JPH09109400A - 噴射ノズルの製造方法 - Google Patents

噴射ノズルの製造方法

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JPH09109400A
JPH09109400A JP7273998A JP27399895A JPH09109400A JP H09109400 A JPH09109400 A JP H09109400A JP 7273998 A JP7273998 A JP 7273998A JP 27399895 A JP27399895 A JP 27399895A JP H09109400 A JPH09109400 A JP H09109400A
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JP
Japan
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nozzle
injection nozzle
film
nozzle plate
resist film
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JP7273998A
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English (en)
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Ei Yano
映 矢野
Nobuo Kamehara
伸男 亀原
Masao Hiyane
正雄 比屋根
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 噴射ノズルの製造方法に関し、疎水性の被膜
を得る為にフッ素系樹脂を用いるのであるが、親水性部
分と疎水性部分との画然とした境界が得られるように
し、また、磨耗に対する耐性が充分であるようにしよう
とする。 【解決手段】 噴射ノズル11Aをもつノズル板11の
表面にレジスト膜12を形成して一部を噴射ノズル11
A内に入り込ませ、ノズル板11の裏面から噴射ノズル
11Aを介してレジスト膜12の露光を行ってから現像
して少なくとも一部が噴射ノズル11A内に在るレジス
ト膜12を残して他を除去し、フッ素系樹脂の微細粒子
を懸濁した無電解ニッケル鍍金液を用いてノズル板11
に無電解鍍金を行って噴射ノズル11A内以外に疎水性
である第二の鍍金膜15を形成してからレジスト膜12
を完全に除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばインク・ジ
ェット印刷機に於ける噴射ノズルを製造する際に適用し
て好適な方法に関する。
【0002】一般に、液体を噴射するノズルには多くの
用途があり、そして、その用途に応じて様々な構成のも
のが必要である。
【0003】例えば、インク・ジェット印刷機は、イン
クを高速で噴射させて印刷を行うものであり、色素媒体
の消費に無駄がなく、経済性が高く、また、環境汚染が
少ない印刷方式として評価されている。
【0004】通常、印刷の品質には、色素の色相や明度
に厳しい条件が課せられるが、インク・ジェット印刷で
は、インク粒子に於ける径の均一性や幾何学的位置精度
にも厳しい条件が課せられている。
【0005】このインク・ジェット印刷独特の条件を満
足するには、インクの噴射ノズルに依存するところが大
きいので、それについて種々な面からの改善が必要であ
り、本発明に依れば、その一手段が提供される。
【0006】
【従来の技術】図5はインク・ジェット印刷機に用いら
れているインク・ジェット・ヘッドを表す要部切断斜面
図である。
【0007】図に於いて、1はノズル板、1Aはインク
噴射ノズル、2は鍍金膜、3は裏面板、4は圧電素子、
5はインク供給管、6は圧力室をそれぞれ示している。
尚、図の圧力室6には未だインクが充填されていない。
【0008】図示のインク・ジェット・ヘッドでは、圧
電素子4の変位を利用し、インク供給管5からインクを
圧力室6内に吸引したり、インク噴射ノズル1Aからイ
ンクを噴射するようになっている。
【0009】インク・ジェット印刷機では、インクの噴
射ノズル1Aと紙との間に距離を置くことで、乾いてい
ないインクが擦られて、印刷に乱れを生ずることがない
ようにしている。
【0010】従って、噴射ノズル1Aに於ける噴射方向
の僅かな誤差や噴射速度の誤差がインクの紙面到達位置
を狂わせ、印刷品質を損ねる。
【0011】インクの噴射方向に誤差を発生させる原因
の一つは、噴射ノズル1Aに於ける軸の角度誤差である
が、それは現在の機械工作技術に依れば、満足できる精
度を達成することができる。
【0012】然しながら、噴射ノズル1Aの表面側先端
では、インクの表面張力に依る引き戻しの力が作用し、
そして、その引き戻しの力の変動が問題となる。
【0013】図6は噴射ノズル近傍に於けるインクの表
面張力について説明する為のインク・ジェット・ヘッド
を表す要部切断斜面図であり、図5に於いて用いた記号
と同記号は同部分を表すか或いは同じ意味を持つものと
する。
【0014】図に於いて、7は圧力室6内に充填されて
いるインク、Rはインク7が引き込まれて生じた凹面に
於ける曲率、θはインクの濡れ角を示している。
【0015】インク・ジェット・ヘッドでは、インク7
の噴射直後に次に噴射するインク7を供給タンクから吸
引することが必要であり、その際に生成される負圧は、
噴射ノズル1Aに在るインク7の表面張力に依って担持
される。
【0016】図6について説明したように、インク7の
凹面に於ける曲率をR、インク7の濡れ角をθ、インク
7の表面張力をγとした場合、負圧Pは、 P≒2γcosθ/R で表される。
【0017】ここで、濡れ角θは、インク7と接触して
いる噴射ノズル1Aの面が濡れ性が良好な親水性であれ
ばゼロであって、その時、前記式からすれば、負圧Pは
最大となる。
【0018】前記したところから、噴射ノズル1Aの内
面は親水性であることが望ましく、そのようになってい
れば、インク7の表面張力に依る引き戻しの力が変動
し、インク7の噴射方向に乱れを生ずるなどの現象は少
なくなる。
【0019】さて、インク・ジェット・ヘッドに於ける
インク7の噴射方向が乱される原因は、前記した噴射ノ
ズル1Aに於けるインク7の表面張力に依る引き戻しの
力の変動のみではない。
【0020】図7はインクの噴射方向の乱れを解説する
為のインク・ジェット・ヘッドを表す要部切断側面図で
あり、図5及び図6に於いて用いた記号と同記号は同部
分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0021】図に於いて、7Aは噴射されようとしてい
るインク粒、8は紙粉繊維、P1 は正規の噴射方向、P
2 は乱れた噴射方向をそれぞれ示している。
【0022】噴射ノズル1Aの表面には、印刷される紙
の微細な屑などが被着する機会が多く、図示されている
ように、紙粉繊維8が被着した場合、インク7に於ける
表面張力が作用する液面が拡大され、その脇方向への力
に依って、インク7の噴射方向が矢印P2 に見られるよ
うに傾くことが問題になる。
【0023】これを防ぐ手段としては、ノズル板1の表
面を疎水性とすることで、インク7が噴射ノズル1Aの
側方に存在できない状態にすると効果的であることが知
られている。
【0024】前記したところから明らかな通り、噴射ノ
ズル1Aの内面は親水性にすることが望ましく、そし
て、表面は疎水性にすることが望ましく、しかも、親水
性と疎水性との境界は、可能な限り狭く、且つ、明確で
あることが必要である。
【0025】従来、前記目的を達成する為、親水性であ
るノズル板1の表面に疎水性を発揮する代表とされてい
るフッ素系樹脂を塗布することが行われている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】疎水性を得る為、従
来、実施されているフッ素系樹脂の塗布は、一部が噴射
ノズル内面に侵入したり、必要領域からはみ出すなどす
るので、その塗布は困難である。
【0027】また、インク・ジェット印刷機では、噴射
ノズルの表面に付着する紙粉やインクの残渣物を拭き取
る為、自動清浄機構を備えることが普通であって、その
拭き取り時にフッ素系樹脂が容易に磨耗する旨の欠点が
ある。因みに、フッ素系樹脂は、摩擦係数は小さいので
あるが磨耗し易い。
【0028】本発明は、疎水性の被膜を得る為にフッ素
系樹脂を用いるのであるが、親水性部分と疎水性部分と
の画然とした境界が得られるようにし、また、磨耗に対
する耐性が充分であるようにしようとする。
【0029】
【課題を解決するための手段】フッ素系樹脂からなる疎
水性被膜の耐磨耗性を向上する技術として、フッ素系樹
脂の微細粒子を懸濁させた無電解ニッケル鍍金液を用い
る疎水性表面形成技術が知られている。
【0030】この技術を適用した場合、本来は親水性で
あるニッケル鍍金膜表面を疎水性であるフッ素系樹脂の
微細粒子に依る濡れ性の低い面にすることが可能であ
り、通常、表面粗度が粗い場合、濡れ難いものは更に濡
れ難くなることが知られ、フッ素系樹脂による微細な凹
凸との相乗効果で濡れ角θは著しく大きくなる。
【0031】ところで、前記したフッ素系樹脂の微粒子
を懸濁した無電解ニッケル鍍金液を用いて鍍金を行う場
合であっても、それに依る鍍金膜は、ノズル板表面のみ
に止め、噴射ノズル内には鍍金膜が形成されないように
する必要がある。
【0032】本発明に依る噴射ノズルの製造方法に於い
ては、 (1)噴射ノズル(例えば噴射ノズル11A)をもつノ
ズル板(例えばステンレスからなるノズル板11)の表
面に感光性レジスト膜(例えばレジスト膜12)を形成
して一部を前記噴射ノズル内に入り込ませる工程と、前
記ノズル板の裏面から前記噴射ノズルを介して前記感光
性レジスト膜の露光を行ってから現像して少なくとも一
部が前記噴射ノズル内に在る前記感光性レジスト膜を残
して他を除去する工程と、疎水性を示す無電解鍍金液
(例えばフッ素系樹脂の微細粒子を懸濁した無電解ニッ
ケル鍍金液)を用いて前記ノズル板の表面に無電解鍍金
を行って前記噴射ノズル内以外に疎水性の鍍金膜(例え
ば疎水性である第二の鍍金膜15)を形成してから前記
感光性レジスト膜を完全に除去する工程とが含まれてな
ることを特徴とするか、或いは、
【0033】(2)前記(1)に於いて、噴射ノズルに
依って画定された感光性レジスト膜中を光が進行する際
に噴射ノズルの中心方向に曲げられ、感光された部分即
ち現像されて残る部分が表面に向かって僅かに傾斜した
截頭円錐形をなすことを特徴とするか、或いは、
【0034】(3)前記(1)又は(2)に於いて、ノ
ズル板は導電性及び親水性をもつ材料(例えばステンレ
ス)で構成されてなることを特徴とするか、或いは、
【0035】(4)前記(1)又は(2)に於いて、ノ
ズル板は疎水性の材料(例えば樹脂)に予め親水性処理
が施されたものであることを特徴とするか、或いは、
【0036】(5)前記(1)又は(2)に於いて、親
水性を示す無電解鍍金液を用いてノズル板の表面に無電
解鍍金を行って親水性の鍍金膜(例えば親水性である第
一の鍍金膜14)を形成し、次いで、疎水性を示す無電
解鍍金液を用いて無電解鍍金を行って噴射ノズル内以外
に疎水性の鍍金膜(例えば疎水性である第二の鍍金膜1
5)を形成する工程が含まれてなることを特徴とする
か、或いは、
【0037】(6)前記(1)乃至(5)の何れかに於
いて、疎水性を示す無電解鍍金液が疎水性を示す物質の
微細粒子(例えばフッ素系樹脂の微細粒子)を含むもの
であることを特徴とする。
【0038】前記のように加工されたノズル板を用いた
インク・ジェット・ヘッドなどの液体噴射部材では、噴
射ノズル内では良好な親水性が維持され、濡れ角θは
零、若しくは、それに近いので、負圧Pを最大、或い
は、それに近い値にすることができ、しかも、噴射ノズ
ルの外側は充分な疎水性になっているので、インクなど
の液体が側方に展延するなどの虞は皆無であり、その結
果、一定量のインクなどの液体を方向性良く噴射するこ
とができる。
【0039】
【発明の実施の形態】図1乃至図3は本発明に於ける一
実施の形態を説明する為の工程要所に於けるノズル板を
表す要部切断側面図であって、以下、これ等の図を参照
しつつ説明する。
【0040】図1(A)参照 1−(1) 適切な技法を適用することに依って、ノズル板11にイ
ンク噴射ノズル11Aを形成する。この場合に適用する
技法は、機械的な穿孔技術、エッチング技術など数多く
存在する。
【0041】図1(B)参照 1−(2) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセスを適用す
ることに依って、ノズル板11の表面側にレジスト膜1
2を形成する。この場合、レジスト膜12の一部は、噴
射ノズル11A内に僅かに入り込む状態となる。
【0042】図2(A)参照 2−(1) ノズル板11の裏面側から光を照射すると、ノズル板1
1がマスクの役割を果たすから、噴射ノズル11A内に
現れているレジスト膜12の部分のみが感光し、その光
反応は、噴射ノズル11Aの内側から外側に向かって進
行する。
【0043】この場合、露光は、噴射ノズル11Aの内
側から外側に向かって面積が絞られて、側面から見た場
合、截頭円錐形のようなテーパになる。
【0044】図2(B)参照 2−(2) レジスト膜12の現像を行って、未露光部分を除去す
る。 2−(3) ノズル板11の裏面側に鍍金されることを防ぐ為に保護
膜13を形成する。
【0045】図3(A)参照 3−(1) 親水性材料鍍金液を用いた無電解鍍金法を適用すること
に依って、親水性である第一の鍍金膜14を形成するの
であるが、形成されるのはノズル板11上のみであっ
て、レジスト膜12には被着されない。
【0046】3−(2) フッ素系樹脂の微細粒子を懸濁させた親水性材料鍍金液
を用いた無電解鍍金法を適用することに依って、疎水性
である第二の鍍金膜15を形成する。この場合も、形成
されるのは第一の鍍金膜14上のみであって、レジスト
膜12には被着されない。
【0047】図3(B)参照 3−(3) レジスト剥離液中に浸漬してレジスト膜12を除去する
と、噴射ノズル11Aの出口近傍には、親水性である第
一の鍍金膜14と疎水性である第二の鍍金膜15とが画
然とした境界を維持して積層された構成が得られる。
尚、この工程で保護膜13も除去する。
【0048】3−(4) この後、前記したように加工されたノズル板11を用い
てインク・ジェット・ヘッドを組み立てる。
【0049】図4は本発明に於ける他の実施の形態を説
明する為の工程要所に於けるノズル板などを表す要部切
断側面図であって、図1乃至図3に於いて用いた記号と
同記号は同部分を表すか或いは同じ意味を持つものとす
る。
【0050】図に於いて、16はドライ・フィルム・レ
ジスト、17は柔軟体、18は加圧剛体をそれぞれ示し
ている。
【0051】この場合、噴射ノズル11Aをもつノズル
板11上にはドライ・フィルム・レジスト16が載置さ
れ、柔軟体17をドライ・フィルム・レジスト16と対
向させた加圧剛体18で加圧すると、噴射ノズル11A
内にドライ・フィルム・レジスト16の一部が押し込ま
れた状態になる。
【0052】従って、この後、図2及び図3について説
明した工程と同じ工程を経てインク・ジェット・ヘッド
を完成させることができる。
【0053】前記実施の形態に於いて、ノズル板11の
材料として親水性のものを用いた場合には、親水性であ
る第一の鍍金膜14の形成は省略することができ、ま
た、親水性である第一の鍍金膜14を形成するのであれ
ば、ノズル板11の材料としては疎水性のもの、例え
ば、噴射ノズル11Aをプレスで形成したり、或いは、
モールドで形成可能な樹脂を選択することができる。
【0054】前記したように、ノズル板11に樹脂を用
いる場合、噴射ノズル11Aを形成してから、直ちに、
噴射ノズル11A内を含む領域、或いは、噴射ノズル1
1A内を含む全面に親水性の被膜を形成しておくことも
可能である。
【0055】また、図4について説明したように、ノズ
ル板11の噴射ノズル11A内にドライ・フィルム・レ
ジスト16の一部を挿入するに際し、若干の溶剤を加え
てドライ・フィルム・レジスト16を膨潤させることで
食い込ませることも可能である。
【0056】
【実施例】
実施例1 (1) 直径35〔μm〕の噴射ノズル11Aが形成さ
れ、厚さが80〔μm〕であるステンレスからなるノズ
ル板11の表面にドライ・フィルム・レジスト(ORD
YL PR115:東京応化製)16を温度120
〔℃〕で積層する。
【0057】(2) ノズル板11の裏面から主波長が
432〔nm〕及び365〔nm〕である紫外線を15
0〔mJ/cm2 〕として照射し、ドライ・フィルム・
レジスト16を選択的に感光させる。
【0058】(3) 専用現像液を用いてドライ・フィ
ルム・レジスト16の現像をおこなったところ、噴射ノ
ズル11Aを塞いだ状態で截頭円錐形のドライ・フィル
ム・レジスト16が残った。
【0059】(4) ノズル板11の裏面にPET(p
olyethylene terephthalat
e)フィルムからなる保護膜13を温度120〔℃〕で
貼付する。
【0060】(5) フッ素系樹脂の微細粒子を懸濁さ
せた無電解ニッケル鍍金液を用いてノズル板11の表面
に疎水性の鍍金膜15を厚さを10〔μm〕〜40〔μ
m〕の範囲で選択して形成する。尚、ドライ・フィルム
・レジスト16に鍍金膜が形成されないことは勿論であ
る。
【0061】(6) PETからなる保護膜13を剥離
し、また、剥離液を用いてドライ・フィルム・レジスト
16の除去を行った。
【0062】実施例1に依れば、噴射ノズル11A内を
除き、ノズル板11の表面に疎水性の鍍金膜15を形成
することができた。
【0063】実施例2 (1) 直径35〔μm〕の噴射ノズル11Aが形成さ
れ、厚さが80〔μm〕であるステンレスからなるノズ
ル板11の裏面にPETフィルムからなる保護膜13を
温度120〔℃〕で貼付する。
【0064】(2) ノズル板11の表面にゴム系フォ
ト・レジスト(OMR83:東京応化製)を塗布してか
ら、温度85〔℃〕のオーブン内で25〔分〕間のプリ
・ベーキングを行ってレジスト膜12を形成する。
【0065】このレジスト膜12の一部は噴射ノズル1
1A内に入り込み、PETフィルムからなる保護膜13
に達する。
【0066】(3) ノズル板11の裏面から保護膜1
3を介して主波長が432〔nm〕及び365〔nm〕
である紫外線を400〔mJ/cm2 〕として照射し、
レジスト膜12を選択的に感光させる。
【0067】(4) OMR現像液(東京応化製)を用
いてレジスト膜12の現像を行い、OMRリンス液(東
京応化製)でリンスしたところ、噴射ノズル11Aを塞
いだ状態で截頭円錐形のレジスト12が残った。
【0068】(5) 145〔℃〕のオーブン内に於い
て、25〔分〕間の熱処理を行ってレジスト膜12を乾
燥させた。
【0069】(6) フッ素系樹脂の微細粒子を懸濁さ
せた無電解ニッケル鍍金液を用いてノズル板11の表面
に疎水性の鍍金膜15を厚さを10〔μm〕〜40〔μ
m〕の範囲で選択して形成する。尚、レジスト膜12に
鍍金膜が形成されないことは勿論である。
【0070】(7) PETからなる保護膜13を剥離
し、また、剥離液を用いてレジスト膜12の除去を行っ
た。
【0071】実施例2に依れば、噴射ノズル11A内を
除き、ノズル板11の表面に疎水性の鍍金膜15を形成
することができた。
【0072】前記実施の形態では、インク・ジェット・
ヘッドに於ける噴射ノズルを作成する場合について説明
したが、本発明は、これに限られず、所定量の液体を方
向性良く噴射させることが必要な噴射ノズルを必要とす
る分野に広く応用することができる。
【0073】
【発明の効果】本発明に依る噴射ノズルの製造方法に於
いては、噴射ノズルをもつノズル板の表面に感光性レジ
スト膜を形成して一部を噴射ノズル内に入り込ませ、ノ
ズル板の裏面から噴射ノズルを介して感光性レジスト膜
の露光を行ってから現像して少なくとも一部が噴射ノズ
ル内に在る感光性レジスト膜を残して他を除去し、疎水
性を示す無電解鍍金液を用いてノズル板の表面に無電解
鍍金を行って噴射ノズル内以外に疎水性の鍍金膜を形成
してから感光性レジスト膜を完全に除去する。
【0074】前記したように加工したノズル板を用いた
インク・ジェット・ヘッドなどの液体噴射部材では、噴
射ノズル内では良好な親水性が維持され、濡れ角θは
零、若しくは、それに近いので、負圧Pを最大、或い
は、それに近い値にすることができ、しかも、噴射ノズ
ルの外側は充分な疎水性になっているので、インクなど
の液体が側方に展延するなどの虞は皆無であり、その結
果、インクなどの液体を方向性良く噴射することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に於ける一実施の形態を説明する為の工
程要所に於けるノズル板を表す要部切断側面図である。
【図2】本発明に於ける一実施の形態を説明する為の工
程要所に於けるノズル板を表す要部切断側面図である。
【図3】本発明に於ける一実施の形態を説明する為の工
程要所に於けるノズル板を表す要部切断側面図である。
【図4】本発明に於ける他の実施の形態を説明する為の
工程要所に於けるノズル板などを表す要部切断側面図で
ある。
【図5】インク・ジェット印刷機に用いられているイン
ク・ジェット・ヘッドを表す要部切断斜面図である。
【図6】噴射ノズル近傍に於けるインクの表面張力につ
いて説明する為のインク・ジェット・ヘッドを表す要部
切断斜面図である。
【図7】インクの噴射方向の乱れを解説する為のインク
・ジェット・ヘッドを表す要部切断側面図である。
【符号の説明】
11 ノズル板 11A インク噴射ノズル 12 レジスト膜 13 保護膜 14 親水性である第一の鍍金膜 15 疎水性である第二の鍍金膜 16 ドライ・フィルム・レジスト 17 柔軟体 18 加圧剛体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】噴射ノズルをもつノズル板の表面に感光性
    レジスト膜を形成して一部を前記噴射ノズル内に入り込
    ませる工程と、 前記ノズル板の裏面から前記噴射ノズルを介して前記感
    光性レジスト膜の露光を行ってから現像して少なくとも
    一部が前記噴射ノズル内に在る前記感光性レジスト膜を
    残して他を除去する工程と、 疎水性を示す無電解鍍金液を用いて前記ノズル板の表面
    に無電解鍍金を行って前記噴射ノズル内以外に疎水性の
    鍍金膜を形成してから前記感光性レジスト膜を完全に除
    去する工程とが含まれてなることを特徴とする噴射ノズ
    ルの製造方法。
  2. 【請求項2】噴射ノズルに依って画定された感光性レジ
    スト膜中を光が進行する際に噴射ノズルの中心方向に曲
    げられ、感光された部分即ち現像されて残る部分が表面
    に向かって僅かに傾斜した截頭円錐形をなすことを特徴
    とする請求項1記載の噴射ノズルの製造方法。
  3. 【請求項3】ノズル板は導電性及び親水性表面をもつ材
    料で構成されてなることを特徴とする請求項1又は2記
    載の噴射ノズルの製造方法。
  4. 【請求項4】ノズル板は疎水性の材料に予め親水性処理
    が施されたものであることを特徴とする請求項1又は2
    記載の噴射ノズルの製造方法。
  5. 【請求項5】親水性を示す無電解鍍金液を用いてノズル
    板の表面に無電解鍍金を行って親水性の鍍金膜を形成
    し、次いで、疎水性を示す無電解鍍金液を用いて無電解
    鍍金を行って噴射ノズル内以外に疎水性の鍍金膜を形成
    する工程が含まれてなることを特徴とする請求項1又は
    2記載の噴射ノズルの製造方法。
  6. 【請求項6】疎水性を示す無電解鍍金液が疎水性を示す
    物質の微細粒子を含むものであることを特徴とする請求
    項1乃至5の何れか1記載の噴射ノズルの製造方法。
JP7273998A 1995-10-23 1995-10-23 噴射ノズルの製造方法 Withdrawn JPH09109400A (ja)

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