JPH09119314A - 二重構造エキゾーストマニホールド - Google Patents

二重構造エキゾーストマニホールド

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JPH09119314A
JPH09119314A JP28007995A JP28007995A JPH09119314A JP H09119314 A JPH09119314 A JP H09119314A JP 28007995 A JP28007995 A JP 28007995A JP 28007995 A JP28007995 A JP 28007995A JP H09119314 A JPH09119314 A JP H09119314A
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inner pipe
exhaust manifold
engine
diameter
flange
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン始動時の排気ガスの昇温特性の向上
を図ることができ、しかも、外管と内管の熱膨張差の吸
収を確実に行い得るエンジンの二重構造エキゾーストマ
ニホールドを提供する。 【構成】 内管と外筒の間の隙間を形成するための中子
を、内管と外筒の間の隙間との連通部から抜き出すこと
ができるため、中子砂を抜くための砂抜き穴を設ける必
要がなく、さらに内管の肉厚を薄くすることができる。
また内管と外筒との隙間をガスケットで塞ぐことにな
り、排気ガスが内管と外筒の隙間に流れ込むことを防止
でき、排気ガス温度が低下することを抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンおよび該エン
ジンの排気ガスを浄化する触媒に連なり、内管を鋳込
み、二重管構造に形成されているエキゾーストマニホー
ルドのエンジン側隙間のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車において、排気管の下流部に触媒
を配置し、排気ガスの浄化を図ることが行われている。
この場合、浄化効率の面では、エンジン始動時が問題と
なる。エンジン始動時には、触媒および排気ガスが共に
低温である。よって、触媒温度が活性温度に至らないた
めに、化学変化が起こらず、排気ガス内の未燃成分が十
分に反応しきれない状況が発生する。
【0003】これに対処するため、排気ガスの保温を図
った二重管化されたエキゾーストマニホールドが提案さ
れている。二重管エキゾーストマニホールドは、外管の
内部に隙間を持たせて内管を同心に配置し、外管と内管
との間に中空の断熱層を確保したものである。
【0004】二重管エキゾーストマニホールドは、外管
で構造上の強度を確保し、排気ガス通路を構成する内管
の肉厚を極力薄くすることにより、排気ガスの接触する
部分の熱容量を小さくすることができる。また、内管と
外管との間に中空の断熱層を設けていることにより、外
管を通しての熱の逃げを減らすことができる。従って、
エンジン始動時に、エキゾーストマニホールドの内壁の
温度を速やかに上昇させることができ、排気ガスの保温
効果を高めることができる。
【0005】しかし、ステンレス材等の板材をプレス加
工した外管で、薄肉に形成された内管を覆う構造では、
外管の板材を塩害等で腐食しないように高価な材料とす
る必要がある。さらに、溶接している2枚の板材の合わ
せ面から排気ガスが外気に漏れる恐れがあるため、圧縮
空気による漏れ試験や、手直しが発生し、製品として高
価なものとなる。このため、内管を鋳鉄で鋳ぐるむ二重
管構造の先行技術が特開昭63−215803号公報に
開示されている。
【0006】また、二重構造エキゾーストマニホールド
では、内管と外筒の隙間に排気ガスが漏れると、排気ガ
スの温度が低下するため、内管と外筒に隙間をシールす
る必要があり、さらに、内管と外筒との間に大きな温度
差が生じるため、両者の熱膨張を吸収しながら外筒で内
管を保持する構造を取り入れなければならない。
【0007】従来、そのような構造の例としては図9〜
11に示すものが知られている。
【0008】図9は内管902の先端部921を外筒9
01側に折り曲げ、内管902を鋳鉄等により鋳込むこ
とで、二重管エキゾーストマニホールドを形成してい
る。
【0009】図10は内管1002をサポート1022
で保持し、サポート1022を鋳鉄等で鋳込む構造とな
っている。
【0010】図11は外筒側に折り曲げていない内管1
102を鋳鉄等で鋳込む構造となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9に示し
た内管鋳込み二重構造エキゾーストマニホールドでは、
高温の排気ガスに曝されても高温劣化が起き難いステン
レス材を、外筒901側におり曲げ径を拡張するため、
内管902の肉厚を厚くする必要がある。さらに、内管
902を鋳込む時の砂型の砂抜きの穴920を設け、砂
抜き加工が終了した後、内管902と外筒901の隙間
931から排気ガスが外気に漏れないように砂抜きの穴
920をシールする必要がある。また、内管920の折
り曲げ部と外筒901の部位では、砂型の砂が抜け難い
ため、エアーブロー等の砂抜きの行程を追加する必要が
ある。
【0012】図10に示した内管鋳込み二重構造エキゾ
ーストマニホールドでは、内管1002をサポート10
22で保持するため、内管1002の径を拡張する必要
が無く、内管1002を薄くすることができる。しかし
ながら、内管1002の鋳込み時の砂型の砂抜きの穴1
020を設け、砂抜き加工が終了した後、内管1002
と外筒1001の隙間1031から排気ガスが外気に漏
れないように砂抜きの穴1020をシールする必要があ
る。サポート1022と外筒1001との間の砂型の砂
が抜けにくいのは図9と同様である。
【0013】図11に示した内管鋳込み二重構造エキゾ
ーストマニホールドでは、内管1102を円筒形の状態
で、内管1102の先端を鋳込むため、サポート部品が
不必要となり、また、図10と同様に内管1102の径
を拡張する必要がないため、内管1102を薄くするこ
とができる。しかしながら、砂型の砂抜きの穴1120
を設け、砂抜き加工が終了した後、内管1102と外筒
1101の隙間1131から排気ガスが外気に漏れない
ように砂抜きの穴1120をシールする必要がある。内
管1102が鋳込まれている部位で、内管1102と外
筒1101との隙間の砂型の砂が抜けにくいのは図9と
同様である。
【0014】本発明は、上記事情を考慮し、内管を鋳鉄
で鋳ぐるむことで安価に製造する二重構造エキゾースト
マニホールドにおいて、エンジン始動時の排気ガスの昇
温特性の向上を図ることができ、しかも、外管と内管の
熱膨張差の吸収を確実に行い得るエンジンの二重構造エ
キゾーストマニホールドを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ステ
ンレス材で薄肉に形成された内管を鋳鉄で鋳ぐるみ、前
記内管内を排気ガスの通路とするエンジンの二重構造エ
キゾーストマニホールドにおいて、前記内管のエンジン
側フランジ部で、帯状の板材の一端を内管の外筒側に溶
接固定し、他端は内管よりR形状で外筒に向かって伸
び、先端は外筒に鋳込み固定されている複数個の内管保
持部材と、前記内管のエンジン側先端は、外筒側に径を
拡張しており、該内管の拡張部は、フランジ部端面でエ
ンジンのエキゾーストポートの内径より径を拡大し、前
記内管の先端と、エキゾーストマニホールドのエンジン
側フランジとは、同一面に加工されている該内管のエン
ジン側径拡張の先端部と、前記内管の、該内管に溶接固
定された前記内管保持部材より下流側において、前記外
筒側に向かって該内管の一部をR形状の凸状に膨む内管
の熱膨張吸収構造と、エンジンのヘッドと前記エキゾー
ストマニホールドとの間で排気ガスをシールするガスケ
ットであって、前記内管の径拡張部の内径より小さい穴
のガスケットを持つことを特徴とする。
【0016】請求項2の発明は、請求項1記載の二重構
造エキゾーストマニホールドであって、前記内管のエン
ジン側先端部において、内径を拡張することなくエキゾ
ーストマニホールドのエンジン側フランジ面より内側に
位置する内管と、前記ガスケットをステンレス等の金属
で形成し、該ガスケットの内側にエキゾーストマニホー
ルド側に折り曲げた円筒部を持ち、該円筒部は、前記エ
キゾーストマニホールドとエンジンの間に装着された状
態で、前記内管の外周に装着されるガスケットを持つこ
とを特徴とする。
【0017】請求項3の発明は、請求項1記載の二重構
造エキゾーストマニホールドであって、前記内管のエン
ジン側先端部において、エンジン側に向かって径を拡張
し、該内管の先端は、エンジン側フランジ面より内側に
位置する内管と、前記ガスケットをステンレス等の金属
で形成し、該ガスケットの内側をエキゾーストマニホー
ルド側に折り曲げた円筒部を持ち、該円筒部はエキゾー
ストマニホールドの内部に向かって径を縮小し、前記エ
キゾーストマニホールドとエンジンの間に装着された状
態で、前記内管の径拡張部の内側に装着されるガスケッ
トを持つことを特徴とする。
【0018】請求項4の発明は、請求項1記載の二重構
造エキゾーストマニホールドであって、前記内管のエン
ジン側先端部において、内径を拡張することなくエキゾ
ーストマニホールドのエンジン側フランジ面よりエンジ
ン側に位置する内管と、エキゾーストマニホールドのフ
ランジとエンジンとの間に、前記内管の外周とエキゾー
ストマニホールドのフランジに密着する排気ガスをシー
ルする第1のガスケットと、エンジンのエキゾーストポ
ートの内径より大きな穴を持ちエンジンに密着する第2
のガスケットと、前記第1のガスケットと前記第2のガ
スケットの間で、前記内管の外径より大きな穴を持ち、
前記内管の先端部が、該サポートの穴の中に位置する厚
みを持つサポートを持つことを特徴とする。
【0019】請求項5の発明は、請求項4記載の二重構
造エキゾーストマニホールドであって、前記サポート部
材は、前記内管より小さい穴を持ち、前記エキゾースト
マニホールド側にU字型の溝を全周にわたり形成し、該
U字型の溝の中に前記内管のエンジン側先端部が挿入さ
れることを特徴とする。
【0020】請求項6の発明は、請求項1記載の二重構
造エキゾーストマニホールドであって、前記ガスケット
をステンレス等の金属で形成することを特徴とする。
【0021】請求項7の発明は、請求項1記載の二重構
造エキゾーストマニホールドであって、前記内管の、該
内管に溶接固定された前記内管保持部材より下流側に、
前記外筒側に向かって該内管の一部をR形状の凸状に膨
む内管の熱膨張吸収構造を複数個持つことを特徴とす
る。
【0022】請求項8の発明は、請求項1記載の二重構
造エキゾーストマニホールドであって、前記内管保持部
材は、前記内管の外周にスポット溶接で固定されている
ことを特徴とする。
【0023】請求項9の発明は、請求項2記載の二重構
造エキゾーストマニホールドであって、前記エキゾース
トマニホールドのエンジン側フランジ部には、ステンレ
ス等の金属材で円筒形に形成され、外周をエキゾースト
マニホールドの鋳造時に鋳込み、内面は、前記フランジ
面よりエキゾーストマニホールド内部に向かって内径を
絞り、径の最も小さいところで、前記二重構造エキゾー
ストマニホールドの内管より大きく、かつ、前記内管の
エンジン側先端部より内側までの長さを持ち、該内面は
平滑に加工され、エンジン側の面は、前記エキゾースト
マニホールドのフランジ面と同一面に加工されている
か、若しくは、エキゾーストマニホールドの内部に鋳込
まれているリングサポートと、前記リングサポートの最
も小さい内径と、前記内管の外径との隙間より大きな芯
の外径を持つ金属製のリングガスケットからなり、前記
エキゾーストマニホールドをエンジンに取り付けた状態
で、前記リングガスケットが、前記内管の外周と前記リ
ングサポートの内面と、エンジンのフランジ面との間に
密に装着されることを特徴とする。
【0024】請求項10の発明は、請求項2記載の二重
構造エキゾーストマニホールドであって、前記内管のエ
ンジン側先端部に形成されている、前記外筒側に向かっ
て該内管の一部をR形状の凸状に膨らむ内管の熱膨張吸
収構造と、前記エキゾーストマニホールドのエンジン側
フランジ部において、該フランジのエンジン側平滑面か
らエキゾーストマニホールド内部に向かって、内径が小
さくなるように平面加工されたランジ平滑カット部と、
前記フランジ平滑カット部の最も小さい内径と前記内管
の外径との隙間より大きな芯の外径を持つ金属製のリン
グガスケットからなり、前記エキゾーストマニホールド
をエンジンに取り付けた状態で、前記リングガスケット
が、前記内管のエンジン側先端部の外周、若しくは、前
記内管の熱膨張吸収構造の凸部の外周と、前記フランジ
平滑カット部と、エンジンのフランジ面との間に密に装
着されることを特徴とする。
【0025】請求項11の発明では、請求項10記載の
二重構造エキゾーストマニホールドであって、前記内管
に溶接固定されている内管保持部材よりエンジン側の内
管において、熱膨張吸収構造を設けることなくエキゾー
ストマニホールドのエンジン側フランジ面よりエキゾー
ストマニホールド内部に位置する内管と、前記エキゾー
ストマニホールドをエンジンに取り付けた状態で、前記
リングガスケットが、前記内管のエンジン側先端部の外
周と、前記フランジ平滑カット部と、エンジンのフラン
ジ面との間に密に装着されたことを特徴とする。
【0026】請求項12の発明では、請求項9記載の二
重構造エキゾーストマニホールドであって、前記内管の
エンジン側の先端部で、内管の径をエンジン側に向かっ
て縮小する内管のエンジン側径縮小の先端部と、内面が
前記フランジ面よりエキゾーストマニホールド内部に向
かって内径を絞ってあるリングサポートからなり、前記
エキゾーストマニホールドをエンジンに取り付けた状態
で、前記リングガスケットが、前記内管の径縮小先端部
の外周と、前記リングサポートの内面と、エンジンのフ
ランジ面との間に密に装着されることを特徴とする。
【0027】請求項13の発明では、請求項10記載の
二重構造エキゾーストマニホールドであって、前記外筒
とは固定されない前記内管のエンジン側先端部と、前記
エキゾーストマニホールドのフロントチューブ側で、該
エキゾーストマニホールドのフロントチューブ側フラン
ジ面より、フロントチューブ側に位置する前記内管のフ
ロントチューブ側先端と、前記エキゾーストマニホール
ドのフロントチューブ側フランジ部において、該フラン
ジのフロントチューブ側平滑面からエキゾーストマニホ
ールド内部に向かって、内径が小さくなるように平面加
工されたフランジ平滑カット部と、前記内管の外径より
大きな内径を持つフロントチューブと、前記フランジ平
滑カット部の最も小さい内径と前記内管の外径との隙間
より大きな芯の外径を持つ金属製のリングガスケットか
らなり、前記エキゾーストマニホールドに前記フロント
チューブを取り付けた状態で、前記リングガスケット
が、前記内管の外周と前記フランジ平滑カット部と、フ
ロントチューブのフランジ面に密に装着されることを特
徴とする。
【0028】請求項14の発明では、請求項13記載の
二重構造エキゾーストマニホールドであって、前記内管
のエンジン側先端部において、内径を拡張することなく
エキゾーストマニホールドのエンジン側フランジ面より
エンジン側に位置する内管と、エンジンのエキゾースト
ポートの内径より大きな穴を持ちエンジンに密着するガ
スケットと、前記エキゾーストマニホールドのエンジン
側フランジ面とガスケットの間で、前記内管の外径より
大きな穴を持ち、前記内管の先端部が、該サポートの穴
の中に位置する厚みを持つサポートからなり、前記エキ
ゾーストマニホールドをエンジンに取り付けた状態で、
前記リングガスケットが、前記内管の外周と前記フラン
ジ平滑カット部と、前記サポートのエキゾーストマニホ
ールド側面に密に装着されることを特徴とする。
【0029】
【作用】請求項1の発明では、内管と内管保持部材を鋳
ぐるむ時に使用する内管と外筒の間の隙間を形成するた
めの中子を、内管と外筒の間の隙間との連通部から抜き
出すことができるため、中子砂を抜くための砂抜き穴を
設ける必要はなく、作業性が向上すると共に、中子が内
管と外筒の間に残留することを防止できる。
【0030】さらに、内管の肉厚を薄くすることができ
るので、内管の熱容量が小さく内管の壁温が早期に上昇
する。従って、排気ガスから内管への伝熱量が低く抑え
られ、排気ガスの温度低下が抑制され、その結果、エキ
ゾーストマニホールド後方に設置してある触媒の入口ガ
ス温度を上昇させることができる。
【0031】また、内管と外筒との隙間をガスケットで
塞ぐことになり、排気ガスが内管と外筒の隙間に流れ込
むことを防止でき、排気ガス温度が低下する事を抑制で
きる。
【0032】また、高温時は、内管保持部材で内管のエ
ンジン側位置は固定され、さらに、外筒側に径を拡張し
ているため、内管の伸びを小さく押さえ、かつ、僅かな
伸びを径方向に吸収することで、先端の破損を防止で
き、さらに、内管保持部材の下流側に設けた熱膨張吸収
構造により、内管保持部材より下流の内管の熱膨張によ
る伸びを吸収し、内管の破損を防止する。
【0033】請求項2の発明では、金属製のガスケット
の円筒部を、内管の外周に装着するため、排気ガスの内
管と外筒の隙間への流れ込みを防止でき、排気ガスの温
度低下を抑制できる。
【0034】また、高温時における、内管に溶接固定さ
れている内管保持部材よりエンジン側の内管の熱膨張に
よる伸びは、金属ガスケットの円筒部で吸収するため、
内管の破損を防止できる。
【0035】請求項3の発明では、金属製のガスケット
の円筒部を、内管の内側に装着するため、排気ガスの内
管と外筒の隙間への流れ込みを防止でき、排気ガスの温
度低下を抑制できる。
【0036】また、高温時における、内管に溶接固定さ
れている内管保持部材よりエンジン側の内管の熱膨張に
よる伸びは、内管の径拡張部と、金属ガスケットの円筒
部で吸収するため、内管の破損を防止できる。
【0037】請求項4の発明では、内管のエンジン側先
端の拡張や、ガスケットの曲げ加工を行うことなく、第
1のガスケットで排気ガスの内管と外筒の隙間への漏れ
を防止し、排気ガス温度の低下を抑制する。また、サポ
ート部材により、高温時の内管の伸びを吸収し、内管破
損を防止できる。
【0038】請求項5の発明では、内管と外筒との隙間
への排気ガス漏れを防止する第1ガスケットに、長時間
にわたり排気ガスが接することによるガスケットの劣化
を抑制でき、耐高温性や耐酸化性の材料にする必要はな
い。
【0039】請求項6の発明では、内管の先端の伸びを
金属製のガスケットで抑えることになり、内管によるエ
ンジン側への傷の発生を抑制できる。
【0040】請求項7の発明では、高温時に、内管の熱
膨張の伸びによる内管保持部材の劣化を防止できる。
【0041】請求項8の発明では、内管保持部材の溶接
固定が容易となり、また、内管に直接接している部材の
熱容量を低減することになり、排気ガス温度の上昇を早
めることができる。
【0042】請求項9の発明では、エキゾーストマニホ
ールドの外筒と内管の隙間と、外筒のフランジ面とエン
ジンとの間をリングガスケットでシールするため、排気
ガスのエキゾーストマニホールド外部への散逸と、内管
と外筒の隙間への流れ込みを防止することができ、さら
に、エキゾーストマニホールドをエンジンに取り付ける
時に、内管の位置決めが容易になる。
【0043】また、エキゾーストマニホールド本体とは
別体のリングサポートを用いることで、リングガスケッ
トの径を小さくすることができる。また、リングサポー
トの内径は、内管の外径より十分に大きいため、鋳造後
の砂抜きは容易である。
【0044】請求項10の発明では、内管の熱膨張吸収
構造のR部と、エキゾーストマニホールドのフランジの
平滑カット部をリングガスケットでシールするため、別
体のリングサポートを必要としない。
【0045】請求項11の発明では、円筒形の内管の先
端部とエキゾーストマニホールドのフランジの平滑カッ
ト部を径の大きなリングガスケットでシールするため、
別体のリングサポートや、内管の先端部での熱膨張吸収
構造を必要としない。
【0046】請求項12の発明では、内管の先端部をエ
ンジン側に向かって径を縮小しており、さらに、エキゾ
ーストマニホールドとは別体のリングサポートが、内径
をエキマニ内部に向かって径を縮小するため、リングガ
スケットの装着が容易となる。
【0047】請求項13の発明では、エキゾーストマニ
ホールドのフロントチューブ側で、内管と外筒との隙間
と、外筒とフロントチューブの間をリングガスケットで
シールするため、内管の位置決めと保持が容易となり、
エンジン側フランジ部で内管の保持部材を必要としな
い。
【0048】請求項14の発明では、内管のエンジン側
先端の拡張や縮小の加工を行うことなく、リングガスケ
ットで排気ガスの内管と外筒の隙間への漏れを防止し、
排気ガス温度の低下を抑制する。また、サポート部材に
より、高温時の内管の伸びを吸収し、内管破損を防止で
きる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面に基づいて説
明する。
【0050】図1は、本発明によるエキゾーストマニホ
ールドの外観図である。図2は、本発明によるエキゾー
ストマニホールドのエンジン側フランジ部のフランジ面
加工前で、図2の右側の断面図はI−I断面であり、図
3は、図2のフランジ面加工後を示す断面図である。
【0051】[実施例1]内管302は、高速走行時等
で、高温の排気ガスに曝されるため、酸化や腐食による
劣化を防止するため、ステンレス材を用いて薄肉(例え
ば0.5mm)に成形されている。また、内管302
は、プレス加工、もしくは、パイプの曲げ加工により、
エキゾーストマニホールドの形状に成形される。内管の
エンジン側先端部305は、外筒301側に向かって径
を拡張されており、内管の先端部305の径は、フラン
ジ303の面で、エンジンのエキゾーストポートの径よ
り拡大している。内管302のフランジ303部近傍
で、内管302の外周部には、帯状の板材で形成された
複数個の内管保持部材304が溶接固定されている。内
管保持部材304は、内管302から外筒301に向か
ってR形状に形成されており、その先端は、外筒301
に鋳ぐるまれている。
【0052】内管302の内管保持部材304が溶接さ
れている部位より下流側には、外筒301側に向かって
凸状に膨らむ熱膨張吸収部310が形成されている。エ
キゾーストマニホールドとエンジンとの間で、排気ガス
が外部に漏れないようにシールするガスケット311の
穴の大きさは、内管302のエンジン側先端部305の
内径より大きくなっている。内管302の下流部には、
外筒側に向かって凸状に膨らむ熱膨張吸収部310が適
宜形成されている。
【0053】排気管全体の剛性や強度、及び有害な成分
を含む排気ガスが外気へ漏れることを防止する構造は、
内管302を鋳ぐるむ外筒301で形成される。従っ
て、外筒301自体は、従来より自動車用エンジンに装
着されているエキゾーストマニホールドの機能を持つ。
さらに、内管302と外筒301は適宜な隙間(例え
ば、3mmから5mm程度)を持ち、内管302は外筒
301とは直接には固定されない。外筒301は、エン
ジン側フランジ303、及び図示していないフロントチ
ューブ側フランジと一体に成形されている。
【0054】内管302と内管302に溶接固定された
内管保持部材304の先端を二重管形状に鋳ぐるむ場
合、内管302と外筒301の隙間に中子を挿入し、鋳
ぐるむことになる。鋳造が終了した後、中子砂を取り除
くが、中子砂が内管302と外筒301の隙間に取り残
されると、中子砂が、図示していない排気管の後方に設
置してある触媒に流れ込む恐れがあり、この結果、触媒
の性能を低下させ、排気ガスの浄化効率が悪化し、有害
な排気ガスを外気に放出する恐れがある。本実施例によ
る二重管構造エキゾーストマニホールドでは、外筒30
1と内管302との隙間331より、隙間331を形成
するための中子砂を抜き取ることができるため、新たな
る砂抜き穴を設ける必要が無く、さらに、砂抜きが中子
の端部で行われるため、隙間331の中子砂を抜きやす
くなり、隙間に中子砂が残ることは無い。また、内管保
持部材304は、横幅を小さくしてあるため、図2に示
すように隙間331を塞ぐことはなく、中子砂が隙間3
31に残ることはない。
【0055】内管302の先端部305は、エンジン側
フランジ303面より外側に突き出しており、内管30
2と内管保持部材304を一体に鋳ぐるみ後、エンジン
側フランジ303面を平らに加工する時に、内管302
の先端とフランジ303面が同一になるように加工を行
う。この結果、内管302の先端がガスケット311に
接するため、内管302内の排気ガスが隙間331へ流
れ込むことを抑制できる。
【0056】次に、上記実施例の二重構造エキゾースト
マニホールドの作用を説明する。
【0057】まず、エンジン始動時における排気ガス温
度の昇温について説明する。
【0058】エンジンの停止直後を除き、エンジン始動
時の二重構造エキゾーストマニホールドの外筒301及
び内管302の温度は、外気温と同じである。エンジン
始動後、二重構造エキゾーストマニホールド内では、内
管302内を流れる排気ガスによって、まず内管302
が暖められる。この結果、内管302の壁温は上昇する
が、内管302に与えた熱量だけ排気ガスの温度は低下
する。
【0059】本実施例の二重構造エキゾーストマニホー
ルドでは、内管302の肉厚を薄くしているので、内管
302の熱容量が小さく、内管302の壁温が早期に上
昇する。従って、排気ガスから内管302への伝熱量が
低く抑えられ、排気ガスの温度低下が抑制され、その結
果、本実施例の二重構造エキゾーストマニホールドの後
方に設置してある触媒の入口ガス温度を早期に上昇させ
ることができる。
【0060】この時、内管302と外筒301の隙間に
排気ガスが漏れ出すと、図8に示すように、特に、エン
ジン始動直後において、排気管後方に設置してある触媒
に流れ込む排気ガス温度を大きく低下させ、排気ガスの
浄化効率を悪化させることになる。本実施例による二重
管構造エキゾーストマニホールドでは、内管302の先
端部は、フランジ303面と同一になっている。フラン
ジ303に取り付けられるガスケット311の穴は内管
302の先端部内径より小さいため、内管302の先端
は、ガスケット311に接し、内管302と隙間331
はガスケット311でシールされ、排気ガスが隙間33
1へ漏れ出すことを防止でき、触媒の浄化効率を向上さ
せることになる。
【0061】次に、市街地走行等の排気ガスやエキゾー
ストマニホールドが十分に暖まった状態では、内管30
2と外筒301の管壁温の違い、及び管を構成する材料
の違いのため、内管302と外筒301との間に熱膨張
の差が生じる。
【0062】すなわち、外筒301は、直接排気ガスに
曝されず、また、走行風により冷却されるため、表面温
度が低くなり、内管302に比べて、熱膨張が少ない。
一方、高温の排気ガスに直接曝され、内管302と外筒
301の隙間331の空気層で断熱される内管302は
高温となり、大きな熱膨張が発生する。
【0063】内管302全体の熱膨張は、その大部分を
内管302の途中に適宜形成してある、外筒側に向かっ
て凸状に形成された熱膨張吸収部310により吸収され
る。エンジン側フランジ303部では、内管302の熱
膨張による伸びが、内管保持部材304近傍の熱膨張吸
収部310で吸収されるため、内管保持部材304へ応
力は緩和され、内管保持部材304の変形及び破損を防
止できる。
【0064】内管保持部材304により、内管302の
内管保持部材304が溶接固定されている位置は固定さ
れるため、内管302の内管保持部材304よりエンジ
ン側の熱膨張による伸びは僅かな量となる。この僅かな
伸びは、内管302のエンジン側先端部305での外筒
301への径の拡大と、内管保持部材304のR部で吸
収される。このため、内管302の伸びが、ガスケット
311とエンジンに抑えられ、内管302の先端部30
5が破損することを防止できる。
【0065】二重構造エキゾーストマニホールドのフロ
ントチューブ側のフランジ部構造についても、エンジン
側フランジ303部構造と同様の構造とすることで、砂
抜きの穴を設けることなく、中子砂を効率よく抜き出す
ことができ、さらに、排気ガスが隙間331へ漏れるこ
とによるガス温低下を抑制し、さらに、熱膨張と収縮に
よる内管302の破損を防止できる。
【0066】[実施例2]図4は、本発明の実施例2の
エンジン側フランジ部の断面図を示す。内管402に
は、内管保持部材404が溶接固定されており、内管保
持部材404の下流には、外筒401側に向かって凸状
に膨らむ熱膨張吸収部410が形成されている。内管4
02のエンジン側先端部406は、径の大きさを変える
ことなくエンジン側に伸びており、先端部406は、エ
ンジン側フランジ403面より内側に位置する。エキゾ
ーストマニホールドとエンジンをシールするガスケット
411は、ステンレス等の金属で成形されており、内側
は、エキゾーストマニホールド側に向かって折り曲げら
れ、円筒部412を形成している。円筒部412の内径
は、内管402の外径より僅かに大きく形成されてい
る。
【0067】エンジンとエキゾーストマニホールドのフ
ランジ403の間にガスケット411が装着された状態
で、エキゾーストマニホールドの内管402の外周は、
ガスケットの円筒部412の中に挿入される。この時、
内管402とガスケットの円筒部412の隙間は小さい
ため嵌合状態となる。なお、内管保持部材404と熱膨
張吸収部410の構造及び作用は実施例1と同じであ
る。
【0068】本実施例による二重構造エキゾーストマニ
ホールドでは、内管402がガスケットの円筒部412
に密着挿入されているため、内管402内を流れる排気
ガスが、内管402と外筒401との隙間431へ流れ
込むのを、大部分抑制できる。また、高温時では、内管
402の内管保持部材404との溶接固定部よりエンジ
ン側の熱膨張による伸びは、内管402とガスケットの
円筒部412は固定されていないため、内管402がガ
スケットの円筒部412内を移動することで吸収され
る。
【0069】[実施例3]図5は、本発明の実施例3の
エンジン側フランジ部の断面図を示す。内管502に
は、内管保持部材504が溶接固定されており、内管保
持部材504の下流には、外筒501側に向かって凸状
に膨らむ熱膨張吸収部510が形成されている。内管の
エンジン側先端部505は、外筒501側に向かって径
を拡張されており、内管の先端部505の径は、先端部
で、エンジンのエキゾーストポートの径より拡大してい
る。内管502のエンジン側先端部505は、エキゾー
ストマニホールドのエンジン側フランジ503より内側
に位置する。エキゾーストマニホールドとエンジンをシ
ールするガスケット511は、耐酸化性や耐高温性のス
テンレス等の金属で成形されており、内側は、エキゾー
ストマニホールド側に向かって折り曲げられ、円筒部5
12を形成している。該円筒部512は、ガスケット5
11の円盤状の面より先端に向かって径を僅かに縮小し
ており、円筒部512の外径は、内管502の先端部5
05の内径より僅かに小さく形成されている。
【0070】エンジンとエキゾーストマニホールドのフ
ランジ503の間にガスケット511が装着された状態
で、ガスケット511の円筒部512は、エキゾースト
マニホールドの内管502の中に挿入される。この時、
内管502の先端部505は、径を先端に向かって拡大
しており、一方、ガスケット511の円筒部512の先
端は径を縮小しているため、嵌合状態となる。なお、内
管保持部材504と熱膨張吸収部510の構造及び作用
は実施例1と同じである本実施例による二重構造エキゾ
ーストマニホールドでは、ガスケットの円筒部512が
内管502に密着挿入されているため、内管502内を
流れる排気ガスが、内管502と外筒501との隙間5
31へ流れ込むのを、前記実施例に比べて、さらに抑制
できる。また、高温時では、内管502の内管保持部材
504との溶接固定部よりエンジン側の熱膨張による伸
びは、内管502とガスケット511の円筒部512は
固定されていないため、内管502がガスケットの円筒
部512の外周を移動することで吸収される。
【0071】[実施例4]図6は、本発明の実施例4の
エンジン側フランジ部の断面図を示す。内管602に
は、内管保持部材604が溶接固定されており、内管保
持部材604の下流には、外筒601側に向かって凸状
に膨らむ熱膨張吸収部610が形成されている。内管6
02のエンジン側先端部606は、径の大きさを変える
ことなくエンジン側に伸びており、先端部606は、エ
ンジン側フランジ603面より外側に位置する。
【0072】エンジンとエキゾーストマニホールドの間
には、排気ガスをシールする第1のガスケット611と
サポート部材614と第2のガスケット613が装着さ
れている。第1のガスケットは、穴の径を内管602の
外径より僅かに大きく形成され、内管602を保持する
ように、エキゾーストマニホールドのエンジン側フラン
ジ603に密着する。また、第1のガスケット611
は、高温の排気ガスにその一部を曝されるため、耐高温
性と耐酸化性の材質で形成されている。第2のガスケッ
トは、内管602、及びエンジンのエキゾーストポート
の内径より大きく、エンジン側に密着している。サポー
ト部材614は、内管602の外径より大きな穴を持
ち、第1のガスケット611と第2のガスケット613
の間に挿入され、内管602の先端部606が、サポー
ト部材614の中に位置する。なお、内管保持部材60
4と熱膨張吸収部610の構造及び作用は実施例1と同
じである。
【0073】本実施例による二重構造エキゾーストマニ
ホールドでは、内管602が第1のガスケット611に
密着挿入されているため、内管602内を流れる排気ガ
スが、内管602と外筒601との隙間631へ流れ込
むのを抑制できる。また、第1のガスケット611で内
管602を保持するための内管602のフランジ603
面より突き出している部分と、高温時での、内管602
の内管保持部材604との溶接固定部よりエンジン側の
熱膨張による伸びは、内管602の外径より大きな穴径
を持つサポート部材614内で吸収される。この時、内
管602全体の伸びは、実施例1と同様に、内管602
の途中に形成されている熱膨張吸収部610で吸収され
るため、サポート部材614内での内管602の伸びは
僅かであるため、内管602の先端606が、エンジン
に突き当たり破損することはない。
【0074】[実施例5]図7は、本発明の実施例5の
エンジン側フランジ部の断面図を示す。第1のガスケッ
ト711と第2のガスケット713の間に挿入されてい
るサポート714と、内管702以外の構造は実施例4
と同じである。内管702は、熱膨張吸収部710より
エンジン側において、内径をエンジンのエキゾーストポ
ートの内径より大きくしてある。それ以外の構造は実施
例4と同じである。サポート部材714は、穴の内径を
エンジンのエキゾーストポートと同等で、エキゾースト
マニホールドの内管702の先端部706の内径より小
さく成形してある。サポート部材714のエキゾースト
マニホールド側には、U字型の溝715を全周にわたっ
て形成されている。エキゾーストマニホールドをエンジ
ンに取り付けた状態で、サポート部材714のU字型の
溝715に内管702の先端部706が挿入される。
【0075】本実施例による二重構造エキゾーストマニ
ホールドでは、第1のガスケット711に排気ガスが直
接当たるのを防ぎ、第1のガスケット711の劣化を防
止できるため、第1のガスケット711を耐酸化性や耐
高温性の材料にする必要がない。その他の効果、実施例
4と同じである。
【0076】なお、内管702の内径を大きくする部位
は、熱膨張吸収部710以外でも効果に変わりはなく、
また、内管702の先端部706が、外筒701に向か
って径を拡張しても効果は同じである。
【0077】[実施例6]実施例1において、排気ガス
をシールするガスケット311を材料を耐酸化性や耐高
温性のステンレス等の金属としたものである。
【0078】本実施例では、内管302の先端305の
伸びを金属製のガスケット311で抑えることになり、
内管302によるエンジン側への傷の発生を抑制でき
る。
【0079】[実施例7]実施例1において、内管30
2の熱膨張吸収部310を、内管保持部材304が溶接
されている部位より下流側に複数個設置するものであ
る。
【0080】本実施例では、内管保持部材304にかか
る応力を低減することができ、内管保持部材304を対
応力性の低いものとする事ができる。
【0081】[実施例8]実施例1において、内管保持
部材304の内管302への溶接を、スポット溶接とし
たものである。
【0082】本実施例では、内管保持部材304の内管
302への溶接が容易となり、また、内管302との接
触部が少なくなるため、内管302から外筒301へ逃
げる熱量が低減され、内管302の壁温低下を抑制し、
引いては、排気ガス温度の早期上昇に繋がる。
【0083】[実施例9]図12は、本発明の実施例9
のエンジン側フランジ部の断面図であって、エンジンに
取り付ける前の状態を、図13は、エンジンに装着した
状態を示す。
【0084】内管1202には、内管保持部材1204
が溶接固定されており、内管保持部材1204の下流に
は、外筒1201側に向かって凸状に膨らむ熱膨張吸収
部1210が形成されている。内管1202のエンジン
側先端部は、径の大きさを変えることなくエンジン側に
伸びており、内管1202の先端部は、エンジン側フラ
ンジ1203面より内側に位置する。エキゾーストマニ
ホールドのエンジン側フランジ部1203には、ステン
レス等の金属材で形成されたリングサポート1232が
鋳込まれている。リングサポート1232のエキゾース
トマニホールドのフランジ1203側は、フランジ12
03と同一面に加工されているか、フランジ1203内
に位置し、内管1202のエンジン側先端部がリングサ
ポート1232の長さ方向で中心部近傍に位置するよう
な長さを持つ。また、リングサポート1232の内面
は、エキゾーストマニホールドのフランジ面1203か
ら内部に向かって径を絞るように、平滑に加工されてい
る。リングガスケット1233の芯の外径は、内管12
02のエンジン側先端の円筒形部外径と、リングサポー
ト1232の最も径の小さい内径との隙間より大きくな
っている。
【0085】エンジンに、エキゾーストマニホールド1
201が取り付けられた状態で、リングガスケット12
33は、内管1202のエンジン側先端の円筒部外周
と、リングサポート1232の平滑に加工された内面
と、エンジンのフランジ面に密に接触するため、内管1
202と外筒1201の隙間1231と、内管1202
内とは、エキゾーストマニホールドのエンジン側でシー
ルされる。なお、内管保持部材1204と熱膨張吸収部
1210の構造及び作用は実施例1と同じである。
【0086】本実施例による二重構造エキゾーストマニ
ホールドでは、リングサポート1232と内管1202
との間は大きく隙間が形成されているため、鋳造後の中
子砂が抜きやすく、隙間に中子砂が残ることはない。
【0087】エキゾーストマニホールドのエンジン側で
は、内管1202の先端部と外筒1201は、リングサ
ポート1232を介して、リングガスケット1233で
シールされているため、内管1202内を流れる排気ガ
スが、隙間1231へ漏れ出すことを防止でき、触媒の
浄化効率を向上させることになる。さらに、エキゾース
トマニホールドのフランジ1203とエンジンのフラン
ジ部は、同様に、リングサポート1232を介して、リ
ングガスケット1233でシールされているため、排気
ガスが外気へ漏れることはない。また、高温時では、内
管1202の内管保持部材1204との溶接固定部より
エンジン側の熱膨張による伸びは、内管1202とリン
グガスケット1233は固定されていないため、内管1
202がリングガスケット1233内を移動することで
吸収される。
【0088】なお、エキゾーストマニホールドのフラン
ジ1203とエンジンのフランジ面に、板状のガスケッ
トを装着しても同じ作用である。
【0089】[実施例10]図14は、本発明の実施例
10のエンジン側フランジ部の断面図を示す。内管14
02のエンジン側先端部は、径の大きさを変えることな
くエンジン側に伸びており、内管1402の先端部に
は、外筒1401側に向かって凸状に膨らむ熱膨張吸収
部1410が形成され、その先端はエンジン側フランジ
1403面より内側に位置する。
【0090】エキゾーストマニホールドのフランジ14
03部の内管1402側には、エンジン側平滑面からエ
キゾーストマニホールド内部に向かって、内径が小さく
なるようにフランジ平滑カット部1434が平面加工さ
れている。リングガスケット1433の芯の外径は、内
管1402のエンジン側先端の円筒形部外径と、フラン
ジ平滑カット部1434の最も径の小さい内径との隙間
より大きくなっている。
【0091】エンジンに、エキゾーストマニホールド1
401が取り付けられた状態で、リングガスケット14
33は、内管1402のエンジン側先端の円筒部外周及
び、内管1402のエンジン側先端部に形成した熱膨張
吸収部1410のR形状の凸部と、エキゾーストマニホ
ールドのフランジ平滑カット部1434の平面と、エン
ジンのフランジ面に密に接触するため、内管1402と
外筒1401の隙間1431と、内管1402内とは、
エキゾーストマニホールドのエンジン側でシールされ
る。
【0092】本実施例による二重構造エキゾーストマニ
ホールドでは、外筒1401と内管1402との間は狭
くなるが、隙間は形成されているため、鋳造後の中子砂
が抜き難くなることはなく、また、隙間に中子砂が残る
ことはない。
【0093】エキゾーストマニホールドのエンジン側で
は、内管1402の先端部、及び、先端部近傍の熱膨張
吸収部1410と外筒1401は、リングガスケット1
433でシールされているため、内管1402内を流れ
る排気ガスが、隙間1431へ漏れ出すことが防止で
き、触媒の浄化効率を向上させることになる。エキゾー
ストマニホールド1401とエンジンのフランジ面から
の排気ガス漏れ防止は、実施例9と同じである。また、
高温時の内管1402の熱膨張は、内管1402のエン
ジン側先端部に形成された熱膨張吸収部1410で吸収
される。
【0094】[実施例11]図15は、本発明の実施例
11のエンジン側フランジ部の断面図を示す。内管15
02のエンジン側先端部は、径の大きさを変えることな
くエンジン側に伸びており、その先端はエンジン側フラ
ンジ1503面より内側に位置する。エキゾーストマニ
ホールドをエンジンに取り付けた状態で、エキゾースト
マニホールドのフランジ1503面と、エンジンのフラ
ンジ面の間には、板状のガスケット1511が装着され
ている。内管1502の先端部と板状のガスケット以外
の構造は、実施例10と同じである。
【0095】本実施例による二重構造エキゾーストマニ
ホールドでは、リングガスケット1533の芯の外径が
大きくなるため、高温時に、排気ガスの圧力が高くな
り、排気ガスがリングガスケット1533から外気へ逃
げる恐れがあるが、板状ガスケット1511により防止
できる。なお、高温時に、排気ガスが内管1502と外
筒1501の隙間1531へ漏れても問題はない。
【0096】[実施例12]図16は、本発明の実施例
12のエンジン側フランジ部の断面図を示す。内管16
02の先端部は、エンジン側に向かって径を縮小する径
縮小部1635からなる。内管1602の径縮小部16
35以外の構造は、実施例9と同じである。
【0097】本実施例による二重構造エキゾーストマニ
ホールドでは、内管1602のエンジン側先端部に径縮
小部1635を形成しているため、リングガスケット1
633の取付が容易になる。
【0098】[実施例13]図17、図18は、本発明
の実施例13のエンジン側フランジ部の断面図、及びフ
ロントチューブ側断面図を示す。本実施例は、エキゾー
ストマニホールドのエンジン側で、実施例10におい
て、内管1702を外筒1701に固定するための内管
保持部材を廃止した構造である。エキゾーストマニホー
ルドのフロントチューブ1843側では、内管1802
のフロントチューブ1843側先端部が、径を変更する
ことなく、エキゾーストマニホールドのフロントチュー
プ側フランジ1844面より、フロントチューブ184
3側に位置している。エキゾーストマニホールド180
1のフロントチューブ側フランジ1844部において
は、フランジ1844のフロントチューブ側平滑面から
エキゾーストマニホールド内部に向かって、内径が小さ
くなるようにフランジ平滑カット部1834が平面加工
されている。フロントチューブ1843は、エキゾース
トマニホールドの内管1802の外径より大きな内径を
持つ。金属製のリングガスケット1832は、フランジ
平滑カット部1834の最も小さい内径と、エキゾース
トマニホールドの内管1802の外径との隙間より大き
な芯の外径を持つ。エキゾーストマニホールド1801
にフロントチューブ1843を取り付けた状態で、リン
グガスケット1833が、エキゾーストマニホールドの
内管1802の外周と、フランジ平滑カット部1834
と、フロントチューブ1843のフランジ1842面に
密に装着される。
【0099】本実施例による二重構造エキゾーストマニ
ホールドでは、エキゾーストマニホールドの内管170
2,1802が、リングガスケット1733,1833
によって位置決め、及び保持されるため、内管170
2,1802の位置決めと保持のための内管保持部材を
必要としない。
【0100】[実施例14]図19は、本発明の実施例
14のエンジン側フランジ部の断面図を示す。内管19
02のエンジン側先端部1906は、径の大きさを変え
ることなくエンジン側に伸びており、先端部1906
は、エンジン側フランジ1903面より外側に位置す
る。
【0101】エンジンとエキゾーストマニホールドの間
には、サポート部材1914と板状ガスケット1913
が装着されている。サポート部材1914は、内管19
02の外径より大きな穴を持ち、エキゾーストマニホー
ルドのフランジ1903と板状ガスケット1913の間
に挿入され、内管1902の先端部1906が、サポー
ト部材1914の中に位置する。エキゾーストマニホー
ルドのフランジ部1903の内管1902側には、エン
ジン側平滑面からエキゾーストマニホールド内部に向か
って、内径が小さくなるようにフランジ平滑カット部1
934が平面加工されている。リングガスケット193
3の芯の外径は、内管1902のエンジン側先端の円筒
形部外径と、フランジ平滑カット部1934の最も径の
小さい内径との隙間より大きくなっている。
【0102】エンジンに、エキゾーストマニホールド1
901が取り付けられた状態で、エキゾーストマニホー
ルドの内管の先端部1906とサポート部材1914と
は密着はしないが、リングガスケット1933は、内管
1902のエンジン側先端の円筒部外周と、エキゾース
トマニホールドのフランジ平滑カット部1934の平面
と、サポート部材のエキゾーストマニホールド側平面に
密に接触するため、内管1902と外筒1901の隙間
1931と、内管1902内とは、エキゾーストマニホ
ールドのエンジン側でシールされる。
【0103】本実施例による二重構造エキゾーストマニ
ホールドでは、高温時における内管1902の内管保持
部材1904との溶接固定部よりエンジン側の熱膨張に
よる伸びは、内管1902の外径より大きな穴径を持つ
サポート部材1914内で吸収される。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、内管と内管保持部材を鋳ぐるむ時に使用する内
管と外筒の間の隙間を形成するための中子を、内管と外
筒の間の隙間との連通部から抜き出すことができるた
め、中子砂を抜きための砂抜き穴を設ける必要はなく、
作業性が向上すると共に、中子が内管と外筒の間に残留
することを防止できる。
【0105】さらに、内管の肉厚を薄くすることができ
るので、内管の熱容量が小さく内管の壁温が早期に上昇
する。従って、排気ガスから内管への伝熱量が低く抑え
られ、排気ガスの温度低下が抑制され、その結果、エキ
ゾーストマニホールド後方に設置してある触媒の入口ガ
ス温度を上昇させることができる。
【0106】また、内管と外筒との隙間をガスケットで
塞ぐことになり、排気ガスが内管と外筒の隙間に流れ込
むことを防止でき、排気ガス温度が低下する事を抑制で
きる。
【0107】また、高温時は、内管保持部材で内管のエ
ンジン側位置は固定され、さらに、外筒側に径を拡張し
ているため、内管の伸びを小さく押さえ、かつ、僅かな
伸びを径方向に吸収することで、先端の破損を防止で
き、さらに、内管保持部材の下流側に設けた熱膨張吸収
構造により、内管保持部材より下流の内管の熱膨張によ
る伸びを吸収し、内管の破損を防止する。
【0108】請求項2の発明によれば、金属製のガスケ
ットの円筒部を、内管の外周に装着するため、排気ガス
の内管と外筒の隙間への流れ込みを防止でき、排気ガス
の温度低下を抑制できる。
【0109】また、高温時における、内管に溶接固定さ
れている内管保持部材よりエンジン側の内管の熱膨張に
よる伸びは、金属ガスケットの円筒部で吸収するため、
内管の破損を防止できる。
【0110】請求項3の発明によれば、金属製のガスケ
ットの円筒部を、内管の内側に装着するため、排気ガス
の内管と外筒の隙間への流れ込みを防止でき、排気ガス
の温度低下を抑制できる。
【0111】また、高温時における、内管に溶接固定さ
れている内管保持部材よりエンジン側の内管の熱膨張に
よる伸びは、内管の径拡張部と、金属ガスケットの円筒
部で吸収するため、内管の破損を防止できる。
【0112】請求項4の発明によれば、内管のエンジン
側先端の拡張や、ガスケットの曲げ加工を行うことな
く、第1のガスケットで排気ガスの内管と外筒の隙間へ
の漏れを防止し、排気ガス温度の低下を抑制する。ま
た、サポート部材により、高温時の内管の伸びを吸収
し、内管破損を防止できる。
【0113】請求項5の発明によれば、内管と外筒との
隙間への排気ガス漏れを防止する第1ガスケットに、長
時間にわたり排気ガスが接することによるガスケットの
劣化を抑制できる。
【0114】請求項6の発明によれば、内管の先端の伸
びを金属製のガスケットで抑えることになり、内管によ
るエンジン側への傷の発生を抑制できる。
【0115】請求項7の発明によれば、高温時に、内管
の熱膨張の伸びによる内管保持部材の劣化を防止でき
る。
【0116】請求項8の発明によれば、内管保持部材の
溶接固定が容易となり、また、内管に直接接している部
材の熱容量を低減することになり、排気ガス温度の上昇
を早めることができる。
【0117】請求項9の発明によれば、エキゾーストマ
ニホールドの外筒と内管の隙間と、外筒のフランジ面と
エンジンとの間をリングガスケットでシールするため、
排気ガスのエキゾーストマニホールド外部への散逸と、
内管と外筒の隙間への流れ込みを防止することができ、
さらに、エキゾーストマニホールドをエンジンに取り付
ける時に、内管の位置決めが容易になる。
【0118】また、エキゾーストマニホールド本体とは
別体のリングサポートを用いることで、リングガスケッ
トの径を小さくすることができる。また、リングサポー
トの内径は、内管の外径より十分に大きいため、鋳造後
の砂抜きは容易である。
【0119】請求項10の発明によれば、内管の熱膨張
吸収構造のR部と、エキゾーストマニホールドのフラン
ジの平滑カット部をリングガスケットでシールするた
め、別体のリングサポートを必要としない。
【0120】請求項11の発明によれば、円筒形の内管
の先端部とエキゾーストマニホールドのフランジの平滑
カット部を径の大きなリングガスケットでシールするた
め、別体のリングサポートや、内管の先端部での熱膨張
吸収構造を必要としない。
【0121】請求項12の発明によれば、内管の先端部
をエンジン側に向かって径を縮小しており、さらに、エ
キゾーストマニホールドとは別体のリングサポートが、
内径をエキマニ内部に向かって径を縮小するため、リン
グガスケットの装着が容易となる。
【0122】請求項13の発明によれば、エキゾースト
マニホールドのフロントチューブ側で、内管と外筒との
隙間と、外筒とフロントチューブの間をリングガスケッ
トでシールするため、内管の位置決めと保持が容易とな
り、エンジン側フランジ部で内管の保持部材を必要とし
ない。
【0123】請求項14の発明によれば、内管のエンジ
ン側先端の拡張や縮小の加工を行うことなく、リングガ
スケットで排気ガスの内管と外筒の隙間への漏れを防止
し、排気ガス温度の低下を抑制する。また、サポート部
材により、高温時の内管の伸びを吸収し、内管破損を防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した自動車のエキゾーストマニホ
ールドの概略構造図である。
【図2】本発明の実施例を示すエキゾーストマニホール
ドのフランジ面加工前を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例を示すエンジンに装着した状態
を示す図である。
【図4】本発明の実施例2を示すエンジンに装着した状
態を示す図である。
【図5】本発明の実施例3を示すエンジンに装着した状
態を示す図である。
【図6】本発明の実施例4を示すエンジンに装着した状
態を示す図である。
【図7】本発明の実施例5を示すエンジンに装着した状
態を示す図である。
【図8】本発明による触媒に流入する排気ガス温度の変
化を示す図である。
【図9】従来例の縦断面図である。
【図10】従来例の縦断面図である。
【図11】従来例の縦断面図である。
【図12】本発明の実施例9を示すエンジンに装着する
前の状態を示す図である。
【図13】本発明の実施例9を示すエンジンに装着した
状態を示す図である。
【図14】本発明の実施例10を示すエンジンに装着し
た状態を示す図である。
【図15】本発明の実施例11を示すエンジンに装着し
た状態を示す図である。
【図16】本発明の実施例12を示すエンジンに装着し
た状態を示す図である。
【図17】本発明の実施例13を示すエンジンに装着し
た状態を示す図である。
【図18】本発明の実施例13を示すフロントチューブ
に装着した状態を示す図である。
【図19】本発明の実施例14を示すエンジンに装着し
た状態を示す図である。
【符号の説明】
301,401,501,601,701,1201
外筒 302,402,502,602,702,1202
内管 303,403,503,603,703,1203
フランジ 304,404,504,604,704,1204
内管保持部材 310,410,510,610,710,1210
熱膨張吸収構造 311,411,511 ガスケット 613,713 第2ガスケット 614,714,1914 サポート 331,431,531,631,731,1231
内管と外筒の隙間 1232 リングサポート 1233,1833 リングガスケット 1434,1834 フランジ平滑カット部 1635 内管径縮小部 1843 フロントチューブ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス材で薄肉に形成された内管を
    鋳鉄で鋳ぐるみ、前記内管内を排気ガスの通路とするエ
    ンジンの二重構造エキゾーストマニホールドにおいて、 前記内管のエンジン側フランジ部で、帯状の板材の一端
    を内管の外筒側に溶接固定し、該板材の他端は内管より
    R形状で外筒に向かって伸び、該板材の先端は外筒に鋳
    込み固定されている複数個の内管保持部材と、前記内管
    のエンジン側先端は、外筒側に径を拡張しており、該内
    管の拡張部は、フランジ部端面でエンジンのエキゾース
    トポートの内径より径を拡大し、前記内管の先端と、エ
    キゾーストマニホールドのエンジン側フランジとは、同
    一面に加工されている該内管のエンジン側径拡張の先端
    部と、前記内管の、該内管に溶接固定された前記内管保
    持部材より下流側において、前記外筒側に向かって該内
    管の一部をR形状の凸状に膨む内管の熱膨張吸収構造
    と、エンジンのヘッドと前記エキゾーストマニホールド
    との間で排気ガスをシールするガスケットであって、前
    記内管の径拡張部の内径より小さい穴のガスケットを持
    つことを特徴とする二重構造エキゾーストマニホール
    ド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の二重構造エキゾーストマ
    ニホールドであって、前記内管のエンジン側先端部にお
    いて、 内径を拡張することなくエキゾーストマニホールドのエ
    ンジン側フランジ面より内側に位置する内管と、前記ガ
    スケットをステンレス等の金属で形成し、該ガスケット
    の内側にエキゾーストマニホールド側に折り曲げた円筒
    部を持ち、該円筒部は、前記エキゾーストマニホールド
    とエンジンの間に装着された状態で、前記内管の外周に
    装着されるガスケットを持つことを特徴とする二重構造
    エキゾーストマニホールド。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の二重構造エキゾーストマ
    ニホールドであって、前記内管のエンジン側先端部にお
    いて、 エンジン側に向かって径を拡張し、該内管の先端は、エ
    ンジン側フランジ面より内側に位置する内管と、前記ガ
    スケットをステンレス等の金属で形成し、該ガスケット
    の内側をエキゾーストマニホールド側に折り曲げた円筒
    部を持ち、該円筒部はエキゾーストマニホールドの内部
    に向かって径を縮小し、前記エキゾーストマニホールド
    とエンジンの間に装着された状態で、前記内管の径拡張
    部の内側に装着されるガスケットを持つことを特徴とす
    る二重構造エキゾーストマニホールド。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の二重構造エキゾーストマ
    ニホールドであって、前記内管のエンジン側先端部にお
    いて、 内径を拡張することなくエキゾーストマニホールドのエ
    ンジン側フランジ面よりエンジン側に位置する内管と、
    エキゾーストマニホールドのフランジとエンジンとの間
    に、前記内管の外周とエキゾーストマニホールドのフラ
    ンジに密着する排気ガスをシールする第1のガスケット
    と、エンジンのエキゾーストポートの内径より大きな穴
    を持ちエンジンに密着する第2のガスケットと、前記第
    1のガスケットと前記第2のガスケットの間で、前記内
    管の外径より大きな穴を持ち、前記内管の先端部が、該
    サポートの穴の中に位置する厚みを持つサポートを持つ
    ことを特徴とする二重構造エキゾーストマニホールド。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の二重構造エキゾーストマ
    ニホールドであって、前記サポート部材は、前記内管よ
    り小さい穴を持ち、前記エキゾーストマニホールド側に
    U字型の溝を全周にわたり形成し、該U字型の溝の中に
    前記内管のエンジン側先端部が挿入されることを特徴と
    する二重構造エキゾーストマニホールド。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の二重構造エキゾーストマ
    ニホールドであって、前記ガスケットをステンレス等の
    金属で形成することを特徴とする二重構造エキゾースト
    マニホールド。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の二重構造エキゾーストマ
    ニホールドであって、前記内管の、該内管に溶接固定さ
    れた前記内管保持部材より下流側に、前記外筒側に向か
    って該内管の一部をR形状の凸状に膨む内管の熱膨張吸
    収構造を複数個持つことを特徴とする二重構造エキゾー
    ストマニホールド。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の二重構造エキゾーストマ
    ニホールドであって、前記内管保持部材は、前記内管の
    外周にスポット溶接で固定されていることを特徴とする
    二重構造エキゾーストマニホールド。
  9. 【請求項9】 請求項2記載の二重構造エキゾーストマ
    ニホールドであって、前記エキゾーストマニホールドの
    エンジン側フランジ部には、ステンレス等の金属材で円
    筒形に形成され、外周をエキゾーストマニホールドの鋳
    造時に鋳込み、内面は、前記フランジ面よりエキゾース
    トマニホールド内部に向かって内径を絞り、径の最も小
    さいところで、前記二重構造エキゾーストマニホールド
    の内管より大きく、かつ、前記内管のエンジン側先端部
    より内側までの長さを持ち、該内面は平滑に加工され、
    エンジン側の面は、前記エキゾーストマニホールドのフ
    ランジ面と同一面に加工されているか、若しくは、エキ
    ゾーストマニホールドの内部に鋳込まれているリングサ
    ポートと、前記リングサポートの最も小さい内径と、前
    記内管の外径との隙間より大きな芯の外径を持つ金属製
    のリングガスケットからなり、前記エキゾーストマニホ
    ールドをエンジンに取り付けた状態で、前記リングガス
    ケットが、前記内管の外周と前記リングサポートの内面
    と、エンジンのフランジ面との間に密に装着されたこと
    を特徴とする二重構造エキゾーストマニホールド。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の二重構造エキゾースト
    マニホールドであって、前記内管のエンジン側先端部に
    形成されている、前記外筒側に向かって該内管の一部を
    R形状の凸状に膨らむ内管の熱膨張吸収構造と、前記エ
    キゾーストマニホールドのエンジン側フランジ部におい
    て、 該フランジのエンジン側平滑面からエキゾーストマニホ
    ールド内部に向かって、内径が小さくなるように平面加
    工されたフランジ平滑カット部と、前記フランジ平滑カ
    ット部の最も小さい内径と前記内管の外径との隙間より
    大きな芯の外径を持つ金属製のリングガスケットからな
    り、前記エキゾーストマニホールドをエンジンに取り付
    けた状態で、前記リングガスケットが、前記内管のエン
    ジン側先端部の外周、若しくは、前記内管の熱膨張吸収
    構造の凸部の外周と、前記フランジ平滑カット部と、エ
    ンジンのフランジ面との間に密に装着されたことを特徴
    とする二重構造エキゾーストマニホールド。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の二重構造エキゾース
    トマニホールドであって、前記内管に溶接固定されてい
    る内管保持部材よりエンジン側の内管において、 熱膨張吸収構造を設けることなくエキゾーストマニホー
    ルドのエンジン側フランジ面よりエキゾーストマニホー
    ルド内部に位置する内管と、前記エキゾーストマニホー
    ルドをエンジンに取り付けた状態で、前記リングガスケ
    ットが、前記内管のエンジン側先端部の外周と、前記フ
    ランジ平滑カット部と、エンジンのフランジ面との間に
    密に装着されたことを特徴とする二重構造エキゾースト
    マニホールド。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の二重構造エキゾースト
    マニホールドであって、前記内管のエンジン側の先端部
    で、内管の径をエンジン側に向かって縮小する内管のエ
    ンジン側径縮小の先端部と、内面が前記フランジ面より
    エキゾーストマニホールド内部に向かって内径を絞って
    あるリングサポートからなり、前記エキゾーストマニホ
    ールドをエンジンに取り付けた状態で、前記リングガス
    ケットが、前記内管の径縮小先端部の外周と、前記リン
    グサポートの内面と、エンジンのフランジ面との間に密
    に装着されたことを特徴とする二重構造エキゾーストマ
    ニホールド。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の二重構造エキゾース
    トマニホールドであって、前記外筒とは固定されない前
    記内管のエンジン側先端部と、前記エキゾーストマニホ
    ールドのフロントチューブ側で、該エキゾーストマニホ
    ールドのフロントチューブ側フランジ面より、フロント
    チューブ側に位置する前記内管のフロントチューブ側先
    端と、前記エキゾーストマニホールドのフロントチュー
    ブ側フランジ部において、 該フランジのフロントチューブ側平滑面からエキゾース
    トマニホールド内部に向かって、内径が小さくなるよう
    に平面加工されたフランジ平滑カット部と、前記内管の
    外径より大きな内径を持つフロントチューブと、前記フ
    ランジ平滑カット部の最も小さい内径と前記内管の外径
    との隙間より大きな芯の外径を持つ金属製のリングガス
    ケットからなり、前記エキゾーストマニホールドに前記
    フロントチューブを取り付けた状態で、前記リングガス
    ケットが、前記内管の外周と前記フランジ平滑カット部
    と、フロントチューブのフランジ面に密に装着されたこ
    とを特徴とする二重構造エキゾーストマニホールド。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の二重構造エキゾース
    トマニホールドであって、前記内管のエンジン側先端部
    において、 内径を拡張することなくエキゾーストマニホールドのエ
    ンジン側フランジ面よりエンジン側に位置する内管と、
    エンジンのエキゾーストポートの内径より大きな穴を持
    ちエンジンに密着するガスケットと、前記エキゾースト
    マニホールドのエンジン側フランジ面とガスケットの間
    で、前記内管の外径より大きな穴を持ち、前記内管の先
    端部が、該サポートの穴の中に位置する厚みを持つサポ
    ートからなり、前記エキゾーストマニホールドをエンジ
    ンに取り付けた状態で、前記リングガスケットが、前記
    内管の外周と前記フランジ平滑カット部と、前記サポー
    トのエキゾーストマニホールド側面に密に装着されたこ
    とを特徴とする二重構造エキゾーストマニホールド。
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