はリング状の肉薄部18をも
つ。そのシリコン部品11の両面に、ホウ硅酸ガラスから
なるスルーホール部品17が、その外周部で接合されてい
る。シリコン部品11の中央部の凸部19は静電容量を形成
する電極部であり、外周でスルーホール部品17と接合さ
れている部分より薄く、表面に酸化膜23が被着されてい
る。スルーホール部品17のシリコン部品11と対向してい
る面及びその反対側の面には、それぞれ薄膜電極13及び
13' が形成されており、しかもその両面から、ともにテ
ーパー状のスルーホール16及び16' が設けられていて、
その内面に導電性薄膜13" が形成されていて、前記薄膜
電極13及び13' がこの導電性薄膜13" により接続されて
いる。スルーホール部品17の内側の薄膜電極13とシリコ
ン部品11の凸部19との間に静電容量ギャップ15ができて
いる。シリコン部品11とスルーホール部品17の側面に
は、端子電極24が形成されていて、それらの電極によっ
て、静電容量ギャップ15の変化に伴う静電容量の変化が
計測される。
【0032】静電容量センサは、その測定対象の圧力な
どにより、適当な形状や大きさが選ばれるが、概略の寸
法としては、3〜10mm角、厚さ1〜7mm程度である。シ
リコン部品11の厚さは、0.2 〜1mm、肉薄部18の厚さは
30〜500 μm 、肉薄部18の幅は0.3 〜1.5mm 程度であ
る。図2 (a)から(e) は、図1のシリコン部品11の製造
方法を説明するための主要工程ごとの断面図である。実
際には、シリコンウェハに同時に多数作製し、後で切断
分離するのであるが、ここでは1個の断面図を示す。
【0033】厚さが例えば 400μm で、主面が(10
0)方位のシリコンウェハ21の表面に、真空蒸着により
エッチングマスクとして例えば厚さ1μm のアルミ(A
l)膜26を被着し、フォトエッチング技術により凹みエ
ッチングする部分のAl膜26を、燐酸−硝酸−酢酸からな
る混合液で除去し、被加工部が露出するようにパターニ
ングする〔図2 (a)〕。
【0034】次に、図3に示すような陽極結合方式の平
行平板型ドライエッチング装置を用いてエッチングす
る。図3の装置は、発明者の特許出願に係わる特願平2-
280324号に記載されているものである。この装置の反応
室31内の下部電極32上に、前記シリコンウェハ21を置
き、反応室31内に酸素の混合比を0〜70%の範囲で混合
させた六弗化硫黄(SF6)と酸素の混合ガス33を流入さ
せ、反応室31内を10〜100Paの範囲の圧力に保持し、下
部電極32と対向している上部電極との間に 0.3〜2.0 W
/cm2の範囲で13.56 MHzの高周波電力を印加して、両電
極間にプラズマ37を発生させ、シリコンウェハ21の露出
している表面とプラズマ内に存在しているラジカルや反
応ガスイオンとの間に物理化学的反応などを起こさせる
ことにより、被加工部のシリコンをエッチングし、シリ
コンウェハ21の両面に例えば深さ10μm の垂直な側壁を
もつ凹部25を形成する。シリコンウェハ21を裏返して、
両面に凹部25を形成する〔図2 (b)〕。この凹部25の深
さで静電容量型センサの静電容量ギャップ15が決まる。
【0035】続いて、シリコンウェハ21の凹部25に、例
えば真空蒸着により、例えば厚さ1μm のAl膜を被着
し、フォトエッチング技術により肉薄部18を形成する部
分のAl膜を、燐酸−硝酸−酢酸からなる混合液で除去
し、ドライエッチングのマスクとしてのAl膜27を形成
し、被加工部を露出させる〔図2 (c)〕。次に、工程
(b) と同様の方法で、陽極結合方式の平行平板型ドライ
エッチング装置を用いてエッチングを行い、例えば深さ
100μm の垂直な側壁をもつ凹みを形成し、シリコンウ
ェハ21を裏返して、両面に凹みを形成し、肉薄部18と凸
部19を形成する〔図2 (d)〕。
【0036】更に、エッチングマスクとしてのAl膜26及
びAl膜27を除去した後、凸部19の表面に酸化膜23を、例
えばスパッタリング法によって被着し〔図2 (e)〕、シ
リコン部品11が完成する。この酸化膜23は、静電容量ギ
ャップ15が2μm 以下などの場合に、シリコン部品11と
スルーホール部品17を静電接合する際に、静電引力によ
りシリコン部品11の凸部19とスルーホール部品17の薄膜
電極13とが張り付くことを防止するために必要なもので
ある。
【0037】以上のように、シリコンウェハ21の両面に
2回のエッチングマスク被着とドライエッチングを施す
ことで、シリコンからなり、静電容量ギャップを確保す
るために必要な段差のついた凸部19とリング状肉薄部18
をもつシリコン部品が製作される。六弗化硫黄と酸素と
の混合ガスによるドライエッチングで、肉薄部18の側壁
を垂直にすることができるので、更に小形のシリコン部
品を製作する際にも有効である。しかも、肉薄部18の底
部10に微小な丸み(R)がつくので、応力集中が起きに
くい形状となる。また、ドライエッチングでは、シリコ
ンウェハに、多数の均一なシリコン部品を同時に形成す
ることができるため、高い生産性が確保される。更に、
ガス圧、混合ガスの組成、高周波印加電圧などの調整に
より、エッチング形状の制御ができ、その自由度も大き
い。
【0038】ドライエッチング用のガスとしては、他に
四弗化炭素なども使用できるが、上記の六弗化硫黄と酸
素との混合ガスが、エッチング形状制御の点で最も優れ
ていた。次に、図1のスルーホール部品17の製造方法を
説明する。図4の(a) から(d) は、スルーホール部品17
の製造方法を示す断面図である。この場合も、ガラス基
板に多数同時に作成し、後に切断分離するのであるが、
ここでは一個の断面図を示す。
【0039】ガラス基板41〔図4 (a)〕に、まず、砥石
加工により、薄膜電極13' と端子電極24との導通を完全
にするための面取り部42が加工される〔図4 (b)〕。続
いて、超音波加工により両面からテーパ状の孔を加工
し、スルーホール16及び16' が形成され、その後、陽極
結合方式の平行平板型ドライエッチング装置を用いて、
スルーホール16及び16' の内壁がエッチングされる〔図
4 (c)〕。このエッチングは、超音波加工によるスルー
ホール16及び16' の形成時に生じたマイクロクラックや
加工歪みや加工変質層を除去するために実施される。特
に、数MPa以上の圧力を受ける差圧計測用センサの場合
には、マイクロクラックや加工歪みや加工変質層を除去
し、スルーホール部品17の耐圧強度を向上させることが
必要である。
【0040】更に、両面から、例えばクロム及び金のス
パッタリングにより、薄膜電極13と13' 及びスルーホー
ル16及び16' の内面の導電性薄膜13" が形成される〔図
4 (d)〕。このとき、シリコン部品11と接合する側の面
の外周部は、表面がガラスであることが必要であるた
め、マスクしておき、薄膜電極13が形成されないように
する。スルーホール16及び16' はテーパ状に加工されて
いるため、その内面にも導電性薄膜13" が形成され易
く、それにより図の上下面の薄膜電極13と13' とが低抵
抗で接続される。スパッタリングによる導電性薄膜の形
成では、膜の密着性が良く、剥がれない。
【0041】以上の方法で、薄膜電極13と13' 及び導電
性薄膜13" が形成されたスルーホール部品17が製作され
る。図1に示したような静電容量センサは、上記図2に
示したシリコン部品11及び図4に示したスルーホール部
品17の接合面を合わせ、300 から400 ℃に加熱し、500
V以上の直流電圧を印加して接合する、いわゆる静電接
合法によって製作される。従来技術のように、共晶接合
膜やガラス接合部を挟んでいないので、静電容量ギャッ
プ15の距離は、シリコン部品11とスルーホール部品17の
寸法精度によって正確に決められたものとなる。したが
って、高度で複雑な工程を必要とする従来のギャップ形
成工程を通さなくてもよいため、低コスト化が図れる。
【0042】この構造は対象性がよいので、高精度の計
測に適している。 (第2の実施例)第2の実施例では、シリコン部品のエ
ッチングマスクとしてシリコン酸化膜が使用される。第
1の実施例においては、シリコン部品11の凹部25及び肉
薄部18のための凹みを形成するためのドライエッチング
の際に、エッチングマスクとしてAl膜26が使用された
が、エッチング深さが 200μm 以下の場合には、Al膜の
代わりにシリコン酸化膜を用いることができる。熱酸化
による酸化膜の形成は、半導体の製造プロセスの最も一
般的なものであり、その形成は容易である。しかも、エ
ッチング終了後に、凸部19の表面の酸化膜を残せば、改
めて張り付き防止のための酸化膜23を形成する必要がな
くなる。
【0043】(第3の実施例)第3の実施例では、スル
ーホール部品のスルーホールがドライエッチングのみで
形成される。第1の実施例においては、スルーホール部
品のスルーホールを超音波加工とドライエッチングの併
用で形成したが、ドライエッチングのみで形成すること
もできる。エッチングガスとしては、シリコン部品の場
合と同様に、六弗化硫黄と酸素との混合ガスでよい。ガ
ス圧力、ガス組成比、印加電圧を制御することにより、
テーパの形状を自由に制御することができる。ドライエ
ッチングで形成したスルーホールの内面は、極めて平滑
であり、高耐圧用センサのスルーホール部品に適してい
る。
【0044】(第4の実施例)図5は、この発明の静電
容量型センサの第4の実施例を示す断面図である。第1
の実施例は、シリコン部品の両面にスルーホール部品を
接合した構造の静電容量型センサであったが、この実施
例はシリコン部品の片面だけにスルーホール部品を接合
したものである。スルーホール部品が1つであることを
除けば、第1の実施例と全く同じである。
【0045】(第5の実施例)図6は、この発明の静電
容量型センサの第5の実施例を示す断面図である。この
実施例は、第4の実施例におけるシリコン部品の凹部及
び肉薄部を片側からのエッチングで形成したものであ
る。片側からのエッチングだけで製作できるので工程が
少なくて済む。
【0046】(第6の実施例)図7は、この発明の静電
容量型センサの第6の実施例を示す断面図である。第1
から第5の実施例では、静電容量ギャップを確保するた
めの凹みがシリコン部品に形成されているが、この実施
例は、スルーホール部品に静電容量ギャップを確保する
ための凹みが形成されている。したがって、シリコン部
品91は、スルーホール部品77と接合される外周部と凸部
99の厚さが同じであり、ドライエッチングによる凹み加
工は肉薄部98の形成だけに実施される。
【0047】この実施例におけるスルーホール部品の製
造方法を図8に示す。ガラス基板43に面取り部42を形成
し、スルーホール76' 及び76を形成するまでの工程は、
第1の実施例の場合(図4)と同じであるので省略し、
それ以後の工程を示している。スルーホール76及び76'
を形成した後、シリコン部品に接合される側の面の、少
なくとも接合に必要な外周部を除いて、静電容量ギャッ
プを確保するために必要な凹部75が、ドライエッチング
により形成される〔図8 (d)〕。 続いて、両面及びス
ルーホール内に、例えばクロム及び金からなる薄膜電極
73と73' 及び導電性薄膜73" がスパッタリング法で形成
されて〔図8 (e)〕、スルーホール部品77が完成する。
【0048】この構造のスルーホール部品の場合におい
ても、第3の実施例と同様に、ドライエッチングにより
スルーホールを形成することが有効であることは言うま
でもない。また、静電容量ギャップを確保するために必
要な凹部75を超音波加工によって形成することもでき
る。
【0049】(第7の実施例)図9は、この発明の静電
容量型センサの第7の実施例を示す断面図である。図1
及び図7に示したスルーホール部品がホウ硅酸ガラスか
らなるのに対して、この実施例のスルーホール部品87
は、ホウ硅酸ガラス(図では、ガラス部82)とシリコン
(図では、シリコン部84)とを直接接合した複合材から
なっている。なお、この複合材は静電接合法により作成
することができる。
【0050】複合材にする効果は、シリコンの弾性率が
11,200kgf/mm2であり、ホウ硅酸ガラスの弾性率の6,30
0kgf/mm2に比べて約2倍大きいことにより、高圧下での
計測においてもよい精度が得られることである。例え
ば、10MPa以上の圧力を計測するに際して、1%以下の
測定精度が必要な場合などには、図9の構造をもつ静電
容量型センサが有効である。
【0051】スルーホール部品87のスルーホール86は、
第1の実施例や第3の実施例に準じて形成することがで
きる。すなわち、超音波加工とドライエッチングの併用
によって、あるいはドライエッチングのみで形成するこ
とができる。 (第8の実施例)図10は、この発明の静電容量型センサ
の第8の実施例を示す断面図である。
【0052】この実施例のスルーホール部品97は、絶縁
性セラミック92からなっており、シリコン部品と接合さ
れる側の表面には、0.5 から5μm のガラス薄膜94がス
パッタリング法で形成されており、このガラス薄膜94と
シリコン部品11とが静電接合法で直接接合されている。
絶縁性セラミック92からなるスルーホール部品97の場合
には、セラミック板に超音波加工などでスルーホールを
形成することもできるが、多数のスルーホール部品を1
枚に形成することができるセラミック板を製造する工程
における焼成工程の前に、例えば加圧成形時に、テーパ
状のスルーホール96を形成しておくことができ、焼成さ
れたセラミック板に個々のスルーホールを形成する必要
がなくなり、大幅な工数低減が可能となる。また、弾性
率の大きい材料の場合には、ツールの磨耗などを含めた
加工性の点からみて、特にこの方法が有効である。
【0053】更に、絶縁性セラミックを使用すると、弾
性率及び曲げ強度が大きくなるので、ホウ硅酸ガラスの
場合に比べて、耐圧強度や高圧下における計測精度が向
上する。スルーホール部品に使用できる絶縁性セラミッ
クとしては、その熱膨張係数がシリコンに近いことが必
要条件であるので、窒化珪素系あるいはコージライト−
ムライト系のセラミックが望ましい。
【0054】特に、窒化珪素系セラミックが使われる場
合には、非常に大きい弾性率及び曲げ強度をもっている
ので、高耐圧、高精度の静電容量型センサが実現でき
る。参考までに、弾性率及び曲げ強度の例を以下に記す
(単位:kgf/mm2)。 静電接合のために形成するガラス薄膜94は、静電接合が
できる温度が低ければ低いほど望ましいので、低融点ガ
ラスが最も適している。
【0055】第7の実施例及び第8の実施例では、図1
と同じ構成の静電容量型センサを示したが、図5から図
7に示す構成の静電容量型センサにも有効であることは
言うまでもない。以上の実施例はいずれも、スルーホー
ル部品とシリコン部品とを静電接合法で接合した構造の
静電容量型センサを示したが、片側にのみスルーホール
部品を接合し、反対側には従来例で示したようなキャッ
プ部品を接合すれば、絶対圧検出用の静電容量型センサ
が製作できることは言うまでもない。なお、この場合
に、キャップ部品に、スルーホール部品の場合と同様の
静電容量ギャップを確保するための凹みが形成されるこ
とも有効である。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、例えば六弗化硫黄と酸素の混合ガスを用いたドライ
エッチングにより、静電容量ギャップを確保するために
必要な凹みやリング状の肉薄部が形成されたシリコン部
品が製作される。このとき、リング状の肉薄部の凹みの
側壁が垂直となり、底部に微小な丸み(R)がつくので
応力集中が生じにくく、小型化に適する形状となる。
【0057】しかも、ドライエッチングによれば、シリ
コンウェハに、多数の均一なシリコン部品が同時に形成
できるので、高い量産性が確保される。更に、ドライエ
ッチング時の条件設定により、凹みのエッチング形状の
自由度が高く、任意の形状のリング状肉薄部をもつシリ
コン部品を形成することができ、小型化も容易である。
【0058】また、この発明によれば、スルーホールを
両面よりテーパ状に加工しているため、低抵抗で導通す
るスルーホールの導電性薄膜が製作できる。また、スル
ーホール加工表面のマイクロクラックや加工歪みや加工
変質層をドライエッチングにより除去することにより、
数MPa以上の圧力にも耐えるスルーホール部品が製作で
きる。
【0059】更に、この発明によれば、シリコン部品と
スルーホール部品とを静電接合により、接合層なしで直
接接合させているので、静電容量ギャップの寸法精度が
向上し、高度で複雑なギャップ形成工程を通さなくても
よいため、高い生産性が確保され、低コスト化が図れる
という利点がある。また、スルーホール部品をシリコン
とホウ硅酸ガラスの複合材あるいは絶縁性セラミックと
することにより、数MPa以上の高静圧下の微小差圧の計
測も可能な静電容量型センサが製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による静電容量型センサの第1の実施
例を示す断面図
【図2】(a)から(e)は、図1の静電容量型センサ
のシリコン部品の製造方法を示す工程順の断面図
【図3】図1の静電容量型センサのシリコン部品の製造
に用いるドライエッチング装置の構成図
【図4】(a)から(d)は、図1の静電容量型センサ
のスルーホール部品の製造方法を示す工程順の断面図
【図5】この発明による静電容量型センサの第4の実施
例を示す断面図
【図6】この発明による静電容量型センサの第5の実施
例を示す断面図
【図7】この発明による静電容量型センサの第6の実施
例を示す断面図
【図8】(d)及び(e)は、図7の静電容量型センサ
のスルーホール部品の製造方法の一部を示す断面図
【図9】この発明による静電容量型センサの第7の実施
例を示す断面図
【図10】この発明による静電容量型センサの第8の実
施例を示す断面図
【図11】従来の静電容量型センサを示す断面図
【図12】(a)から(e)は、図11の静電容量型セ
ンサのシリコン部品の製造方法を示す工程順の断面図
【図13】(a)及び(b)は、図11の静電容量型セ
ンサのスルーホール部品の製造方法を示す工程順の断面
【図14】従来の別の静電容量型センサを示す断面図
【図15】(a)から(f)は、図14の静電容量型セ
ンサの電極ユニットの製造方法を示す工程順の断面図
【符号の説明】
11, 81, 91 シリコン部品 13, 13', 53, 73, 73', 83, 93 薄膜電極 13", 73" 導電性薄膜 15, 55, 85, 95, 110 静電容量ギャップ 16, 16', 56, 76, 76', 86, 96 スルーホール 17, 57, 77, 87, 97 スルーホール部品 18, 58 肉薄部 19, 59 凸部 21, 61 シリコンウェハ 23 酸化膜 24 端子電極 25 凹部 26, 27 Al膜 31 反応室 32 下部電極 33 混合ガス 34 上部電極 35 高周波電源 36 マッチングチューナ 37 プラズマ 41, 71 ガラス基板 42 面取り部 52 ギャップ部品 54 共晶接合膜 62 エッチングマスク 72 加工治具 75 凹部 751 凹み分 82 ガラス部 84 シリコン部 92 絶縁性セラミック 94 ガラス薄膜 100 ダイアフラム 101 ガラス接合部 103 絶縁板 105 電極ユニット 106 支持体 107 円環状溝 108 導圧孔 109 導体膜 110 静電容量ギャップ 102, 104, 114 導電性板 111, 112, 113 端子電極 A,B,C リードピン

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単結晶シリコンからなり、リング状の肉薄
    部をもち、その内側の凸部が静電容量ギャップを確保す
    るのに必要な分だけ薄くされているシリコン部品の、少
    なくとも一方の面の外周部に、シリコン部品に接合され
    る部分がガラスからなり、両側からテーパー状のスルー
    ホールが形成され、そのスルーホールの内面に形成され
    た導電性薄膜によって、対向する両面の一部に形成され
    た薄膜電極が接続されているスルーホール部品が接合さ
    れることにより、シリコン部品の凸部と、接合されたス
    ルーホール部品の薄膜電極との間に形成された静電容量
    ギャップを有することを特徴とする静電容量型センサ。
  2. 【請求項2】単結晶シリコンからなり、リング状の肉薄
    部をもち、その内側の凸部が静電容量ギャップを確保す
    るのに必要な分だけ薄くされているシリコン部品の両面
    の外周部に、シリコン部品に接合される部分がガラスか
    らなり、両側からテーパー状のスルーホールが形成さ
    れ、そのスルーホールの内面に形成された導電性薄膜に
    よって、対向する両面の一部に形成された薄膜電極が接
    続されているスルーホール部品が接合されることによ
    り、シリコン部品の凸部と、接合されたスルーホール部
    品の薄膜電極との間に形成された静電容量ギャップを有
    することを特徴とする静電容量型センサ。
  3. 【請求項3】単結晶シリコンからなり、リング状の肉薄
    部とその内側の凸部とをもつシリコン部品の、少なくと
    も一方の面の外周部に、シリコン部品に接合される部分
    がガラスからなり、少なくともシリコン部品の凸部に対
    向する領域が静電容量ギャップを確保するのに必要な分
    だけ凹まされ、両側からテーパー状のスルーホールが形
    成され、そのスルーホールの内面に形成された導電性薄
    膜によって、シリコン部品側の面ではシリコン部品の凸
    部に対向する領域に形成され、反対側の面ではその面の
    一部に形成された薄膜電極が接続されているスルーホー
    ル部品が接合されることにより、シリコン部品の凸部
    と、接合されたスルーホール部品の薄膜電極との間に形
    成された静電容量ギャップを有することを特徴とする静
    電容量型センサ。
  4. 【請求項4】単結晶シリコンからなり、リング状の肉薄
    部とその内側の凸部とをもつシリコン部品の両面の外周
    部に、シリコン部品に接合される部分がガラスからな
    り、少なくともシリコン部品の凸部に対向する領域が静
    電容量ギャップを確保するのに必要な分だけ凹まされ、
    両側からテーパー状のスルーホールが形成され、そのス
    ルーホールの内面に形成された導電性薄膜によって、シ
    リコン部品側の面ではシリコン部品の凸部に対向する領
    域に形成され、反対側の面ではその面の一部に形成され
    た薄膜電極が接続されているスルーホール部品が接合さ
    れることにより、シリコン部品の凸部と、接合されたス
    ルーホール部品の薄膜電極との間に形成された静電容量
    ギャップを有することを特徴とする静電容量型センサ。
  5. 【請求項5】スルーホール部品がホウ硅酸ガラスからな
    ることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに
    記載の静電容量型センサ。
  6. 【請求項6】スルーホール部品がシリコン部品と接合さ
    れる側のホウ硅酸ガラスとその反対側のシリコンとから
    なることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか
    に記載の静電容量型センサ。
  7. 【請求項7】スルーホール部品が絶縁性セラミックから
    なり、シリコン部品に接合される部分にガラス薄膜を備
    えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいず
    れかに記載の静電容量型センサ。
  8. 【請求項8】絶縁性セラミックが窒化珪素系あるいはコ
    ージライト−ムライト系材料からなることを特徴とする
    請求項7に記載の静電容量型センサ。
  9. 【請求項9】ガラス薄膜のガラスが低融点ガラスからな
    ることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の静
    電容量型センサ。
  10. 【請求項10】シリコン部品の凸部の表面に酸化膜が形
    成されていることを特徴とする請求項1から請求項9の
    いずれかに記載の静電容量型センサ。
  11. 【請求項11】請求項1から請求項10のいずれかに記
    載の静電容量型センサの製造方法であって、シリコン部
    品とスルーホール部品を静電接合により接合することを
    特徴とする静電容量型センサの製造方法。
  12. 【請求項12】シリコン部品のリング状薄肉部を、陽極
    結合方式のドライエッチングにより形成することを特徴
    とする請求項11に記載の静電容量型センサの製造方
    法。
  13. 【請求項13】陽極結合方式のドライエッチングにおい
    て、反応ガスとして、六弗化硫黄と酸素の混合ガスを用
    いることを特徴とする請求項12に記載の静電容量型セ
    ンサの製造方法。
  14. 【請求項14】陽極結合方式のドライエッチングにおい
    て、エッチングマスクとしてアルミニウム膜を用いるこ
    とを特徴とする請求項13に記載の静電容量型センサの
    製造方法。
  15. 【請求項15】陽極結合方式のドライエッチングにおい
    て、エッチングマスクとしてシリコン酸化膜を用いるこ
    とを特徴とする請求項13に記載の静電容量型センサの
    製造方法。
  16. 【請求項16】シリコン部品の静電容量ギャップを確保
    するのに必要な分だけ薄い凸部を、陽極結合方式のドラ
    イエッチングにより形成することを特徴とする請求項1
    1から請求項15のいずれかに記載の静電容量型センサ
    の製造方法。
  17. 【請求項17】スルーホール部品のテーパー状のスルー
    ホールを、陽極結合方式のドライエッチングにより形成
    することを特徴とする請求項11から請求項16のいず
    れかに記載の静電容量型センサの製造方法。
  18. 【請求項18】スルーホール部品のテーパー状のスルー
    ホールを、機械加工により形成した後、加工面に残存す
    るマイクロクラックや加工歪みをドライエッチングによ
    り除去することを特徴とする請求項11から請求項16
    のいずれかに記載の静電容量型センサの製造方法。
  19. 【請求項19】機械加工が超音波加工またはサンドブラ
    スト加工のいずれかであることを特徴とする請求項18
    に記載の静電容量型センサの製造方法。
  20. 【請求項20】絶縁性セラミックからなるスルーホール
    部品のテーパー状のスルーホールを、そのセラミックの
    焼成以前に形成することを特徴とする請求項11から請
    求項16のいずれかに記載の静電容量型センサの製造方
    法。
  21. 【請求項21】スルーホール部品のテーパー状のスルー
    ホールの導電性薄膜をスパッタリングで形成することを
    特徴とする請求項11から請求項20のいずれかに記載
    の静電容量型センサの製造方法。
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