JPH09112585A - オートクラッチ制御装置 - Google Patents

オートクラッチ制御装置

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JPH09112585A
JPH09112585A JP7294839A JP29483995A JPH09112585A JP H09112585 A JPH09112585 A JP H09112585A JP 7294839 A JP7294839 A JP 7294839A JP 29483995 A JP29483995 A JP 29483995A JP H09112585 A JPH09112585 A JP H09112585A
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伸之 西村
Hirotaka Sasa
裕貴 佐々
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッチをアクチュエータで制御するオート
クラッチ制御装置では、ニュートラル学習点より半クラ
ッチ状態になる位置まで移動させるクラッチスピード
は、半クラッチ状態になった時に適切なエンジン回転数
となるように設定される。しかし、クラッチに撓みが生
じたり磨耗が進行したりすると、実駆動力伝達点に到達
するまでの時間が長くなり、エンジンが吹け上がった
り、クラッチ滑りがひどくなる。 【解決手段】 トランスミッションをギヤインした状態
で半クラッチになるクラッチストローク(ギヤイン学習
点PG )を求め、この点とニュートラル学習点との間隔
に応じてスピード倍率を定めておく。そして、従来の方
法で求めたクラッチスピードにスピード倍率を乗じた値
を、クラッチスピードとして設定する。クラッチに撓み
が生じたりして前記間隔が大となると、クラッチスピー
ドが大にされ時間経過は点線矢印のようになるので、エ
ンジンの吹け上がり等が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】オートクラッチ車のクラッチ
は、クラッチアクチュエータによって制御されるが、本
発明は、クラッチを接続するスピード(以下、「クラッ
チスピード」という)の設定の仕方を改良したオートク
ラッチ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両のクラッチ制御は、マニュアル車で
はクラッチペダルによって行われるが、オートクラッチ
車では、コントローラからのクラッチ制御信号で制御さ
れるクラッチアクチュエータによって行われる。図4
は、クラッチアクチュエータによって駆動されるクラッ
チの1例を示す図である。図4(イ)はクラッチ接の状
態を示し、図4(ロ)はクラッチ断の状態を示してい
る。
【0003】図4において、9はクラッチ、90はクラ
ンクシャフト、91はフライホイール、92はクラッチ
ディスク、93はプレッシャプレート、94はダイヤフ
ラムスプリング、95はレリーズベアリング、96はク
ラッチシャフト、97はレリーズフォーク、98は支
点、99はロッド、20はクラッチアクチュエータ、2
1はクラッチストロークセンサである。
【0004】クランクシャフト90と一体に回転するフ
ライホイール91に対向して、ドーナツ状のクラッチデ
ィスク92が配設され、その背後にプレッシャプレート
93が配設される。ダイヤフラムスプリング94は、通
常はその弾発力によりプレッシャプレート93を押圧し
ているが、クラッチシャフト96上を摺動可能なレリー
ズベアリング95に中心部を押圧された時には、弾発力
が反転して前記押圧を解除する。
【0005】レリーズベアリング95は、クラッチアク
チュエータ20のロッド99によって駆動され、支点9
8を中心に回動するレリーズフォーク97によって、そ
の動きが制御される。クラッチアクチュエータ20は、
図示しないコントローラからのクラッチ制御信号によっ
て制御される。ロッド99を右方に移動すると、クラッ
チは断され、左方に移動すると接される。クラッチスト
ロークセンサ21は、例えば、ロッド99の動きをポテ
ンショメータ等で検出することにより、クラッチストロ
ークを検出する。
【0006】マニュアル車のクラッチと同様に、通常時
は、クラッチは図4(イ)のように接されている。しか
し、発進や変速をするに先立ち、クラッチアクチュエー
タ20がロッド99を右方に移動させ、レリーズベアリ
ング95を左方に移動させて、図4(ロ)のようにクラ
ッチを断にする。
【0007】クラッチの制御が行われるのは発進時や変
速時であるが、発進時や変速時には、クラッチを断から
いきなり完接とはせずに、まず半クラッチに制御する必
要がある。半クラッチへの制御は、半クラッチ状態とな
るであろうというクラッチストロークの点(半クラッチ
点)を、図示しないコントローラにおいて設定してお
き、その半クラッチ点の値に基づいて行われる。クラッ
チを更に接にして行き、最後に完接処理がなされる。以
下、それらについて説明する。
【0008】(半クラッチ点の設定)コントローラに
は、当初、半クラッチ初期設定値が与えられており、こ
れを半クラッチ点として用いるが、その後は、運転中ニ
ュートラルにされる度にコントローラ自らの学習によ
り、次に述べるような「ニュートラル学習点」を得て、
それより少し接方向の位置を半クラッチ点として設定
し、それを用いている。
【0009】ニュートラル学習点とは、トランスミッシ
ョンはニュートラル、クラッチは断、インプットシャフ
ト回転数は0rpmという状態から出発して、クラッチ
を徐々に接方向へ進めてゆき、インプットシャフト回転
数が所定値(例えば、エンジン回転数の半分)まで上昇
した時のクラッチ位置のことである。この位置は、クラ
ッチストロークで表す。
【0010】(発進時)アクセルペダルが踏み込まれた
ことを検出して発進要求が出されたことを検知すると、
クラッチは、まず完断の位置から半クラッチ点に制御さ
れる。そして、トランスミッションのインプットシャフ
ト回転数が上昇して来ると、更に接方向に進められて行
く。 (変速時)チェンジレバーが操作されたことを検出して
変速要求が出されたことを検知すると、まずクラッチは
完断とされる。目標ギヤ段に入れられたことを確認する
と、完断位置から速やかに半クラッチ点に制御される。
半クラッチ点付近で接にする速度はゆるやかにされる
が、その後は再び速やかに接方向へ進められる。
【0011】(クラッチスピードの設定)クラッチを半
クラッチ点に移動するのに合わせ、噴射燃料を増やして
エンジン回転数を上昇させる必要があるわけであるが、
クラッチの移動とエンジン回転数の上昇とをタイミング
よく行うには、クラッチスピードが重要な要素となって
いる。クラッチスピードは、A/Tコントローラ5のメ
モリ5−1に予め格納されているマップに基づいて設定
される。
【0012】図3は、従来のクラッチスピード設定方法
を説明するフローチャートであり、図8は、クラッチス
ピードを設定するために使用するマップを示す図であ
る。図8(イ)は「エンジン回転数−インプットシャフ
ト回転数」(回転数差)に対してクラッチスピードを定
めたマップであり、図8(ロ)はアクセル開度に対して
クラッチスピードを定めたマップであり、図8(ハ)は
インプットシャフト回転数に対してクラッチスピードを
定めたマップである。従来は、これらのマップで求めた
クラッチスピードの中で、最大のものを採用し、それを
クラッチスピードとして設定していた。
【0013】設定されたクラッチスピードは、クラッチ
ディスクが対向するフライホイールに接触し始めるとA
/Tコントローラ5が認識しているところの、ニュート
ラル学習点より適用される。実際に駆動力が伝達され始
める半クラッチ点から少し緩やかにされるが、その後、
再び上記設定クラッチスピードで、クラッチ完接に向か
って移動される。
【0014】図5は、従来のクラッチスピードでの駆動
力伝達までの時間を示す図である。図5では、左端をク
ラッチストローク基準点P0 として、クラッチストロー
クを表している。クラッチ完接点PE までのクラッチス
トロークをSE 、クラッチ完断点PC までのクラッチス
トロークをSC とし、ニュートラル学習点PN1までのク
ラッチストロークをSN1とし、実際に駆動力が伝達され
る実駆動力伝達点PGまでのクラッチストロークをSG
としている。
【0015】また実駆動力伝達点PG から立てた縦軸
は、クラッチディスクがニュートラル学習点から移動し
て来る時間を表している。前記のような方法で設定され
たクラッチスピードで、ニュートラル学習点PN1から実
駆動力伝達点PG まで移動するのに要する時間は、t1
であることを示している。
【0016】(従来の文献)なお、オートクラッチ車の
クラッチ制御に関する従来の文献としては、例えば、特
開昭60−1450号公報、特開昭61−119440号公報等があ
る。特開昭60−1450号公報の技術は、クラッチの磨耗に
対応してクラッチ制御を変化させる技術であり、その制
御の参考とするため、クラッチ内のフライホイールとク
ラッチディスクとのスリップ率が100%であるクラッ
チストロークを、完断位置から接方向に進める場合と、
完接位置から断方向に進める場合とについて、学習する
ようにしたものである。
【0017】特開昭61−119440号公報の技術は、発進時
に積荷が軽いと発進ショックを受けたり、積荷が重いと
走行開始が遅れたりするのを防止する技術である。この
技術では、トランスミッションを無負荷(ニュートラ
ル)にしてインプットシャフトが回転し始める点と、ト
ランスミッションに負荷をかけ(走行ギヤに入れ)てイ
ンプットシャフトが回転し始める点とを求め、両者にク
ラッチ板の磨耗状態やその時の車両重量に応じて「重み
付け平均処理」をして、クラッチをつなぎ始める点を求
めるようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
(問題点)前記したようにクラッチスピードを設定して
いたのでは、クラッチに撓みが生じたり偏って磨耗して
いる偏磨耗が生じたりすると、実駆動力伝達点に到達す
るまでの時間が長くなり、エンジンが吹け上がったり、
クラッチ滑りがひどくなるという問題点があった。
【0019】(問題点の説明)まず、クラッチディスク
に撓みが生じている場合を考える。トランスミッション
をニュートラルにしていた場合(ニュートラル学習する
場合)、クラッチディスクがフライホイールに軽く接触
していさえすれば、クラッチシャフトは回転する。従っ
て、クラッチディスクが撓んでいて、一部がフライホイ
ール側に傾いたりせり出したりしていると、撓んでいな
い場合に比べてニュートラル学習点は断側の位置に変わ
る。一方、実際に駆動力が伝達され始める点は、クラッ
チディスクがある程度しっかりとフライホイールに接触
される点であるから、撓みが生じていてもあまり変化し
ない。その結果、ニュートラル学習点との間隔は大とな
る。
【0020】また、クラッチの磨耗が一様に進行してい
れば、ニュートラル学習点も実際に駆動力が伝達され始
める点も、ほぼ同程度に変化するから、両者の間隔はそ
れほど変化しない。しかし、クラッチディスクが偏磨耗
している場合は、両者が同程度には変化しない。ニュー
トラル学習点が断側の位置に変わり、やはり両者の間隔
は大となる。
【0021】つまり、クラッチに撓みや偏磨耗を生じて
いる場合にニュートラル学習を行ったコントローラは、
図5に示すように、正常な場合のニュートラル学習点P
N1よりも断側の点PN2を、ニュートラル学習点として求
める(学習する)ことになる。
【0022】一方、トランスミッションを走行ギヤに入
れた状態(ギヤイン状態)にして、実際に必要とされる
駆動力が伝達され始めるクラッチ位置が実駆動力伝達点
であるが(図5の点PG )、実駆動力はある程度しっか
りとクラッチディスクをフライホイールに押し付けない
と伝達されないから、実駆動力伝達点は、クラッチディ
スクが撓んでいる場合といない場合とであまり違わな
い。
【0023】そのため、ニュートラル学習点がPN2と断
側に移った場合は、実駆動力伝達点PG までのクラッチ
ストローク差(図5のSD2)は、撓みや偏磨耗が無かっ
た場合のクラッチストローク差(図5のSD1)に比べて
長くなる。その間を設定されたクラッチスピードで移動
する場合の時間経過は、図5の点線矢印で示すようにな
り、ニュートラル学習点PN2から実駆動力伝達点PG
至るまでの所要時間t2 は、撓みや偏磨耗が無かった場
合の時間t1 に比べて、当然長くなる。
【0024】A/Tコントローラ5は、時間t1 の間に
実駆動力伝達を開始するのに適するエンジン回転数に上
昇させる予定で燃料噴射量を制御して行くわけである
が、時間t1 ではまだ実駆動力伝達点に到達しないか
ら、必要以上にエンジン回転数が大となってしまう。即
ち、エンジンは吹け上がり、クラッチ滑りはひどくなる
ことになる。本発明は、以上のような問題点を解決する
ことを課題とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、クラッチがクラッチアクチュエータに
より自動制御されるオートクラッチ制御装置において、
エンジン回転センサと、トランスミッションのインプッ
トシャフト回転センサと、クラッチストロークを検出す
るクラッチストロークセンサと、車両にブレーキがかけ
られていることを検出するブレーキ検出手段と、車両の
停止を検出する車両停止検出手段と、トランスミッショ
ンをニュートラルにした状態で、クラッチを徐々につな
いでいく過程でインプットシャフト回転数が所定値まで
上昇した時に検出されるクラッチストロークを、ニュー
トラル学習点として記憶する第1の記憶手段と、車両に
ブレーキをかけて停止させ、トランスミッションをギヤ
インした状態で、所定値に保たれていたエンジン回転数
がクラッチを徐々につないでいく過程で落ち込んだ時に
検出されるクラッチストロークを、ギヤイン学習点とし
て記憶する第2の記憶手段と、前記ニュートラル学習点
と前記ギヤイン学習点とのクラッチストローク差を記憶
する第3の記憶手段と、前記クラッチストローク差によ
りクラッチスピードを補正し、補正設定されたクラッチ
スピードで前記ニュートラル学習点より接方向へクラッ
チを制御する制御手段とを具えることとした。
【0026】(動作の概要)オートクラッチ制御装置で
は、ニュートラル学習点より半クラッチ状態になる位置
まで移動させるクラッチスピードは、半クラッチ状態に
なった時に適切なエンジン回転数となるように、エンジ
ン回転数の上昇のさせ方等を考慮して設定しておく必要
がある。
【0027】本発明では、トランスミッションをギヤイ
ンした状態で半クラッチになるクラッチストローク(ギ
ヤイン学習点)を求めておき、この点とニュートラル学
習点との間隔に応じてスピード倍率を定めておく。そし
て、従来の方法で求めていたクラッチスピードに該スピ
ード倍率を乗じた値を、クラッチスピードとして設定す
る。これにより、クラッチに撓みや偏磨耗が生じたりし
て前記間隔が大になった場合には、クラッチスピードが
大にされるので、エンジンの吹け上がりを防止したり、
クラッチ滑りを防止したりすることが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のオートクラ
ッチ制御装置が組み込まれた車両駆動部を示す図であ
る。図1において、1はアクセルセンサ、2は変速指令
装置(チェンジレバー装置)、3はブレーキスイッチ、
4はパーキングブレーキスイッチ、5はA/Tコントロ
ーラ(A/T…Automatic Transmission)、5−1はメ
モリ、6はギヤイン学習スイッチ、7はエンジンコント
ロールアクチュエータ、8はエンジン、9はクラッチ、
10はトランスミッション、11はギヤ位置検出スイッ
チ、12はギヤシフトユニット、13は電磁弁、14は
駆動軸、15は車速センサ、16はエアパイプ、17は
エアタンク、18はエンジン回転センサ、19はインプ
ットシャフト回転センサ、20はクラッチアクチュエー
タ、21はクラッチストロークセンサ、22は電磁弁で
ある。
【0029】エンジンコントロールアクチュエータ7
は、A/Tコントローラ5からの制御信号に従い、エン
ジンの燃料噴射量を制御する。変速指令装置2から変速
指令信号が出されると、目標とするギヤにシフトすべ
く、A/Tコントローラ5は電磁弁13に制御信号を発
する。電磁弁13は、エアタンク17からギヤシフトユ
ニット12へのエアを制御し、トランスミッション10
内のギヤをシフトする。
【0030】発進要求や変速要求があった時は、まずク
ラッチ9を断にし、ついで半クラッチ点に制御し、最後
に接に制御しなければならないが、その制御信号は、A
/Tコントローラ5から電磁弁22に送られる。電磁弁
22は、エアタンク17からクラッチアクチュエータ2
0へのエアを制御し、クラッチを制御する。
【0031】ギヤイン学習スイッチ6は、本発明で新設
されたスイッチであり、運転席に設けられる。これは、
次に説明する「ギヤイン学習点」を、A/Tコントロー
ラ5に求めさせる時に使用するスイッチである。ここ
に、ギヤイン学習点とは、次のようなクラッチ位置のこ
とと定義する。即ち、車両にブレーキをかけて停車さ
せ、トランスミッション10を走行ギヤに入れた状態
(ギヤイン状態)にしておいて、クラッチを断から接の
方向へ徐々に進めて行った場合に、エンジン回転が所定
値以上低下したクラッチ位置。なお、この所定値は、予
め定めておく。
【0032】図7は、ギヤイン学習点の求め方を説明す
るフローチャートである。 ステップ1…A/Tコントローラ5は、ギヤイン学習ス
イッチ6がオンされているかどうかを調べる。つまり、
ギヤイン学習が命令されているかどうかを調べる。ドラ
イバーは、車両の運転状態から判断して、ギヤイン学習
を新しく行うことが必要と思った場合に、ギヤイン学習
スイッチ6をオンする。
【0033】ステップ2…ブレーキがかけられているか
どうか調べる。これは、図1のブレーキ検出手段である
ブレーキスイッチ3,パーキングブレーキスイッチ4か
らの信号により調べる。 ステップ3…車両が停止しているかどうか確認する。こ
れは、車両停止検出手段としても用いられる車速センサ
15からの信号により、調べる。ブレーキがかけられて
いても、車両がまだ動いていれば、トランスミッション
10のインプットシャフトは回転していて、ギヤイン学
習をするには適さないからである。
【0034】ステップ4…トランスミッション10が、
ギヤイン状態になっているかどうか調べる。これは、ギ
ヤ位置検出スイッチ11からの信号によって判断する。
なお、ステップ2〜4において、いずれかがNOであれ
ば、ギヤイン学習を行う条件が整わないから、ステップ
1に戻る。
【0035】ステップ5…A/Tコントローラ5からエ
ンジンコントロールアクチュエータ7に指令を送り、エ
ンジン回転数を、アイドル回転数NIDより少し大きい所
定回転数NG に制御する。少し大きくする理由は、ステ
ップ7で落ち込んでも、アイドル回転数NIDは保てるよ
うにするためである。 ステップ6…次に、クラッチを断から接方向へ進め、徐
々につないでゆく。
【0036】ステップ7…エンジン回転センサ18から
の検出信号を監視し、エンジン回転数が所定値以上落ち
込んだか否かを調べる。ここに所定値以上と言う理由
は、ノイズ的な僅かな落ち込みは除外し、意味のある大
きさの落ち込みのことを指すためである。それは、例え
ば、前記した「所定回転数NG −アイドル回転数NID
程度の落ち込みである。もし、落ち込んでいなかった場
合には、依然としてギヤイン学習の条件が保たれている
かどうかをチェックするため、ステップ2に戻る。ステ
ップ2〜4の条件が1つでも満たされなくなっていれば
(例えば、ブレーキが解除されていたりすると)、ギヤ
イン学習をいったん中止するべく、ステップ1に戻る。
そして、ドライバーが、あらためてギヤイン学習スイッ
チ6をオンするのを待つ。
【0037】ステップ8…エンジン回転数が落ち込んだ
時は、クラッチが半クラッチ状態になった時である。な
ぜなら、半クラッチになると、駆動力を伝えることが出
来るわけであるが、トランスミッション10はギヤイン
され、車両にはブレーキがかけられているために、クラ
ッチシャフト96は回転できず、エンジン回転数の方が
低下するからである。この時のクラッチ位置(クラッチ
ストローク)が、現在の撓みや磨耗状態下におけるクラ
ッチで半クラッチになった点であるので、A/Tコント
ローラ5は、これを「ギヤイン学習点」として判断し、
そのクラッチストロークSG を、ギヤイン学習値とし
て、記憶手段であるメモリ5−1内に記憶する。以上
が、A/Tコントローラ5によるギヤイン学習である。
【0038】次に、以上のようにして求めたギヤイン学
習点を利用して、クラッチスピードを設定する方法を説
明する。図2は、本発明で行うクラッチスピード設定方
法を説明するフローチャートであり、図6は、本発明で
設定されるクラッチスピードでの駆動力伝達までの時間
を示す図である。図6の符号は、図5のものに対応して
いる。以下、図6を参照しつつ、図2でクラッチスピー
ド設定方法を説明してゆく。
【0039】ステップ1…図8のマップを参照し、従来
と同様の方法でクラッチスピードを求め、それをクラッ
チスピードとして仮設定する。 ステップ2…ニュートラル学習点とギヤイン学習点PG
とのクラッチストローク差SD を求める。ニュートラル
学習点がPN1の場合にはSD1が求められ、PN2の場合に
はSD2が求められる。
【0040】なお、ニュートラル学習やギヤイン学習が
なされているかどうかは、A/Tコントローラ5のメモ
リ5−1内の、ニュートラル学習点やギヤイン学習点の
クラッチストロークを記憶すべき箇所に、0(当初値)
とは異なる値が記憶されているかどうかで判断する。記
憶されていれば、学習済みである。
【0041】ステップ3…求めたクラッチストローク差
D が、基準クラッチストローク差SD0より大か否か調
べる。この基準クラッチストローク差SD0は、クラッチ
に撓みや磨耗が無い当初の状態でのニュートラル学習点
とギヤイン学習点とのクラッチストローク差であり、こ
の値は予め求めてメモリ5−1に記憶させておく。
【0042】ステップ4…ステップ2で求めたクラッチ
ストローク差SD が、基準クラッチストローク差SD0
下であった場合は、ニュートラル学習点が断側に移って
いないということであるから、従来と同様のクラッチス
ピードを設定しても差し支えない。それゆえ、ステップ
1で仮設定したクラッチスピードを、そのまま正式のク
ラッチスピードとして設定する。
【0043】ステップ5…クラッチストローク差SD
基準クラッチストローク差SD0より大である場合は、ま
ず、図9に示すようなマップを用いて、スピード倍率K
を求める。図9の横軸はクラッチストローク差SD 、即
ち「(ニュートラル学習値)−(ギヤイン学習値)」で
ある。縦軸はスピード倍率Kである。横軸は基準クラッ
チストローク差SD0から始まっており、それよりΔSD
という僅かの不感帯を設け、その間はスピード倍率Kは
1とされている。不感帯を設けているのは、クラッチス
トローク差SD が僅か大になった程度では、クラッチス
ピードは上げないという趣旨からである。クラッチスト
ローク差SD がそれより大になるに従い、スピード倍率
Kも増大するようにされている。
【0044】ステップ6…ステップ1の仮設定クラッチ
スピードにステップ5で求めたスピード倍率Kを乗じた
値を、クラッチスピードと設定する。
【0045】図6は、本発明で設定されるクラッチスピ
ードでの駆動力伝達までの時間を示す図である。符号は
図5のものに対応している。ギヤイン学習点PG は、実
際に実駆動力が伝達され始めたとA/Tコントローラ5
が認識した点であるから、図5の実駆動力伝達点PG
対応する。
【0046】クラッチに撓みが生じたり磨耗が進行した
りして、ニュートラル学習点がPN2に移り、ギヤイン学
習点PG とのクラッチストローク差がSD2と広がった場
合には、クラッチスピードが増大される。そのため、ギ
ヤイン学習点PG に到達するまでの時間経過は、図6の
点線矢印のようになり、ニュートラル学習点がPN1にあ
った場合と略同程度の時間しかかからない。従って、エ
ンジンが吹け上がることもないし、クラッチ滑りがひど
くなることもない。
【0047】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のオートクラッ
チ制御装置によれば、トランスミッションをギヤインし
た状態で半クラッチになるクラッチストローク(ギヤイ
ン学習点)を求めておき、この点とニュートラル学習点
との間隔に応じてスピード倍率を定めておく。そして、
従来の方法で設定していたクラッチスピードに該スピー
ド倍率を乗じた値を、クラッチスピードとして設定す
る。
【0048】そのため、クラッチに撓みや偏磨耗が生じ
たりして前記間隔が大になった場合にはクラッチスピー
ドが大にされるので、ニュートラル学習点からギヤイン
学習点に至るまでに要する時間が長くなることはなく、
エンジンが吹け上がったり、クラッチ滑りがひどくなっ
たりすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のオートクラッチ制御装置が組み込ま
れた車両駆動部を示す図
【図2】 本発明で行うクラッチスピード設定方法を説
明するフローチャート
【図3】 従来のクラッチスピード設定方法を説明する
フローチャート
【図4】 クラッチアクチュエータによって駆動される
クラッチの1例を示す図
【図5】 従来のクラッチスピードでの駆動力伝達まで
の時間を示す図
【図6】 本発明で設定されるクラッチスピードでの駆
動力伝達までの時間を示す図
【図7】 ギヤイン学習点の求め方を説明するフローチ
ャート
【図8】 クラッチスピードを設定するために使用する
マップを示す図
【図9】 スピード倍率を求めるためのマップを示す図
【符号の説明】
1…アクセルセンサ、2…変速指令装置、3…ブレーキ
スイッチ、4…パーキングブレーキスイッチ、5…A/
Tコントローラ、6…ギヤイン学習スイッチ、7…エン
ジンコントロールアクチュエータ、8…エンジン、9…
クラッチ、10…トランスミッション、11…ギヤ位置
検出スイッチ、12…ギヤシフトユニット、13…電磁
弁、14…駆動軸、15…車速センサ、16…エアパイ
プ、17…エアタンク、18…エンジン回転センサ、1
9…インプットシャフト回転センサ、20…クラッチア
クチュエータ、21…クラッチストロークセンサ、22
…電磁弁、90…クランクシャフト、91…フライホイ
ール、92…クラッチディスク、93…プレッシャプレ
ート、94…ダイヤフラムスプリング、95…レリーズ
ベアリング、96…クラッチシャフト、97…レリーズ
フォーク、98…支点、99…ロッド

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッチがクラッチアクチュエータによ
    り自動制御されるオートクラッチ制御装置において、エ
    ンジン回転センサと、トランスミッションのインプット
    シャフト回転センサと、クラッチストロークを検出する
    クラッチストロークセンサと、車両にブレーキがかけら
    れていることを検出するブレーキ検出手段と、車両の停
    止を検出する車両停止検出手段と、トランスミッション
    をニュートラルにした状態で、クラッチを徐々につない
    でいく過程でインプットシャフト回転数が所定値まで上
    昇した時に検出されるクラッチストロークを、ニュート
    ラル学習点として記憶する第1の記憶手段と、車両にブ
    レーキをかけて停止させ、トランスミッションをギヤイ
    ンした状態で、所定値に保たれていたエンジン回転数が
    クラッチを徐々につないでいく過程で落ち込んだ時に検
    出されるクラッチストロークを、ギヤイン学習点として
    記憶する第2の記憶手段と、前記ニュートラル学習点と
    前記ギヤイン学習点とのクラッチストローク差を記憶す
    る第3の記憶手段と、前記クラッチストローク差により
    クラッチスピードを補正し、補正設定されたクラッチス
    ピードで前記ニュートラル学習点より接方向へクラッチ
    を制御する制御手段と、を具えたことを特徴とするオー
    トクラッチ制御装置。
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