JPH09107487A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09107487A
JPH09107487A JP7286869A JP28686995A JPH09107487A JP H09107487 A JPH09107487 A JP H09107487A JP 7286869 A JP7286869 A JP 7286869A JP 28686995 A JP28686995 A JP 28686995A JP H09107487 A JPH09107487 A JP H09107487A
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original
image
color
forming apparatus
image forming
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JP7286869A
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English (en)
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Koji Hayashi
浩司 林
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な原稿種・色材においても、簡単な方法
で良好な色再現性を得ることができる画像形成装置を実
現する。 【解決手段】 スキャナ401等により原稿画像を複数
色の画像信号として読み取り、読み取った画像信号を階
調処理部411で階調画像信号に変換し、プリンター4
12で画像の形成がされる。この過程において、RGB
のカラー画像信号から、色相判定回路422が所定の領
域毎に分類し、色変換・UCR回路406のマトリクス
係数値を変えて、色相の演算補正を行う。この補正は、
例えば、第1の原稿の指定された位置を読み取って得た
読み取り信号と、第2の原稿の指定された位置を読み取
って得た読み取り信号とから、読み取り信号の階調変換
特性、または階調変換された読取信号からカラー画像を
形成するための画像信号への変換特性の、少なくとも何
れか一方の特性の変更による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に関
し、特に、デジタル方式の複写機、プリンター、FAX
等の色調整方式を用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタルカラー複写機において、
原稿を複写する過程でフルカラー画像を形成する際に、
原稿をRGB3色のCCD(Charge Coupled Device)
で読み取ることが一般的に行われている。デジタル方式
に限らず、カラー複写機に要求される基本的な性能の1
つとして、原稿に忠実な色再現性がある。ところが、紙
種としては、普通紙の原稿だけでなく銀塩写真方式で形
成された印画紙、熱転写紙等、様々な種類があり、ま
た、紙種だけでなく服の生地なども用途によっては原稿
となる。また、色材としても、印刷用インク、トナー、
色鉛筆、クレヨン、サインペン、蛍光ペンなど様々な色
材がある。
【0003】カラー複写機は、多くの場合、印刷原稿に
対し良好な色再現性が得られるように設定されている場
合が多いが、その設定状態では、印画紙など印刷原稿以
外の原稿を複写した場合に、色再現性が悪くなる問題が
生じ得る。これは、原稿のメタメリズムによるとされ、
印刷原稿及び印画紙など原稿種および色材が異なること
により、分光反射特性の違いと、CCDに使用されてい
るフィルターの分光透過特性あるいはCCDの分光感度
(図21)との兼ね合いにより生じる。一例として、銀
塩写真(印画紙)原稿の分光反射率a、印刷原稿に合わ
せて設定した画像処理パラメータを設定した状態でコピ
ーしたものの分光反射率bおよび写真原稿用にとコピー
の色を肉眼でみた状態に色を合わせた場合の分光反射率
cを図22に示す。
【0004】図21および図22にみられるように、R
GBのそれぞれのCCDフィルターの分光透過率のピー
ク値付近dで分光反射率aとbとは交差しており、CC
DのRGB出力は分光反射率aとbとで一致しているこ
とが予想される。しかし実際にはこの一致は、複写機の
光源の分光特性、原稿の分光反射率、CCDの分光感度
を掛け合わせ、全波長について積分した結果による。一
方、肉眼でみた場合は、原稿を見る場所の光源と原稿の
分光反射率と人間の目の分光感度を全波長について積分
した結果となる。これらの結果、得られた分光反射率
は、分光反射率aとbとでは大きく異なっており、色再
現が悪くなっていることを表している。この原稿種の違
いによる色再現性の不良を改善するための根本的な方法
としては、原稿種を判別することが必要である。
【0005】例えば、従来例1としての特開昭63-18713
9号「カラー原稿種分類方法」に開示されている方法が
ある。本従来例の原稿種分類方法は、3原色光のうちの
1つの原色光の波長域内であって、異なった波長に感度
ピークを有する2種類のセンサーを用いてカラー原稿の
反射光を測定し、得られた2種類の測定値を比較するこ
とにより、カラー原稿を少なくとも写真原稿と印刷原稿
とに分類している。
【0006】従来例2としての特開平63-125057号「カ
ラー画像処理装置」に開示されているものがある。本従
来例の画像処理装置では、種々の色変換等の色処理を領
域別に行う。つまり、読取り画像データの表す色が変換
色指定手段によって指定された変換前の色と判断される
と、変換前の色を記憶手段に記憶されているオリジナル
上の指定された位置の色である変換後の目標色に変換す
る。この変換により所望の色を予めメモリに複数通り記
憶し、これから選択された色に変換を行うものに比べ、
オリジナル上で指定された位置の色に変換し出力するこ
とができる。従って、メモリに記憶された決まった色以
外への変換を行うことが可能となる。更に色変換後の色
を実際に出力しなくてもオリジナル上の色を目標色とし
て変換が成されることにより、使用者の思い通りの色変
換が可能となる、としている。
【0007】上記の従来例1の方法は、原理的な解決方
法の1つではある。但し、この方法は、コストや機構的
に複雑になる等の理由により、現在一般的にはカラー複
写機において用いられていない。
【0008】また、従来例2に開示されている装置で
は、ある色を他の色に変換する際の1つの方法ではあ
る。しかし、前述したように、原稿のメタメリズムによ
り、色変換後の色として指定した色が、熱転写原稿など
のように原稿の種類によっては、指定した色とは全く異
なった色に再現される場合がある。例えば、印刷原稿用
の色変換係数を設定した状態で、銀塩写真方式の印画紙
原稿や熱転写原稿あるいは、パステル・クレヨンで作成
した原稿を目標色として指定した場合、色(色相)によ
って異なった色に設定される。また、印刷、印画紙原稿
モードとして設定されている場合でも、使用する印刷用
のインク、また、印画紙の色材や表面の分光反射率の違
いにより、異なった色に再現されてしまう場合がある。
これらの理由により、現在一般的にカラー複写機で用い
られているのは、下記の従来例3である。
【0009】従来例3は、印刷原稿・印画紙原稿・それ
ぞれに併せた色変換係数等の画像処理パラメータを、印
刷原稿・印画紙原稿モードとして複写機に持たせ、複写
機の操作部などで選択できるようにする方法である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例3においては、印刷原稿・印画紙原稿に対して前
述した方法で良好な色再現性が得られても、それ以外の
原稿種、例えば、熱転写方式で作成されたフルカラー原
稿、あるいはパステル・クレヨンなどで作成された原稿
をコピーした場合には、他の従来例で説明した現象と同
様な現象が生じ得る。このため、原稿と全く異なった色
に再現される場合がある。
【0011】本発明は、様々な原稿種、色材において
も、簡単な方法で良好な色再現性を得ることができる画
像形成装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の画像形成装置は、原稿の画像を複数色の画
像信号として読み取る画像読取手段と、読み取った画像
信号を階調変換する手段と、複数色の色材を用いてカラ
ー画像を形成する手段と、階調変換された画像信号から
カラー画像を形成するための画像信号へ変換する手段
と、原稿の読み取り位置を指定する手段とを有し、第1
の原稿の指定された位置を読み取って得た読み取り信号
と、第2の原稿の指定された位置を読み取って得た読み
取り信号とから、読み取り信号の階調変換特性、または
階調変換された読取信号からカラー画像を形成するため
の画像信号へ変換する手段の変換特性の、少なくとも何
れか一方の特性を変更することを特徴としている。
【0013】また、第1の原稿の指定された位置と第2
の原稿の指定された位置とを複数とし、第1の原稿と第
2の原稿の少なくとも一方の画像を印刷インクにより形
成し、画像形成装置は、さらに印刷インクにより形成さ
れた原稿を特定するための手段を有するとよい。なお、
前記第1の原稿と第2の原稿の少なくとも一方の画像が
銀塩写真方式により形成され、画像形成装置は、さらに
銀塩写真方式に用いられる印画紙を特定するための手段
を有するとよい。
【0014】さらに、画像形成装置は、カラーパッチ生
成手段と、このカラーパッチ生成手段により生成したカ
ラーパッチを転写材へ出力する手段とを有し、第1の原
稿と第2の原稿のいずれか一方をカラーパッチの出力画
像とするとよい。またさらに、画像形成装置は、カラー
パッチ生成手段と、このカラーパッチ生成手段により生
成したカラーパッチを転写材へ出力する手段とを有し、
第1の原稿と第2の原稿のいずれか一方をカラーパッチ
の出力画像とし、他方をトナーによる複写画像とすると
よい。
【0015】上記の第1の原稿と第2の原稿の少なくと
も一方の画像がトナーにより形成され、画像形成装置
は、さらに原稿がトナー原稿であることを特定するため
の手段を有するとよい。
【0016】さらに、画像形成装置は、第1の原稿と第
2の原稿が普通紙か否かを選択する選択手段を有すると
よい。またさらに、画像信号の色を所定の複数の色相の
何れかの1に分類する分類手段と、この分類手段による
分類に従って所定の演算で用いる補正係数を切り換える
とよい。なおさらに、画像パラメータを登録する登録手
段と、この登録手段による登録名称を設定する登録名称
設定手段と、設定された名称を表示する表示手段と、表
示した名称に基づいて登録内容を選択する登録選択手段
とを有するとよい。
【0017】
【作用】したがって、本発明の画像形成装置によれば、
原稿の画像を複数色の画像信号として読み取り、読み取
った画像信号を階調変換し、複数色の色材を用いてカラ
ー画像を形成する。階調変換された画像信号からカラー
画像を形成するための画像信号へ変換し、原稿の読み取
り位置を指定する。第1の原稿の指定された位置を読み
取って得た読み取り信号と、第2の原稿の指定された位
置を読み取って得た読み取り信号とから、読み取り信号
の階調変換特性、または階調変換された読取信号からカ
ラー画像を形成するための画像信号へ変換する変換特性
の、少なくとも何れか一方の特性を変更する。よって、
この特性の変更により、読み取った画像信号の色調を、
指定した位置毎に調整することが可能となる。
【0018】
【実施例】次に添付図面を参照して本発明による画像形
成装置の実施例を詳細に説明する。図1〜図20を参照
すると本発明の画像形成装置の実施例が示されている。
尚、以下の実施例は本発明の画像形成装置を、電子写真
複写機(以下、単に複写機と言う)に適用した場合にお
いて説明する。
【0019】図1に示す機構図において実施例の、複写
機本体101の機構の概略を説明する。複写機本体10
1のほぼ中央部に配置された像担持体としてのφ120[m
m]の有機感光体(OPC)ドラム102の周囲には、こ
の感光体ドラム102の表面を帯電する帯電チャージャ
ー103、一様帯電された感光体ドラム102の表面上
に半導体レーザ光を照射して静電潜像を形成するレーザ
光学系104、静電潜像に各色トナーを供給して現像
し、各色毎にトナー像を得る黒現像装置105及びイエ
ローY、マゼンタM、シアンCの3つのカラー現像装置
106、107、108、感光体ドラム102上に形成
された各色毎のトナー像を順次転写する中間転写ベルト
109、上記中間転写ベルト109に転写電圧を印加す
るバイアスローラ110、転写後の感光体ドラム102
の表面に残留するトナーを除去するクリーニング装置1
11、転写後の感光体ドラム102の表面に残留する電
荷を除去する除電部112などが順次配列されている。
【0020】また、上記中間転写ベルト109には、転
写されたトナー像を転写材に転写する電圧を印加するた
めの転写バイアスローラ113及び転写材へ転写後に残
留したトナー像をクリーニングするためのベルトクリー
ニング装置114が配設されている。中間転写ベルト1
09から剥離された転写材を搬送する搬送ベルト115
の出口側端部には、トナー像を加熱及び加圧して定着さ
せる定着装置116が配置されているとともに、この定
着装置116の出口部には、排紙トレイ117が取り付
けられている。
【0021】レーザ光学系104の上部には、複写機本
体101の上部に配置された原稿載置台としてのコンタ
クトガラス118、このコンタクトガラス118上の原
稿に走査光を照射する露光ランプ119、原稿からの反
射光を反射ミラー121によって結像レンズ122に導
き、光電変換素子であるCCDで構成されたイメージセ
ンサアレイ123に入光させる。このイメージセンサア
レイ123で電気信号に変換された画像信号は、不図示
の画像処理装置を経て、レーザ光学系104中の半導体
レーザのレーザ発振を制御する。
【0022】次に、上記複写機に内蔵される制御系を説
明する。図2に示したように制御系は、メイン制御部で
あるCPU130を備え、このCPU130に対して所
定のROM131及び不揮発化されたRAM132が付
設されている。さらに、上記CPU130には、インタ
ーフェースのI/O133を介してレーザ光学系制御部
134、電源回路135、光学センサー136、トナー
濃度センサー137、環境センサー138、感光体表面
電位センサー139、トナー補給回路140、中間転写
ベルト駆動部141、がそれぞれ接続されている。上記
レーザ光学系制御部134は、前記レーザ光学系104
のレーザ出力を調整するものであり、また上記電源回路
135は、帯電チャージャー113に対して所定の帯電
用放電電圧を与えると共に、現像装置105、106、
107、108に対して所定電圧の現像バイアスを与
え、かつバイアスローラ110および転写バイアスロー
ラ113に対して所定の転写電圧を与える。
【0023】光学センサー136は、感光体ドラム10
2の転写後の領域に近接配置される発光ダイオードなど
の発光素子とフォトセンサーなどの受光素子とからな
り、感光体ドラム102上に形成される検知パターン潜
像のトナー像におけるトナー付着量及び地肌部における
トナー付着量が各色毎にそれぞれ検知されるとともに、
感光体除電後のいわゆる残留電位が検知される。
【0024】この光電センサー136からの検知出力信
号は、不図示の光電センサー制御部に印加されている。
光電センサー制御部は、検知パターントナー像に於ける
トナー付着量と地肌部におけるトナー付着量との比率を
求め、その比率値を基準値と比較して画像濃度の変動を
検知し、トナー濃度センサー137の制御値の補正を行
なう。
【0025】更に、トナー濃度センサー137は、現像
装置105から108には、現像装置105から108
内に存在する現像剤の透磁率変化に基づいてトナー濃度
を検知する。トナー濃度センサー137は、検知された
トナー濃度値と基準値とを比較し、トナー濃度が一定値
を下回ってトナー不足状態になった場合に、その不足分
に対応した大きさのトナー補給信号をトナー補給回路1
40に印加する機能を備えている。
【0026】電位センサー139は、像担持体である感
光体102の表面電位を検知する。中間転写ベルト駆動
部141は、中間転写ベルトの駆動を制御する。
【0027】黒現像器105内に黒トナーとキャリアを
含む現像剤が収容されていて、これは、現像剤攪拌部材
202の回転によって攪拌され、現像スリーブ201上
で、現像剤規制部材202によってスリーブ上に汲み上
げられる現像剤量を調整する。この供給された現像剤
は、現像スリーブ201上に磁気的に担持されつつ、磁
気ブラシとして現像スリーブ201の回転方向に回転す
る。
【0028】次に、図3のブロック図に基づいて、画像
処理部を説明する。図3において、401はスキャナ、
402はシェーディング補正回路、403はRGBγ補
正回路、404は画像分離回路、405はMTF補正回
路、406は色変換−UCR処理回路、422は色相判
定回路、407は変倍回路、408は画像加工(クリエ
イト)回路、409はMTFフィルター、410はγ補
正回路、411は階調処理回路、421はカラーパッチ
発生手段、412はプリンターである。
【0029】複写すべき原稿は、カラースキャナ401
によりR、G、Bに色分解されて読み取られる。シェー
ディング補正回路402では、撮像素子のムラ、光源の
照明ムラなどが補正される。RGBγ補正回路403で
は、スキャナからの読取信号が反射率データから明度デ
ータに変換される。404の画像分離回路では、文字部
と写真部の判定、及び有彩色、無彩色判定が行われる。
MTF補正回路405では、入力系の、特に高周波領域
でのMTF特性の劣化を補正する。色変換−UCR処理
回路406は、入力系の色分解特性と出力系の色材の分
光特性の違いを補正し、忠実な色再現に必要な色材YM
Cの量を計算する色補正処理部と、YMCの3色が重な
る部分をBk(ブラック)に置き換えるためのUCR処
理部とからなる。色補正処理は下記の式(1)のような
マトリクス演算により実現できる。
【0030】
【数1】
【0031】式(1)のマトリクス係数 aijは、入力
系と出力系(色材)の分光特性によって決まる。ここで
は、1次マスキング方程式を例に挙げたが、B2,BGの
ような2次項、あるいはさらに高次の項を用いることに
より、より精度良く色補正することができる。UCR処
理は次の式(2)を用いて演算することにより行うこと
ができる。
【0032】
【数2】
【0033】式(2)において、記号αはUCRの量を
決める係数であり、α=1の時100%UCR処理とな
る。係数αの値は一定値でも良い。例えば、高濃度部で
は係数αは1に近く、ハイライト部では0に近くするこ
とにより、ハイライト部での画像を滑らかにすることが
できる。
【0034】色相判定回路422は、入力したRGB画
像信号データから、所定の演算式により、RGB、YM
Cなどの色相領域毎に分類し、分類された結果に応じて
上記の色変換・UCR回路406のマトリクス係数aij
の数値を変えている。また、色相領域毎に演算式を変え
たり、ノイゲバウアー方程式を用いても良い。
【0035】変倍回路407は、縦横変倍が行われ、画
像加工(クリエイト)回路408は、リピート処理など
が行われる。MTFフィルター409では、シャープな
画像やソフトな画像など、使用者の好みに応じてエッジ
強調や平滑化等、画像信号の周波数特性を変更する処理
が行われる。γ補正回路410では、プリンターの特性
に応じて画像信号の補正が行われる。また、地肌飛ばし
なども同時に行うこともできる。階調処理回路411で
はディザ処理またはパターン処理が行われる。
【0036】また、スキャナー401で読み込んだ画像
データを外部の画像処理装置などで処理したり、外部の
画像処理装置からの画像データをプリンタ412で出力
するためのインターフェースI/F413、414が備
えられている。以上の画像処理回路を制御するためのC
PU415及びROM416、RAM417とは、BU
S418で接続されている。CPU415は、シリアル
I/Fを通じてシステムコントローラー419と接続さ
れており、操作部(図4)などからのコマンドが送信さ
れる。
【0037】カラーパッチ発生手段421は、YMCの
3色あるいはYMCKの4色からなるカラーパッチ(図
5)を発生する。このカラーパッチは、YMCの濃度を
順次変えて行き、それぞれの組み合わせを変えることに
より色合いを変えている。これは、前述したUCR量に
応じてK(Black)成分を変更する。
【0038】オペレータは、操作部(図4)上のスイッ
チ類からモードその他の処理条件を指定できる。内部ス
キャナを用いる複写モードでは、スキャナ401を動作
し、原稿を順次R、G、Bに色分解して読み取り、画像
処理部において、前述のシェーディング補正、MTF補
正、γ補正、色補正、UCR処理が行われ、階調処理に
より多値化処理される。
【0039】図4は、操作部の俯瞰図で、原稿を載置す
るコンタクトガラス501、液晶タッチパネル502、
液晶表示のディスプレーエディター503(以下エディ
ターと略す)、各種のハードキー(スイッチ)類で読取
キー504を押し下げるとスキャナーが原稿の画像読み
取りを行い、エディター画面503に表示する。エディ
ター画面503では、原稿上の任意の位置の拡大やカー
ソルを移動させることにより、任意の位置の指定を行う
ことができる。
【0040】操作部画面内の図示しないコマンドを選択
するこにより、エディター画面503で指定された原稿
の任意の位置をスキャナーで読み取り、その読取データ
を表示することなどができる。
【0041】レーザー変調回路のブロック図を図6に示
す。書き込み周波数は、18.6[MHz]であり、1画素の走
査時間は、53.8[nsec]である。8ビットの画像データは
ルックアップテーブル(LUT)451でγ変換を行う
ことができる。
【0042】パルス幅変調回路(PWM)452で8ビ
ットの画像信号の上位2ビットの信号に基づいて4値の
パルス幅に変換され、パワー変調回路(PM)453で
下位6ビットで64値のパワー変調が行われ、レーザー
ダイオード(LD)454が変調された信号に基づいて
発光する。フォトディテクタ(PD)455で発光強度
をモニターし、1ドット毎に補正を行う。レーザー光の
強度の最大値は、画像信号とは独立に、8ビッド(25
6段階)に可変できる。
【0043】上記のようにディザ処理を行った画像信号
のレーザー光の発光開始タイミングを図7のa、bに示
す様に、2画素の露光分布が近接するようにする。パル
ス幅変調方式を用いる事により、このパターンは、図7
のc、dに示すように、副走査方向に連続したラインパ
ターンになり、このラインパターンの幅は、N1+N2の和
にほぼ比例する潜像を形成することができる。これによ
り、光学センサー136の検知出力も図8に示すよう
に、画像信号に対する検知出力のリニアリティが良いと
いう利点がある。
【0044】これは、ビーム径によっても異なり、1画
素の大きさに対し、主走査方向のビーム径は、90%以
下、望ましくは80%である。このビーム径は、静止時の
ビームの強度が最大値に対し、1/e2に減衰するときの
幅として定義される。例えば、400DPI、1画素63.5μm
での望ましいビーム径は、50μm以下である。
【0045】複写機101は、画質モードとして、予
め、印刷原稿、印画紙原稿、トナー原稿をコピーした場
合に最適な色再現性や画像品質が得られるように、画像
処理のパラメータが設定されている。
【0046】これらの画像処理のパラメータの概略を述
べる。グラビア印刷でない印刷原稿は、網点の面積率の
大小により濃淡を表現している。これらの網点をスキャ
ナーで読み込むと、モアレが生じる。このモアレの発生
を低減させるために、画像処理部のMTF補正回405
で平滑化処理を行い、色変換・UCR処理回路406で
印刷インキの色再現特性に合わせた色変換特性を行い、
γ補正回路410でγ変換を行う。
【0047】一方、銀塩写真用の印画紙原稿ではモアレ
は発生しないが、スキャナーのノイズ成分の低減のため
に、MTF補正回405で印刷原稿用に比べ弱い平滑化
処理を行い、色変換・UCR処理回路406で印画紙の
分光反射特性に合わせた色変換特性を行い、γ補正回路
410でγ変換を行う。
【0048】トナー原稿に対しても、同様に、MTF補
正回405で印刷原稿用に比べ弱い平滑化処理を行い、
色変換・UCR処理回路406でトナーの分光反射特性
に合わせたで色変換特性を行い、γ補正回路410でト
ナー原稿に合わせたγ変換を行う。
【0049】トナー原稿としては、原稿を複写したもの
と、プリンターとして使用した場合には、原稿が存在し
ない場合とがある。原稿を複写した場合には、原稿に比
べ、コントラストが強くなっている場合が多いので、γ
変換特性としてはコントラストが、より強調されないよ
うに設定する。また、色変換特性については、色材とし
て用いられるトナーの分光反射特性は、印刷インキのそ
れと近くなるように選択されている場合が多いので、印
刷の色変換特性を用いることも一般的に行われている。
【0050】図9のフローチャートを用いて第1の実施
例の手順例を説明する。先ず、ステップ1で画像パラメ
ータの自動選択モードを選択する。第1の原稿を原稿台
に置く(S2)。上述した第1の原稿の読取位置(原稿
色)をエディターで指定する(S3)。指定された位置
のRGBデータをスキャナーが読み取り(S4)。これ
をデータ1とする。
【0051】次に、第2の原稿を原稿台の上に置き(S
5)、第2の原稿の読取位置(目標色)をエディターで
指定する(S6)。指定された位置のRGBデータをス
キャナーが読み取る(S7)。これをデータ2とする。
データ1とデータ2とから、原稿色から目標色が得られ
るように、使用する画像処理パラメータを選択する(S
8)。ステップS8の内容についてはこの後で詳述す
る。
【0052】選択された画像処理パラメータを設定する
(S9)。選択された結果を登録するかどうかを使用者
に尋ねる(S10)。ステップS10は、ここでは必須
ではなく、調整完了後に登録できるようにしても良い。
登録する場合には不揮発ROMに記憶する(S11)。
図9のステップS8でのRGBγの選択方法について説
明する。
【0053】
【数3】
【0054】原稿を読み込んだ場合のスキャナーの読み
込み信号が、上記の式(3)である場合、RGBγ変換
テーブルは次のように求める。一例として、8ビットの
red用γテーブルを配列red[i](i=0,1,…,255)につい
て、以下の3点を通る変換テーブルを選択する。
【0055】
【数4】
【0056】RGBγ変換テーブルを選択するに際し、
一例として、以下のような式を用いて、予め何種類かテ
ーブルを計算しておき、上記の点を通るか、または最も
近いテーブルを選択する:
【0057】
【数5】
【0058】ここで、ninは、入力信号、nout出力信
号とし、原稿の白部、黒部の反射率をそれぞれ、rw,r
kとした(この値は、普通紙の反射率を用いる)。パラ
メーターγは、任意の実数をとることができ、この数値
を変更することにより、テーブルの曲線度を変更するこ
とができる(図10)。ここでは、基準の値としてγ=
3〜4を用いた。
【0059】色変換係数の補正は、以下のように行う。
式(1)から、ある色Xに対し、印刷、トナー、印画紙
原稿などの既知の原稿(目標色)に対しては、次式が成
り立つ。
【0060】
【数6】
【0061】ここで、(b,g,r)は、スキャナーの読み
込み値、(y,m,c)は、プリンターのYMCそれぞれの
出力(これは、画像濃度に対応する)、マトリクス係数
ij(i,j=1,2,3)は、印刷、トナー、印画紙などの原稿
種それぞれについて予め決められている。一方、未知の
分光反射特性を有する原稿の色(原稿色)に対しても、
同様の式が成り立ち、下記の式(7)が得られる。
【0062】
【数7】
【0063】但し、ここでは、未知の原稿の読み込み値
を(b',g',r')とし、未知のマトリクス係数cij(i,j=
1,2,3)を用いることにより、印刷、トナー、印画紙の既
知の分光反射特性を有する原稿をコピーした場合と同じ
コピー濃度(y,m,c)が得られる(これが目的である)
とした。同様に、Black,Whiteに対しても同様な式が成
り立つとして、印刷、トナー、印画紙原稿などの既知の
原稿に対しては、それぞれ次式が成り立つ。
【0064】
【数8】
【0065】
【数9】
【0066】同様に未知の原稿に対しても、下記の式
(10)、(11)が成り立つ。
【0067】
【数10】
【0068】
【数11】
【0069】以上の式(6)〜式(11)から、式(1
2)が成り立つ。
【0070】
【数12】
【0071】式(12)の両辺に、式(12)の左辺の
右側の行列の逆行列を掛けることにより、必要とする色
変換係数cij(i,j=1,2,3)を次式のようにして求められ
る。
【0072】
【数13】
【0073】尚、ここで、[ ]-1は、逆行列を表す。ま
た、(b,g,r),(b',g',r')は、RGBγ変換後の値
を用いている。式(13)中で
【0074】 (bw, gw, rw)= (b'w,g'w,r'w)、 …(14) (bk, gk, rk)= (b'k,g'k,r'k) …(15) としても良く、このようにすることにより、原稿色と目
標色のそれぞれ一色の指定により、求める色変換係数を
求めることができる。
【0075】このように仮定する物理的な意味は、式
(14)は、紙の地肌の反射率はほぼ共通であるとする
ことである。これは、原稿種(普通紙、印画紙などの紙
種)が同じである場合には、色差は小さくなる。これ
は、印画紙モード、印刷モードなどを持つ場合には、そ
れぞれのモードを原稿種に合わせて選択した場合には有
効である。また、通常の場合(反転画像でない場合)に
は、地肌部にはトナー像をのせないので、地肌部の色再
現としてはこのように仮定する影響は少ない。
【0076】式(15)の仮定は、黒は反射率が低いの
で、0%付近の濃度を用いた場合には、原稿による差が
小さいことから有効である。原稿種が異なる等の理由で
上記の仮定が成立しない場合は、十分な色再現性が得ら
れない場合があるので、式(14)、(15)の仮定を
せずに、それぞれの色(White,Black)についても指定す
る必要がある。しかし、この場合には、White,Blackな
どの無彩色系統の色に対しては、RGBγテーブルによ
る補正・式(3)を行い、有彩色に関しては、式(1
4)、(15)を仮定した式(13)の補正を行う、2
段階の補正を行うことが有効である。
【0077】以上の処理を図11のフローチャートに基
づいて説明する。ここでは、既に、目標色と原稿色が指
定されており、そのRGB信号が既に読み込まれてい
る。
【0078】ステップS21では目標色と原稿色の紙種
(原稿種)が同じ場合に、ステップS22に進み、原稿
種が異なる場合には、ステップS25に進む。ここで、
原稿種が同じ場合であるとは、既にモードとして持って
いる、普通紙、銀塩写真用印画紙用等であり、それ以外
の熱転写紙などは異なるとする。ステップS22で印画
紙原稿である場合には、ステップS23で、印画紙のメ
ーカーが同じ場合と、ステップS22で印画紙原稿でな
い場合には、ステップS24で色変換係数を上述した方
法で演算する。
【0079】ステップS23で、印画紙のメーカーが異
なる場合と、ステップS21で原稿の紙種が異なる場合
には、ステップS25に進む。ステップS25で、目標
色が無彩色である場合には、RGBγ変換テーブルを式
(3)の方法により演算する。無彩色である場合とは、
単純には、RGB信号の差がある値δよりも小さい場
合、即ち、
【0080】|r-g|<δ かつ |g-b|<δ かつ
|b-r|<δである場合とすることができる。ここ
で、|x|は、xの絶対値を表す。
【0081】ステップS25で、目標色が有彩色である
場合には、ステップS26に進み、ここで、色変換係数
を演算するか(S27)、RGBγ変換テーブルを演算
するか(S28)、を選択することができる。上記の方
法は、色相を分割して異なる色変換係数を用いる方法に
ついても同様に行うことができる。この場合には、分割
した領域毎に、上記の設定を行うことにより、より細や
かな設定を行うことができ、色再現上は更に有効であ
る。
【0082】第2の実施例を、図12のフローチャート
を用いて説明する。本実施例のように、複数の原稿色と
目標色との組を指定する場合には、操作を簡単にするた
めに、原稿色と目標色との指定するための原稿を複写機
の原稿台上に、同時にのせると良い。A3サイズ(420mm
×297mm)以上のサイズが読み込める場合には、第1の原
稿及び第2の原稿の大きさを例えばA4(210mm×297mm)
までを並べて指定することにより、上記の手順を簡素化
でき、操作性が向上する。この点は、本実施例に限ら
ず、他の請求項に対応する実施例に対して用いても良
い。
【0083】画像パラメータの自動選択モードを選択す
る(S31)。第1の原稿と、第2の原稿を原稿台に置
く(S32)。第1の原稿の読取位置(原稿色)をエデ
ィターで指定する(S33)。指定された位置のRGB
データをスキャナーが読み取る(S34)。これをデー
タ1とする。
【0084】次に、第2の原稿の読取位置(目標色)を
エディターで指定する(S35)。指定された位置のR
GBデータをスキャナーが読み取る(S36)。これを
データ2とする。ステップS37では、ステップS33
〜S36の操作を必要に応じて繰り返す。この際、必要
に応じて原稿を換えても良い。
【0085】データ1とデータ2とから、原稿色から目
標色が得られるように、使用する画像処理パラメータを
選択する(S38)。選択された画像処理パラメータを
設定する(S39)。選択された結果を登録するかどう
かを使用者に尋ねる(S40)。登録する場合には不揮
発ROMに記憶する(S41)。
【0086】第3の実施例を図13のフローチャートを
用いて説明する。画像パラメータの自動選択モードを選
択する(S51)。第1の原稿と第2の原稿を原稿台に
置く(S52)。操作部画面(図17)で、第2の原稿
が印刷原稿であることを指定する(S53)。これによ
り、印刷原稿用の画像処理パラメータ(色変換係数、空
間フィルター係数、階調変換テーブル、階調処理など)
が選択される。
【0087】上述した第1の原稿の読取位置(原稿色)
をディスプレイエディター503(図4)で指定する
(S54)。指定された位置のRGBデータをスキャナ
ーが読み取る(S55)。これをデータ1とする。次
に、第2の原稿を原稿台の上に置き(S56)、第2の
原稿の読取位置(目標色)をディスプレイエディター5
03で指定する(S57)。指定された位置のRGBデ
ータをスキャナーが読み取る(S58)。これをデータ
2とする。
【0088】データ1とデータ2とから、原稿色から目
標色が得られるように、使用する画像処理パラメータを
選択する(S59)。選択された画像処理パラメータを
設定する(S60)。選択された結果を登録するかどう
かを使用者に尋ねる(S61)。登録する場合には不揮
発ROMに記憶する(S62)。
【0089】第3の実施例の変化例1においては、図1
3のステップS53で、印刷原稿を選択していたところ
を印画紙原稿を選択してもよい。これにより、印画紙原
稿用の画像処理パラメータが選択される。これは、次の
ような場合に有効である。印画紙の分光反射率は、その
印画紙のメーカーによって異なっている。そのため、re
d側(波長:λ=600〜700[nm])の反射率の違いにより、
コピーしたものが原稿とほぼ同じ色に再現されるメーカ
ーの印画紙がある反面、スキャナーのCCDに用いてい
るRGBフィルターの分光透過率との兼ね合いにより、
赤みがかったり、補色であるシアンの色味が強くなった
りする場合がある。これは、Blue側(波長:λ=400〜50
0[nm])での反射率の違いによって、ブルー成分が強く
なったり、逆に補色であるイエロー成分が強くなったり
する。このような場合、印画紙原稿用の画像処理パラメ
ータ(色変換係数、γ変換テーブル)を用いてRGBγ
変換テーブルによりカラーバランスを変更することによ
り、色再現が向上する。
【0090】第3の実施例の変化例2においては、図1
3のステップS53で、印刷原稿を選択していたところ
トナー原稿を選択する。これにより、トナー原稿用の画
像処理パラメータが選択される。
【0091】トナー原稿の場合は、印画紙原稿などと比
較して、印刷用インクの分光反射特性と近いために、ト
ナー原稿モードを設ける代わりに、印刷原稿モードとし
て選択しても良い。しかし、良好な色再現性を得るため
には、RED光(600〜700[nm])付近の分光感度が印刷用の
インクと異なっているために、これを補正するように色
変換係数などを設定する必要がある。トナー原稿を選択
する際に、"トナー原稿"としてだけでなく、”ジェネレ
ーション”モードとして、選択しても良い。
【0092】第4の実施例を図14のフローチャートを
用いて説明する。画像処理パラメータの自動選択モード
を選択する(S71)。目標色である第2の原稿がトナ
ー原稿であることを指定する(S72)。カラーパッチ
を出力するかを判断し(S73)、出力すると判断した
場合には、カラーパッチを転写紙に出力する(S7
4)。
【0093】次に、第1の原稿を原稿台の上に置き(S
75)、合わせたい色の位置をエディターで指定する
(S76)。指定された位置のRGBデータをスキャナ
ーを読み取る(S77)。これをデータ1とする。
【0094】出力したカラーパッチを原稿台に置く(S
78)。出力したカラーパッチの読取位置をエディター
で指定する(S79)。指定された位置のRGBデータ
をスキャナーで読み取る(S80)。これをデータ2と
する。
【0095】データ1とデータ2とから、使用すべき画
像処理パラメータを選択する(S81)。選択された画
像処理パラメータを設定する(S82)。選択された結
果を登録するかどうかを使用者に尋ねる(S83)。登
録する場合には不揮発ROMに記憶する(S84)。
【0096】第5の実施例を図15のフローチャートを
用いて説明する。画像処理パラメータの自動選択モード
を選択する(S91)。第1と第2の原稿がトナー原稿
であることを指定する(S92)。色を合わせたい原稿
の必要に応じて(S93)、コピーをする(S94)。
【0097】得られたコピーを原稿台の上に置く(S9
5)、合わせたい色の位置をエディターで指定する(S
96)。指定された位置のRGBデータをスキャナーが
読み取る(S97)。これをデータ1(原稿色)とす
る。必要に応じて(S98)、内蔵カラーパッチを転写
紙に出力する(S99)。出力したカラーパッチを原稿
台に置く(S100)。出力したカラーパッチの読取位
置をエディターで指定する(S101)。
【0098】指定された位置のRGBデータをスキャナ
ーが読み取る(S102)。これをデータ2とする。デ
ータ1とデータ2とから、使用すべき画像処理パラメー
タを選択する(S103)。選択された画像処理パラメ
ータを設定する(S104)。選択された結果を登録す
るかどうかを使用者に尋ねる(S105)。登録する場
合には不揮発ROMに記憶する(S106)。
【0099】色変換係数の演算方法を述べる。式(7)
と同様に、原稿色と目標色に対して以下の式が成り立
つ。
【0100】
【数14】
【0101】
【数15】
【0102】ここで、(b',g',r')は、原稿のスキャ
ナーの読み込み値で、上記の設定方法では、未知であ
る。(y,m,c)は、プリンターのYMCのカラーパッチ
の目標色、(y',m',c')は、原稿をそのままコピーし
た場合のコピーのYMCの出力で、これは、原稿色として
指定されたRGBの読み込み値から求められる。マトリ
クス係数aij(i,j=1,2,3)は、トナー原稿用の色変換係
数、cij(i,j=1,2,3)は求める色変換係数である。
【0103】式(9)、(10)と同様に、Black、Whi
teについても式(16)、(17)同様に表式化できる
ので、
【0104】
【数16】
【0105】
【数17】
【0106】式(18)、(19)からcij(i=1,2,3)
を求めると、
【0107】
【数18】
【0108】となる。式(14)、(15)と同様に、 (yw,mw,cw)=(yw',mw',cw') …(21) (yk,mk,ck)=(yk',mk',ck') …(22) とすることにより、(y,m,c),(y',m',c')から新た
な色変換係数cij(i=1,2,3)を求めることができる。
【0109】上記の方法は、色相を分割して異なる色変
換係数を用いる方法についても同様に行うことができ
る。この場合には、分割した領域毎に、上記の設定を行
うことにより、より細やかな設定を行うことができ、色
再現上は更に有効である。
【0110】第6の実施例を図16のフローチャートを
用いて説明する。画像パラメータの自動選択モードを選
択する(S111)。第2の原稿の種類(印刷、印画
紙、トナーなど)を操作部画面(図17)で指定する
(S112)。第2の原稿がトナー原稿である場合は
(S113)、カラーパッチを必要に応じて(S11
4)、出力する(S115)。
【0111】第1の原稿と第2の原稿を原稿台に置く
(S116)。第1の原稿の読取位置(原稿色)をエデ
ィターで指定する(S117)。指定された位置のRG
Bデータをスキャナーが読み取る(S118)。これを
データ1とする。次に、第2の原稿の読取位置(目標
色)をエディターで指定する(S119)。指定された
位置のRGBデータをスキャナーが読み取る(S12
0)。これをデータ2とする。
【0112】第1の原稿が普通紙でない場合(S12
1)には、データ1とデータ2とから、原稿色から目標
色が得られるようにRGBγ変換テーブルを演算し(S
122)、その後、色変換係数を演算する(S12
3)。選択された画像処理パラメータを設定する(S1
24)。選択された結果を登録するかどうかを使用者に
尋ねる(S125)。登録する場合には不揮発ROMに
記憶する(S126)。
【0113】第6の実施例の変化例1を説明する。上記
の方法は、色相を分割して異なる色変換係数を用いる方
法についても同様に行うことができる。この場合には、
分割した領域毎に、上記の設定を行うことにより、より
細やかな設定を行うことができ、色再現上は更に有効で
ある。式(1)と(2)から、Blackを加えて以下の表
現をすることができる:
【0114】
【数19】
【0115】式(23)は、式(1)より一般化された
式で、(y,m,c,k)はプリンター側のYMCK4色の
出力、(b,g,r,l)の(b,g,r)は、スキャナーの
(RGBγ変換後の)入力で、ai4(i=1〜4)は、定数項
(地肌に色をつける場合などに0でなくなる)を表す。
前述したある色Xに対し、その目標色(r,g,b)、原稿
色(r',g',b')とした場合、その色がRGBYMCの
6つの色相に分割され(一例である)、読み込んだ画像
信号(r,g,b)がR(red)の色相に分類された場合、色
相R-Yにおいて、
【0116】
【数20】
【0117】
【数21】
【0118】とが成り立つ。ここで、(yy,my,cy,
y)は、イエロー領域の代表的な色で、特に指定されな
い限りでは、式(24)、(25)では共通の値を用い
る。(yw,mw,cw,kw)、(yk,mk,ck,kk)について
は、式(14)、(15)と同様な理由で、式(2
4)、(25)では共通の値とした。式(13)と同様
に、式(24)、(25)から、
【0119】
【数22】
【0120】となり、redとyellowの各色相の境界に連
続性を維持した状態で必要とするマトリクス係数c
ij(i,j=1,2,3,4)を求めることができる。
【0121】色相R-Mとの境界領域についても同様にし
て求める。また、他の色相の色を原稿色、目標色として
指定しても同様である。
【0122】登録時においては、図18に示す操作部に
より、登録する画像パラメータに登録名称を設定するこ
とができる。登録した名称は、図19または図20に示
すように、表示することができ、登録内容を登録、およ
び呼出をすることができる。登録内容は、図2の不揮発
RAM132に登録される。
【0123】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例であるが、これに限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能
である。
【0124】
【発明の効果】以上の説明より明かなように、本発明の
画像形成装置は、原稿の画像を複数色の画像信号として
読み取り、読み取った画像信号を階調変換し、複数色の
色材を用いてカラー画像を形成する。この画像信号の取
得において、原稿の読み取り位置を指定する。第1の原
稿の指定された位置を読み取って得た読み取り信号と、
第2の原稿の指定された位置を読み取って得た読み取り
信号とから、読み取り信号の階調変換特性、または階調
変換された読み取り信号からカラー画像を形成するため
の画像信号へ変換する変換特性の、少なくとも何れか一
方の特性を変更する。よって、この特性の変更により、
読み取った画像信号のカラーの色調を、指定した位置毎
に調整することが可能となる。
【0125】よって、請求項1〜請求項6によれば、原
稿種に応じた画像処理パラメータの設定を簡単な操作で
行うことができる。
【0126】請求項2によれば、有彩色や無彩色など、
色相の異なる複数の色を設定することにより、色再現性
の精度が向上する。
【0127】請求項3によれば、印刷原稿のメーカーに
よるインクの色再現性の違いをより高精度に補正し、色
再現性が向上する。
【0128】請求項4によれば、銀塩写真方式によって
形成された印画紙に合わせた色再現性を得ることができ
る。これにより、印画紙のメーカーによる分光反射特性
の違いによる色再現性の違いを、より高精度に補正し、
色再現性が向上する。
【0129】請求項5〜請求項7によれば、トナーの色
再現性に合わせた画像を得ることができる。
【0130】請求項5〜請求項6によれば、画像形成装
置に内蔵されているカラーパッチを用いることにより、
用いる画像形成装置が表現できる色の中から指定するこ
とができ、また、カラーパッチで様々な色を出力するこ
とにより、目標とする色を迅速に設定することができ
る。
【0131】請求項8によれば、普通紙以外の熱転写
紙、印画紙の場合にはRGBγ変換テーブルによるカラ
ーバランスを変更することにより、紙の白色(無彩色)
の再現性が良くなる一方、普通紙の場合には、RGBγ
変換テーブルによるカラーバランスを変更しないことに
より、白色(地肌)の色づきを防ぐことができる。
【0132】請求項9によれば、複数の色相の色変換係
数を設定することにより、より細やかな設定をすること
ができる。
【0133】請求項10によれば、登録する画像パラメ
ータに名称を設定し、登録内容を呼び出すときに、登録
した名称を表示することにより、登録内容を忘れた場合
にも登録内容を容易に連想することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の実施例の機構を示す縦
断面図である。
【図2】図1の制御系を示すブロック構成図である。
【図3】図2の回路構成ブロック図である。
【図4】操作部の俯瞰図である。
【図5】カラーパッチ図である。
【図6】レーザー変調回路のブロック図である。
【図7】レーザー光の発光タイミング図である。
【図8】光学センサーの検知出力を示す特性図である。
【図9】第1の実施例を説明するためのフローチャート
である。
【図10】RBGγ変換テーブルの入力/出力特性を示
す図である。
【図11】画像パラメータの演算手順例を示すフローチ
ャートである。
【図12】第2の実施例を説明するためのフローチャー
トである。
【図13】第3の実施例を説明するためのフローチャー
トである。
【図14】第4の実施例を説明するためのフローチャー
トである。
【図15】第5の実施例を説明するためのフローチャー
トである。
【図16】第6の実施例を説明するためのフローチャー
トである。
【図17】選択モードの操作部画面例を示す図である。
【図18】操作部のキー配置例を示す平面図である。
【図19】図18での登録内容例1を示す図である。
【図20】図18での登録内容例2を示す図である。
【図21】従来のCCDの分光感度特性図1である。
【図22】従来のCCDの分光感度特性図2である。
【符号の説明】
101 複写機本体 102 有機感光体(OPC)ドラム 103 帯電チャージャー 104 レーザ光学系 105 黒現像装置 106、107、108 カラー現像装置 109 中間転写ベルト 110 バイアスローラ 111 クリーニング装置 112 除電部 113 転写バイアスローラ 114 ベルトクリーニング装置 115 搬送ベルト 116 定着装置 117 排紙トレイ 118 コンタクトガラス 119 露光ランプ 121 反射ミラー 122 結像レンズ 123 イメージセンサアレイ 130 CPU 131 ROM 132 RAM 133 I/O 134 レーザ光学系制御部 135 電源回路 136 光学センサー 137 トナー濃度センサー 138 環境センサー 139 感光体表面電位センサー 140 トナー補給回路 141 中間転写ベルト駆動部 201 現像スリーブ 202 現像剤規制部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/46 H04N 1/46 Z

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿の画像を複数色の画像信号として読
    み取る画像読取手段と、 前記読み取った画像信号を階調変換する手段と、 複数色の色材を用いてカラー画像を形成する手段と、 前記階調変換された画像信号からカラー画像を形成する
    ための画像信号へ変換する手段と、 原稿の読み取り位置を指定する手段とを有し、 第1の原稿の指定された位置を読み取って得た読み取り
    信号と、第2の原稿の指定された位置を読み取って得た
    読み取り信号とから、 前記読み取り信号の階調変換特性、または階調変換され
    た読取信号から前記カラー画像を形成するための画像信
    号へ変換する手段の変換特性の、少なくとも何れか一方
    の特性を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の原稿の指定された位置と第2
    の原稿の指定された位置は、複数であることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の原稿と第2の原稿の少なくと
    も一方の画像が印刷インクにより形成され、前記画像形
    成装置は、さらに前記印刷インクにより形成された原稿
    を特定するための手段を有することを特徴とする請求項
    1または2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の原稿と第2の原稿の少なくと
    も一方の画像が銀塩写真方式により形成され、前記画像
    形成装置は、さらに前記銀塩写真方式に用いられる印画
    紙を特定するための手段を有することを特徴とする請求
    項1または2記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記画像形成装置は、さらにカラーパッ
    チ生成手段と、該カラーパッチ生成手段により生成した
    カラーパッチを転写材へ出力する手段とを有し、前記第
    1の原稿と第2の原稿のいずれか一方を前記カラーパッ
    チの出力画像とすることを特徴とする請求項1または2
    記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記画像形成装置は、さらにカラーパッ
    チ生成手段と、該カラーパッチ生成手段により生成した
    カラーパッチを転写材へ出力する手段とを有し、前記第
    1の原稿と第2の原稿のいずれか一方を前記カラーパッ
    チの出力画像とし、他方をトナーによる複写画像とする
    ことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】 前記第1の原稿と第2の原稿の、少なく
    とも一方の画像がトナーにより形成され、前記画像形成
    装置は、さらに前記原稿がトナー原稿であることを特定
    するための手段を有することを特徴とする請求項1、
    2、5、6の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記画像形成装置は、さらに前記第1の
    原稿と第2の原稿が普通紙か否かを選択する選択手段を
    有することを特徴とする請求項1から7の何れか1項に
    記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記画像形成装置は、さらに前記画像信
    号の色を所定の複数の色相の何れかの1に分類する分類
    手段と、該分類手段による分類に従って所定の演算で用
    いる補正係数を切り換えることを特徴とする請求項1か
    ら8の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記画像形成装置は、さらに画像パラ
    メータを登録する登録手段と、該登録手段による登録名
    称を設定する登録名称設定手段と、設定された名称を表
    示する表示手段と、表示した名称に基づいて登録内容を
    選択する登録選択手段とを有することを特徴とする請求
    項1から9の何れか1項に記載の画像形成装置。
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