JPH09111193A - 接着方法 - Google Patents

接着方法

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JPH09111193A
JPH09111193A JP26657295A JP26657295A JPH09111193A JP H09111193 A JPH09111193 A JP H09111193A JP 26657295 A JP26657295 A JP 26657295A JP 26657295 A JP26657295 A JP 26657295A JP H09111193 A JPH09111193 A JP H09111193A
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JP
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meth
adhesive
sensitive adhesive
curable
acrylate
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JP26657295A
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Masato Yanagi
正人 柳
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硬化性プライマーと硬化性粘着キャストテープ
もしくはシートを使用することで強固な接着強度を得る
方法を提供する。 【解決手段】第一の被着体表面に、エチレン性不飽和基
含有化合物(A)と重合開始剤の分解促進剤(B)を含
むプライマー層を設けた後、エチレン性不飽和基含有化
合物(A)、粘着性アクリルポリマー(C)および重合
開始剤(D)からなるキャストテープを介して第二の被
着体を接着させることを特徴とする接着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、接合時には粘着性
を示し、様々な被着体に容易に接着するという粘着剤と
しての性質を有し、貼り合わせた後は室温で短時間に硬
化して強固な接着力を示す接着方法に関する。
【0001】
【従来の技術】接合時には粘着性を有し、被着体に容易
に仮接着でき、貼り付けた後は徐々に硬化して強固な接
着力を示す硬化性粘着テープ(もしくはシート)には、
空気中の湿気や被着体の水分で硬化する湿気硬化型(特
公昭47−44017号公報、特公昭49−5895号
公報、特開昭54−64536号公報、特開昭58−1
71460号公報、特開昭59−58071号公報、特
開昭61−145268号公報、特開昭61−1482
81号公報)、熱で硬化する熱硬化型(特公昭50−1
2464号公報、特開昭51−6235号公報、特開昭
54−102335号公報、特公昭55−8113号公
報、特公昭59−14508号公報、特開昭59−10
8072号公報、特開昭60−217283号公報、特
開昭61−81467号公報)、光で硬化する光硬化型
(特開昭56−120786号公報、特開昭57−15
9864号公報、特開昭60−69178号公報、特開
昭61−162574号公報)、空気を遮断することに
よって硬化する嫌気硬化型(特公昭58−12918号
公報、特開昭59−199784号公報、特開昭59−
199785号公報、特開昭60−6773号公報、特
開昭60−11568号公報、特開昭60−13868
号公報)がある。
【0002】しかし、いずれの硬化性粘着テープ(もし
くはシート)もそれぞれ大きな問題を持っている。すな
わち、湿気硬化型は使用時まで乾燥状態で保存する必要
があり、製造にも特別な設備を必要とする。熱硬化型は
熱に弱い材料には適用できないし、光硬化型は光を透過
する透明フィルム使用のテープでしか使用できない。嫌
気硬化型は常に空気に接触するような保存状態を必要と
し、硬化性をよくしようとすれば、保存性が劣るという
ように、硬化性と保存性のバランスをとるのが難しい。
【0003】本来、最も理想的な硬化性粘着テープ(も
しくはシート)は、何のエネルギーも加えることなし
に、貼り付けただけで硬化し接着するものである。前述
の湿気硬化型や嫌気硬化型はこれにあたるが、通常の粘
着テープでこのような機能を発現させることは保存性の
点で非常に難しく、できたとしても硬化性とのバランス
に欠ける中途半端なものしかできない。
【0004】このような問題点を解決するため、二枚の
テープを使用時に貼り合わせ、反応性成分を別々のテー
プに含有させるタイプの硬化性粘着テープ(特開昭58
−67775号公報)が提案されている。しかし、常温
で容易に反応し、強固な接着強度を発揮させるようにす
るためには、樹脂構造の設計が非常に重要であり、従来
の硬化性粘着剤用樹脂では、満足すべき性能を発揮する
ことはできない。従来の樹脂を用いた上記の二枚貼り合
わせ型硬化性粘着テープ(もしくはシート)の問題点
は、接合時の粘着特性と貼り合わせ硬化後の接着特性の
バランスが悪く、ほとんどの場合は、粘着特性が良好で
あれば接着強度が乏しく、接着強度が大きければ初期の
粘着特性が劣っていた。従って、テープとの構成を二枚
貼り合わせ型として、保存性と硬化性の両立がはかれた
としても、適切な樹脂設計なしに粘着特性と接着特性の
バランスに優れた硬化性粘着テープは得られなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、樹脂の構造
や分子量を考慮しないで作製した二枚貼り合わせ型硬化
性粘着テープの持つ、粘着特性と硬化後の接着力のバラ
ンスに劣るという従来の欠陥を解消し、この両者のバラ
ンスを十分配慮した樹脂設計を行うとともに、形態を硬
化性のプライマーとキャストテープにすることによっ
て、保存性が良く硬化前の粘着特性および硬化後の接着
力に十分優れ、なおかつ室温において短時間で硬化する
硬化性粘着テープの接着方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一の被着体
表面に、エチレン性不飽和基含有化合物(A)と重合開
始剤の分解促進剤(B)を含むプライマー層を設けた
後、エチレン性不飽和基含有化合物(A)、粘着性アク
リルポリマー(C)および重合開始剤(D)からなる硬
化性粘着キャストテープを介して第二の被着体を接着さ
せることを特徴とする接着方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、プライマーなら
びにキャストテープに使用されるエチレン性不飽和基含
有化合物(A)とは、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリ
エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレートなどの多価アルコール類のポリ
(メタ)アクリレートあるいはモノ(メタ)アクリレー
ト等があり、オリゴマーとしては数平均分子量が400
〜10000、好ましくは5000までのポリエステル
系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシオリゴ
マー系、ポリサルファイド系、ポリカプロラクトン系、
ポリカーボネート系などのポリ(メタ)アクリレートあ
るいはモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。と
りわけ、特開昭61−126128号公報に製造方法が
記載されている、水酸基を有する化合物、環状酸無水
物、エチレン性不飽和基を有するエポキシドを、開環重
合して得られる不飽和ポリエステルオリゴマーは、エチ
レン性不飽和基含有化合物(A)として好適である。
【0008】この不飽和ポリエステルオリゴマーの合成
に用いられる水酸基を有する化合物としてはメチルアル
コール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の一般的なアルコール類、および
エチレングリコール、プロピレングリコール、1、4−
ブチレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ブ
テンジオール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオ
ール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール等の低分子量ジ
オール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリプロピレン−ポリエチレングリコール、ポ
リブチレングリコール、ポリエーテルジオール、ポリエ
ステルジオール等の高分子量ジオールなどがある。グリ
セリン、トリメチロールプロパン、1、2、6−ヘキサ
ントリオール等の3価以上のアルコール化合物も使用で
きるが、好ましくはジオール類である。環状酸無水物と
しては、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水1、2−
シクロヘキサンジカルボン酸、無水シス−4−シクロヘ
キセン−1、2−ジカルボン酸、無水イタコン酸、無水
グルタル酸、無水シトラコン酸、無水コハク酸などが挙
げられる。エチレン性不飽和基を有するエポキシドとし
ては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート等である。合成は環状酸無水物1モルと、エチレン
性不飽和基を有するエポキシド1モルと、水酸基を有す
る有機化合物0.1〜1.0モルと、ラジカル重合禁止
剤をエポキシドに対して0.1〜4phr、好ましくは
0.1〜1phrを反応容器に入れ、均一な温度分布で
制御し得る加熱器にて60〜95℃、好ましくは80〜
90℃に加熱しながら攪拌し、さらに反応容器内雰囲気
酸素濃度が1%〜10%好ましくは1〜5%である条件
下で反応させて行なう。
【0009】本発明において、プライマーを構成する重
合開始剤の分解促進剤(B)としては、N、N−ジメチ
ルベンジルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、N、N−ジエチルアニリン、N、N−ジメチルアニ
リン、N−フェニルジエタノールアミン、N−フェニル
ジイソプロパノールアミン、ジメチル−p−トルイジ
ン、トリエタノールアミン、4−フェニルモルホリンな
どの三級アミンや、リチウム、カルシウム、ストロンチ
ウム、バリウム、セリウム、ジルコニウム、バナジウ
ム、モリブデン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
銅、亜鉛、スズ、鉛などの金属のラウリル酸塩、ナフテ
ン酸塩、オクチル酸塩、オレイン酸塩、オクテン酸塩な
どの脂肪酸塩、ロジン塩などの樹脂酸塩、アセチルアセ
トネート錯塩などのキレート化合物などから選ばれる金
属化合物のうちの1種または2種以上を促進剤として用
いることができる。特に、重合開始剤(E)として有機
過酸化物を用いた場合、重合開始剤の分解促進剤(B)
として三級アミンまたは金属化合物のうちのどちらか、
あるいはその両方を併用するのが好ましい。これらの促
進剤のうち、三級アミンは通常有機過酸化物100重量
部に対して、1〜100重量部の割合で、金属化合物は
有機過酸化物100重量に対して、0.01〜10重量
部の割合で用いられる。
【0010】本発明において、プライマーを塗布するた
めの溶剤としては、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、トルエン、セロソルブ、酢酸エチル、酢酸
ブチルなど、通常有機溶剤と呼ばれるもの等でよく、本
発明のエチレン性不飽和基含有化合物および重合開始剤
の分解促進剤が溶解するものであれば何でもよく、単独
でも、複数の溶剤を混合してもよい。溶剤の配合量は、
プライマーを塗布する方法によって適宜使用する際に決
定すればよい。
【0011】本発明において、粘着性アクリルポリマー
(C)とは水酸基、三級アミノ基、カルボキシル基、ア
ミド基、N−置換アミド基、ニトリル基などの官能基を
有するものであり、一般に粘着剤用アクリル樹脂として
用いられているものである。また、ポリマー単独では粘
着性に劣っていても、エチレン性不飽和基含有化合物
(A)やその他の樹脂を加えることにより、良好な粘着
特性を示すようなポリマーは本発明のポリマー(D)と
して用いることができる。これらの官能基を有するアク
リルポリマーは、水酸基、三級アミノ基、カルボキシル
基、アミド基、N−置換アミド基、ニトリル基などを有
するモノマーのうちの一種または数種と、アルキル(メ
タ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
ビニルエーテル、スチレンなどのモノマーとの共重合体
などである。
【0012】水酸基を有するモノマーとしては、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ア
リルアルコールなどがあり、三級アミノ基を有するモノ
マーとしては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどをあ
げることができる。カルボキシル基を有するモノマーと
しては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などがあ
る。アミド基、N−置換アミド基を有するモノマーとし
ては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロ
ポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチルア
クリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、ジアセト
ンアクリルアミドなどがある。ニトリル基を有するモノ
マーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、クロトノニトリル、フマロニトリルなどがある。ま
た、アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレートなど
のアルキル(メタ)アクリレートがある。その他、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)ア
クリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレ
ートなどやアルキル基が芳香環基、複素環基、ハロゲン
原子などで置換されているアルキル(メタ)アクリレー
トなど、一般にアクリルポリマーの合成に用いられるモ
ノマーを本発明のポリマーの合成にも用いることができ
る。
【0013】反応は通常のラジカル重合であり、反応方
法に何等制限はなく、溶液重合、塊状重合、乳化重合な
どの公知の重合法で行なうことができるが、反応のコン
トロールが容易であることや直接次の操作に移れること
から溶液重合が好ましい。溶媒としては、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、セロソル
ブ、酢酸エチル、酢酸ブチルなど本発明の樹脂が溶解す
るものであれば何でもよく、単独でも、複数の溶媒を混
合してもよい。また、重合反応の際に使用される重合開
始剤もベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサ
イド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ラウロイル
パーオキサイドなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチ
ロニトリルなどのアゾ系開始剤など公知のものであれば
何でもよく、とくに制限はない。
【0014】重合開始剤(D)としては、ジ−tert
−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキル
パーオキサイド類、アセチルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジ
アシルパーオキサイド類、メチルエチルケトンパーオキ
サイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3、3、5
−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチル
シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキ
サイド類、1、1−ビス(tert−ブチルパーオキ
シ)シクロヘキサンなどパーオキシケタール類、ter
t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオ
キサイド、1、1、3、3−テトラメチルブチルヒドロ
パーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、
ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド、2、5
−ジメチルヘキサン−2、5−ジヒドロパーオキサイド
などのヒドロパーオキサイド類、tert−ブチルパー
オキシアセテート、tert−ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシベ
ンゾエートなどのパーオキシエステル類などの有機過酸
化物、など公知のものであれば特に制限はない。重合開
始剤(D)は、本発明の粘着剤組成物100重量部に対
して通常0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜5重
量部の割合で用いられる。
【0015】それぞれの反応によって得られたエチレン
性不飽和基含有化合物(A)と重合開始剤の分解促進剤
(B)および溶剤を混合攪拌することにより、プライマ
ー得ることができる。また、エチレン性不飽和基含有化
合物(A)と粘着性アクリルポリマー(C)および重合
開始剤(D)を混合攪拌し、離型処理された紙あるいは
フィルム上に塗工されオーブン中で溶剤を揮散させ硬化
性粘着キャストテープを得ることができる。それぞれ混
合は室温で見かけ上、均一になる程度まで撹拌すれば十
分である。
【0016】本発明における接着方法は、二つの被着体
を接合する場合、まず一方の被着体にプライマーを刷毛
もしくはスプレー等によって1〜10μ程度に塗布して
揮発分を風乾する。この場合、塗布厚が非常に薄いので
室温においても数分以内に溶剤分は揮発する。さらに、
他方の被着体に硬化性粘着キャストテープを貼付して硬
化性プライマーが塗布された被着体と圧着して接合す
る。接合後、硬化反応が直ちに進行して室温下でも1時
間以内に所定の接着強度に到達する。また、硬化性粘着
キャストテープの形態は硬化性樹脂組成物だけからなる
10〜50μ程度の膜厚を有するキャストテープである
他、硬化性樹脂組成物を十分含浸できなおかつ重合開始
剤の分解促進剤を拡散しうる素材を芯材とした両面タイ
プのテープであれば本発明の接着方法に使用することが
可能である。
【0017】硬化前の粘着特性を改善し、特に凝集力を
高めるために、本発明では、さらにポリイソシアネート
を添加して、粘着性アクリルポリマーを部分架橋させる
ことも可能である。このようなポリイソシアネートとし
てはトリレンジイソシアネート、4、4´−ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、m−キシレンジイソシアネート、p−キシレンジ
イソシアネート、1、5−ナフタレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、水添4、4´−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、水添トリレンジイソシアネートなどのジイソシアネ
ート類、あるいはこれらとグリコール類またはジアミン
類との両末端イソシアネートアダクト体、あるいはこれ
らの混合物があり、必要に応じてトリフェニルメタント
リイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシア
ネートなどの3官能以上のポリイソシアネート類もジイ
ソシアネート類と混合して用いることができる。
【0018】本発明の硬化性樹脂組成物には、その性能
を阻害しない範囲で、必要に応じて顔料、染料、無機充
填剤、有機溶剤、銀粉、銅粉、ニッケル粉などの金属
粉、カーボンブラック、グラファイト、キシレン樹脂や
ロジン系樹脂などの粘着付与剤、シランカップリング剤
などを加えることができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。例
中、部とは重量部を、%とは重量%を、それぞれ表わ
す。 ポリエステルオリゴマーの合成
【0020】オリゴマー1 エチレングリコール 3.4部 ヘキサヒドロ無水フタル酸 50.3部 グリシジルメタクリレート 46.3部 N、N−ジメチルベンジルアミン 0.9部 ハイドロキノン 0.2部 酢酸エチル 25.0部
【0021】上記組成物をそれぞれ混合し、空気雰囲気
中、80℃で10時間反応させ、冷却後、酢酸エチル1
25部を加えて、ポリエステルオリゴマーの溶液(固形
分40%)を得た。
【0022】アクリルポリマーの合成
【0023】ポリマー1 ブチルアクリレート 92.0部 アクリルアミド 2.8部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 5.2部 アゾビスイソブチロニトリル 0.2部 酢酸エチル 150.0部
【0024】80℃に加熱した上記のそれぞれの組成の
混合物125部に、上記の同組成の混合物125部を滴
下し、滴下終了後、12時間加熱還流させ、冷却し、ア
クリルポリマーの溶液(固形分40%)を得た。
【0025】
【実施例1】オリゴマー1の溶液100部、ジエタノー
ルアニリン4.0部を十分に混合してプライマーを得
た。オリゴマー1の溶液45.8部、ポリマー1の溶液
54.2部を十分に混合し、この樹脂溶液100部に対
してベンゾイルパーオキサイド1.0部を均一に混合
し、シリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に乾燥後の厚さが30μmとなるように塗
布し、60℃で3分間乾燥して硬化性粘着シートを得
た。
【0026】得られた硬化性粘着シートについて、硬化
前の粘着特性(剥離接着力、タック、保持力)および硬
化後の剪断接着力の測定結果を表1に示す。なお、硬化
は硬化性プライマーを刷毛で被着体上に乾燥膜厚5μ程
度になるように塗布した後、片方の被着体に硬化性粘着
シートを貼付してそれぞれを接合した。接合した被着体
を室温25℃中に30分間放置した後、以下の測定を行
った。
【0027】(1)硬化前の剥離接着力 得られた硬化性粘着シートの粘着面に厚さ50μmのポ
リエチレンテレフタレートシートを貼着し、幅25mm
に切断し、次にポリエチレンテレフタレートフィルムを
剥離させ、生じた粘着面を#280の紙やすりで研磨し
たステンレススチール板(SUS304)に貼着し、3
0分間放置した後、25℃、相対湿度65%の条件下、
剥離速度300mm/分で180度剥離接着力を測定し
た。
【0028】(2)硬化前のタック 傾斜角30度の斜面に得られた硬化性粘着シートをセッ
トして、25℃、相対湿度65%の条件下、助走距離1
0cmで、ステンレススチール製ボールを転がし、粘着
面10cm以内のところで停止する最大のボールの番号
を測定した。ボールの番号は1/16から1まで31種
類ある「ボールの呼称」の32倍の数値で表示した。
【0029】(3)硬化前の保持力 得られた硬化性粘着シートの粘着面に厚さ50μmのポ
リエチレンテレフタレートシートを貼着し、幅25m
m、長さ100mmの大きさに切断し、次にポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを剥離させ、生じた粘着面の
うち、たて25mm、横25mmの部分を紙やすり#2
80で研磨したステンレススチール板(SUS304)
に貼着し、40℃、荷重1Kgで粘着シートがステンレ
ススチール板より落下するまでの時間(秒)を測定し
た。
【0030】(4)硬化後の剪断接着力 縦50mm、横10mm、厚さ0.5mmの2枚のアル
ミニウム板の一方に、縦10mm、横10mmの面積に
プライマーを乾燥膜厚が5μmとなるように塗布して風
乾後、他方のアルミニウム板に縦10mm、横10mm
に切断した硬化性粘着シートを貼付し、先にプライマー
を塗布した面と接合して、室温25℃30分間経過後、
25℃相対湿度65%の条件下、引張り速度5mm/分
で剪断強度を測定した。
【0031】
【実施例2】実施例1の硬化性粘着シートに用いる組成
物100部に、さらにトリレンジイソシアネート0.2
部を加え、同様に硬化性粘着シートを得、50℃で3日
間熟成させた。得られた粘着シートについて、実施例1
と同様、硬化前の粘着特性および硬化後の剪断接着力を
測定した。プライマーの組成は実施例1と同様である。
結果は表1に示す。
【0032】 表1 ─────────────────────────── 硬化前 硬化前 硬化前 硬化後 実施例 剥離接着力 タック 保持力 断接着力 (gf/25mm) (No.) (秒) (Kgf/cm2) ─────────────────────────── 1 1560 11 2450 55.0 ─────────────────────────── 2 1440 5 >24 時間 32.2 ───────────────────────────
【0033】
【発明の効果】本発明の接着方法は、表1に示されたよ
うに硬化前の剥離接着力が1400gf/25mm以
上、タックが5以上、保持力はポリイソシアネートを添
加しなくても1000秒以上である。さらに室温で30
分以内に硬化してその剪断接着力も30Kgf/cm2
以上であり、硬化前の粘着特性、硬化後の接着力ともに
優れている。また、本発明の接着方法では、使用時まで
プライマーと硬化性粘着テープの形態で保存されるた
め、硬化反応を起こさせる成分が接合時まで非接触で反
応しないため、従来の硬化性粘着テープで問題のあった
保存性は、著しく改善された。さらに、ポリイソシアネ
ートを適量添加することにより、凝集力を向上させ、硬
化前の剥離接着力やタック、硬化後の剪断接着力を損な
わずに、保持力を24時間経過後でもずれのない状態に
することができる。
【0034】このように本発明により、接合時には粘着
性が高く被着体に仮接着でき、機械的な仮止めが不必要
であり、室温で短時間で硬化して強固な接着力を示し、
硬化前の粘着特性と硬化後の接着力とのバランスに優
れ、かつ保存性の優れた接着方法が得られるようになっ
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の被着体表面に、エチレン性不飽和
    基含有化合物(A)と重合開始剤の分解促進剤(B)を
    含むプライマー層を設けた後、エチレン性不飽和基含有
    化合物(A)、粘着性アクリルポリマー(C)および重
    合開始剤(D)からなる硬化性粘着キャストテープを介
    して第二の被着体を接着させることを特徴とする接着方
    法。
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