JPH09143407A - インクジェット用記録液 - Google Patents
インクジェット用記録液Info
- Publication number
- JPH09143407A JPH09143407A JP30083995A JP30083995A JPH09143407A JP H09143407 A JPH09143407 A JP H09143407A JP 30083995 A JP30083995 A JP 30083995A JP 30083995 A JP30083995 A JP 30083995A JP H09143407 A JPH09143407 A JP H09143407A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- recording
- pigment
- recording liquid
- solution
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 布帛に記録を為すためのインクジェット用記
録液において、布帛上に高濃度で鮮明な記録物を与え、
さらに定着性、耐水性および耐光性の優れた記録液を提
供する。 【解決手段】記録液において、該着色剤として顔料を用
い、前記記録液中に熱硬化性樹脂を含むインクジェット
用記録液に関する。
録液において、布帛上に高濃度で鮮明な記録物を与え、
さらに定着性、耐水性および耐光性の優れた記録液を提
供する。 【解決手段】記録液において、該着色剤として顔料を用
い、前記記録液中に熱硬化性樹脂を含むインクジェット
用記録液に関する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、布帛上に高濃度で
鮮明な記録物を与え、さらに定着性および耐水性の優れ
たインクジェット用記録液に関する。
鮮明な記録物を与え、さらに定着性および耐水性の優れ
たインクジェット用記録液に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より布帛に記録を為すためのインク
ジェット用記録液としては、水溶性の酸性染料、直接染
料、分散染料、反応染料等をグリコール系溶剤と水に溶
解したもの（特開昭６０−１８７３７号公報、特開平６
−２７１７９８号公報、特開平６−２０７１３２号公
報）がよく用いられている。このような記録液で記録を
行った場合、記録物の画像濃度は低く、ドット周辺で滲
みが発生するなど画質に欠点があった。また、繊維種に
よって定着性が異なるため繊維種ごとに記録液を調整し
なければならない、という短所があった。
ジェット用記録液としては、水溶性の酸性染料、直接染
料、分散染料、反応染料等をグリコール系溶剤と水に溶
解したもの（特開昭６０−１８７３７号公報、特開平６
−２７１７９８号公報、特開平６−２０７１３２号公
報）がよく用いられている。このような記録液で記録を
行った場合、記録物の画像濃度は低く、ドット周辺で滲
みが発生するなど画質に欠点があった。また、繊維種に
よって定着性が異なるため繊維種ごとに記録液を調整し
なければならない、という短所があった。
【０００３】さらに記録液の安定性を得るため、水に対
する溶解性の高い水溶性染料が一般的に用いられる。従
って、インクジェット記録物は一般的に耐水性が悪く、
被記録材が布帛である場合は洗濯をしたりすると記録部
分の染料が滲む問題があった。このような耐水性の不良
を改良するため、被記録材の布帛に前もって記録液中の
添加剤と反応して凝固するような化合物を付与すること
により、記録後の耐水性の向上を図ることが提案（特開
昭６１−２１５７８７号公報、特開昭６１−２３１２８
８号公報、特開昭６１−２３１２８９号公報）されてい
る。
する溶解性の高い水溶性染料が一般的に用いられる。従
って、インクジェット記録物は一般的に耐水性が悪く、
被記録材が布帛である場合は洗濯をしたりすると記録部
分の染料が滲む問題があった。このような耐水性の不良
を改良するため、被記録材の布帛に前もって記録液中の
添加剤と反応して凝固するような化合物を付与すること
により、記録後の耐水性の向上を図ることが提案（特開
昭６１−２１５７８７号公報、特開昭６１−２３１２８
８号公報、特開昭６１−２３１２８９号公報）されてい
る。
【０００４】この方法は効果をあげているが、前もって
布帛に処理を施さなければならず、従来のインクジェッ
トによる捺染と比較し、コスト高になる。
布帛に処理を施さなければならず、従来のインクジェッ
トによる捺染と比較し、コスト高になる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の方法の問題点を解決し、定着性かつノズルでの吐出安
定性の良好なインクジェット用記録液に関する。
の方法の問題点を解決し、定着性かつノズルでの吐出安
定性の良好なインクジェット用記録液に関する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、水性の液体中
に着色剤を分散し、布帛に記録を為すためのインクジェ
ット用記録液において、該着色剤として顔料を用い、前
記記録液中に熱硬化性樹脂を含むことを特徴とするイン
クジェット用記録液に関する。
に着色剤を分散し、布帛に記録を為すためのインクジェ
ット用記録液において、該着色剤として顔料を用い、前
記記録液中に熱硬化性樹脂を含むことを特徴とするイン
クジェット用記録液に関する。
【０００７】
【発明の実施の形態】本発明では、布帛を８０〜１７０
℃に加熱する工程を記録工程に含むが、加熱方法には種
々の方法が利用できる。例えば、（１）記録装置の被記
録体送りローラーの内部に発熱ヒーターを組込み、布帛
を加熱する方法、（２）記録装置の被記録体送りローラ
ーと布帛との間に発熱ヒーターを組み込んだ固定プラテ
ンを設置する方法、（３）記録ヘッドに隣接して発熱源
ランプを設置し、記録後に記録面側より発熱源ランプを
照射する方法、（４）記録後に発熱ヒーター等により布
帛を加熱する方法、などが挙げられ、これらの方法を組
み合わせることも可能である。
℃に加熱する工程を記録工程に含むが、加熱方法には種
々の方法が利用できる。例えば、（１）記録装置の被記
録体送りローラーの内部に発熱ヒーターを組込み、布帛
を加熱する方法、（２）記録装置の被記録体送りローラ
ーと布帛との間に発熱ヒーターを組み込んだ固定プラテ
ンを設置する方法、（３）記録ヘッドに隣接して発熱源
ランプを設置し、記録後に記録面側より発熱源ランプを
照射する方法、（４）記録後に発熱ヒーター等により布
帛を加熱する方法、などが挙げられ、これらの方法を組
み合わせることも可能である。
【０００８】いずれの方法でも布帛の予熱・加熱温度を
８０〜１７０℃にして記録を行うことにより、記録液が
布帛に付着後、記録液中の水を主とする溶剤が気化し、
同時に急速に熱硬化性樹脂の硬化が起こる。熱硬化した
樹脂は布帛に対する強い定着性を有し、かつ水に不溶で
ある。従って、着色剤である顔料を保護するため、記録
物の記録液定着性及び耐水性を向上させるのである。本
発明に用いられる着色剤としては、従来公知のものを含
めて各種の有機或は無機顔料が全て使用できる。
８０〜１７０℃にして記録を行うことにより、記録液が
布帛に付着後、記録液中の水を主とする溶剤が気化し、
同時に急速に熱硬化性樹脂の硬化が起こる。熱硬化した
樹脂は布帛に対する強い定着性を有し、かつ水に不溶で
ある。従って、着色剤である顔料を保護するため、記録
物の記録液定着性及び耐水性を向上させるのである。本
発明に用いられる着色剤としては、従来公知のものを含
めて各種の有機或は無機顔料が全て使用できる。
【０００９】例えば、アゾ系、フタロシアニン系、キナ
クリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、イン
ジゴ系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、イ
ソインドレノン系、酸化チタン系、カドミウム系、酸化
鉄系、カーボンブラック等の顔料を挙げることができ
る。これらの顔料のなかから単独あるいは複数を液媒体
中に微細に分散させる。好ましくは、顔料が微粒子状態
で、一般的な顔料としての特性を付与するための種々の
添加剤を添加していない製造直後の顔料ペーストを使用
する。本発明で用いる熱硬化性樹脂は、熱硬化前には水
溶性であることが望ましいが、水に不溶性のものでも記
録液中に均一に分散させることにより使用可能である。
例えば、ユリア系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系
樹脂、アクリル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ケイ素樹脂またはこ
れらの共縮合樹脂などが使用できる。これらの樹脂は、
単独ないし混合して記録液中に０．５〜５０重量％、好
ましくは１〜２０重量％にて用いる。この量より少ない
と熱硬化後の顔料の定着ができない。また、この量より
多くすると熱硬化エネルギーが増加するため加熱に高温
及び長時間が必要になることやノズルからの吐出安定性
に問題が生じる。
クリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、イン
ジゴ系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、イ
ソインドレノン系、酸化チタン系、カドミウム系、酸化
鉄系、カーボンブラック等の顔料を挙げることができ
る。これらの顔料のなかから単独あるいは複数を液媒体
中に微細に分散させる。好ましくは、顔料が微粒子状態
で、一般的な顔料としての特性を付与するための種々の
添加剤を添加していない製造直後の顔料ペーストを使用
する。本発明で用いる熱硬化性樹脂は、熱硬化前には水
溶性であることが望ましいが、水に不溶性のものでも記
録液中に均一に分散させることにより使用可能である。
例えば、ユリア系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系
樹脂、アクリル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ケイ素樹脂またはこ
れらの共縮合樹脂などが使用できる。これらの樹脂は、
単独ないし混合して記録液中に０．５〜５０重量％、好
ましくは１〜２０重量％にて用いる。この量より少ない
と熱硬化後の顔料の定着ができない。また、この量より
多くすると熱硬化エネルギーが増加するため加熱に高温
及び長時間が必要になることやノズルからの吐出安定性
に問題が生じる。
【００１０】本発明にて水性液媒体としては、記録液の
分散を安定させ、ノズルからの吐出が良好なものであ
る。このような水性液媒体としては、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリ
セリン、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ケトンアルコール、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ルエチレングリコールモノエチルエーテル、１、２−ヘ
キサンジオール、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、置換ピ
ロリドン、２、４、６−ヘキサトリオール、テトラフル
フリルアルコール、４−メトキシ−４−メチルペンタノ
ン等を例示できる。これらの水性液媒体は、単独ないし
混合して記録液の０〜５０重量％の範囲にて用いる。記
録液の媒体である水は、金属イオン等を除去したイオン
交換水ないし蒸留水を用いる。
分散を安定させ、ノズルからの吐出が良好なものであ
る。このような水性液媒体としては、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリ
セリン、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ケトンアルコール、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ルエチレングリコールモノエチルエーテル、１、２−ヘ
キサンジオール、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、置換ピ
ロリドン、２、４、６−ヘキサトリオール、テトラフル
フリルアルコール、４−メトキシ−４−メチルペンタノ
ン等を例示できる。これらの水性液媒体は、単独ないし
混合して記録液の０〜５０重量％の範囲にて用いる。記
録液の媒体である水は、金属イオン等を除去したイオン
交換水ないし蒸留水を用いる。
【００１１】防黴剤は、記録液への黴の発生を防止する
ものであり、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリ
ウム、ソジウムピリジンチオン−１−オキサイド、ジン
クピリジンチオン−１−オキサイド、１、２−ベンズイ
ソチアゾリン−３−オン、１−ベンズイソチアゾリン−
３−オンのアミン塩等が用いられる。これらは、記録液
の０．０５〜１．０重量％程度もちいる。キレート剤
は、記録液中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属
の析出や記録液中で不溶解性物の析出等を防止するもの
であり、エチレンジアミンテトラアセティックアシドの
ナトリウム塩、エチレンジアミンテトラアセティックア
シドのジアンモニウム塩、エチレンジアミンテトラアセ
ティックアシドのテトラアンモニウム塩等を用いること
ができる。
ものであり、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリ
ウム、ソジウムピリジンチオン−１−オキサイド、ジン
クピリジンチオン−１−オキサイド、１、２−ベンズイ
ソチアゾリン−３−オン、１−ベンズイソチアゾリン−
３−オンのアミン塩等が用いられる。これらは、記録液
の０．０５〜１．０重量％程度もちいる。キレート剤
は、記録液中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属
の析出や記録液中で不溶解性物の析出等を防止するもの
であり、エチレンジアミンテトラアセティックアシドの
ナトリウム塩、エチレンジアミンテトラアセティックア
シドのジアンモニウム塩、エチレンジアミンテトラアセ
ティックアシドのテトラアンモニウム塩等を用いること
ができる。
【００１２】また、記録液のｐＨを所望のｐＨに調整
し、記録液の安定ないし、記録装置中の記録液配管との
安定性を得るため、アミン、無機塩、アンモニア等の調
整剤、リン酸等の緩衝液を用いることができる。また、
記録液の循環、あるいは、移動、また、記録液の製造時
の泡の発生を防止するため消泡剤を添加することもでき
る。顔料の分散を良くするため、アニオン性、非イオン
性、カチオン性、両イオン性などの界面活性剤を加えて
用いることもできる。アニオン性界面活性剤としては、
脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリール
スルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジア
ルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ア
ルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、アルキルリ
ン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、
ナフタレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシ
エチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレ
イト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール
脂肪酸エステル等を例示できる。非イオン性界面活性剤
としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン、フッ素系、シリコン系が例示できる。カチオ
ン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第４級ア
ンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイミ
ダゾリウム塩等が例示できる。両イオン性界面活性剤と
しては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイ
ド、ホスファジルコリン等が例示できる。
し、記録液の安定ないし、記録装置中の記録液配管との
安定性を得るため、アミン、無機塩、アンモニア等の調
整剤、リン酸等の緩衝液を用いることができる。また、
記録液の循環、あるいは、移動、また、記録液の製造時
の泡の発生を防止するため消泡剤を添加することもでき
る。顔料の分散を良くするため、アニオン性、非イオン
性、カチオン性、両イオン性などの界面活性剤を加えて
用いることもできる。アニオン性界面活性剤としては、
脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリール
スルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジア
ルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ア
ルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、アルキルリ
ン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、
ナフタレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシ
エチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレ
イト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール
脂肪酸エステル等を例示できる。非イオン性界面活性剤
としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール
脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアミン、フッ素系、シリコン系が例示できる。カチオ
ン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第４級ア
ンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイミ
ダゾリウム塩等が例示できる。両イオン性界面活性剤と
しては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイ
ド、ホスファジルコリン等が例示できる。
【００１３】その他の添加剤として、尿素、ジメチル尿
素等を加えることもできる。記録液の製造に顔料、熱硬
化性樹脂、添加剤、水ないし水性溶剤を混合し、サンド
ミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェーカ
ー、超音波分散機等にて分散する。あるいは、二本ロー
ルミルにてあらかじめ良く混練したのち、上記サンドミ
ル等にてさらに分散し、適宜水にて希釈、他の添加剤を
混合して記録液を製造する。混合撹拌は、通常の羽根を
用いた撹拌機による撹拌のほか、高速の分散機、乳化機
等により行うことができる。混合された記録液は、希釈
の前あるいは、後で孔径１ミクロン、好ましくは０．６
５ミクロン以下のフィルターにて充分濾過する。フィル
ターの濾過に先立って、遠心分離による濾過を用いるこ
ともできる。これは、フィルターによる濾過における目
詰まりを少なくし、フィルター交換が容易となる。
素等を加えることもできる。記録液の製造に顔料、熱硬
化性樹脂、添加剤、水ないし水性溶剤を混合し、サンド
ミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェーカ
ー、超音波分散機等にて分散する。あるいは、二本ロー
ルミルにてあらかじめ良く混練したのち、上記サンドミ
ル等にてさらに分散し、適宜水にて希釈、他の添加剤を
混合して記録液を製造する。混合撹拌は、通常の羽根を
用いた撹拌機による撹拌のほか、高速の分散機、乳化機
等により行うことができる。混合された記録液は、希釈
の前あるいは、後で孔径１ミクロン、好ましくは０．６
５ミクロン以下のフィルターにて充分濾過する。フィル
ターの濾過に先立って、遠心分離による濾過を用いるこ
ともできる。これは、フィルターによる濾過における目
詰まりを少なくし、フィルター交換が容易となる。
【００１４】以上のように調整した本発明の記録液は、
顔料を用いることにより布帛上の記録の高濃度化、およ
びドット周辺でのにじみ発生が防止できるため鮮明な記
録物が実現でき、耐光性が向上する。さらに、布帛の前
処理、後処理工程を必要とせずに、木綿、麻、レーヨ
ン、キュプラなどのセルロース系繊維やポリエステル、
アセテート、ポリプロピレン、ポリアミド等の合成繊維
およびこれらの混紡における記録が可能である。
顔料を用いることにより布帛上の記録の高濃度化、およ
びドット周辺でのにじみ発生が防止できるため鮮明な記
録物が実現でき、耐光性が向上する。さらに、布帛の前
処理、後処理工程を必要とせずに、木綿、麻、レーヨ
ン、キュプラなどのセルロース系繊維やポリエステル、
アセテート、ポリプロピレン、ポリアミド等の合成繊維
およびこれらの混紡における記録が可能である。
【００１５】
【実施例】以下実施例に基づいて本発明をさらに詳細に
説明する。例中、部とあるのは重量部を示す。 実施例１ 撹拌機付きサブタンクに下記の原料を入れ、サンドミル
を用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を作製し
た。 Ｃ．Ｉ．Ｐｉｇｍｅｎｔ Ｂｌｕｅ １５（銅フタロシアニン顔料）１３部 メラミン樹脂（住友化学製 スミマールＭ−５０Ｗ） ６部 アクリル樹脂（三菱レイヨン製 ダイヤナールＨＷ−１３５） ２０部 分散剤（花王製 エマルゲン４２０） １部 精製水 ４５部 グリセリン ５部 分散後、下記のものと混合した。混合後、０．４５ミク
ロンのメンブランフィルターにて濾過し、記録液を製造
した。
説明する。例中、部とあるのは重量部を示す。 実施例１ 撹拌機付きサブタンクに下記の原料を入れ、サンドミル
を用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を作製し
た。 Ｃ．Ｉ．Ｐｉｇｍｅｎｔ Ｂｌｕｅ １５（銅フタロシアニン顔料）１３部 メラミン樹脂（住友化学製 スミマールＭ−５０Ｗ） ６部 アクリル樹脂（三菱レイヨン製 ダイヤナールＨＷ−１３５） ２０部 分散剤（花王製 エマルゲン４２０） １部 精製水 ４５部 グリセリン ５部 分散後、下記のものと混合した。混合後、０．４５ミク
ロンのメンブランフィルターにて濾過し、記録液を製造
した。
【００１６】 上記分散物 １２部 分散剤（花王製 エマルゲン４２０） ０．１部 エチレングリコール １５部 防黴剤（オーリンケミカル製 ソジウムオマジン） ０．１５部 エチレンジアミンテトラアセティックアシドナトリウム塩 ０．０２部 精製水 ４０部 このインキをエプソン社製７００ＶＣ２のカートリッジ
に入れ、７００ＶＣ２の送りローラーに発熱ヒーターを
組込み、被記録体の木綿を印刷時に１５０℃にして記録
を行ったところ、高濃度で鮮明な記録物が得られた。記
録面に水を垂らして記録液のにじみを調べたが、記録液
のにじみ、流れ出しはなく充分な耐水性は有していた。
また、記録物を室内光に３カ月さらしたのちの画像濃度
に変化はなく、充分な耐光性を有していた。
に入れ、７００ＶＣ２の送りローラーに発熱ヒーターを
組込み、被記録体の木綿を印刷時に１５０℃にして記録
を行ったところ、高濃度で鮮明な記録物が得られた。記
録面に水を垂らして記録液のにじみを調べたが、記録液
のにじみ、流れ出しはなく充分な耐水性は有していた。
また、記録物を室内光に３カ月さらしたのちの画像濃度
に変化はなく、充分な耐光性を有していた。
【００１７】実施例２ 撹拌機付きサブタンクに下記の原料を入れ、サンドミル
を用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を作製し
た。 Ｃ．Ｉ．Ｐｉｇｍｅｎｔ Ｒｅｄ ８５（アントラキノン顔料） １４部 メラミン樹脂（ライオケム製 ＴＡー４５） ２５部 分散剤（ゼネカ製 ソルスパース２７０００） ０．３部 精製水 ６５部 グリセリン ８．７部 分散後、下記のものと混合した。混合後、３ミクロンの
メンブランフィルターにて濾過、、続いて０．４５ミク
ロンのメンブランフィルターにて濾過し、記録液を製造
した。
を用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を作製し
た。 Ｃ．Ｉ．Ｐｉｇｍｅｎｔ Ｒｅｄ ８５（アントラキノン顔料） １４部 メラミン樹脂（ライオケム製 ＴＡー４５） ２５部 分散剤（ゼネカ製 ソルスパース２７０００） ０．３部 精製水 ６５部 グリセリン ８．７部 分散後、下記のものと混合した。混合後、３ミクロンの
メンブランフィルターにて濾過、、続いて０．４５ミク
ロンのメンブランフィルターにて濾過し、記録液を製造
した。
【００１８】 上記分散物 ２０部 グリセリン ２５部 防黴剤（オーリンケミカル製 ソジウムオマジン） ０．０１部 エチレンジアミンテトラアセティックアシドナトリウム塩 ０．０２部 シリコンエマルジョン型水系消泡剤（花王製 アンチホームＥ２０） ０．７部 精製水 ４０部 このインキを実施例１と同様の方法でレーヨンに記録を
行ったところ、高濃度で鮮明な記録物が得られた。記録
面に水を垂らして記録液のにじみを調べたが、記録液の
にじみ、流れ出しはなく充分な耐水性は有していた。ま
た、記録物を室内光に３カ月さらしたのちの画像濃度に
変化はなく、充分な耐光性を有していた。
行ったところ、高濃度で鮮明な記録物が得られた。記録
面に水を垂らして記録液のにじみを調べたが、記録液の
にじみ、流れ出しはなく充分な耐水性は有していた。ま
た、記録物を室内光に３カ月さらしたのちの画像濃度に
変化はなく、充分な耐光性を有していた。
【００１９】実施例３ 撹拌機付きサブタンクに下記の原料を入れ、サンドミル
を用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を作製し
た。 Ｃ．Ｉ．Ｐｉｇｍｅｎｔ Ｂｌａｃｋ ６（カーボンブラック） ７部 フェノール樹脂（昭和高分子製 ＢＫＳ２６００） １５部 分散剤（花王製 エマルゲンＡー９０） １部 精製水 ５５部 グリセリン ９部 分散後、下記のものと混合した。混合後、１ミクロンの
メンブランフィルターにて濾過し、記録液を製造した。
を用いて分散し、インクジェット用濃縮記録液を作製し
た。 Ｃ．Ｉ．Ｐｉｇｍｅｎｔ Ｂｌａｃｋ ６（カーボンブラック） ７部 フェノール樹脂（昭和高分子製 ＢＫＳ２６００） １５部 分散剤（花王製 エマルゲンＡー９０） １部 精製水 ５５部 グリセリン ９部 分散後、下記のものと混合した。混合後、１ミクロンの
メンブランフィルターにて濾過し、記録液を製造した。
【００２０】 上記分散物 ３０部 分散剤（花王製 エマルゲンＡー９０） ０．２部 エチレングリコール ２０部 防黴剤（オーリンケミカル製 ソジウムオマジン） ０．０１部 エチレンジアミンテトラアセティックアシド ０．０１部 精製水 ５０部 この記録液をエプソン社製ＨＧ５１３０のカートリッジ
に入れ、ポリエステル繊維に記録を行い、記録直後にハ
ロゲンランプ（発熱源ランプ）で被記録体のポリエステ
ル繊維を照射し、１３０℃にした。得られた記録物は、
良好であり、記録面に水を垂らして記録液のにじみを調
べたが、記録液のにじみ、流れ出しはなく充分な耐水性
は有していた。また、記録物を室内光に３カ月さらした
のちの画像濃度に変化はなく、充分な耐光性を有してい
た。
に入れ、ポリエステル繊維に記録を行い、記録直後にハ
ロゲンランプ（発熱源ランプ）で被記録体のポリエステ
ル繊維を照射し、１３０℃にした。得られた記録物は、
良好であり、記録面に水を垂らして記録液のにじみを調
べたが、記録液のにじみ、流れ出しはなく充分な耐水性
は有していた。また、記録物を室内光に３カ月さらした
のちの画像濃度に変化はなく、充分な耐光性を有してい
た。
【００２１】
【発明の効果】本発明により、布帛上に高濃度で鮮明な
記録物を与え、さらに定着性、耐水性および耐光性に優
れるインクジェット用記録液を得ることができた。これ
により、被記録体の布帛の種類の制約がなくなり、従来
は被記録体の影響により耐水性の不足を生じることの多
かった水性インキジェット用記録液の用途が拡大でき
る。
記録物を与え、さらに定着性、耐水性および耐光性に優
れるインクジェット用記録液を得ることができた。これ
により、被記録体の布帛の種類の制約がなくなり、従来
は被記録体の影響により耐水性の不足を生じることの多
かった水性インキジェット用記録液の用途が拡大でき
る。
Claims (1)
- 【請求項１】水性の液体中に着色剤を分散し、布帛に記
録を為すためのインクジェット用記録液において、該着
色剤として顔料を用い、前記記録液中に熱硬化性樹脂を
含むことを特徴とするインクジェット用記録液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30083995A JPH09143407A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | インクジェット用記録液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30083995A JPH09143407A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | インクジェット用記録液 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09143407A true JPH09143407A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=17889742
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30083995A Pending JPH09143407A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | インクジェット用記録液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09143407A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002256187A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-09-11 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 |
| WO2008102722A1 (ja) * | 2007-02-23 | 2008-08-28 | Konica Minolta Holdings, Inc. | 水性インクジェットインク及び記録方法 |
| WO2014084161A1 (ja) | 2012-11-28 | 2014-06-05 | 日本化薬株式会社 | インク組成物及び捺染方法 |
| JP2014148565A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録用のインク、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法 |
| JP2014148563A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Seiko Epson Corp | インクジェット捺染用インクセット、インクジェット捺染方法 |
| US9382435B2 (en) | 2004-01-21 | 2016-07-05 | E I Du Pont De Nemours And Company | Inkjet inks containing crosslinked polyurethanes |
| WO2017110744A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | コニカミノルタ株式会社 | 水系インクおよびインクジェット捺染方法 |
-
1995
- 1995-11-20 JP JP30083995A patent/JPH09143407A/ja active Pending
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002256187A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-09-11 | Ricoh Co Ltd | インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置 |
| US9382435B2 (en) | 2004-01-21 | 2016-07-05 | E I Du Pont De Nemours And Company | Inkjet inks containing crosslinked polyurethanes |
| WO2008102722A1 (ja) * | 2007-02-23 | 2008-08-28 | Konica Minolta Holdings, Inc. | 水性インクジェットインク及び記録方法 |
| JP5504890B2 (ja) * | 2007-02-23 | 2014-05-28 | コニカミノルタ株式会社 | 水性インクジェットインク及び記録方法 |
| KR20150090896A (ko) | 2012-11-28 | 2015-08-06 | 닛뽄 가야쿠 가부시키가이샤 | 잉크 조성물 및 날염 방법 |
| US9181446B2 (en) | 2012-11-28 | 2015-11-10 | Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha | Ink composition and printing method |
| WO2014084161A1 (ja) | 2012-11-28 | 2014-06-05 | 日本化薬株式会社 | インク組成物及び捺染方法 |
| JP2014148563A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Seiko Epson Corp | インクジェット捺染用インクセット、インクジェット捺染方法 |
| JP2014148565A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録用のインク、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法 |
| US9724937B2 (en) | 2013-01-31 | 2017-08-08 | Seiko Epson Corporation | Inkset for ink jet textile printing and ink jet textile printing method |
| US10654289B2 (en) | 2013-01-31 | 2020-05-19 | Seiko Epson Corporation | Inkset for ink jet textile printing and ink jet textile printing method |
| WO2017110744A1 (ja) * | 2015-12-25 | 2017-06-29 | コニカミノルタ株式会社 | 水系インクおよびインクジェット捺染方法 |
| CN108431144A (zh) * | 2015-12-25 | 2018-08-21 | 柯尼卡美能达株式会社 | 水系油墨和喷墨印染方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3141792B2 (ja) | インクジェット用記録液 | |
| US5928419A (en) | Surface-treated organic pigment and process for the production thereof | |
| JP3301295B2 (ja) | 微細化した顔料の製造方法 | |
| KR100204380B1 (ko) | 잉크젯 기록용액 및 그 제조방법 | |
| JP4752034B2 (ja) | インクジェット用記録液およびそれを用いた記録方法 | |
| US7754000B2 (en) | Preparation process of pigment dispersion, image forming process and image forming apparatus | |
| EP0732382A1 (en) | Inkjet ink and process for the production thereof | |
| JPH09227812A (ja) | 水性インクジェット用記録液 | |
| JPH1095946A (ja) | インクジェット用記録液 | |
| JPH09143407A (ja) | インクジェット用記録液 | |
| JP2001139863A (ja) | インクジェット用記録液の製造方法 | |
| JP3499953B2 (ja) | インクジェット用インキおよびその製造方法 | |
| JP3493867B2 (ja) | インクジェット用記録液 | |
| JP3011176B2 (ja) | 顔料の処理方法およびインクジェット用記録液 | |
| JP3491428B2 (ja) | インクジェット用記録液およびその製造方法 | |
| JP3175516B2 (ja) | インクジェット用記録液およびその製造方法 | |
| JPH10298476A (ja) | インクジェット用記録液およびその製造方法 | |
| JPH1081843A (ja) | インクジェットインキおよびインクジェットインキセット | |
| JP3706477B2 (ja) | インクジェットインキの製造方法 | |
| JP3470484B2 (ja) | インクジェット用記録液およびその製造方法 | |
| JP3254969B2 (ja) | インクジェットインキおよびその製造方法 | |
| JP3521594B2 (ja) | インクジェット用記録液 | |
| JPH1060342A (ja) | インクジェット用記録液 | |
| JP3024487B2 (ja) | インクジェット用水分散型記録液およびその製造方法 | |
| JP3487058B2 (ja) | インクジェット用記録液およびその製造方法 |