JPH09143050A - 光老化防止剤及び皮膚化粧料 - Google Patents

光老化防止剤及び皮膚化粧料

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JPH09143050A
JPH09143050A JP17264096A JP17264096A JPH09143050A JP H09143050 A JPH09143050 A JP H09143050A JP 17264096 A JP17264096 A JP 17264096A JP 17264096 A JP17264096 A JP 17264096A JP H09143050 A JPH09143050 A JP H09143050A
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克夫 松本
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典雄 藤原
Yasutomo Nishimori
康友 西森
Yukiko Yokoyama
由紀子 横山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 安全性が高く且つ光老化防止効果に優れるト
リテルペノイド化合物からなる光老化防止剤を提供し、
更には、皮膚のシワ等を防止、改善する美肌効果に優れ
る皮膚化粧料を提供する。 【解決手段】 ウルソール酸、オレアノール酸又はベツ
リン酸の28位のカルボキシル基の水素原子及び/又は
3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子が官能基で
置換されたトリテルペノイド誘導体であって、前記官能
基の少なくとも一方が芳香族環を有する官能基であるト
リテルペノイド誘導体及びその塩類の一種又は二種以上
から成る光老化防止剤、ならびに当該トリテルペノイド
誘導体及びその塩類の一種又は二種以上を、好ましくは
0.0001〜10重量%の割合で、配合した皮膚化粧
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光老化防止剤及び
皮膚化粧料に関し、詳しくは、トリテルペノイドの芳香
族化合物誘導体及び/又はその塩類からなる光老化防止
剤及び、トリテルペノイドの芳香族化合物誘導体及び/
又はその塩類を含有する、シワ等を防止、改善する美肌
効果に優れた皮膚化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に皮膚老化とは、加齢に伴う生理
的老化と、日光暴露(紫外線)による光老化とが互いに
影響しあって生じる生理現象であるが、現在、特に後者
の光老化とシワ、肌荒れ、シミ等との関係が注目されて
いる。すなわち、長期間太陽(紫外線)に当たり続ける
と、顔、首筋の深いシワを増加させ、更に皮膚の乾燥及
び肌荒れやシミ、ソバカス等の色素沈着を起こすことが
知られており、この光老化による肌のトラブルが問題視
される様になった。
【0003】従来より、これら紫外線による皮膚への障
害を防止するために、酸化チタン、酸化亜鉛、パラメト
キシ桂皮酸エステル、パラアミノ安息香酸エステル等の
各種の紫外線吸収、散乱、遮蔽物質を配合した化粧料
(サンスクリーン、サンプロテクト化粧品)が開発さ
れ、使用されている。しかしながら、これらの化粧料を
使用しても圧倒的な日光暴露から皮膚を防御することは
難しい。また、上記光老化を改善する方法としては、全
トランス型のレチノイン酸の外用塗布が有効であること
が広く知られているが(Methods in Enz
ymology、1990年、第190巻、352−3
60頁等参照)、安全性上の問題から、医師による使用
に限定されており、有効性が高くかつ安全な光老化改善
剤及び皮膚化粧料の開発が切望されていた。
【0004】そこで、上記要望を満たすために、これま
でに、植物由来のウルソール酸、オレアノール酸等のト
リテルペノイドやそれらのエステル等の誘導体が、光老
化改善剤、化粧料、皮膚外用剤等に利用されるようにな
った。しかしながら、これらの物質の原料となるトリテ
ルペンは植物体中の含有量が極めて低く、化粧料や外用
剤中に十分な効果を発揮する量を配合すると高価になる
という問題があり、供給面でも十分な量を確保しがたい
という問題があった。そのため、安全性が高く、光老化
を防止、改善する作用を有し、美肌効果に優れるトリテ
ルペノイド化合物において、少量の使用で十分に効果を
発揮できるようなトリテルペノイド化合物の開発が望ま
れていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、安全性が高く且つ光老化防止効
果に優れるトリテルペノイド化合物からなる光老化防止
剤を提供し、更には、皮膚のシワ等を防止、改善する美
肌効果に優れる皮膚化粧料を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ウルソール
酸、オレアノール酸又はベツリン酸の28位のカルボキ
シル基の水素原子及び/又は3位の炭素原子に結合する
水酸基の水素原子が官能基で置換されたトリテルペノイ
ド誘導体のうち、前記水素原子の少なくとも一方が芳香
族環を有する官能基で置換されたトリテルペノイド誘導
体(以下、「トリテルペノイドの芳香族化合物誘導体」
と呼ぶこともある)及びその塩類が、従来報告されてい
るウルソール酸、オレアノール酸、ベツリン酸等のトリ
テルペノイドやそれらの脂肪族アシル誘導体、脂肪族エ
ステル誘導体に比べて、皮膚の光老化を防止、改善する
効果において生理活性が10倍以上に向上すること、更
には、上記トリテルペノイドの芳香族化合物誘導体及び
/又はその塩類を配合した皮膚化粧料がシワ等を防止、
改善する美肌効果に優れることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち本発明は、ウルソール酸、オレア
ノール酸又はベツリン酸の28位のカルボキシル基の水
素原子及び/又は3位の炭素原子に結合する水酸基の水
素原子が官能基で置換されたトリテルペノイド誘導体で
あって、前記官能基の少なくとも一方が芳香族環を有す
る官能基であるトリテルペノイド誘導体及びその塩類の
一種又は二種以上からなる光老化防止剤である。
【0008】上記本発明の光老化防止剤となる化合物と
して、具体的には、前記芳香族環を有する官能基が、2
8位のカルボキシル基の水素原子を置換する官能基にあ
っては下記一般式(I)で表される基であり、3位の炭
素原子に結合する水酸基の水素原子置換する官能基にあ
っては下記一般式(I)又は(II)で表される基である
トリテルペノイド誘導体及びその塩類を挙げることがで
きる。
【0009】
【化5】
【0010】但し、式(I)中、R1は置換されていて
もよい芳香族環を表し、R2は水素原子又は置換されて
いてもよい芳香族環を表す。
【0011】
【化6】
【0012】但し、式(II)中、R3は置換されていて
もよい芳香族環を表し、nは0〜2の整数を表す。ま
た、より具体的な化合物として、上記一般式(I)のR
1がフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニ
ル基、ブトキシフェニル基、ニトロフェニル基、ジフェ
ニル基又はナフチル基を表し、R2が水素原子又はフェ
ニル基を表し、一般式(II)のR3がフェニル基、メト
キシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニ
ル基、ニトロフェニル基、ジフェニル基又はナフチル基
を表すようなトリテルペノイド誘導体及びその塩類を挙
げることができる。
【0013】さらに本発明は、ウルソール酸、オレアノ
ール酸又はベツリン酸の28位のカルボキシル基の水素
原子及び/又は3位の炭素原子に結合する水酸基の水素
原子が官能基で置換されたトリテルペノイド誘導体であ
って、前記官能基の少なくとも一方が芳香族環を有する
官能基であるトリテルペノイド誘導体及びその塩類の一
種又は二種以上を含有する皮膚化粧料を提供する。皮膚
化粧料に配合する上記トリテルペノイドの芳香族化合物
誘導体及び/又はその塩類として、具体的には、上記光
老化防止剤を構成するトリテルペノイドの芳香族化合物
誘導体及び/又はその塩類と同様の化合物を挙げること
ができる。また、この様な本発明の皮膚化粧料における
トリテルペノイドの芳香族化合物誘導体及び/又はその
塩類の含有量の具体例は、化粧料全量に対して0.00
01〜10重量%程度である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の光老化防止剤について説明する。 <1>本発明の光老化防止剤 本発明の光老化防止剤は、ウルソール酸、オレアノール
酸又はベツリン酸の28位のカルボキシル基の水素原子
及び/又は3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子
が官能基で置換されたトリテルペノイド誘導体であっ
て、前記官能基の少なくとも一方が芳香族環を有する官
能基であるトリテルペノイド誘導体及びその塩類の一種
又は二種以上からなる。
【0015】上記本発明の光老化防止剤に用いるトリテ
ルペノイド誘導体の出発物質となるウルソール酸(化7
に示す化合物)、オレアノール酸(化8に示す化合
物)、ベツリン酸(化9に示す化合物)はいずれもトリ
テルペノイドに属し、植物界に広く分布している物質で
ある。
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】これら3種のトリテルペノイドは、一般的
な有機溶剤、例えばメタノール、エタノールなどのアル
コール類を用いて植物体から容易に抽出することができ
るが、本発明に用いるウルソール酸、オレアノール酸、
ベツリン酸は、起源となる植物体に限定されるものでは
なく、植物体から取り出される方法により限定されるも
のではない。さらに、植物体から取り出す方法以外に化
学合成によりこれらのトリテルペノイドを製造すること
もでき、これにより得られるトリテルペノイドを本発明
に用いることもなんら制限されるものではない。従っ
て、本発明の光老化防止剤の出発物質として用いるトリ
テルペノイドの製造方法は、経済性、安全性等を勘案し
て、適当な方法を適宜選択することができる。あるい
は、例えば、ウルソール酸は東京化成(株)等より、オ
レアノール酸は和光純薬工業(株)等より、ベツリン酸
はアルドリッチ社等より、いずれも市販もされており、
本発明の光老化防止剤の出発物質としてこの様な市販品
を用いることも可能である。
【0020】本発明に用いるトリテルペノイド誘導体
は、上記3種のトリテルペノイドの28位のカルボキシ
ル基の水素原子及び/又は3位の炭素原子に結合する水
酸基の水素原子が官能基で置換された構造を有するもの
であって、前記水素原子の少なくとも一方が芳香族環を
有する官能基で置換されたトリテルペノイド誘導体であ
り、具体的には、ウルソール酸、オレアノール酸又はベ
ツリン酸の28位のカルボキシル基の水素原子及び/又
は3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子を芳香族
環を有する官能基で置換したトリテルペノイド誘導体;
ウルソール酸、オレアノール酸又はベツリン酸の28位
のカルボキシル基の水素原子を脂肪族の官能基で、3位
の炭素原子に結合する水酸基の水素原子を芳香族環を有
する官能基でそれぞれ置換したトリテルペノイド誘導
体;ウルソール酸、オレアノール酸又はベツリン酸の3
位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子を脂肪族の官
能基で、28位のカルボキシル基の水素原子を芳香族環
を有する官能基でそれぞれ置換したトリテルペノイド誘
導体を挙げることができる。
【0021】この様なトリテルペノイド誘導体が本発明
に用いられるが、これらのトリテルペノイド誘導体のう
ちで、少なくとも28位のカルボキシル基の水素原子が
芳香族環を有する官能基で置換された構造を有するトリ
テルペノイド誘導体にあっては、28位のカルボキシル
基の水素原子を置換する官能基が上記一般式(I)で表
される基であることが好ましく、また、少なくとも3位
の炭素原子に結合する水酸基の水素原子が芳香族環を有
する官能基で置換された構造を有するトリテルペノイド
誘導体にあっては、3位の炭素原子に結合する水酸基の
水素原子を置換する官能基が上記一般式(I)又は(I
I)で表される基であることが好ましい。さらに、28
位のカルボキシル基の水素原子が置換されていないか、
あるいは脂肪族の官能基で置換されており、3位の炭素
原子に結合する水酸基の水素原子が芳香族環を有する官
能基で置換された構造を有するトリテルペノイド誘導体
にあっては、3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原
子を置換する官能基は上記一般式(II)で表される基で
あることが好ましい。これらのトリテルペノイド誘導体
は皮膚の光老化を防止、改善する作用により優れている
といえる。
【0022】ここで、一般式(I)においてR1は置換
されていてもよい芳香族環を表し、R2は水素原子又は
置換されていてもよい芳香族環を表すことから、一般式
(I)で表される基を上記置換基としてトリテルペノイ
ド誘導体に用いた場合には、トリテルペノイド残基と芳
香族環を結合する基はメチレン基又はメチン基となる
が、これを炭素数2以上のアルキレン基やアルケニル基
にすると十分な光老化防止効果が得られないことがあ
る。さらに、本発明において好ましくは、一般式(I)
中のR1はフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシ
フェニル基、ブトキシフェニル基、ニトロフェニル基、
ジフェニル基又はナフチル基を表し、R2は水素原子又
はフェニル基を表す。
【0023】また、一般式(II)中、R3は置換されて
いてもよい芳香族環を表すが、本発明において好ましく
は、R3はフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシ
フェニル基、ブトキシフェニル基、ニトロフェニル基、
ジフェニル基又はナフチル基を表す。以上、一般式
(I)、一般式(II)で表される芳香族環を有する基に
関して好ましい具体例を挙げたが、このように本発明に
おいて、これら芳香族環は、環の数が1又は2の芳香族
環であることが好ましい。
【0024】上記本発明に用いるトリテルペノイド誘導
体のうち、ウルソール酸、オレアノール酸又はベツリン
酸の3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子が芳香
族環を有する官能基で、また、28位のカルボキシル基
の水素原子が脂肪族の官能基でそれぞれ置換されたトリ
テルペノイド誘導体においては、前記脂肪族の官能基と
して、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキレン
基等を挙げることができる。本発明に用いるトリテルペ
ノイド誘導体としては、前記脂肪族の官能基がアルキル
基であることが好ましく、さらに、アルキル基の炭素数
が1〜20、特に8〜20であることが、安定性ならび
に取り扱いのし易さの面からより好ましい。なお、アル
キル基は直鎖であっても分岐していてもよく、また環状
であってもよい。
【0025】また、ウルソール酸、オレアノール酸又は
ベツリン酸の28位のカルボキシル基の水素原子が芳香
族環を有する官能基で、また、3位の炭素原子に結合す
る水酸基の水素原子が脂肪族の官能基でそれぞれ置換さ
れたトリテルペノイド誘導体においては、前記脂肪族の
官能基として、例えば、アルキル基、アルケニル基、ア
ルキレン基、脂肪族アシル基等を挙げることができる。
本発明に用いるトリテルペノイド誘導体としては、前記
脂肪族の官能基がアルキル基又はアルキルアシル基であ
ることが好ましく、さらに、これらのアルキル部分の炭
素数が1〜20、特に8〜20であることが、上記同様
に好ましい。なお、アルキル部分は直鎖であっても分岐
していてもよく、また環状であってもよい。
【0026】本発明に用いるトリテルペノイド誘導体
は、通常の方法、例えば、ウルソール酸、オレアノール
酸又はベツリン酸を出発物質として、あるいは、ウルソ
ール酸、オレアノール酸又はベツリン酸の28位のカル
ボキシル基の水素原子又は3位の炭素原子に結合する水
酸基の水素原子を脂肪族の官能基で置換したトリテルペ
ノイド誘導体を出発物質として、これらの28位のカル
ボキシル基の水素原子及び/又は3位の炭素原子に結合
する水酸基が反応に寄与するような合成反応によりこれ
ら出発物質を芳香族化合物と反応させる方法、具体的に
は、28位のカルボキシル基をハロゲン化芳香族化合物
によりエステル化する、3位の炭素原子に結合する水酸
基を芳香族アルコールによりエーテル化するまたは芳香
族カルボン酸によりエステル化する等の方法により製造
することができる。
【0027】上記出発物質として用いる、ウルソール
酸、オレアノール酸又はベツリン酸の28位のカルボキ
シル基の水素原子又は3位の炭素原子に結合する水酸基
の水素原子を脂肪族の官能基で置換したトリテルペノイ
ド誘導体を製造するには、ウルソール酸、オレアノール
酸又はベツリン酸の28位のカルボキシル基を脂肪族化
合物によりエステル化する、あるいは3位の炭素原子に
結合する水酸基を脂肪族化合物によりエーテル化するま
たはエステル化する等の方法が挙げられる。これらエー
テル化やエステル化は、通常の方法と同様に行うことが
可能である。例えば、28位のカルボキシル基を介して
行われるエステル化は、通常のカルボン酸のエステル化
反応と同様にして、例えば、上記トリテルペノイドをク
ロロホルム等の適当な溶媒下で、トリエチルアミン等の
塩基存在下、塩化チオニル等の塩素化剤を作用させ、ト
リテルペノイドのクロライドを生成し、これにメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノー
ル、2−エチルヘキシルアルコール、オレイルアルコー
ル、セタノール、ステアリルアルコール等所望の脂肪族
アルコールをトリエチルアミン等の塩基存在下で反応さ
せることで行うことができる。
【0028】本発明に用いるトリテルペノイド誘導体の
製造方法をより具体的に示すと、例えば、出発物質とし
てウルソール酸、オレアノール酸、ベツリン酸又はこれ
らの3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子を脂肪
族の官能基で置換したトリテルペノイド誘導体を用い、
少なくともその28位のカルボキシル基の水素原子を上
記一般式(I)で表される基で置換した構造のトリテル
ペノイド誘導体を製造する場合には、上記出発物質にア
セトン等の極性溶媒下で、芳香族環に結合するメチレン
基もしくはメチン基に臭素添加あるいは塩素添加した所
望の試薬を反応させる方法が好ましく挙げられる。
【0029】また、ウルソール酸、オレアノール酸、ベ
ツリン酸又はこれらの28位のカルボキシル基の水素原
子を脂肪族の官能基で置換したトリテルペノイド誘導体
を出発物質として用い、その少なくとも3位の炭素原子
に結合する水酸基の水素原子を上記一般式(II)で表さ
れる基で置換した構造のトリテルペノイド誘導体を製造
する場合、芳香族環に炭素数0〜2のアルキレン基を介
してカルボキシル基が結合した構造を有する芳香族カル
ボン酸のカルボキシル基を臭素化あるいは塩素化した試
薬を、上記出発物質にテトラヒドロフラン等の非極性溶
媒の存在下で、トリエチルアミン等の塩基の存在下にお
いて、反応させる方法が好ましく挙げられる。
【0030】さらに、本発明に用いるトリテルペノイド
誘導体のうち、ウルソール酸、オレアノール酸又はベツ
リン酸の28位のカルボキシル基の水素原子が芳香族環
を有する官能基で、3位の炭素原子に結合する水酸基の
水素原子が脂肪族の官能基でそれぞれ置換された構造の
トリテルペノイド誘導体あるいは、これらの3位の炭素
原子に結合する水酸基の水素原子が芳香族環を有する官
能基で、28位のカルボキシル基の水素原子が脂肪族の
官能基でそれぞれ置換された構造のトリテルペノイド誘
導体においては、ウルソール酸、オレアノール酸又はベ
ツリン酸の芳香族官能基による置換を行ってから、脂肪
族官能基置換を行う製造方法を採ることも可能である。
【0031】本発明の光老化防止剤としては、この様に
して製造されるトリテルペノイド誘導体が用いられるが
その他に前記トリテルペノイド誘導体の塩類を用いるこ
とも可能である。トリテルペノイド誘導体の塩類として
は、上記トリテルペノイド誘導体と無機、有機の塩基と
を反応させて得られるアンモニウム塩、アルカリ金属
塩、あるいは有機アミン塩等を挙げることができる。
【0032】また、本発明の光老化防止剤に適用される
ウルソール酸、オレアノール酸又はベツリン酸の28位
のカルボキシル基の水素原子及び/又は3位の炭素原子
に結合する水酸基の水素原子が官能基で置換されたトリ
テルペノイド誘導体であって、前記官能基の少なくとも
一方が芳香族環を有する官能基であるトリテルペノイド
誘導体及びその塩類は、極めて安定であり、製剤とした
場合も変色、変臭、分解失活などの経時的変化を起こさ
ないので、各種の剤型に対して安定かつ容易に配合する
ことができる。
【0033】次に本発明の皮膚化粧料について説明す
る。 <2>本発明の皮膚化粧料 本発明の皮膚化粧料は、ウルソール酸、オレアノール酸
又はベツリン酸の28位のカルボキシル基の水素原子及
び/又は3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子が
官能基で置換されたトリテルペノイド誘導体であって、
前記官能基の少なくとも一方が芳香族環を有する官能基
であるトリテルペノイド誘導体及びその塩類の一種又は
二種以上を含有する。
【0034】本発明の皮膚化粧料に配合するウルソール
酸、オレアノール酸又はベツリン酸の28位のカルボキ
シル基の水素原子及び/又は3位の炭素原子に結合する
水酸基の水素原子が官能基で置換されたトリテルペノイ
ド誘導体であって、前記水素原子の少なくとも一方が芳
香族環を有する官能基で置換されたトリテルペノイド誘
導体及びその塩類(以下、トリテルペノイド化合物と呼
ぶ)については、<1>で述べた通りであり、これと同
様のトリテルペノイド化合物が本発明の皮膚化粧料に用
いられる。
【0035】上記本発明の皮膚化粧料におけるトリテル
ペノイド化合物の配合量は、好ましくは、化粧料全量に
対して0.0001〜10重量%、より好ましくは、
0.001〜1重量%である。上記トリテルペノイド化
合物の皮膚化粧料に対する配合量が0.0001重量%
より少ない量では、シワ等の肌の状態を改善する美肌効
果が十分に得られないことがあり、また、10重量%を
越えた量を用いたとしても、増加分に見合った効果が望
めないことがある。
【0036】本発明の化粧料の剤型は、特に限定される
ものではなく、例えば、クリーム、乳液、オイル、ロー
ション、パック、水性ゲル、オイルゲル及び軟膏などが
挙げられるが、経皮吸収性の点からクリーム、乳液、オ
イルなどがより好ましい剤型といえる。これらの皮膚化
粧料は、上記トリテルペノイド化合物が剤型に応じて適
宜選択され配合される以外は、通常の皮膚化粧料と同様
の方法で製造することができる。
【0037】また、本発明の皮膚化粧料には、上記トリ
テルペノイド化合物以外に、通常、皮膚化粧料に適用さ
れる、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化
水素類、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)や合成ゲ
イロウ、ホホバ油、カルナウバワックス等のエステル
類、オリーブ油、牛脂等の動植物油脂、セタノール、ス
テアリルアルコール等の高級アルコール類、ステアリン
酸、オレイン酸等の高級脂肪酸類、ラウリル硫酸ナトリ
ウム、アルキルスルホコハク酸エステル等のアニオン界
面活性剤、4級アルキルアミン塩等のカチオン界面活性
剤、脂肪酸モノグリセライド、ポオキシエチレン硬化ヒ
マシ油等のノニオン界面活性剤、アルキルベタイン等の
両性界面活性剤等の界面活性剤類、グリセリンやプロピ
レングリコール等の多価アルコール類、エタノール、プ
ロパノール等の低級アルコール類、パラベン類やグルコ
ン酸クロルヘキシジン等の防腐剤類、パラアミノ安息香
酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸収剤、ビ
タミンEやブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、
アラビアゴム、カルボキシビニルポリマー等の増粘剤、
ポリエチレングリコール等の保湿剤、クエン酸塩、酢酸
塩等のpH調整剤、酸化チタン、シリカゲル、タルク等
の粉体類、香料、色素等、ヒアルロン酸、胎盤抽出物、
朝鮮人参エキス、ビタミン類、ステロール配糖体等の各
種目的に応じた薬効成分などが適宜選択されて配合され
る。
【0038】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。まず、
本発明に用いるトリテルペノイド化合物の製造例につい
て説明する。
【0039】
【製造例1】 ウルソール酸ベンジル、ベツリン酸ベン
ジル ウルソール酸1gをアセトン50mlに溶解した溶液
に、臭化ベンジル5ml、炭酸カリウム5gを加え、窒
素雰囲気下、室温で一昼夜攪拌し、その後、不溶物を濾
別した。濾液より溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカラ
ムにて精製して、ウルソール酸のベンジル誘導体1.2
g(収率97%)を得た。得られたウルソール酸のベン
ジル誘導体についてNMR(核磁気共鳴)及びIR(赤
外分光)の測定を行った。結果を、1H−NMRについ
ては図1に、13C−NMRについては図2に、IRにつ
いては図3に示す。これにより上記で得られたウルソー
ル酸のベンジル誘導体は、ウルソール酸の28位のカル
ボキシル基の水素原子がベンジル基で置換された構造の
ウルソール酸ベンジルであることが確認された。
【0040】上記ウルソール酸の替わりにベツリン酸1
gを用いて、上記と同様の合成方法によりベツリン酸の
28位のカルボキシル基の水素原子がベンジル基で置換
された構造のベツリン酸ベンジル1.2g(収率97
%)を得た。
【0041】
【製造例2】 オレアノール酸メトキシベンジル オレアノール酸1gをアセトン50mlに溶解した溶液
に、臭化メトキシベンジル5ml、炭酸カリウム5gを
加え、窒素雰囲気下、室温で一昼夜攪拌し、その後、不
溶物を濾別した。濾液より溶媒を留去後、残渣をシリカ
ゲルカラムにて精製して、オレアノール酸の28位のカ
ルボキシル基の水素原子がメトキシベンジル基で置換さ
れた構造のオレアノール酸メトキシベンジル1.1g
(収率84%)を得た。
【0042】
【製造例3】 ベツリン酸ニトロベンジル、ウルソール
酸ニトロベンジル ベツリン酸1gをアセトン50mlに溶解した溶液に、
臭化ニトロベンジル5ml、炭酸カリウム5gを加え、
窒素雰囲気下、室温で一昼夜攪拌し、その後、不溶物を
濾別した。濾液より溶媒を留去後、残渣をシリカゲルカ
ラムにて精製して、ベツリン酸の28位のカルボキシル
基の水素原子がニトロベンジル基で置換された構造のベ
ツリン酸ニトロベンジル1.1g(収率83%)を得
た。
【0043】上記ベツリン酸の替わりにウルソール酸1
gを用いて、上記と同様の合成方法によりウルソール酸
の28位のカルボキシル基の水素原子がニトロベンジル
基で置換された構造のウルソール酸ニトロベンジル1.
05g(収率79%)を得た。
【0044】
【製造例4】 ウルソール酸ナフチルメチル、ベツリン
酸ナフチルメチル ウルソール酸1gをアセトン50mlに溶解した溶液
に、臭化ナフチルメチル5g、炭酸カリウム5gを加
え、窒素雰囲気下、室温で一昼夜攪拌し、その後、不溶
物を濾別した。濾液より溶媒を留去後、残渣をシリカゲ
ルカラムにて精製して、ウルソール酸の28位のカルボ
キシル基の水素原子がナフチルメチル基で置換された構
造のウルソール酸ナフチルメチル0.95g(収率72
%)を得た。
【0045】上記ウルソール酸の替わりにベツリン酸1
gを用いて、上記と同様の合成方法によりベツリン酸の
28位のカルボキシル基の水素原子がナフチルメチル基
で置換された構造のベツリン酸ナフチルメチル0.96
g(収率73%)を得た。
【0046】
【製造例5】 オレアノール酸ジフェニルメチル オレアノール酸1gをアセトン50mlに溶解した溶液
に、臭化ジフェニルメタン5g、炭酸カリウム5gを加
え、窒素雰囲気下、室温で一昼夜撹拌し、その後、不溶
物を濾別した。濾液より溶媒を除去後、残渣をシリカゲ
ルカラムにて精製して、オレアノール酸の28位のカル
ボキシル基の水素原子がジフェニルメチル基で置換され
た構造のオレアノール酸ジフェニルメチル1.05g
(収率77%)を得た。
【0047】
【製造例6】 ベツリン酸フェニルベンジル、オレアノ
ール酸フェニルベンジル ベツリン酸1gをアセトン50mlに溶解した溶液に、
臭化メチルビフェニル5g、炭酸カリウム5gを加え、
窒素雰囲気下、室温で一昼夜撹拌し、その後、不溶物を
濾別した。濾液より溶媒を除去後、残渣をシリカゲルカ
ラムにて精製して、ベツリン酸の28位のカルボキシル
基の水素原子がフェニルベンジル基で置換された構造の
ベツリン酸フェニルベンジル1.1g(収率80%)を
得た。
【0048】上記ベツリン酸の替わりにオレアノール酸
1gを用いて、上記と同様の合成方法によりオレアノー
ル酸の28位のカルボキシル基の水素原子がフェニルベ
ンジル基で置換された構造のオレアノール酸フェニルベ
ンジル1.1g(収率80%)を得た。
【0049】
【製造例7】 ベンゾイルオレアノール酸 オレアノール酸1gをテトラヒドロフラン50mlに溶
解し、これにトリエチルアミン3gを加えた混合溶液
に、塩化ベンゾイル1gを氷冷下、窒素雰囲気中で滴下
・攪拌し、ついで室温で2時間攪拌した。その後、反応
物を酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を2%塩酸
水溶液、飽和炭酸ナトリウム水、硫酸ナトリウムにてそ
れぞれ処理し、濾過して粗精製物を得た。これをシリカ
ゲルカラムを用いて精製し、白色結晶のベンゾイルオレ
アノール酸(オレアノール酸の3位の炭素原子に結合す
る水酸基の水素原子がベンゾイル基で置換された化合
物)1.02gを得た。収率は80.5%であった。
【0050】
【製造例8】 メトキシベンゾイルベツリン酸 ベツリン酸1gをテトラヒドロフラン50mlに溶解
し、これにトリエチルアミン3gを加えた混合溶液に、
塩化メトキシベンゾイル1gを氷冷下、窒素雰囲気中で
滴下・攪拌し、ついで室温で2時間攪拌した。その後、
反応物を酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を2%
塩酸水溶液、飽和炭酸ナトリウム水、硫酸ナトリウムに
てそれぞれ処理し、濾過して粗精製物を得た。これをシ
リカゲルカラムを用いて精製し、ベツリン酸の3位の炭
素原子に結合する水酸基の水素原子がメトキシベンゾイ
ル基で置換された構造のメトキシベンゾイルベツリン酸
1gを得た。収率は76%であった。
【0051】
【製造例9】 フェニルプロピオニルウルソール酸 ウルソール酸1gをテトラヒドロフラン50mlに溶解
し、これにトリエチルアミン3gを加えた混合溶液に、
塩化フェニルプロピオニル1gを氷冷下、窒素雰囲気中
で滴下・攪拌し、ついで室温で2時間攪拌した。その
後、反応物を酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を
2%塩酸水溶液、飽和炭酸ナトリウム水、硫酸ナトリウ
ムにてそれぞれ処理し、濾過して粗精製物を得た。これ
をシリカゲルカラムを用いて精製し、白色結晶のフェニ
ルプロピオニルウルソール酸(ウルソール酸の3位の炭
素原子に結合する水酸基の水素原子がフェニルプロピオ
ニル基で置換された化合物)1.05gを得た。収率は
78.1%であった。
【0052】
【製造例10】 ベンジルベツリン酸−2−エチルヘキ
シル ベツリン酸45.7gとトリエチルアミン10.1gを
ベンゼン100mlに溶解した混合液に、別に新しく蒸
留した塩化チオン11.9gをベンゼン30mlに溶解
したものを、氷冷下において滴下しながら1時間撹拌反
応させた。反応液から生成したベツリン酸クロライドを
取り出すことなく、これに、2−エチルヘキシルアルコ
ール12g、トリエチルアミン10.1gをベンゼン3
0mlに溶解した混合液をさらに氷冷下で滴下し、3時
間反応させた。その後、生成したトリエチルアミン塩酸
塩を濾別し、溶媒を40℃以下で留去してベツリン酸−
2−エチルヘキシルを得た。得られたベツリン酸−2−
エチルヘキシルをベンゼン200mlに溶解し、これに
トリエチルアミン32gを加えた混合液に、臭化ベンジ
ル30mlを氷冷下において滴下しながら1時間撹拌反
応させ、次いで室温で2時間撹拌、さらにベンゼンの沸
点温度で1時間の還流を行った。反応停止後、未反応ト
リエチルアミンを2%塩酸で処理した後、反応物を酢酸
エチルで抽出し、抽出液から抽出溶媒を留去して、粗精
製物を得た。精製はカラムを用い、ヘキサン/エーテル
(9/1)溶媒により溶出させることにより行い、無色
液体のベンジルベツリン酸−2−エチルヘキシル(ベツ
リン酸−2−エチルヘキシルの3位の炭素原子に結合す
る水酸基の水素原子がベンジル基で置換された化合物)
32gを得た。収率は50%であった。
【0053】<本発明の光老化防止剤の評価>上記各製
造例で得られたトリテルペノイド化合物について安全性
及び皮膚の光老化防止効果を以下の方法で試験し、本発
明の光老化防止剤の評価とした。
【0054】(1)安全性試験 (1)−1.皮膚刺激性試験 上記各製造例で得られたウルソール酸ベンジル、オレア
ノール酸メトキシベンジル、ベツリン酸ニトロベンジ
ル、ウルソール酸ナフチルメチル、オレアノール酸ジフ
ェニルメチル、ベンゾイルオレアノール酸、メトキシベ
ンゾイルベツリン酸、フェニルプロピオニルウルソール
酸についての皮膚刺激性試験を、実験動物としてハート
レー系モルモット(300〜500g、雌)を用いて行
った。
【0055】1群6匹ずつのモルモットの背部を除・剃
毛した後、除・剃毛部に、上記各製造例で得られたトリ
テルペノイドの芳香族化合物誘導体を10重量%濃度で
含有する白色ワセリン50mgを直径15mmの布製パ
ッチにしみ込ませプラスチック絆創膏に装着したもの
を、貼り付け、24時間のクローズドパッチを行った。
クローズドパッチ終了後、プラスチック絆創膏を除去し
た直後(0時間後)及び24時間後の皮膚反応を下記判
定基準に従って評価し、試験群毎に6匹の平均評価点を
算出した。
【0056】(判定基準) 0 : 皮膚反応を認めない 1 : 微弱或いは境界不明確な紅斑 2 : 明らかな紅斑 3 : 浮腫を伴う反応 4 : 潰瘍・壊死等の反応
【0057】また、コントロールとして白色ワセリンの
みで上記同様の試験、評価を行った。結果を表1に示
す。
【0058】
【表1】
【0059】(1)−2.アレルギー性試験 上記各製造例で得られたウルソール酸ベンジル、オレア
ノール酸メトキシベンジル、ベツリン酸フェニルベンジ
ル、ベンゾイルオレアノール酸、メトキシベンゾイルベ
ツリン酸、フェニルプロピオニルウルソール酸について
のアレルギー性試験を、実験動物としてハートレー系モ
ルモット(300〜500g、雌)を用いて実施した。
【0060】1群6匹ずつのモルモットに、オリーブ油
で3w/v%濃度としたトリテルペノイドの芳香族化合
物誘導体、オリーブ油で0.3w/v%濃度としたトリ
テルペノイドの芳香族化合物誘導体、オリーブ油をマキ
シマイゼーション(maximization)法にて作用させ、感
作誘導を行った。
【0061】その後、十分な免疫応答を引き起こすため
に最終感作日から10日間の猶予期間をおいた後、各群
のモルモットの背部皮膚に、オリーブ油で3w/v%濃
度、0.3w/v%濃度としたトリテルペノイドの芳香
族化合物誘導体、オリーブ油のみのそれぞれ100μl
を、直径1.5cmのパッチ板に塗布して貼付し、その
24時間後にパッチ板を除去した。パッチ板除去後24
時間の皮膚反応を下記判定基準に従って評価し、試験群
毎に平均点を算出した。結果を表2に示す。
【0062】(判定基準) 0 : 皮膚反応を認めない 1 : 微弱或いは境界不明確な紅斑 2 : 明らかな紅斑 3 : 浮腫を伴う反応 4 : 潰瘍・壊死等の反応
【0063】
【表2】
【0064】これらの結果から明らかなように、上記製
造例で得られたトリテルペノイド化合物はいずれも、皮
膚刺激性、アレルギー性がともにほとんど認められず、
従って本発明の光老化防止剤は、安全性に優れるといえ
る。
【0065】(2)UVシワモデル改善試験 上記各製造例で得られたウルソール酸ベンジル、オレア
ノール酸メトキシベンジル、ベツリン酸フェニルベンジ
ル、ベンゾイルオレアノール酸、メトキシベンゾイルベ
ツリン酸、フェニルプロピオニルウルソール酸について
のUVシワモデル改善試験を、実験動物としてヘアレス
マウス(5週齢、雌)を用いて行った。1群10匹ずつ
のヘアレスマウスの背部皮膚にUVB(60mJ/cm
2)を、1日1回、1週間に5日の割合で照射し、8週
間後、背部皮膚に光老化によるシワ形成を確認した。そ
の後、上記各製造例で得られたトリテルペノイドの芳香
族化合物誘導体を表3に示す濃度で含有するエタノール
溶液100μlを1日1回、1週間に5日の割合で塗布
した。塗布開始から9週間後に光老化による皮膚のシワ
の改善程度を下記判定基準で肉眼評価した。
【0066】(判定基準) − : シワ改善効果が認められない ± : ややシワ改善効果が認められる + : シワ改善効果が認められる
【0067】比較のために、従来から光老化を防止する
作用を有する薬剤として用いられているパルミトイルオ
レアノール酸、2−エチルヘキサノイルウルソール酸−
2−エチルヘキシルをそれぞれ1%濃度でエタノールに
溶解した溶液を、また、コントロールとしてエタノール
のみを、上記同様にUVB照射後のヘアレスマウスに塗
布したときのシワの改善程度をそれぞれ評価した。結果
を表3に示す。
【0068】
【表3】
【0069】この結果から、上記製造例で得られたトリ
テルペノイドの芳香族化合物誘導体は、従来から用いら
れているパルミトイルオレアノール酸、2−エチルヘキ
サノイルウルソール酸−2−エチルヘキシルのような、
ウルソール酸、オレアノール酸、ベツリン酸等のトリテ
ルペノイドの3位の炭素原子に結合する水酸基を脂肪族
化合物によりアシル化及び/又は28位のカルボキシル
基を脂肪族化合物によりエステル化して得られるトリテ
ルペノイド誘導体に比べ、極めて低濃度(1/20〜1
/200程度の濃度)の投与で光老化による皮膚のシワ
改善効果を十分に発揮することが明らかであり、従って
本発明の光老化防止剤が優れた光老化防止作用を有する
といえる。
【0070】次に、上記各製造例で得られたトリテルペ
ノイドの芳香族化合物誘導体を配合した本発明の皮膚化
粧料の実施例について説明する。尚、以下に用いる配合
量は全て重量部である。
【0071】
【実施例1】 化粧水 表4に示すA成分を室温下にて溶解し、これに、これと
は別に室温下にて溶解したB成分を加え可溶化して、上
記製造例1で得られたウルソール酸ベンジルを含有する
化粧水を製造した。また、同様にしてウルソール酸ベン
ジルの替わりに従来より用いられているトリテルペノイ
ド誘導体(オクタノイルウルソール酸)を配合した比較
例の化粧水を製造した。
【0072】
【表4】
【0073】
【実施例2】 乳液 表5のA成分を加熱混合し70℃とし、これとは別に7
0℃に加熱混合したB成分にA成分を加え乳化し冷却し
ながらC成分を加えて、上記製造例2で得られたオレア
ノール酸メトキシベンジルを含有する乳液を製造した。
また、同様にしてオレアノール酸メトキシベンジルの替
わりに従来より用いられているトリテルペノイド誘導体
(パルミトイルオレアノール酸エチル)を配合した比較
例の化粧水を製造した。
【0074】
【表5】
【0075】
【実施例3】 クリ−ム 表6のA成分を加熱混合し70℃とし、これに、これと
は別に70℃に加熱混合したB成分を加えて乳化し35
℃まで冷却し、これにさらにC成分を加えて、上記製造
例4で得られたベツリン酸ナフチルメチルを含有するク
リームを製造した。
【0076】
【表6】
【0077】
【実施例4】 クリ−ム 表7のA成分を80℃に加熱し、これに、これとは別に
80℃に加熱したB成分を加えて撹拌乳化した後、35
℃まで冷却して、上記製造例1で得られたベツリン酸ベ
ンジルを含有するクリームを製造した。
【0078】
【表7】
【0079】
【実施例5】 乳液 表8のA成分及びB成分を70℃で各々撹拌しながら溶
解した後、B成分にA成分を加え予備乳化を行った。次
に、これをホモミキサーで均一に乳化した後、かき混ぜ
ながら30℃まで冷却して、上記製造例6で得られたオ
レアノール酸フェニルベンジルを含有する乳液を製造し
た。
【0080】
【表8】
【0081】
【実施例6】 化粧水 表9に示すA成分を室温下にて溶解し、これに、これと
は別に室温下にて溶解したB成分を加え可溶化して、上
記製造例3で得られたウルソール酸ニトロベンジルを含
有する化粧水を製造した。
【0082】
【表9】
【0083】<本発明の皮膚化粧料の評価>上記実施例
1、2及び比較例1、2で得られた皮膚化粧料を用いて
実使用テストを行い、本発明の皮膚化粧料の美肌効果を
評価した。
【0084】目尻に明瞭なシワを有する本邦男性20名
をパネラーとして10名ずつ2グループに分かれて実験
(半顔テスト)に参加してもらった。実験に先立ってパ
ネラー全員の顔の写真撮影を行った。その後、Aグルー
プのパネラーの顔面の片方の目尻には、実施例1の化粧
水を、他方の目尻には比較例1の化粧水を、また、Bグ
ループのパネラーの顔面の片方の目尻には、実施例2の
乳液を、他方の目尻には比較例2の乳液を、それぞれ通
常の方法で1日2回、6週間にわたり連続して使用して
もらった。使用開始から6週間後に、シワの改善状態及
び自然増悪の状態について、各グループ内で上記写真を
用いて使用開始前の状態と使用6週間後の状態とを比較
し以下の評価基準で評価した。結果を表10に示す。
【0085】(評価基準) +++ : 著明改善 ++ : かなり改善 + : やや改善 − : 変化なし −− : 自然増悪
【0086】
【表10】
【0087】この結果から明らかなように、トリテルペ
ノイドの芳香族化合物誘導体を含有する実施例の皮膚化
粧料についてはシワ改善効果に関して評価内容が良好で
あり、また、オクタノイルウルソール酸、パルミトイル
オレアノール酸エチル等の従来より用いられているトリ
テルペノイド誘導体を上記本発明の皮膚化粧料における
トリテルペノイド芳香族化合物誘導体の10倍以上の濃
度で含有する比較例の皮膚化粧料と本発明の皮膚化粧料
とは同等のシワ改善効果を発揮することが確認された。
なお、本発明の皮膚化粧料は使用時におけるベタツキ感
等の感触的な弊害がほとんどないことも同時に確認され
た。
【0088】
【発明の効果】本発明の光老化防止剤は、安全性が高く
且つ従来のトリテルペノイド化合物に比べて光老化防止
作用に優れるため、組成物に配合する際に少量の配合量
で十分な光老化防止作用を発揮することが可能である。
また、本発明の皮膚化粧料はシワ等を防止、改善する美
肌効果に優れると共に、皮膚に弊害なく安全に使用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 製造例1で得られたウルソール酸ベンジルの
1H−NMRの測定結果を示す図。
【図2】 製造例1で得られたウルソール酸ベンジルの
13C−NMRの測定結果を示す図。
【図3】 製造例1で得られたウルソール酸ベンジルの
IRの測定結果を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/56 AGZ A61K 31/56 AGZ C07J 61/00 C07J 61/00 (72)発明者 西森 康友 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560ポーラ化 成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 横山 由紀子 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560ポーラ化 成工業株式会社戸塚研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウルソール酸、オレアノール酸又はベツ
    リン酸の28位のカルボキシル基の水素原子及び/又は
    3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子が官能基で
    置換されたトリテルペノイド誘導体であって、前記官能
    基の少なくとも一方が芳香族環を有する官能基であるト
    リテルペノイド誘導体及びその塩類の一種又は二種以上
    からなる光老化防止剤。
  2. 【請求項2】 前記芳香族環を有する官能基が、28位
    のカルボキシル基の水素原子を置換する官能基にあって
    は下記一般式(I)で表される基であり、3位の炭素原
    子に結合する水酸基の水素原子を置換する官能基にあっ
    ては下記一般式(I)又は(II)で表される基である請
    求項1記載の光老化防止剤。 【化1】 但し、式(I)中、R1は置換されていてもよい芳香族
    環を表し、R2は水素原子又は置換されていてもよい芳
    香族環を表す。 【化2】 但し、式(II)中、R3は置換されていてもよい芳香族
    環を表し、nは0〜2の整数を表す。
  3. 【請求項3】 一般式(I)のR1がフェニル基、メト
    キシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニ
    ル基、ニトロフェニル基、ジフェニル基又はナフチル基
    を表し、R2が水素原子又はフェニル基を表し、一般式
    (II)のR3がフェニル基、メトキシフェニル基、エト
    キシフェニル基、ブトキシフェニル基、ニトロフェニル
    基、ジフェニル基又はナフチル基を表す請求項2記載の
    光老化防止剤。
  4. 【請求項4】 ウルソール酸、オレアノール酸又はベツ
    リン酸の28位のカルボキシル基の水素原子及び/又は
    3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子が官能基で
    置換されたトリテルペノイド誘導体であって、前記官能
    基の少なくとも一方が芳香族環を有する官能基であるト
    リテルペノイド誘導体及びその塩類の一種又は二種以上
    を含有する皮膚化粧料。
  5. 【請求項5】 前記芳香族環を有する官能基が、28位
    のカルボキシル基の水素原子を置換する官能基にあって
    は下記一般式(I)で表される基であり、3位の炭素原
    子に結合する水酸基の水素原子置換する官能基にあって
    は下記一般式(I)又は(II)で表される基である請求
    項4記載の皮膚化粧料。 【化3】 但し、式(I)中、R1は置換されていてもよい芳香族
    環を表し、R2は水素原子又は置換されていてもよい芳
    香族環を表す。 【化4】 但し、式(II)中、R3は置換されていてもよい芳香族
    環を表し、nは0〜2の整数を表す。
  6. 【請求項6】 一般式(I)のR1がフェニル基、メト
    キシフェニル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニ
    ル基、ニトロフェニル基、ジフェニル基又はナフチル基
    を表し、R2が水素原子又はフェニル基を表し、一般式
    (II)のR3がフェニル基、メトキシフェニル基、エト
    キシフェニル基、ブトキシフェニル基、ニトロフェニル
    基、ジフェニル基又はナフチル基を表す請求項5記載の
    皮膚化粧料。
  7. 【請求項7】 ウルソール酸、オレアノール酸又はベツ
    リン酸の28位のカルボキシル基の水素原子及び/又は
    3位の炭素原子に結合する水酸基の水素原子が官能基で
    置換されたトリテルペノイド誘導体であって、前記官能
    基の少なくとも一方が芳香族環を有する官能基であるト
    リテルペノイド誘導体及びその塩類の一種又は二種以上
    の含有量が、化粧料全量に対して0.0001〜10重
    量%である請求項4記載の皮膚化粧料。
JP17264096A 1995-09-19 1996-07-02 光老化防止剤及び皮膚化粧料 Expired - Lifetime JP3458041B2 (ja)

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