JPH09142913A - 無機質組成物 - Google Patents

無機質組成物

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JPH09142913A
JPH09142913A JP24660596A JP24660596A JPH09142913A JP H09142913 A JPH09142913 A JP H09142913A JP 24660596 A JP24660596 A JP 24660596A JP 24660596 A JP24660596 A JP 24660596A JP H09142913 A JPH09142913 A JP H09142913A
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aqueous solution
zinc
powder
zinc oxide
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JP24660596A
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Yuko Nikaido
雄康 二階堂
Ryosuke Sato
亮介 佐藤
Ko Honma
興 本間
Mariko Fujisaki
真理子 藤崎
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Co Op Chemical Co Ltd
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Co Op Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • C04B28/26Silicates of the alkali metals
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化亜
鉛及び/又は水酸化亜鉛を、モル比で酸化亜鉛及び/又
は水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=3〜30:1
になるように混合後、20〜200℃で脱水して得られ
る粉体(I)と、Na、K及びLiから選ばれた少なく
とも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶液を、重量比
で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体(I)=1〜
4:1になるように、混合して得られるペースト状組成
物(ペースト−1)、及びそのペースト−1に天然又は
合成の無機物質からなる無機質充填剤を、重量比でペー
スト−1:無機質充填剤=1〜10:1になるように混
合して得られるペースト状組成物(ペースト−2)。 【効果】 ペースト−1は、これ自体単独で用いるもの
ではなく、ペースト−2をつくる原料として用いるもの
であるが、可使時間が極めて長く、極めて安定なペース
ト状を長期間維持している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コート剤(表面塗
布剤、塗料)又は接着剤等に利用できる無機質のペース
ト状組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】高温に耐える安全性の高い材料の要求が
高まるにつれ、コート剤(表面塗布剤、塗料)又は接着
剤等にも無機質のものが注目されてきている。それらの
材料として、結合剤である水溶性ケイ酸塩に、硬化剤と
して種々の金属酸化物、金属水酸化物、金属塩類、ケイ
化物、ケイフッ化物、リン酸塩、ホウ酸塩等の少なくと
も1種を配合してなる無機組成物、或いは結合剤である
酸性リン酸アルミニウム、酸性リン酸亜鉛等のリン酸塩
に、硬化剤として種々の金属酸化物、金属水酸化物、金
属塩類、ケイフッ化物、ケイ酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩
等の少なくとも1種を配合してなる無機質組成物等が知
られている。これらの硬化性無機質組成物の特性は、耐
熱性、不燃性の他に、用途により耐薬品性、耐湿性、耐
水性、耐候性、耐衝撃性、耐摩耗性、高接着力、高硬
度、抗菌性等が要求される場合が多く、また実用面にお
いては可使時間(ポットライフ)の長いものが望まれて
いる。
【0003】それらの硬化性無機質組成物は、性能面、
ハンドリング面、経済面等より、結合剤としてケイ酸塩
水溶液を用い、硬化剤としてリン酸塩系のものを用いて
構成されるのが一般的であり、そのような例として、例
えば次の報告例がある。
【0004】特開昭48−182号公報には、2種類以
上の金属(Al、Zn他)を含む無定形リン酸塩を主成
分とする粉体を硬化剤とし、ケイ酸アルカリを結合剤と
する組成物が開示されている。この組成物の可使時間
(ポットライフ)は30時間以上と記載されているが、
1ケ月以上の長期間安定に保存することはできず、また
接着強度も満足すべきものではない。
【0005】特公昭48−19204号公報、特開昭4
9−73424号公報には、酸性リン酸塩又は酸性縮合
リン酸塩にZnOを含む金属化合物を加えて中和し、加
熱処理したものにケイ酸アルカリを添加してなるリン酸
系塗料を塗布する難燃性化粧板の製造法が開示されてい
るが、接着強度は満足すべきものではない。
【0006】特開昭50−7810号公報には、リン酸
ジルコニウムの加熱処理物と水溶性ケイ酸塩からなる組
成物が示されているが、この組成物の可使時間(ポット
ライフ)は30時間以下と短い。
【0007】特開昭50−54621号公報には、水溶
性アルカリケイ酸塩を基体とし、ホウ酸系化合物、リン
酸系化合物及び多価金属化合物の混合焼成物を硬化剤と
する無機質組成物が開示されているが、可使時間(ポッ
トライフ)が1ヶ月以下で、また硬化剤の焼成温度が3
00℃以上と高いため実用面で問題がある。
【0008】特開昭49−54444号公報、特開昭4
9−73425号公報、特公昭51−29734号公
報、特公昭56−33433号公報には、リン酸塩又は
縮合リン酸塩と水溶性ケイ酸塩との反応生成物からなる
ペーストを硬化剤とし、ケイ酸アルカリ系の水溶液を結
合剤とする組成物又は接着剤が開示されている。ここで
記載されているペースト状の硬化剤は、遊離したケイ酸
がリン酸塩又は縮合リン酸塩の粒子表面に保護皮膜を形
成し、貯蔵安定性を高めると記載されているが、この遊
離したケイ酸が性能面でマイナスの効果を及ぼすことに
もなり、これにケイ酸アルカリ系の水溶液からなる結合
剤を混合した組成物は可使時間(ポットライフ)は30
時間程度とそれ程長いものではない上、接着強度は満足
すべきものではない。
【0009】特開昭62−12651号公報には、アル
カリ金属ケイ酸塩と硬化剤としてトリポリリン酸二水素
アルミニウム及びメタリン酸アルミニウムを含む硬化性
組成物が記載されている。この各種の原料を混合して得
られる組成物は、安定したペーストではなく、時間とと
もに粘度が急激に増加していくもので、可使時間(ポッ
トライフ)が長い組成物として使用する目的でつくられ
たものではないため、実用的ではない。このように、従
来報告されているものは、実用面からみていずれも一長
一短であり、可使時間(ポットライフ)が長く、経済的
に有利で、性能面で満足できるものは報告されていな
い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、可使時間
(ポットライフ)が数ヶ月以上と極めて長く、接着剤や
コート剤等の各種用途に合わせて簡単な調合で使用で
き、しかも性能面でも優れた無機質のペースト状組成物
を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ケイ酸塩
系水溶液、リン酸塩、他の無機化合物等より構成される
組成物について種々検討を行い、酸性リン酸アルミニウ
ム水溶液と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛、或いはそれ
に更に亜鉛以外の酸化物及び/又は水酸化物を、ある特
定範囲の割合で混合したものを脱水して得られる粉体
に、アルカリ金属ケイ酸塩水溶液を混合すると、可使時
間(ポットライフ)が極めて長いペースト状組成物が得
られ、これに各種の無機物質を混合すると、その無機物
質により種々の異なる特性を有する組成物が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明
は以下の発明を包含する。
【0012】(1)酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸
化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛を、モル比で酸化亜鉛及び
/又は水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=3〜3
0:1になるように混合後、20〜200℃で脱水して
得られる粉体(I)と、Na、K及びLiから選ばれた
少なくとも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶液を、
重量比で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体(I)
=1〜4:1になるように、混合して得られるペースト
状組成物(以下「ペースト−1」という。)。
【0013】(2)モル比で酸化亜鉛及び/又は水酸化
亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=5〜25:1、脱水温
度が50〜100℃、重量比でアルカリ金属ケイ酸塩水
溶液の固形分換算量:粉体(I)=2〜3:1である前
記(1)に記載のペースト状組成物。
【0014】(3)酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸
化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛を、モル比で酸化亜鉛及び
/又は水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=3〜3
0:1になるように、更に、亜鉛以外の酸化物及び/又
は水酸化物を酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の10〜5
0%(モル)になるように混合後、20〜200℃で脱
水して得られる粉体(I)と、Na、K及びLiから選
ばれた少なくとも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶
液を、重量比で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体
(I)=1〜4:1になるように、混合して得られるペ
ースト状組成物。
【0015】(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記
載のペースト状組成物に、酸化物、水酸化物、ケイ酸
塩、炭酸塩、窒化物、炭化物、3価の金属塩、硫化物、
金属単体、無機質顔料及び非膨潤性層状粘土鉱物から選
ばれた少なくとも1種の天然又は合成の無機物質からな
る無機質充填剤を、重量比で該ペースト状組成物:無機
質充填剤=1〜10:1になるように混合して得られる
ペースト状組成物(以下「ペースト−2」という。)。
【0016】(5)無機質充填剤が、TiO2 、Al2
3 、MnO2 、Fe2 3 、Fe34 、CoO、N
iO、SiO2 、ZrSiO4 、ZrO、B2 3 、ム
ライト、コージェライト、高ケイ酸質シャモット、窒化
ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、炭化チタン、耐酸セ
メント、雲母、バーミキュライト、第2鉄塩、アルミニ
ウム塩、Fe単体及びAl単体から選ばれた少なくとも
1種である前記(4)に記載のペースト状組成物。
【0017】(6)前記(4)又は(5)に記載のペー
スト状組成物に、更に無機質の抗菌性物質を含有してな
る抗菌性ペースト状組成物。 (7)無機質充填剤が、Al2 3 、SiO2 、Ni
O、ムライト及びコージェライトから選ばれた少なくと
も1種である前記(5)又は(6)に記載のペースト状
組成物からなる無機質接着剤。
【0018】(8)無機質充填剤が、Al2 3 、Si
2 、ムライト、コージェライト、雲母及びバーミキュ
ライトから選ばれた少なくとも1種である前記(5)又
は(6)に記載のペースト状組成物からなる耐熱・防蝕
性コート剤。 (9)無機質充填剤が、Al2 3 、SiO2 、ムライ
ト及びコージェライトから選ばれた少なくとも1種であ
るか、又はそれらと第2鉄塩及びアルミニウム塩から選
ばれた少なくとも1種との混合物である前記(5)又は
(6)に記載のペースト状組成物からなる耐水性コート
剤。
【0019】(10)無機質充填剤が、下記のA剤から選
ばれた少なくとも1種と、B剤から選ばれた少なくとも
1種と、C剤から選ばれた少なくとも1種との混合物で
ある前記(5)又は(6)に記載のペースト状組成物か
らなるスチーム発生部のコート剤。 A剤:NiO、炭化ケイ素、B剤:活性アルミナ、Zr
O、C剤:SiO2 、ムライト、コージェライト
【0020】(11)無機質充填剤が、Al2 3 、Si
2 、ムライト、B2 3 及びコージェライトから選ば
れた少なくとも1種であるか、又はそれらと無機質顔料
との混合物である前記(4)又は(6)記載のペースト
状組成物からなる瓦又はコンクリート用コート剤。
【0021】(12)酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸
化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛を、モル比で酸化亜鉛及び
/又は水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=3〜3
0:1になるように混合後、20〜200℃で脱水して
得られる粉体(I)と、Na、K及びLiから選ばれた
少なくとも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶液を、
重量比で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体(I)
=1〜4:1になるように、混合することを特徴とする
ペースト状組成物の製造法。
【0022】(13)酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸
化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛を、モル比で酸化亜鉛及び
/又は水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=3〜3
0:1になるように、更に、亜鉛以外の酸化物及び/又
は水酸化物を酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の10〜5
0%(モル)になるように混合後、20〜200℃で脱
水して得られる粉体(I)と、Na、K及びLiから選
ばれた少なくとも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶
液を、重量比で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体
(I)=1〜4:1になるように、混合することを特徴
とするペースト状組成物の製造法。
【0023】本発明において、ペースト−1は、これ自
体単独で用いるものではなく、ペースト−2をつくる原
料として用いるものであり、ペースト−1に各種の無機
質充填剤を混合して得られるペースト−2が接着剤や各
種のコート剤として利用できるものである。本発明にお
いて、ペースト−1が極めて可使時間(ポットライフ)
が長い点が1つの特徴であり、これに各種の無機充填剤
を混合することにより容易にペースト−2が得られるの
が第2の特徴であり、ペースト−2が混合する無機充填
剤により特性の異なるものが得られると共に可使時間
(ポットライフ)も長い点が第3の特徴である。
【0024】本発明で用いられる酸性リン酸アルミニウ
ムは、イオン数の比、即ちAl3+/PO4 3-=1/6〜
2/3の範囲であるものが好ましく、1/3〜1/2の
範囲であるものがより好ましい。市販のものとしてはリ
ン酸2水素アルミニウムが好ましい。酸性リン酸アルミ
ニウムは吸湿性が大きく、市販品は水溶液として販売さ
れており、使用時適当な濃度の水溶液として使用する。
【0025】酸化亜鉛(ZnO)は工業薬品としては亜
鉛華といわれており、できるだけ高純度で微細な粉砕品
が望ましい。酸化亜鉛の代りに、水酸化亜鉛を使用して
もよく、また酸化亜鉛と水酸化亜鉛を混合してもよい。
酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化亜鉛及び/又は水
酸化亜鉛の混合及び混合物の加熱は両者の反応を進行さ
せるために行うものである。
【0026】酸性リン酸アルミニウム(X)と酸化亜鉛
及び/又は水酸化亜鉛(Y)の混合比は、モル比でY:
X=3〜30:1であることが必要であり、Y:X=5
〜25:1であることが好ましい。この比が、3:1よ
り小さい場合は反応後の粉体が粘着性を帯び粉末にし難
いと共にアルカリ金属ケイ酸塩と混合して得られるペー
ストの可使時間(ポットライフ)が短くなり、30:1
を超えると未反応生成物の量が無視できなくなり、アル
カリ金属ケイ酸塩水溶液と混合して得られるペースト状
組成物の性状(完全なペースト化、無機質の充填剤を混
合後の物性等)に悪影響を及ぼす。
【0027】酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化亜鉛
及び/又は水酸化亜鉛との混合時、粉体の表面が湿って
いる程度の水分状態が好ましく、これより水分が少ない
と反応が充分進行せず、水分が多すぎると乾燥後固化
し、粉末化が難しくなる。市販の酸性リン酸アルミニウ
ム水溶液を使用する場合は酸化亜鉛及び/又は水酸化亜
鉛の混合量により不足水を追加する。混合は、ミキサ
ー、らいかい機、ニーダー等を使用し、全体が均一にな
るまで混ぜ合わせる。混合物は20〜200℃、好まし
くは50〜100℃で減量がほぼゼロになるまで脱水す
る。脱水後の反応生成物のX線回折スペクトルは、酸性
リン酸アルミニウムと酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛に
由来する反射ピークが殆ど認められず、しかもそれ以外
のピークもブロードな小さいピークしか認められない点
より、ほぼ全体が酸性リン酸アルミニウムと酸化亜鉛及
び/又は水酸化亜鉛の反応生成物(粉体(I))になっ
ており、非晶質の成分を多量に含んでいると判断できる
が、その構造は不明である。
【0028】酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化亜鉛
及び/又は水酸化亜鉛との混合時、更に亜鉛以外の酸化
物及び/又は水酸化物を混合してから、脱水して得られ
る粉体(I)にアルカリ金属のケイ酸塩水溶液を混合し
てペースト−1を生成することもできる。亜鉛以外の酸
化物及び/又は水酸化物を混合することにより、脱水時
にそれらと酸性リン酸アルミニウムとの反応も同時に進
行し、それらの反応生成物が酸性リン酸アルミニウムと
酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の反応生成物と混合され
ることにより、それらが更に反応して複雑な生成物が生
成するものと推測されるが、反応生成物が同定されてい
ないため、その詳細は不明である。このように亜鉛以外
の酸化物及び/又は水酸化物を混合して製造したペース
ト−1に無機質充填剤を混合してペースト−2を製造す
ると、亜鉛以外の酸化物及び/又は水酸化物を混合せず
に製造したペースト−2と異なる物性を持つようにな
る。例えば、瓦やコンクリートのコート剤に使用する
と、耐候性の優れたコートが得られる。
【0029】亜鉛以外の酸化物及び/又は水酸化物の好
ましい例としては、CaO、Ca(OH)2 、MgO、
Mg(OH)2 、TiO2 、Ti(OH)4 、Zr
2 、ZrO2 ・xH2 O、Fe2 3 、Fe3 4
Fe2 3 ・xH2 O、Al2 3 、Al2 3 ・xH
2 O等の金属酸化物及び/又は金属水酸化物、並びにB
23 、B(OH)3 、SiO2 等の常温で安定な固体
となる非金属酸化物及び/又は非金属水酸化物が挙げら
れる。これらの酸化物及び/又は水酸化物はできるだけ
高純度で微細な粉砕品が望ましい。
【0030】これらの酸化物及び/又は水酸化物の混合
量は、酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の10〜50%
(モル)が好ましい。10%より少ない場合は、これら
の酸化物及び/又は水酸化物混合の効果が不十分であ
り、50%を越えると前記したペースト−1の有する好
ましい特徴が失われる。
【0031】これらの酸化物及び/又は水酸化物の混合
は、酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化亜鉛及び/又
は水酸化亜鉛の混合時に同時に加えることもできるが、
酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛とこれらの酸化物及び/
又は水酸化物を予め混合してから酸性リン酸アルミニウ
ム水溶液と混合するか、或いは酸性リン酸アルミニウム
水溶液と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛を混合してまだ
表面が湿っている状態のところへこれらの酸化物及び/
又は水酸化物を混合することもできる。
【0032】なお、亜鉛以外のこれら酸化物及び/又は
水酸化物を更に混合して脱水する場合も、前記した酸性
リン酸アルミニウム水溶液と酸化亜鉛及び/又は水酸化
亜鉛との混合や脱水の場合と同様に、混合はミキサー、
らいかい機、ニーダー等を使用し、全体が均一になるま
で混ぜ合わせ、20〜200℃、好ましくは50〜10
0℃で減量がほぼゼロになるまで脱水する。
【0033】本発明で用いられるアルカリ金属ケイ酸塩
は、Na、K及びLiから選ばれた少なくとも1種のア
ルカリ金属のケイ酸塩で水溶性のものであり、水溶液と
して用いる。所謂水ガラスとして市販されている濃厚水
溶液はそのまま或いは更に水で希釈して用いる。通常は
ナトリウム塩を使用するが、用途によりカリウム塩、リ
チウム塩、或いはこれらの混合物を使用する。通常、ア
ルカリ金属ケイ酸塩は25〜50重量%水溶液にして粉
体(I)と混合する。
【0034】アルカリ金属ケイ酸水溶液と粉体(I)の
混合によりペースト−1が得られるが、その混合比率
(重量比)、即ちアルカリ金属ケイ酸塩水溶液の固形分
換算量:粉体(I)=1〜4:1(重量ベース)である
ことが必要であり、好ましくはアルカリ金属ケイ酸塩水
溶液の固形分換算量:粉体(I)=2〜3:1(重量ベ
ース)である。この比率が、1:1より小さいと、ペー
ストの粘度が高すぎ、ペースト−2を造るのに適さず、
また4:1を超えると、これに無機質充填剤を混合して
ペースト−2を造るとアルカリ金属ケイ酸塩の影響が強
くなり、接着剤やコート剤等に使用しても、特性が発揮
され難い。
【0035】アルカリ金属ケイ酸塩と粉体(I)の混合
は、らいかい機等の加圧してかき混ぜるタイプの混合粉
砕機が望ましく、通常数時間〜数十時間の処理でペース
ト状になる。アルカリ金属ケイ酸塩と粉体(I)の混合
時、粉体(I)が擂り潰されて微細粒子になってペース
ト化すると考えるよりも、粉体(I)が加圧されて凝集
がほぐれアルカリ金属ケイ酸塩と粉体(I)との間に何
らかの化学反応がおき、ペースト化するものと考えられ
る。
【0036】ペースト−1は可使時間(ポットライフ)
が極めて長く、室温で保管すれば6ヶ月以上であり、1
〜5℃程度に保管すれば寒天状になっており、可使時間
(ポットライフ)は1年以上であり、使用時室温に戻し
てペースト状にすれば長期間使用できる。
【0037】ペースト−1に無機質充填剤を混合するこ
とにより、ペースト−2が得られる。混合する無機質充
填剤は、酸化物、水酸化物、ケイ酸塩、炭酸塩、窒化
物、炭化物、3価の金属塩、硫化物、金属単体、無機質
顔料及び非膨潤性層状粘土鉱物(ここで、「非膨潤性」
とは水中で膨潤しない意味である。)から選ばれた少な
くとも1種の天然又は合成の無機物質からなり、それら
を用途により使い分け、重量比でペースト状組成物(ペ
ースト−1):無機質充填剤=1〜10:1になるよう
に混合し、必要により水を混合する。各種のテスト結果
より、この混合範囲以外では、混合物は各種の用途に有
効に活用できない。
【0038】具体的な好ましい無機質充填剤としては、
TiO2 、Al2 3 (電融アルミナ、活性アルミ
ナ)、MnO2 、Fe2 3 、Fe3 4 、CoO、N
iO、SiO2 (無定形シリカ、石英)、ZrSi
4 、ZrO、B2 3 、ムライト、コージェライト、
高ケイ酸質シャモット、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化
ケイ素、炭化チタン、耐酸セメント、雲母、バーミキュ
ライト、第2鉄塩、アルミニウム塩、Fe単体、Al単
体等が挙げられる。Al2 3 (電融アルミナ、活性ア
ルミナ)、SiO2 (無定形シリカ、石英タイプ)、ム
ライト、コージェライト等のシリカ・アルミナ系充填剤
は特に高純度品が望ましい。
【0039】無機質充填剤は用途にもよるが、粒径が
0.5〜100μmの範囲にあり、平均粒径1〜70μ
mを有するものが好ましい。ペースト−2はペースト−
1と無機質充填剤をミキサー、らいかい機、ニーダー等
を使用して全体が均一になるまで混合することにより容
易に得ることができる。ペースト−2に含まれる固形分
としては、接着剤として利用する場合は50〜70重量
%、各種のコート剤として用いるときは30〜60重量
%のものが好ましい。
【0040】また、ペースト−2の可使時間(ポットラ
イフ)は混合する無機質充填剤により異なるが、室温保
管でいずれも数ケ月以上であり、長期間使用できるもの
である。ペースト−2に用いる各種の無機質充填剤は用
途により使い分けるが、その好ましい例は下記のもので
ある。
【0041】(1)接着剤 無機質充填剤:Al2 3 (電融アルミナ、活性アルミ
ナ)、SiO2 (無定形シリカ、石英タイプ)、ムライ
ト、コージェライト等のシリカ・アルミナ複合物、Ni
Oから選ばれた1種以上(なお、ペースト−1の原料に
用いるアルカリ金属ケイ酸塩のアルカリ金属はNa及び
/又はK)
【0042】(2)耐熱・防蝕性コート剤:Al2 3
(電融アルミナ、活性アルミナ)、SiO2 (無定形シ
リカ、石英タイプ)、ムライト、コージェライト等のシ
リカ・アルミナ複合物、雲母(例えば、コープケミカル
(株)製のミクロマイカ)、バーミキュライトから選ば
れた1種以上(なお、ペースト−1の原料に用いるアル
カリ金属ケイ酸塩のアルカリ金属はNa及び/又はK)
【0043】(3)耐水性コート剤(サウナ等の天井コ
ート剤他):Al2 3 (電融アルミナ、活性アルミ
ナ)、SiO2 (無定形シリカ、石英タイプ)、ムライ
ト、コージェライト等のシリカ・アルミナ複合物から選
ばれた1種以上、又は前記の化合物と微量(ペースト−
2全体の2重量%以下)の第2鉄塩(FeCl3 、Fe
2(SO4 3 等)、アルミニウム塩(AlCl3 、A
2 (SO4 3 等)の混合物(なお、ペースト−1の
原料に用いるアルカリ金属ケイ酸塩のアルカリ金属はN
aとLiの混合物)
【0044】(4)スチーム発生部のコート剤:下記の
A剤から選ばれた少なくとも1種と、B剤から選ばれた
少なくとも1種と、C剤から選ばれた少なくとも1種と
の混合物 A剤:NiO、炭化ケイ素、B剤:活性アルミナ、Zr
O、C剤:SiO2 (無定形シリカ、石英タイプ)、ム
ライト、コージェライト(なお、ペースト−1の原料に
用いるアルカリ金属ケイ酸塩のアルカリ金属はNa及び
/又はK) 追9
【0045】(5)瓦又はコンクリート用コート剤:A
2 3 、SiO2 、ムライト、B23 及びコージェ
ライトから選ばれた少なくとも1種であるか、又はそれ
らと無機質顔料との混合物(なお、無機質顔料としては
Fe3 4 、Al単体、Fe23 、ウルトラマリン、
PbCrO4 、CoAl2 4 、CdS及びCdSeか
ら選ばれた少なくとも1種以上が好ましく、ペースト−
1は酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化亜鉛及び/又
は水酸化亜鉛との混合時、更に酸化カルシウム及び/又
は水酸化カルシウムを混合してから脱水して得られる粉
体(I)とNa及び/又はKのケイ酸塩を混合して得ら
れるものが好ましい。) また、ペースト−1は、JIS Z 2911の黴抵抗
性試験及び黄色ブドウ状球菌、大腸菌を用いた細菌抵抗
性試験等で抗菌・抗黴性を有していることが確認され
た。これらの特性はペースト−2の用途である接着剤や
コート剤に有効に活用されるものである。
【0046】ペースト−2の特性を維持しながら、更に
抗菌効果を高めるために各種のテストを行った結果、前
記のペースト−2に、更に無機質の抗菌性物質を混合す
ることにより、より抗菌性の強いペースト状組成物を得
ることができることが判明した。混合する無機質の抗菌
性物質としてはCu及び/又はAgの化合物或いはそれ
らの金属単体が好ましい。化合物として混合する場合
は、AgNO3 、CuCl2 等の塩類、CuO又はAg
2 O等の酸化物、或いは水膨潤性粘土鉱物(例えばスメ
クタイト、モンモリロナイト、水膨潤性雲母等)の層間
にCuイオン(又はCuを含む錯陽イオン)或いはAg
イオン(又はAgを含む錯陽イオン)が保持された複合
体が望ましい。これらの抗菌性物質は微細な粉砕品が好
ましく、それらの混合量はペースト−2の0.01〜
0.5重量%が望ましい。0.01量%未満では抗菌
効果が不十分であり、0.5重量%を越えた量では経済
面やペースト−2としての性能面で悪影響を及ぼす。
【0047】また、これらの抗菌性ペースト状組成物
は、ペースト−1に無機質充填剤を混合してペースト−
2を作製する時に無機質充填剤とともに抗菌性物質をペ
ースト−1に混合するか、ペースト−2に抗菌性物質を
混合することにより得ることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】本発明のペースト−1は、酸性リ
ン酸アルミニウム水溶液と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜
鉛を、モル比で酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛:酸性リ
ン酸アルミニウム=3〜30:1になるように混合後、
或いは混合時に更に亜鉛以外の酸化物及び/又は水酸化
物を酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の10〜50%(モ
ル)を混合してから、20〜200℃で脱水して得られ
る粉体(I)と、Na、K及びLiから選ばれた少なく
とも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶液を、重量比
で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体(I)=1〜
4:1になるように、混合することにより製造すること
ができる。本発明のペースト−1は、これ自体単独で用
いるものではなく、ペースト−2をつくる原料として用
いるものであるが、可使時間(ポットライフ)が極めて
長く、極めて安定なペースト状を長期間維持しているた
め、安心して長期間保管できるメリットは極めて大き
い。
【0049】ペースト−1に各種の無機質充填剤を混合
するとペースト−2が得られるが、ペースト−2は混合
する無機質充填剤を使い分けることにより、様々な特性
を有するようになり、接着剤や耐熱・防蝕性コート剤、
耐水性コート剤(サウナ等の天井コート剤他)、スチー
ム発生部のコート剤等、幅広い用途に利用できるもので
あり、しかもペースト−1と無機質充填剤の混合は容易
に行うことができ、更に可使時間(ポットライフ)も長
い。以上より、本発明のペースト−1、ペースト−2は
従来にない組成物であり、経済的にも極めて有利に各種
の用途に活用できるものである。また、前記のように、
ペースト−2は混合する無機質充填剤を変えることによ
り、特性の異なる各種のコート剤が得られるが、施工
時、それらを組み合わせて多層コートにすることによ
り、より多様な特性を有するコートを施すこともでき
る。
【0050】また、前記のペースト−2は、抗菌・抗黴
性を有しているが、更に無機質の抗菌性物質を混合する
ことにより、より強い抗菌性を有するようになり、これ
らの特性が必要な用途に有効に活用できるものである。
なお、ペースト−2を接着剤又はコート剤として使用す
る際、その硬化又は施工温度としては、ペーストの組成
や用途にもよるが、まず室温〜80℃程度に加熱して、
含有水分の大部分を脱水し、その後100℃以上に加熱
して、脱水を完了させるのが好ましい。
【0051】本発明のペースト−1においては、酸性リ
ン酸アルミニウム水溶液と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜
鉛を特定の比率で混合・加熱脱水して得られる粉体と、
アルカリ金属ケイ酸塩の水溶液を両者が充分に接触する
ように混合すると、両者間の相互作用の結果、高分子状
の均質な組成物になり、極めて安定なペースト状組成物
になるものと判断される。
【0052】このペースト状組成物は、本発明で使用す
る各種の無機質充填剤を混合しても常温では化学的に反
応性に乏しいため、安定なペースト状を維持し、加熱脱
水すると凝集して粒子或いは分子間に結合を生じて無機
質充填剤の特性を有する膜状物質になり、接着剤やコー
ト剤等の各種用途に利用できるものと判断される。
【0053】
【実施例】以下に実施例によって本発明を更に詳しく説
明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明は実
施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例
に記載の数字は、明記されていない場合は、いずれも重
量ベースの値を示す。
【0054】(実施例1〜5)市販のリン酸2水素アル
ミニウムを用いたペーストー1の合成 酸化亜鉛(A)をらいかい機(実際は石川工場(株)製
の石川式撹拌らいかい機を使用、以下のテストも同様)
にとり、そこへ市販のリン酸2水素アルミニウム(Al
(H2 PO4 3 )水溶液(B)を添加し、撹拌しなが
ら2時間反応させた後、70℃で12時間以上乾燥して
生成物(粉体(I))を得た。次に、生成物の1部
(C)、市販の水ガラス3号(D)、市販のケイ酸リチ
ウム水溶液(E)、市販のケイ酸カリウム水溶液
(F)、それに水をらいかい機にとり、6時間以上撹拌
しながら室温で反応させてペースト状組成物(ペースト
−1)を得た。なお、撹拌時或いは反応終了後、揮散水
の1部を補充し、最終的なぺーストの水分を53〜55
%になるように調整した。表1にペースト−1作成時の
原料比(有姿の値)を示す。
【0055】
【表1】
【0056】なお、実施例1、4では、リン酸2水素ア
ルミニウム(Al(H2 PO4 3)の50%水溶液、
実施例2、3、5では30%水溶液を用いた。また、市
販の水ガラス3号は40%ケイ酸ナトリウム水溶液、市
販のケイ酸リチウム水溶液は22.9%水溶液、市販の
ケイ酸カリウム水溶液は50%水溶液を用いた。
【0057】得られたペースト−1はいずれも、粒子が
識別できないコロイド状の溶液で、その室温での粘度
(東京計器(株)製B型粘度計、6回転/分)は500
0〜20000mPa・sの範囲にあり、室温保管では
6ヶ月以上安定なペースト状を保っており、また、5℃
に保管したところ12ヶ月以上安定な寒天状になってお
り、20℃に戻すと容易にペースト状になった。
【0058】(実施例6)合成した酸性リン酸アルミニ
ウムを用いたペースト−1の合成 85%のリン酸235部と水酸化アルミニウム粉末68
部を混合し、120℃程度で30分反応させ、冷却後水
を加えて、酸性リン酸アルミニウムの30%水溶液を作
成した。その酸性リン酸アルミニウム水溶液100部と
水酸化亜鉛230部をらいかい機にとり、撹拌しながら
2時間反応させた後、70℃で12時間以上乾燥して生
成物を得た。次に、その生成物((粉体(I))60
部、市販の水ガラス3号(40%水溶液)400部、そ
れに水100部をらいかい機にとり、6時間以上撹拌し
ながら室温で反応させてペースト状組成物(ペースト−
1)を得た。なお、撹拌時或いは反応終了後、揮散水の
1部を補充し、最終的なぺーストの水分を54%になる
ように調整した。なお、水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミ
ニウム=25:1(モル比)、アルカリ金属ケイ酸塩水
溶液の固形分換算量:粉体(I)=2.7:1(重量
比)である。
【0059】得られたペースト−1は、粒子が識別でき
ないコロイド状の溶液で、その室温での粘度(東京計器
(株)製B型粘度計、6回転/分)は約15,000m
Pa・sであり、5℃に保管したところ12ヶ月以上安
定な寒天状になっており、20℃に戻すと容易にペース
ト状になった。
【0060】(実施例7、比較例1)耐熱・防蝕性コー
ト剤テスト 実施例1で得られたペースト−1を100部、合成の石
英タイプシリカを平均5μmに粉砕したSiO2 を20
部、コープケミカル(株)製の合成マイカ(ミクロマイ
カ、MK−300)を20部、それに水を10部の割合
で、らいかい機にとり、30分間撹拌・混合しながら室
温で反応させてペースト−2を得た。生成したペースト
はさらさらした流動性のあるもので、静置しておくと2
層に分離するが、手で振り混ぜれば簡単にペースト状に
なった。この性質は6ヶ月室温に保管しておいても変わ
らなかった。
【0061】このペースト−2を磨いた鉄表面にコート
して耐熱性を調べた。テスト用の鉄材は幅2cm、長さ
10cm、厚さ1.5mmのもので、振り混ぜてペース
ト状にしたペースト−2をこの鉄材にはけで全面に塗
り、室温で24時間乾燥してコート鉄材を得た。得られ
たコート鉄材について、電気炉中で700℃で10時間
加熱処理をし、室温に放冷後、表面状態を調べたが、加
熱処理前と全く変化はなかった。また、得られたコート
鉄材について、電気炉中で400℃で1時間加熱処理
後、更に1000℃で1時間加熱処理をし、室温に放冷
後、表面状態を調べたが、コート面は若干着色していた
が、鉄の表面に変化はなく腐蝕は認められなかった。
【0062】比較のためにコートしていない鉄材につい
て同様の加熱処理をしたところ、700℃で10時間加
熱処理後の状態、及び400℃で1時間加熱と更に10
00℃で1時間加熱処理後の状態とも、表面に酸化鉄生
成による腐食があり、表面がぼろぼろになっていた。
【0063】(実施例8)接着剤テスト−1 実施例5で得られたペースト−1を100部、平均粒径
10μmのムライトを55部、それに水を10部の割合
で、らいかい機にとり、60分間撹拌・混合しながら室
温で反応させてペースト−2を得た。生成したペースト
2は粘性が高く、常温では3ヶ月以上2層に分離せず安
定であった。ペースト−2について、接着剤に関する各
種の物性テスト(硬化温度、硬化時間、粘度、耐熱温
度、接着強度、モース硬度、圧縮強度、熱膨張率、耐電
圧)を行った。
【0064】(測定法) 粘度 :東京計器(株)製B型粘度計、6回転/分 接着強度 :JIS K6852 モース硬度:モース硬度計 圧縮強度 :JIS K7208 熱膨張率 :JIS R2207 耐電圧 :JIS C2110,C2111
【0065】(測定結果) 硬化温度 :約100℃以上 硬化時間 :硬化温度や接着する材料、接着の厚み等の
条件により異なるが、室温〜80℃で水分の大部分を脱
水後、100℃で1時間程度、200℃で30分程度。 粘度 :約10000mPa・s 耐熱温度 :1200℃ 接着強度 :40kg/cm2 モース硬度:5 圧縮強度 :350kg/cm2 熱膨張率 :40/107 cm/cm/℃ 耐電圧 :8.0kv/mm
【0066】(実施例9)接着剤テスト−2 実施例2で得られたペースト−1を100部、平均粒径
7μmの電融アルミナを55部、微粉のNiOを2部、
それに水を10部の割合で、らいかい機にとり、60分
間撹拌・混合しながら室温で反応させてペースト−2を
得た。生成したペースト−2は粘性が高く、常温では3
ヶ月以上2層に分離せず安定であった。ペースト−2に
ついて、接着剤に関する各種の物性テスト(硬化温度、
硬化時間、粘度、耐熱温度、接着強度、モース硬度、圧
縮強度、熱膨張率、耐電圧)を行った。測定法は実施例
8と同様である。
【0067】(測定結果) 硬化温度 :約100℃以上 硬化時間 :硬化温度や接着する材料、接着の厚み等の
条件により異なるが、室温〜80℃で水分の大部分を脱
水後、100℃で1時間程度、200℃で30分程度。 粘度 :約10000mPa・s 耐熱温度 :1200℃ 接着強度 :50kg/cm2 モース硬度:5 圧縮強度 :400kg/cm 熱膨張率 :40/10cm/cm/℃ 耐電圧 :8.0kv/mm
【0068】(実施例10)接着剤テスト−3(高温で
使用するこう鉢の補修剤) 実施例6で得られたペースト−1を100部、平均粒径
10μmのムライトを30部、それに水を5部の割合
で、らいかい機にとり、60分間撹拌・混合しながら室
温で反応させてペースト−2を得た。生成したペースト
−2はさらさらした流動性のあるもので、静置しておく
と2層に分離するが、手で振り混ぜれば簡単にペースト
状になった。このペースト−2をこう鉢(SiC製、2
7×27×14cm3 、厚み1.5cm)のひび割れ部
分に塗り(ひび割れ部分の内部にも1部浸透する)、室
温で12時間乾燥後、200℃で30分加熱して乾燥し
た。乾燥後、実施例3で得られたペースト−1を100
部、平均粒径10μmのムライトを40部、それに水を
5部の割合で、らいかい機にとり、60分間撹拌・混合
しながら室温で反応させて得たペースト−2をその上に
更に仕上げ塗りをし、室温で12時間乾燥後、200℃
で30分加熱して乾燥した。修理後のこう鉢を用いて、
900℃で5時間の焼成を10回くり返したが、補修部
に異常は認められなかった。
【0069】(実施例11、比較例2)スチーム発生部
のコート剤テスト スチームアイロン等の蒸気発生部では、通常アルミ板を
加熱しそこに水滴を落して蒸気を発生しているが、アル
ミ板の温度が高い程、水滴が玉となり弾け飛び、蒸気と
ならない。スムーズに蒸気を発生させるにはアルミ板を
コートする必要があり、このコート剤としてはアルミ板
に密着し、耐水、耐熱性が高く、水滴を蒸気に変える性
質を有するものがふさわしいが、従来使用されているシ
リカゾルコートではこの条件を満足していない。本発明
では、3つの異なる性質を有する充填剤(A剤:蒸発を
促進する剤、表面に凸凹があり表面積の大きいもの、B
剤:保水性のある剤、表面がポーラスになっているも
の、C剤:密着性のある剤)を組み合わせて使うことに
より解決した。それについて以下に述べる。
【0070】実施例3で得られたペースト−1を100
部、A剤として微粉のNiOを1.5部と平均粒径0.
4μmの炭化ケイ素を3部、B剤として粒径30μm以
下の活性アルミナを18部、C剤として平均粒径7μm
の電融アルミナを9部、それに水を18部の割合で、ら
いかい機にとり、30分間撹拌・混合しながら室温で反
応させてペースト−2を得た。生成したペーストはさら
さらした流動性のあるもので、静置しておくと2層に分
離するが、手で振り混ぜれば簡単にペースト状になっ
た。この性質は6ヶ月室温に保管しておいても変わらな
かった。
【0071】このペースト−2をアルミ板の表面にコー
トして剤の安定性と蒸気の発生状態を調べた。テスト用
のアルミ板は幅5cm、長さ10cm、厚さ2mmで、
振り混ぜてペースト状にしたペースト−2をこのアルミ
板にはけで片面に塗り、室温で24時間乾燥してコート
アルミ板を得た。得られたコートアルミ板を、一定温度
に加温したホットプレート上に置き30分間その温度で
加熱処理後、上からスポイトで水滴を落し、蒸発状態と
剤の安定性を観察した。
【0072】ホットプレート温度が200℃の場合、滴
下した水滴は完全に蒸気となり、玉となり弾け飛ぶこと
はなかった。これは1時間の繰返しテストでも変化はな
かった。テスト終了後のコート面の状態はテスト前と変
化はなく、またコート面を手でこすっても剥げることは
なかった。ホットプレート温度が230℃の場合も、2
00℃の場合と同様であった。比較のために市販のシリ
カゾルでコートしたアルミ材について同様のテストをし
た。
【0073】ホットプレート温度が200℃の場合、滴
下した水滴は完全に蒸気となり、玉となり弾け飛ぶこと
はなかった。これは1時間の繰返しテストでも変化はな
かった。テスト終了後のコート面の状態はテスト前と変
化はなかったが、コート面を手でこすると比較的容易に
剥げ落ちた。また、ホットプレート温度が230℃の場
合は、スムーズに蒸気が発生せず、滴下した水滴のかな
りの量が玉となり弾け飛んだ。テスト終了後のコート面
はかなり荒れて所々剥げており、コート面を手でこする
と容易に剥げ落ちた。
【0074】スチームアイロンの蒸気発生部温度は、現
在普及しているものは170〜200℃であり、今後蒸
気発生部温度を高めて一定時間により多くの蒸気を発生
できる製品が望まれる傾向にある点からも、本ペースト
−2は有効に活用されると判断される。
【0075】(実施例12)耐水性コート剤テスト−1
(高湿度の屋内の天井コート剤テスト) スチームサウナ、浴室等の高湿度の屋内天井は、若干の
傾斜があり、アルミ板が張られているケースが多いが、
スチームが凝縮し、熱い水滴が落ち、不快な状況となっ
ているところが多い。このような状況のアルミ天井板に
ペースト−2を塗布してコートし、効果をしらべた。
【0076】実施例4で得られたペースト−1を100
部、平均粒径10μmのムライトを30部、それに水を
15部の割合で、らいかい機にとり、30分間撹拌・混
合しながら室温で反応させてペースト−2を得た。生成
したペーストはさらさらした流動性のあるもので、静置
しておくと2層に分離するが、手で振り混ぜれば簡単に
ペースト状になった。この性質は6ヶ月室温に保管して
おいても変わらなかった。
【0077】このペースト−2を、3mで5cm高くな
るような勾配を有するスチームサウナのアルミ板製天井
の一部にはけで塗り、室温で表面が乾くまで乾燥後、2
00℃で30分間加熱処理をしてコートし、3ヶ月間観
察した。テスト期間中、コート処理した天井からは、ス
チームが凝縮して熱い水滴が落ちることはなく、また、
テスト終了後もコート面の状態はテスト前と変化がなか
った。一方、コート処理しなかった天井からは、スチー
ムが凝縮し、熱い水滴が落下し続けた。
【0078】(実施例13)耐水性コート剤テスト−2 実施例4で得られたペースト−1を100部、合成の石
英タイプシリカを平均5μmに粉砕したSiO2 を30
部、塩化アルミニウムを0.3部、それに水を15部の
割合で、らいかい機にとり、30分間撹拌・混合しなが
ら室温で反応させてペースト−2を得た。生成したペー
ストはさらさらした流動性のあるもので、静置しておく
と2層に分離するが、手で振り混ぜれば簡単にペースト
状になった。この性質は6ヶ月室温に保管しておいても
変わらなかった。
【0079】このペースト−2を25×100×1.5
mm3 のアルミニウム板にはけで塗り、室温で表面が乾
くまで乾燥後、更に200℃で30分乾燥してコートさ
れたアルミニウム板を得、それを用いて下記の耐水性テ
ストをした。 55℃の水浴に浸漬し、1ヶ月間の耐水テストを行っ
たが、1ヶ月後のコートの状態はテスト前と変化がな
く、表面を手で擦ってもコートは剥れなかった。 沸騰水中に10日間浸漬したが、1ヶ月後のコートの
状態はテスト前と変化がなく、表面を手で擦ってもコー
トは剥れなかった。
【0080】(比較例3)特開昭48−182号公報の
実施例1に準じたテスト リン酸(85%)178部、アルミナ30部、酸化亜鉛
27部、塩化マグネシウム40部、チタン酸亜鉛40
部、水100部の割合で、らいかい機にとり、撹拌しな
がら2時間反応させた後、150℃で3時間乾燥し、粉
砕して得られた粉末5部に対して、市販の水ガラス3号
(40%ケイ酸ナトリウム水溶液)10部、それに水5
部をらいかい機にとり、6時間以上撹拌しながら室温で
反応させた。生成物はスラリー状であったが、粘性のあ
るペースト状ではなく、アルミナ板に塗布し、150℃
で乾燥したものは、接着性が悪く、手でこすれば容易に
剥がれた。また、この生成物100部に、平均粒径10
μmのムライトを55部、水を10部の割合でらいかい
機にとり、60分間撹拌・混合しながら室温で反応させ
た。生成物は粘性がなく、アルミナ板に塗布し、150
℃で乾燥したものは、接着性が悪く、手でこすれば容易
に剥がれた。
【0081】(比較例4)特開昭48−182号公報の
実施例2に準じたテスト リン酸(85%)10.5部、第一リン酸アルミニウム
50%水溶液15部、酸化亜鉛10部、塩化カルシウム
(6水塩)7部、ケイ酸カルシウム5部、水10部の割
合で、らいかい機にとり、撹拌しながら2時間反応させ
た後、300℃で2時間乾燥し、粉砕して得られた粉末
10部に対して、市販の水ガラス3号(40%ケイ酸ナ
トリウム水溶液)12.5部、それに水5部をらいかい
機にとり、6時間以上撹拌しながら室温で反応させた。
生成物はスラリー状であったが、粘性のあるペースト状
ではなく、アルミナ板に塗布し、150℃で乾燥したも
のは、接着性が悪く、手でこすれば容易に剥がれた。ま
た、この生成物100部に、平均粒径10μmのムライ
ト部を55部、水を10部の割合でらいかい機にとり、
60分間撹拌・混合しながら室温で反応させた。生成物
は粘性がなく、アルミナ板に塗布し、150℃で乾燥し
たものは、接着性が悪く、手でこすれば容易に剥がれ
た。
【0082】(比較例5)特公昭48−19204号公
報の実施例1に準じたテスト 第一リン酸アルミニウム50%水溶液16部、第一リン
酸カルシウム2部、亜鉛華10部をらいかい機にとり、
撹拌しながら2時間反応させた後、130℃で2時間乾
燥し、粉砕して得られた粉末10部に対して、市販の水
ガラス3号(40%ケイ酸ナトリウム水溶液)10部を
らいかい機にとり、6時間以上撹拌しながら室温で反応
させた。生成物は湿った粉末状で、粘性のあるペースト
状ではなく、アルミナ板に塗布し、150℃で乾燥した
ものは、接着性が悪く、手でこすれば容易に剥がれた。
また、この生成物100部に、平均粒径10μmのムラ
イトを55部、水を10部の割合でらいかい機にとり、
60分間撹拌・混合しながら室温で反応させた。生成物
は粘性がなく、アルミナ板に塗布し、150℃で乾燥し
たものは、接着性が悪く、手でこすれば容易に剥がれ
た。
【0083】(比較例6)特公昭56−33433号公
報のYペーストの製造例1に準じたテスト リン酸(85%)178部、アルミナ30部、酸化亜鉛
27部、塩化マグネシウム40部、チタン酸亜鉛40
部、水100部の割合で、らいかい機にとり、撹拌しな
がら2時間反応させた後、150℃で3時間乾燥し、粉
砕して得られた粉末55部に対して、市販の水ガラス3
号(40%ケイ酸ナトリウム水溶液)12.5部、それ
に水35部をらいかい機にとり、6時間以上撹拌しなが
ら室温で反応させた。生成物はスラリー状であったが、
粘性のあるペースト状ではなく、アルミナ板に塗布し、
150℃で乾燥したものは、接着性が悪く、手でこすれ
ば容易に剥がれた。また、この生成物100部に、平均
粒径10μmのムライトを55部、水を10部の割合で
らいかい機にとり、60分間撹拌・混合しながら室温で
反応させた。生成物は粘性がなく、アルミナ板に塗布
し、150℃で乾燥したものは、接着性が悪く、手でこ
すれば容易に剥がれた。
【0084】(比較例7)特公昭56−33433号公
報のYペーストの製造例2に準じたテスト リン酸(39%)10部、第1リン酸アルミニウム(5
%水溶液)15部、酸化亜鉛10部、塩化カルシウム
(6水塩)7部、ケイ酸カルシウム5部、水10部の割
合で、らいかい機にとり、撹拌しながら2時間反応させ
た後、300℃で2時間乾燥し、粉砕して得られた粉末
60部に対して、市販の水ガラス3号(40%ケイ酸ナ
トリウム水溶液)37.5部、オルトリン酸アルミニウ
ム20部、それに水50部をらいかい機にとり、6時間
以上撹拌しながら室温で反応させた。生成物はスラリー
状であったが、粘性のあるペースト状ではなく、アルミ
ナ板に塗布し、150℃で乾燥したものは、接着性が悪
く、手でこすれば容易に剥がれた。また、この生成物1
00部に、平均粒径10μmのムライトを55部、水を
10部の割合でらいかい機にとり、60分間撹拌・混合
しながら室温で反応させた。生成物は粘性がなく、アル
ミナ板に塗布し、150℃で乾燥したものは、接着性が
悪く、手でこすれば容易に剥がれた。
【0085】(実施例14及び15)更に亜鉛以外の酸
化物及び/又は水酸化物を混合して得られるペースト−
1の合成 酸化亜鉛(A)と酸化カルシウム(B)又はB2
3 (B)とをらいかい機にとり混合し、そこへ市販のリ
ン酸2水素アルミニウム(Al(H2 PO4 3 )水溶
液(C)を添加し、撹拌しながら2時間反応させた後、
70℃で12時間以上乾燥して生成物(粉体(I))を
得た。次に、生成物の1部(D)、市販の水ガラス3号
(E)、それに水をらいかい機にとり、6時間以上撹拌
しながら室温で反応させてペースト状組成物(ペースト
−1)を得た。なお、撹拌時或いは反応終了後、揮散水
の1部を補充し、最終的なぺーストの水分を54〜56
%になるように調整した。表2にペースト−1作成時の
原料比(有姿の値)を示す。
【0086】
【表2】
【0087】なお、実施例14のBは酸化カルシウム、
実施例15のBはB2 3 であり、また、リン酸2水素
アルミニウム(Al(H2 PO4 3 )は50%水溶
液、市販の水ガラス3号は40%ケイ酸ナトリウム水溶
液を用いた。得られたペースト−1はいずれも、粒子が
識別できないコロイド状の溶液で、その室温での粘度
(東京計器(株)製B型粘度計、6回転/分)は500
0〜20000mPa・sの範囲にあり、室温保管では
6ヶ月以上安定なペースト状を保っており、また、5℃
に保管したところ12ヶ月以上安定な寒天状になってお
り、20℃に戻すと容易にペースト状になった。
【0088】(実施例16及び17)瓦のコート剤テス
ト−3 実施例14又は15で得られたペースト−1を100
部、平均粒径10μmのムライト45部、顔料用のFe
3 4 5部、顔料用のAl微粉末5部、それに水を20
部の割合で、らいかい機にとり、30分間撹拌・混合し
ながら室温で反応させて2種類のペースト−2を得た。
生成したペーストはいずれもさらさらした流動性のある
もので、静置しておくと2層に分離するが、手で振り混
ぜれば簡単にぺースト状になった。この性質は6ケ月間
室温に保管しておいても変わらなかった。このペースト
−2をセメント瓦の表面にスプレー塗装し、風乾処理
後、200℃で30分間加熱処理をし、50〜100μ
mの膜厚の塗装をした。それを屋根上に置き、1年間暴
露試験を行った。2種類の異なるペースト−2を塗装し
た瓦の表面はいずれも変化がなかった。
【0089】(実施例18〜22、比較例8)抗菌性テ
スト 無機質接着剤用のペースト−2に無機質抗菌性物質を混
合したサンプルを製造し、抗菌性をテストした。 ・無機質抗菌性物質含有サンプルの調製 実施例3で得られたペースト−1を100部、平均粒径
10μmのムライトを55部、それに水を10部の割合
で、らいかい機にとり、60分間撹拌・混合しながら室
温で反応させて無機質接着剤用のペースト−2を得た。
生成したペースト−2(1000g)に、微粉砕したA
g単体、AgNO3 、Cu単体又はCuCl2 を一定量
混合して、無機質抗菌性物質含有サンプルを調製した。
無機質抗菌性物質を混合していないペースト−2のみの
ものを比較例8とした。
【0090】
【表3】 抗菌試験用サンプルの無機質抗菌性物質添加量(mg) Ag単体 Cu単体 AgNO3 CuCl2 実施例18 1000 実施例19 500 500 実施例20 1600 実施例21 3180 実施例22 800 1060
【0091】(菌試験法) ・抗菌試験用サンプルの作製 無機質抗菌性物質含有サンプルを直径10mmの円筒状
容器にとり、70℃で乾燥して直径10mm、厚さ1.
5mmの円盤状に成形し、それを円筒状容器から取り出
し200℃で30分間加熱処理をして、抗菌試験用サン
プルを作製した。
【0092】・試験菌株 大腸菌:Escherichia coli IFO
3301 黄色ブドウ状球菌:Staphylococcus
aureus IFO12732 ・接種用菌液の調製 増菌用培地(ミューラー・ヒントン・ブロス(Muel
ler−HintonBroth)DIFCO社製)に
て、35℃で一夜培養した試験菌株の菌液をミューラー
・ヒントン寒天培地で希釈し、1ml当りの菌数が約1
6 になるように調整した。
【0093】・培養 接種用菌液をミューラー・ヒントン寒天平板培地に、ニ
クロム線ループ(内径約1mm)で5cm×3mm程度
画線塗抹し、塗抹の中央に抗菌試験用サンプルを軽く加
圧して置き、25℃で3日間培養し、阻止帯生成の有無
とその程度を調べた。結果を表4に示す。
【0094】
【表4】 阻止帯の程度 1:阻止帯の生成あり。ハローは2mm未満 2:阻止帯の生成あり。ハローは2mm以上、5mm未
満 3:阻止帯の生成あり。ハローは5mm以上
【0095】(試験例1)抗黴性テスト 実施例3で得られたペースト−1又は実施例18〜22
と同様にして得られた無機質接着剤用のペースト−2
を、直径10mmの円筒状容器にとり、70℃で乾燥し
て直径10mm、厚さ1.5mmの円盤状に成形し、そ
れを円筒状容器から取り出し200℃で30分間加熱処
理をして、抗黴試験用サンプルを作製した。
【0096】前記のサンプルについて、日本工業規格の
カビ抵抗性試験(JIS Z 2911−1992)の
ハローテスト法に従って抗黴試験を行った。用いた黴
は、Cladosporium cladospori
oides de VriesIFO 6348、Ch
aetomium globosum Kunze:F
ries IFO 6347、Penicillium
citrinumThom IFO 6345、As
pergilus terreus Thom IFO
6346である。それらの混合胞子懸濁液を調製し試
験に供した。馬鈴薯−ブドウ糖−寒天培地を用いて作っ
た平板培地の中央に、抗黴試験用サンプルを軽く加圧し
ながら置き、そこへ混合胞子懸濁液をスプレーで撒き、
シャーレの蓋をして、25℃に保ち、7日後にハローの
有無を調べた。テストの結果、実施例3で得られたペー
スト−1及び実施例18〜22と同様にして得られた無
機質接着剤用のペースト−2より作製した抗黴試験用サ
ンプルのいずれも2mm以上のハローの存在が確認され
た。
【0097】
【発明の効果】本発明の無機質組成物は、可使時間(ポ
ットライフ)が数ケ月以上と極めて長く、接着剤やコー
ト剤等の各種用途に合わせて簡単な調合で使用でき、し
かも性能面でも優れた無機質のペースト状組成物であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 1/02 JAC C09J 1/02 JAC (72)発明者 藤崎 真理子 東京都千代田区一番町23番地3 コープケ ミカル株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化亜
    鉛及び/又は水酸化亜鉛を、モル比で酸化亜鉛及び/又
    は水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=3〜30:1
    になるように混合後、20〜200℃で脱水して得られ
    る粉体(I)と、Na、K及びLiから選ばれた少なく
    とも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶液を、重量比
    で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体(I)=1〜
    4:1になるように、混合して得られるペースト状組成
    物。
  2. 【請求項2】 モル比で酸化亜鉛及び/又は水酸化亜
    鉛:酸性リン酸アルミニウム=5〜25:1、脱水温度
    が50〜100℃、重量比でアルカリ金属ケイ酸塩水溶
    液の固形分換算量:粉体(I)=2〜3:1である請求
    項1記載のペースト状組成物。
  3. 【請求項3】 酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化亜
    鉛及び/又は水酸化亜鉛を、モル比で酸化亜鉛及び/又
    は水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=3〜30:1
    になるように、更に、亜鉛以外の酸化物及び/又は水酸
    化物を酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の10〜50%
    (モル)になるように混合後、20〜200℃で脱水し
    て得られる粉体(I)と、Na、K及びLiから選ばれ
    た少なくとも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶液
    を、重量比で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体
    (I)=1〜4:1になるように、混合して得られるペ
    ースト状組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のペ
    ースト状組成物に、酸化物、水酸化物、ケイ酸塩、炭酸
    塩、窒化物、炭化物、3価の金属塩、硫化物、金属単
    体、無機質顔料及び非膨潤性層状粘土鉱物から選ばれた
    少なくとも1種の天然又は合成の無機物質からなる無機
    質充填剤を、重量比で該ペースト状組成物:無機質充填
    剤=1〜10:1になるように混合して得られるペース
    ト状組成物。
  5. 【請求項5】 無機質充填剤が、TiO2 、Al
    2 3 、MnO2 、Fe23 、Fe3 4 、CoO、
    NiO、SiO2 、ZrSiO4 、ZrO、B2 3
    ムライト、コージェライト、高ケイ酸質シャモット、窒
    化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、炭化チタン、耐酸
    セメント、雲母、バーミキュライト、第2鉄塩、アルミ
    ニウム塩、Fe単体及びAl単体から選ばれた少なくと
    も1種である請求項4記載のペースト状組成物。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載のペースト状組成物
    に、更に無機質の抗菌性物質を含有してなる抗菌性ペー
    スト状組成物。
  7. 【請求項7】 無機質充填剤が、Al2 3 、Si
    2 、NiO、ムライト及びコージェライトから選ばれ
    た少なくとも1種である請求項5又は6記載のペースト
    状組成物からなる無機質接着剤。
  8. 【請求項8】 無機質充填剤が、Al2 3 、Si
    2 、ムライト、コージェライト、雲母及びバーミキュ
    ライトから選ばれた少なくとも1種である請求項5又は
    6記載のペースト状組成物からなる耐熱・防蝕性コート
    剤。
  9. 【請求項9】 無機質充填剤が、Al2 3 、Si
    2 、ムライト及びコージェライトから選ばれた少なく
    とも1種であるか、又はそれらと第2鉄塩及びアルミニ
    ウム塩から選ばれた少なくとも1種との混合物である請
    求項5又は6記載のペースト状組成物からなる耐水性コ
    ート剤。
  10. 【請求項10】 無機質充填剤が、下記のA剤から選ば
    れた少なくとも1種と、B剤から選ばれた少なくとも1
    種と、C剤から選ばれた少なくとも1種との混合物であ
    る請求項5又は6記載のペースト状組成物からなるスチ
    ーム発生部のコート剤。 A剤:NiO、炭化ケイ素、B剤:活性アルミナ、Zr
    O、C剤:SiO2 、ムライト、コージェライト
  11. 【請求項11】 無機質充填剤が、Al2 3 、SiO
    2 、ムライト、B23 及びコージェライトから選ばれ
    た少なくとも1種であるか、又はそれらと無機質顔料と
    の混合物である請求項4又は6記載のペースト状組成物
    からなる瓦又はコンクリート用コート剤。
  12. 【請求項12】 酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化
    亜鉛及び/又は水酸化亜鉛を、モル比で酸化亜鉛及び/
    又は水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=3〜30:
    1になるように混合後、20〜200℃で脱水して得ら
    れる粉体(I)と、Na、K及びLiから選ばれた少な
    くとも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶液を、重量
    比で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体(I)=1
    〜4:1になるように、混合することを特徴とするペー
    スト状組成物の製造法。
  13. 【請求項13】 酸性リン酸アルミニウム水溶液と酸化
    亜鉛及び/又は水酸化亜鉛を、モル比で酸化亜鉛及び/
    又は水酸化亜鉛:酸性リン酸アルミニウム=3〜30:
    1になるように、更に、亜鉛以外の酸化物及び/又は水
    酸化物を酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の10〜50%
    (モル)になるように混合後、20〜200℃で脱水し
    て得られる粉体(I)と、Na、K及びLiから選ばれ
    た少なくとも1種のアルカリ金属のケイ酸塩の水溶液
    を、重量比で該ケイ酸塩水溶液の固形分換算量:粉体
    (I)=1〜4:1になるように、混合することを特徴
    とするペースト状組成物の製造法。
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