JPH09144756A - 磁気軸受の制御装置 - Google Patents

磁気軸受の制御装置

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JPH09144756A
JPH09144756A JP30547595A JP30547595A JPH09144756A JP H09144756 A JPH09144756 A JP H09144756A JP 30547595 A JP30547595 A JP 30547595A JP 30547595 A JP30547595 A JP 30547595A JP H09144756 A JPH09144756 A JP H09144756A
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JP
Japan
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rotor
rotation
rotational angle
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cosinewave
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JP30547595A
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直彦 ▲高▼橋
Naohiko Takahashi
Minoru Hiroshima
実 広島
Haruo Miura
治雄 三浦
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロータの回転数が急激に変化しても、回転数に
完全に同期した制御則を働かすことができる制御装置を
提供する。 【解決手段】PLL回路に依存しないトラッキングフィ
ルタとするためにロータにロータリエンコーダを取り付
け、ロータの回転角を測定できるようにする。PLL回
路の代わりに正弦波と余弦波のテーブルを用意する。テ
ーブルにはロータの一回転が正弦波と余弦波の一周期分
の波形に対応するように各角度毎のデータを格納する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気軸受で支持され
た磁気浮上形ロータの制御装置に係り、特に、不釣り合
いによる振動振幅を減少させ、安定に危険速度通過する
のに好適な磁気軸受制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気軸受は、ロータを電磁力により空中
支持するものである。一般の磁気軸受では電磁石が互い
に対向する方向に吸引力を発生し、ロータに力を及ぼ
す。ラジアルセンサがロータの径方向の変位を測定し、
その出力の差がセンサ回路により求められ、ロータの変
位信号Xとして出力される。安定化補償回路が、変位信
号Xに応じてロータを安定に浮上させるために必要なラ
ジアル軸受の電流値を計算する。この計算値に応じて、
パワーアンプが電流を電磁石に供給する。電磁石は供給
された電流に応じて電磁力を発生させ、ロータを二つの
電磁石の中間(X=0)に位置するように制御する。
【0003】安定化補償回路には、一般にPID制御
(比例+積分+微分制御)が使われている。比例制御P
は磁気軸受の軸受剛性を生み出し、微分制御Dは位相進
みによって減衰を生み出すものである。また、積分制御
Iは静的な外力(自重等)に対して、それを打ち消すよ
うに働き、ロータ変位の定常偏差を零にする効果があ
る。
【0004】なお、この種の磁気軸受の基本技術に関連
するものは、文献「ACTIVE MAGNETICBEARINGS (1994 vdf
Hochschulverlag AG an der ETH Zurich)」が詳しい。
【0005】ところで、ロータの振動のほとんどは不釣
り合い振動によるものであるので、回転数同期成分に着
目した振動制御回路を使用することが効果的である。そ
こでは、ロータの変位信号から回転数成分のみを取り出
して、不釣り合い振動に対してのみ特別な制御則を働か
せる。回転数成分の抽出には中心周波数を回転数に追従
するようにした帯域通過フィルタを用いる。このような
機能をもつフィルタの中では、PLL方式で回転パルス
に追従するフィルタ(トラッキングフィルタ)が追従精
度に優れ、良く使用される。ラジアル方向の変位を
(X,Y)とすると、トラッキングフィルタはその回転
数同期成分(Xn,Yn)を得るものである。この回転数
同期成分に対し、Fx=A(Xn・cosα−Yn・sinα),
Fy=A(Xn・sinα+Yn・cosα)で求められる(Fx,
Fy)をラジアル磁気軸受の制御電流に加算すること
で、不釣り合い振動を抑制することができる。ここで、
Aは制御ゲインで、αは制御の方向を決定する定数であ
る。α=0とするならば、制御はばね剛性を増加させる
ように働き、α=90度とすると、ダンピングを増加さ
せるように働く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】PLLの追従精度はロ
ータの回転数が一定でほとんど変化しない場合には非常
に良いが、回転数が急激に変化する場合は十分とは言え
ない。例えば、回転機の昇速が非常に速い場合、あるい
は異常時に回転機をシャットダウンさせる場合に、この
ような精度の劣化が問題となってくる。
【0007】本発明の目的はロータの回転数が急激に変
化しても、回転数に完全に同期した制御則を働かすこと
ができる制御装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】従来のPLLによるトラ
ッキングフィルタの動作原理を簡単に説明する。ここで
のトラッキングフィルタは大きく分けると、PLL回路
とフィルタ回路から構成されている。PLL回路は内蔵
された発振器の発振信号とロータが一回転するごとに発
生する回転パルス信号を比較し、発振信号の周波数と位
相を回転パルスに同期するように調整する回路である。
PLL回路の発振信号は矩形波,正弦波が一般的であ
る。トラッキングフィルタに用いるPLL回路は回転パ
ルスとの比較に用いるこの発振信号の他にフィルタ回路
用に正弦波と余弦波を別に発振する。この正弦波と余弦
波ももちろん回転パルスと同期したものになる。フィル
タ回路はPLL回路から得た正弦波と余弦波を使い、フ
ーリエ変換の原理で、入力信号からロータの回転数に同
期した成分だけを抽出し、出力する。
【0009】以上の説明から分かるように、フィルタに
使用する正弦波と余弦波はPLL回路に依存しているの
でPLL回路が回転パルスに追従する性能がすなわち、
トラッキングフィルタとしての追従性能になっている。
ロータの回転数が急激に変化する場合は、PLL回路が
すぐには追従できないので、過渡的ではあるが正常なフ
ィルタ動作ができなくなる。
【0010】本発明ではPLL回路に依存しないトラッ
キングフィルタとするためにロータにロータリエンコー
ダを取り付け、ロータの回転角を測定できるようにす
る。PLL回路の代わりに正弦波と余弦波のテーブルを
用意する。テーブルにはロータの一回転が正弦波と余弦
波の一周期分の波形に対応するように各角度毎のデータ
を格納する。ロータリエンコーダによってロータの回転
角をリアルタイムで測定し、テーブルからその回転角に
対応する正弦波と余弦波のデータを読み出す。フィルタ
回路はテーブルから読み出された正弦波と余弦波のデー
タに基づいて、フーリエ変換の原理で信号抽出する(こ
の部分は従来と同じ)。
【0011】ロータがどんな回転数であってもロータの
回転数に同期した正弦波と余弦波が即時に得られるの
で、急激な回転数変化が生じても常に安定した信号抽出
が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を説明する。図
1は実施例のトラッキングフィルタ装置を説明するブロ
ック図であり、図2は回転角度に対応した正弦波波形,
余弦波波形を読み出す装置である。図3は本実施例が対
象とする磁気軸受搭載の回転機器であり、ラジアル軸受
を2式,スラスト軸受を1式搭載している。それぞれの
ラジアル軸受には径方向のロータ1の変位(Xl,Y
l),(Xr,Xr)を測定するラジアルセンサが設けら
れている。同様にスラスト軸受に対しても軸方向のロー
タ1の変位Zを測定するスラストセンサが設けられてい
る。また、軸端にはロータ1の回転角θを測定するロー
タリエンコーダが設けられている。
【0013】ロータ1の径方向の変位信号を例にして、
トラッキングフィルタが回転数に同期した前向き振動成
分を抽出する動作を説明する。径方向の変位信号は(X
l,Yl),(Xr,Yr)の2対であるが、説明は片方の
対のみとし、以下、簡単のため径方向の変位信号を
(X,Y)と書く。
【0014】まず、図2に示すように、メモリ5a,5
bに正弦波と余弦波の波形データを格納しておく。ロー
タリエンコーダ4はロータ1に取り付けられた回転円盤
8に刻まれた円盤の角度情報をピックアップ7によって
読み取り、回転角度θに対応したディジタル値を出力す
る。ロータリエンコーダ4の一回転が正弦波と余弦波の
一周期に対応するように波形データのアドレス指定をす
るようにすると、ロータ1の回転角度θに応じて正弦波
と余弦波のデータが得られることになる。このようにし
て得た正弦波sinΩt(=sinθ)および、余弦波cosΩt
(=cosθ)のデータを次にフィルタ回路で使用する。こ
こで、Ωはロータ1の回転速度である。従来は、PLL
回路を使い、回転パルスに同期した正弦波と余弦波を得
ていた。結果的には同じ信号を得ることになるが、PL
Lがロータ1の回転数の変化についていけない場合は、
過渡的に同期性が崩れる。本実施例はロータ1の回転数
が如何に変化しようともロータ1の絶対的回転角度で波
形を決めているので、同期性は常に保たれることにな
る。
【0015】フィルタ回路ではまず図1に示すように、
変位信号(X,Y)と、正弦波,余弦波(cosΩt,−s
inΩt)とのベクトル演算を行う。式で表すと、以下の
ようになる。
【0016】
【数1】 A=X・cosΩt+Y・sinΩt B=Y・cosΩt−X・sinΩt …(数1) そして、演算した結果(A,B)をローパスフィルタ6
に通し、直流成分(Ao,Bo )のみを取り出す。この直
流成分は変位信号に含まれる前向き回転同期成分の振幅
値になっている。さらにこの直流成分に正弦波,余弦波
(cosΩt, sinΩt)をベクトル演算すると、結果と
して変位信号から前向き回転同期成分のみが抽出された
信号となる。
【0017】
【数2】 Xn=Ao・cosΩt−Bo・sinΩt Yn=Bo・cosΩt+Ao・sinΩt …(数2) 上述は、回転同期成分のうちの前向き成分の抽出を説明
する例であるが、以下に示すように同じような原理で後
ろ向き成分の抽出を行うことができる。
【0018】
【数3】 A=X・cosΩt−Y・sinΩt B=Y・cosΩt+X・sinΩt …(数3) 次に、ローパスフィルタ6によって(A,B)の直流成
分(Ao,Bo)のみを取り出し、
【0019】
【数4】 Xn=Ao・cosΩt+Bo・sinΩt Yn=Bo・cosΩt−Ao・sinΩt …(数4) によって、後ろ向き回転同期成分を得る。
【0020】また、スラスト方向の振動のように前向き
と後ろ向きを区別する必要のない場合には(スラスト方
向は回転振動でないので)、前向きと後ろ向きとを区別
しない回転同期成分の抽出が可能である。スラスト方向
の変位信号をZとすると、
【0021】
【数5】 A=Z・cosΩt B=Z・sinΩt …(数5) ローパスフィルタ6によって(A,B)の直流成分(A
o,Bo)のみを取り出し、
【0022】
【数6】 Zn=2・(Ao・cosΩt+Bo・sinΩt) …(数6) によって、前向きと後ろ向きとを両方含む回転同期成分
を得る。
【0023】ロータ1の回転角をロータリエンコーダ4
で測定し、正弦波と余弦波を得るならば、本実施例はフ
ィードフォワード加振による不釣り合い振動の抑制制御
にも応用することができる。これはロータ1に働く不釣
り合い力に対し、それとは反対の方向に磁気軸受によっ
て力を与えれば、振動を零化することができるという原
理である。回転数に同期した正弦波sinΩtと余弦波cos
Ωtを用いれば、図4に示すようにこれらの合成によっ
て任意のゲインと位相を持った正弦波加振力(Fx,F
y)を得ることができるので、不釣り合いの方向と大き
さに応じて調整をすれば、振動を抑制することができ
る。式で示すと以下のようになる。
【0024】
【数7】 Fx=G(cosβ・cosΩt−sinβ・sinΩt) =G・cos(Ωt+β) Fy=G(sinβ・sinΩt+cosβ・cosΩt) =G・sin(Ωt+β) …(数7) ここで、Gは加振力の大きさ、βは加振力の位相角であ
る。回転数が急激に変化しても、基準の正弦波と余弦波
はロータ1の絶対的な角度に基づいているので、加振力
も回転数に完全に追従し、精度の良い安定な振動制御が
可能になる。
【0025】
【発明の効果】本発明ではロータの絶対的な回転角度を
測定して、回転数に同期した正弦波と余弦波を得ている
ので、ロータの回転数変化に対し、絶対的な追従性を有
するトラッキングフィルタ回路を構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示すブロック図。
【図2】本発明が対象とする磁気軸受搭載のロータ系の
説明図。
【図3】波形データ格納の説明図。
【図4】フィードフォワード加振力の合成についての説
明図。
【符号の説明】
1…ロータ、2…変位センサ、3a,3b…電磁石、4
…ロータリエンコーダ、5a,5b…波形記憶用メモ
リ、6…ローパスフィルタ、7…ピックアップ、8…回
転円盤。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁石と前記電磁石により空中に支持され
    るロータとのギャップ長をロータの変位量として入力
    し、該変位量を基準ギャップ長とするための電流指令値
    を算出するための指令値算出手段と、該指令値算出手段
    より算出された電流指令値を増幅して電磁石のコイルに
    供給するためのパワーアンプとを備えた磁気軸受の制御
    装置において、 該ロータの回転角を測定する回転角測定手段、および該
    回転角測定手段が測定する回転角をアドレス指定値とし
    て入力し、該回転角に応じた正弦波と余弦波を出力する
    波形記憶手段とから構成したことを特徴とする磁気軸受
    の制御装置。
JP30547595A 1995-11-24 1995-11-24 磁気軸受の制御装置 Pending JPH09144756A (ja)

Priority Applications (1)

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JP30547595A JPH09144756A (ja) 1995-11-24 1995-11-24 磁気軸受の制御装置

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30547595A JPH09144756A (ja) 1995-11-24 1995-11-24 磁気軸受の制御装置

Publications (1)

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JPH09144756A true JPH09144756A (ja) 1997-06-03

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ID=17945610

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JP30547595A Pending JPH09144756A (ja) 1995-11-24 1995-11-24 磁気軸受の制御装置

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JP (1) JPH09144756A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164186A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Ihi Corp 磁気軸受制御装置と方法
JP2015143711A (ja) * 2015-04-22 2015-08-06 株式会社日立製作所 振動特性測定装置および振動特性測定方法
CN109424646A (zh) * 2017-09-04 2019-03-05 株式会社岛津制作所 磁轴承控制装置及真空泵

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164186A (ja) * 2009-01-19 2010-07-29 Ihi Corp 磁気軸受制御装置と方法
JP2015143711A (ja) * 2015-04-22 2015-08-06 株式会社日立製作所 振動特性測定装置および振動特性測定方法
CN109424646A (zh) * 2017-09-04 2019-03-05 株式会社岛津制作所 磁轴承控制装置及真空泵

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