JPH0912719A - ポリイミドの製造方法 - Google Patents

ポリイミドの製造方法

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JPH0912719A
JPH0912719A JP16943395A JP16943395A JPH0912719A JP H0912719 A JPH0912719 A JP H0912719A JP 16943395 A JP16943395 A JP 16943395A JP 16943395 A JP16943395 A JP 16943395A JP H0912719 A JPH0912719 A JP H0912719A
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JP
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bis
polyimide
aminophenoxy
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JP16943395A
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English (en)
Inventor
Yuichi Okawa
祐一 大川
Masaji Tamai
正司 玉井
Teruhiro Yamaguchi
彰宏 山口
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記一般式 (式中Xは特定の連結基、Arは特定の芳香族基を表
す)で表される繰り返し構造単位を有するポリイミドお
よびその末端を封止したものを含むポリイミドを製造す
る方法において、製造に用いるジアミン化合物とテトラ
カルボン酸二無水物を溶媒中で反応を行いポリイミド前
駆体とした後、OH基、NH2 基、COOH基、CH2
COOH基およびSO3 H基の少なくとも2個以上を一
分子の芳香環上に有する化合物の存在下においてイミド
化することを特徴とするポリイミドの製造方法。 【効果】本発明の方法により得られるポリイミドは、寸
法安定性に優れており、本発明のポリイミドの製造方法
は工業的に極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、寸法安定性に優れたポ
リイミドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からテトラカルボン酸二無水物とジ
アミンの反応によって得られるポイリイミドはその高耐
熱性に加え、力学的強度、耐薬品性、難燃性、電気絶縁
性などを併せ持つために、電気電子機器、宇宙航空用機
器、輸送機器等の分野で使用されており、今後とも耐熱
性が要求される分野に広く用いられることが期待されて
いる。従来優れた特性を有するポリイミドが種々開発さ
れている。しかしながら耐熱性に優れていても、明瞭な
ガラス転移温度を有していないために、成形材料として
用いる場合に焼結成形などの手法を用いて加工しなけれ
ばならないとか、加工性は優れているが、ガラス転移温
度が低く、しかもハロゲン化炭化水素に可溶で、耐熱
性、耐溶剤性の面からは満足がゆかないとか、性能に一
長一短があった。一方本発明者らは先に、機械的性質、
熱的性質、電気的性質、耐溶剤性および耐熱性を有する
ポリイミドとして一般式(3)(化5)
【0003】
【化5】 で表される繰り返し構造単位を有するポリイミドを見出
した。(特開昭62−205124号公報) 前記のポリイミドは多くの良好な物性を有する耐熱性樹
脂であるが、ポリイミドを接着剤や保護フィルム等のフ
ィルムの形態で使用する場合においては、フィルムが加
熱時に膨張する割合が被着体に比べて大きいため、フィ
ルムが被着体から剥がれやすくなる。そのため、加熱時
の寸法変化すなわち線膨張係数の小さなポリイミドの製
造方法が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の方法を用い
ることにより、寸法安定性が良好なポリイミドを重合可
能であることを見いだし本発明に到達した。即ち本発明
は、一般式(3)(化6)
【0005】
【化6】 で表される繰り返し構造単位を有するポリイミド、およ
びこの繰り返し構造単位を有するポリマ−分子末端を封
止したものを含むポリイミドを製造する方法において、
ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を、OH基、N
2 基、COOH基、CH2 COOH基およびSO3
基の少なくとも2個以上を一分子の芳香環上に有する化
合物の存在下に熱的または化学的にイミド化することを
特徴とするポリイミドの製造方法であり、当該製造方法
で得られたポリイミドおよびそのポリイミドフィルムで
ある。さらに詳しくは、一般式(1)(化7)
【0006】
【化7】 (式中Xは前記に同じ。)で表される芳香族ジアミン化
合物と、一般式(2)(化8)
【0007】
【化8】 (式中Arは前記に同じ。)で表されるテトラカルボン
酸二無水物を反応させて一般式(3)(化9)
【0008】
【化9】 (式中XおよびArは前記に同じ。)で表される繰り返
し構造単位を有するポリイミドを製造する方法におい
て、一般式(1)で表される芳香族ジアミン化合物と、
一般式(2)で表されるテトラカルボン酸二無水物を、
溶媒中で反応を行いポリイミド前駆体とした後、OH
基、NH2 基、COOH基、CH2 COOH基およびS
3 H基の少なくとも2個以上を一分子の芳香環上に有
する化合物の存在下においてイミド化することを特徴と
するポリイミドの製造方法。さらには、本方法は、一般
式(3)で表される繰り返し構造単位を有するポリイミ
ドを製造する際に、一般式(4)(化10)
【0009】
【化10】 (式中Zは炭素数6〜15であり、単環式芳香族基、縮
合多環式芳香族基あるいは芳香族基が直接または架橋員
により相互に連結された非縮合多環式芳香族基である2
価の基を表す。)で表される芳香族ジカルボン酸無水物
および/または、一般式(5) V−NH2 (5) (式中Vは炭素数6〜15であり、単環式芳香族基、縮
合多環式芳香族基あるいは芳香族基が直接または架橋員
により相互に連結された非縮合多環式芳香族基である1
価の基を表す。)で表される芳香族モノアミンを共存さ
せて得られるポリマ−の末端を封止したものを含むポリ
イミドにも同様の方法が適用される。すなわち、本発明
の製造方法におけるポリイミドは、一般式(3)(化1
1)
【0010】
【化11】 (式中XおよびArは前記と同じ)で表される繰り返し
構造単位を有するポリイミドであり、またポリマ−末端
を封止したものを含むポリイミドである。この繰り返し
構造単位を有するポリイミドを製造する際に使用する芳
香族ジアミン成分としては、一般式(1)(化12)
【0011】
【化12】 (式中Xは前記に同じ。)で表されるジアミン化合物、
具体的には4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビ
フェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジ
フェニルスルフィド、4,4’−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ジフェニルエ−テル、4,4’−ビス(3
−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビ
ス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
または2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパンと、一般式(2)(化13)
【0012】
【化13】 (式中Arは前記に同じ。)
【0013】で表されるテトラカルボン酸二無水物、具
体的にはピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ジフェニルエ−テルテトラカルボン酸
二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニル
スルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ジフェニルメタンテトラカルボン酸二無水物、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)
ジフタル酸二無水物または2,2−ビス[4−(3,4
−ジカルボキシフェニル)フェノキシ]プロパン二無水
物とを溶媒中で反応を行いポリイミド前駆体とした後、
OH基、NH2 基、COOH基、CH2 COOH基およ
びSO3 H基の少なくとも2個以上を一分子の芳香環上
に有する化合物の存在下においてイミド化することによ
り得られる。
【0014】本発明に使用するイミド化促進剤である、
OH基、NH2 基、COOH基、CH2 COOH基およ
びSO3 H基の少なくとも2個以上を一分子の芳香環上
に有する化合物としては、例えば、o−ヒドロキシ安息
香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロ
キシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6
−ジヒドロキシ安息香酸、3,4−ジヒドロキシ安息香
酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、o−アミノ安息香
酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、o−ス
ルファニル酸、m−スルファニル酸、p−スルファニル
酸、o−ヒドロキシフェニルスルホン酸、m−ヒドロキ
シフェニルスルホン酸、p−ヒドロキシフェニルスルホ
ン酸酸、o−アミノフェノ−ル、m−アミノフェノ−
ル、p−アミノフェノ−ル、o−ヒドロキシフェニル酢
酸、m−ヒドロキシフェニル酢酸、p−ヒドロキシフェ
ニル酢酸、o−アミノフェニル酢酸、m−アミノフェニ
ル酢酸、p−アミノフェニル酢酸、o−スルホフェニル
酢酸、m−スルホフェニル酢酸、p−スルホフェニル酢
酸である。また、イミド化促進剤である、OH基、NH
2 基、COOH基、CH2 COOH基およびSO3 H基
の少なくとも2個以上を一分子の芳香環上に有する化合
物の使用量としては、芳香族テトラカルボン酸二無水物
1モル当たり0.05〜8モル、好ましくは0.5〜4
モルである。使用量が0.5モル未満の場合、イミド化
促進剤としての効果が乏しく、8モルを越えるとイミド
化促進財がポリイミド中の残存し、ポリイミドの物性に
影響する可能性がある。
【0015】本発明のポリイミドの製造方法において用
いられる芳香族ジアミン化合物は前記の一般式(1)で
表されるジアミン化合物であるが性能を損なわない範囲
で他のジアミンを用いることもできる。用いることので
きるジアミン化合物としては、m−フェニレンジアミ
ン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、m−アミノベンジルアミン、o−アミノベンジルア
ミン,3−クロロ−1,2−フェニレンジアミン、4−
クロロ−1、2−フェニレンジアミン、2,3−ジアミ
ノトルエン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジア
ミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、3,4−ジ
アミノトルエン、3,5−ジアミノトルエン、2−メト
キシ−1,4−フェニレンジアミン、4−メトキシ−
1,2−フェニレンジアミン、4−メトキシ−1,3−
フェニレンジアミン、ベンジジン、3,3’−ジクロロ
ベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’
−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジ
アミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスル
フィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、
3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’
−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,3’−ジアミ
ノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニル
スルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
【0016】3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,
4’−ジアミノベンゾフェノン4,4’−ジアミノベン
ゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、
3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、1,1−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン,1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,3−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、
1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ブタン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ブタン、2,3−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]ブタン,2−[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]−2−[4−(4−アミノ
フェノキシ)−3−メチルフェニル]プロパン,2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−3−メチルフ
ェニル]プロパン、2−[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]−2−[4−(4−アミノフェノキシ)
−3,5−ジメチルフェニル]プロパン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニル]プロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、4,4’−ビス(2−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、3,3’−ビス(2−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェ
ニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェ
ニルスルフィド、4,4’−ビス(2−アミノフェノキ
シ)ジフェニルスルフィド、3,3’−ビス(2−アミ
ノフェノキシ)ジフェニルスルフィド、3,3’−ビス
(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルフィド、3,
3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ビス(2−アミノフェノキシ)ベンゾ
フェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゾフェノン、3,3’−ビス(2−アミノフェノキ
シ)ベンゾフェノン、3,3’−ビス(3−アミノフェ
ノキシ)ベンゾフェノン、3,3’−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゾフェノン、
【0017】4,4’−ビス(2−アミノフェノキシ)
ジフェニルエ−テル、4,4’−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ジフェニルエ−テル、3,3’−ビス(2−ア
ミノフェノキシ)ジフェニルエ−テル、3,3’−ビス
(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエ−テル、3,
3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエ−テ
ル、4,4’−ビス(2−アミノフェノキシ)ジフェニ
ルスルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)
ジフェニルスルホン、3,3’−ビス(2−アミノフェ
ノキシ)ジフェニルスルホン、3,3’−ビス(3−ア
ミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、3,3’−ビス
(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2
−ビス〔4−(2−アミノフェノキシ)フェニル〕プロ
パン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(2−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2
−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロ
パン、2,2−ビス〔4−(2−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン、2,2−ビス〔3−(2−アミノフェノキ
シ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノ
キシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロフェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホキシド、1,3−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−
ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベン
ゼン、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゾイル]ベンゼン、1,4−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、
【0018】4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)
−3,3’−ジメチルビフェニル、4,4’−ビス(3
−アミノフェノキシ)−3,3’,5,5’−テトラメ
チルビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ー3,3’,5,5’−テトラクロロビフェニル、
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)−3,3’,
5,5’−テトラブロモビフェニル、ビス[4−(3−
アミノフェノキシ)−3−メトキシフェニル]スルフェ
ド、[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル][4−
(3−アミノフェノキシ)−3,5−ジメトキシフェニ
ル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
−3,5−ジメトキシフェニル]スルフィド、1,1−
ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)
ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノベンゾイル)ビ
フェニル、4,4’−ビス(3−アミノベンゾイル)ビ
フェニル、3,3’−ビス(4−アミノベンゾイル)ビ
フェニル、3,3’−ビス(3−アミノベンゾイル)ビ
フェニル、4,4’−ビス(4−アミノベンゾイル)ジ
フェニルエ−テル、4,4’−ビス(3−アミノベンゾ
イル)ジフェニルエ−テル、3,3’−ビス(4−アミ
ノベンゾイル)ジフェニルエ−テル、3,3’−ビス
(3−アミノベンゾイル)ジフェニルエ−テル、ビス
[4−(4−アミノベンゾイル)フェニル]ケトン、ビ
ス[4−(3−アミノベンゾイル)フェニル]ケトン、
ビス[3−(4−アミノベンゾイル)フェニル]ケト
ン、ビス[3−(3−アミノベンゾイル)フェニル]ケ
トン、ビス[4−(4−アミノベンゾイル)フェニル]
スルフィド、ビス[4−(3−アミノベンゾイル)フェ
ニル]スルフィド、ビス[3−(4−アミノベンゾイ
ル)フェニル]スルフィド、ビス[3−(3−アミノベ
ンゾイル)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−ア
ミノベンゾイル)フェニル]スルホン、ビス[4−(3
−アミノベンゾイル)フェニル]スルホン、ビス[3−
(4−アミノベンゾイル)フェニル]スルホン、ビス
[3−(3−アミノベンゾイル)フェニル]スルホン、
ビス[4−(4−アミノベンゾイル)フェニル]メタ
ン、ビス[4−(3−アミノベンゾイル)フェニル]メ
タン、ビス[3−(4−アミノベンゾイル)フェニル]
メタン、ビス[3−(3−アミノベンゾイル)フェニ
ル]メタン、
【0019】2,2−ビス〔4−(4−アミノベンゾイ
ル)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−ア
ミノベンゾイル)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔3−(4−アミノベンゾイル)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔3−(3−アミノベンゾイル)フェニ
ル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノベンゾ
イル)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノベン
ゾイル)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサ
フルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノベ
ンゾイル)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミノ
ベンゾイル)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘ
キサフルオロプロパン、4,4’−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、
4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェノ
キシ〕ジフェニルスルホン、3,3’−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ジフェニルスルホ
ン、3,3’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェノキシ〕ジフェニルスルホン、4、4’−ビス〔4−
(4−アミノクミル)フェノキシ〕ジフェニルスルホ
ン、4、4’−ビス〔4−(3−アミノクミル)フェノ
キシ〕ジフェニルスルホン、3,3’−ビス〔4−(4
−アミノクミル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、
3,3’−ビス〔4−(3−アミノクミル)フェノキ
シ〕ジフェニルスルホン、4、4’−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、
4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕ジフェニルエーテル、3,3’−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテ
ル、3,3’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベ
ンゾイル〕ジフェニルエーテル、4、4’−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ビフェニル、
4、4’−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェノ
キシ〕ビフェニル、3,3’−ビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェノキシ〕ビフェニル、3,3’−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ〕ビフェニ
ル、4、4’−ビス〔4−(4−アミノクミル)フェノ
キシ〕ビフェニル、4、4’−ビス〔4−(3−アミノ
クミル)フェノキシ〕ビフェニル、3,3’−ビス〔4
−(4−アミノクミル)フェノキシ〕ビフェニル、3,
3’−ビス〔4−(3−アミノクミル)フェノキシ〕ビ
フェニル、4、4’−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)ベンゾイル〕ビフェニル、4、4’−ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ビフェニル、
3,3’−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕ビフェニル、3,3’−ビス〔4−(3−アミノ
フェノキシ)ベンゾイル〕ビフェニル等が挙げられる。
【0020】本発明のポリイミドの製造方法において用
いられる芳香族テトラカルボン酸二無水物は前記の一般
式(2)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物で
あるが、性能を損なわない範囲で他のテトラカルボン酸
二無水物を用いることもできる。用いることのできるテ
トラカルボン酸二無水物としては、エチレンテトラカル
ボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シ
クロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,
3,3’−ジフェニルメタンテトラカルボン酸二無水
物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エ
タン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)エタン二無水物、1,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)エタン二無水物、1,3−ビス
(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水
物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水
物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無
水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン
酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカ
ルボン酸二無水物等が挙げられる。
【0021】本発明のポリイミドの製造方法において
は、ポリマー分子末端を封止する目的で、ジカルボン酸
無水物あるいはモノアミンを利用することもある。これ
らの化合物としては具体的には、無水フタル酸、2,3
−ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、3,4−ベンゾ
フェノンジカルボン酸無水物、2,3−ジカルボキシフ
ェニルフェニルエーテル無水物、3,4−ジカルボキシ
フェニルフェニルエーテル無水物、2,3−ビフェニル
ジカルボン酸無水物、3,4−ビフェニルジカルボン酸
無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルスルホ
ン無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニルスル
ホン無水物、2,3−ジカルボキシフェニルフェニルス
ルフィド無水物、3,4−ジカルボキシフェニルフェニ
ルスルフィド無水物、1,2−ナフタレンジカルボン酸
無水物、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,
8−ナフタレンジカルボン酸無水物、1,2−アントラ
センジカルボン酸無水物、2,3−アントラセンジカル
ボン酸無水物,1,9−アントラセンジカルボン酸無水
物が挙げられる。これらのジカルボン酸無水物はアミン
またはジカルボン酸無水物と反応性を有しない基で置換
されていても差し支えない。これらは単独または2種以
上混合して用いることができる。これらの芳香族ジカル
ボン酸無水物の中で、好ましくは無水フタル酸が使用さ
れる。
【0022】またモノアミンとしては、次のようなもの
が挙げられる。例えば、アニリン、o−トルイジン、m
−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、
2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キ
シリジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、
p−クロロアニリン、o−ブロモアニリン、m−ブロモ
アニリン、p−ブロモアニリン、o−ニトロアニリン、
p−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、o−アミノ
フェノール、p−アミノフェノール、m−アミノフェノ
ール,o−アニシジン、m−アニシジン、p−アニシジ
ン,o−フェネチジン、m−フェネチジン、p−フェネ
チジン、o−アミノベンズアルデヒド、p−アミノベン
ズアルデヒド、m−アミノベンズアルデヒド、o−アミ
ノベンズニトリル、p−アミノベンズニトリル、m−ア
ミノベンズニトリル,2−アミノビフェニル,3−アミ
ノビフェニル、4−アミノビフェニル、2−アミノフェ
ニルフェニルエーテル、3−アミノフェニルフェニルエ
ーテル,4−アミノフェニルフェニルエーテル、2−ア
ミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−
アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルフェニルス
ルフィド、3−アミノフェニルフェニルスルフィド、4
−アミノフェニルフェニルスルフィド、2−アミノフェ
ニルフェニルスルホン、3−アミノフェニルフェニルス
ルホン、4−アミノフェニルフェニルスルホン、α−ナ
フチルアミン、β−ナフチルアミン,1−アミノ−2−
ナフトール、5−アミノ−1−ナフトール、2−アミノ
−1−ナフトール,4−アミノ−1−ナフロール、5−
アミノ−2−ナフトール、7−アミノ−2−ナフトー
ル、8−アミノ−1−ナフトール、8−アミノ−2−ナ
フトール、1−アミノアントラセン、2−アミノアント
ラセン、9−アミノアントラセン等が挙げられる。通
常、これらの芳香族モノアミンの中で、好ましくはアニ
リンの誘導体が使用される。これらは単独でまたは2種
以上混合して用いることができる。これらモノアミン及
び/またはジカルボン酸無水物は、単独または2種以上
混合して用いても何等問題はない。これら化合物の使用
量としては、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の使
用モル数の差の1〜数倍のモノアミン(過剰成分がテト
ラカルボン酸二無水物)、あるいはジカルボン酸無水物
(過剰成分がジアミン)であれば良いが、少なくとも一
方の成分の0.01モル倍程度利用するのが一般的であ
る。具体的には、上記のテトラカルボン酸二無水物の総
量1モルに対して、0.001〜0.2モルのジカルボ
ン酸無水物および/またはモノアミンを使用する。好ま
しくは0.005〜0.05モルである。
【0023】本発明におけるポリイミド前駆体すなわち
ポリアミド酸の重合は、通常有機溶媒中で実施する。こ
の反応に用いる有機溶剤としては、ポリイミドの前駆体
であるポリアミド酸を溶解できるものであればどのよう
なものでも利用でき、具体的には、アミド系の溶剤、エ
ーテル系の溶剤、フェノール系の溶剤が例示でき、より
具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチ
ル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメト
キシエタン−ビス(2−メトキシエチル)エーテル、
1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス
[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、テ
トラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオ
キサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、
ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホ
スホルアミド、フェノール、o−クレゾール、m−クレ
ゾール、p−クレゾール、クレゾール酸、o−クロロフ
ェノール、m−クロロフェノール、p−クロロフェノー
ル、アニソール等が挙げられ、これらは単独または2種
以上混合して使用する事もできる。特にアミド系の溶剤
が溶液の安定性、作業性としての利用の点から好まし
い。
【0024】また本発明におけるポリイミドの製造方法
においては有機塩基触媒を共存させることも可能であ
る。有機塩基触媒としては、ピリジン、α−ピコリン、
β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリン、イソキノリ
ン、トリエチルアミン等の第3級アミン類が用いられる
が、特に好ましくはピリジンおよびγ−ピコリンであ
る。これら触媒の使用量としては、テトラカルボン酸二
無水物の総量1モルに対し、0.001〜0.50モル
である。特に好ましくは0.01〜0.1モルである。
【0025】本発明のポリイミドの製造方法に於ける重
合濃度(ポリマー濃度)は特に限定されるものではない
が、製造時の経済性からみても高濃度で行うことが望ま
しく、10〜60wt%、さらに望ましくは15〜50
wt%である。また、溶媒中でジアミン成分、テトラカ
ルボン酸二無水物成分およびジカルボン酸無水物および
/またはモノアミンを反応させ、ポリイミドの前駆体で
あるポリアミド酸を得る方法としては、 (a)テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分を
反応させた後、ジカルボン酸無水物またはモノアミンを
添加して反応を続ける方法。 (b)テトラカルボン酸二無水物成分とモノアミンを反
応させた後、ジアミン成分を添加して反応を続ける方
法。 (c)ジアミン成分とジカルボン酸無水物を反応させた
後、テトラカルボン酸二無水物成分を添加して反応を続
ける方法。 (d)テトラカルボン酸二無水物成分、ジアミン成分、
ジカルボン酸無水物またはモノアミンを同時に添加し反
応させる方法等が挙げられ、いずれの添加・反応方法を
とっても差し支えない。
【0026】ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を
製造する際の反応温度は、−20〜60℃、好ましくは
0〜40℃である。
【0027】反応時間は使用するジアミン、テトラカル
ボン酸二無水物、溶剤の種類、及び反応温度等により異
なるが、目安としては、1〜48時間であり、通常数時
間から十数時間である。このようにして得られたポリア
ミド酸に、イミド化剤である、OH基、NH2 基、CO
OH基、CH2 COOH基およびSO3 H基の少なくと
も2個以上を一分子の芳香環上に有する化合物を添加し
た後、攪拌して均一な溶液とする。このようにして得ら
れたポリアミド酸溶液は、引き続き熱的な方法によるイ
ミド化即ち、100〜400℃に加熱するか、有機塩基
触媒および無水酢酸等の脱水剤を用いてイミド化するこ
とにより目的のポリイミドが得られる。
【0028】熱的にイミド化する場合、加熱する時間は
使用するジアミン、テトラカルボン酸二無水物、溶剤の
種類、及び反応温度等により異なるが、目安としては、
留出する水が、ほぼ理論量に達する(通常は全てが回収
されるわけではないので、70〜90%の回収率であ
る。)まで反応することであり、通常数時間から10時
間程度である。この場合、イミド化反応によって生じる
水はトルエン等の共沸剤を反応系に加えて、共沸により
水を除去する方法が一般的で有効である。また、無水酢
酸等の脱水剤を用いてイミド化反応を行う際は、生成す
る水を系外に除去する必要が無い。反応時間としては、
前述の熱的にイミド化する場合と同様である。以上の方
法によりポリイミドが得られる。
【0029】ポリイミドフィルムを製造する場合におい
ては、ポリアミド酸およびイミド化剤を混合したポリア
ミド酸溶液を平滑なガラス板、あるいは金属板上にコー
トした後、40〜250℃、好ましくは60〜200℃
に昇温し、一定時間保持する。保持する時間は、使用す
るジアミン、テトラカルボン酸二無水物およびイミド化
剤の種類により異なるが、通常30分〜20時間、好ま
しくは1〜6時間である。イミド化温度としては比較的
低温で保持したのち、250〜400℃の温度まで更に
昇温して脱溶媒、イミド化の完結と共にイミド化剤の除
去を同時に行う。この際の加熱時間としては通常1〜1
0時間、好ましくは2〜6時間である。以上の方法によ
り目的のポリイミドフィルムが得られる。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により詳
細に説明する。なお実施例中のポリイミドの物性は以下
の方法により測定した。 線膨張係数:マックサイエンス社製、熱分析装置、TM
A4000により測定。 対数粘度:N−メチル−2−ピロリドンに0.5g/1
00mlの濃度でポリアミド酸を溶解した後、35℃に
おいて測定。 ガラス転移温度(Tg):島津製作所社製 熱分析装置
島津DT40シリーズDSC−41Mによって測定 実施例1 撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3
6.84g(0.100モル)、N−メチル−2−ピロ
リドン233gを装入し、窒素雰囲気下において攪拌し
ながらピロメリット酸二無水物20.72g(0.09
5モル)を溶液温度の上昇に注意しながら、分割して加
え、室温で約20時間撹拌して均一なポリアミド酸ワニ
スを得た。得られたポリアミド酸ワニスの対数粘度は
0.52dl/gであった。このポリアミド酸ワニスに
m−ヒドロキシ安息香酸13.81g(0.10mo
l)を添加して更に1時間攪拌した。得られたポリアミ
ド酸溶液を、ガラス板上にコートした後、窒素気流下、
100℃で1時間加熱した後、更に250℃で4時間加
熱して、厚さ32μmのポリイミドフィルムを得た。得
られたポリイミドフィルムの50〜150℃における線
膨張係数を測定したところ38ppm/K、ガラス転移
温度は249℃であった。
【0031】実施例2 実施例1において、無水フタル酸1.48g(0.01
mol)を加えた以外は実施例1と同様の方法で35μ
mのポリイミドフィルムを得た。得られたポリイミドフ
ィルムの50〜150℃における線膨張係数を測定した
ところ36ppm/Kであった。
【0032】実施例3 撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3
6.84g(0.100モル)、N−メチル−2−ピロ
リドン260gを装入し、窒素雰囲気下において攪拌し
ながら3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物28.25g(0.096モル)を溶液温度
の上昇に注意しながら、分割して加え室温で約4時間攪
拌した後、無水フタル酸1.18g(0.008mo
l)を添加した。更に20時間撹拌して均一なポリアミ
ド酸ワニスを得た。得られたポリアミド酸ワニスの対数
粘度は0.49dl/gであった。このポリアミド酸ワ
ニスにm−アミノ安息香酸13.71g(0.10mo
l)を添加して更に1時間攪拌した。得られたポリアミ
ド酸ワニスをガラス板上にコ−トした後、窒素気流下、
100℃で1時間加熱した後、更に250℃で4時間加
熱して、厚さ30μmのポリイミドフィルムを得た。得
られたポリイミドフィルムの50〜150℃における線
膨張係数を測定したところ35ppm/K、ガラス転移
温度は223℃であった。
【0033】実施例4〜11 各種ジアミン、酸無水物、イミド化剤および封止剤を用
いて、実施例1と同様の方法で反応を行いポリイミドフ
ィルムを得た。その際の反応条件と線膨張係数を表1に
示す。
【0034】比較例1 撹拌器、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器に
4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル3
6.84g(0.100モル)、N−メチル−2−ピロ
リドン233gを装入し、窒素雰囲気下において攪拌し
ながらピロメリット酸二無水物20.72g(0.09
5モル)を溶液温度の上昇に注意しながら、分割して加
え、室温で約20時間撹拌して均一なポリアミド酸ワニ
スを得た。得られたポリアミド酸ワニスの対数粘度は
0.51dl/gであった。このポリアミド酸ワニス
を、ガラス板上にコートした後、窒素気流下、250℃
で4時間加熱して、厚さ35μmのポリイミドフィルム
を得た。得られたポリイミドフィルムの50〜150℃
における線膨張係数を測定したところ54ppm/K、
ガラス転移温度は250℃であった。
【0035】比較例2〜4 イミド化剤を添加せずに、比較例1と同様の方法で各種
のポリイミドフィルムを得た。反応条件と得られたポリ
イミドフィルムの線膨張係数を表1に示す。
【0036】表1の結果から判るようにイミド化剤を添
加し、低温でイミド化を行った後、更に昇温することに
よって得られた、本願の製造方法によるポリイミドフィ
ルムは、イミド化剤を添加せずにキュアーしたポリイミ
ドフェルムに比べて線膨張係数が約20ppm/K小さ
い。比較例のポリイミドフィルムに比べて、線膨張係数
が約20ppm/K小さい本願のポリイミドフェルム
は、加熱時の熱膨張が比較例のポリイミドフィルムに比
べて少なく、寸法安定性に優れている。
【0037】
【表1】
【表2】 *1) m−BP:4,4'−ビス(3−アミノフェノキシ)ビ
フェニル、m−CO:4,4'−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゾフェノン、m−BADE:4,4'−ビス(3−アミ
ノフェノキシ)ジフェニルエーテル、m−BAPS:4,4'−
ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルフィド、
m−BAPP: 2,2−ビス[ 4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル] プロパン、6F−BAPP:2,2 −ビス[ 4−
(3−アミノフェノキシフェニル] −1,1,1,3,3,3 −ヘ
キサフルオロプロパン、m−BS:m−4,4'−ビス(3−
アミノフェノキシ)ビフェニルスルホン *2) PMDA:ピロメリット酸二無水物、BPDA:3,3',4,4'
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、 BTDA:3,3',
4,4' −ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、 ODP
A:3,3',4,4' −ジフェニルエーテルテトラカルボン酸
二無水物、 6FDA:2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)−1,1,1,3,3,3 −ヘキサフルオロプロパン二無水
物、HQDA:4,4' (p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸
二無水物、DSDA:3,3',4,4' −ジフェニルスルホンテト
ラカルボン酸二無水物、 *3) PA:無水フタル酸、 AN:アニリン、NA:1,8 −ナ
フタレンジカルボン酸無水物、 *4) m−HBA:m−ヒドロキシ安息香酸、m−ABA:m−
アミノ安息香酸、p−SFA:p−スルファニル酸、p−HP
S:p−ヒドロキシフェニルスルホン酸、m−APH:m−ア
ミノフェノール、p−HPA:p−ヒドロキシフェニル酢
酸、 m−APA:m−アミノフェニル酢酸、 m−SPA:m−ス
ルフェニル酢酸、 p−HBA:p−ヒドロキシ安息香酸 *5) 線膨張係数は50〜150℃の温度域で測定
【0038】
【発明の効果】本願の方法において製造されたポリイミ
ドフェルムは、線膨張係数が小さく寸法安定性に優れる
ことから、工業的に有用なポリイミドの製造方法である
と言える。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)(化1) 【化1】 (式中Xは直結、−SO2 −,−CO−,−O−,−S
    −,−C(CH3 2 −または−C(CF3 2 −を表
    す。)で表される芳香族ジアミン化合物と、一般式
    (2)(化2) 【化2】 で表されるテトラカルボン酸二無水物を反応させて、一
    般式(3)(化3) 【化3】 (式中XおよびArは一般式(1)、(2)と同じ)で
    表される繰り返し構造単位を有するポリイミドを製造す
    る方法において、一般式(1)で表される芳香族ジアミ
    ン化合物と、一般式(2)で表されるテトラカルボン酸
    二無水物を溶媒中で反応を行いポリイミド前駆体とした
    後、OH基、NH2 基、COOH基、CH2 COOH基
    およびSO3 H基の少なくとも2個以上を一分子の芳香
    環上に有する化合物の存在下においてイミド化すること
    を特徴とするポリイミドの製造方法。
  2. 【請求項2】上記一般式(3)で表される繰り返し構造
    単位を有するポリイミドを製造する際に、一般式(4)
    (化4) 【化4】 (式中Zは炭素数6〜15であり、単環式芳香族基、縮
    合多環式芳香族基あるいは芳香族基が直接または架橋員
    により相互に連結された非縮合多環式芳香族基である2
    価の基を表す。)で表される芳香族ジカルボン酸無水物
    および/または、一般式(5) V−NH2 (5) (式中Vは炭素数6〜15であり、単環式芳香族基、縮
    合多環式芳香族基あるいは芳香族基が直接または架橋員
    により相互に連結された非縮合多環式芳香族基である1
    価の基を表す。)で表される芳香族モノアミンを共存さ
    せて得られるポリマ−の末端を封止したものを含むこと
    を特徴とする請求項1記載のポリイミドの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の方法で得られたポ
    リイミド。
  4. 【請求項4】請求項3のポリイミドより得られるポリイ
    ミドフィルム。
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