JPH09136921A - pH感応性、感熱性マイクロビーズ及びその製造方法 - Google Patents

pH感応性、感熱性マイクロビーズ及びその製造方法

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JPH09136921A
JPH09136921A JP29976495A JP29976495A JPH09136921A JP H09136921 A JPH09136921 A JP H09136921A JP 29976495 A JP29976495 A JP 29976495A JP 29976495 A JP29976495 A JP 29976495A JP H09136921 A JPH09136921 A JP H09136921A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 pH及び熱の両方に対して感応し、それらの
変化に応じて粒径が変化し、機能材料として有用なpH
感応性、感熱性マイクロビーズ及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 一般式 【化1】 (R1は水素原子又はメチル基、R2及びR3の少なくと
も一方はアルキル基又はアルコキシアルキル基で、残り
は水素原子である)で表わされる不飽和アミド70〜9
5重量%と(メタ)アクリル酸30〜5重量%との共重
合体の架橋化物から成るpH感応性、感熱性マイクロビ
ーズ、及び前記割合の単量体混合物に架橋性単量体を加
え、これらを含む水溶液に界面活性剤を臨界ミセル濃度
以上の濃度で添加し、その曇点以上の温度でミセル内で
共重合を行い、前記マイクロビーズを製造する方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なpH感応
性、感熱性マイクロビーズ及びその製造方法に関するも
のである。さらに詳しくいえば、本発明は、pH及び熱
の両方に感応し、それらの変化に応じて粒径が変化し、
機能材料として有用なpH感応性、感熱性マイクロビー
ズ、及びこのマイクロビーズを効率よく製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、熱の変化に応じて粒径が変化する
感熱性マイクロビーズは、機能材料として、例えば診断
用マイクロビーズ、徐放化製剤、吸着剤、化粧品などへ
の用途が期待され、注目されている。
【0003】このような感熱性マイクロビーズとして
は、例えばN‐イソプロピルアクリルアミドを架橋性単
量体であるN,N′‐メチレンビスアクリルアミドの存
在下で重合させて得られたマイクロゲルビーズなどが知
られている。そして、このマイクロゲルビーズは、例え
ば(1)有機溶媒と界面活性剤の存在下で行われる逆相
懸濁重合法[「マクロモレキュルズ(Macromol
ecules)」第20巻,第1342ページ(198
7年)]、(2)水中での沈殿重合法[「コロイド&ポ
リマー・サイエンス(Colloid & Polym
er Science)」第270巻,第53ページ
(1992年)]及び(3)臨界ミセル濃度以上の濃度
の界面活性剤水溶液中で重合を行う方法[特公平7−3
5402号公報、「Bull.Res.Inst.Po
lymer & Textiles」第167巻,第6
7〜80ページ(1991年)]などにより製造されて
いる。
【0004】しかしながら、これらの方法で得られた従
来のマイクロビーズは、温度の変化に応じて粒径が変化
する感熱性マイクロビーズであって、pHの変化に応じ
て粒径が変化するpH感応性の機能は有していない。p
H及び熱の両方に対して感応するマイクロビーズを開発
できれば、機能材料として、さらに用途の拡大が期待で
きる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、pH及び熱の両方に対して感応し、それ
らの変化に応じて粒径が変化するpH感応性、感熱性マ
イクロビーズ、及びこのものを効率よく製造する方法を
提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、pH感応
性、感熱性マイクロビーズについて鋭意研究を重ねた結
果、特定の割合のN置換(メタ)アクリルアミド誘導体
と(メタ)アクリル酸との共重合体の架橋化物から成る
マイクロビーズが、pH及び熱の両方に対して感応性を
有すること、そして、このマイクロビーズは、特定の割
合のN置換(メタ)アクリルアミド誘導体と(メタ)ア
クリル酸との混合物に架橋性単量体を加え、これらを含
む水溶液に、さらに界面活性剤を臨界ミセル濃度以上の
濃度で添加し、その曇点以上の温度でミセル内共重合を
行わせることにより、効率よく得られることを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式
【化5】 (式中のR1は水素原子又はメチル基、R2及びR3の少
なくとも一方はアルキル基又はアルコキシアルキル基で
あり、残りは水素原子である)で表わされる不飽和アミ
ドの中から選ばれた少なくとも1種の単量体60〜99
重量%と、一般式
【化6】 (式中のR4は水素原子又はメチル基である)で表わさ
れる不飽和カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種
の単量体40〜1重量%との共重合体の架橋化物から成
るpH感応性、感熱性マイクロビーズを提供するもので
ある。
【0008】前記pH感応性、感熱性マイクロビーズ
は、本発明方法によれば、前記一般式(I)で表わされ
る不飽和アミドの中から選ばれた少なくとも1種の単量
体60〜99重量%と前記一般式(II)で表わされる
不飽和カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種の単
量体40〜1重量%との混合物に、2個のビニル基をも
つ化合物の中から選ばれた少なくとも1種の架橋剤を加
え、これらを含む水溶液に、さらにカチオン性界面活性
剤又はアニオン性界面活性剤を臨界ミセル濃度以上の濃
度で添加し、その曇点以上の温度でミセル内共重合を行
わせることにより、製造することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のマイクロビーズは、前記
一般式(I)で表わされる不飽和アミドと一般式(I
I)で表わされる不飽和カルボン酸との共重合体の架橋
化物から成るものであって、前記不飽和アミドと不飽和
カルボン酸との割合は、不飽和アミドが60〜99重量
%好ましくは70〜95重量%で、不飽和カルボン酸が
40〜1重量%好ましくは30〜5重量%の範囲であ
る。不飽和カルボン酸の量が1重量%未満ではpH感応
性が充分に発揮されないし、40重量%を超えると感熱
性が不十分になる。
【0010】また、不飽和アミドと不飽和カルボン酸と
の共重合体を架橋化させるには、例えば多官能性単量体
から成る架橋剤の存在下に、不飽和アミドと不飽和カル
ボン酸とを共重合させる方法が好ましく用いられる。
【0011】本発明のマイクロビーズは、pH及び熱の
両方の変化に応じて粒径が変化する特性を有している。
すなわち、pHを酸性からアルカリ性に変化させると粒
径が増大し、また、温度を下げていくとある温度以下で
粒径が急激に増大する。本発明のマイクロビーズの大き
さは、製造条件により異なるが、光子相関分光法により
求めた流体力学的直径(Ds)が、通常中性において、
膨潤状態で150〜700nm程度、収縮状態で20〜
100nm程度である。
【0012】前記一般式(I)で表わされる不飽和アミ
ドにおいて、R2及びR3のうちのアルキル基としては、
炭素数1〜10の直鎖状、分枝状、環状のアルキル基が
好ましく挙げられる。このようなものとしては、例えば
メチル基、エチル基、n‐プロピル基、イソプロピル
基、n‐ブチル基、イソブチル基、sec‐ブチル基、
tert‐ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチ
ル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。また、R
2及びR3のうちのアルコキシアルキル基としては、炭素
数2〜10の直鎖状、分枝状、環状のアルコキシアルキ
ルが好ましく挙げられる。このようなものとしては、例
えばメトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプ
ロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、エト
キシプロピル基、イソプロポキシメチル基、イソプロポ
キシエチル基、イソプロポキシプロピル基、シクロプロ
ポキシメチル基、2,2‐ジメトキシエチル基、1‐メ
チル‐2‐メトキシエチル基、1‐メトキシメチルプロ
ピル基、メトキシエトキシプロピル基などが挙げられ
る。このR2及びR3はたがいに同一であってもよいし、
異なっていてもよく、また、たがいに結合して窒素原子
をヘテロ原子とする複素環を形成していてもよい。
【0013】このような一般式(I)で表わされる不飽
和アミドの例としては、N‐エチルアクリルアミド、N
‐n‐プロピルアクリルアミド、N‐イソプロピルアク
リルアミド、N‐シクロプロピルアクリルアミド、N,
N‐ジエチルアクリルアミド、N‐メチル‐N‐エチル
アクリルアミド、N‐メチル‐N‐n‐プロピルアクリ
ルアミド、N‐メチル‐N‐イソプロピルアクリルアミ
ド、N‐アクリロイルピペリジン、N‐アクリロイルピ
ロリジン、N‐アクリロイルモルホリン、N‐メトキシ
プロピルアクリルアミド、N‐エトキシプロピルアクリ
ルアミド、N‐イソプロポキシプロピルアクリルアミ
ド、N‐エトキシエチルアクリルアミド、N‐(2,2
‐ジメトキシエチル)‐N‐メチルアクリルアミド、N
‐1‐メチル‐2‐メトキシエチルアクリルアミド、N
‐1‐メトキシメチルプロピルアクリルアミド、N‐ジ
(2‐メトキシエチル)アクリルアミド、N‐2‐メト
キシエチル‐N‐n‐プロピルアクリルアミド、N‐2
‐メトキシエチル‐N‐エチルアクリルアミド、N‐メ
トキシエトキシプロピルアクリルアミドなど、及びこれ
らのアクリルアミド誘導体に対応するメタクリルアミド
誘導体を挙げることができる。これらの不飽和アミドは
単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0014】一方、前記一般式(II)で表わされる不
飽和カルボン酸はアクリル酸及びメタクリル酸であり、
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0015】また、多官能性単量体から成る架橋剤とし
ては、2個のビニル基をもつ化合物が好ましく用いられ
る。このような化合物としては、例えばN,N′‐メチ
レンビスアクリルアミドやジビニルベンゼンなどを好ま
しく挙げることができる。これらは単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】本発明のマイクロビーズを製造する方法に
ついては、特に制限されず、種々の方法を用いることが
できるが、以下に示す本発明方法を用いることにより、
効率よく所望のマイクロビーズを製造することができ
る。
【0017】まず、前記一般式(I)で表わされる不飽
和アミド70〜95重量%と一般式(II)で表わされ
る不飽和カルボン酸30〜5重量%との混合物に対し、
2個のビニル基をもつ化合物から成る架橋剤を、好まし
くは0.01〜10重量%の割合で加え、これらを含む
水溶液を調製する。この際、反応媒体として用いられる
水はイオン交換水、蒸留水、上水など、いずれであって
もよい。
【0018】次に、この水溶液に、カチオン性界面活性
剤又はアニオン性界面活性剤を臨界ミセル濃度以上の濃
度で添加し、均一な水溶液を調製する。カチオン性界面
活性剤としては、例えばトリメチルステアリルアンモニ
ウムクロリド、トリメチルセチルアンモニウムクロリ
ド、トリメチルセチルアンモニウムブロミド、トリメチ
ルn‐テトラデシルアンモニウムクロリドなど、疎水基
として、炭素数12以上の長鎖を有するものが好ましく
挙げられる。これらのカチオン性界面活性剤は単独で用
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、アニオン性界面活性剤としては、例えばハードド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ソフトドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、4‐n‐オクチルベン
ゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスル
ホン酸塩、ノニルフェノール硫酸エステルナトリウム塩
などの硫酸エステル塩、さらにはジオクチルスルホコハ
ク酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムなど、炭素数
12以上の疎水基を有するものが好ましく挙げられる。
これらのアニオン性界面活性剤は単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0019】重合を開始する方法としては、従来公知の
方法、例えば放射線又は電子線を照射する方法、ラジカ
ル重合開始剤の存在下に加熱する方法、光増感剤の存在
下に光照射する方法などを用いることができるが、これ
らの方法の中でラジカル重合開始剤の存在下に加熱する
方法が好ましい。ラジカル重合開始剤としては、水溶性
のものであればよく、特に制限されず、例えば過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、tert‐
ブチルヒドロパーオキシドなど、あるいは亜硫酸塩、亜
硫酸水素塩、硝酸第二セリウムアンモニウムなどのレド
ックス系開始剤、さらには2,2′‐アゾビス‐2‐ア
ミジノプロパン塩酸塩、2,2′‐アゾビス‐2,4‐
ジメチルバレロニトリル、4,4′‐アゾビス‐4‐シ
アノバレリン酸及びその塩などのアゾ化合物などを用い
ることができる。これらのラジカル重合開始剤は単独で
用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
く、また、その使用量は、単量体の合計量に対して、通
常0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜8重量
%の範囲である。また、重合温度は、使用する単量体及
び開始剤の種類により異なるが、通常0〜100℃の範
囲で、かつ重合で生成する高分子水溶液の曇点以上の温
度である。
【0020】このような重合様式においては、共重合反
応はミセル内で起こり、架橋構造を有する共重合体エマ
ルションが効率よく得られる。重合終了後、メタノール
やエタノールを加えてミセル構造を破壊したのち、限外
ろ過法や透析法などを用いて、界面活性剤及び未反応単
量体を除去することにより、所望のpH感応性、感熱性
マイクロビーズを得ることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明のマイクロビーズは、pH及び熱
の両方に対して感応し、それらの変化に応じて粒径が変
化する特性を有しており、機能材料として、例えば診断
用マイクロビーズ、徐放化製剤、吸着剤、化粧品などに
有用である。また、本発明方法によると、このpH感応
性、感熱性マイクロビーズを効率よく製造することがで
きる。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、得られたマイクロビーズの粒
径については、その流体力学的直径(Ds)を光子相関
分光法により求めた。
【0023】すなわち、マイクロビーズ分散液を2〜5
倍に希釈し、5μmのフィルターを通して、1×1×5
cmの光散乱用セルに移した。セルの温度は15〜70
℃の範囲で制御した。ディジタル・コリレータによって
得られた時間相関関数を、キュムラントの方法でフィッ
トさせた。得られた平均の拡散定数から、Einste
in−Stokesの式により、流体力学的直径(D
s)を求めた。また、測定装置としては、大塚電子
(株)製LPA3000/3100を用いた。
【0024】実施例1 キャピラリー栓を付けたU字管付500mlの三角フラ
スコ中に、蒸留水200g、N‐イソプロピルアクリル
アミド8.51g、アクリル酸0.28g、N,N′‐
メチレンビスアクリルアミド0.12g及びソフトドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.70g(60重
量%水溶液)を加え、窒素ガスを30分間激しく通じ
た。次いで、過硫酸アンモニウム0.05gを加え、窒
素気流下にかきまぜながら、50℃に加熱して重合を開
始した。50℃で2時間重合を行ったのち、空気を吹き
込んで重合を停止し、共重合体エマルションを形成させ
た。
【0025】このようにして得られた共重合体はミセル
内に存在するので、透析膜を用い純水に対して透析を4
日間行い、界面活性剤及び未反応単量体が完全に除去さ
れたpH7.0前後の共重合体マイクロビーズ分散液を
得た。この分散液中の共重合体マイクロビーズ含有量は
4.3重量%であり、また共重合体におけるN‐イソプ
ロピルアクリルアミド単位とアクリル酸単位との重量比
は95:5であった。
【0026】次に、このマイクロビーズ分散液の一部を
とり、0.1モル塩酸を加えて側鎖COOHが未解離状
態であるpH2.5及び0.1モル水酸化ナトリウム水
溶液を加えて側鎖COOHをCOONaに変えたのち、
蒸留水で希釈してpH9.0に調整し、酸性、中性及び
アルカリ性の3種のマイクロビーズ分散液を得た。これ
ら3種のマイクロビーズ分散液について、20〜50℃
の範囲で温度を変化させ、各温度におけるマイクロビー
ズの流体力学的直径(Ds)を求めた。結果を表1に示
す。
【0027】実施例2 実施例1において、N‐イソプロピルアクリルアミドの
量を8.07gに、アクリル酸の量を0.57gに変え
た以外は、実施例1と同様にして、pH7.0の共重合
体マイクロビーズ分散液を得た。この共重合体における
N‐イソプロピルアクリルアミド単位とアクリル酸単位
との重量比は90:10であった。
【0028】このマイクロビーズ分散液を用い、実施例
1と同様にして得られた酸性、中性、アルカリ性の3種
のマイクロビーズ分散液について、20〜50℃の範囲
で温度を変化させ、各温度におけるマイクロビーズの流
体力学的直径(Ds)を求めた。結果を表1に示す。
【0029】実施例3 実施例1において、N‐イソプロピルアクリルアミドの
量を6.27gに、アクリル酸の量を1.71gに変え
た以外は、実施例1と同様にして、pH7.0の共重合
体マイクロビーズ分散液を得た。この共重合体における
N‐イソプロピルアクリルアミド単位とアクリル酸単位
との重量比は70:30であった。
【0030】このマイクロビーズ分散液を用い、実施例
1と同様にして得られた酸性、中性、アルカリ性の3種
のマイクロビーズ分散液について、20〜50℃の範囲
で温度を変化させ、各温度におけるマイクロビーズの流
体力学的直径(Ds)を求めた。結果を表1に示す。
【0031】比較例 実施例1において、N‐イソプロピルアクリルアミドの
量を8.96gに変え、かつアクリル酸を用いなかった
こと以外は、実施例1と同様にして、pH7.0の重合
体マイクロビーズ分散液を得た。このマイクロビーズ分
散液を用い、実施例1と同様にして得られた酸性、中
性、アルカリ性の3種のマイクロビーズ分散液につい
て、20〜50℃の範囲で温度を変化させ、各温度にお
けるマイクロビーズの流体力学的直径(Ds)を求め
た。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】[注] 重合体におけるN‐イソプロピル
アクリルアミド単位とアクリル酸単位との重量比は、比
較例=100:0、実施例1=95:5、実施例2=9
0:10、実施例3=70:30である。
【0034】表1から分かるように、本発明のマイクロ
ビーズはpH及び熱の両方に対して感応するのに対し、
比較例のマイクロビーズは熱に対して感応するものの、
pHに対してはほとんど感応しない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中のR1は水素原子又はメチル基、R2及びR3の少
    なくとも一方はアルキル基又はアルコキシアルキル基で
    あり、残りは水素原子である)で表わされる不飽和アミ
    ドの中から選ばれた少なくとも1種の単量体60〜99
    重量%と、一般式 【化2】 (式中のR4は水素原子又はメチル基である)で表わさ
    れる不飽和カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種
    の単量体40〜1重量%との共重合体の架橋化物から成
    るpH感応性、感熱性マイクロビーズ。
  2. 【請求項2】 一般式 【化3】 (式中のR1は水素原子又はメチル基、R2及びR3の少
    なくとも一方はアルキル基又はアルコキシアルキル基で
    あり、残りは水素原子である)で表わされる不飽和アミ
    ドの中から選ばれた少なくとも1種の単量体70〜95
    重量%と、一般式 【化4】 (式中のR4は水素原子又はメチル基である)で表わさ
    れる不飽和カルボン酸の中から選ばれた少なくとも1種
    の単量体30〜5重量%との混合物に、2個のビニル基
    をもつ化合物の中から選ばれた少なくとも1種の架橋剤
    を加え、これらを含む水溶液に、さらにカチオン性界面
    活性剤又はアニオン性界面活性剤を臨界ミセル濃度以上
    の濃度で添加し、その曇点以上の温度でミセル内共重合
    を行わせることを特徴とするpH感応性、感熱性マイク
    ロビーズの製造方法。
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