JPH09143446A - 接着剤 - Google Patents

接着剤

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JPH09143446A
JPH09143446A JP30084995A JP30084995A JPH09143446A JP H09143446 A JPH09143446 A JP H09143446A JP 30084995 A JP30084995 A JP 30084995A JP 30084995 A JP30084995 A JP 30084995A JP H09143446 A JPH09143446 A JP H09143446A
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JP
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adhesive
weight
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average molecular
molecular weight
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JP30084995A
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Inventor
Masato Yanagi
正人 柳
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二種類の接着剤を使用することで強固な接着強
度を得る接着剤を提供する。 【解決手段】重量平均分子量が1000〜5000の不
飽和ポリエステルオリゴマー(A)100重量部を基準
とし、重量平均分子量が10万〜100万の粘着性アク
リルポリマー(B)50〜200重量部、重合開始剤
(C)1.5〜15重量部および溶剤(D)50〜30
0重量部からなる25℃での粘度が1万cps以下の接
着剤(1)。重量平均分子量が1000〜5000の不
飽和ポリエステルオリゴマー(A)100重量部を基準
とし、重量平均分子量が10万〜100万の粘着性アク
リルポリマー(B)50〜200重量部、重合開始剤の
分解促進剤(E)0.015〜15重量部および溶剤
(D)50〜300重量部からなる25℃での粘度が1
万cps以下の接着剤(2)。上記の接着剤(1)と上
記の接着剤(2)とからなる二液硬化型接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接合時には粘着性
を示して仮止めを必要とせず様々な被着体に容易に接着
するという粘着剤としての性質を有し、貼り合わせた後
は室温で短時間に硬化して強固な接着力を示す接着剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在世の中に見られる接着剤は、初期は
液状で何らかの化学変化により硬化して接着力を発現す
るものがほとんどで、硬化が終了するまで仮止め等の処
置が必要となっている。このような操作性の煩雑さを解
消するために接合時には粘着性を有し、被着体に容易に
仮接着でき、貼り付けた後は徐々に硬化して強固な接着
力を示す接合剤としては硬化性粘着テープ等がある。こ
の硬化性粘着テープ(もしくはシート)には、空気中の
湿気や被着体の水分で硬化する湿気硬化型(特公昭47
−44017号公報、特公昭49−5895号公報、特
開昭54−64536号公報、特開昭58−17146
0号公報、特開昭59−58071号公報、特開昭61
−145268号公報、特開昭61−148281号公
報)、熱で硬化する熱硬化型(特公昭50−12464
号公報、特開昭51−6235号公報、特開昭54−1
02335号公報、特公昭55−8113号公報、特公
昭59−14508号公報、特開昭59−108072
号公報、特開昭60−217283号公報、特開昭61
−81467号公報)、光で硬化する光硬化型(特開昭
56−120786号公報、特開昭57−159864
号公報、特開昭60−69178号公報、特開昭61−
162574号公報)、空気を遮断することによって硬
化する嫌気硬化型(特公昭58−12918号公報、特
開昭59−199784号公報、特開昭59−1997
85号公報、特開昭60−6773号公報、特開昭60
−11568号公報、特開昭60−13868号公報)
がある。
【0003】しかし、いずれの硬化性粘着テープ(もし
くはシート)もそれぞれ大きな問題を持っている。すな
わち、湿気硬化型は使用時まで乾燥状態で保存する必要
があり、製造にも特別な設備を必要とする。熱硬化型は
熱に弱い材料には適用できないし、光硬化型は光を透過
する透明フィルム使用のテープでしか使用できない。嫌
気硬化型は常に空気に接触するような保存状態を必要と
し、硬化性をよくしようとすれば、保存性が劣るという
ように、硬化性と保存性のバランスをとるのが難しい。
【0004】本来、最も理想的な硬化性粘着テープ(も
しくはシート)は、何のエネルギーも加えることなし
に、貼り付けただけで硬化し接着するものである。前述
の湿気硬化型や嫌気硬化型はこれにあたるが、通常の粘
着テープでこのような機能を発現させることは保存性の
点で非常に難しく、できたとしても硬化性とのバランス
に欠ける中途半端なものしかできない。
【0005】このような問題点を解決するため、二枚の
テープを使用時に貼り合わせ、反応性成分を別々のテー
プに含有させるタイプの硬化性粘着テープ(特開昭58
−67775号公報)が提案されている。しかし、常温
で容易に反応し、強固な接着強度を発揮させるようにす
るためには、樹脂構造の設計が非常に重要であり、従来
の硬化性粘着剤用樹脂では、満足すべき性能を発揮する
ことはできない。従来の樹脂を用いた上記の二枚貼り合
わせ型硬化性粘着テープ(もしくはシート)の問題点
は、接合時の粘着特性と貼り合わせ硬化後の接着特性の
バランスが悪く、ほとんどの場合は、粘着特性が良好で
あれば接着強度が乏しく、接着強度が大きければ初期の
粘着特性が劣っていた。従って、テープとの構成を二枚
貼り合わせ型として、保存性と硬化性の両立がはかれた
としても、適切な樹脂設計なしに粘着特性と接着特性の
バランスに優れた硬化性粘着テープは得られなかった。
また、テープという形態では被着体に対しての濡れ性に
限界があり、接合剤が本来持っている硬化後の凝集力を
十分生かし切れない問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、樹脂の構造
や分子量を考慮しないで作製した二枚貼り合わせ型硬化
性粘着テープの持つ、粘着特性と硬化後の接着力のバラ
ンスに劣るという従来の欠陥を解消し、この両者のバラ
ンスを十分配慮した樹脂設計を行うとともに、形態を二
液の接着剤にすることによって、保存性が良く硬化前の
粘着特性に優れ、被着体に対する濡れ性を十分確保して
硬化後の接着力が大きく、なおかつ室温において短時間
で硬化する接着剤を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量平均分子
量が1000〜5000の範囲の不飽和ポリエステルオ
リゴマー(A)100重量部を基準とし、重量平均分子
量が10万〜100万の粘着性アクリルポリマー(B)
50〜200重量部、重合開始剤(C)1.5〜15重
量部および溶剤(D)50〜300重量部からなる25
℃での粘度が1万cps以下の接着剤(1)に関する。
更に本発明は、重量平均分子量が1000〜5000の
不飽和ポリエステルオリゴマー(A)100重量部を基
準とし、重量平均分子量が10万〜100万の粘着性ア
クリルポリマー(B)50〜200重量部、重合開始剤
の分解促進剤(E)0.015〜15重量部および溶剤
(D)50〜300重量部からなる25℃での粘度が1
万cps以下の接着剤(2)に関する。
【0008】更に本発明は、上記接着剤(1)と上記接
着剤(2)とからなる二液硬化型接着剤に関する。更に
本発明は、上記不飽和ポリエステルオリゴマー(A)
が、水酸基を有する化合物、環状酸無水物およびエチレ
ン性不飽和基を有するエポキシドを開環重合して得られ
るオリゴマーである上記接着剤に関する。更に、本発明
は、上記粘着性アクリルポリマー(B)が、−40〜0
゜C の範囲にガラス転移点を有するアクリルポリマーで
ある上記接着剤に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、接着剤(1)お
よび接着剤(2)に使用される不飽和ポリエステルオリ
ゴマー(A)とは、特開昭61−126128号公報に
製造方法が記載されている、水酸基を有する化合物、環
状酸無水物、エチレン性不飽和基を有するエポキシド
を、開環重合して得られる不飽和ポリエステルオリゴマ
ーが好適である。一般的な不飽和ポリエステルは主鎖中
に二重結合を有するのに対し、本発明のポリエステルオ
リゴマーは(メタ)アクリロイル基等によるエチレン性
不飽和部分をポリエステルの側鎖に有している為に、反
応活性が極めて大きいのが特徴で、室温でも短時間に硬
化する硬化性を有している。
【0010】この不飽和ポリエステルオリゴマーの合成
に用いられる水酸基を有する化合物としてはメチルアル
コール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の一般的なアルコール類、および
エチレングリコール、プロピレングリコール、1、4−
ブチレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ブ
テンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオ
ール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール等の低分子量ジ
オール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリプロピレン−ポリエチレングリコール、ポ
リブチレングリコール、ポリエーテルジオール、ポリエ
ステルジオール等の高分子量ジオールなどがある。グリ
セリン、トリメチロールプロパン、1、2、6−ヘキサ
ントリオール等の3価以上のアルコール化合物も使用で
きるが、好ましくはジオール類である。環状酸無水物と
しては、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水1、2−
シクロヘキサンジカルボン酸、無水シス−4−シクロヘ
キセン−1、2−ジカルボン酸、無水イタコン酸、無水
グルタル酸、無水シトラコン酸、無水コハク酸などが挙
げられる。エチレン性不飽和基を有するエポキシドとし
ては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート等である。
【0011】不飽和ポリエステルオリゴマーの合成は環
状酸無水物1モルと、エチレン性不飽和基を有するエポ
キシド1モルと、水酸基を有する有機化合物0.05〜
5.0モルと、ラジカル重合禁止剤をエポキシドに対し
て0.1〜4phr、好ましくは0.1〜1phrを反
応容器に入れ、均一な温度分布で制御し得る加熱器にて
60〜95℃、好ましくは80〜90℃に加熱しながら
攪拌し、さらに反応容器内雰囲気酸素濃度が1%〜10
%好ましくは1〜5%である条件下で反応させて行な
う。不飽和ポリエステルオリゴマーは、硬化前の粘着剤
としての凝集力と貼り合わせ後の硬化性および接着力を
十分確保する為に、その重量平均分子量が1000〜5
000の範囲のものが好ましい。すなわち、重量平均分
子量が1000以下であると接着初期の凝集力が不足し
てズレなどを起こすため仮止めが必要となり、5000
以上であると貼り合わせ後の硬化反応に長い時間を要し
て硬化性が著しく低下する。
【0012】本発明において、接着剤(1)および接着
剤(2)に使用される粘着性アクリルポリマー(B)と
は水酸基、三級アミノ基、カルボキシル基、アミド基、
N−置換アミド基、ニトリル基などの官能基を有するポ
リマーであり、一般に粘着剤用アクリル樹脂として用い
られているものである。また、ポリマー単独では粘着性
に劣っていても、不飽和ポリエステルオリゴマー(A)
やその他の樹脂を加えることにより、良好な粘着特性を
示すようなポリマーは本発明のポリマー(B)として用
いることができる。これらの官能基を有するアクリルポ
リマーは、水酸基、三級アミノ基、カルボキシル基、ア
ミド基、N−置換アミド基、ニトリル基などを有するモ
ノマーのうちの一種または数種と、アルキル(メタ)ア
クリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニル
エーテル、スチレンなどのモノマーとの共重合体などで
ある。
【0013】水酸基を有するモノマーとしては、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ア
リルアルコールなどがあり、三級アミノ基を有するモノ
マーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどをあ
げることができる。カルボキシル基を有するモノマーと
しては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などがあ
る。アミド基、N−置換アミド基を有するモノマーとし
ては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロ
ポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチルア
クリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、ジアセト
ンアクリルアミドなどがある。ニトリル基を有するモノ
マーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、クロトノニトリル、フマロニトリルなどがある。ま
た、アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレートなど
のアルキル(メタ)アクリレートがある。その他、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)ア
クリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレ
ートなどやアルキル基が芳香環基、複素環基、ハロゲン
原子などで置換されているアルキル(メタ)アクリレー
トなど、一般にアクリルポリマーの合成に用いられるモ
ノマーを本発明のポリマーの合成にも用いることができ
る。
【0014】粘着性アクリルポリマーの合成方法は通常
のラジカル重合であり、反応方法に何等制限はなく、溶
液重合、塊状重合、乳化重合などの公知の重合法で行な
うことができるが、反応のコントロールが容易であるこ
とや直接次の操作に移れることから溶液重合が好まし
い。溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、トルエン、セロソルブ、酢酸エチル、酢酸
ブチルなど本発明の樹脂が溶解するものであれば何でも
よく、単独でも、複数の溶媒を混合してもよい。また、
重合反応の際に使用される重合開始剤もベンゾイルパー
オキサイド、アセチルパーオキサイド、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの
有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
系開始剤など公知のものであれば何でもよく、とくに制
限はない。
【0015】粘着性アクリルポリマーは、硬化前の粘着
剤としての凝集力と貼り合わせ後の硬化性および接着力
を十分確保する為に、その重量平均分子量が10万〜1
00万の範囲のものが好ましい。すなわち、重量平均分
子量が10万以下であると接着初期の凝集力が不足して
ズレなどを起こすため仮止めが必要となったり硬化後の
接着力が十分得られなくなる。一方、重量平均分子量が
100万以上であると粘度が高すぎて被着体に均一に塗
布できなくなったり、不飽和ポリエステルオリゴマーと
の相溶性が著しく低下して十分な硬化後の接着力を確保
することが困難となる。
【0016】また粘着性アクリルポリマーのガラス転移
点は、室温での粘着性や硬化性を確保するために−40
〜0℃の範囲が好ましい。すなわち、ガラス転移点が−
40℃以下のポリマーは室温での凝集力が不足して接着
後のズレを起こす原因となり、0℃以上であると初期接
着力が極端に悪く接合できないばかりか接着剤層中を重
合開始剤とその分解促進剤が相互拡散することができな
くなり硬化反応が進行しなくなってしまう。粘着性アク
リルポリマー(B)の配合量は、本発明の接着剤(1)
および接着剤(2)における不飽和ポリエステルオリゴ
マー(A)100重量部に対して通常50〜200重量
部の割合で用いられる。
【0017】本発明において、接着剤(1)に使用され
る重合開始剤(C)としては、ジ−tert−ブチルパ
ーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキ
サイド類、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオ
キサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパ
ーオキサイド類、メチルエチルケトンパーオキサイド、
シクロヘキサノンパーオキサイド、3、3、5−トリメ
チルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘ
キサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド
類、1、1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シク
ロヘキサンなどパーオキシケタール類、tert−ブチ
ルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイ
ド、1、1、3、3−テトラメチルブチルヒドロパーオ
キサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、ジイソ
プロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2、5−ジメ
チルヘキサン−2、5−ジヒドロパーオキサイドなどの
ヒドロパーオキサイド類、tert−ブチルパーオキシ
アセテート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエ
ートなどのパーオキシエステル類などの有機過酸化物、
など公知のものであれば特に制限はない。重合開始剤
(C)の配合量は、本発明の接着剤(1)における不飽
和ポリエステルオリゴマー(A)100重量部に対して
通常0.1〜15重量部の割合で用いられる。
【0018】本発明において、接着剤(1)および接着
剤(2)に使用される溶剤(D)としては、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、セロソ
ルブ、酢酸エチル、酢酸ブチルなど、通常有機溶剤と呼
ばれるもの等でよく、本発明の不飽和ポリエステルオリ
ゴマー(A)、粘着性アクリルポリマー(B)、重合開
始剤(C)および重合開始剤の分解促進剤(E)を溶解
するものであれば何でもよく、単独でも、複数の溶剤を
混合してもよい。溶剤(D)の配合量は、プライマーを
塗布する方法によって適宜使用する際に決定すればよい
が、本発明の接着剤(1)および接着剤(2)における
不飽和ポリエステルオリゴマー(A)100重量部に対
して通常50〜300重量部の割合で用いられる。
【0019】本発明において、接着剤(2)に使用され
る重合開始剤の分解促進剤(E)としては、N、N−ジ
メチルベンジルアミン、トリエチルアミン、トリブチル
アミン、N、N−ジエチルアニリン、N、N−ジメチル
アニリン、N−フェニルジエタノールアミン、N−フェ
ニルジイソプロパノールアミン、ジメチル−p−トルイ
ジン、トリエタノールアミン、4−フェニルモルホリン
などの三級アミンや、リチウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、セリウム、ジルコニウム、バナジウ
ム、モリブデン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
銅、亜鉛、スズ、鉛などの金属のラウリル酸塩、ナフテ
ン酸塩、オクチル酸塩、オレイン酸塩、オクテン酸塩な
どの脂肪酸塩、ロジン塩などの樹脂酸塩、アセチルアセ
トネート錯塩などのキレート化合物などから選ばれる金
属化合物のうちの1種または2種以上を促進剤として用
いることができる。特に、重合開始剤(C)として有機
過酸化物を用いた場合、重合開始剤の分解促進剤(E)
として三級アミンまたは金属化合物のうちのどちらか、
あるいはその両方を併用するのが好ましい。
【0020】これらの促進剤のうち、三級アミンは通常
有機過酸化物100重量部に対して、1〜100重量部
の割合で、金属化合物は有機過酸化物100重量に対し
て、0.01〜10重量部の割合で用いられる。重合開
始剤と重合開始剤の分解触媒はお互いに反応して活性ラ
ジカルを発生することが目的であり、上記組合わせの他
何らかの反応によって活性ラジカルが発生する組合わせ
のものならば本発明の重合開始剤(C)と重合開始剤の
分解触媒(E)として使用しても何ら制限するものでは
ない。
【0021】接着剤(1)および接着剤(2)は、不飽
和ポリエステルオリゴマー、粘着性アクリルポリマー、
重合開始剤あるいは重合開始剤の分解促進剤、および溶
剤を室温ないし加熱して混合攪拌することにより得るこ
とができる。混合は見かけ上、均一になる程度まで撹拌
すれば十分である。
【0022】本発明における接着は、二つの被着体を接
合する場合、まず一方の被着体に接着剤(1)を刷毛、
ロールあるいはスプレー等によって乾燥膜厚が1〜50
μ程度になるように塗布して溶剤揮発分を風乾する。こ
の場合、塗布厚が非常に薄いので室温においても数分以
内に溶剤分は揮発するが、熱風やオーブンなどを用いて
加熱して乾燥させることもできる。さらに、他方の被着
体にも同様にして接着剤(2)を乾燥膜厚が1〜50μ
程度になるように塗布する。この被着体に接着剤(1)
および(2)を塗布する際に、それぞれの粘度が1万c
psより大きい場合、刷毛塗り、ロールコート、スプレ
ーコート、スピンコートあるいはシルクスクリーン印刷
などによる方法いずれにおいても塗布面が不均一になっ
たり、塗布厚が厚くなったりあるいは塗布自体が不可能
となる。従って、塗布する方法に適合した粘度に溶剤を
用い調整することが必要である。
【0023】接着剤(1)を塗布した被着体と接着剤
(2)を塗布した被着体をそれぞれの接着剤層を介して
圧着して接合する。接合直後は通常の粘着剤と同様に固
定装置を必要としないで仮止め状態となり、接合直後か
ら硬化反応が直ちに進行して室温下でも1時間程度で所
定の接着強度に到達して接着が完了する。
【0024】本発明における接着剤の硬化機構は、接着
剤(1)からなる接着剤層と接着剤(2)からなる接着
剤層を接触させた瞬間から接着剤(1)に含まれる重合
開始剤と接着剤(2)に含まれる重合開始剤の分解促進
剤が、不飽和ポリエステルオリゴマーおよび粘着性アク
リルポリマーを媒体として相互拡散して反応して室温下
においても活性ラジカルを生成することに始まる。生成
した活性ラジカルは次に不飽和ポリエステルオリゴマー
と反応し、不飽和ポリエステルオリゴマーのエチレン性
不飽和基がラジカル重合による連鎖反応によって架橋構
造を形成して接着剤層が硬化する。
【0025】硬化前の粘着特性を改善し、特に凝集力を
高めることを目的に、本発明では、接着剤(1)および
(2)にポリイソシアネートを添加して、粘着性アクリ
ルポリマーを部分架橋させることも可能である。このよ
うなポリイソシアネートとしてはトリレンジイソシアネ
ート、4、4´−ジフェニルメタンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、m−キシレンジイソ
シアネート、p−キシレンジイソシアネート、1、5−
ナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネート、水添4、4´−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシア
ネートなどのジイソシアネート類、あるいはこれらとグ
リコール類またはジアミン類との両末端イソシアネート
アダクト体、あるいはこれらの混合物があり、必要に応
じてトリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチ
レンポリフェニルイソシアネートなどの3官能以上のポ
リイソシアネート類もジイソシアネート類と混合して用
いることができる。
【0026】本発明の接着剤(1)および(2)には、
その性能を阻害しない範囲で、必要に応じて顔料、染
料、無機充填剤、有機溶剤、銀粉、銅粉、ニッケル粉な
どの金属粉、カーボンブラック、グラファイト、キシレ
ン樹脂、テルペン系樹脂やロジン系樹脂などの粘着付与
剤、シランカップリング剤、レベリング剤などを加える
ことができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。例
中、部とは重量部を、%とは重量%を、それぞれ表わ
す。
【0028】ポリエステルオリゴマーの合成 オリゴマー1 エチレングリコール 3.4部 ヘキサヒドロ無水フタル酸 50.3部 グリシジルメタクリレート 46.3部 N、N−ジメチルベンジルアミン 0.9部 ハイドロキノン 0.2部 酢酸エチル 25.0部 上記組成物をそれぞれ混合し、空気雰囲気中、80℃で
10時間反応させ、冷却後、酢酸エチル125部を加え
て、重量平均分子量2100のポリエステルオリゴマー
の溶液(固形分40%)を得た。
【0029】アクリルポリマーの合成 ポリマー1 ブチルアクリレート 92.0部 アクリルアミド 2.8部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 5.2部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 150.0部 80℃に加熱した上記のそれぞれの組成の混合物125
部に、上記の同組成の混合物125部を滴下し、滴下終
了後、12時間加熱還流させ、冷却し、重量平均分子量
57万のアクリルポリマーの溶液(固形分40%)を得
た。
【0030】
【実施例1】オリゴマー1の溶液100部、ポリマー1
の溶液100部、ベンゾイルパーオキサイド2.5部、
酢酸エチル100部を十分に混合して、接着剤(1)を
得た。オリゴマー1の溶液100部、ポリマー1の溶液
100部、N−フェニルジエタノールアミン2.5部、
酢酸エチル100部を十分に混合して、接着剤(2)を
得た。接着剤(1)を0.5mm厚のアルミ板に乾燥膜
厚25μとなるようにハンドアプリケータで塗布し、オ
ーブン中60℃3分間乾燥して接着剤層(1)を有する
アルミ板を得た。同様に接着剤(2)を0.5mm厚の
アルミ板に乾燥膜厚25μとなるようにハンドアプリケ
ータで塗布し、オーブン中60℃3分間乾燥して接着剤
層(2)を有するアルミ板を得た。
【0031】得られた接着剤層を有するアルミ板につい
て、硬化前の粘着特性(剥離接着力、タック、保持力)
および硬化後の剪断接着力の測定結果を表1に示す。
【0032】(1)硬化前の剥離接着力 得られた接着剤層(1)および(2)の表面に厚さ50
μmのポリエチレンテレフタレートシートを貼着して2
kgのローラーで圧着し、幅25mmに切断し、30分
間放置した後、25℃、相対湿度65%の条件下、剥離
速度300mm/分で180度剥離接着力を測定した。
【0033】(2)硬化前のタック 傾斜角30度の斜面に得られた接着剤層をセットして、
25℃、相対湿度65%の条件下、助走距離10cm
で、ステンレススチール製ボールを転がし、粘着面10
cm以内のところで停止する最大のボールの番号を測定
した。ボールの番号は1/16から1まで31種類ある
「ボールの呼称」の32倍の数値で表示した。
【0034】(3)硬化前の保持力 得られた接着剤層を有するアルミ板を幅25mm、長さ
100mmに切断し、その一端に厚さ50μm、幅25
mm、長さ100mmの大きさのポリエチレンテレフタ
レートシート(PET)を25mm×25mmの面積で
貼付し、PETの他端に荷重250gのおもりをつけア
ルミを垂直に立て、25℃、相対湿度65%の条件下P
ETがアルミ板より落下するまでの時間(秒)を測定し
た。
【0035】(4)硬化後の剪断接着力 接着剤層(1)を有するアルミ板と接着剤層(2)を有
するアルミ板をそれぞれ縦50mm、横10mmに切断
し、それぞれの接着剤層が十分に接触するように10m
m×10mmの面積で圧着して貼り合わせ、25℃、相
対湿度65%の条件下、圧着後30分の剪断強度を引張
り速度5mm/分で測定した。
【0036】
【実施例2】オリゴマー1の溶液100部、ポリマー1
の溶液160部、ベンゾイルパーオキサイド2.5部、
安原ケミカル社製粘着付与剤YS2130の50%酢酸
エチル溶液40.0部、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン株式会社製レベリング剤SH29PA0.5部、酢
酸エチル200部を十分に混合して、接着剤(1)を得
た。オリゴマー1の溶液100部、ポリマー1の溶液1
60部、N−フェニルジエタノールアミン2.5部、安
原ケミカル社製粘着付与剤YS2130の50%酢酸エ
チル溶液40.0部、東レ・ダウコーニング・シリコー
ン株式会社製レベリング剤SH29PA0.5部、酢酸
エチル200部を十分に混合して、接着剤(2)を得
た。
【0037】接着剤(1)を1.0mm厚の直径120
mmのポリカーボネート円板上に乾燥膜厚10μとなる
ようにスピンコートし、更に30秒間円盤を回転させ風
乾して接着剤層(1)を有するポリカーボネート円板を
得た。同様に接着剤(2)を1.0mm厚のポリカーボ
ネート板に乾燥膜厚10μとなるようにスピンコート
し、更に30秒間円盤を回転させ風乾して接着剤層
(2)を有するポリカーボネート円板を得た。得られた
ポリカーボネート円盤について、実施例1と同様、硬化
前の粘着特性および硬化後の剪断接着力を測定した。結
果は表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の接着剤は、表1に示されたよう
に硬化前の剥離接着力が1200gf/25mm以上、
タックが7以上、保持力は3600秒以上である。さら
に室温で30分以内に硬化してその剪断接着力も25k
gf/cm2 以上であり、硬化前の粘着特性、硬化後の
接着力ともに優れている。また、本発明の接着剤では、
使用時まで接着剤(1)と接着剤(2)の形態で保存さ
れるため、硬化反応を起こさせる成分が接合時まで非接
触で反応しないため、従来の硬化性粘着テープで問題の
あった保存性は、著しく改善された。
【0040】このように本発明により、接合時には粘着
性が高く被着体に仮接着でき、機械的な仮止めが不必要
であり、室温で短時間で硬化して強固な接着力を示し、
硬化前の粘着特性と硬化後の接着力とのバランスに優
れ、かつ保存性の優れた接着剤が得られるようになっ
た。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量が1000〜5000の
    不飽和ポリエステルオリゴマー(A)100重量部を基
    準とし、重量平均分子量が10万〜100万の粘着性ア
    クリルポリマー(B)50〜200重量部、重合開始剤
    (C)1.5〜15重量部および溶剤(D)50〜30
    0重量部からなる25℃での粘度が1万cps以下の接
    着剤(1)。
  2. 【請求項2】 重量平均分子量が1000〜5000の
    不飽和ポリエステルオリゴマー(A)100重量部を基
    準とし、重量平均分子量が10万〜100万の粘着性ア
    クリルポリマー(B)50〜200重量部、重合開始剤
    の分解促進剤(E)0.015〜15重量部および溶剤
    (D)50〜300重量部からなる25℃での粘度が1
    万cps以下の接着剤(2)。
  3. 【請求項3】 上記接着剤(1)と上記接着剤(2)と
    からなる二液硬化型接着剤。
  4. 【請求項4】 上記不飽和ポリエステルオリゴマー
    (A)が、水酸基を有する化合物、環状酸無水物および
    エチレン性不飽和基を有するエポキシドを開環重合して
    得られるオリゴマーである請求項1ないし3記載の接着
    剤。
  5. 【請求項5】 上記粘着性アクリルポリマー(B)が、
    −40〜0゜C の範囲にガラス転移点を有するアクリル
    ポリマーである請求項1ないし4記載の接着剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001083629A1 (fr) * 2000-04-28 2001-11-08 Kaneka Corporation Procede de collage d'une partie a coller
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KR101065252B1 (ko) * 2011-06-03 2011-09-16 장원건설 주식회사 맨홀 본체용 폴리머 모르타르 조성물, 맨홀 플랜지용 폴리머 콘크리트 조성물 및 그 조성물들을 이용한 유리섬유 강화 조립식 맨홀의 제조 방법
JP2014181331A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Yokohama Rubber Co Ltd:The 接着剤組成物

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