JPH09119389A - 密閉形圧縮機 - Google Patents

密閉形圧縮機

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Publication number
JPH09119389A
JPH09119389A JP27816895A JP27816895A JPH09119389A JP H09119389 A JPH09119389 A JP H09119389A JP 27816895 A JP27816895 A JP 27816895A JP 27816895 A JP27816895 A JP 27816895A JP H09119389 A JPH09119389 A JP H09119389A
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JP
Japan
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pressure
high pressure
valve body
chamber
discharge
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Application number
JP27816895A
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English (en)
Inventor
Shusaku Ueda
秀作 植田
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ケーシング内の吐出圧が上昇しても、高圧圧力
を利用して簡単な構造で、コストも高くなることなく、
吐出圧の異常上昇を防止する。 【解決手段】圧縮機構CFに、吐出側の高圧圧力が設定
圧力以上となったとき、該吐出側の高圧圧力を受けて、
圧縮途上の中間圧室51を吸入側の低圧圧力域に開くリ
リーフ弁6を設ける。このリリーフ弁6は、中間圧室5
1を吸入側へ開放する開放口24に着座及び離間する弁
体7と、この弁体7を着座側に付勢する付勢体9と、高
圧圧力が設定圧力以上になったとき付勢体9に抗して弁
体7を離間させる高圧作用室61とを備え、弁体7の反
着座側を、ケーシング1内を高圧圧力側と低圧圧力側と
に仕切る圧力隔壁4に設ける貫通孔43に挿入して、該
弁体7の反着座側端面を高圧圧力側に開放し、弁体7の
内部に、反着座側端面から高圧作用室61に延びる高圧
導入孔75を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として冷凍機ま
たは空調機等に使用され、ケーシングにモータ及び圧縮
機構を内装した密閉形圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、密閉形圧縮機として例えば、ケー
シングにスクロール圧縮機構を内装し、この圧縮機構の
一側方に、該圧縮機構の吐出口及び外部吐出管が開口す
る高圧室を、他方側に、吸入管が開口し、モータを配設
する低圧室を形成した低圧ドーム型のスクロール圧縮機
があるが、この構造のものでは、吐出圧が上昇すれば、
それに応じて軸受荷重と圧縮に必要なモータトルクが上
昇し、モータの駆動軸を支持する軸受については、軸受
で発生する油膜が薄くなって軸受の信頼性が低下する不
具合があり、また、モータについては、モータの負荷が
大きくなり、モータ温度が上昇するためモータの信頼性
が低下する不具合が生じていた。
【0003】この吐出圧が高い条件での軸受荷重及びモ
ータトルクの増大に伴う課題を解決する対策として、ま
ず、軸受に対しては最小油膜厚さを確保できるように軸
受サイズを大きくすることが考えられ、また、モータに
ついては、モータの温度が高くなりすぎないように、効
率の良いサイズの大きいモータを使用することが考えら
れる。
【0004】しかしながら、軸受及びモータのサイズを
大きくするとそれだけコストが高くなるし、また、通常
運転時において、反対に軸受サイズが大きくなるために
摩擦抵抗が大きくなり機械損失が増大し、圧縮機の能力
の低下が生じてしまうのである。
【0005】そこで、吐出圧が高い条件で、軸受荷重と
モータの負荷を低下させる方法として、例えば、特開平
3−67083号に記載されているような容量を制御す
る方法がある。
【0006】この容量制御を可能としたスクロール圧縮
機は、図6に示したように、ケーシングA内に固定スク
ロールBと公転スクロールCから成る圧縮機構CFを内
装しており、該ケーシングAを固定スクロールBで高圧
室Dと低圧室Eとに仕切り、高圧室Dに固定スクロール
Bに設ける吐出口Fを開口させると共に、吐出管Gを開
口させており、また、低圧室Eには、図示していないが
吸入管を開口させて、該吸入管から吸入した低圧ガスを
圧縮機構CF内に吸入して圧縮した後、吐出口Fから高
圧室Dに吐出させるようにしている。
【0007】そして、固定スクロールBの鏡板B1に、
各スクロールB,C間に形成される圧縮室Hの圧縮行程
途中に開口するバイパス孔Jと、該バイパス孔Jを吸入
側に連通させるバイパス通路Kとを形成すると共に、前
記鏡板B1におけるバイパス孔Jとの対向位置に、軸方
向外方に向かって突出する筒状部を一体形成して、該筒
状部を、前記バイパス通路Kを開閉するアンローダピス
トンLを内装するシリンダMとなし、該シリンダM内
に、前記ピストンLをバイパス孔Jに対し離反する方向
に付勢するバネNを内装すると共に、前記ピストンL
に、フルロード運転時は、前記バネNの付勢力に打ち勝
って該ピストンLをバイパス孔Jに着座させる高圧圧力
を背圧として作用させ、アンロード運転時には、低圧圧
力を背圧として作用させてピストンLをバネNの付勢力
でバイパス孔Jから離反させるようにして、圧縮室Hに
通じる前記バイパス孔Jを開いて低圧側と連通させるこ
とにより、容量少なく圧縮運転して受圧面積及び圧力を
低下させてガス荷重を低下させ、軸受荷重とモータトル
クを低下させるごとく成している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スクロ
ール圧縮機を容量制御して吐出圧の上昇を防止しようと
する場合、吐出圧の異常上昇を検出するために、圧縮機
の外部に圧力センサを設置したり、図7に示すようにア
ンローダピストンLに背圧を作用させるための圧力導入
管Pを接続したり、さらに、この圧力導入管Pに高圧圧
力と低圧圧力とを選択して導入する必要があることか
ら、圧力の切換のための電磁弁Qを必要とするなど、外
部部品が多数必要となり、配管構造が複雑化するだけで
なく、コストも高くなる問題が生じるのである。
【0009】本発明は、以上の問題に鑑みて成したもの
で、ケーシング内の吐出圧が上昇しても、高圧圧力を利
用して簡単な構造で、コストも高くなることなく、吐出
圧の異常上昇を防止することができる密閉形圧縮機を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、ケーシング1に圧縮機構C
Fを内装した密閉形圧縮機において、前記圧縮機構CF
に、吐出側の高圧圧力が設定圧力以上となったとき、該
吐出側の高圧圧力を受けて、圧縮途上の中間圧室51を
吸入側の低圧圧力域に開くリリーフ弁6を設けたのであ
る。
【0011】以上の構成により、請求項1記載の発明で
は、吐出側の高圧圧力が設定圧力以上となったとき、こ
の吐出された高圧圧力を直接リリーフ弁6に作用させ
て、圧縮途上の中間圧室51を吸入側の低圧圧力域に開
放させるように作動させ、アンロード運転を行って吐出
圧の異常上昇が防止される。その結果、モータ、軸受が
大きくなることなく吐出圧の異常上昇が防止できるの
で、圧縮機の大型化の防止、コストアップの軽減が可能
となるし、軸受を小さくできるので摩擦損失も少なく圧
縮機の能力も軸受を大きくする場合に比べて向上でき
る。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記圧縮機構CFを、対称な2系統の圧縮
室を画成する固定スクロール2及び公転スクロール3か
ら構成し、リリーフ弁6を、それぞれの系統の中間圧室
51,51に対応させて一対設けたのである。
【0013】以上の構成により、請求項2記載の発明で
は、2系統の圧縮室を有するスクロール形の密閉形圧縮
機においても、それぞれの系統の中間圧室51,51に
対応させてリリーフ弁6を設けているので、各中間圧室
51,51での吐出圧の異常上昇が圧力バランスを崩す
ことなく良好に防止される。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載の発明において、前記リリーフ弁6が、中間
圧室51を吸入側へ開放する開放口24に着座及び離間
する弁体7と、この弁体7を着座側に付勢する付勢体9
と、高圧圧力が設定圧力以上になったとき付勢体9に抗
して弁体7を離間させる高圧作用室61とを備えるよう
にしたのである。
【0015】以上の構成により、請求項3記載の発明で
は、弁体7を、付勢体9の付勢力と、吐出側の高圧圧力
を導入する高圧作用室61内の圧力との力の差で作動さ
せる簡単な構造で吐出圧の異常上昇を防止できるのであ
って、容量制御を行うにも拘らず、圧縮機外部に部品を
配設する必要がないので、配管構造が複雑化することが
ないし、部品点数の増大もないのでコストの低廉が図れ
る。
【0016】さらに、圧縮機構CF内が液圧縮の状態と
なったときでも、中間圧室51の異常高圧で弁体7を付
勢体9の付勢力に反して、中間圧室51を吸入側の低圧
圧力域に開放するように作動させられるので、液圧縮も
回避できる。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記弁体7の反着座側を、ケーシング1内
を高圧圧力側と低圧圧力側とに仕切る圧力隔壁4に設け
る貫通孔43に挿入して、該弁体7の反着座側端面を高
圧圧力側に開放すると共に、弁体7の内部に、反着座側
端面から高圧作用室61に延びる高圧導入孔75を設け
たのである。
【0018】以上の構成により、請求項4記載の発明で
は、圧力隔壁4で仕切られたケーシング1内の高圧圧力
側に吐出された吐出ガスを弁体7に形成した高圧導入孔
75から高圧作用室61へと導入して、吐出圧が設定圧
力以上となったとき、つまり、ケーシング1内の高圧圧
力側の圧力が設定圧力以上となったとき、この高圧圧力
側から高圧導入孔75を介して設定圧力以上の高圧ガス
が高圧作用室61に導入され、弁体7を簡単に作動させ
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について図1乃至
図4に基づいて説明する。本実施例の密閉形圧縮機は、
スクロール形圧縮機であって、密閉ケーシング1の内部
上方に圧縮機構CFを、ケーシング1の内部下方にモー
タ(図示せず)を内装しており、前記圧縮機構CFは、
固定スクロール2と、公転スクロール3とから成り、こ
れらスクロール2,3を架構11を介して上下対向状に
配設すると共に、前記公転スクロール3を前記モータの
駆動軸12に連動させる一方、前記ケーシング1の内部
で前記固定スクロール2の上部側に、ケーシング1内を
上下に区画する圧力隔壁4を配設し、上部側に、固定ス
クロール2に形成する吐出口22を前記圧力隔壁4を貫
通させて開口させ、かつ、外部吐出管13を開口させる
高圧圧力側となる高圧室41を形成すると共に、この高
圧室41の下部側に、吸入管14が開口し、前記モータ
を配設する低圧圧力側となる低圧室42を区画形成した
のである。
【0020】従って、前記モータの駆動に伴う前記駆動
軸12の回転により前記公転スクロール3が前記固定ス
クロール2に対して公転駆動し、この公転駆動で前記吸
入管14から前記低圧室42内に吸入された低圧ガスが
前記各スクロール2,3の渦巻体21,31で形成され
る圧縮室5内に吸入され、この吸入されたガスが圧縮さ
れて、この圧縮ガスが前記吐出口22から前記高圧室4
1に吐出され、前記外部吐出管13からケーシング1外
部に吐出されるのである。
【0021】しかして、以上のスクロール形圧縮機にお
いて、前記圧縮機構CFに、吐出側の高圧圧力が設定圧
力以上となったとき、該吐出側の高圧圧力を受けて、圧
縮途上の中間圧室51を吸入側の低圧圧力域に開くリリ
ーフ弁6を設けたのである。
【0022】つまり、前記リリーフ弁6は、図2に示す
ように、前記固定スクロール2と公転スクロール3によ
り形成される対称な2系統の圧縮室5におけるそれぞれ
の系統の中間圧室51,51に対応させて一対設けるの
である。
【0023】そして、このリリーフ弁6の構成について
具体的に説明すると、図3及び図4に示すように、固定
スクロール2の鏡板23における各中間圧室51,51
に対応する位置に軸方向外方に開放され、リリーフ弁6
の弁体7を内装するシリンダ8を形成しており、このシ
リンダ8は、内底部側に小径の低圧穴部81を、該低圧
穴部81の上方に、この低圧穴部81の径より大径で、
第1シールリング82を圧入する第1段部83形成し、
さらに、この第1段部83より上方に、第1段部83よ
り大径の第2段部84を形成しており、この第2段部8
4に第2シールリング85を圧入している。
【0024】さらに、固定スクロール2の鏡板23に
は、前記シリンダ8内における前記低圧穴部81と中間
圧室51とを連通する開放口24を貫通形成すると共
に、この低圧穴部81に、径方向に延び、固定スクロー
ル2の外周面に開口するバイパス通路25を開口させ
て、前記中間圧室51を開放口24、低圧穴部81、そ
して、バイパス通路25を介して吸入側に開放可能にし
ている。
【0025】また、リリーフ弁6の弁体7は、前記シリ
ンダ8の低圧穴部81に挿入可能な小径部71と、シリ
ンダ8の第2段部84の内周面に摺接する外周面を有す
る大径部72とを有し、さらに、大径部72の中心部に
は、小径部71とは反対方向に延びる突起73を形成
し、該突起73を圧力隔壁4に形成する貫通孔43にシ
ール材44を介して挿通させ、突起73端面を高圧室4
1に露出させるようにすると共に、小径部71の中心部
には、前記開放口24に着座及び離間可能な先細り状の
凸部74を形成している。
【0026】そして、前記弁体7をシリンダ8内に挿入
するときには、シリンダ8の第1段部83に第1シール
リング82を、第2段部84に第2シールリング85を
圧入した状態で弁体7をシリンダ8内に挿入し、固定ス
クロール2の鏡板23の上面に取り付ける弁押え86で
弁体7の外方への飛び出しを防止するのである。
【0027】前記弁押え86は、弁体7を軸方向に所定
長さ移動可能に大径部72の外周部のみに接触するよう
に環状に形成しており、環状内部にばねからなる付勢体
9を挿入して、該付勢体9を弁体7の大径部72と前記
圧力隔壁4とで挟持して、付勢体9を弁体7に圧接させ
て弁体7を前記開放口24に着座可能にしている。
【0028】さらに、弁体7の小径部71とシリンダ8
の間を前記第1段部83に配設する第1シールリング8
2でシールして、前記低圧穴部81と弁体7の小径部7
1とにより形成される空間をバイパス通路25を介して
低圧圧力域に連通させると共に、図3及び図4示すよう
に、第2段部84と弁体7とにより高圧作用室61を形
成するのであって、この高圧作用室61に前記高圧室4
1の高圧吐出ガスを導入するため、前記弁体7の内部
に、高圧室41に開放される弁体7の反着座側端面であ
る突起73の端面から高圧作用室61に延びるL字の高
圧導入孔75を設け、該高圧導入孔75から高圧室41
の高圧圧力を高圧作用室61に導入するようにしてい
る。
【0029】また、前記弁体7を軸方向に移動させるた
めに、図5に示すように、弁体7には、付勢体9の付勢
力Fs及び弁体7の突起73の端面に作用する高圧圧力
Hp、弁体7の大径部72端面に作用する低圧圧力Lp
による下方への押圧力と、前記高圧作用室61に導入す
る高圧圧力Hp及び弁体7の小径部71端面に作用する
低圧圧力Lp及び中間圧力Mpによる上方への押圧力が
作用し、高圧室41内の高圧圧力Hpが設定圧力より低
いときには、弁体7の下方への押圧力が上方への押圧力
に打ち勝ち、かつ、高圧室41内の高圧圧力Hpが設定
圧力以上のときには、弁体7の上方への押圧力が下方へ
の押圧力に打ち勝つように、付勢体9の付勢力Fs及び
突起73の端面の面積D1、小径部71の端面の面積D
2、開放口24の通路面積D3、大径部72の端面の面積
D4を設定するのである。
【0030】そして、前記高圧室41に吐出される高圧
圧力が設定圧力よりも低いときには、前記高圧作用室6
1に導入する高圧圧力も設定圧力より低くなり、図3に
示すように、高圧作用室61の圧力が、付勢体9の付勢
力及び弁体7の突起73の端面に作用する高圧圧力等よ
りも小さくなり、付勢体9の付勢力及び弁体7の突起7
3の端面に作用する高圧圧力等で弁体7を下方に押圧し
て弁体7の凸部74を前記開放口24に着座させて開放
口24を閉鎖するのである。このとき、前記第1段部8
3に配設する第1シールリング82と、第2段部84に
配設する第2シールリング85により高圧作用室61を
シールするのである。
【0031】また、高圧室41に吐出される高圧圧力が
設定圧力以上になったときは、設定圧力以上の高圧圧力
が高圧作用室61に導入され、図4に示すように、高圧
作用室61の圧力が、付勢体9の付勢力及び弁体7の突
起73の端面に作用する高圧圧力等よりも大きくなり、
この高圧作用室61の高圧圧力で、弁体7を上方に押圧
して弁体7の凸部74を前記開放口24から離間させる
のである。このとき、高圧作用室61は、第1シールリ
ング82と弁押え86とによりシールされ、圧縮室5の
中間圧室51が開放口24、低圧穴部81、バイパス通
路25を介してケーシング1内の吸入側低圧圧力域に開
放される。
【0032】前記設定高圧圧力は、本実施例では、低圧
圧力が6Kのとき、30Kとしており、29K以下のと
きロード運転し、30K以上でアンロード運転するよう
にしている。
【0033】以上の実施例では、リリーフ弁6は、一対
の圧縮室に対応させて二つ設けたが、一方の圧縮室にの
み設けるようにしても差し支えない。斯くするときに
は、中間圧室での圧力バランスは維持できないが、圧縮
ガスの合流により吐出圧を低下させて吐出圧の異常上昇
を防止できながら、リリーフ弁を一つにできるので、コ
ストダウンが図れるのである。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、前記圧縮
機構CFに、吐出側の高圧圧力が設定圧力以上となった
とき、該吐出側の高圧圧力を受けて、圧縮途上の中間圧
室51を吸入側の低圧圧力域に開くリリーフ弁6を設け
たから、吐出側の高圧圧力が設定圧力以上となったと
き、この吐出された高圧圧力を直接リリーフ弁6に作用
させて、圧縮途上の中間圧室51を吸入側の低圧圧力域
に開放させるように作動させ、アンロード運転を行って
吐出圧の異常上昇を防止できる。その結果、モータ、軸
受が大きくなることなく吐出圧の異常上昇が防止できる
ので、圧縮機の大型化の防止、コストアップの軽減が可
能となるし、軸受を小さくできるので摩擦損失も少なく
圧縮機の能力も軸受を大きくする場合に比べて向上でき
る。
【0035】請求項2記載の発明によれば、前記圧縮機
構CFを、対称な2系統の圧縮室を画成する固定スクロ
ール2及び公転スクロール3から構成し、リリーフ弁6
を、それぞれの系統の中間圧室51,51に対応させて
一対設けたから、2系統の圧縮室を有するスクロール形
の密閉形圧縮機においても、それぞれの系統の中間圧室
51,51に対応させてリリーフ弁6を設けているの
で、各中間圧室51,51での吐出圧の異常上昇を圧力
バランスを崩すことなく良好に防止できる。
【0036】請求項3記載の発明によれば、前記リリー
フ弁6が、中間圧室51を吸入側へ開放する開放口24
に着座及び離間する弁体7と、この弁体7を着座側に付
勢する付勢体9と、高圧圧力が設定圧力以上になったと
き付勢体9に抗して弁体7を離間させる高圧作用室61
とを備えるようにしたから、弁体7を、付勢体9の付勢
力と、吐出側の高圧圧力を導入する高圧作用室61内の
圧力との力の差で作動させる簡単な構造で吐出圧の異常
上昇を防止できるのであって、容量制御を行うにも拘ら
ず、圧縮機外部に部品を配設する必要がないので、配管
構造が複雑化することがないし、部品点数の増大もない
のでコストの低廉が図れる。
【0037】さらに、圧縮機構CF内が液圧縮の状態と
なったときでも、中間圧室51の異常高圧で弁体7を付
勢体9の付勢力に反して、中間圧室51を吸入側の低圧
圧力域に開放するように作動させられるので、液圧縮も
回避できる。
【0038】請求項4記載の発明によれば、前記弁体7
の反着座側を、ケーシング1内を高圧圧力側と低圧圧力
側とに仕切る圧力隔壁4に設ける貫通孔43に挿入し
て、該弁体7の反着座側端面を高圧圧力側に開放すると
共に、弁体7の内部に、反着座側端面から高圧作用室6
1に延びる高圧導入孔75を設けたから、圧力隔壁4で
仕切られたケーシング1内の高圧圧力側に吐出された吐
出ガスを弁体7に形成した高圧導入孔75から高圧作用
室61へと導入して、吐出圧が設定圧力以上となったと
き、つまり、ケーシング1内の高圧圧力側の圧力が設定
圧力以上となったとき、この高圧圧力側から高圧導入孔
75を介して設定圧力以上の高圧ガスが高圧作用室61
に導入され、弁体7を簡単に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密閉形圧縮機の実施例を示す部分縦断
面図。
【図2】同実施例における固定スクロールを上方から見
た上面図で、一方のシリンダにのみ弁体を挿入した状態
を示す。
【図3】本発明の要部断面図を示し、ロード状態のとき
を示す。
【図4】本発明の要部断面図を示し、アンロード状態の
ときで中間圧を低圧側に連通させた状態を示す。
【図5】本発明におけるリリーフ弁の弁本体に作用する
圧力の状態を示す説明図。
【図6】従来のスクロール圧縮機を示す部分縦断面図。
【図7】従来のスクロール圧縮機に接続される配管の状
態を示す説明図。
【符号の説明】
1 ケーシング CF 圧縮機構 2 固定スクロール 24 開放口 3 公転スクロール 4 圧力隔壁 43 貫通孔 51 中間圧室 6 リリーフ弁 61 高圧作用室 7 弁体 75 高圧導入孔 9 付勢体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシング(1)に圧縮機構(CF)を内
    装した密閉形圧縮機において、前記圧縮機構(CF)
    に、吐出側の高圧圧力が設定圧力以上となったとき、該
    吐出側の高圧圧力を受けて、圧縮途上の中間圧室(5
    1)を吸入側の低圧圧力域に開くリリーフ弁(6)を設
    けていることを特徴とする密閉形圧縮機。
  2. 【請求項2】圧縮機構(CF)は、対称な2系統の圧縮
    室を画成する固定スクロール(2)及び公転スクロール
    (3)からなり、リリーフ弁(6)は、それぞれの系統
    の中間圧室(51)(51)に対応させて一対設けてい
    る請求項1記載の密閉形圧縮機。
  3. 【請求項3】リリーフ弁(6)は、中間圧室(51)を
    吸入側へ開放する開放口(24)に着座及び離間する弁
    体(7)と、この弁体(7)を着座側に付勢する付勢体
    (9)と、高圧圧力が設定圧力以上になったとき付勢体
    (9)に抗して弁体(7)を離間させる高圧作用室(6
    1)とを備える請求項1または請求項2記載の密閉形圧
    縮機。
  4. 【請求項4】弁体(7)の反着座側を、ケーシング
    (1)内を高圧圧力側と低圧圧力側とに仕切る圧力隔壁
    (4)に設ける貫通孔(43)に挿入して、該弁体
    (7)の反着座側端面を高圧圧力側に開放すると共に、
    弁体(7)の内部に、反着座側端面から高圧作用室(6
    1)に延びる高圧導入孔(75)を設けている請求項3
    記載の密閉形圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU705050B2 (en) * 1997-09-08 1999-05-13 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Scroll compressor
WO2021203639A1 (zh) * 2020-04-08 2021-10-14 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 压缩机构及涡旋压缩机

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AU705050B2 (en) * 1997-09-08 1999-05-13 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Scroll compressor
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