JPH09134919A - シリコン窒化膜の形成方法 - Google Patents

シリコン窒化膜の形成方法

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JPH09134919A
JPH09134919A JP28985095A JP28985095A JPH09134919A JP H09134919 A JPH09134919 A JP H09134919A JP 28985095 A JP28985095 A JP 28985095A JP 28985095 A JP28985095 A JP 28985095A JP H09134919 A JPH09134919 A JP H09134919A
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JP
Japan
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film
silicon nitride
forming
condition
nitride film
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JP28985095A
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English (en)
Inventor
Shigeru Fujita
繁 藤田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定に再現性良くシリコン窒化膜を形成で
き、その薄膜制御も容易であるシリコン窒化膜の形成方
法を提供する。 【解決手段】 シリコン酸化膜上にシリコン窒化膜を堆
積して形成するシリコン窒化膜の形成方法において、第
1の条件でシリコン窒化膜を初期成膜する工程Iと、続
いてシリコン窒化膜を第1の条件とは異なる第2の条件
にて成膜する工程IIとの2段階の成膜工程をとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン窒化膜の
形成方法に関する。本発明は、例えば、各種電子材料
(半導体装置等)の製造の際に適用できるシリコン窒化
膜の形成として利用することができる。
【0002】
【従来の技術】各種電子材料等の分野において、その性
能向上のために数々の要請がなされている。例えば半導
体装置の分野では、例えば、積層ゲート構造を持つ不揮
発性メモリ(NVメモリ)において、ゲート(例えばポ
リシリコンゲート)間の絶縁膜を薄膜化することは、セ
ルサイズ縮小と関連して重要な課題となっている。この
絶縁膜に求められる性質とてして、低リーク電流、長寿
命であることの他に、NVメモリに特有な性質である電
荷保持という観点から、現在ONO(Oxide−Ni
tride−Oxide)絶縁膜が最適であることが判
明している。
【0003】しかしながら、ONO膜の形成について
は、特にそのシリコン酸化膜上へシリコン窒化膜を形成
する工程において、解決されるべき問題点が残ってい
る。即ち、ONO絶縁膜中のシリコン窒化膜(SiN)
は、一般にLP−CVD法により成膜されるとともに、
その構造上、シリコン窒化膜成膜時は、下地がシリコン
酸化膜となる。このようにシリコン酸化膜上にシリコン
窒化膜を形成する場合は、従来技術においては、シリコ
ン窒化膜の膜厚の制御が難しかった。特に、膜厚10n
m程度の薄膜制御が困難である。
【0004】シリコン酸化膜表面へのシリコン窒化膜の
成膜プロセスでは、シリコン含有量の多い成長核がまず
形成され(この部分は遷移領域と呼ばれる)、その後、
化学量論的な組成をもつシリコン窒化膜Si3 4 が形
成されることが報告されている(井上信彦他、「メガビ
ットDRAM用高品質極薄シリコン窒化膜の形成技術」
沖電気研究開発1993年10月第160号Vol.6
0,51〜54頁参照)。図7に従来構造図として示す
ように、シリコン酸化膜1上に、遷移領域と称される成
長核2が形成され、その上に化学量論的に整合した組成
のシリコン窒化膜3が形成されるのである。そのため、
薄膜シリコン窒化膜の成膜時間と成膜される膜厚との関
係は図8に示すようになり、成膜時間の初期に一定時
間、成膜が進行しないいわゆるインキュベイションタイ
ム(incubation time)が発生する。こ
のインキュベイションタイム中にシリコン含有量の多い
成長核(図7に模式的に符号2で示すもの)が形成され
るが、微妙な酸化膜表面状態の違いにより、インキュベ
イションタイムは不安定である。このことが、シリコン
窒化膜成膜時の薄膜制御が困難となっている大きな原因
と考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決して、安定に再現性良くシリコン窒化
膜を形成でき、その薄膜制御も容易であるシリコン窒化
膜の形成方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
目的を達成するため、次の技術手段をとる。即ち、シリ
コン酸化膜上にシリコン窒化膜を堆積して形成するシリ
コン窒化膜の形成方法において、第1の条件でシリコン
窒化膜を初期成膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を
第1の条件とは異なる第2の条件にて成膜する工程との
2段階の成膜工程をとることを特徴とするシリコン窒化
膜の形成方法とする。
【0007】この場合、第1の条件と第2の条件とが、
成膜圧力、成膜温度、及び成膜用の反応ガス流量の内の
いずれかの条件を異ならせ、その他の条件は同条件とし
たものである構成のシリコン窒化膜の形成方法とするこ
とができる。
【0008】また本発明においては、シリコン酸化膜上
にシリコン窒化膜を減圧CVD装置で形成するシリコン
窒化膜の形成方法において、シリコン窒化を成膜の初期
に第1の圧力条件(例えば通常成膜条件よりも高圧)に
て成膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を第2の圧力
条件(例えば通常成膜条件)にて成膜する工程とを有す
ることを特徴とするシリコン窒化膜の形成方法とする。
【0009】この場合、シリコン窒化を成膜の初期に第
1の圧力条件(例えば通常成膜条件よりも高圧)にて成
膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を第2の圧力条件
(例えば通常成膜条件の成膜圧力)まで連続的に低下さ
せながら成膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を第2
の圧力条件(例えば通常成膜条件)にて成膜する工程と
を有する構成のシリコン窒化膜の形成方法とすることが
できる。
【0010】また本発明においては、上記目的を達成す
るため、次の技術手段をとる。即ち、シリコン酸化膜上
にシリコン窒化膜を減圧CVD装置で形成するシリコン
窒化膜の形成方法において、シリコン窒化を成膜の初期
に第1の温度条件(例えば通常成膜条件よりも低温)に
て成膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を第2の温度
条件(例えば通常成膜条件の温度)にて成膜する工程と
を有することを特徴とするシリコン窒化膜の形成方法と
する。
【0011】この場合、シリコン窒化を成膜の初期に第
1の温度条件(例えば通常成膜条件よりも低温)にて成
膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を第2の温度条件
(例えば通常成膜条件の成膜温度)まで連続的に上昇さ
せながら成膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を第2
の温度条件(例えば通常成膜条件温度)にて成膜する工
程とを有する構成のシリコン窒化膜の形成方法とするこ
とができる。
【0012】
【作用】本発明のシリコン窒化膜の形成方法によれば、
酸化シリコン膜上に形成する窒化シリコン膜を、当初上
層窒化シリコン膜が安定に形成されるように下層窒化シ
リコン膜が形成される条件で該下層窒化シリコン膜を形
成することができる。この第1の条件では、成長核とな
る部分が形成されると考えられる。本発明においてはこ
のように、第1の工程では必ずしも均一な全面膜が形成
されることは要さず、成長核の如き上層窒化シリコン層
を良好に成長させる状態に窒化シリコン形成を行えばよ
いものである。例えば、当初の第1の工程では、下地酸
化シリコン膜と相性の良い条件(例えば密着性の良い条
件)で、ある程度の成膜を行っておき、その後、第2の
工程で例えばその装置における最適条件で主たるシリコ
ン窒化膜の形成を行うようにすることができる。この第
2の工程では、再現性の良い、薄膜制御性に優れた安定
したシリコン窒化膜が形成される。
【0013】この結果、薄膜制御が良好で、かつ安定で
再現性良いシリコン窒化膜を形成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を詳述す
る。まず本発明の好ましい実施の態様を説明する。更
に、本発明の具体的な実施例について、図面を参照して
説明する。但し当然のことではあるが、本発明は以下に
述べる実施例により限定を受けるものではない。
【0015】第1の本発明においては、シリコン酸化膜
上にシリコン窒化膜を堆積して形成するシリコン窒化膜
の形成方法において、第1の条件でシリコン窒化膜を初
期成膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を第1の条件
とは異なる第2の条件にて成膜する工程との2段階の成
膜工程をとるものであるが、この場合、第1の条件と第
2の条件とについては、各種物理的パラメータ、化学的
パラメータの任意のものを異ならせた条件とすることが
できる。第1の工程では、成長核の如きその上層の窒化
シリコン膜を良好に成長させる形態での窒化シリコン形
成を行わせる条件で、パラメータ選択とその設定を行え
ばよい。第2の工程では、標準的ないし理想的に窒化シ
リコン膜が形成できる条件とすることができる。2以上
のパラメータを変えた条件とすることもできるが、簡便
という点では、1つのパラメータだけを変化させて、他
の条件は同じにしておくのが良い。2段階を越えるステ
ップとすることもできるが、工程上は、2段階に留める
のが簡便である。
【0016】代表的には、成膜圧力、成膜温度、及び成
膜用の反応ガス流量の内のいずれかの条件を異ならせ、
その他の条件は同条件としたシリコン窒化膜の形成方法
とすることが好ましい。
【0017】第2の発明は、シリコン酸化膜上にシリコ
ン窒化膜を減圧CVD装置で形成するシリコン窒化膜の
形成方法において、シリコン窒化を成膜の初期に第1の
圧力条件にて成膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を
第2の圧力条件にて成膜する工程とを有するが、後の工
程の第2の圧力条件を通常成膜条件、即ちその装置にお
ける標準的な最適条件とし、それに先立つ第1の圧力条
件を通常成膜条件よりも高圧にする態様を好ましく採用
できる。
【0018】この場合、シリコン窒化を成膜の初期に第
1の圧力条件(例えば通常成膜条件よりも高圧)にて成
膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を第2の圧力条件
(例えば最適な通常成膜条件の成膜圧力)まで連続的に
低下させながら成膜する工程と、続いてシリコン窒化膜
を第2の圧力条件にて成膜する工程とを有する構成とす
ることができる。
【0019】第3の発明においては、シリコン酸化膜上
にシリコン窒化膜を減圧CVD装置で形成するシリコン
窒化膜の形成方法において、シリコン窒化を成膜の初期
に第1の温度条件にて成膜する工程と、続いてシリコン
窒化膜を第2の温度条件にて成膜する工程とを有する
が、後の工程の第2の温度条件を通常成膜条件の温度、
即ちその装置における標準的な最適条件とし、それに先
立つ第1の温度条件を通常成膜条件よりも低温にして成
膜する態様を好ましく採用できる。
【0020】この場合、シリコン窒化を成膜の初期に第
1の温度条件(例えば通常成膜条件よりも低温)にて成
膜する工程と、続いてシリコン窒化膜を第2の温度条件
(例えば最適な通常成膜条件の成膜温度)まで連続的に
上昇させながら成膜する工程と、続いてシリコン窒化膜
を第2の温度条件にて成膜する工程とを有する構成とす
ることができる。
【0021】実施例1 この実施例は、本発明を、半導体装置の製造方法に具体
化したものである。特に不揮発性(NV)メモリの製造
の際に本発明を適用して、シリコン酸化膜表面への薄膜
シリコン窒化膜形成方法を改良して実施したものであ
る。
【0022】図1に、本実施例におけるシリコン窒化膜
形成の基本プロセスフロー図を示す。図2に、シリコン
窒化膜形成についてその構造の断面を模式的に示す。
【0023】本実施例では、シリコン酸化膜上にシリコ
ン窒化膜を減圧CVD装置で形成するシリコン窒化膜の
形成方法において、シリコン窒化膜を成膜の初期に第1
の圧力条件にて成膜する工程Iと、続いてシリコン窒化
膜を第1の圧力条件よりも低圧の第2の圧力条件にて成
膜する工程IIとを有するプロセスを行う。ここで、第
2の圧力条件は、通常成膜条件の成膜圧力、即ち使用す
る装置にとってシリコン窒化膜形成のために最適な圧力
条件とする。但し、他の種々の条件により理想的な圧力
を適用できないときは、最も適正な条件とした標準最適
条件とする。
【0024】更に詳しくは、本実施例においては、次の
(a)〜(c)の工程を行う。本実施例では下記に示す
とおり、ONO構造をゲート構造に有するデバイスの製
造について、本発明を具体化したものである。
【0025】(a)フラッシュ(Flash)メモリセ
ルなどのONOゲート構造を使用するデバイスにおい
て、下部電極を形成し、ONO膜を構成する下地シリコ
ン酸化膜1を形成する。このシリコン酸化膜の形成方法
は任意である。例えば、一般的な熱酸化法でも、LP−
CVDによるSiO2 形成でもよい。いずれの手段をと
って形成したシリコン酸化膜についても、次の工程で良
好にシリコン窒化膜を成膜できる。
【0026】(b)シリコン窒化膜形成を減圧CVD法
により行う。ここでは本発明を適用して、シリコン窒化
膜形成を次の2ステップで行う。まず、第1の工程を次
のようにして行う。
【0027】はじめに、実施に用いるCVD装置につい
ての最適圧力条件(あるいは理想的な最適圧力条件が必
ずしも明らかでない場合は、CVD装置の仕様に基づい
た好ましい標準使用条件である通常の薄膜成膜プロセス
についての成膜圧力条件)よりも、圧力を高くして成膜
する。この第1の工程では、シリコン酸化膜表面に核形
成を行うのであるが、本実施例ではこのように成膜圧力
を上昇させることで、シリコン窒化膜の成長速度を高め
ることによって、シリコン酸化膜表面の状態に依存しな
いで核形成を行うことができる。これによりシリコン酸
化膜の表面状態に無関係にインキュベイションタイムを
一定にすることが可能となる。
【0028】本実施例で用いた具体的な成膜条件を、以
下に示す。
【0029】この第1ステップ目のプロセスは、シリコ
ン酸化膜表面に核形成を行うことが目的であり、ここで
のシリコン窒化膜の成膜膜厚は、きわめて薄く、シリコ
ン酸化膜表面が処理された程度とする。特に本実施例で
は、核形成を緻密に形成すべく、上記のような高圧条件
を用いたのである。この核形成部分を、図2に模式的に
符号2′で示す。
【0030】(c)続いて通常薄膜成膜プロセスの条件
の圧力条件により成膜を行う。通常の成膜条件とは、前
記のように使用する装置についての最適条件ないしは標
準条件とされるものである。このステップでの成膜は、
通例下記のような条件であって、成膜レートがそれ程高
くなく、かつまた下地に核形成がなされているので、薄
膜制御性に優れる。成膜条件を以下に示す。
【0031】以上のプロセスにより、シリコン酸化膜1
表面上に薄膜シリコン窒化膜3を形成する際に、本実施
例の場合、シリコン窒化膜を膜厚で8nmで制御性良
く、再現性良好に成膜することが可能となった。また遷
移領域が無くなるために、膜の電気特性が向上する。
【0032】上述の如く本実施例によれば、薄膜シリコ
ン窒化膜を制御性よくシリコン酸化表面上に成膜するこ
とが可能となった。従ってこれを用いることにより、次
世代フラッシュメモリなどのONO膜の薄膜化が可能と
なったものであって、実用上の利益が大きい。なお本実
施例では、上記した工程を、自然酸化膜の生成などを防
ぐ意味もあって、同一のチャンバーで連続して行った。
【0033】実施例2 この実施例は、本発明を、半導体装置の製造方法に具体
化したものである。特に不揮発性メモリの製造の際に本
発明を適用してシリコン酸化膜表面への薄膜シリコン窒
化膜形成方法を改良して実施したものである。
【0034】図3に、本実施例におけるシリコン窒化膜
形成の基本プロセスフロー図を示す。シリコン窒化膜形
成を示す断面については、これを模式的に示す図2を参
照する。
【0035】本実施例では、シリコン酸化膜上にシリコ
ン窒化膜を減圧CVD装置で形成するシリコン窒化膜の
形成方法において、シリコン窒化を成膜の初期に第1の
圧力条件(通常成膜条件よりも高圧)にて成膜する工程
と、続いてシリコン窒化膜を第1の圧力条件よりも低圧
の第2の圧力条件(通常成膜条件の成膜圧力)にて成膜
する工程とを有する工程をとる。
【0036】特に本実施例では、シリコン窒化を成膜の
初期に第1の圧力条件(通常成膜条件よりも高圧)にて
成膜する工程IAと、続いてシリコン窒化膜を第1の圧
力条件よりも低圧の第2の圧力条件(通常成膜条件の成
膜圧力)まで連続的に低下させながら成膜する工程I′
Aと、続いてシリコン窒化膜を第2の圧力条件(通常成
膜条件の成膜圧力)にて成膜する工程IIAとを有する
工程をとる。
【0037】更に詳しくは、本実施例においては、次の
(a)〜(d)の工程を行う。
【0038】(a)フラッシュメモリセルなどのONO
ゲート構造を使用するデバイスにおいて、下部電極を形
成し、ONO膜の下地シリコン酸化膜を形成する。この
シリコン酸化膜の形成方法は一般的な熱酸化法でもLP
−CVDにより形成してもよい。いずれの手段をとって
形成したシリコン酸化膜についても、次の工程で良好に
シリコン窒化膜を成膜できることは、前記例と同様であ
る。
【0039】(b)シリコン窒化膜形成を減圧CVD法
により行う。本発明ではシリコン窒化膜形成を連続的に
変化させながら行う。まず、工程IAを次のように行
う。
【0040】はじめに、通常薄膜成膜プロセスよりも成
膜圧力を高くして成膜する。これにより、成膜圧力を上
昇させることでシリコン窒化膜の成長速度を高めてシリ
コン酸化膜表面に核形成を行って、シリコン酸化膜表面
の状態に依存しないで核形成を行うことができる。これ
によりシリコン酸化膜の表面状態に無関係にインキュベ
イションタイムを一定にすることが可能となる。
【0041】具体的な成膜条件を以下に示す。
【0042】この第1ステップ目のプロセスは、シリコ
ン酸化膜表面に核形成を行うことが目的であり、ここで
のシリコン窒化膜の成膜膜厚は、きわめて薄く、シリコ
ン酸化膜表面が処理された程度とする。本実施例も実施
例1と同様に、核形成を緻密に形成すべく、上記のよう
な高圧条件を用いたのである。
【0043】(c)続いて工程I′Aを行う。ここでは
成膜圧力を連続的に下げながら成膜を行う。ここでの成
膜は徐々に成膜レートが低くなる。
【0044】(d)最終的に工程IIAを行う、この工
程では通常薄成膜プロセスにより窒化シリコン膜の成膜
を行う。この工程IIAでは成膜レートが低いため、ま
た下地に核形成がなされているので、薄膜制御性に優れ
る。最終的な成膜条件を以下に示す。
【0045】以上のプロセスにより、シリコン酸化膜表
面上への薄膜シリコン窒化膜の形成について、本実施例
の場合、膜厚8nmを制御性よく再現性良好に成膜する
ことが可能となった。また遷移領域が無くなるために、
膜の電気特性が向上する。
【0046】本実施例も、実施例1と同様の効果を奏す
る。なお本実施例も実施例1と同様、同一のチャンバー
で連続して上記工程を行った。
【0047】実施例3 この実施例は、本発明を、半導体装置の製造方法に具体
化したものである。特に不揮発性メモリの製造の際に、
本発明を適用して、シリコン酸化膜表面への薄膜シリコ
ン窒化膜形成方法を改良して実施したものである。
【0048】図4に、本実施例におけるシリコン窒化膜
形成の基本プロセススロー図を示す。シリコン窒化膜形
成を示す断面については、これを模式的に示す図2を参
照する。
【0049】本実施例では、シリコン酸化膜上にシリコ
ン窒化膜を減圧CVD装置で形成するシリコン窒化膜の
形成方法において、シリコン窒化を成膜の初期に第1の
温度条件(通常成膜条件よりも低温)にて成膜する工程
IBと、続いてシリコン窒化膜を第1の温度条件よりも
高温の第2の温度条件(通常成膜条件の温度)にて成膜
する工程IIBとを有する工程をとる。ここで通常成膜
条件の温度とは、使用する装置にとってシリコン窒化膜
形成のために最適な温度条件とするが、他の種々の条件
により理想的な温度が不明もしくはこれを適用できない
ときは、最も適正な条件とした標準最適条件とする。
【0050】更に詳しくは、本実施例においては、次の
(a)〜(c)の工程を行う。
【0051】(a)フラッシュメモリセルなどのONO
ゲート構造を使用するデバイスにおいて、下部電極を形
成し、ONO膜の下地シリコン酸化膜を形成する。この
シリコン酸化膜の形成方法は一般的な熱酸化法でもLP
−CVDにより形成してもよい。いずれの手段をとって
形成したシリコン酸化膜についても、次の工程で良好に
シリコン窒化膜を成膜できることは、前記例と同様であ
る。
【0052】(b)シリコン窒化膜形成を減圧CVD法
により行う。本発明ではシリコン窒化膜形成を次の2ス
テップで行う。まず、第1の工程を、次のように行う。
【0053】はじめに、通常薄膜成膜プロセスよりも成
膜温度を低くして成膜する。成膜初期の段階で成膜温度
を低下させた場合、シリコン酸化膜表面に通常プロセス
の場合よりも緻密に核形成が行われる(IEEE TR
ANSACTION ONDEVICES. VOL.
41,NO.10,OCTOBER 1994,p17
47−1752参照)。
【0054】具体的な成膜条件を以下に示す。
【0055】この第1ステップ目のプロセスの成膜温度
は低温であり成膜速度は非常に遅い。よってここではシ
リコン酸化膜表面に緻密な核形成を行うことができる。
ここでのシリコン窒化膜の成膜膜厚は、きわめて薄く、
シリコン酸化膜表面が処理された程度とする。核形成を
行わせることがこの工程の主たる目的であり、成長速度
が遅くても、むしろ良好な核形成にとって有利と言え
る。
【0056】(c)続いて工程IIBを伴う。ここでは
通常薄膜成膜プロセスにより成膜する。この第2ステッ
プはすでに第1ステップにおいて下地に緻密な核形成が
なされており、よって薄膜制御性に優れる。成膜条件を
以下に示す。
【0057】以上のプロセスにより、シリコン酸化膜表
面上に薄膜シリコン窒化膜を形成する場合について、本
実施例の場合、膜厚8nmを制御性よく成膜することが
可能となる。また遷移領域が無くなるために、膜の電気
特性が向上する。
【0058】本実施例によれば、薄膜シリコン窒化膜を
制御性よくシリコン酸化表面上に成膜することが可能と
なり、次世代フラッシュメモリなどのONO膜の薄膜化
が可能となる。また遷移領域が無くなるために膜の電気
特性が向上するという利点がある。
【0059】実施例4 この実施例は、本発明を、半導体装置の製造方法に具体
化したものである。特に不揮発性メモリの製造の際に本
発明を適用してシリコン酸化膜表面への薄膜シリコン窒
化膜形成方法を改良して実施したものである。
【0060】図5に、本実施例におけるシリコン窒化膜
形成の基本プロセススロー図を示す。シリコン窒化膜形
成を示す断面については、これを模式的に示す図2を参
照する。
【0061】本実施例では、シリコン酸化膜上にシリコ
ン窒化膜を減圧CVD装置で形成するシリコン窒化膜の
形成方法において、シリコン窒化を成膜の初期に第1の
温度条件(通常成膜条件よりも低温)にて成膜する工程
と、続いてシリコン窒化膜を第1の温度条件よりも高温
の第2の温度条件(通常成膜条件の温度)にて成膜する
工程とを有する工程をとる。
【0062】特に本実施例では、シリコン窒化を成膜の
初期に第1の温度条件(通常成膜条件よりも低温)にて
成膜する工程ICと、続いてシリコン窒化膜を第1の温
度条件よりも高温の第2の温度条件(通常成膜条件の成
膜温度)まで連続的に上昇させながら成膜する工程I′
Cと、続いてシリコン窒化膜を第2の温度条件(通常成
膜条件温度)にて成膜する工程IICとを有する工程を
とる。ここで通常成膜条件の温度とは、使用する装置に
とってシリコン窒化膜のために最適な温度条件とする
が、他の種々の条件により理想的な温度が不明もしくは
これを適用できないときは、最も適正な条件とした標準
最適条件とする。
【0063】更に詳しくは、本実施例においては、次の
(a)〜(d)の工程を行う。
【0064】(a)フラッシュメモリセルなどのONO
ゲート構造を使用するデバイスにおいて、下部電極を形
成し、ONO膜の下地シリコン酸化膜を形成する。この
シリコン酸化膜の形成方法は一般的な熱酸化法でもLP
−CVDにより形成してもよい。いずれの手段をとって
形成したシリコン酸化膜についても、次の工程で良好に
シリコン窒化膜を成膜できることは、前記例と同様であ
る。
【0065】(b)シリコン窒化膜形成を減圧CVD法
により行う。本発明ではシリコン窒化膜形成温度を連続
的に変化させながら行う。まず工程ICを次のように行
う。
【0066】はじめに、通常薄膜成膜プロセスよりも成
膜圧力を低くして成膜する。この目的は成膜温度を低下
させることでシリコン酸化膜表面に緻密に核形成を行
い、シリコン酸化膜表面の状態に依存しないで核形成を
行うことにある。
【0067】具体的な成膜条件を以下に示す。
【0068】この初期のプロセスはシリコン酸化膜表面
に核形成を行うことが目的であり、ここでのシリコン窒
化膜の成膜膜厚は、きわめて薄く、シリコン酸化膜表面
が処理された程度とする。好ましくは、直径0.3nm
程度の成長核が形成される程度とする。
【0069】(c)続いて成膜温度を連続的に上昇させ
ながら成膜を行い、最終的には通常薄膜成膜プロセスに
より成膜する。ここでの成膜は徐々に成膜レートが速く
なり、またすでに下地に核形成がなされているために、
薄膜制御性に優れる。最終的条件を以下に示す。
【0070】以上のプロセスにより、シリコン酸化膜表
面上への薄膜シリコン窒化膜の形成について、本実施例
の場合、8nmを制御性よく成膜することが可能とな
る。また遷移領域が無くなるために膜の電気特性が向上
する。
【0071】実施例5 この実施例は、本発明を、半導体装置の製造方法に具体
化したものである。特に不揮発性メモリの製造の際に本
発明を適用してシリコン酸化膜表面への薄膜シリコン窒
化膜形成方法を改良して実施したものである。
【0072】本実施例では、シリコン酸化膜上にシリコ
ン窒化膜を堆積して形成するシリコン窒化膜の形成方法
において、第1の条件でシリコン窒化膜を初期成膜する
工程と、続いてシリコン窒化膜を第1の条件とは異なる
第2の条件にて成膜する工程との2段階の成膜工程をと
るとともに、第1の条件と第2の条件とが、成膜用の反
応ガス流量の条件を異ならせ、その他の成膜圧力、成膜
温度等の条件は同条件として実施したものである。本実
施例では、図6に示す工程ID及び工程IIDを行っ
た。その他、具体的な構成は、前記各実施例と同様にし
た。本実施例によっても、前記各実施例と同様の作用効
果が得られた。
【0073】
【発明の効果】上述のように、本発明のシリコン窒化膜
の形成方法によれば、安定にシリコン窒化膜を形成で
き、その膜厚も容易に良好に制御することが可能ならし
められた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1におけるシリコン窒化膜形成の基本
プロセスフローを示す図である。
【図2】 実施例におけるシリコン窒化膜形成の構造を
模式的に示す断面図である。
【図3】 実施例2におけるシリコン窒化膜形成の基本
プロセスフローを示す図である。
【図4】 実施例3におけるシリコン窒化膜形成の基本
プロセスフローを示す図である。
【図5】 実施例4におけるシリコン窒化膜形成の基本
プロセスフローを示す図である。
【図6】 実施例5におけるシリコン窒化膜形成の基本
プロセスフローを示す図である。
【図7】 従来技術を示す図である。
【図8】 従来技術の問題点を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン酸化膜 2 成長核(遷移領域) 2′ 成長核形成部分 3 シリコン窒化膜

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン酸化膜上にシリコン窒化膜を堆積
    して形成するシリコン窒化膜の形成方法において、 第1の条件でシリコン窒化膜を初期成膜する工程と、 続いてシリコン窒化膜を第1の条件とは異なる第2の条
    件にて成膜する工程との2段階の成膜工程をとることを
    特徴とするシリコン窒化膜の形成方法。
  2. 【請求項2】第1の条件と第2の条件とが、成膜圧力、
    成膜温度、及び成膜用の反応ガス流量の内のいずれかの
    条件を異ならせ、その他の条件は同条件としたものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のシリコン窒化膜の
    形成方法。
  3. 【請求項3】シリコン酸化膜上にシリコン窒化膜を減圧
    CVD装置で形成するシリコン窒化膜の形成方法におい
    て、 シリコン窒化を成膜の初期に第1の圧力条件にて成膜す
    る工程と、 続いてシリコン窒化膜を第1の圧力条件よりも低圧の第
    2の圧力条件にて成膜する工程とを有することを特徴と
    するシリコン窒化膜の形成方法。
  4. 【請求項4】シリコン窒化を成膜の初期に第1の圧力条
    件にて成膜する工程と、 続いてシリコン窒化膜を第1の圧力条件よりも低圧の第
    2の圧力条件まで連続的に低下させながら成膜する工程
    と、 続いてシリコン窒化膜を第2の圧力条件にて成膜する工
    程とを有することを特徴とする請求項3に記載のシリコ
    ン窒化膜の形成方法。
  5. 【請求項5】シリコン酸化膜上にシリコン窒化膜を減圧
    CVD装置で形成するシリコン窒化膜の形成方法におい
    て、 シリコン窒化を成膜の初期に第1の温度条件にて成膜す
    る工程と、 続いてシリコン窒化膜を第1の温度条件よりも高温の第
    2の温度条件にて成膜する工程とを有することを特徴と
    するシリコン窒化膜の形成方法。
  6. 【請求項6】シリコン窒化を成膜の初期に第1の温度条
    件にて成膜する工程と、 続いてシリコン窒化膜を第1の温度条件よりも高温の第
    2の温度条件まで連続的に上昇させながら成膜する工程
    と、 続いてシリコン窒化膜を第2の温度条件にて成膜する工
    程とを有することを特徴とする請求項5に記載のシリコ
    ン窒化膜の形成方法。
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