JPH09131741A - 発泡体の製造方法 - Google Patents

発泡体の製造方法

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JPH09131741A
JPH09131741A JP7292687A JP29268795A JPH09131741A JP H09131741 A JPH09131741 A JP H09131741A JP 7292687 A JP7292687 A JP 7292687A JP 29268795 A JP29268795 A JP 29268795A JP H09131741 A JPH09131741 A JP H09131741A
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JP
Japan
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foam
liquid
decompression chamber
resin
main body
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JP7292687A
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English (en)
Inventor
Takashi Oguchi
貴士 小口
Hitoshi Shirato
斉 白土
Eiji Okada
英治 岡田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molding Of Porous Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】任意の方向に形状回復性を有する発泡体を連続
的に製造することができる発泡体の製造方法を提供する
ことを目的としている。 【解決手段】入口側に設けられた減圧室本体から出口に
到る経路が所望の液体によって封止された減圧室の、前
記減圧室本体に発泡性樹脂材料を連続的に送り込み、減
圧室本体内でこの発泡性樹脂材料を減圧発泡させて原料
発泡体を得たのち、この原料発泡体を、前記液体内に通
して液体中で液圧および/または所望の圧縮手段を介し
て任意の方向から圧縮し、出口側から所望速度で連続的
に引き取るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭62−13441号公報に開示さ
れている再膨張性プラスチックチップのように、独立気
泡樹脂発泡体からなり、一旦収縮状態になっていて、樹
脂の弾性回復力と、気泡膜(セル膜)を通しての外部か
ら独立気泡(セル)内への空気の透過とによって徐々に
形状が回復するようになっている遅延された形状回復性
を有する発泡体が、既に提案されている。
【0003】すなわち、この発泡体は、上述のように、
当初収縮状態になっていて、徐々に形状が三次元方向に
膨らみ、略収縮前の元の独立気泡樹脂発泡体の厚みまで
回復するようになっているため、収縮状態時であれば、
嵩張らず搬送や施工性に優れている。しかも、形状回復
によってシール性や断熱性も備えたものとなり、断熱材
やシール材等として有望視されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の上記発
泡体の製造方法は、液化ガスを含浸させたチップ状の樹
脂材料を水蒸気によって加熱発泡させて原料発泡体を得
たのち、この原料発泡体を直ちに大気圧下で冷却し、気
泡を収縮させることによって発泡体を得るようになって
いる。
【0005】したがって、連続的に製造することができ
ず、生産性に問題がある。しかも、上述のように三次元
方向にのみ形状回復する発泡体しか得ることができなか
った。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みて、任意
の方向に形状回復性を有する発泡体を連続的に製造する
ことができる発泡体の製造方法を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明にかかる発泡体の製造方法は、入口側
に設けられた減圧室本体から出口に到る経路が所望の液
体によって封止された減圧室の、前記減圧室本体に発泡
性樹脂材料を連続的に送り込み、減圧室本体内でこの発
泡性樹脂材料を減圧発泡させて原料発泡体を得たのち、
この原料発泡体を、前記液体内に通して液体中で液圧お
よび/または所望の圧縮手段を介して任意の方向から圧
縮し、出口側から所望速度で連続的に引き取るようにし
た。
【0008】上記構成において、発泡体を構成する樹脂
としては、特に限定されないが、圧縮永久歪み(JIS
K 6767に準拠)が20%以下のもの、特に10
%以下のものが形状回復性に優れ好ましい。このような
樹脂としては、以下のような熱可塑性樹脂あるいは熱硬
化性樹脂等が挙げれる。
【0009】〔熱可塑性樹脂〕ポリエチレン,ポリプロ
ピレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重
合体等のオレフィン系樹脂、ポリメチルアクリレート,
ポリメチルメタクレート,エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体等のアクリル系樹脂、ブタジエン−スチレ
ン,アクリロニトリル−スチレン,スチレン,スチレン
−ブタジエン−スチレン,スチレン−イソプレン−スチ
レン,スチレン−アクリル酸等のスチレン系樹脂、アク
リロニトリル−ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニル−エチ
レン等の塩化ビニル系樹脂、ポリフッ化ビニル,ポリフ
ッ化ビニリデン等のフッ化ビニル系樹脂、6−ナイロ
ン,6・6−ナイロン,12−ナイロン等のアミド樹
脂、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフ
タレート等の飽和エステル系樹脂、ポリカーボネート、
ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリフェ
ニレンスルフィド、シリコーン樹脂、熱可塑性ウレタン
樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミ
ド、各種エラストマーやこれらの架橋体。
【0010】〔熱硬化性樹脂〕エポキシ系樹脂、フェノ
ール系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、イミド
系樹脂、ユリア系樹脂、シリコーン系樹脂、不飽和ポリ
エステル系樹脂の硬化物等。 〔天然樹脂〕天然ゴム、セルロース、デンプン、蛋白
質、うるしなどの樹液等なお、これらの樹脂は単独で用
いても2種以上併用しても良い。
【0011】また、上記樹脂の中でも、特に形状回復性
に優れるものとして、オレフィン樹脂、スチレン系樹
脂、アミド系樹脂、アクリル共重合体、軟質ポリウレタ
ン、軟質塩化ビニル樹脂、ポリアセタール、シリコーン
樹脂、各種エラストマーが特に挙げられる。原料発泡体
の独立気泡率は、本発明の発泡体として必要とする回復
量により決まり、60%〜100%が好ましい。
【0012】本発明で使用される発泡剤としては、特に
限定されないが、たとえば、分解型の発泡剤としてアゾ
ジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)、ジニトロソペンタメチレンテトラ
ミン(DPT)、p−トルエンスルホニルヒドラジド
(TSH)、ベンゼンスルホニルヒドラジド(BSH)
及び、重炭酸ナトリウムなどが挙げられ、揮発型の発泡
剤として炭酸ガス、プロパン、メチルエーテル、ペンタ
ン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンなどの気体
およびエーテル、石油エーテル、アセトン、エタノール
などの揮発性液体が挙げられる。
【0013】また、これらの発泡剤のうち、炭酸ガス
等、透過性の大きいガスを用いることが好ましい。ま
た、これら発泡剤と共に、発泡速度を調節する発泡助剤
を添加してもよい。因に、発泡速度を速める発泡助剤と
して、ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム等の
金属石けん、亜鉛華,硝酸亜鉛等の無機塩、アジピン
酸,シュウ酸等の酸類が挙げられ、発泡速度を遅延する
発泡助剤として、マレイン酸,フタル酸等の有機酸、無
水マレイン酸,無水フタル酸等の有機酸無水物、ジブチ
ル錫マレート,塩化錫等の錫化合物が挙げられる。
【0014】発泡助剤は、使用する樹脂,発泡剤,助剤
の種類によって異なるが、通常熱可塑性樹脂100重量
部に対して0.1〜2重量部程度の添加割合で添加され
ることが好ましい。すなわち、添加量が0.1重量部以
下では、効果が小さく、2重量部以上では飽和状態とな
り、それ以上の添加効果がなくなる恐れがある。
【0015】また、上記発泡体には、充填剤、補強繊
維、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤等を必
要に応じて混合されていても構わない。充填剤として
は、たとえば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化
マグネシウム、酸化亜鉛、カーボンブラック、二酸化ケ
イ素、酸化チタン、ガラス粉、ガラスビーズ等が挙げら
れる。
【0016】補強繊維としては、たとえば、ガラス繊
維、炭素繊維等が挙げられる。着色剤としては、たとえ
ば、酸化チタン等の顔料が挙げられる。酸化防止剤とし
ては、一般に用いれるものであれば、特に限定されず、
たとえば、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)〕メタ
ン、チオジプロピオン酸ジラウリル、1,1,3−トリ
ス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェ
ニル)ブタン等が挙げられる。
【0017】難燃剤としては、ヘキサブロモフェニルエ
ーテル,デカブロモジフェニルエーテル等の臭素系難燃
剤、ポリリン酸アンモニウム、トリメチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート等の含リン酸系難燃剤、メ
ラミン誘導体、無機系難燃剤等の1種又は2種以上の混
合物が挙げられる。減圧室本体内の圧力は、特に限定さ
れないが、絶対圧力で0.05〜0.9atm 程度が好ま
しく、0.05〜0.5atm 程度がより好ましい。
【0018】すなわち、0.05atm を下回ると、圧縮
時に樹脂自体の変形の大部分が塑性変形となり、形状回
復性が損なわれ、0.9atm を超えると大気圧に戻して
も充分な回復量が得られず、結果として形状回復性も損
なわれる。減圧室の減圧室本体と出口とを封止する液体
としては、原料発泡体を構成する樹脂を溶解しない液体
であれば、水等、特に限定されないが、比重の大きい液
体の方が好ましい。
【0019】すなわち、比重が大きいと、減圧室本体側
と、出口側との液面差を小さくすることができ、装置自
体をコンパクトにすることができる。なお、発泡体製造
時の液体の温度は、原料発泡体を構成する樹脂の軟化点
(非晶性樹脂についてはガラス転移点、結晶性樹脂につ
いては融点を軟化点とする)以下である。すなわち、液
体を軟化点以上の温度にして圧縮を行った場合、抜重後
の発泡体の形状回復能がなくなる恐れがある。
【0020】液圧以外の圧縮手段としては、無端ベル
ト、ロール、絞りダイ等で直接圧縮するもの、などが挙
げられ、これらを組み合わて用いることもできる。な
お、絞りダイで圧縮する方法の場合、液体はシリコーン
オイル等の潤滑性を備えたものが好ましい。また、液体
中の原料発泡体に所望の張力を与えるために、減圧室本
体の出口付近に原料発泡体を挟むようにピンチローラを
設けておくことが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照しつつ詳しく説明する。図1は、本発明の実施
の形態をあらわしている。本発明の製造方法は、図1に
示すような製造装置1を用いて行うことができる。
【0022】すなわち、この製造装置1aは、押出機2
と、減圧室3aと、引取りローラ4,4とを備えてい
る。押出機2は、発泡剤となるガスを樹脂中に供給する
ガス供給装置21を有し、その出口が減圧室3aの入口
31に臨んでいて、押出機2から連続的に押出成形され
る発泡性樹脂材料5aが直ちに減圧室3a内に入るよう
になっている。
【0023】減圧室3aは、出口32が入口31より低
い位置に設けられているとともに、入口31から出口3
2に到る経路としての中間部33が入口31および出口
32より低くなっている。そして、中間部33に入口3
1と出口32との間を封止するように所定量の液体6が
入れられるようになっている。
【0024】すなわち、液体6で封止された入口側の部
分が減圧室本体34となっている。減圧室本体34に
は、真空装置35が接続されていて、液封された減圧室
本体34内を所望の圧力に減圧できるようになっている
とともに、原料発泡体8aを挟むようにピンチローラ3
7,37が設けられている。また、中間部33には、最
下端部付近に、減圧室3aの中間部33内の液体6を増
減させることができる液量調整装置36が設けられてい
るとともに、図示していないが、無端ベルト、ローラ、
テンター等の規制手段や、ピンチローラ、絞りダイ等の
圧縮手段を必要に応じて設けることができるようになっ
ている。
【0025】引取りローラ4,4は、その引取り速度を
自由に調整できるようになっている。したがって、この
製造装置1aを用いれば、つぎのようにして所望の発泡
体9を製造することができる。
【0026】 減圧室3aの入口31側と出口側32
との間を封止するように中間部33に所望量の液体6を
満たし、入口31側に減圧室本体34をつくる。 真空装置35によって減圧室本体34内を所望の減
圧状態にする。この減圧度に応じて、液体6は、入口側
31の方が出口側32より高くなる。
【0027】 発泡剤となるガスをガス供給装置21
から樹脂中に注入して発泡性樹脂材料5aを押出機2か
ら入口31を介して減圧室本体34内に押し出す。これ
により、発泡性樹脂材料5aが減圧室本体34内で発泡
して原料発泡体8aとなる。すなわち、発泡性樹脂材料
5aを大気圧以下に減圧された空間で発泡させることに
より、得られた原料発泡体8aの気泡内圧はほぼ減圧さ
れた空間の圧力とほぼ等しくなっている。
【0028】 原料発泡体8aを中間部33の液体6
内を通して、原料発泡体8aに液体6内で所望の圧縮手
段によって所望方向から圧縮して原料発泡体8aを構成
する樹脂の弾性変形領域内で収縮させて発泡体9を得
る。 得られた発泡体9を引取りローラ4,4で連続的に
引き取る。
【0029】因に、液体6中で、図2に示すように、原
料発泡体8aの幅方向の両端部81,81を、たとえ
ば、無端ベルト82,82と受板83とによって上下か
ら挟持して幅方向に収縮しないように規制するととも
に、引取りロール4,4による引取り速度を調整してピ
ンチローラ37,37と引取りローラ4,4との間の原
料発泡体8aおよび発泡体9に所定の張力を加え原料発
泡体8aがその進行方向に収縮しないように規制する
と、液体6の圧力によって原料発泡体8aが厚み方向の
みに収縮した発泡体9を得ることができる。
【0030】また、引取りロール4,4による引取り速
度を調整してピンチローラ37,37と引取りローラ
4,4との間の原料発泡体8aおよび発泡体9に所定の
張力を加え原料発泡体8aがその進行方向に収縮しない
ように規制するだけにすると、液体6の圧力によって原
料発泡体8aの進行方向を除く周囲から均等に収縮した
発泡体9を得ることができる。
【0031】さらに、引取りローラ4,4による引取り
速度を遅くしてピンチローラ37,37と引取りローラ
4,4との間の原料発泡体8aおよび発泡体9に所定の
張力を加えないようにすると、進行方向に収縮した、す
なわち、三次元的に収縮した発泡体9を得ることができ
る。
【0032】また、液体6として潤滑性を有するシリコ
ーンオイル等を用いるとともに、図3に示すように、液
体6中に所望の断面形状の絞りダイ7を設ければ、原料
発泡体8aを絞りダイ7の断面形状に収縮した発泡体9
を得ることができる。この製造方法によれば、以上のよ
うに、所望の方向に収縮した遅延された形状回復性を有
する発泡体9を連続的に得ることができる。すなわち、
用途に応じた所望形状の発泡体9を生産性よく製造する
ことができる。
【0033】また、原料発泡体を減圧下で発泡させて得
るため、高倍率の発泡体を得ることができるとともに、
減圧度を変えることにより、発泡倍率も容易に変更でき
る。しかも、減圧発泡のあと、直ちに液圧をかけるた
め、大気圧下で収縮させる場合に比べ原料発泡体を早期
に収縮させることができ生産性がより向上する。また、
減圧室本体34部分のシールを液体6によって行ってい
るため、シール部材の磨耗等の問題もなく、製造装置1
aのメンテナンスも容易である。
【0034】図4は本発明の製造方法の他の実施の形態
をあらわしている。図4に示すように、この製造方法で
は、予備発泡された予備発泡体または熱分解型発泡剤を
含有する発泡原反を発泡性樹脂材料5bと、減圧室3b
の入口38の手前にピンチローラ11,11を有し、入
口38内周面に潤滑剤が塗布されるか、入口38内周面
がフッ素樹脂等の摩擦係数の小さい樹脂で形成されるな
どしてシール性を保持するようにするとともに、減圧室
3bの入口38側内壁面に沿ってヒータ39が設けられ
た製造装置1bとを用いる以外は、上記の実施の形態と
同様にして発泡体9を得ることができる。
【0035】すなわち、予備発泡された予備発泡体また
は熱分解型発泡剤を含有する発泡原反からなる発泡性樹
脂材料5bは、ピンチロール11,11によって所定速
度で減圧室3bの入口38から所望の減圧度に減圧され
た減圧室本体34内へ送りこまれるのであるが、発泡性
樹脂材料5bが予備発泡体であれば、減圧室本体34側
に送り込まれるとヒータ39によって樹脂の軟化点付
近、発泡原反であれば、発泡剤の分解温度まで加熱され
たのち減圧下でそれぞれ発泡し原料発泡体8bとなり、
以下同様にして発泡体9を得ることができる。
【0036】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を詳しく説明する。 (実施例1)減圧室3aの全長が20mである図1に示
す装置1aを用いて以下のとおりに発泡体9を製造し
た。
【0037】まず、減圧室3aの中間部33に、液体6
として水をはるとともに、減圧室本体34部分を絶対圧
で0.2atm に減圧した。また、この時の入口31側と
出口側32の水位差は、約8mであった。
【0038】つぎに、低密度ポリエチレン(三菱油化社
製 ZC30 融点110℃)に樹脂100g当たり炭
酸ガスを1.2g圧入し、押出機2の直径2.0mmの円
形口金から連続的に減圧室本体34内に発泡性樹脂材料
5aとして押出成形し、減圧室本体34内で発泡させ、
直径10mm、発泡倍率29倍、独立気泡率85%の原料
発泡体8aを連続的に得るとともに、この原料発泡体8
aを中間部33の水中を通して出口32側に導入し、2
58m/分(圧縮所要時間5秒)で引取りロール4,4
によって引き取って発泡体9を連続的に得た。
【0039】得られた発泡体9は製造直後その直径が
4.5mmであったが、その後もガス透過によって1時間
程で直径4mmまで収縮した。そして、この発泡体9を常
温常圧下30日間放置したところ、直径約9mmまで二次
元的に形状回復した。
【0040】(実施例2)減圧室3bの全長が20mで
ある図4に示す装置1bを用いて以下のとおりに発泡体
9を製造した。まず、減圧室3bの中間部33に、液体
6としてジメチルシリコーンオイル(東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン社製、比重0.97)をはるととも
に、減圧室本体34部分を絶対圧で0.3atm に減圧し
た。そして、この時の入口38側と出口側の液面差は、
約7mであった。また、ヒータ39としては赤外線ヒー
タを用い、ヒータ39の加熱温度としては、240℃に
設定した。
【0041】つぎに、 ・低密度ポリエチレン(住友化学社製 G201) 100重量部 ・アゾジカルボンアミド 5重量部 ・酸化亜鉛 2重量部 を配合してなる樹脂組成物を押出機により、幅200m
m、厚さ3mmに押し出した後、750kv×4Mrad の条
件で電子線架橋を行って発泡原反を得た。
【0042】この発泡原反を100℃に温め、発泡性樹
脂材料5bとしてピンチロール11,11によって3m
/分の速度で減圧室3bの入口38から減圧室本体34
内に送り込んで減圧室本体34内で減圧発泡させ、幅6
00mm、厚さ9mm、発泡倍率29倍、独立気泡率85%
の原料発泡体8bを得るとともに、減圧室本体34の出
口側に設けたピンチロール37,37で9m/分の線速
で液体6中に送り込むとともに、液体6中に設けた入口
の断面形状が9mm×600mmで出口の断面形状が5mm×
400mmの図3に示すような絞りダイ7を通してこの原
料発泡体8bを収縮させたのち、引取りロール4,4に
よって7m/分の速度で連続的に引き取って断面形状が
5mm×400mmの発泡体を得た。
【0043】得られた発泡体を5mm×400mm×600
mmに裁断し、常温常圧下で30日間放置したところ、
7.5mm×550mm×730mmまで三次元的に形状が回
復した。
【0044】(比較例1) ・スチレン−アクリロニトリル共重合体(旭化成工業社製、スライラックAS7 69) 100重量部 ・タルク(日本タルク社製 MS) 0.2重量部 を配合してなる樹脂組成物を、スクリュー押出機(φ5
0mm、L/D=30)のホッパーに投入し、押出機内で
溶融混練した。なお、押出機のシリンダー温度は、ホッ
パーから押出機先端に向かって190℃、205℃、2
20℃、220℃に設定しておいた。
【0045】つぎに、スクリュー先端部に設けられた発
泡材注入部から、発泡剤としてトリクロロモノフルオロ
メタンを上記樹脂組成物100g当たり32gの割合で
投入し、引続き100℃になるまで充分に冷却し、直径
φ0.8mmのノズル多数個を有した口金からストランド
状に5kg/hの押出量で押し出し、直ちに冷却シ、カッ
ターにて直径1mm、長さ3mmのペレット状未発泡粒子を
得た。
【0046】このペレット状未発泡粒子を室温にて熟成
放置後、ゲージ圧0.3kg/cm2 のスチーム雰囲気で4
5秒間加熱し発泡させたのち、得られた発泡体を10℃
に冷却したところ、発泡体が10分後3次元方向に自然
収縮して形状回復性の発泡体が得られた。
【0047】得られた発泡体は、発泡倍率が35.5倍
で、30日間常温、常圧で放置したところ、発泡倍率が
164倍まで3次元的に形状が回復した。また、独立気
泡率は92%であった。なお、上記実施例1,2および
比較例1において、発泡倍率、独立気泡率は、以下のよ
うにして求めた。
【0048】〔発泡倍率〕得られた発泡体から縦35mm
×横35mmの小片を切り出し、その小片を、水が入れら
れたメスシリンダー内に沈めて、その体積Aを測定する
とともに、電子天秤を用いてその重量を測定する。そし
て、得られた発泡体の重量を、発泡体の小片の体積Aで
除し、発泡体の密度を算出し、発泡倍率=用いた樹脂の
密度/発泡密度の式により求める。
【0049】〔独立気泡率〕空気比較式比重計1000
型(東京サイエンス社製)を用い、1〜1/2〜1気圧
法で体積B(独立気泡体積+樹脂体積)を測定する。そ
して、独立気泡率=(体積B−重量/樹脂の密度)/
(体積A−重量/樹脂の密度)の式により求める。
【0050】
【発明の効果】本発明にかかる発泡体の製造方法は、以
上のように構成されているので、所望方向に収縮した遅
延した形状回復性を有する発泡体を連続して製造するこ
とができる。また、原料発泡体を減圧下で発泡させて得
るため、高倍率の発泡体を得ることができるとともに、
液量を変えるなどして収縮度も容易に変更できる。
【0051】しかも、減圧発泡のあと、直ちに液圧をか
けるため、大気圧下で収縮させる場合に比べ原料発泡体
を早期に収縮させる。すなわち、断熱材やシール材やい
ろいろな用途に使用できる発泡体を安価に生産性よく製
造することができる。また、減圧室本体部分のシールを
液体によって行っているため、シール部材の磨耗等の問
題もなく、製造装置のメンテナンスも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる発泡体の製造方法の1例をあら
わす説明図である。
【図2】図1の製造方法の圧縮方法の1例をあらわす説
明図である。
【図3】図1の製造方法の圧縮方法の他例をあらわす説
明図である。
【図4】本発明にかかる圧縮装置の他の例をあらわす説
明図である。
【符号の説明】
1a 製造装置 1b 製造装置 3a 減圧室 3b 減圧室 31 入口 32 出口 33 中間部(経路) 34 減圧室本体 38 入口 5a 発泡性樹脂材料 5b 発泡性樹脂材料 6 液体 7 絞りダイ(圧縮手段) 8a 原料発泡体 8b 原料発泡体 9 発泡体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入口側に設けられた減圧室本体から出口に
    到る経路が所望の液体によって封止された減圧室の、前
    記減圧室本体に発泡性樹脂材料を連続的に送り込み、減
    圧室本体内でこの発泡性樹脂材料を減圧発泡させて原料
    発泡体を得たのち、この原料発泡体を、前記液体内に通
    して液体中で液圧および/または所望の圧縮手段を介し
    て任意の方向から圧縮し、出口側から所望速度で連続的
    に引き取ることを特徴とする発泡体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003053850A (ja) * 2001-08-10 2003-02-26 Inoac Corp メラミンフォーム成形体及びその製造方法並びに洗浄用具

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