JPH09107345A - 周波数分割多重信号発生装置及び復号装置 - Google Patents

周波数分割多重信号発生装置及び復号装置

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JPH09107345A
JPH09107345A JP7263971A JP26397195A JPH09107345A JP H09107345 A JPH09107345 A JP H09107345A JP 7263971 A JP7263971 A JP 7263971A JP 26397195 A JP26397195 A JP 26397195A JP H09107345 A JPH09107345 A JP H09107345A
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signal
polarity
frequency
circuit
frequency division
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JP7263971A
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Nobuaki Takahashi
宣明 高橋
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来はOFDM信号に対し、特に瞬間的に生
じるピーク電力に対する対策を施していないため、まれ
に大電力が発生されることがある。 【解決手段】 IFFT回路33は4つのIFFT演算
部を有しており、入力データをそれぞれ4分割してそれ
ぞれのIFFT演算部によりIFFT演算する。キャリ
アホールを設定するために、IFFT回路33の所定の
入力端子への電圧は0に設定してある。極性制御回路4
2〜45は、ピーク検出回路37〜40により所定値以
上のピーク電力が検出されたときは、IFFT回路33
からの他のグループの周波数分割多重信号の極性を、所
定値以上のピーク電力を打ち消す方向に設定して加算回
路46に供給する。IFFT回路34はデータ極性判定
回路41より入力された極性制御情報に対してIFFT
演算を行い、キャリアホールの搬送波周波数に相当する
搬送波で伝送される演算結果を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は周波数分割多重信号
発生装置及び復号装置に係り、特に符号化されたディジ
タル映像信号などを限られた周波数帯域の直交周波数分
割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Mu
ltiplex)信号を発生する周波数分割多重信号の発生装
置及びそのOFDM信号を復号する復号装置に関する。
【0002】
【従来の技術】符号化されたディジタル映像信号などを
限られた周波数帯域で伝送する方式の一つとして、25
6直交振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modul
ation)などの多値変調されたディジタル情報を多数の
搬送波を用いてOFDM信号として伝送するOFDM方
式が、マルチパスに強い、妨害を受けにくい、周波数利
用効率が比較的良いなどの特長から従来より知られてい
る。
【0003】このOFDM方式は多数の搬送波を直交し
て配置し、各々の搬送波で独立したディジタル情報を伝
送する方式で、OFDM信号はランダム信号としての形
態をとる。なお、「搬送波が直交している」とは、隣接
する搬送波のスペクトラムが当該搬送波の周波数位置で
零になることを意味する。
【0004】このOFDM方式によれば、ガードバンド
期間(ガードインターバル)を設定し、その期間の情報
を重複して伝送するようにしているため、電波のマルチ
パスにより生ずる伝送歪みを軽減できる。すなわち、こ
のOFDM信号の受信は、シンボル期間内に伝送される
信号の振幅、位相変調成分を検出し、これらのレベルに
より情報の値を復号するものであるから、最初のガード
インターバル期間の信号を除いて復号することにより、
同一シンボル区間のマルチパス信号と、受信すべき信号
の周波数成分は同一であるため、比較的狭い周波数帯域
で、伝送歪みの少ない復号ディジタルデータを伝送でき
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来は多数
の情報搬送波を合成してできるOFDM信号に対し、特
に瞬間的に生じるピーク電力に対する対策を施していな
いため、まれに大電力が発生されることがある。例え
ば、256個の情報搬送波を用いるOFDM信号の電力
は、1情報搬送波電力の256倍の合成した平均電力で
あるため、仮に全情報搬送波の最大振幅電圧値が一致し
て発生させられた場合は256の2乗倍にあたる655
36倍となる。従って、仮に1情報搬送波の電力を1m
Wとすると、これら256個の情報搬送波を合成した平
均電力は256mW程度であるが、全情報搬送波の最大
振幅位置が一致した時には65Wとなってしまう。
【0006】このため、従来の周波数分割多重信号発生
装置では、全情報搬送波の最大振幅値が一致する確率は
非常に小さく、実際には殆ど発生しないが、平均電力値
は余裕をもった低い値に設定し、送信電力装置も平均電
力の10〜20倍程度の余裕をもった大きな出力信号を
発生させられるもの(1情報搬送波の電力を1mWとす
るときは2.5W〜5Wを発生できる装置)を用い、ま
れに生じる大電力信号に対しても飽和させないで送信で
きるように考慮していた。このため、従来の周波数分割
多重信号発生装置は装置全体が高価で大型化するという
問題がある。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、発生する周波数分割多重信号のピーク電力を小さく
することにより、送信装置の小型・軽量化を送信装置の
電源装置も含めて実現し得る周波数分割多重信号発生装
置及び復号装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、複数に分割されたディジタル情報信号を
それぞれを別々に変調して複数のグループの周波数分割
多重信号を発生する第1の演算回路と、第1の演算回路
の出力周波数分割多重信号のピーク電力及びピーク位置
をグループ毎に検出する複数のピーク検出回路と、複数
のピーク検出回路のうち対応するピーク検出回路からの
検出信号に基づき、所定値以上のピーク電力が検出され
たときは第1の演算回路からの他のグループの周波数分
割多重信号の極性を、所定値以上のピーク電力を打ち消
す方向に設定すると共に、極性情報を発生する極性制御
手段と、極性制御手段により設定された極性情報を変調
して周波数分割多重信号の最高周波数と最低周波数との
間の周波数帯域内に含まれ、かつ、周波数分割多重信号
とは異なる信号を発生する第2の演算回路と、極性制御
手段により極性制御された第1の演算回路の出力周波数
分割多重信号と、第2の演算回路の出力信号とを加算合
成して出力する加算回路とを有する構成としたものであ
る。
【0009】このように、本発明では、第1の演算回路
の複数のグループの出力周波数分割多重信号のいずれか
に所定値以上のピーク電力が検出されたときは、極性制
御手段によりそのピーク電力が検出されたグループとは
異なる他のグループの周波数分割多重信号の極性を、所
定値以上のピーク電力を打ち消す方向に設定した後、複
数のグループの出力周波数分割多重信号を加算回路で加
算合成するようにしたため、加算合成された周波数分割
多重信号の所定値以上のピーク電力の発生を抑制するこ
とができる。
【0010】ここで、極性を反転の有無を示す極性制御
情報は正しい復号のために伝送しなければならない。伝
送に使用する周波数帯域はディジタル情報信号を伝送す
る第1の演算回路の出力周波数分割多重信号の周波数帯
域と同一周波数帯域内にあることが望ましい。しかし、
極性を反転したかどうかの情報は第1の演算回路による
演算後でないと得られないため、同一周波数帯域内で伝
送するには工夫が必要となる。
【0011】そこで、本発明では、第1の演算回路は、
周波数分割多重信号の最高周波数と最低周波数との間の
周波数帯域内にキャリアホールを設定し、第2の演算回
路はキャリアホールの周波数位置に極性情報で変調した
搬送波を発生する。これにより、第1の演算回路の出力
周波数分割多重信号の周波数帯域と同一周波数帯域内で
極性情報を伝送できる。
【0012】また、本発明では、第2の演算回路は第1
の演算回路の出力信号に同期して極性情報で変調した搬
送波を発生し、第1の演算回路の出力周波数分割多重信
号と同じタイミングで出力されることを特徴とする。こ
れにより、第1及び第2の演算回路から出力される信号
は直交関係にあり、お互いに干渉することはない。
【0013】また、本発明における第1の演算回路は、
シンボル単位で伝送される複数に分割されたディジタル
情報信号のそれぞれを別々にシンボル期間内で逆離散的
フーリエ変換して複数のグループの周波数分割多重信号
を発生し、第2の演算回路は、極性情報を複数のグルー
プの周波数分割多重信号と同じシンボル期間内で逆離散
フーリエ変換して変調された搬送波を発生することを特
徴とする。
【0014】すなわち、第2の演算回路は極性情報で変
調された搬送波を発生するためだけの単機能の演算回路
でよく、よって、第1の演算回路に比し非常に短い演算
時間で演算処理ができるため、第1の演算回路の演算終
了後より第2の演算回路が演算を行っても、それによる
伝送の遅延時間は無視でき、同一シンボル期間内で第2
の演算回路の演算動作を終了することができる。
【0015】また、本発明の復号装置は前記目的を達成
するため、複数のグループに分割された、ディジタル情
報信号で変調された複数の第1の搬送波からなる周波数
分割多重信号と、これら周波数分割多重信号の極性反転
の有無をグループ毎に示す極性情報で変調され、かつ、
複数の第1の搬送波の最高周波数と最低周波数の間の周
波数である第2の搬送波とが周波数分割された合成信号
が入力され、フーリエ変換演算して復号する復号用演算
回路と、復号用演算回路から復号された複数のグループ
毎に並列に出力された復号信号に対して、復号用演算回
路から復号された極性情報に基づいて別々に極性を元に
戻す極性修正動作を行う複数の極性修正回路とで構成し
たものである。
【0016】ここで、複数の極性修正回路のそれぞれ
は、第1及び第2の搬送波に対する変調方式の信号点配
置を原点に対して点対称の信号点が定義されるディジタ
ル情報信号値を変換テーブルとして持ち、復号された極
性情報で変換テーブルを参照してディジタル情報信号の
極性変換を行うことが、回路構成上望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。まず、本発明の周波数分割多重
信号発生装置及び復号装置について説明する前に、本発
明の周波数分割多重信号発生装置及び復号装置が適用さ
れるOFDM信号の送受信システムの概要について説明
する。ここでは、256本の搬送波で伝送情報をOFD
M信号として送信する。
【0018】図4は本発明装置が適用されるOFDM信
号送受信システムの一例のブロック図を示す。同図にお
いて、入力端子1には伝送すべきディジタルデータが入
力される。このディジタルデータとしては、例えばカラ
ー動画像符号化方式であるMPEG方式などの符号化方
式で圧縮されたディジタル映像信号や音声信号などであ
る。この入力ディジタルデータは、入力回路2に供給さ
れて必要に応じて誤り訂正符号の付与がクロック分周器
3よりのクロックに基づいて行われる。クロック分周器
3は中間周波数発振器8よりの10.7MHzの中間周
波数を分周して、この中間周波数に同期したクロックを
発生する。
【0019】誤り訂正符号が付加されたディジタルデー
タは、入力回路2から演算装置4に供給される。この演
算装置4は入力データに対して例えば逆高速フーリエ変
換(IFFT)演算するIFFT回路と、その演算結果
を一時記憶する出力バッファとからなる。この演算装置
4を構成するIFFT回路として、データ系列Nが25
6であるIFFT回路と、2N=M=512であるIF
FT回路の2つの例について説明する。演算装置4を構
成するIFFT回路が前者のIFFT回路である場合
は、実数部(R)の入力端子数が256、虚数部(I)
の入力端子数が256であり、それぞれ4ビットのディ
ジタルデータが実数部及び虚数部共に計256個ずつの
入力端子に入力されることにより、0番目(k=0)の
入力端子の入力情報は伝送する搬送波の中心周波数で伝
送され、k=N/2、127番目(k=N/2)の入力
端子の入力情報はナイキスト周波数に等価である両端周
波数で伝送される。
【0020】また、IFFT装置4を構成するIFFT
回路が後者のIFFT回路である場合には、実数部
(R)の入力端子数が512、虚数部(I)の入力端子
数が512であり、それぞれ4ビットのディジタルデー
タが実数部及び虚数部共に0番目から127番目までの
計128個ずつと、384番目から511番目までの計
127個ずつの入力端子にそれぞれ入力されることによ
り、0番目(k=0)の入力端子の入力情報は伝送する
搬送波の中心周波数で伝送され、127番目(k=M/
4)と384番目(k=3M/4)の入力端子の入力情
報はナイキスト周波数に等価である両端周波数で伝送さ
れる。
【0021】ここで、1番目から127番目までの計1
27個の入力端子の入力情報は中心搬送波周波数の上側
(高域側)の情報伝送用搬送波で伝送され、384番目
から511番目までの計127個の入力端子の入力情報
は中心搬送波周波数の下側(低域側)の情報伝送用搬送
波で伝送される。127番目と384番目の入力端子の
入力情報はナイキスト周波数に等価である両端周波数で
伝送される。なお、残りの入力端子には0が入力され
る。
【0022】ここでは、上記のいずれの場合も演算装置
4からの258組の出力のうち、k=0の中心搬送波周
波数で伝送される一組の出力を除く257波のうち、2
48波の搬送波を用いて情報を伝送し、残りの9波はキ
ャリブレーション用、その他の補助信号の伝送のために
用いられる。そのため、1シンボル期間中に248バイ
トのディジタルデータ、すなわち、1シンボル期間中
に、4ビットずつ一対の並列データ248組が入力回路
2から演算装置4の実数部入力端子と虚数部入力端子に
入力される。
【0023】クロック分周器3からのクロックに基づい
て、演算装置4からIFFT演算されて取り出された、
計257波の搬送波で伝送される計257組の出力デー
タは、マルチパス歪みを軽減させるためのガードインタ
ーバル回路5を通してD/A変換器・低域フィルタ(L
PF)6に供給され、ここでクロック分周器3からのク
ロックをサンプリングクロックとしてアナログ信号に変
換された後、LPFにより必要な周波数帯域の実数部成
分と虚数部成分とが通過されて直交変調器7へそれぞれ
供給される。
【0024】直交変調器7は中間周波数発振器8よりの
10.7MHzの中間周波数を第1の搬送波とし、か
つ、この中間周波数の位相を90°シフタ9により90
°シフトした10.7MHz中間周波数を第2の搬送波
として、それぞれD/A変換器・LPF6より入力され
たディジタルデータの実数部成分(実数部データ)と虚
数部成分(虚数部データ)で直交振幅変調(QAM)し
て257波の情報搬送波からなる、図5に示す周波数ス
ペクトラムのOFDM信号を生成する。
【0025】図5(A)の周波数スペクトラムは、演算
装置4のデータ系列がN(=256)である場合のOF
DM信号の周波数スペクトラムで、周波数帯域99kH
z内に全部で257波の搬送波が存在し、そのうち24
8波の搬送波が1バイトの情報データで256QAM変
調されており、中心周波数F0を含む残りの9波の搬送
波が補助信号の伝送のために使用される。
【0026】ここで、中心周波数F0より高域側の搬送
波は、前記IFFT回路の1番目から128番目の実数
部入力端子及び虚数部入力端子に入力されたデータ等で
変調されており、また中心周波数F0より低域側の搬送
波は、前記IFFT回路の128番目から255番目の
実数部入力端子及び虚数部入力端子に入力されたデータ
等で変調されている。
【0027】また、図5(A)に「128」及び「−1
28」で示す位置には、それぞれナイキスト周波数の搬
送波が発生し、これは前記したように128番目の入力
端子に入力された固定電圧データに基づいて生成された
パイロット信号伝送用搬送波である。すなわち、同一の
128番目の入力端子に入力された固定電圧データは、
二つの搬送波により伝送される。
【0028】なお、演算装置4のデータ系列が2N(=
512)である場合のOFDM信号も、周波数帯域99
kHz内に全部で257波の搬送波が存在し、そのうち
248波の搬送波が1バイトの情報データで256QA
M変調されており、中心周波数F0を含む残りの9波の
搬送波が補助信号の伝送のために使用される。
【0029】ただし、この場合のOFDM信号の周波数
スペクトラムは、図5(B)に示すように、中心周波数
F0より高域側の搬送波は、前記IFFT回路の1番目
から128番目の実数部入力端子及び虚数部入力端子に
入力されたデータ等で変調されており、また中心周波数
F0より低域側の搬送波は、前記IFFT回路の384
番目から511番目の実数部入力端子及び虚数部入力端
子に入力されたデータ等で変調されている。
【0030】この場合は、図5(B)に示すように、
「128」は上記のIFFT回路の128番目の実数部
入力端子及び虚数部入力端子に入力された固定電圧によ
り生成されたパイロット信号伝送用搬送波であり、「−
128」はIFFT回路の384番目の実数部入力端子
及び虚数部入力端子に入力された固定電圧により生成さ
れたパイロット信号伝送用搬送波で、これらはナイキス
ト周波数の1/2倍の周波数の搬送波である。
【0031】直交変調器7より取り出された、ガードイ
ンターバル処理される前のデータのシンボル周波数であ
る387Hz毎に隣接配置された複数の搬送波からなる
上記のOFDM信号は、図4の周波数変換器10に供給
されて送信周波数帯に周波数変換され、例えば上記の中
心搬送波周波数F0が100MHzとされてから送信部
11によりリニア増幅され、送信アンテナより送信され
る。
【0032】これにより、図4の送信装置で送信される
信号の仕様は信号中心周波数100MHz、伝送帯域幅
100kHz(実際には図8に示したように99kH
z)、変調方式256QAM、OFDM、使用搬送波数
257波(そのうち情報伝送用搬送波数248波)、ガ
ードインターバル60μsecとなる。また、一対の4
ビットデータ248組が248波の搬送波で伝送される
ため、1シンボル期間当り248kバイトの伝送速度で
あり、よって1秒当りの伝送速度(転送レート)は、約
750kbps(≒8ビット×378Hz×248÷1
000)となる。
【0033】次に、周波数分割多重信号受信装置につい
て説明する。上記のOFDM信号は、図4の空間伝送路
12を経て受信部13により受信アンテナを介して受信
された後高周波増幅され、更に周波数変換器14により
中間周波数に周波数変換され、中間周波増幅器15によ
り増幅された後、直交復調器16及びキャリア抽出回路
17に供給される。
【0034】キャリア抽出回路17は、入力OFDM信
号の中心搬送波(キャリア)を位相誤差少なくできるだ
け正確に抽出する回路である。ここでは、情報を伝送す
る各搬送波は、シンボル周波数である387Hz毎に隣
接配置されてOFDM信号を構成しているため、中心搬
送波に隣接する情報伝送用搬送波も中心搬送波に対して
387Hz離れている。中心搬送波を抽出するために
は、387Hzしか離れていない隣接する情報伝送用搬
送波の影響を受けないように、選択度の高いPLL回路
を用いて中心搬送波F0の抽出を行う。
【0035】キャリア抽出回路17により抽出された中
心搬送波F0は、中間周波数発振器18に供給され、こ
こで中心搬送波F0に位相同期した10.7MHzの中
間周波数を発生させる。中間周波数発振器18の出力中
間周波数は第1の復調用搬送波として直交復調器16に
直接に供給される一方、90°シフタ19により位相が
90°シフトされてから第2の復調用搬送波として直交
復調器16に供給される。
【0036】これにより、直交復調器16からは送信装
置の直交変調器7に入力された実数部、虚数部の各アナ
ログ信号と同等のアナログ信号(周波数分割多重信号)
が復調されて取り出され、サンプルクロック復号回路2
0に供給される一方、低域フィルタ21によりOFDM
信号情報として伝送された必要な周波数帯域の信号が通
過されてA/D変換器22に供給されてディジタル信号
に変換される。
【0037】A/D変換器22の入力信号に対するサン
プリングのタイミングは、サンプルクロック復号回路2
0により例えば特定の搬送波で伝送される、サンプルク
ロック周波数に対して所定の整数比に設定されパイロッ
ト信号より生成された、ナイキスト周波数の2倍の周波
数のサンプルクロックに基づいて発生される。すなわ
ち、サンプルクロック復号回路20は、中間周波数と復
調アナログ信号が入力され、ガードインターバル期間を
含む各シンボル期間で連続信号として伝送されるパイロ
ット信号に位相同期するPLL回路によりサンプルクロ
ックを発生する。また、シンボル同期信号復号回路23
は、このサンプルクロックによりパイロット信号の位相
状態を調べ、シンボル期間を検出してシンボル同期信号
を復号する。システムクロック発生回路24は、これら
サンプルクロック及びシンボル同期信号よりガードイン
ターバル期間除去のための区間信号などのシステムクロ
ックを発生する。
【0038】A/D変換器22より取り出されたディジ
タル信号は、ガードインターバル期間処理回路25に供
給され、ここでシステムクロック発生回路24よりのシ
ステムクロックに基づいて、マルチパス歪の影響が少な
い方のシンボル期間信号を得てFFT,QAM復号回路
26に供給される。
【0039】FFT,QAM復号回路26のFFT(高
速フーリエ変換)回路部は、システムクロック発生回路
24よりのシステムクロックにより複素フーリエ演算を
行い、ガードインターバル期間処理回路25の出力信号
の各周波数毎の実数部、虚数部の各信号レベルを算出す
る。
【0040】これにより得られた各周波数毎の実数部、
虚数部の各信号レベルは、QAM復号回路部により参照
用搬送波の復調出力と比較されることにより、ディジタ
ル情報伝送用搬送波で伝送される量子化されたディジタ
ル信号のレベルが求められ、ディジタル情報が復号され
る。この復号ディジタル情報信号は、出力回路27によ
り並直列変換などの出力処理が行われて出力端子28へ
出力される。
【0041】次に、本発明の周波数分割多重信号発生装
置について説明する。図1は本発明になる周波数分割多
重信号発生装置の一実施の形態のブロック図を示す。こ
の周波数分割多重信号発生装置は、図4の演算装置4乃
至直交変調器7までの回路として用い得る装置で、第1
のIFFT回路33及び第2のIFFT回路34と、サ
ンプル同期回路35と、シンボル同期回路36と、4個
のピーク検出回路37〜40と、データ極性判定回路4
1と、4個の極性制御回路42〜45と、加算回路46
と、直交変調器47からなる。
【0042】入力端子31を介して入力されたディジタ
ルデータは、1シンボル期間に伝送すべき256バイト
の信号であり、そのうち実数部のデータが端子31を介
してIFFT回路33に入力され、虚数部のデータが端
子32を介してIFFT回路33に入力される。IFF
T回路33は、入力データを64バイト毎の4つのディ
ジタル信号(実数部データ及び虚数部データ)に分割し
た後、IFFT演算を行う。
【0043】すなわち、IFFT回路33は4つのIF
FT演算部を有しており、入力実数部データと入力虚数
部データをそれぞれ4分割してそれぞれのIFFT演算
部によりIFFT演算する。ここで、4つのIFFT演
算部のそれぞれはデータ系列Nが256であるものとす
ると、実数部及び虚数部共に計256個ずつの入力端子
を有しているが、そのうち実数部及び虚数部共に64個
ずつの入力端子に4ビットのディジタルデータが入力さ
れる。
【0044】ここで、上記の4つのIFFT演算部はそ
れぞれ±4m(mは0〜31の整数)番目の搬送波周波
数を出力する第1のIFFT演算部と、±4m+1(m
は0〜31の整数)番目の搬送波周波数を出力する第2
のIFFT演算部と、±4m+2(mは0〜31の整
数)番目の搬送波周波数を出力する第3のIFFT演算
部と、±4m+3(mは0〜31の整数)番目の搬送波
周波数を出力する第4のIFFT演算部とから構成され
ている。
【0045】また、予め定めた特定の搬送波周波数のキ
ャリアホールを設定するために、IFFT回路33は該
当するそれぞれのIFFT演算部の入力端子への電圧は
0に設定してある。すなわち、OFDM信号はIFFT
回路の入力端子電圧を0に設定すると、それに対応する
搬送波のレベルは0となる。これをキャリアホールと呼
び、他の送信方式と伝送帯域を共通にするときなどこの
性質を利用する。例えばNTSC方式と重なる伝送帯域
でOFDM信号を伝送するときに、NTSC方式テレビ
ジョン信号の中心搬送波周波数部分、色信号を伝送する
帯域の搬送波を0に設定するなどの利用もされている。
【0046】この実施の形態では、後述するように、極
性切り換えを示す極性情報を特定の搬送波周波数により
伝送を行う。ここでは、極性制御回路42〜45が4系
統あるので、それに対応する搬送波を1本から4本のう
ち所定本数配置する。すなわち、4本の搬送波により各
系統毎に極性情報を伝送するか、2本の搬送波により2
系統ずつの極性情報を伝送するか、16QAMにより1
本の搬送波を使用して4ビットの極性情報を伝送する。
この特定搬送波に相当する周波数の位置にIFFT回路
33より出力信号が生じないように予めそれに対応する
周波数用の入力端子の電圧は0に保っておく。このよう
にして、ディジタル情報信号を伝送する複数の搬送波の
うち最高周波数から最低周波数の間の周波数帯域内の特
定搬送波のレベルがゼロとされる。
【0047】このように、IFFT回路33からOFD
M信号を構成する搬送波周波数が櫛歯状に4分割されて
出力される。IFFT回路33内の4つのIFFT演算
部はそれぞれ64の搬送波について演算を行うので、当
然のことながら平均電力値に対するピーク電力値は25
6の搬送波について演算を行うときの1/4倍の値であ
る。
【0048】これらの出力信号をそのまま加算してOF
DM信号を生成する場合は、従来の課題とされていたピ
ーク電力の問題がそのまま残る。OFDM信号を構成す
る各搬送波の振幅と位相は変調信号により決められるた
め、入力信号に相関性が少ないときは出力信号もランダ
ムな搬送波信号の集合となる。
【0049】前記したように、ランダムな256波の搬
送波信号を合成した平均電力は、搬送波1波の電力の2
56倍になる。仮に、全搬送波の瞬時ピーク位置が一致
するとその電力値は256の2乗である65536倍と
なる。実際には、256の搬送波のピーク値が一致する
確率は非常に小さく、起こり得ないといえる。通常起こ
り得る電力のピーク値は、平均電力の10〜20倍とい
われている。すなわち、OFDM信号の平均送信電力を
10Wに設定するとき、送信部11の電力増幅器は10
0W〜200W程度の電力を歪み無く送信できる能力が
必要とされる(このときの理論最大電力は2560
W)。
【0050】そこで、本実施の形態ではこのような瞬時
電力を低く抑えることにより、平均電力を増加させ、受
信点でのC/Nを改善するものである。すなわち、IF
FT回路33から得られた4分割された搬送波周波数帯
の信号は、それぞれ対応して設けられた極性制御回路4
2〜45に別々に供給される一方、データ極性判定回路
41に入力される。
【0051】データ極性判定回路41は入力ピーク検出
データに基づいて、4つの分割周波数帯の信号の最大瞬
時電力値、その極性、発生時間位置がIFFT動作のど
の位置で生じているかを判定し、ピーク電力値がより少
なくなる極性の組合せ(全部で16通りある)を求め、
得られた判定結果に基づいて極性制御回路42、43、
44及び45を制御すると共に、極性の組合せを示す極
性情報を第2のIFFT回路34へ供給する。
【0052】極性制御回路42〜45は、通常はIFF
T回路33の出力信号を同相で加算回路46へ出力する
ように極性制御するが、対応して設けられたピーク検出
回路37〜40により所定値以上のピーク電力(ピーク
電圧)が検出されたときは、IFFT回路33からの他
のグループの周波数分割多重信号の極性を、所定値以上
のピーク電力を打ち消す方向に設定して加算回路46に
それぞれ供給する。従って、例えばピーク検出回路37
により第1のグループの周波数分割多重信号に所定値以
上のピーク電力が検出されたときには、極性制御回路4
2以外の極性制御回路43〜45のいずれか一又は二以
上の回路により、検出されたピーク電力を打ち消す方向
に同じピーク位置の第2〜第4のグループの周波数分割
多重信号の極性が制御されることとなる。
【0053】ここで、極性が切り換えられた周波数分割
多重信号は、復号装置でFFT演算後に極性を切り換え
て正しいデータを得る必要がある。従って、周波数分割
多重信号発生装置で極性を切り換えるときはどの搬送波
の極性が切り換えられているかの情報を復号装置へ伝送
することが必要である。そこで、この実施の形態では、
極性切り換えの組合せは所定のグループ別などの適当種
類のパターンに限定し、少ない情報で確実に周波数分割
多重信号受信装置に伝送でき、短時間で受信装置内の復
号装置での復号が行えるようにする。
【0054】すなわち、図1のIFFT回路34はデー
タ極性判定回路41より入力された前記極性制御情報に
対してIFFT演算を行い、前記キャリアホールの搬送
波周波数に相当する搬送波で伝送される演算結果を出力
する。このとき、IFFT回路34はIFFT回路33
と同一のサンプル同期回路36よりのサンプルパルス及
びシンボル同期回路37からのシンボル信号が供給さ
れ、これによりIFFT回路33と同期して演算結果を
出力する。
【0055】ここで、99kHz内に257波の搬送波
を発生させるIFFTの有効シンボル期間は約2.6m
sec(=256/99000)であるが、上記のIF
FT回路33によるIFFT演算に要する時間は約2m
secかかり、ピーク検出及び極性判定とIFFT回路
34によるIFFT演算に要する時間が0.5msec
以下でできるため、このIFFT回路34からのIFF
T演算結果は、加算回路46に供給されて、極性判定し
たデータと同一のシンボル期間内で前記キャリアホール
に埋め込まれる。
【0056】すなわち、IFFT回路34の目的は、極
性制御情報はIFFT回路33による演算終了後に求め
られるので、その後、キャリアホールに埋め込むべき極
性制御情報の発生を短時間で行うことにある。
【0057】これにより、極性制御回路42〜45の各
出力信号とIFFT回路34の演算結果を加算する加算
回路46からはピーク電力が所定値以下に抑圧され、か
つ、極性情報が変調されて前記キャリアホールに埋め込
まれた計256の搬送波からなるOFDM信号が出力さ
れる。この加算回路46の出力信号は図示を省略した出
力バッファに間欠的に入力された後、連続的に読み出さ
れ、更に所定の回路を経て直交変調器47に供給されて
直交変調される。
【0058】ところで、上記のようにIFFT回路33
と34の出力信号は、同一シンボル期間内で加算回路4
6で加算されて送出されるため、IFFT回路34の演
算は短時間でなされることが要求される。実際には極性
情報の組合せは、図1の場合、2を4乗した16である
ので、IFFT回路34は予め演算した16の出力信号
波形をリード・オンリ・メモリ(ROM)などにテーブ
ルとして蓄えておき、必要とされる組合せ情報のテーブ
ルを指定し、出力させる構成とした場合は、実質的な演
算時間を0とみなすこともできる。
【0059】また、出力信号が周期的である場合は、そ
の1サイクル又は信号の正の部分のみ、あるいは第1象
限の情報のみ、といった限定された信号データより出力
信号を発生させることができる。出力信号の位相が異な
るときは、読み出しのタイミングを工夫して出力させる
こともできる。更に、振幅の異なる相似な信号出力を発
生するときは、読み出された信号出力を所定レベルにな
るように固定レベルの減衰器を介して信号を出力させる
こともできる。
【0060】肝心なことは、IFFT回路33と同一の
時間管理された出力信号がIFFT回路34から発生さ
れることで、それはIFFT回路33のOFDM信号と
直交関係にあるIFFT回路34の信号が発生させら
れ、受信側できちんと分離されなければならないことで
ある。
【0061】次に、本発明の復号装置の各実施の形態に
ついて説明する。図2は本発明になる復号装置の第1の
実施の形態のブロック図を示す。同図に示すように、こ
の復号装置は、直交復調器51、2つのFFT回路52
及び53、4つの極性修正回路54〜57から構成され
ている。直交復調器51は図4の直交復調器16及び中
間周波数発振器18、90°シフタ19からなる回路部
分に相当し、それ以外の回路部はFFT,QAM復号回
路26に相当し、図4のLPF21、A/D変換器2
2、ガードインターバル期間処理回路25などは、本発
明と直接関係がないので、図示を省略してある。
【0062】図2において、伝送されてきたOFDM信
号は、直交復調器51により直交復調されて同相信号
(I信号)と直交信号(Q信号)に復号された後、FF
T回路52及び53にそれぞれ供給され、それぞれ高速
フーリエ変換(FFT)されて各搬送波の情報が復号さ
れる。ここで、FFT回路52からは、前記4分割され
た各搬送波グループ毎の復号伝送データが取り出され、
それぞれ対応する極性修正回路54、55、56及び5
7に供給される。
【0063】一方、FFT回路53からは前記特定搬送
波で伝送された前記極性情報の復号出力が得られる所定
の出力端子から復号極性情報が取り出され、極性修正回
路54、55、56及び57に供給される。極性修正回
路54、55、56及び57は、上記の復号極性情報に
基づいてFFT回路52からの復号伝送データの極性を
元の極性に修正して出力する。すなわち、極性が反転さ
れて伝送される帯域のOFDM信号は、極性が反転され
た復調出力を生じるため、それぞれの正しい極性の信号
に変換し、正規のディジタル復調信号出力を得る。
【0064】ところで、上記のFFT回路53はFFT
回路52と同一のFFT演算を実施しており、これらの
FFT回路をまとめて一つで構成することもできる。図
3はこの場合の本発明の復号装置の第2の実施の形態の
ブロック図を示す。同図において、図2と同一構成部分
には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0065】図3において、FFT回路61は上記FF
T回路52と53をまとめたFFT回路で、前記4分割
された各搬送波グループ毎の復号伝送データが得られる
各出力端子から復号データをそれぞれ対応する極性修正
回路54、55、56及び57に出力し、前記特定搬送
波で伝送された前記極性情報の復号出力が得られる所定
の出力端子から復号極性情報を極性修正回路54、5
5、56及び57に供給する。
【0066】次に、IFFT信号出力の極性反転と、Q
AM変調されている信号点配置の関係について説明す
る。OFDM信号の受信時に雑音などの影響で信号点配
置がずれ、その結果ビット誤りが生じることがある。そ
こで、このビット誤りを少なく抑えるため、グレーコー
ドで信号点に対するデータの定義を行う。例えば、信号
点のレベル”+8”〜”−8”までの一次元の信号点に
対するデータ値として、信号点のレベルが”+8”のと
きは「0100」、”+7”のときは「0101」、”
+6”のときは「0111」、”+5”のときは「01
10」、”+4”のときは「0010」、”+3”のと
きは「0011」、”+2”のときは「0001」、”
+1”のときは「0000」、”−1”のときは「10
00」、”−2”のときは「1001」、”−3”のと
きは「1011」、”−4”のときは「1010」、”
−5”のときは「1110」、”−6”のときは「11
11」、”−7”のときは「1101」、”−8”のと
きは「1100」である。
【0067】この場合、信号点の反転したディジタルデ
ータは、最上位ビット(MSB)の値が反転しているの
みなので、ディジタルデータの反転はMSBビットの反
転のみを行えばよいことになる。そこで、極性修正回路
54〜57は、256QAMの信号点配置を原点に対し
て点対称の信号点が定義されるディジタルデータ値を変
換テーブルとして持ち、この変換テーブルを極性情報で
参照してディジタルデータの極性変換を行う。
【0068】なお、信号点に対するデータの定義が別の
形でなされるときは、変換テーブルを用いて極性の変換
を行うこともできる。
【0069】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、分割数は複数であればよい。また、
IFFT回路33の出力は実数部と虚数部があるが、本
発明記載の極性切換回路はこれらの出力回路に個別に挿
入し、切り換えてもよく、また同時に切り換えるように
してもよい。個別にピーク電力を打ち消すように切り換
えるときは、より細かにピーク電力の抑圧制御ができる
が、その分、極性の組合せ情報は増えることになる。こ
のときは、復調回路もそれに対応させた構成とすること
は勿論である。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の搬送波からなる周波数分割多重信号をnグループ
に分割して別々に生成することにより、単一の演算回路
で所望の搬送波数からなる周波数分割多重信号を発生す
る場合よりも信号のピーク電力を1/nに抑えることが
でき、また、nグループの周波数分割多重信号のうちあ
る一つのグループの周波数分割多重信号が所定値以上の
ピーク電力となったときには、そのピーク電力発生位置
で他のグループの周波数分割多重信号の極性を制御する
ことにより、更に出力周波数分割多重信号の瞬時電力を
低い値に抑えることができるため、ピーク電力値を小さ
く管理した周波数分割多重信号を送信装置内の電力増幅
器へ入力でき、よって、電力増幅器の余裕度を小さくで
き、送信装置の小型・軽量化を送信装置の電源装置も含
めて実現することができる。
【0071】また、本発明によれば、合成された多数の
情報搬送波からなる周波数分割多重信号のピーク電力値
を小さな値に抑え込めるため、従来と同一の電力増幅器
を用いた場合は、その分平均送信電力を大きく設定する
ことができ、受信点における搬送波電力対雑音電力比
(C/N)を改善することができ、より誤り率の少な
い、弱電界位置での通信品質を向上することができる。
【0072】更に、本発明では同一伝送帯域内に極性制
御情報を伝送するようにしたため、極性制御情報のため
の伝送周波数を必要とせず、周波数帯域の利用率もOF
DM信号が有する特徴を損なわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の周波数分割多重信号発生装置の一実施
の形態のブロック図である。
【図2】本発明の復号装置の第1の実施の形態のブロッ
ク図である。
【図3】本発明の復号装置の第2の実施の形態のブロッ
ク図である。
【図4】本発明が適用されるOFDM信号送受信システ
ムの一例の構成を示すブロック図である。
【図5】OFDM信号の周波数スペクトラムを示す図で
ある。
【符号の説明】
2 入力回路 3 クロック分周器 4 演算装置 7、47 直交変調器 8、18 中間周波数発振器 9、19 90°シフタ 31、32 ディジタルデータ入力端子 33 第1のIFFT(逆高速フーリエ変換)回路(第
1の演算回路) 34 第2のIFFT(逆高速フーリエ変換)回路(第
2の演算回路) 35 サンプル同期回路 36 シンボル同期回路 37〜40 ピーク検出回路 41 データ極性判定回路(極性制御手段) 42〜45 極性制御回路(極性制御手段) 46 加算回路 51 直交復調器 52、53、61 FFT(高速フーリエ変換)回路
(復号用演算回路) 54〜57 極性修正回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数に分割されたディジタル情報信号を
    それぞれを別々に変調して複数のグループの周波数分割
    多重信号を発生する第1の演算回路と、 前記第1の演算回路の出力周波数分割多重信号のピーク
    電力及びピーク位置を前記グループ毎に検出する複数の
    ピーク検出回路と、 前記複数のピーク検出回路のうち対応するピーク検出回
    路からの検出信号に基づき、所定値以上のピーク電力が
    検出されたときは前記第1の演算回路からの他のグルー
    プの前記周波数分割多重信号の極性を、前記所定値以上
    のピーク電力を打ち消す方向に設定すると共に、極性情
    報を発生する極性制御手段と、 前記極性制御手段により設定された極性情報を変調して
    前記周波数分割多重信号の最高周波数と最低周波数との
    間の周波数帯域内に含まれ、かつ、前記周波数分割多重
    信号とは異なる信号を発生する第2の演算回路と、 前記極性制御手段により極性制御された前記第1の演算
    回路の出力周波数分割多重信号と、前記第2の演算回路
    の出力信号とを加算合成して出力する加算回路とを有す
    ることを特徴とする周波数分割多重信号発生装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の演算回路は、前記周波数分割
    多重信号の最高周波数と最低周波数との間の周波数帯域
    内にキャリアホールを設定し、前記第2の演算回路は前
    記キャリアホールの周波数位置に前記極性情報で変調し
    た搬送波を発生することを特徴とする請求項1記載の周
    波数分割多重信号発生装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の演算回路は前記第1の演算回
    路の出力信号に同期して前記極性情報で変調した搬送波
    を発生し、前記第1の演算回路の出力周波数分割多重信
    号と同じタイミングで出力されることを特徴とする請求
    項2記載の周波数分割多重信号発生装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の演算回路は、シンボル単位で
    伝送される複数に分割されたディジタル情報信号のそれ
    ぞれを別々にシンボル期間内で逆離散的フーリエ変換し
    て複数のグループの周波数分割多重信号を発生し、前記
    第2の演算回路は、前記極性情報を前記複数のグループ
    の周波数分割多重信号と同じシンボル期間内で逆離散フ
    ーリエ変換して変調された搬送波を発生することを特徴
    とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の周波数
    分割多重信号発生装置。
  5. 【請求項5】 複数のグループに分割された、ディジタ
    ル情報信号で変調された複数の第1の搬送波からなる周
    波数分割多重信号と、これら周波数分割多重信号の極性
    反転の有無をグループ毎に示す極性情報で変調され、か
    つ、前記複数の第1の搬送波の最高周波数と最低周波数
    の間の周波数である第2の搬送波とが周波数分割された
    合成信号が入力され、フーリエ変換演算して復号する復
    号用演算回路と、 前記復号用演算回路から復号された前記複数のグループ
    毎に並列に出力された復号信号に対して、前記復号用演
    算回路から復号された前記極性情報に基づいて別々に極
    性を元に戻す極性修正動作を行う複数の極性修正回路と
    を有することを特徴とする復号装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の極性修正回路のそれぞれは、
    前記第1及び第2の搬送波に対する変調方式の信号点配
    置を原点に対して点対称の信号点が定義されるディジタ
    ル情報信号値を変換テーブルとして持ち、前記復号され
    た極性情報で前記変換テーブルを参照して前記ディジタ
    ル情報信号の極性変換を行うことを特徴とする請求項5
    記載の復号装置。
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