JPH09109313A - キャリアテープ用蓋材 - Google Patents

キャリアテープ用蓋材

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JPH09109313A
JPH09109313A JP7290624A JP29062495A JPH09109313A JP H09109313 A JPH09109313 A JP H09109313A JP 7290624 A JP7290624 A JP 7290624A JP 29062495 A JP29062495 A JP 29062495A JP H09109313 A JPH09109313 A JP H09109313A
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resin
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Rikiya Yamashita
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャリアテープの蓋材において、安定した剥
離強度をもち、ジップアップのない蓋材野提供を目的と
する。 【解決手段】 キャリアテープにヒートシールできる蓋
材1において、該蓋材が多層よりなる延伸フィルム2
1、22を接着剤層7を介して貼合した複合基材シート
2、中間層5及び酸化錫系、酸化インジウムの導電性微
粉末、又は帯電防止型有機ケイ素化合物を含む樹脂より
なるヒートシーラント層6とを順に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種工業部品を収
納する合成樹脂製容器、例えばキャリアテープに形成し
た凹部のポケット部に、半導体素子を収納し、収納部を
覆いヒートシールするキャリアテープの蓋材に関し、電
子部品に実装するときその開封剥離が容易で、かつ、剥
離強度が安定した蓋材に属する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】各種工業部品を収納す
る合成樹脂製容器、例えばキャリアテープの素材は、通
常ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ
カーボネートなどのシート成形が容易なものである。ま
た、蓋材は、フィルムの一方の面にヒートシーラント層
を設けた積層体からなっている。キャリアテープあるい
は蓋材は、収納されている半導体素子との接触や、蓋材
を剥離するときに発生する静電気により、半導体素子の
劣化、破壊を起こさないのみならず、内容物を目視でき
る程度の透明性をもつことを要求されている。そして、
電子部品の実装工程において、蓋材が容易に安定して剥
離できることが要求されている。すなわち、剥離の進行
にともなう剥離強度の最大値と最小値との差(以下本明
細書ではジップアップと記載する)が大きいと、電子部
品が飛び出したり、所定の位置に装填できないという問
題がある。特に、剥離強度は、剥離角度に影響されるも
のであり、装填するときに蓋材の引取りテンションが変
動により剥離角度も変化し、ジップアップが大きくなる
という問題点があった。
【0003】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであり、優れた帯電防止性と、キャリアテー
プへの高いヒートシール性と安定したジップアップ性を
もつ蓋材の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の蓋材は、キャリアテープにヒートシール
できる蓋材において、該蓋材が2層よりなる延伸フィル
ムを接着剤層を介して貼合した複合基材シート、中間
層、及び酸化錫系、酸化亜鉛系、酸化インジウムの導電
性微粉末又は帯電防止型有機ケイ素化合物を含む樹脂よ
りなるヒートシラント層とを順に積層したものである。
そして、前記延伸フィルムを貼合する接着剤層が、ポリ
エステル、ポリエーテル、ウレタン系樹脂、アクリル樹
脂、エポキシ樹脂、又はこれらの変性物である。また、
前記中間層が、密度0.915〜0.940g/cm3
(以下密度の単位g/cm3 は省略する)のエチレン・
αオレフィン共重合体(以下E・O共重合体と記載す
る)、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜1
0重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体
(以下比率に関係なくS・B共重合体と記載する)、ス
チレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%
とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加
物(以下S・B共重合体水添物と記載する)、及びハイ
インパクトポリスチレン(以下HIPSと記載する)の
うち少なくともE・O共重合体及びS・B共重合体を含
む3種以上の樹脂により形成された蓋材である。前記中
間層は、単層構造であり、密度0.915〜0.940
のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜
90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共
重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重
量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン
90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重
量部と、HIPS5〜50重量部とが添加されている樹
脂組成物により形成された蓋材である。また、前記中間
層は、単層構造であり、密度0.915〜0.940の
E・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜9
0重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重
合体70〜30重量%とから樹脂組成物100重量部に
対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜
50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量部が
添加されている樹脂組成物により形成された蓋材であ
る。そして、前記中間層は、単層構造であり、密度0.
915〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%
と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10
重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる
樹脂組成物100重量部に対して、HIPS5〜50重
量部が添加されている樹脂組成物により形成された蓋材
である。また、前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒート
シラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、
前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O
共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.9
15〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%
と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10
重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる
樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50
重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合
体水添物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物に
より形成されている蓋材である。また、前記中間層は、
第1樹脂層と前記ヒートシラント層に接する第2樹脂層
との2層構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.91
5〜0.940のE・O共重合体により形成され、前記
第2樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O共重
合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%と
ブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜
30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対し
て、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50
重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる
樹脂組成物100重量部に対して、HIPS5〜50重
量部が添加されている樹脂組成物により形成された蓋材
である。また、前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒート
シラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、
前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940のE・O
共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密度0.9
15〜0.940のE・O共重合体異30〜70重量%
と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10
重量%とS・B共重合体70〜30重量%とからなる樹
脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50重
量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体
水添物5〜30重量部と、HIPS5〜50重量部とが
添加されている樹脂組成物により形成されている蓋材で
ある。また、前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂層と
前記ヒートシラント層に接す第3樹脂層との3層構造よ
りなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940
のE・O共重合体により形成され、前記第2樹脂層は密
度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70
重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50
〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%との
樹脂組成物によりなり、前記第3樹脂層は、密度0.9
15〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%
と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10
重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからなる
樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜50
重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合
体水添物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物に
より形成されている蓋材である。また、前記中間層は、
第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシラント層に接す
第3樹脂層との3層構造よりなり、前記第1樹脂層は密
度0.915〜0.940のE・O共重合体により形成
され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940の
E・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜9
0重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重
合体70〜30重量%との樹脂組成物によりなり、前記
第3樹脂層は、密度0.915〜0.940のE・O共
重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重量%
とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70
〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対し
て、HIPS5〜50重量部が添加されている樹脂組成
物により形成されている蓋材である。また、前記中間層
は、第1樹脂層と第2樹脂層と前記ヒートシラント層に
接す第3樹脂層との3層構造よりなり、前記第1樹脂層
は密度0.915〜0.940のE・O共重合体により
形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.94
0のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50
〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B
共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成さ
れ、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940の
E・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜9
0重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重
合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量
部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン9
0〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重量
部と、HIPS5〜50重量部が添加されている樹脂組
成物により形成された蓋材である。また、前記中間層は
密度0.915〜0.940のE・O共重合体30〜7
0重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン5
0〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量%と
からなる樹脂組成物により形成されている蓋材である。
また、前記中間層は密度0.915〜0.940のE・
O共重合体30〜70重量%と、スチレン10〜50重
量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重合体
水添物とからなる樹脂組成物により形成された蓋材であ
る。また、前記中間層はガラス転位温度が40℃を超え
る線状飽和ポリエステルにより形成されている蓋材であ
る。また、前記ヒートシーラント層は、ポリエステル、
ポリウレタン、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体、ア
クリル樹脂の少なくとも1種を含む蓋材である。また、
前記ヒートシーラント層は、抵抗率が105 〜1012Ω
の範囲にあり、電荷減衰時間が2秒以下である蓋材であ
る。また、本発明の蓋材は、全光線透過率が75%以上
であり、かつ、ヘーズ値が50%以下のものである。
【0005】
【従来の技術】従来より、キャリアテープの蓋材におけ
る静電気の発生防止手段として、キャリアテープに導電
性カーボンブラック微粒子、金属微粒子を練り込んだり
これらを含む塗布液を塗布したりすることが行われてい
る。また、蓋材における静電気発生防止の手段として
は、電子部品と直接に接触するヒートシーラント層に界
面活性剤などの帯電防止剤、導電性カーボンブラック微
粒子、金属微粒子を練り込んだり、これらを含む塗布液
を塗布したりすることが行われている。
【0006】しかしながら、上述のキャリアテープ及び
蓋材に含まれる帯電防止剤としての導電性カーボンブラ
ック微粒子、金属微粒子は、シートの透明性を低下さ
せ、収納されている電子部品を外部から確認し難いとい
う問題があった。また、界面活性剤を塗布した場合は、
蓋材のヒートシーラント層の表面に析出し、ヒートシー
ル性が不安定となり、ヒートシール不良の原因となった
りするという問題があった。
【0007】更に、蓋材の,キャリアテープのヒートシ
ールは、輸送、保管中に蓋材が剥離して電子部品が脱落
しないように、所定の強度が要求される。しかしなが
ら、ヒートシール強度が大き過ぎると、電子部品の実装
工程で蓋材を剥離するときに、キャリアテープが振動し
て電子部品がキャリアテープのポケットから飛び出す事
故が発生するという問題があった。したがって、蓋材
は、キャリアテープに十分な強度でヒートシールされ、
かつ電子部品を実装するときにその剥離性が良好である
ことが要求される。このヒートシール強度を、ヒートシ
ール温度、時間、圧力などの条件で調整することは極め
て困難であるという問題があった。
【0008】また、適度のヒートシール強度が得られて
いる場合でも、剥離強度のジップアップが、大きいと電
子部品の装着位置が安定せず、場合によってはポケット
から飛び出すというものであることが判明した。
【0009】
【発明の実施形態】本発明の蓋材は、図1に示すよう
に、キャリアテープにヒートシールできる蓋材1におい
て、該蓋材が2層よりなる延伸フィルムを接着剤層3を
介して貼合した複合基材シート2、中間層5、及び酸化
錫系、酸化亜鉛系、酸化インジウムの導電性微粉末又は
帯電防止型有機ケイ素化合物を含む樹脂よりなるヒート
シラント層6とを順に積層したものである。
【0010】本発明の延伸フィルムは、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエ
ステル、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ナイロ
ンなどのポリアミド、ポリカーボネートなどの熱可塑性
樹脂よりフイルムを一軸又二軸方向に延伸して製膜され
た3〜25μmである。そして、接着剤層との接着強度
を強固にして安定するために、接着剤層と接する側を必
要に応じて予めコロナ放電処理、プラズマ処理、サンド
ブラスト処理などの表面処理を施すこともできる。更に
界面活性剤などを練り込ませ帯電防止処理を施すことが
できる。
【0011】そして、複合基材シートは上記の、同種又
は異種の2層フィルムを好ましくは硬化反応型接着剤層
を介して複合することによって形成される。本発明の熱
硬化型の接着剤層は、ポリエステル系樹脂、ポリエーテ
ル系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系共重合体、エチレ
ン・アクリル系樹脂、ポリチオール、エポキシ樹脂など
を主成分とし、その硬化剤としてトリレンジイソシアネ
ート、4,4, −ジフェニルメタンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、キシレンジイソシアネート、ナフチレン−
1,5ジイソシアネート、ポリアミンなどがある。
【0012】また、電離放射線硬化型樹脂としては、分
子中に重合性不飽和結合、又はエポキシ基をもつプレポ
リマー、オリゴマー、及び/又は単量体を適宜混合した
組成物を用いる。例えばウレタンアクリレート、ポリエ
ステルアクリレートなどがある。
【0013】接着剤層の塗布と、基材層と中間層との積
層は、通常のドライラミネーションで行うことができ
る。接着剤層の塗布は、グラビアコーティング、ロール
コーティングなどその方法を問うものではない。反応硬
化型の接着剤層の厚さは、蓋材に剛性を与える要因とな
り、2〜20g/m2 (固形分、以下同様に記載する)
好ましくは、5〜10g/m2 である。2g/m2 以下
では、接着強度を均一にできず、また蓋材のジップアッ
プを安定するに必要な剛性をもたせることができない。
また、20g/m2 以上の接着剤層は、価格面で不利で
あるばかりでなく、剛性が強く、蓋材に亀裂を生ずるこ
ともある。
【0014】複合基材シートは、耐熱性の延伸フィルム
と、反応硬化型接着剤層の複合作用により蓋材をキャリ
アテープにヒートシールする場合に接触するヒートシー
ルバーにより蓋材が熱溶融したり、熱収縮したりする耐
熱性を付与することができる。
【0015】2層の延伸フィルムを接着剤層を介して形
成される複合基材シートは、単層のものより、反応型の
接着剤層の作用によりシートとしての剛性が大きくな
り、剥離角度が安定してジップアップを小さくできるも
のと推測できる。
【0016】また、単層の場合、延伸フィルムを厚くす
ることにより剛性を大きくできるが、厚くなることによ
りヒートシーラント層が要求する熱量が伝達できず、ヒ
ートシールバーの温度を高く設定する必要がある。その
ため、耐熱性が劣るキャリアテープが変形や寸法変化を
し、電子部品を実装するときの位置が変動する原因とな
る。
【0017】複合基材シートは、図示はしないが、延伸
フィルム3層以上による接着剤層を含めて5層以上にす
ることもできる。そして、その総厚さは使用目的により
適宜設定できるが、6〜100μm、好ましくは20〜
45μmである。
【0018】複合基材シートのヒートシーラント層との
反対の面、すなわち、最外面には、必要に応じて、界面
活性剤、導電性カーボンブラック、金属蒸着、金属酸化
物などの導電性微粉末などを用いて、帯電防止処理を施
して、基材シート2の表面にゴミ、チリなどの付着防止
あるいは他の面との接触による静電気の発生を防止する
ことができる。
【0019】複合基材シートと中間層との間に設ける接
着用樹脂に熱可塑性樹脂を用いることにより、ヒートシ
ールを行うときの熱及び圧力を均一化することができ
る。接着用樹脂は、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン
・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリプ
ロピレンなどの変性物の単体あるいはブレンド物のいず
れかを用いて溶融押出しコートあるいはサンドイッチラ
ミネーションにより設けることができ、その厚さは10
〜60μmである。
【0020】接着用樹脂を設けるときに、複合基材シー
トと熱可塑性樹脂である接着用樹脂との接着を強固にす
るため、溶融押出しコートに用いるアンカーコート層
(本明細書ではAC層と記載する)を設けることが好ま
しい。AC層は、イソシアネート系、ポリエチレンイミ
ン系などの通常のものを使用できるが、反応硬化型の接
着剤をAC層として用いることにより、蓋材全体の剛性
を高くできる効果奏することができる。
【0021】接着用樹脂の厚さが、10μm以下である
と、ヒートシール時に圧力を均一化するクッション機能
が悪く、また60μmを超えると蓋材としての伝熱性が
低下しヒートシールバー温度を高く設定する必要を生じ
好ましくはない。
【0022】本発明の中間層は、蓋材をキャリアテープ
とヒートシールしたときに双方のシートを均一に密着す
るクッションの作用をするものである。同時に、ヒート
シールした蓋材をキャリアテープから剥離するときに、
図4、図5に示すように中間層5とヒートシーラント層
4との間で層間剥離できるように、中間層5とヒートシ
ーラント層6との接着強度を規制するものである。中間
層5は、単層構造、多層構造のいずれでもよく、熱可塑
性樹脂の2種以上を組合わせることにより形成できる。
また、サーキュラダイスによるインフレ法、Tダイスに
よるキャスト法による通常の製膜方法で、単層あるいは
多層で作成できる。
【0023】中間層に用いる樹脂は、単一ポリマー、共
重合体、ポリマーアロイのいずれのものも使用できる
が、ヒートシーラント層との接着強度(剥離強度)を規
制するとともに、キャリアテープと蓋材とをヒートシー
ルするときにクッション効果の作用をもつものから選定
できる。例えば、ポリエステル、ポリエチレン、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合
体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノ
マー、エチレン・プロピレンラバー、ポリプロピレンの
他にポリエチレン、S・B共重合体、S・B共重合体水
添物、及びHIPSのうち少なくともポリエチレン及び
S・B共重合体を含む2種以上の樹脂によりなるポリマ
ーアロイで形成できる。
【0024】中間層は単層構造であり、密度0.915
〜0.940のE・O共重合体スチレン50〜90重量
%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体、
スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量
%とのS・B共重合体水添物及びHIPSのうち少なく
ともE・O共重合体及びS・B共重合体を含む3種以上
の樹脂により形成することができる。中間層の形成に使
用するE・O共重合体は、エチレンと、例えばブテン、
ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、4ーメチル
ペンテン・1などとの共重合体である。このようなE・
O共重合体の密度が0.915未満あるいは0.915
を超える場合、S・B共重合体との組み合わせによる中
間層の製膜性が低下し好ましくない。
【0025】また、中間層を形成するS・B共重合体を
構成するスチレンの量が50重量%未満であると、フィ
ルムの粘着性が増して取扱い難くなり、90重量%を超
えると低温でのヒートシーラント層との接着強度が低下
することがある。
【0026】中間層のE・O共重合体とS・B共重合体
との混合比は、キャリアテープにヒートシールした後に
剥離するときの剥離強度と、蓋材の透明性とに大きく影
響する。本発明では、中間層におけるE・O共重合体と
S・B共重合体との混合比は、E・O共重合体30〜7
0重量%、S・B共重合体が70〜30重量%が好まし
い。E・O共重合体が30重量%未満、S・B共重合体
が70重量%を超える場合、中間層の製膜性が低下する
のみならず透明性も悪化し、また中間層とヒートシーラ
ント層との接着強度が大きくなり、蓋材の剥離強度が適
性値を超えることとなり好ましくない。一方E・O共重
合体が70重量%を超え、S・B共重合体が30重量%
未満である場合は、中間層とヒートシーラント層との接
着強度が小さく、蓋材としての適性な剥離強度を下回り
好ましくない。
【0027】中間層にS・B共重合体水添物及びHIP
Sを用いて4種の樹脂により成形する場合、上記のよう
なE・O共重合体30〜70重量%と、S・B共重合体
70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に
対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜
50重量%とのS・B共重合体水添物を5〜30重量
部、HIPSを5〜50重量部添加することが好まし
い。
【0028】S・B共重合体水添物の添加量が5重量部
未満の場合は、S・B共重合体水添物を添加する効果が
発現されず、また30重量部を超えると得られるフィル
ムはブロッキングしやすく、好ましくない。S・B共重
合体水添物の添加量が少ない場合、S・B共重合体水添
物の相溶化効果が少なく、中間層の透明性が改善されな
い。
【0029】HIPSの添加量が5重量部未満の場合、
中間層の滑り性が悪くHIPSを添加する効果が発現さ
れず、また50重量部を超えると、中間層とヒートシー
ラント層との接着強度が強くなり、蓋材の剥離強度が適
性値を上回ることとなり好ましくない。
【0030】上記の中間層は、E・O共重合体30〜7
0重量%と、S・B共重合体70〜30重量%とからな
る樹脂組成物100重量部に対して、S・B共重合体水
添物のみを5〜30重量部を添加して3種の樹脂を含む
樹脂組成物により形成してもよい。また、E・O共重合
体30〜70重量%と、S・B共重合体70〜30重量
%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、HIP
Sのみを5〜50重量部を添加して3種の樹脂を含む樹
脂組成物より形成されてもよい。
【0031】本発明の単層構造の中間層は、上記の構成
の他に、密度0.915〜0.940のE・O共重合体
30〜70重量%とスチレン50〜90重量%とブタジ
エン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重
量%とからなる樹脂組成物から形成することができる。
この場合、使用するS・B共重合体を構成するスチレン
量が50重量%未満であると、フィルムの粘着性が増し
て取扱い難くなり、また90重量%を超えると低温にお
けるヒートシーラント層の接着強度が低下することとな
り好ましくない。そして、中間層におけるE・O共重合
体とS・B共重合体との混合比は、キャリアテープに蓋
材をヒートシールした後に剥離するときの剥離強度と透
明性とに大きく影響するものである。E・O共重合体が
30重量%未満、S・B共重合体が70重量%を超える
場合、中間層の製膜性や透明性が低下し、蓋材も透明性
を損なうことになる。また中間層とヒートシーラント層
との接着強度も大き過ぎて蓋材の剥離強度が適性値を超
えることになり好ましくはない。一方、E・O共重合体
が70重量%を超え、S・B共重合体が30重量%未満
である場合、中間層とヒートシーラント層との接着強度
が小さく、蓋材の剥離強度が適性値を下回ることとなり
好ましくない。
【0032】本発明の単層構造の中間層を、密度0.9
15〜0.940のE・O共重合体30〜70重量%と
スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量
%とのS・B共重合体水添物70〜30重量%とからな
る樹脂組成物から構成することができる。
【0033】この場合、E・O共重合体の密度が0.9
15未満、あるいは0.940を超える場合、S・B共
重合体水添物との組み合わせによる中間層の製膜性が低
下することになり好ましくない。また、使用するS・B
共重合体水添物を構成するスチレン量が10重量%未満
であるとフィルムの粘着性が増してブロッキングを発生
しやすく、また50重量%を超えると低温でのヒートシ
ール性が悪くなり好ましくない。水素添加物は、E・O
共重合体との相溶性がよく、中間層に柔軟性と透明性と
を与える。そして、中間層のE・O共重合体とS・B共
重合体水添物との混合比は、キャリアテープと蓋材とを
ヒートシールした後の剥離強度と、中間層の透明性とに
大きく影響する。すなわち、E・O共重合体が、30重
量%未満、S・B共重合体水添物が70重量%を超える
場合、中間層の製膜性が悪くなり、透明性も低下する。
また、中間層とヒートシーラント層との接着強度が大き
すぎ、蓋材の剥離強度が適性値を超え好ましくない。一
方、E・O共重合体が70重量%を超え、S・B共重合
体水添物が30重量%未満である場合、中間層とヒート
シーラント層との接着強度が弱く、蓋材の剥離強度が適
性値を下回ることがあり好ましくはない。
【0034】本発明の中間層は、ガラス転位温度が40
℃以上の線状飽和ポリエステルにより形成することもで
きる。ガラス転位温度が40℃以上の線状飽和ポリエス
テルとしては、例えばエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,4シクロヘ
キサンジメタノールなどのアルコール成分と、アジピン
酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸やテレフタル
酸、イソフタル酸、ジフェニルカルボン酸などの芳香族
ジカルボン酸によるジカルボン酸などによるポリエステ
ルである。具体的には、エチレングリコールとテレフタ
ル酸、エチレングリコールとイソフタル酸及びテレフタ
ル酸、1,4シクロヘキサンジメタノール及びエチレン
グリコールとテレフタル酸、プロピレングリコールとテ
レフタル酸やイソフタル酸などとの共縮合重合体を使用
する。また、ガラス転位温度を40℃以上に設定したの
は、蓋材を使用する環境条件が40℃に至らないことに
起因するものである。
【0035】また、中間層としては、次の熱可塑性樹脂
を主体とするもので構成できる。 エチレン・プロピレン共重合体、ポリブテン、エチレ
ン・ブテンー1共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、アイオノマーなどのポリオレフィン系樹脂。 スチレン・イソプレン共重合体などのポリスチレン系
樹脂。 エチレン・アクリル酸共重合体、メタアクリル酸共重
合体、エチレン・アクリル酸エチルエステル共重合体、
エチレン・アクリル酸メチルエステル共重合体エチレン
・メタアクリル酸メチルエステル共重合体などのエチレ
ン系共重合体。 共縮合重合ポリエステル、無水マレイン酸グラフトポ
リエチレンなどの接着性樹脂。 熱可塑性性エラストマー。
【0036】上記単層構造の中間層は、10〜60μm
の厚さが好ましい。厚さが10μm未満の場合は製膜性
が悪く、また60μmを超えると蓋材のヒートシール性
が低下する。
【0037】本発明の中間層5は、多層構造とすること
ができ、図2は2層構造の蓋材の断面を示す概略図であ
り、第1樹脂層51と第2樹脂層52とから中間層5を
構成するものである。
【0038】この場合、第1樹脂層は製膜が容易な密度
が0.915〜0.940のE・O共重合体とし、第2
樹脂層は、密度が0.915〜0.940のE・O共重
合体30〜70重量%とスチレン50〜90重量%とブ
タジエン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜3
0%とからなる樹脂組成物100重量部に対してスチレ
ン10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%との
S・B共重合体水添物5〜30重量部が添加されている
樹脂組成物より形成することができる。更に第2樹脂層
は、密度0.915〜0.940のE・O共重合体30
〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエ
ン50〜10重量%とのS・B共重合体70〜30重量
%とからなる樹脂組成物100重量部に対して、HIP
S5〜50重量部が添加されている樹脂組成物により形
成することもできる。また、密度0.915〜0.94
0のE・O共重合体30〜70重量%とスチレン50〜
90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共
重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重
量部に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン
90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重
量部とHIPS5〜50重量部とを添加した樹脂組成物
により形成することができる。そして、第1樹脂層及び
第2樹脂層は、それぞれ5〜30μmの厚さで形成でき
る。
【0039】図3は、中間層5を3層構造とした本発明
の蓋材の例を示す断面の概略図であり、中間層5に第1
樹脂層51を、第2樹脂層52を介してヒートシーラン
ト層6と接する第3樹脂層53とから構成するものであ
る。
【0040】この場合、第1樹脂層は、製膜が容易な密
度0.915〜0.940のE・O共重合体より構成さ
れ、第2樹脂層は、密度0.915〜0.940のE・
O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜90重
量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共重合体
との樹脂組成物により形成することができ、第1樹脂層
と後述する第3樹脂層との接着強度を向上する作用をも
つものである。
【0041】第3樹脂層は、密度が0.915〜0.9
40のE・O共重合体30〜70重量%とスチレン50
〜90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B
共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100
重量部に対してスチレン10〜50重量%とブタジエン
90〜50重量%とのS・B共重合体水添物5〜30重
量部が添加されている樹脂組成物より形成することがで
きる。更に第3樹脂層は、密度0.915〜0.940
のE・O共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜
90重量%とブタジエン50〜10重量%とのS・B共
重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重
量部に対して、HIPS5〜50重量部が添加されてい
る樹脂組成物により形成することもできる。また、密度
0.915〜0.940のE・O共重合体30〜70重
量%とスチレン50〜90重量%とブタジエン50〜1
0重量%とのS・B共重合体70〜30重量%とからな
る樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜5
0重量%とブタジエン90〜50重量%とのS・B共重
合体水添物5〜30重量部とHIPS5〜50重量部と
が添加されている樹脂組成物により形成できる。
【0042】そして、第1樹脂層、第2樹脂層及び第3
樹脂層は、それぞれ3〜20μmの範囲の厚さで形成で
きる。複合基材シートの一方の面に接着剤層を設け、別
工程で作成した中間層とをドライラミネーションした
り、AC層を介して接着用樹脂を押出しコートしてサン
ドイッチラミネーションで形成することができる。
【0043】本発明の蓋材は、中間層を設けることによ
り、キャリアテープにヒートシールされた蓋材を剥離す
るとき図6に示すように、中間層5とヒートシーラント
層6との層間で剥離を生ずる。この剥離強度は、ヒート
シーラント層とキャリアテープとのヒートシール強度よ
り弱いものであり、100〜1200g/15mmの範
囲であることが好ましい。剥離強度が、100g/15
mm未満になると、内容物を収納し移送する際に、中間
層とヒートシーラント層との層間で剥離して内容物が脱
落する危険性がある。また、剥離強度が1200g/1
5mmを超えると、蓋材を剥離するときキャリアテープ
が振動して内容物が飛び出したりすることがあり好まし
くない。尚、上記の剥離強度は、23℃相対湿度40%
の雰囲気下における180度剥離(剥離速度300mm
/分)の値である。また、ジップアップは、30g/2
mm以下が好ましい。ジップアップが50g/2mmを
超えると、蓋材を剥離する際にキャリアテープが振動し
て内容物が飛び出す恐れがあり好ましくない。なお、こ
こでいううジップアップとは、キャリアテープ用のシー
トと15mm巾でヒートシールした蓋材とを2mm巾に
スリットし、剥離したときの剥離強度の最大値と最小値
との差をいう。なお、ジップアップの測定条件は、23
℃、相対湿度40%の雰囲気下において、剥離速度30
0mm/分の条件で測定長さ20mmを180°剥離し
たときの数値である。
【0044】本発明の蓋材は、中間層とヒートシーラン
ト層との間で剥離するものであるから、ヒートシール条
件により変化するものではない。したがって、蓋材とキ
ャリアテープとのヒートシールは十分に加熱して行うこ
とができ、安定したヒートシール強度と剥離強度を得る
ことができる。
【0045】本発明の蓋材のヒートシーラント層は、ポ
リエステル、ポリウレタン、塩化ビニル・酢酸ビニル系
共重合体、アクリル樹脂の少なくとも1種からなる熱可
塑性樹脂と、後述する導電性微粒子などにより構成され
ている。2種以上の熱可塑性樹脂の組み合わせには、例
えば、混合比が9:1〜4:6のポリウレタンと塩化ビ
ニル・酢酸ビニル系共重合体との混合物、混合比が5:
5〜9.5:0.5のポリエステルと塩化ビニル・酢酸
ビニル系共重合体との混合物あるいは、混合比が5:5
〜9.5:0.5のアクリル樹脂と塩化ビニル・酢酸ビ
ニル系共重合体との混合物などを挙げることができる。
また、中間層がガラス転位温度が40℃以上の線状飽和
ポリエステルによる場合は、ポリウレタンと塩化ビニル
・酢酸ビニル系共重合体との混合物を使用することが好
ましい。
【0046】また、ヒートシーラント層6には、酸化
錫、酸化亜鉛、酸化インジウム及び酸化チタンなどの金
属酸化物、硫化亜鉛、硫化銅、硫化カドミウム、硫化ニ
ッケル、硫化パラジウムなどの硫化物、硫酸バリウム、
及びなどに導電性を付与した導電性微粒子や有機ケイ素
化合物が含まれている。このような、導電性微粒子の一
次平均粒子径が0.01〜10μmのものが好ましい。
この場合、ヒートシーラント層における熱可塑性樹脂1
0に対する導電性微粒子の混合比率は、1〜100の範
囲にあることが好ましい。導電性微粒子の比率が、1未
満であると帯電防止効果がなく、100を超えると透明
性を損なうこととなり好ましくない。
【0047】本発明のヒートシーラント層の表面抵抗率
は、22℃相対湿度40%の条件で(以下、表面抵抗
は、特に指定しない限りこの条件で測定した数値を記載
する)105 〜1012Ω/□の範囲にあり、また、23
±5℃、相対湿度12±3%において測定した5000
Vから99%減衰するまでの所要時間すなわち電荷減衰
時間(以下電荷減衰時間と記載する)が2秒以下の優れ
た静電気拡散性をもつものである。上記の表面抵抗率が
1012Ω/□を超えると、静電気拡散性が低下し、電子
部品を静電気破壊から保護することが困難となる。ま
た、105 Ω/□未満になると外部から蓋材を介して電
子部品に通電することにより、電気的に破壊される危険
性がある。一方、静電気により発生する電荷の拡散速度
の指標となる電荷減衰時間が2秒を超えると、静電気拡
散効果が極端に悪くなり、電子部品を静電気破壊から保
護することが困難となる。尚、上記の表面抵抗率及び電
荷減衰時間は、米国のMIL−B81705Cに準拠し
て測定したものである。
【0048】また、ヒートシーラント層には、必要に応
じて分散安定剤、ブロッキング防止剤を含ませることが
できる。
【0049】ヒートシーラント層は、ロールコート、グ
ラビアコートなどの通常の塗布手段を用いて作成するこ
とができる。そして、その塗布厚みは0.1〜10μ
m、好ましくは1〜5μmである。
【0050】本発明の蓋材は、中間層とヒートシーラン
ト層との層間で剥離するので、条件に左右されることな
くキャリアテープとヒートシールでき、そして、安定し
た剥離性を示すものである。このような層間剥離を図4
〜図6を参照にして詳細に説明する。先ず図4及び図5
に示すポケット12をもつキャリアテープ11に図1に
示す蓋材1をヒートシールする。このヒートシールは、
ポケット12の両端部に所定の巾で線状のヒートシール
部10を設ける。蓋材1の中間層5とヒートシーラント
層6との接着強度は100〜1200g/15mmの範
囲であり、ヒートシーラント層6とキャリアテープ11
とのヒートシール強度より小さいものとなっている。次
に蓋材1をキャリアテープ11から剥離すると、線状の
ヒートシール部10において、ヒートシーラント層6は
キャリアテープ11にヒートシールされたままであり、
中間層5とヒートシーラント層6との層間で剥離する。
したがって、蓋材1はヒートシーラント層6のうち線状
のヒートシール部10をキャリアテープに残した状態で
剥離される。すなわち、本発明の蓋材は、キャリアテー
プ11に対する安定したヒートシール性と、剥離が容易
であるという相反する特性を兼ね備えている同時に複合
基材シート2が多層の延伸フィルムから構成することに
より、剥離時のジップアップも少なく、安定した剥離が
できるものである。
【0051】本発明の蓋材の使用対象となるキャリアテ
ープの材質は、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエ
ステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアク
リロニトリル、ABSなどである。または、これらに帯
電防止対策として、導電性カーボンブラック微粒子、金
属微粒子、金属酸化物に導電性をもたせた導電性微粉
末、有機ケイ素化合物あるいは界面活性剤を練り込んだ
り、これらを含むものを塗布したりするものがある。ま
たポリスチレン系又はABS系樹脂シートの片面あるい
は両面にカーボンブラックを含むポリスチレン系又はA
BS系樹脂を共押出しにより一体に積層した多層シート
や、プラスチックシートの表面に導電性高分子を形成し
たものが挙げられる。
【0052】次に具体的実施例を示して本発明の蓋材を
更に詳細に説明する。 (実験例1)図1に示すように、厚さ12μmの二軸延
伸ポリエステルフィルム21と厚さ6μmの表面処理を
施した二軸延伸ポリエステルフィルム22〔いずれも、
エスペット6140東洋紡株式会社製 商品名〕とを、
タケラックA515に硬化剤としてタケネートA−50
〔武田薬品工業株式会社製 商品名〕を接着剤層7を設
けてドライラミネーションして、複合基材シート2を作
成した。中間層の構成材料としての次のものを表1に示
す組成で用いて単層の厚さ30μmの中間層5を作成し
た。 E・O共重合体:ウルトゼックス3550〔三井石油
化学工業株式会社製商品名〕密度=0.925g/cm
3 。 S・B共重合体:アサフレックス810〔旭化成工業
株式会社製 商品名〕スチレン70〜90重量%とブタ
ジエン30〜10重量%。 S・B共重合体水添物:タフテックH1041〔旭化
成工業株式会社製 商品名〕スチレン20〜50重量%
とブタジエン80〜50重量%。 HIPS:スタイロン475D〔旭化成工業株式会社
製 商品名〕。 S・Bブロックエラストマー:タフプレンA〔旭化成
工業株式会社製 商品名〕スチレン20〜50重量%と
ブタジエン80〜50重量%との無水素添加物。 複合基材シート2の延伸フィルム22に、AC層3を設
け、厚さ20μmの低密度ポリエチレンミラソン16
〔三井石油化学工業株式会社製 商品名〕接着用樹脂4
としてサンドイッチラミネーションにより、複合基材シ
ート2と中間層5とを積層した。次いで、上記中間層5
にグラビアリバースにより下記組成のヒートシーラント
層6を2μmの厚さで塗布し表1に示す試料1〜11並
びに比較試料1〜5を作成した。 (ヒートシーラント層用塗布液) ・ポリウレタン ニッポラン5120 30重量部 〔日本ポリウレタン工業株式会社製 商品名〕 ・塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体 ビニライトVAGH 7.5重量部 〔ユニオンカーバイド社製 商品名〕 ・導電性微粉末 導電性微粒子 T−1 62.5重量部 〔三菱マテリアル株式会社製 商品名〕
【0053】
【表1】
【0054】(実験例2)図2で示すように、実験例1
で作成した複合基材シート2と第1樹脂層51としての
厚さ15μmのE・O共重合体と表2に示される厚さ1
5μmの第2樹脂層52とからなる中間層5とをLDP
Eでサンドイッチラミネーションした。更に、実験例1
と同様にヒートシーラント層を設けて試料12〜17及
び比較試料6〜8の蓋材を作成した。
【0055】
【表2】
【0056】(実験例3)図3で示すように実験例1で
作成した複合基材シート2と第1樹脂層51としての低
密度ポリエチレン層と第2樹脂層52及び第3樹脂層と
して表3に記載の厚さが各10μmの3層からなる中間
層5とをポリエチレンを接着用樹脂としてサンドイッチ
ラミネーションした。更に、実験例1と同様にヒートシ
ーラント層を設けて試料18〜25及び比較試料9〜1
2の蓋材を作成した。
【0057】
【表3】
【0058】上記の各蓋材(試料1〜25及び比較試料
1〜12)について下記の方法で、ヘーズ度、全光線透
過率、電荷減衰時間を測定した結果及び導電性ポリ塩化
ビニル基材XEG47「太平化学株式会社株製 商品
名」とヒートシールしたものの剥離強度とを表4に示
す。 ・ヘーズ度及び全光線透過率:カラーコンピューターS
M−44C「スガ試験機株式会社製 商品名」にて測
定。 ・表面抵抗率:Electro−Tech Syste
ms,Inc.製STATIC DECAY METE
R−406Cを用いて、23±5℃、相対湿度が12±
3%の条件で、5000Vから99%の減衰に要する時
間をMIL−B−81705Cに準じて測定する。 ・剥離強度:150℃、3kgf /cm2 、0.5秒の条
件でヒートシールして、テンシロン万能試験機HTH−
100「東洋ボールドウィン株式会社製 商品名」を用
いて180度剥離、剥離速度を300mm/minで測
定。
【0059】
【表4】
【0060】他の実験例及び比較例により本発明の蓋材
を更に詳細に説明する。 (実験例4)図1に示すように、実験例1と同様に表面
処理を施した厚さ6μmの二軸延伸ポリエステルフィル
ム21及び22〔いずれも、エスペット6140東洋紡
株式会社製 商品名〕を、接着剤層7を設けてドライラ
ミネーションして、複合基材シート2を作成した。中間
層の構成材料としての次のものを用いて表5及び表6に
示す単層の厚さ30μmの中間層5を作成した。 E・O共重合体:ウルトゼックス3550〔三井石油
化学工業株式会社製商品名〕密度=0.925g/cm
3 。 S・B共重合体:アサフレックス810〔旭化成工業
株式会社製 商品名〕スチレン50〜90重量%とブタ
ジエン50〜10重量%〕。 複合基材シート2の延伸フィルム22に、AC層3を設
け、厚さ20μmの低密度ポリエチレンミラソン16
〔三井石油化学工業株式会社製 商品名〕接着用樹脂4
としてサンドイッチラミネーションにより、複合基材シ
ート2と中間層5とを積層した。次いで、上記中間層5
にグラビアリバースコートにより下記材料よりなる表5
及び表6に示す組成のヒートシーラント層6を2μmの
厚さで塗布して、実験例3の蓋材の試料31〜56を作
成した。 〔ヒートシーラント層の構成材料〕 ・ポリエステル:バイロン「東洋紡績株式会社製 商品
名:ガラス転位温度50℃。」 ・塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体:ビニライトVA
GH「ユニオンカーバイド社製 商品名」。 ・ポリウレタン:ニッポラン5120「日本ポリウレタ
ン工業株式会社製 商品名」。 ・導電性微粉末:パストランIV「三井金属鉱業株式会
社製 商品名:平均粒径0.3μm」。
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
【表8】
【0065】表7及び表8に示すように試料31〜36
並びに試料45〜50は、良好な透明性と、静電気特性
とをもち、かつ適度の剥離強度で中間層とヒートシーラ
ント層との間で剥離した。一方、試料37、39は導電
性微粉末を多量に含むため、全光線透過率が75%を下
回り透明性の低下をもたらした。また、試料38、40
及び52は、導電性微粉末の含有量が少ないため剥離強
度が適正値を下回り、表面抵抗率が1013Ω以上、電化
減衰時間が2秒を超え、静電気特性をもつものではなか
った。更に、試料41、42及び54はヒートシーラン
ト層の塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体の樹脂量が多
いため塗布適性が悪かった。また試料53は、ポリウレ
タン量が多いため剥離強度が弱過ぎ、試料43、55は
中間層のE・O共重合体が多いため剥離強度が低く、逆
に試料44、56はE・O共重合体が少ないため剥離強
度が強すぎるというものであった。
【0066】(実験例5)図1に示すように、実験例1
と同様に表面処理を施した厚さ6μmの二軸延伸ポリエ
ステルフィルム21及び22〔いずれも、エスペット6
140東洋紡株式会社製 商品名〕を、接着剤層7を設
けてドライラミネーションして、複合基材シート2を作
成した。中間層の構成材料としての次のものを用いて表
9及び表10に示す単層の厚さ30μmの中間層5を作
成した。 E・O共重合体:ウルトゼックス3550〔三井石油
化学工業株式会社製商品名〕密度=0.925g/cm
3 。 S・B共重合体水添物:タフテックH1041〔旭化
成工業株式会社製 商品名〕スチレン10〜50重量%
とブタジエン80〜50重量%とのS・B共重合体の水
素添加物。 複合基材シート2とサンドイッチラミネーションによ
り、中間層5とを積層した。次いで、上記中間層5にグ
ラビアリバースコートにより、実験例3で使用した材料
よりなる表9及び表10に示す組成のヒートシーラント
層6を2μmの厚さで塗布して、実験例5の蓋材の試料
61〜86を作成した。
【0067】
【表9】
【0068】
【表10】
【0069】実験例5の各蓋材(試料61〜86)につ
いて、実験例3と同様にヘーズ度、全光線透過率、表面
抵抗率、電荷減衰時間、剥離強度及び耐ブロッキング性
を評価した結果を表11及び表12に示す。
【0070】
【表11】
【0071】
【表12】
【0072】表11及び表12に示すように、実験例5
の蓋材(試料61〜86)は、実験例4の蓋材(試料3
1〜56)にみられたものと同様の傾向を示し、試料6
1〜66並びに試料75〜80は良好な透明性と静電気
特性をもち、そして適度の剥離強度で中間層とヒートシ
ーラント層との間で剥離した。これに対して、試料6
7、69、72は導電性微粉末の含有量が多いため、全
光線透過率が75%を下回り透明性の悪いものであっ
た。また、試料68、70、82は導電性微粉末の含有
量が少ないため、剥離強度が弱過ぎ、また、表面抵抗率
が1013Ω以上、電荷減衰時間が2秒を超え静電気特性
をもっていなかった。更に試料71、72、84は、ヒ
ートシーラント層の塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合体
の割合が多いため塗布適性が悪かった。また、試料83
は、ポリウレタン量が多いため剥離強度が弱過ぎ、試料
73、85は中間層のE・O共重合体が多いため剥離強
度が低く、逆に試料74、86はE・O共重合体が少な
いため剥離強度が強すぎるというものであった。
【0073】(実験例6)図1に示すように、実験例1
と同様に表面処理を施した厚さ12μmの二軸延伸ポリ
エステルフィルム21及び厚さ6μmの二軸延伸ポリエ
ステルフィルム22〔いずれも、エスペット6140東
洋紡株式会社製 商品名〕を、接着剤層7を設けてドラ
イラミネーションして、複合基材シート2を作成した。
飽和ポリエステルフィルム「KS−011C東セロ化学
株式会社製〕厚さ30μm、ガラス転位温度50℃を用
いて中間層5を作成した。複合基材シート2と、実験例
1と同様にサンドイッチラミネーションにより、中間層
5とを積層した。次いで、上記中間層5にグラビアリバ
ースコートにより、実験例3で使用した材料よりなる表
13に示す組成のヒートシーラント層6を2μmの厚さ
で塗布して、実験例6の蓋材の試料91〜99を作成し
た。
【0074】
【表13】
【0075】実験例5の各蓋材(試料91〜99)につ
いて、実験例3と同様にヘーズ度、全光線透過率、表面
抵抗率、電荷減衰時間、剥離強度及び耐ブロッキング性
を評価した結果を表14に示す。
【0076】
【表14】
【0077】(実験例7)下記の二軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム及び接着剤により表15に示す
構成で複合基材シート2をドライラミネーションにより
作成した。 ・二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム テトロンフィルムFタイプ〔帝人株式会社製 商品名〕
厚さ、3、6及び12μm。 テトロンフィルムVタイプ〔帝人株式会社製 商品名〕
厚さ25μm。 ・接着剤 エステル系、エーテル系、アクリル系、エポキシ系、ウ
レタン系、ポリイミド系。 表15に示す基材シートと(E・O共重合体40重量%
とS・B共重合体60重量%とのブレンド物からなる厚
さ30μm)の中間層5とを接着用脂を介してサンドイ
ッチラミネーションにより積層した。次いで、上記中間
層5にグラビアリバースにより、前記のビニライトVA
GH35重量部と導電性微粉末65重量部とからなるヒ
ートシーラント層6をグラビアリバース法により2μm
の厚さで塗布して、実験例7の蓋材の試料101〜11
2を作成した。
【0078】実験例7の各蓋材(試料101〜111)
について、キャリアテープのシートである導電性ポリ塩
化ビニル基材XEG47「太平化学株式会社製 商品
名」と、温度130℃及び150℃、圧力2kgf/c
2 、時間0.5秒のヒートシール条件でヒートシール
した。更に、剥離巾15mm、剥離角度180度、剥離
速度300mm/minの条件で剥離強度を測定し、剥
離強度の平均値及び、同条件でヒートシールしたのち2
mm巾、剥離角度300mm/分の条件で剥離強度を測
定し、最大剥離強度と最小剥離強度との差であるジップ
アップを評価した。その結果を表15に示す。試料10
1〜109は、適度な剥離強度と、30g/2mm以下
のジップアップを示していたが、試料110は適度な剥
離強度を示してはいたが、ジップアップが大きく、試料
111は、25μmのポリエステルフイルムを使用した
ために、低温域でのヒートシールが安定せず剥離状態は
凝集剥離を示した。
【0079】
【表15】
【0080】
【発明の効果】E・O共重合体とS・B共重合体とS・
B共重合体水添物及びHIPSのうち少なくともE・O
共重合体及びS・B共重合体を含む3種以上の樹脂によ
り形成された中間層に設けたヒートシーラント層は、キ
ャリアテープと剥離するとき、中間層とヒートシーラン
ト層との間で安定して剥離するものである。そして、延
伸フィルムを2層以上硬化型接着剤で貼合した複合基材
シートに形成した蓋材は、剥離するときジップアップが
少なくする効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋材の断面を表す概念図である。
【図2】2層よりなる中間層を設けた蓋材の断面を表す
概念図である。
【図3】3層よりなる中間層を設けた蓋材の断面を表す
概念図である。
【図4】キャリアテープと蓋材の密封状態を示す斜視図
である。
【図5】本発明の蓋材とキャリアテープとをヒートシー
ルした状態の断面を示す概念図である。
【図6】蓋材をキャリアテープより剥離した状態の断面
を示す概念図である。
【符号の説明】
1 キャリアテープ 2 複合基材シート 21、22 延伸フィルム 3 AC層 4 接着用樹脂 5 中間層 51 第1樹脂層 52 第2樹脂層 53 第3樹脂層 6 ヒートシーラント層 7 接着剤層 10 ヒートシール部 11 キャリアテープ 12 ポケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 103 B32B 27/32 103

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアテープにヒートシールできる蓋
    材において、該蓋材が2層よりなる延伸フィルムを接着
    剤層を介して貼合した複合基材シート、中間層、及び酸
    化錫系、酸化亜鉛系、酸化インジウムの導電性微粉末又
    は帯電防止型有機ケイ素化合物を含む樹脂よりなるヒー
    トシラント層とを順に積層したものであることを特徴と
    するキャリアテープ用蓋材。
  2. 【請求項2】 前記延伸フィルムを貼合する接着剤層
    が、ポリエステル、ポリエーテル、ウレタン系樹脂、ア
    クリル樹脂、エポキシ樹脂、又はこれらの変性物である
    ことを請求項1記載のキャリアテープ用蓋材。
  3. 【請求項3】 前記中間層が、密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体、ス
    チレン50〜90重量%とブタジエン50〜10重量%
    とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体、スチレン
    10〜50重量%とブタジエン90〜50重量%とのス
    チレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物、及
    びハイインパクトポリスチレンのうち少なくともエチレ
    ン・αオレフィン共重合体及びスチレン・ブタジエンブ
    ロック共重合体を含む3種以上の樹脂により形成された
    ものであることを特徴とするキャリアテープ用蓋材。
  4. 【請求項4】 前記中間層は、単層構造であり、密度
    0.915〜0.940g/cm3 のエチレン・αオレ
    フィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜9
    0重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・
    ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからな
    る樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜5
    0重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン・
    ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量
    部と、ハインパクトポリスチレン5〜50重量部とが添
    加されている樹脂組成物により形成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋
    材。
  5. 【請求項5】 前記中間層は、単層構造であり、密度
    0.915〜0.940g/cm3 のエチレン・αオレ
    フィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜9
    0重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・
    ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからな
    る樹脂組成物100重量部に対して、スチレン10〜5
    0重量%とブタジエン90〜50重量%とのスチレン・
    ブタジエンブロック共重合体の水素添加物5〜30重量
    部が添加されている樹脂組成物により形成されたもので
    あることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ
    用蓋材。
  6. 【請求項6】 前記中間層は、単層構造であり、密度
    0.915〜0.940g/cm3 のエチレン・αオレ
    フィン共重合体30〜70重量%と、スチレン50〜9
    0重量%とブタジエン50〜10重量%とのスチレン・
    ブタジエンブロック共重合体70〜30重量%とからな
    る樹脂組成物100重量部に対して、ハイインパクトポ
    リスチレンを5〜50重量%部添加されている樹脂組成
    物により形成されたものであることを特徴とする請求項
    3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  7. 【請求項7】 前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒート
    シラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、
    前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm
    3 のエチレン・αオレフィン共重合体により形成され、
    前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm
    3 のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%
    と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10
    重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70
    〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対し
    て、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50
    重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水
    素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組成物に
    より形成されているものであることを特徴とする請求項
    3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  8. 【請求項8】 前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒート
    シラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、
    前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm
    3 のエチレン・αオレフィン共重合体により形成され、
    前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm
    3 のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%
    と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10
    重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70
    〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対し
    て、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量部が添加
    されている樹脂組成物により形成されているものである
    ことを特徴とする請求項3に記載のキャリアテープ用蓋
    材。
  9. 【請求項9】 前記中間層は、第1樹脂層と前記ヒート
    シラント層に接する第2樹脂層との2層構造よりなり、
    前記第1樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm
    3 のエチレン・αオレフィン共重合体により形成され、
    前記第2樹脂層は密度0.915〜0.940g/cm
    3 のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70重量%
    と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50〜10
    重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体70
    〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部に対し
    て、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜50
    重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水
    素添加物5〜30重量部と、ハイインパクトポリスチレ
    ン5〜50重量部とが添加されている樹脂組成物により
    形成されているものであることを特徴とする請求項3に
    記載のキャリアテープ用蓋材。
  10. 【請求項10】 前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂
    層と前記ヒートシラント層に接す第3樹脂層との3層構
    造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体によ
    り形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体30
    〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエ
    ン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック
    共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成さ
    れ、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940g
    /cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70
    重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50
    〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合
    体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量部
    に対して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90
    〜50重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合
    体の水素添加物5〜30重量部が添加されている樹脂組
    成物により形成されているものであることを特徴とする
    請求項3に記載のキャリアテープ用蓋材。
  11. 【請求項11】 前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂
    層と前記ヒートシラント層に接する第3樹脂層との3層
    構造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.
    940g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体に
    より形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.
    940g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体3
    0〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジ
    エン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロッ
    ク共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成
    され、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940
    g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体30〜7
    0重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン5
    0〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重
    合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物100重量
    部に対して、ハイインパクトポリスチレン5〜50重量
    部が添加されている樹脂組成物により形成されているも
    のであることを特徴とする請求項3に記載のキャリアテ
    ープ用蓋材。
  12. 【請求項12】 前記中間層は、第1樹脂層と第2樹脂
    層と前記ヒートシラント層に接す第3樹脂層との3層構
    造よりなり、前記第1樹脂層は密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体によ
    り形成され、前記第2樹脂層は密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体30
    〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエ
    ン50〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック
    共重合体70〜30重量%との樹脂組成物により形成さ
    れ、前記第3樹脂層は、密度0.915〜0.940g
    /cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体30〜70
    重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエン50
    〜10重量%とのスチレン・ブタジエンブロック共重合
    体70〜30重量%とから樹脂組成物100重量部に対
    して、スチレン10〜50重量%とブタジエン90〜5
    0とのスチレン・ブタジエンブロック共重合体の水素添
    加物5〜30重量部とハイインパクトポリスチレン5〜
    50重量部が添加されている樹脂組成物により形成され
    ているものであることを特徴とする請求項3に記載のキ
    ャリアテープ用蓋材。
  13. 【請求項13】 前記中間層は密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体30
    〜70重量%と、スチレン50〜90重量%とブタジエ
    ン50〜10重量%とのスチレンーブタジエンブロック
    共重合体70〜30重量%とからなる樹脂組成物により
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャ
    リアテープ用蓋材。
  14. 【請求項14】 前記中間層は密度0.915〜0.9
    40g/cm3 のエチレン・αオレフィン共重合体30
    〜70重量%と、スチレン10〜50重量%とブタジエ
    ン90〜50重量%とのスチレンーブタジエンブロック
    共重合体の水素添加物70〜30重量%とからまる樹脂
    組成物により形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載のキャリアテープ用蓋材。
  15. 【請求項15】 前記中間層はガラス転位温度が40℃
    を超える線状飽和ポリエステルにより形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のキャリアテープ用蓋
    材。
  16. 【請求項16】 前記ヒートシーラント層は、ポリエス
    テル、ポリウレタン、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合
    体、アクリル樹脂の少なくとも1種を含むことを特徴と
    する請求項1乃至請求項15のいずれかに記載のキャリ
    アテープ用蓋材。
  17. 【請求項17】 前記ヒートシーラント層は、表面抵抗
    率が105 〜1012Ω/□の範囲にあり、電荷減衰時間
    が2秒以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    16のいずれかに記載のキャリアテープ用蓋材。
  18. 【請求項18】 全光線透過率が75%以上であり、か
    つ、ヘーズ値が50%以下であることを特徴とする請求
    項1乃至請求項17のいずれかに記載のキャリアテープ
    用蓋材。
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