JPH09127530A - 液晶素子及びその駆動方法 - Google Patents

液晶素子及びその駆動方法

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JPH09127530A
JPH09127530A JP30507895A JP30507895A JPH09127530A JP H09127530 A JPH09127530 A JP H09127530A JP 30507895 A JP30507895 A JP 30507895A JP 30507895 A JP30507895 A JP 30507895A JP H09127530 A JPH09127530 A JP H09127530A
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liquid crystal
pixel
electrode
display
electrodes
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JP30507895A
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English (en)
Inventor
Akio Yasuda
章夫 安田
Takashi Iwamura
貴 岩村
Eriko Matsui
恵理子 松居
Hiroaki Endo
宏昭 遠藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログの階調数を低く抑えることにより、
駆動マージンや温度マージンを増大させ、実用レベルの
アナログ階調表示を実装、駆動回路の複雑化及びコスト
上昇なしに実現できる液晶素子とその駆動方法を提供す
ること。 【解決手段】 それぞれの対向面側に電極22a、22bを
有する一対の基板1a−1b間にFLC5が配され、一
画素PX内で4階調以上の表示を行えるように構成され
ていて、各画素PXにおいてデータ電極22aがA電極と
B電極とに分割され、この分割面積比が表示階調数に対
応して制御されているFLCディスプレイ。このFLC
ディスプレイを駆動するに際し、分割されたA電極及び
B電極をそれぞれ独立に駆動する駆動方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、それぞれの対向面
側に電極を有する一対の基体間に液晶が配され(特に、
透明電極及び配向膜をこの順に設けた一対の基板が所定
の間隙を置いて対向配置され、前記間隙内に強誘電性液
晶が注入され)、一画素内で4階調以上の表示を行える
ように構成された液晶素子及びその駆動方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】液晶をディスプレイに用いた液晶ディス
プレイ(LCD)は、低消費電力で薄型軽量であるとい
う特長を有しており、これを生かして、時計、電卓から
コンピューターディスプレイ、テレビジョン受像機(T
V)へと応用が進んでいる。
【0003】こうしたLCDにおいて液晶として、従来
は、ネマチック液晶を使用していた。しかしながら、ネ
マチック液晶の限界としては、応答速度が遅く、単純マ
トリックス駆動では、ツイストネマチック液晶(TN)
で100ライン、スーパーツイストネマチック液晶(S
TN)でも240ラインが限界であり、またアクティブ
マトリックス駆動では、用いる薄膜トランジスタ(TF
T)による高価格化を考え合わせると、大画面化は難し
い、等の如くである。
【0004】一方、強誘電性液晶(FLC:ferroelect
ric liquid crystal) を表示素子に応用しようとする研
究開発は、活発に進められてきている。FLCについて
は、1975年にメイヤーによって、はじめて強誘電性
液晶が合成され、また1980年にクラーク、ラガワー
ルによって、電界によりドメイン反転が可能な表面安定
化強誘電性液晶が発明された。FLCは、分子自身に永
久双極子モーメントを分子の長軸に対して垂直に有し、
自発分極を持ち、電界によりスイッチング可能な液晶の
ことであり、これを用いたFLCディスプレイは、主と
して次の(1)〜(3)の特徴を有する優れたものであ
る。
【0005】(1)スイッチング速度がμ秒オーダであ
り、TN液晶表示に比較して1000倍も高速に応答
し、高速応答性に優れている。 (2)分子配列に基本的にねじれ構造がなく、視野角依
存性が少ない。 (3)電源をオフしても画像が保持され、画像にメモリ
性があり、ハイビジョンにも対応できる1000本以上
の走査線に対しても単純マトリックス駆動が可能であ
る。
【0006】従って、FLCディスプレイは、高精細、
低コスト化、大画面化という性能を追求できるディスプ
レイである。
【0007】このようなFLCディスプレイ(強誘電性
液晶表示素子)は、例えば図13及び図14に概略的に示す
ような構造からなっている。まず、透明ガラス基板(コ
ーニング7059、 0.7mm厚)1a、1b上に透明電極
(100Ω/□のITO:Indiumtin oxide)2a、2bが
設けられている。これらの透明電極はエッチングにより
ストライプ状にパターニングされ、互いにマトリックス
状に交差したデータ電極2aと走査電極2bに形成され
ている。
【0008】各透明電極2a、2b上には、液晶配向膜
としてSiOの斜方蒸着膜3a、3bが形成されてい
る。SiOの斜方蒸着膜の形成においては、真空蒸着装
置内に、SiO蒸着源から鉛直上に基板を配し、鉛直の
線と基板法線のなす角度を85度として設置した。SiO
を基板温度 170℃で真空蒸着後、 300℃、1時間の焼成
を行った。
【0009】このようにして作製した配向膜付きの一対
の基板1a、1bは、そのデータ電極側と走査電極側の
配向処理方向が対向面で反平行となり、かつデータ電極
と走査電極の電極配列が直交するように組まれる。スペ
ーサとして目的ギャップ長に応じたガラスビーズ(真し
球:直径 0.8〜3.0 μm(触媒化成工業(株)製))4
を用いられている。ここでは、配向処理方向を反平行に
組んだが、平行に組んでも構わない。
【0010】スペーサ4は、透明基板1a、1bの大き
さにより、小さい面積の場合は周囲を接着するシール材
(UV硬化型の接着剤(フォトレック:セキスイ化学
(株)製))6中に 0.3wt%程度分散させることによ
り、基板間のギャップを制御した。基板面積が大きい場
合には、上記真し球を基板上に平均密度で 100個/mm2
散布したのち、ギャップをとり、液晶の注入孔を確保し
てシール剤6でセル周囲を接着した。
【0011】一対の基板1a−1b間には、例えば強誘
電性液晶(チッソ社製のCS−1014)5を等方相温
度で超音波ホモジナイザを用いて均一に分散させた液晶
組成物が注入されている。この強誘電性液晶組成物は等
方相温度あるいはカイラルネマチック相温度の流動性を
示す状態で減圧下で注入される。液晶注入後は、徐冷さ
れ、注入孔周囲のガラス基板上の液晶が除去されたの
ち、エポキシ系の接着剤で封止され、FLCディスプレ
イ11が作製される。
【0012】このFLCディスプレイ11の駆動方式とし
ては、X−Yマトリクス方式を使用する。1H(1水平
走査時間又は1ライン選択時間)は63.5μsであり、電
圧はバイポーラで印加するため、各選択パルスは63.5/
2μs幅となる。ROW側(電極2b)からはしきい値
であるセレクトパルスを印加し、COLUMN側(電極
2a)からはデータパルスを印加する。
【0013】ところが、FLCディスプレイは上記の優
れた特長を有してはいるが、階調表示が難しいことが課
題として挙げられていた。即ち、従来の双安定モードを
用いた強誘電性液晶表示は2状態のみ安定であることか
ら、ビデオ等の階調表示には不適当であるとされてき
た。これは特に、配向膜との相互作用により螺旋構造を
解かれた、いわゆる表面安定化強誘電性液晶において顕
著であり、2状態のみしか安定状態が存在せず、白黒の
2値表示のみであった。
【0014】即ち、従来の強誘電性液晶素子(例えば表
面安定化強誘電性液晶素子)は、外部印加電界E(Ps
は自発分極)に対して分子Mの配向方向が図15に示すよ
うに状態1と状態2の二つの状態間をスイッチングす
る。この分子配向の変化は、液晶素子を直交する偏光板
間に設置することによって透過率の変化として現れ、図
16のように印加電界に対して透過率がしきい値電圧Vth
で0%から 100%に急峻に変化する。この透過率が変化
する電圧幅は一般的に1V以下である。さらに、Vth
セルギャップの微小な変動によって変化する。従って、
従来のFLC液晶素子では、透過率−印加電圧のカーブ
に安定な電圧幅を持たせることが困難であり、電圧制御
による階調表示は困難若しくは不可能である。
【0015】このため、サブピクセルを設けて画素面積
を調節することにより階調を行う方法(面積階調法)
や、強誘電性液晶の高速スイッチング性を利用して1フ
ィールドの間にスイッチングを繰り返すことにより階調
を行う方法(タイムシーケンシャル又はタイムインテグ
レーション階調法)などの方法が提案されている。しか
し、これらの方法では、未だ階調表示が不十分であると
いう問題があった。
【0016】面積階調法の場合、1つの画素(ピクセ
ル)を分割することにより、一画素分の面積をコントロ
ールし、中間調を表示するものである。しかしながら、
この方法でTV等に必要とされる64階調や256階調
を表示しようとすると、1つのピクセルをそれぞれ、6
分割、8分割に画素分割することが必要となる。
【0017】従って、実際に、この6分割、8分割の画
素分割を行おうとすると、配線がそれだけ増加すること
になり、実装や駆動回路が複雑(6分割ならば6倍、8
分割ならば8倍に外部接続本数が増す)化する。このた
め、1つのピクセルに必要な面積が制限され、高精細表
示には不向きであり、分割数が増すと画像に周期性が生
じ、画質が低下する。
【0018】タイムシーケンシャル階調法の場合は、強
誘電性液晶の高速応答性を生かして、1フィールドの間
にn回白黒でスイッチングすることにより、2n レベル
の階調表示ができることになる。しかしながら、パッシ
ブマトリックス(単純マトリックス)で駆動する場合
に、1ラインに割り当てられる時間は制限されており、
例えば、NTSC信号でのビデオ表示を行う場合には、
インターレースを行っているので、走査線の本数が25
6本であるならば、1つのラインに割り当てられる1H
は、63μ秒となる。電気分解を避けるために、バイポー
ラパルスを用いると、パルス幅は30μ秒である。
【0019】従って、タイムシーケンシャルを行うため
には、この30μ秒の間にn回スイッチングを行わなけれ
ばならない。しかし、温度が下がると、粘性の増加が起
こり、応答速度は低減するという傾向を持つので、広い
温度範囲で例えば6回以上のスイッチングを実現するた
めには、5μ秒以下の応答速度を広い温度範囲に亘って
実現しなければならないことになる。これは、非常に困
難であることは明らかである。
【0020】そこで、画素毎にアナログ階調表示を行う
方法として、一つの画素内で対向電極間の距離を変化さ
せたり、対向電極間に形成した誘電性層の厚みを変化さ
せることにより局所的に電界強度勾配をつける方法や、
対向電極の材質を変えることにより電圧勾配をつけるこ
とが提案されている。
【0021】しかしながら、実用レベルのアナログ階調
表示特性を有する液晶表示素子を製造することは、工程
的にも繁雑となり、また、製造条件のコントロールも非
常に困難となり、更に製造コストが高いという問題があ
った。
【0022】
【発明に至る経過】そこで、本出願人は、このような従
来技術の問題点を解決すべく、高コントラストを保持し
つつ、アナログ階調表示を実現する液晶表示素子(特に
強誘電性液晶表示素子)を特願平5−262951号等
として既に提起した(これを以下、先願発明と称す
る)。
【0023】即ち、一対の基板の対向面上に電極層が形
成されている液晶表示素子において、一つの画素内の液
晶に印加される実効電界強度に分布を持たせて、一つの
画素内で液晶の双安定状態の間のスイッチングのための
しきい値電圧幅を広げることによりアナログ階調表示を
達成できることが見出された。これに基づく先願発明
は、一対の基体間に液晶が配されている液晶素子におい
て、前記液晶をスイッチングするためのしきい値電圧の
異なる領域が微細に分布していることを特徴とするもの
である。
【0024】先願発明の液晶素子は、図13及び図14のデ
ィスプレイと同様に、透明電極及び配向膜をこの順に設
けた一対の基板が所定の間隙を置いて対向配置され、前
記間隙内に強誘電性液晶が注入されている液晶素子とし
て構成可能であるが、次の点で根本的に異なっている。
【0025】即ち、上記の「しきい値電圧の異なる領域
が微細に分布していること」とは、反転ドメイン(例え
ば白の中に黒のドメイン又はその反対)による透過率が
25%であるときに2μmφ以上の大きさのドメイン(マ
イクロドメイン)が1mm2 の視野の中に 300個以上(好
ましくは 600個以上)存在し、かつ、そのドメイン内で
のしきい値電圧幅が透過率10〜90%の範囲で1V以上で
あることを意味する。
【0026】従って、図17に例示するように、先願発明
の液晶素子では、印加電圧によって透過率が図16のよう
に急峻に変化するのではなく、比較的緩やかな変化を示
すものである。これは、上記したように、特に、一つの
画素内において、しきい値電圧(Vth)の異なる微細な
領域(マイクロドメイン)の発現により、印加電圧の大
きさに応じてマイクロドメインの透過率が変化するため
である。そして、一つのドメイン内では、液晶分子が双
安定であるとメモリ機能を有し、しきい値電圧の異なる
μmオーダのドメインから一画素が形成されることか
ら、連続階調表示が可能となる。
【0027】図17では、透過率が変化するしきい値電圧
のうち、透過率10%のときをVth1、透過率90%のとき
をVth2 とした場合、しきい値電圧の変化幅(△Vth
th2 −Vth1)が1V以上である。
【0028】マイクロドメインについては、図18(A)
に示すように、透過率25%のときに、2μmφ以上の大
きさのドメインMDが 300個以上/mm2の割合で存在する
ものである。こうしたマイクロドメインによる微細な光
透過部分によって、全体として中間調の画面(透過率)
を実現できるが、このようなマイクロドメインによる構
造は、いわば星空の如き様相を呈するので、以下に「ス
ターライトテクスチャ」と称することとする。
【0029】このスターライトテクスチャによれば、印
加電圧の大小に応じてマイクロドメインによる光透過部
分MDが図18(A)に一点鎖線で示す如くに拡大したり
(透過率上昇)、或いは縮小させる(透過率減少)こと
ができ、印加電圧によって任意に透過率を変化させるこ
とができる。これに反し、図13及び図14の素子では、図
18(B)に示すように、しきい値電圧幅が極めて小さい
ために、印加電圧による光透過部分Dが急激に増加した
り、或いは消失してしまうだけであり、階調表示が極め
て困難である。
【0030】先願発明において、上記のマイクロドメイ
ンを形成する手段として、液晶セルにおいて液晶5中に
超微粒子を分散させることができる。
【0031】ここで、超微粒子によるしきい値電圧の変
化を図19について原理的に説明する。超微粒子10の粒径
をd2 、誘電率をε2 、超微粒子10を除く液晶5の厚み
をd1 、誘電率をε1 としたとき、超微粒子にかかる電
界Eeff は、次式(1)で表される。 Eeff =(ε2 /(ε12 +ε21 ))×Vgap ・・・・・(1)
【0032】従って、誘電率の値が液晶よりも小さい超
微粒子を添加すると(ε2 <ε1 )、液晶層の全厚dga
p(=d1+d2)よりも小さな微粒子(d2 )を入れること
により、 Eeff <Egap となり、液晶には、微粒子を入れない場合(Egap)に比
較して小さな電界Eeffが作用する。その反対に、誘電
率の値が液晶より大きな微粒子を添加することにより
(ε2 >ε1 )、 Eeff >Egap となり、液晶には、微粒子を入れない場合(Egap)に比
較して大きな電界Eeffが作用する。
【0033】以上をまとめると、次の通りとなる。 ε1 >ε2 のとき → Eeff <(Vgap/d1 +d2
=Vgap/dgap =Egap ε1 =ε2 のとき → Eeff =Egap ε1 <ε2 のとき → Eeff >Egap
【0034】いずれにしても、超微粒子の添加によっ
て、液晶自体に加わる実効電界Eeffは変化することに
なり、超微粒子が存在する領域とそうでない領域とで液
晶に加わる実効電界が異なることになる。この結果、同
じ電界Egap を作用させても、それら領域間では反転ド
メインが生じる領域と生じない領域が存在し、図18
(A)で示した如きスターライトテクスチャ構造を発現
できるのである。
【0035】このことから、先願発明によるスターライ
トテクスチャ構造は連続階調を実現するのに好適なもの
となり、超微粒子の添加下で印加電圧(大きさ、パルス
幅等)を制御する(即ち、2種類以上の電圧を印加する
こと)によって多様な透過率(即ち、2種類以上の階調
レベル)を得ることができる。これに反し、単に微粒子
を存在させるだけでは、図18(B)の如きものしか得ら
れず、特に微小な(2μm程度の)ギャップ中に 0.3〜
2μmの微粒子を存在させても目的とする表示性能が得
られないことが明らかであり、また、微小なギャップで
なくても微粒子部分による色ムラが生じてしまう。先願
発明では、このような現象を生じることなく、目的とす
る性能が得られる。
【0036】先願発明の液晶素子において、液晶に添加
する微粒子としては、図13及び図14に示した対向する透
明電極層2a、2bの間に存在する液晶5に印加される
実効電界強度に分布を持たせることができるような微粒
子であればよく、例えば誘電率の異なる複数の材質の微
粒子を混合して使用することができる。このように誘電
率の異なる微粒子を存在させることにより、各画素内に
誘電率の分布が形成される。この結果、上記したよう
に、画素の透明電極層2a、2b間に均一に外部電界を
印加した場合でも、その画素内の液晶に印加される実効
電界強度には分布ができ、液晶(特に強誘電性液晶)の
双安定状態間をスイッチングするためのしきい値電圧の
分布幅を広げることができ、一画素内でアナログ階調表
示が可能となる。
【0037】また、使用する微粒子として、誘電率が同
じものを使用する場合には、大きさに分布をもたせれば
よい。このように、誘電率は異ならないが大きさが異な
る微粒子を存在させることにより液晶層の厚みに分布が
できる。その結果、一画素の透明電極層2a、2b間に
均一に外部電界を印加した場合でも、その画素内の液晶
に印加される実効電界強度には分布ができ、一画素内で
アナログ階調表示が可能となる。微粒子の大きさの分布
について、その分布の広がりはある程度大きい方が、優
れたアナログ階調表示ができるので好ましい。
【0038】先願発明の液晶素子では、液晶に添加する
微粒子はpH2.0 以上の表面を有することが望ましいが、
これは、pH2.0 未満では酸性が強すぎ、プロトンにより
液晶が劣化し易いからである。
【0039】また、この微粒子の量は、特に限定はな
く、所望のアナログ階調性等を考慮して適宜に決定する
ことができるが、50重量%以下、 0.1重量%以上の割合
で液晶に添加されているのが望ましい。添加量があまり
多いと、凝集してスターライトテクスチャ構造が発現し
難く、また液晶の注入が困難となり易い。
【0040】使用可能な微粒子はカーボンブラック及び
/又は酸化チタンからなっていてよく、またカーボンブ
ラックがファーネス法により作製されたカーボンブラッ
クであり、酸化チタンがアモルファス酸化チタンである
のがよい。ファーネス法により作製された熱分解カーボ
ンブラックは、微粒子の粒度分布が比較的広く、またア
モルファス酸化チタンは、表面性が良く、耐久性にも優
れている。
【0041】使用可能な微粒子は、凝集していない一次
微粒子の状態で、液晶セルギャップの半分以下の大きさ
(0.4μm以下、特に 0.1μm以下)が好ましい。また、
その粒度分布によって階調表示特性をコントロールでき
るが、粒度分布の標準偏差が9.0nm以上であることが透
過率の変化(トランスミタンス)を緩やかにできる点で
望ましい。微粒子の比重が液晶の 0.1〜10倍であること
が、液晶中に分散させた際の沈降防止の点で望ましく、
また、微粒子が良分散性を示すようにシランカップリン
グ剤等で表面処理されているのがよい。
【0042】先願発明において、微粒子は対向する電極
間に存在させる必要があるが、その場所は特に限定され
ず、液晶中でも、液晶配向膜中又は液晶配向膜上でもよ
い。微粒子を対向する電極間に存在させること以外の構
成は、図13及び図14の液晶表示素子(特に強誘電性液晶
表示素子)と同様にすることができる。例えば、基板と
しては透明ガラス板を、電極層としてはITO等を、液
晶配向膜としてはラビング処理されたポリイミド膜やS
iO斜方蒸着膜を使用することができる。また、駆動方
式も上記したものと同様であってよい。但し、上記した
マイクロドメインテクスチャでグレースケールを表すに
は、データパルスの電圧を変化させて得るため、常に1
フレーム全体にデータパルスは印加されている状態とな
る。
【0043】本発明者は上記した先願発明について検討
を加えたところ、上記した種々の特長を効果的に実現す
るためには、FLCディスプレイの駆動において、次に
述べる問題を解決する必要があることを見出した。
【0044】即ち、FLCディスプレイの駆動時の駆動
マージンについて、例えば256階調をアナログ信号で
行うためには、素子を構成する各パーツの信号レベルの
マージン(液晶の応答速度、電極及びその配線の導電性
等の許容範囲)が、階調数が少ない場合に比較して小さ
くなることは自明である。このことにより、使用するパ
ーツが制限されたり、素子間でのパーツのばらつきを抑
える等の対策が必要となる。
【0045】また、強誘電性液晶のしきい値電圧の温度
依存性は、従来のネマチック液晶に比較しても、1桁ほ
ど大きく、このことは、駆動マージンが階調数が増大す
ると低減することを加速している。従って、材料の問題
としても、階調数が低いほうが、温度によるしきい値電
圧変化の影響が軽減して温度依存性が小さくなり、温度
に対するマージンを大きく取れることになる。
【0046】ところが、先願発明において、上述したよ
うに画素内での階調表示は印加する電圧によって制御可
能であることから、ディスプレイとしての階調数を多く
したい場合にはこれに対応して印加電圧を種々に変化さ
せる必要がある。しかし、上記したように、画素内の階
調数を増やすことには制約があり、駆動マージンや温度
マージンを確保するためにはできるだけ印加電圧の変化
(画素内での階調数)を少なくすることが望まれる。
【0047】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した先願発明の特長を生かしながら、画素内階調数を低
く抑えることにより、駆動マージンや温度マージンを増
大させ、実用レベルのアナログ階調表示を実装、駆動回
路の複雑化及びコスト上昇なしに実現できる液晶素子と
駆動方法を提供することにある。
【0048】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、それぞ
れの対向面側に電極を有する一対の基体間に液晶が配さ
れ、一画素内で4階調以上(即ち、2n (n≧2)の階
調数:以下、同様)の表示を行えるように構成されてい
て、各画素において前記電極が分割され、この分割面積
比が表示階調数に対応して制御されている液晶素子に係
るものである。
【0049】また、本発明は、それぞれの対向面側に電
極を有する一対の基体間に液晶が配され、一画素内で4
階調以上の表示を行えるように構成されていて、各画素
において前記電極が分割され、この分割面積比が表示階
調数に対応して制御されている液晶素子を駆動するに際
し、分割された各電極をそれぞれ独立に駆動する、液晶
素子の駆動方法も提供するものである。
【0050】
【発明の実施の形態】本発明の液晶素子及びその駆動方
法においては、データ電極とセレクト電極とが重なり合
うことによって形成された各画素において、前記データ
電極が2分割されているのが望ましい。
【0051】また、電極の分割面積比が1対8であって
画素内階調数が8階調であり、分割された各電極をそれ
ぞれ独立に駆動して64階調を表示できる。
【0052】或いは、電極の分割面積比が1対16であ
って画素内階調数が16階調であり、分割された各電極
をそれぞれ独立に駆動して256階調を表示できる。
【0053】そして、実際には、液晶にかかる実効電界
に分布を持たせることにより、画素内階調表示を実現す
る。
【0054】この場合、液晶をスイッチングするための
しきい値電圧の異なる領域が微細に分布している上述し
た如きスターライトテクスチャ構造とするのが望まし
い。
【0055】特に、強誘電性液晶に超微粒子を添加して
画素内階調表示を実現するのがよい。
【0056】画素内において一対の基体の電極間距離に
分布を設けて実効電界に分布をもたせることができる。
【0057】或いは、画素内に誘電率分布を設けて実効
電界に分布をもたせることができる。
【0058】なお、本発明の液晶素子として望ましい構
成によれば、対向する電極間に微粒子を存在させること
をはじめ、液晶素子の構成や材質等は上述した先願発明
と同様であってよいので、ここでは改めて説明はしな
い。また、例えば基板としては透明ガラス板を、電極層
としてはITO等を、液晶配向膜としてはラビング処理
されたポリイミド膜やSiO斜方蒸着膜を使用すること
ができる。
【0059】
【実施例】以下、本発明を実施例について更に詳細に説
明する。
【0060】実施例1 本実施例による強誘電性液晶(FLC)ディスプレイの
構成は、データ電極の形状を除けば、基本的には上述し
た先願発明に基づくものと同様である。即ち、FLCと
して、チッソ社製CS−1014を用いた。スターライ
トテクスチャ構造を形成するための超微粒子としては、
平均粒径17nmのアモルファス酸化チタンを1重量%FL
Cに添加し、アイソトロピック温度領域である 120℃に
温めて、超音波ホモジナイザで十分に分散した。その
後、徐冷した。
【0061】また、厚さ3mm、25×60mmサイズの一対の
ガラス基板のそれぞれにITO電極(100Ω/□)をコー
トし、ストライプ状にパターニングしてデータ電極とセ
レクト電極を形成した。この上に、SiOを抵抗加熱法
によって入射角85°で真空蒸着した。この蒸着膜厚は、
60nmにコントロールした。この基板を反平行にし、周辺
には紫外線硬化樹脂(フォトレック:セキスイ化学
(株)製)に 1.6μmのシリカスペーサ(真し球)を混
合したものをスクリーン印刷して、セルギャップを1.6
μmにした。
【0062】上記の超微粒子を含有したFLCのセルへ
の注入を行うには、室温でFLCをセルの注入口に塗布
し、空セルを 140℃まで加熱し、FLCをアイソトロピ
ックまで相転移させ、粘性を下げることにより、一対の
基板間のギャップ内に注入した。その後、分子配向のた
めに、室温であるSmC* まで徐冷した。
【0063】こうして作製されたFLCディスプレイに
おいて、図2〜図5に示すような形状にデータ電極22a
とセレクト電極22bを各基板1a、1b上に形成した
(但し、実際には各電極は多数本設けるが、簡略化のた
めにその一部を拡大して図示した:以下、同様)。
【0064】即ち、基板1aに設けたデータ電極22aを
A電極とB電極とに非対称に分割し、これらの面積比を
一画素内で1対8となるようにした。図2にデータ側電
極の構造、図3にセレクト側電極の構造を示し、また、
図4及び図5にはそれぞれ、データ電極が前面の場合と
背面の場合を示し、データ電極22a及びセレクト電極22
bの組み合わせ方を示した。実際のデバイスにおいて
は、ITO電極(データ電極22aとセレクト電極22b)
は互いに向き合うように組み立てられ、これらの交差部
が画素(ピクセル)PXとなる。そして、各基板の端部
では、各電極をドライブ回路に接続するための外部接続
部分が導出されている。
【0065】このFLCディスプレイの駆動に際して
は、図6の波形のパルスを印加することにより、図7に
示す如き印加電圧−コントラストの関係を得た(図7に
は超微粒子を液晶に添加しない場合も示した)。超微粒
子の添加によって、しきい値電圧Vthの範囲が拡大さ
れ、それだけ印加電圧による画素内階調性を出し易いこ
とが分かる。
【0066】即ち、図7より、印加電圧をコントロール
することにより、データ電圧に応じて透過率もしくはコ
ントラストを例えば8段階に制御できる。従って、こう
した制御を上記の分割電極AとBにそれぞれ行うことに
より、A電極で8階調に、B電極で8階調にそれぞれ独
立に駆動可能である。
【0067】この時、透過光量は、A電極とB電極の面
積比に応じて決まるので、図1に示すようにコントロー
ルできる。即ち、電極A+Bを一つの画素PXとすれ
ば、トータルの透過光量は、まず、サイズの大きい方の
B電極が黒表示の場合、光量が0.142 となるまでは、A
電極で8段階にコントロールできる。次に、B電極を黒
側より一段階だけ明るい方に光量を増し、この状態で光
量が0.285 となるまで上記と同様の微調整をA電極でや
はり8段階に行うことができる。
【0068】このようにして、A電極とB電極との組み
合わせにより、最大光量を64段階に変化させることが
できる。即ち、8×8=64階調を表示できることがわ
かる。
【0069】上記のことから、本実施例によれば、8階
調と低い階調数の材料でも、デバイスとしては、実用レ
ベルの64階調の階調表示を実現できる。
【0070】そして、アナログの階調数を低く抑えるこ
とにより、駆動マージンの増大、温度マージンの増大を
可能にする。
【0071】更に、画素における電極の分割は2分割の
みであるから、実装、駆動回路の複雑化は、最小限に抑
えられ、駆動回路及びパネルコストの大幅な増大にはつ
ながらない。
【0072】実施例2 実施例1で述べたと同様に、FLCディスプレイを作製
し、駆動した。但し、データ電極32aをA電極とB電極
とに非対称に分割し、これらの面積比を一画素内で1対
16となるようにした。図9にデータ側電極の構造、図
3にセレクト側電極の構造を示し、また、図10及び図11
にはそれぞれ、データ電極32aが前面の場合と背面の場
合とを示し、データ電極32a及びセレクト電極22bの組
み合わせ方を示した。
【0073】このFLCディスプレイの駆動に際して
も、図6の波形のパルスを印加することにより、図7に
示したと同様の印加電圧−コントラストの関係を得た。
【0074】そして、図7より、印加電圧をコントロー
ルすることにより、データ電圧に応じて透過率もしくは
コントラストを例えば16段階に制御できる。従って、
こうした制御を上記の分割電極AとBにそれぞれ行うこ
とにより、A電極で16階調に、B電極で16階調にそ
れぞれ独立に駆動可能である。
【0075】この時、透過光量は、A電極とB電極の面
積比に応じて決まるので、図8に示すようにコントロー
ルできる。即ち、電極A+Bを一つの画素PXとすれ
ば、トータルの透過光量は、まず、サイズの大きい方の
B電極が黒表示の場合、光量が0.0666となるまでは、A
電極で16段階にコントロールできる。次に、B電極を
黒側より一段階だけ明るい方に光量を増し、この状態で
光量が0.133 となるまで、上記と同様の微調整をA電極
でやはり16段階に行うことができる。
【0076】このようにして、A電極とB電極との組み
合わせにより、最大光量を256段階に変化させること
ができる。即ち、16×16=256階調を表示できる
ことがわかる。
【0077】上記のことから、本実施例によれば、16
階調と低い階調数の材料でも、デバイスとしては、実用
レベルの256階調の階調表示を実現できる。
【0078】そして、実施例1と同様に、アナログの階
調数を低く抑えることにより、駆動マージンの増大、温
度マージンの増大を可能にする。
【0079】更に、画素における電極の分割は2分割の
みであるから、実装、駆動回路の複雑化は、最小限に抑
えられ、駆動回路及びパネルコストの大幅な増大にはつ
ながらない。
【0080】実施例3 実施例1で述べたと同様に、FLCディスプレイを作製
し、駆動した。但し、データ電極42aを図12(a)又は
(b)のようにA電極とB電極とC電極とに非対称に分
割し、これらの面積比を一画素内で1対8対3となるよ
うにした。ここで、図12(a)のデータ電極42aは図2
と同様に外部接続部分まで延び、また図12(b)のデー
タ電極は各画素から個々に配線によって基板の端部まで
導かれ、外部と接続される。
【0081】このFLCディスプレイの駆動に際して
も、図6の波形のパルスを印加することにより、図7に
示したと同様の印加電圧−コントラストの関係を得た。
【0082】そして、図7より、印加電圧をコントロー
ルすることにより、データ電圧に応じて透過率もしくは
コントラストを例えば8段階に制御できる。従って、こ
うした制御を上記の分割電極AとBとCにそれぞれ行う
ことにより、A電極で8階調に、B電極で8階調に、C
電極で8階調にそれぞれ独立に駆動可能である。
【0083】この時、透過光量は、A電極とB電極とC
電極の面積比に応じて決まるので、上述したと同様にコ
ントロールできる。即ち、電極A+B+Cを一つの画素
PXとすれば、トータルの透過光量は、まず、サイズの
大きい方のB電極が黒表示の場合、光量がA電極、C電
極でそれぞれ8段階にコントロールできる。次に、B電
極を黒側より一段階だけ明るい方に光量を増し、この状
態で上記と同様の微調整をA電極又はC電極でやはり8
段階に行うことができる。
【0084】このようにして、A電極とB電極とC電極
の組み合わせにより、最大光量を少なくとも64段階に
変化させることができる。即ち、8×8=64階調を表
示できることがわかる。
【0085】但し、本実施例では、A電極とB電極とを
同時に駆動するときには実施例1で述べた分割面積比
1:8の場合と基本的には同様の結果となるが、A電極
とB電極を別々に駆動できることから、必要に応じてい
ずれか一方のみを駆動させるか、或いはいずれか一方を
一定の電圧に固定することによって、C電極との種々の
組み合わせが実現でき、透過光量レベルに変化をもたせ
ることができる。
【0086】本実施例でも、低い階調数の材料も使用で
き、デバイスとしては、実用レベルの階調表示を実現で
きる。
【0087】そして、実施例1と同様に、アナログの階
調数を低く抑えることにより、駆動マージンの増大、温
度マージンの増大を可能にする。
【0088】更に、画素における電極の分割は3分割と
少ないから、実装、駆動回路の複雑化は、最小限に抑え
られ、駆動回路及びパネルコストの大幅な増大にはつな
がらない。
【0089】以上、本発明を実施例について説明した
が、上述した実施例は本発明の技術的思想に基いて更に
変形が可能である。
【0090】例えば、上述したデータ電極の分割面積比
や階調数(画素内階調数2n をn≧2の範囲で変化可
能)、分割形状、分割パターン又は個数等は種々に変更
してよい。また、駆動方法のうち、1画素内階調をパル
ス電圧の変調以外にも、パルス幅の変調、或いはこれら
両者の組み合わせによっても実現することができる。
【0091】また、液晶の種類をはじめ、液晶素子の各
構成部分の材質、構造、形状、組み立て方法、更には微
細なマイクロドメインの形成に用いる超微粒子の物性、
種類等は種々に変更することができる。また、超微粒子
の添加方法も変更してよいし、その分布位置は液晶中の
みならず、配向膜上、或いは配向膜中であってもよい。
また、マイクロドメインを形成するのに、上述以外の方
法、例えばテトラチアフルバレン−テトラシアノキノジ
メタン錯体等の電荷移動錯体の積層等も可能である。
【0092】また、画素内において一対の基板の電極間
距離に分布を設けて実効電界に分布を持たせたり、画素
内に誘電率分布を設けて実効電界に分布を持たせること
もできる。
【0093】なお、上述した実施例では、表示素子に好
適な液晶素子について説明したが、表示素子では特に階
調性(中間調)を実現できる点で好ましいものである。
しかし、本発明は、表示素子に限らず、液晶素子をフィ
ルタやシャッタ、OA機器のディスプレイ画面、スクリ
ーンや、ウォブリング用の位相制御素子等にも適用可能
である。これらのいずれも、上述したしきい値電圧幅に
よって駆動電圧に応じた透過率又はコントラスト比を示
すことを利用して、従来にはない性能を得ることができ
る。
【0094】
【発明の作用効果】本発明の液晶素子及びその駆動方法
によれば、各画素において電極を分割し、この分割面積
比を表示階調数に対応して制御しているので、電極の各
分割部分において階調表示に必要な電圧を独立に印加
し、これらを組み合わせて目的とする表示階調数を得る
ことができる。従って、電極に対する印加電圧の変化、
即ち、画素内でのアナログの階調数を4階調以上の範囲
で低く抑えることができるため、素子を構成する各パー
ツの信号レベルのマージン(素子駆動時における使用す
る液晶の応答速度、電極及び配線の導電性等の許容範
囲)を広くすることができる。しかも、使用する液晶の
しきい値電圧が温度で変化しても、これが階調に与える
影響を軽減し、温度依存性を小さくして温度マージンを
大きくとることができる。
【0095】そして、画素における電極の分割数は、必
要な階調数を満たせば多くする必要はなく、2分割で十
分であるから、実装や駆動回路も簡略化でき、コストの
上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による液晶表示素子の階調レベ
ル制御を示す透過光量−電圧特性図である。
【図2】同液晶表示素子のデータ電極パターンを示す平
面図である。
【図3】同液晶表示素子のセレクト電極パターンを示す
平面図である。
【図4】同液晶表示素子のデータ電極とセレクト電極を
重ね合わせた状態のデータ電極側の平面図である。
【図5】同液晶表示素子のデータ電極とセレクト電極を
重ね合わせた状態のセレクト電極側の平面図である。
【図6】同液晶表示素子の駆動波形図である。
【図7】同液晶表示素子のしきい値電圧特性を示すコン
トラスト−電圧特性図である。
【図8】本発明の他の実施例による液晶表示素子の階調
レベル制御を示す透過光量−電圧特性図である。
【図9】同液晶表示素子のデータ電極パターンを示す平
面図である。
【図10】同液晶表示素子のデータ電極とセレクト電極を
重ね合わせた状態のデータ電極側の平面図である。
【図11】同液晶表示素子のデータ電極とセレクト電極を
重ね合わせた状態のセレクト電極側の平面図である。
【図12】本発明の更に他の実施例による液晶表示素子の
画素におけるデータ電極パターン図である。
【図13】従来例による液晶表示素子のセレクト電極側の
平面図である。
【図14】図13の XIV−XIV 線に沿う断面図である。
【図15】強誘電性液晶のモデル図である。
【図16】従来例による液晶表示素子のしきい値電圧特性
を示す透過率−印加電圧特性図である。
【図17】先願発明に基づく液晶表示素子のしきい値電圧
特性を示す透過率−印加電圧特性図である。
【図18】同液晶表示素子のスイッチング時の透過率の変
化を説明するための概略図(A)であり、同図(B)は
階調性のない場合の同様の概略図である。
【図19】同液晶表示素子の液晶中での実効電界を説明す
るための概略図である。
【符号の説明】
1a、1b・・・基板 2a、2b・・・透明電極層 3a、3b・・・SiO斜方蒸着層 4・・・スペーサ 5・・・液晶(FLC) 10・・・超微粒子 11・・・FLCディスプレイ 22a、32a、42a・・・データ電極 22b・・・セレクト電極 PX・・・画素(ピクセル) Vth・・・しきい値電圧 MD・・・マイクロドメイン D・・・ドメイン Eeff ・・・実効電界
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 宏昭 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれの対向面側に電極を有する一対
    の基体間に液晶が配され、一画素内で4階調以上の表示
    を行えるように構成されていて、各画素において前記電
    極が分割され、この分割面積比が表示階調数に対応して
    制御されている液晶素子。
  2. 【請求項2】 データ電極とセレクト電極とが重なり合
    うことによって形成された各画素において、前記データ
    電極が2分割されている、請求項1に記載した液晶素
    子。
  3. 【請求項3】 電極の分割面積比が1対8であって画素
    内階調数が8階調であり、分割された各電極をそれぞれ
    独立に駆動して64階調を表示可能とした、請求項1に
    記載した液晶素子。
  4. 【請求項4】 電極の分割面積比が1対16であって画
    素内階調数が16階調であり、分割された各電極をそれ
    ぞれ独立に駆動して256階調を表示可能とした、請求
    項1に記載した液晶素子。
  5. 【請求項5】 液晶にかかる実効電界に分布を持たせる
    ことにより、画素内階調表示を実現する、請求項1に記
    載した液晶素子。
  6. 【請求項6】 液晶をスイッチングするためのしきい値
    電圧の異なる領域が微細に分布している、請求項5に記
    載した液晶素子。
  7. 【請求項7】 強誘電性液晶に超微粒子を添加して画素
    内階調表示を実現する、請求項5に記載した液晶素子。
  8. 【請求項8】 画素内において一対の基体の電極間距離
    に分布を設けて実効電界に分布をもたせる、請求項5に
    記載した液晶素子。
  9. 【請求項9】 画素内に誘電率分布を設けて実効電界に
    分布をもたせる、請求項5に記載した液晶素子。
  10. 【請求項10】 それぞれの対向面側に電極を有する一対
    の基体間に液晶が配され、一画素内で4階調以上の表示
    を行えるように構成されていて、各画素において前記電
    極が分割され、この分割面積比が表示階調数に対応して
    制御されている液晶素子を駆動するに際し、分割された
    各電極をそれぞれ独立に駆動する、液晶素子の駆動方
    法。
  11. 【請求項11】 データ電極とセレクト電極とが重なり合
    うことによって形成された各画素において、前記データ
    電極を2分割する、請求項10に記載した駆動方法。
  12. 【請求項12】 電極の分割面積比を1対8とし、画素内
    階調数を8階調として、分割された各電極をそれぞれ独
    立に駆動して64階調を表示可能とした、請求項10に記
    載した駆動方法。
  13. 【請求項13】 電極の分割面積比を1対16とし、画素
    内階調数を16階調として、分割された各電極をそれぞ
    れ独立に駆動して256階調を表示可能とした、請求項
    10に記載した駆動方法。
  14. 【請求項14】 液晶にかかる実効電界に分布を持たせる
    ことにより、画素内階調表示を実現する、請求項10に記
    載した駆動方法。
  15. 【請求項15】 液晶をスイッチングするためのしきい値
    電圧の異なる領域を微細に分布させる、請求項14に記載
    した駆動方法。
  16. 【請求項16】 強誘電性液晶に超微粒子を添加して画素
    内階調表示を実現する、請求項14に記載した駆動方法。
  17. 【請求項17】 画素内において一対の基体の電極間距離
    に分布を設けて実効電界に分布をもたせる、請求項14に
    記載した駆動方法。
  18. 【請求項18】 画素内に誘電率分布を設けて実効電界に
    分布をもたせる、請求項14に記載した駆動方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005214A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Hitachi Ltd 液晶表示装置および携帯情報機器
US8159480B2 (en) 2006-08-09 2012-04-17 Sony Corporation Electro-optical device and electronic apparatus
US8723773B2 (en) 2006-09-25 2014-05-13 Japan Display West Inc. Electro-optical device and electronic apparatus

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JP2003005214A (ja) * 2001-06-22 2003-01-08 Hitachi Ltd 液晶表示装置および携帯情報機器
US8159480B2 (en) 2006-08-09 2012-04-17 Sony Corporation Electro-optical device and electronic apparatus
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