JPH0914274A - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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JPH0914274A
JPH0914274A JP16056195A JP16056195A JPH0914274A JP H0914274 A JPH0914274 A JP H0914274A JP 16056195 A JP16056195 A JP 16056195A JP 16056195 A JP16056195 A JP 16056195A JP H0914274 A JPH0914274 A JP H0914274A
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bearing
grease
lubricant
storage case
case
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JP16056195A
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Hidetoshi Kanzaki
英俊 神嵜
Kenji Ishihara
憲志 石原
Kazuyoshi Ogi
一佳 扇
Takao Sato
孝夫 佐藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受を交換せずとも軸受側に適当量のグリー
スを供給でき、しかも供給されたグリースを無駄にせ
ず、更にはグリースの補給間隔の延長を図る。 【構成】 回転軸23が回転すると、玉軸受22と外側
軸受カバー25との間に位置して回転軸23に取り付け
られた潤滑剤収納ケース28も一体に回転する。潤滑剤
収納ケース28が回転すると、この潤滑剤収納ケース2
8内の空間部29に収納された固形グリースは玉軸受2
2に発生する熱を受けて柔化される。そして、流動性を
帯びた固形グリースの油分は遠心力により空間部29の
外周壁面に沿い、傾斜面によって円滑に玉軸受22側へ
向い、誘導口33から内外輪22a,22b間に供給さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸受側にグリースを供
給する潤滑剤収納ケースを備えた軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軸受装置、例えばモータの軸受装置の従
来構成を図3に示す。図3において、軸受ハウジング1
は、モータの外殻の両端に位置する軸受ブラケットの中
央に形成されており、内側にはころがり軸受3が装着さ
れ、この軸受3に回転軸2が回転可能に支持されてい
る。そして、ころがり軸受3の外輪3aは軸受ハウジン
グ1に嵌合固定され、内輪3bは回転軸2に螺着された
軸ナット6により回転軸2に締め付け固定されている。
【0003】そして、軸受ハウジング1の外殻内側に開
口する端部は内側軸受カバー4によって塞がれ、外殻外
側に開口する端部は外側軸受カバー5によって塞がれて
おり、外側軸受カバー4の上部には、潤滑剤、例えばグ
リースをころがり軸受3に供給するグリース誘導管7の
下端部が埋設されている。
【0004】このグリース誘導管7の上面には略中央に
給油ニップル8aを備えた蓋8が固着され、ある一定期
間毎に手動により給油ニップル8aからグリースを詰め
込むと、このグリースは通路9を通り、ころがり軸受3
と内側軸受カバー4との間の空間部分であるグリースポ
ケット10を経てころがり軸受3の内輪3a,外輪3b
間に供給されてころがり軸受3を潤滑する。また、軸受
ハウジング1の外側下部には排出口11が設けられてお
り、ころがり軸受3に供給された新しいグリースにより
押し出されたグリースが落下するようになっている。こ
の排出口11には蓋11aが取り付けられて通常は塞が
れた状態にあるが、ころがり軸受3に新しいグリースを
供給する際には、この蓋11aを取り外して古いグリー
スを外部に排出するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような構成の軸
受装置では、予め組立時にころがり軸受3、グリースポ
ケット10及び通路9にグリースが充填されている。し
かしながら、この状態で回転軸2が回転すると、ころが
り軸受3内の余剰グリースが飛散して、外側軸受カバー
5側に付着したり排出口11に落下し、ころがり軸受3
内に残った少量のグリースだけが実際の潤滑に寄与する
ことになる。そして、ころがり軸受3内に残ったグリー
スが劣化して潤滑寿命に達する前に、新しいグリースを
給油ニップル8aから補給することになっている。
【0006】従って、ころがり軸受3内から飛散して、
外側軸受カバー5側に付着したり排出口11に落下した
余剰なグリースが、軸受ハウジング1内で発生する熱に
よって軟化し、例えば外側軸受カバー5に付着した余剰
グリースが外側軸受カバー5と回転軸2との隙間等から
外部に漏れ出て、環境汚染の原因となるという問題があ
った。また、ころがり軸受3内にグリースが供給されて
も、その大半は潤滑に寄与することなくそのまま排出さ
れてしまうために無駄が多い。さらに、グリースの補給
間隔をグリースの潤滑寿命よりも短く設定しなければな
らないという問題点があった。
【0007】このような問題点を解決するものとして、
グリースを軸受内に封入したシールド軸受が考えられ
る。シールド軸受においては、グリースの大半が潤滑に
寄与する構成であるため余剰なグリースが必要となら
ず、また、グリースが漏れ出すということはないが、グ
リースの補給或いは交換が出来ないため、グリースの寿
命に応じて軸受を交換しなければならなかった。このこ
とは、一般に軸受の寿命がグリースの寿命より長いこと
を考慮すると、寿命に達していない軸受を交換しなけれ
ばならず無駄であった。
【0008】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的は、軸受を交換せずとも軸受側に適当量
のグリースを供給でき、しかも供給されたグリースを無
駄にせず、更にはグリースの補給間隔の延長を図った軸
受装置を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の軸受装置は、回
転軸を支承する軸受が内側に装着された軸受ハウジング
と、この軸受ハウジング内に設けられ、内部に収納した
グリースが前記軸受の熱により流動性を帯びることによ
りそのグリースを前記軸受に供給するための潤滑剤収納
ケースとを備えた構成に特徴有するものである(請求項
1)。
【0010】この場合、潤滑剤収納ケース内のグリース
は、定形性を付与されたグリースで交換可能であると良
い(請求項2)。また、潤滑剤収納ケースのグリースの
交換口には着脱可能な蓋が設けられていることが好まし
い(請求項3)。
【0011】さらに、潤滑剤収納ケースは、回転軸と一
体に回転することが好ましい(請求項4)。そして、潤
滑剤収納ケースの径方向外側の内面は、軸受側に向かっ
て径方向外側に傾いて形成されていると良い(請求項
5)。
【0012】また、軸受は、ころがり軸受からなり、潤
滑剤収納ケースには、該潤滑剤収納ケースから給油され
るグリースをころがり軸受の内外両輪間に導く誘導口体
が突出して設けられていると良い(請求項6)。そし
て、潤滑剤収納ケースはころがり軸受の内輪を軸方向内
側に締め付け固定するための締付部材として機能すると
良い(請求項7)。
【0013】
【作用】請求項1記載の軸受装置によれば、潤滑剤収納
ケースは軸受ハウジング内に設けられていることによ
り、回転軸の回転に伴って軸受に熱が発生すると、この
熱により、潤滑剤収納ケースに収納されたグリースは温
められて流動性を帯び、適量が軸受側に供給される。
【0014】請求項2記載の軸受装置によれば、潤滑剤
収納ケースに収納されたグリースは定形性を付与されて
おり、グリースの交換の際に、こぼしたりしない。
【0015】請求項3記載の軸受装置によれば、潤滑剤
収納ケースに設けられた蓋を取り外すだけでグリースを
交換することができ、また、この蓋を取り付けることに
より潤滑剤収納ケースに収納されたグリースが該ケース
内から飛び出さないように固定することができる。
【0016】請求項4記載の軸受装置によれば、回転軸
が回転すると潤滑剤収納ケースも回転軸と一体に回転す
るので、遠心力により、グリースは効率良く軸受側に供
給される。
【0017】請求項5記載の軸受装置によれば、潤滑剤
収納ケースの径方向外側の内面が軸受側に向かって径方
向外側に傾いて形成されていることにより、前記ケース
内に収容されたグリースは、回転軸の回転に伴い遠心力
により効率良く軸受側に導かれる。
【0018】請求項6記載の軸受装置によれば、潤滑剤
収納ケース内に収容されたグリースは誘導口体を通って
確実にころがり軸受の内外両輪間に導かれる。請求項7
記載の軸受装置によれば、潤滑剤収納ケースにより、こ
ろがり軸受の内輪を軸方向内側に締め付け固定すること
ができるので、部品を省略できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を回転電機例えばモータの軸受
装置に適用した場合の一実施例を図1及び図2を参照し
て説明する。図1は軸受装置の全体構成を示すもので、
軸受ハウジング21は、モータの外殻の両端に位置する
軸受ブラケットの中央に形成されており、内側には軸
受、例えばころがり軸受としての玉軸受22が装着さ
れ、この玉軸受22に回転軸23が回転可能に支持され
ている。軸受ハウジング21の外殻内側に開口する端部
は内側軸受カバー24によって塞がれ、外殻外側に開口
する端部は外側軸受カバー25によって塞がれている。
【0020】この場合、内側,外側軸受カバー24,2
5はそれぞれ軸受ハウジング21に取付部材としてのね
じ26,27によりねじ止めされている。即ち、内側,
外側軸受カバー24,25の軸受ハウジング21との対
向部分には、それぞれ上記ねじ26,27と径を同じく
する複数個の貫通孔24a,25aが環状に配置形成さ
れており、これら貫通孔24a,25aに対応位置して
軸受ハウジング21の軸方向両側面に複数個のねじ孔2
1a,21bが形成されている。そして、貫通孔24
a,25aにねじ26,27を挿通してねじ孔21a,
21bに螺着することによって内側,外側軸受カバー2
4,25が軸受ハウジング21に固定され、ねじ26を
緩めると軸受ハウジング21から内側軸受カバー24が
取り外せるようになっており、一方、ねじ27を緩める
ことで軸受ハウジング21から外側軸受カバー25が取
り外せるようになっている。
【0021】さて、軸受ハウジング21内には、玉軸受
22にグリースを供給するための潤滑剤収納ケース28
が、玉軸受22と外側軸受カバー25との間に位置して
回転軸23に取り付けられている。この潤滑剤収納ケー
ス28は環状をなし、回転軸23への取付面である内周
面28aに雌ねじが切られ、回転軸23の潤滑剤収納ケ
ース28取り付け部分に雄ねじが切られて、潤滑剤収納
ケース28と回転軸23とが螺合するようになってい
る。従って、潤滑剤収納ケース28は回転軸23と一体
に回転すると共に、玉軸受22の軌道輪たる内輪22a
を回転軸23に締め付け固定する締付部材として機能す
るようになっている。
【0022】尚、玉軸受22の外輪22bは軸受ハウジ
ング21に嵌合固定されている。この潤滑剤収納ケース
28は外側軸受カバー25に向かって開放する断面コ字
形をなし、内部の空間部29には、詳しくは後述する定
形性を付与されたグリースが収納されるようになってい
る。そして、この開放部分はグリースの交換口30とさ
れ、この交換口30にはねじ止め等によって着脱可能な
蓋31が取り付けられている。
【0023】また、潤滑剤収納ケース28の径方向外側
の内面である空間部29の外周壁面は玉軸受22に向か
って径方向外側に傾いた、即ち径大となるテーパ面29
aになっており、その最大径部は内輪22aと外輪22
bとの間に位置するように定められている。そして、潤
滑剤収納ケース28の玉軸受22との対向壁面には、図
2に示すように、周縁部に環状の誘導口体32が玉軸受
22の内外両輪22a,22b間に突出して形成され、
この誘導口体32に複数個、この場合8個の誘導口33
が形成されて、空間部29に収納されたグリースが玉軸
受22の内輪22aと外輪22bとの間に供給されるよ
うになっている。この誘導口33は、予備試験の結果に
基づいて本実施例の玉軸受22の潤滑に必要な量のグリ
ースが供給されるよう、大きさや個数が定められてい
る。
【0024】ここで、潤滑剤収納ケース28の空間部2
9に収納される定形性を付与されたグリースについて説
明する。このグリースは、例えば特開平6−17277
0号公報に示されるような潤滑剤組成物からなる固形グ
リースで、このものは、グリースに樹脂及び硬化剤を混
合することによって、飛散や垂れ落ちを防止できる固形
状の組成物であり、具体的には、(a)金属石鹸型グリ
ース及び非金属石鹸型有機系グリースから選ばれるグリ
ース、(b)ウレタンプレポリマー及び(c)芳香族ポ
リアミン系硬化剤を含有することを特徴とする潤滑剤組
成物である。
【0025】上記潤滑剤組成物において、成分(b)と
成分(c)の合計量は組成物の組成物の全重量に対して
好ましくは20〜80重量%、さらに好ましくは40〜
60重量%である。そして、成分(b)と成分(c)の
重量比は好ましくは10:1〜1:1、さらに好ましく
は5:1〜5:2である。
【0026】また、成分(b)ウレタンプレポリマーと
しては、そのイソシアネート基の含有量が1〜10重量
%であるものが好ましく、さらに分子量400 〜10,000の
ものが好適である。そして、成分(c)芳香族ポリアミ
ン系硬化剤としては、そのアミノ基の含有量が1〜10
%であるものが好適である。
【0027】上記潤滑剤組成物は、成分(a)と(b)
を混合し、さらに成分(c)を混合脱泡し、室温〜80
℃の温度で1〜24時間程度静置し、所望の形状に成型
することにより製造することができる。このようにして
得られた潤滑剤組成物は、指で押すと油及びグリースが
滲み出てくるような固形状のものである。
【0028】また、上記公報によれば、潤滑剤組成物と
して、成分(a)鉱油型リチウムグリースを50%、成
分(b)ウレタンポリマーを38.5%、成分(c)芳
香族ポリアミン系硬化剤11.5%を含有するものと、
従来の潤滑剤として用いられている鉱油型リチウムグリ
ースの潤滑寿命を比較すると、潤滑剤組成物は鉱油型リ
チウムグリースの10倍以上の潤滑寿命を示すと記載さ
れており、本実施例の潤滑剤組成物は従来の潤滑剤より
も大幅に潤滑寿命を延長することができる。
【0029】次に、上記構成において、前記した特開平
6−172770号公報に示される潤滑剤組成物からな
る固形グリースを用いた場合の作用を説明する。この固
形グリースは潤滑剤収納ケース28の空間部29と略同
形をなす環状に成形されたものである。尚、玉軸受22
内には、軸受装置の組立て時に、潤滑に必要な最低量の
グリースが付着していることとする。
【0030】モータを運転させると、図示しない回転子
鉄心に回転トルクが発生し、回転軸23が回転する。こ
の回転軸23の回転により玉軸受22に摩擦損等の損失
により熱が発生して玉軸受22付近や軸受ハウジング2
1の温度が上昇すると、潤滑剤収納ケース28の空間部
29に収納されている固形グリースが温められて、この
固形グリースに含有されている油やグリース(油分)が
流動性を帯び、また、体積が増すことにより滲み出てく
る。このとき、潤滑剤収納ケース28は回転軸23と一
体に回転するので、その遠心力により滲み出た油分はテ
ーパ面29a側に移動し、円滑に誘導口体32に向かっ
て流動するようになる。そして、油分は誘導口33を通
って内外輪22a,22b間へと供給され、内外輪22
a,22b間に設けられている転動体たる玉22cが転
動することにより玉軸受22内全体に行き渡る。
【0031】そして、固形グリース内の油分が潤滑寿命
に達すると、ねじ27を緩めて該ねじ27と共に外側軸
受カバー25を軸受ハウジング21から取り外し、潤滑
剤収納ケース28の蓋31を外して古い固形グリースを
取り出した後、新しい固形グリースを収納することによ
り固形グリースの交換を行うことができる。
【0032】このように本実施例によれば、潤滑剤収納
ケース28は軸受ハウジング21内に設けられて、回転
軸2の回転に伴って発生する熱により空間部29内の固
形グリスが温められて流動性を帯びた油分が滲み出てく
る構成であるので、モータの運転時に、定常的に潤滑に
必要な油分を玉軸受22側に供給することができ、無駄
がなく、また、外側軸受カバー25と回転軸23との隙
間等から油分が外部に漏れ出るおそれがない。
【0033】しかも、潤滑剤収納ケース28は回転軸2
3に螺着されて回転軸23と一体に回転するようになっ
ているので、滲み出た油分は、遠心力により空間部29
のテーパ面29aに沿い、誘導口体32に円滑に移動す
るようになる。そして、誘導口体32には、内外両輪2
2a,22b間に突出して誘導口33が設けられている
ので、油分は確実に内外両輪22a,22b間に到達す
る。
【0034】また、回転軸23に螺着された潤滑剤収納
ケース28は、玉軸受22の内輪22aを締め付け固定
する締付部材としても機能するので、締付部材を省略す
ることができる。
【0035】そして、潤滑剤収納ケース28には蓋31
が着脱可能に取り付けられているので、空間部29に収
納された固形グリースが潤滑寿命に達すると、この蓋3
1を取り外すだけで固形グリースを交換することがで
き、シールド軸受のように軸受装置全体を取り替える必
要がなく無駄がない。このとき、上記したように固形グ
リースの潤滑寿命は長いので、固形グリースを交換する
間隔を延長することができる。
【0036】尚、本発明は上記し且つ図面に示す実施例
に限られるものではなく、次のような拡張或いは変更が
可能である。玉軸受22は他のころがり軸受、例えばこ
ろ軸受等に代えても良い。潤滑剤収納ケースの開放部分
であるグリースの交換口は外周面にしても良い。この場
合、グリースの交換口に取り付ける着脱可能な蓋は、潤
滑剤収納ケースの外周面を二等分する形状のもの2個か
ら構成すると良く、固形グリースも潤滑剤収納ケースの
空間部を二等分する形状に形成すると良い。固形グリー
スは、特開平6−172770号公報に示される潤滑剤
組成物に限られず、熱により潤滑に必要な油分が滲み出
る構成の潤滑剤であれば良い。本発明は回転電機の軸受
装置に限られず、軸受装置一般に適用しても良い。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の軸受装置によれば、次のような優れた効果を奏する。
請求項1記載の手段によれば、回転軸の回転に伴って軸
受に発生する熱により、潤滑剤収納ケースに収納された
グリースは温められて流動性を帯びるので、定常的に適
量なグリースを軸受側に供給することができる。軸受ハ
ウジング内に潤滑に寄与しないグリースを充填する必要
がなく、また、軸受へのグリースの過剰供給を防止でき
るので、余剰グリースが軸受ハウジングの隙間から外部
に漏れ出すことによる環境汚染を防止することができ
る。
【0038】請求項2記載の手段によれば、潤滑剤収納
ケースに収納される定形性を付与されたグリースを予め
潤滑剤収納ケース内に収まる大きさに形成することによ
り、グリースをこぼしたりすることなくグリースの交換
を容易に行うことができるので作業性が良い。
【0039】請求項3記載の手段によれば、潤滑剤収納
ケースに設けられた蓋を取り外すことによりグリースの
みを交換或いは補給が可能であるため、シールド軸受の
ように軸受を交換する必要がなく無駄がない。また、こ
の蓋を取り付けることにより潤滑剤収納ケースに収納さ
れたグリースを該ケース内に固定することができる。
【0040】請求項4記載の手段によれば、潤滑剤収納
ケースは回転軸と一体に回転するように設けられている
ので、該ケース内に収容されたグリースは、何らかの外
力により軸受側に押し出さなくとも、遠心力により効率
良く軸受内に供給される。
【0041】請求項5記載の手段によれば、回転軸の回
転に伴い遠心力によって潤滑剤収納ケース内に収容され
たグリースが軸受側に向かって移動する際に、該ケース
の径方向外側の内面である傾斜面に沿って効率良く軸受
側に導かれる。
【0042】請求項6記載の手段によれば、潤滑剤収納
ケース内に収容されたグリースは誘導口体を通って確実
にころがり軸受の内外両輪間に導かれるので、グリース
を無駄にすることがない。
【0043】請求項7記載の軸受装置によれば、潤滑剤
収納ケースによりころがり軸受の内輪を軸方向内側に締
め付け固定することができるので、部品を省略でき、作
業性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す軸受装置の縦断面図
【図2】潤滑剤収納ケースの正面図
【図3】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
21は軸受ハウジング、22は玉軸受(軸受)、22a
は内輪、22bは外輪、23は回転軸、28は潤滑剤収
納ケース、30は交換口、31は蓋、32は誘導口体を
示す。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 孝夫 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸を支承する軸受が内側に装着され
    た軸受ハウジングと、 この軸受ハウジング内に設けら
    れ、内部に収納したグリースが前記軸受の熱により流動
    性を帯びることによりそのグリースを前記軸受に供給す
    るための潤滑剤収納ケースとを備えた軸受装置。
  2. 【請求項2】 潤滑剤収納ケース内のグリースは、定形
    性を付与されたグリースで交換可能であることを特徴を
    する請求項1記載の軸受装置。
  3. 【請求項3】 潤滑剤収納ケースのグリースの交換口に
    は着脱可能な蓋が設けられていることを特徴とする請求
    項1または2記載の軸受装置。
  4. 【請求項4】 潤滑剤収納ケースは、回転軸と一体に回
    転することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の軸受装置。
  5. 【請求項5】 潤滑剤収納ケースの径方向外側の内面
    は、軸受側に向かって径方向外側に傾いて形成されてい
    ることを特徴とする請求項4記載の軸受装置。
  6. 【請求項6】 軸受は、ころがり軸受からなり、潤滑剤
    収納ケースには、該潤滑剤収納ケースから給油されるグ
    リースをころがり軸受の内外両輪間に導く誘導口体が突
    出して設けられていることを特徴とする請求項1ないし
    5のいずれかに記載の軸受装置。
  7. 【請求項7】 軸受は、ころがり軸受からなり、潤滑剤
    収納ケースはころがり軸受の内輪を軸方向内側に締め付
    け固定するための締付部材として機能することを特徴と
    する請求項3ないし6のいずれかに記載の軸受装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6869223B2 (en) 2001-08-01 2005-03-22 Nsk Ltd. Rolling bearing and spindle device for machine tools
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