JPH09107107A - 薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタアレイ、及び液晶表示装置 - Google Patents

薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタアレイ、及び液晶表示装置

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JPH09107107A
JPH09107107A JP26506695A JP26506695A JPH09107107A JP H09107107 A JPH09107107 A JP H09107107A JP 26506695 A JP26506695 A JP 26506695A JP 26506695 A JP26506695 A JP 26506695A JP H09107107 A JPH09107107 A JP H09107107A
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thin film
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film transistor
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liquid crystal
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JP26506695A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tsutsu
博司 筒
Yukiharu Uraoka
行治 浦岡
Akiko Michibayashi
亜希子 道林
Tetsuya Kawamura
哲也 川村
Yutaka Miyata
豊 宮田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高信頼性が長時間維持されるTFTを提供す
る。 【解決手段】 絶縁基板1上に形成されたpoly -Si層
100aにチャネル領域2とこれを挟むソース及びドレ
イン領域5,6とを形成してなる薄膜トランジスタにお
いて、poly -Si層100aにおけるチャネル領域2の
横にソース及びドレイン領域5,6とは反対導電型の反
対導電型領域7をチャネル領域2に接触するように形成
し、この反対導電型領域7の電位をソース領域5の電位
よりも低く保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像読み取り用セン
サやRAM(Random Access Memory)の負荷や液晶表示
装置等に用いられる薄膜トランジスタ(Thin Film Tran
sistor:以下、略してTFTとも称す。),薄膜トラン
ジスタアレイ(以下、TFTアレイとも称す。)及び液
晶表示装置(以下、略してLCDとも称す。)に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタを用いた液晶表示装置
の分野において、駆動回路が内蔵可能な多結晶シリコン
薄膜トランジスタ(以下、略してpoly-Si TFTとも称
す。)は、主としてビデオテープレコーダのビューファ
インダや投写型の液晶表示装置で実用化されており、更
なる研究開発も活発に行われている。特に、高価な石英
基板ではなく、安価なガラス基板が用い、比較的低温
(概ね600℃以下)で作製できる低温poly-Si を用い
た低温poly-Si TFTが特に注目を集めている。この低
温poly-Si TFTの一例として、「Society of Informa
tion Dislay International Symposium Digest of Tech
nical Papers / Volume XXIV (1993) p.p.387-390 」に
記載されたものがあり、図10はこの低温poly-Si TF
Tの断面構造を示した図である。以下、図10を参照し
て従来の低温poly-Si TFTの作製工程を簡単に説明す
る。まず、基板1上に非晶質シリコン層を全面に堆積し
た後、レーザー照射により前記非晶質シリコン層を局所
的に加熱溶融,結晶化して、多結晶シリコンを得る。こ
の後、フォトリソグラフィー技術とエッチング技術によ
り所望の島状にパターン化された多結晶シリコン層10
0を得る。次に多結晶シリコン層100を被覆するよう
にSiO2 からなるゲ−ト絶縁層3をECR(Electron
Cyclotron Resonance )−CVD(Chemical Vapor De
position)法を用いて形成する。次に、ゲ−ト絶縁層3
上の所定位置にタンタル(Ta)からなるゲ−ト電極4
を形成し、ゲ−ト電極4をマスクにして質量分離を行わ
ないイオンドーピングによりドナーもしくはアクセプタ
となる不純物を多結晶シリコン層100中に導入してソ
−ス領域5とドレイン領域6を形成する。このとき多結
晶シリコン層100のゲート絶縁層3に直下に位置する
領域がチャネル領域2になる。次に、ゲート絶縁層3上
にゲ−ト電極4を覆うように層間絶縁層8を形成した
後、それぞれが層間絶縁層8とゲート絶縁層3を貫通し
て、ソ−ス領域5またはドレイン領域6に接合する、ソ
ース電極10及びドレイン電極11を形成することによ
り低温poly-Si TFTが完成する。
【0003】以上のようして作製される低温poly-Si T
FTは、poly-Si を半導体層として用いるので、非晶質
シリコンを半導体層として用いるトランジスタよりも、
大きな電界効果移動度(以下、単に移動度と称す。)を
有する。また、その作製過程で、不純物として例えばボ
ロンなどのp型不純物及び例えばリンなどのn型不純物
を選択的に用いることにより,Pチャンネル及びNチャ
ンネルトランジスタを基板上に選択的に作成してCMO
S(Complementary-Metal-Oxide-Semiconductor)回路を
作製することができる。従って、画素トランジスタとこ
れの駆動回路とが同一基板上に作り込まれた液晶表示装
置を製造することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記図10
に示された従来のpoly-Si TFTでは以下に記すような
問題点が生じる。図11は前記図10に示された従来の
poly-Si TFTのドレイン電流(ID )−ドレイン電圧
(VD )特性を示している。通常のMOSFET(Meta
l-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor )で
は、高ドレイン電圧ではドレイン電流は飽和傾向を示
す。しかしながら、図11に示すように、前記図10に
示された従来のpoly-Si TFTではドレイン電圧を上げ
ていくと一度は飽和傾向を示すものの,更に電圧を上げ
ていくと再びドレイン電流が増加し始める。これは一般
にKink電流と呼ばれておりpoly-Si TFTだけでな
く、SOI(Silicone on insulating substrate)構造
のTFTでも同様の現象が報告されている。その原因を
以下に説明する。ドレイン端に高電界が印加された場
合、その高電界により加速されたキャリアがアバランシ
ェ増幅を起こして電子とホールのペアを作る。そして、
電子は電圧の高いドレイン側へ向かうのに対し、ホール
は電圧の低いソースへ向かって流れ出すために電流が増
加するのが原因である。例えば、nチャネルのTFTの
場合、アバランシェ増幅によって作り出されたホールが
チャネルを逆行することにより移動度が劣化し、信頼性
を悪化させてしまう。液晶表示装置は薄型・軽量で携帯
性が高いことから屋外で使用される場合が多く、屋外で
は直射日光にさらされるだけでなく、地域によっては温
度条件も極めて厳しくなる。従って、液晶表示装置にお
いてTFTの信頼性を確保がすることは重要な課題であ
る。また、液晶表示装置は航空機のコックピットディス
プレイとしても使われ、この航空機用のコックピットデ
ィスプレイとして使用される液晶表示装置では、装置の
信頼性がより高いレベルで要求されるため、航空機用の
液晶表示装置においてTFTの信頼性を確保することは
特に重要な課題になっている。
【0005】本発明は前記課題に鑑みてなされたもので
あり、高信頼性が長時間維持されるTFT,TFTアレ
イ,及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明にかかる薄膜トランジスタは、絶縁基板上に
形成された半導体薄膜にチャネル領域とこれを挟むソー
ス及びドレイン領域とを形成し、前記半導体薄膜上に絶
縁層を介して前記チャネル領域に重なるようにゲート電
極を形成してなる薄膜トランジスタにおいて、前記ソー
ス及びドレイン領域とは反対導電型の半導体層を、前記
半導体薄膜のチャネル領域に接触するよう配設し、当該
半導体層の電位を前記ソース領域の電位よりも低く保持
したことを特徴とするものである。
【0007】また本発明にかかる薄膜トランジスタアレ
イは、前記薄膜トランジスタを二次元の行・列のマトリ
クス状に複数個配置し、同一行に並ぶ薄膜トランジスタ
のそれぞれのゲート電極を1本のゲートバス配線に接続
し、同一列に並ぶ薄膜トランジスタのソース電極を1本
のソースバス配線に接続し、同一行に並ぶ薄膜トランジ
スタのそれぞれの前記半導体層を前記ゲートバス配線と
平行し、かつ前記ゲート電極とは電気的に接触しない1
本のバス配線に接続したことを特徴とするものである。
【0008】また本発明にかかる薄膜トランジスタアレ
イは、前記薄膜トランジスタを二次元の行・列のマトリ
クス状に複数個配置し、同一行に並ぶ薄膜トランジスタ
のそれぞれのゲート電極を1本のゲートバス配線に接続
し、同一列に並ぶ薄膜トランジスタのソース電極を1本
のソースバス配線に接続し、同一行に並ぶ薄膜トランジ
スタのそれぞれの前記半導体層を前記ソースバス配線と
平行し、かつ前記ソース電極とは電気的に接触しない1
本のバス配線に接続したことを特徴とするものである。
【0009】また本発明にかかる液晶表示装置薄膜は、
2枚の基板間に液晶を挟持し、一方の基板として、その
主面に画素電極とこれのスイッチングを行う画素トラン
ジスタがマトリクス状に配置形成された基板を用いてな
る液晶表示装置であって、前記画素トランジスタがマト
リクス状に配置形成された基板を、前記薄膜トランジス
タアレイが形成されてなる基板にしたことを特徴とする
ものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の薄膜トランジスタにおい
ては、絶縁基板上に形成された半導体薄膜にチャネル領
域とこれを挟むソース及びドレイン領域とを形成し、前
記半導体薄膜上に絶縁層を介して前記チャネル領域に重
なるようにゲート電極を形成してなる薄膜トランジスタ
において、前記ソース及びドレイン領域とは反対導電型
の半導体層を、前記半導体薄膜のチャネル領域に接触す
るよう配設し、当該半導体層の電位を前記ソース領域の
電位よりも低く保持するようにしたから、ドレイン端で
生成されたホールがチャネル領域を逆行することなく前
記半導体層に流れ込むこととなり、その結果、チャネル
領域の劣化、すなわち、移動度の劣化を抑制でき、素子
の信頼性を長時間維持することができる。
【0011】また本発明の薄膜トランジスタにおいて
は、前記構成の好ましい例として、前記半導体層が前記
半導体薄膜の下方において前記半導体薄膜と接触するよ
うに形成されたものであると、前記半導体層と前記半導
体薄膜のチャネル領域との接触が大きな接触面積をもっ
て確実に行われることとなり、移動度の劣化を抑制する
作用がより確実に得られることとなる。従って、素子の
高項信頼性の長時間維持効果が一層強化される。
【0012】また本発明の薄膜トランジスタアレイにお
いては、前記薄膜トランジスタを二次元の行・列のマト
リクス状に複数個配置し、同一行に並ぶ薄膜トランジス
タのそれぞれのゲート電極を1本のゲートバス配線に接
続し、同一列に並ぶ薄膜トランジスタのソース電極を1
本のソースバス配線に接続し、同一行に並ぶ薄膜トラン
ジスタのそれぞれの前記半導体層を前記ゲートバス配線
と平行し、かつ前記ゲート電極とは電気的に接触しない
1本のバス配線に接続したものとしたから、このバス配
線の電位をソースバス配線の電位より低く設定すること
により、各薄膜トランジスタにおけるチャネル領域の劣
化が抑制されることとなり、信頼性が長時間高く維持さ
れるものとなる。
【0013】また本発明の薄膜トランジスタアレイにお
いては、前記薄膜トランジスタを二次元の行・列のマト
リクス状に複数個配置し、同一行に並ぶ薄膜トランジス
タのそれぞれのゲート電極を1本のゲートバス配線に接
続し、同一列に並ぶ薄膜トランジスタのソース電極を1
本のソースバス配線に接続し、同一行に並ぶ薄膜トラン
ジスタのそれぞれの前記半導体層を前記ソースバス配線
と平行し、かつ前記ソース電極とは電気的に接触しない
1本のバス配線に接続したものとしたから、このバス配
線の電位をソースバス配線の電位より低く設定すること
により、各薄膜トランジスタにおけるチャネル領域の劣
化が抑制されることとなり、信頼性が長時間高く維持さ
れるものとなる。
【0014】また本発明の液晶表示装置においては、2
枚の基板間に液晶を挟持し、一方の基板として、その主
面に画素電極とこれのスイッチングを行う画素トランジ
スタがマトリクス状に配置形成された基板を用いてなる
液晶表示装置であって、前記画素トランジスタがマトリ
クス状に配置形成された基板を、前記の薄膜トランジス
タアレイが形成されてなる基板にしたから、信頼性が長
期間維持される液晶表示装置となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。 (実施例1)図1は本発明の実施例1によるpoly-Si
TFTの構成を示す平面図、図2(a)は図1のA−
A’線における断面図、図2(b)は図1のB−B’線
における断面図である。本実施例のTFTは、コプレー
ナ型のpoly-Si TFTであり、チャネル領域の横にソ
ース,ドレイン領域とは反対導電型の半導体領域をチャ
ネル領域に接触するように配置したものである。
【0016】以下、これらの図を参照して本実施例のpo
ly-Si TFTの構成を製造工程順に説明する。ガラス
基板中の不純物の拡散を防ぐためのバッファー層として
のSiO2 膜をその表面に被着した基板(コ−ニング社
製#1733ガラス)1上に、プラズマCVD法により
アモルファスシリコン(以下、a−Siと略記する。)
膜を堆積形成し、通常のフォトリソグラフィーとエッチ
ング技術によりこの膜を島状に微細加工した後、波長3
08nmのエキシマ・レーザー光を照射することによ
り、局所的に加熱溶融,結晶化して、多結晶シリコン層
(以下、poly−Si層と略記する。)100aを形成す
る。次に多結晶シリコン層100aを被覆するようにS
iO2 からなる厚み約100nmのゲ−ト絶縁層3をE
CR−CVD法を用いて形成する。次に、例えばスパッ
タ法によりゲ−ト絶縁層3上にクロム(Cr)膜を被着
形成し、通常のフォトリソグラフィーとエッチング技術
によりCr膜をパターン化してゲート電極4を形成す
る。次に、このゲート電極4をマスクとして用いて、ド
ナーとなるリン(P)を、質量分離を行わないイオンド
ーピング法により、多結晶シリコン層100aのソース
領域5とドレイン領域6が形成されるべきそれぞれの領
域に注入する。ここで、多結晶シリコン層100aのソ
ース領域5,ドレイン領域6が形成されるべきそれぞれ
の領域で挟まれる領域がチャネル領域2として規定され
る。次に、フォトリソグラフィーでドーピングマスクを
形成し、これをマスクにして、ボロン(B)を、多結晶
シリコン層100aの前記ソース領域5,ドレイン領域
6が形成されるべきそれぞれの領域と,これらの領域で
挟まれるチャネル領域2以外の、チャネル領域2に隣接
する領域にのみ選択的に注入する。次に、300〜60
0℃程度の熱処理を行って、前記注入されたリン(P)
及びボロン(B)の不純物を活性化させ、多結晶シリコ
ン層100aに、ソース領域5およびドレイン領域6
と,反対導電型領域7を形成する。次に、例えばAP
(Atmosphere Pressure )−CVD法で絶縁膜SiO2
膜からなる層間絶縁層8を形成し、この絶縁層8にコン
タクトホ−ル9を形成する。そして最後に、例えばアル
ミニウム(Al)膜をスパッタ法で堆積形成し、これを
フォトリソグラフィーエッチング技術によりパターン化
することにより、ソース電極10,ドレイン電極11,
及び反対導電型領域用電極12を形成すると、poly-S
i TFTが完成する。このようにして作製されたpoly-
Si TFTは、反対導電型領域用電極12により反対
導電型領域7の電位をソース領域5の電位よりも低く設
定し、この状態で所定のトランジスタ動作がなされる。
【0017】図3は本実施例のpoly -SiTFTを動作
させた時のドレイン電流(ID )−ドレイン電圧(VD
)特性を示しており、この図から高ドレイン電圧領域
でドレイン電流が完全に飽和し、Kink電流が観測さ
れないことが分かる。また、図4は電気的ストレスを加
えたときの移動度の変化特性を示しており、この図から
本実施例のpoly -SiTFTは従来例のpoly -SiTF
Tに比して移動度の劣化が極めて小さくなることがわか
る。
【0018】このように本実施例のpoly -SiTFTで
は、多結晶シリコン層100a中にチャネル領域2の横
に隣接するように、ソース領域5,ドレイン領域6とは
反対導電型の反対導電型領域7を形成したことにより、
移動度の劣化を極めて小さくすることができ、高信頼性
を長時間維持できるものとなる。
【0019】(実施例2)図5は本発明の実施例2によ
るpoly-Si TFTの構成を示す平面図、図6(a)は
図5のC−C’線における断面図、図6(b)は図5の
D−D’線における断面図である。前記実施例1のpoly
-Si TFTがチャネル領域2,ソース領域5およびド
レイン領域6を形成した多結晶シリコン層100a中
に、ソース領域5およびドレイン領域6とは反対導電型
の反対導電型領域7をチャネル領域2の横に、チャネル
領域と接触するように形成したものであるのに対し、本
実施例のpoly-Si TFTはチャネル領域2,ソース領
域5およびドレイン領域6が形成されたpoly -Si層1
00の下方に、ソース領域5およびドレイン領域6を構
成する不純物とは反対導電型の不純物を含むpoly -Si
層7aをチャネル領域2に接触するように形成したもの
である。
【0020】以下、本実施例のpoly-Si TFTTFT
の構成を製造工程順に説明する。基板1上に後述するソ
ース領域5およびドレイン領域6を構成する不純物であ
るリン(P)とは反対導電型の不純物であるボロン
(B)を含むpoly -Si層7aを形成する。このボロン
(B)を含むpoly -Si層7aは、例えばプラズマCV
D法によりボロン(B)を含むa−Si膜を堆積形成
し、通常のフォトリソグラフィーとエッチング技術によ
りこの膜を島状に微細加工した後、波長308nmのエ
キシマ・レーザー光を照射して局所的に加熱溶融,結晶
化することにより形成される。これ以降の工程は、前記
実施例1及び従来例と基本的に同じであり、このpoly -
Si層7a上に不純物を含まないpoly -Si層100を
形成し、このpoly- Si層100を覆うようにゲート絶
縁層3を形成した後、ゲート電極4を形成し、次に、ゲ
ート電極をマスクにしてアクセプタとなるリン(P)を
イオン注入してソース,ドレイン領域5,6を形成し、
次に、層間絶縁層8を形成し、これにコンタクトホール
9を開け、最後にメタライゼーションを行ってソース電
極10,ドレイン電極11及び反対導電型領域用電極1
2を形成して薄膜トランジスタが完成する。前記におい
てボロン(B)を含むpoly -Si層7aは、その面積が
poly- Si層100の面積よりも若干大きくなるように
形成されており、反対導電型領域用電極12の一端がpo
ly- Si層100形成後におけるpoly -Si層7aの露
出部の一部に接合するように形成される。
【0021】このような本実施例のpoly-Si TFTで
は、チャネル領域2が形成されるpoly- Si層100
を、ソース領域5およびドレイン領域6を構成する不純
物とは反対導電型の不純物を含むpoly -Si層7a上に
形成するので、チャネル領域2と,ソース領域5および
ドレイン領域6とは反対導電型の反対導電型領域との接
触が大きな接触面積をもって確実に行われることとな
る。従って、移動度の劣化を軽減する作用がより確実に
得られることとなり、高信頼性の長時間維持効果が一層
強化される。
【0022】なお、前記実施例1,2では素子構造がコ
プレーナ型のTFTについて説明したが、本発明を素子
構造がスタガ型や逆スタガ型のTFTに適用できること
は言うまでもない。
【0023】また、前記実施例1,2ではチャネル領域
が形成される半導体層としてレーザー照射により結晶化
したpoly-Si 層を用いたものについて説明したが、チ
ャネル領域が形成される半導体層として、固相成長法や
直接堆積法等の他の方法によって形成されるpoly-Si
層や,SOIのような単結晶Si層を用いるものにも、
本発明を適用できることは言うまでもない。
【0024】また、前記実施例1,2ではソース領域お
よびドレイン領域を形成するための不純物導入をイオン
ドーピング法を用いて行ったが、本発明においてはプラ
ズマドーピング法を用いても同様の効果を得ることがで
きる。
【0025】また、前記実施例1,2ではゲート電極の
材料としてCrを、ソース電極,ドレイン電極および反
対導電型領域用電極の材料としてAlを用いたが、本発
明においては、ゲート電極の材料として、アルミニウム
(Al)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ク
ロム(Cr)、及びチタン(Ti)等の金属またはそれ
らの合金、あるいは不純物を多量に含むpoly -Siやpo
ly -SiGe合金を用いてもよく、また、ソース電極,
ドレイン電極および反対導電型領域用電極の材料とし
て、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、モリブ
デン(Mo)、クロム(Cr)、及びチタン(Ti)等
の金属またはそれらの合金、あるいはITO等の透明導
電層を用いても良い。
【0026】また、前記実施例1,2のpoly -SiTF
Tでは特に採用してないが、本発明では、オフ特性を改
善するためにTFTにLDD(Lightly Doped Drain )
構造を採用することも可能である。
【0027】また、前記実施例1,2では特に記載しな
かったが、本発明では、前記の製造工程において、ボロ
ンや砒素等のアクセプタ不純物,及びリンやアルミニウ
ム等のドナー不純物を選択的に用い、Pチャンネル及び
Nチャンネルトランジスタを選択的に作成することによ
り、基板上にCMOS回路を同時に作り込むことも可能
である。
【0028】(実施例3)図7は本発明の実施例3によ
るTFTアレイの構成を示す平面図であり、図におい
て、図1,2と同一符号が同一または相当する部分を示
し、13,14,15はそれぞれゲートバス配線,ソー
スバス配線,反対導電型領域用バス配線である。本実施
例のTFTアレイは、基板1上に前記実施例1のTFT
を二次元の行・列マトリクス状に配置し、同一行に並ぶ
TFTの反対導電型電極12を同一の反対導電型領域用
バス配線15に接続し、同一行に並ぶTFTのゲート電
極4を同一のゲートバス配線13に接続し、同一列に並
ぶTFTのソース電極10を同一のソースバス配線14
に接続して、ゲートのON/OFFに合わせてTFTの
反対導電型電極12の電位が変えられる構成になってい
る。
【0029】このような本実施例のTFTアレイでは、
反対導電型領域用バス配線15の電位をソースバス配線
14の電位より低く設定することにより、各TFTにお
けるチャネル領域の劣化が抑制されることとなり、アレ
イの信頼性が長時間高く維持される。
【0030】(実施例4)図8は本発明の実施例4によ
るTFTアレイの構成を示す平面図であり、図におい
て、図1,2,7と同一符号が同一または相当する部分
を示している。本実施例のTFTアレイは、基板1上に
前記実施例1のTFTを二次元の行・列マトリクス状に
配置し、同一列に並ぶTFTの反対導電型電極12を同
一の反対導電型領域用バス配線15に接続し、同一行に
並ぶTFTのゲート電極4を同一のゲートバス配線13
に接続し、同一列に並ぶTFTのソース電極10を同一
のソースバス配線14に接続して、ゲートのON/OF
Fに合わせてTFTの反対導電型電極12の電位が変え
られる構成になっている。
【0031】このような本実施例のTFTアレイにおい
ても、前記実施例3のTFTアレイと同様の作用,効果
を得ることができる。 (実施例5)図9は本発明の実施例5による液晶表示装
置の構成を示す断面図であり、図において、図1,2と
同一符号が同一または相当する部分を示している。本実
施例の液晶表示装置は、一方側基板として、前記実施例
3または4のTFTアレイと同様のTFTアレイを形成
し、各TFTのドレイン電極11毎にこれに接続するに
画素電極16を例えばITO(Indium-Tin-Oxide)等の
透明導電層により形成してなる第1の基板体を用い、他
方側基板として、対向基板17の表面にカラーフィルタ
18,ブラックマトリクス19,透明導電層20を形成
してなる第2の基板体を用い、これら両基板体のそれぞ
れの表面に配向膜21を塗布してラビング処理を行い、
それぞれの裏面に偏光板23を貼り付け、両基板体間に
ツイステド・ネマチック液晶22を封入した構成になっ
ている。
【0032】この液晶表示装置を信頼性試験にかけたと
ころ、従来のTFTアレイを用いて作成した液晶表示装
置の10〜100倍の信頼性寿命を得ることができた。
なお、本実施例の液晶表示装置では、液晶としてツイス
テッド・ネマチック液晶を用いたが、液晶としてポリマ
ー分散型液晶を用いれば配向膜と偏光板は不要になる。
ただし、このポリマー分散型液晶を用いた液晶表示装置
の場合、駆動電圧がツイステッド・ネマチック液晶を用
いた液晶表示装置よりも2〜3倍高く、TFTアレイに
要求される信頼性はよりシビアになるが、この場合も従
来のTFTアレイを用いた液晶表示装置に比して、10
〜100倍の信頼性寿命が得られることが確認できた。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる薄膜トラ
ンジスタによれば、ソース及びドレイン領域とは反対導
電型の半導体領域をチャネル領域に接触するように設
け、これの電位を前記ソース領域の電位よりも低く保持
するようにしたことにより、移動度の劣化が極めて小さ
く、高信頼性が長時間維持されるものとなる。また、本
発明の薄膜トランジスタアレイによれば、各薄膜トラン
ジスタが移動度の劣化が極めて小さく、高信頼性が長時
間維持されるものであるので、その信頼性が長時間高く
維持されるものとなる。また、本発明にかかる液晶表示
装置によれば、その一方側の基板を、前記の薄膜トラン
ジスタアレイが形成され、各TFTのドレイン電極毎に
画素電極を接続してなる基板にしたので、その信頼性が
長時間高く維持されるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1によるpoly -SiTFTの
構成を示す平面図である。
【図2】 図2(a)は図1のA−A’線における断面
図、図2(b)は図1のB−B’線における断面図であ
る。
【図3】 本発明の実施例2によるpoly -SiTFTを
動作させた時のドレイン電流(ID )−ドレイン電圧
(VD )特性を示した図である。
【図4】 本発明の実施例1によるpoly -SiTFTに
電気的ストレスを加えたときの移動度の変化特性を従来
のpoly -SiTFTのそれと比較して示した図である。
【図5】 本発明の実施例2によるpoly-Si TFTの
構成を示す平面図である。
【図6】 図6(a)は図5のC−C’線における断面
図、図6(b)は図5のD−D’線における断面図であ
る。
【図7】 本発明の実施例3によるTFTアレイの構成
を示す平面図である。
【図8】 本発明の実施例4によるTFTアレイの構成
を示す平面図である。
【図9】 本発明の実施例5による液晶表示装置の構成
を示す断面図である。
【図10】 従来のpoly -SiTFTの構成を示す平面
図である。
【図11】 従来のpoly -SiTFTを動作させた時の
ドレイン電流(ID )−ドレイン電圧(VD )特性を示
した図である。
【符号の説明】
1 基板 2 チャネル領域 3 ゲート絶縁層 4 ゲート電極 5 ソース領域 6 ドレイン領域 7 反対導電型領域 7a ボロン(B)を含むpoly -Si層 8 層間絶縁層 9 コンタクトホール 10 ソース電極 11 ドレイン電極 12 反対導電型領域用電極 13 ゲートバス配線 14 ソースバス配線 15 反対導電型領域用バス配線 16 画素電極 17 対向基板 18 カラーフィルタ 19 ブラックマトリクス 20 透明導電層 21 配向膜 22 ツイステッド・ネマチック液晶 23 偏光板 100 poly -Si層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 哲也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 宮田 豊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に形成された半導体薄膜にチ
    ャネル領域とこれを挟むソース及びドレイン領域とを形
    成し、前記半導体薄膜上に絶縁層を介して前記チャネル
    領域に重なるようにゲート電極を形成してなる薄膜トラ
    ンジスタにおいて、 前記ソース及びドレイン領域とは反対導電型の半導体層
    を、前記半導体薄膜のチャネル領域に接触するよう配設
    し、当該半導体層の電位を前記ソース領域の電位よりも
    低く保持したことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 前記半導体層が前記半導体薄膜の下方に
    おいて前記半導体薄膜と接触するよう形成されたもので
    ある請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の薄膜トランジスタが二次
    元の行・列のマトリクス状に複数個配置され、同一行に
    並ぶ薄膜トランジスタのそれぞれのゲート電極が1本の
    ゲートバス配線に接続し、同一列に並ぶ薄膜トランジス
    タのソース電極が1本のソースバス配線に接続し、同一
    行に並ぶ薄膜トランジスタのそれぞれの前記半導体層が
    前記ゲートバス配線と平行し、かつ前記ゲート電極とは
    電気的に接触しない1本のバス配線に接続されているこ
    とを特徴とする薄膜トランジスタアレイ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の薄膜トランジスタが二次
    元の行・列のマトリクス状に複数個配置され、同一行に
    並ぶ薄膜トランジスタのそれぞれのゲート電極が1本の
    ゲートバス配線に接続し、同一列に並ぶ薄膜トランジス
    タのソース電極が1本のソースバス配線に接続し、同一
    行に並ぶ薄膜トランジスタのそれぞれの前記半導体層が
    前記ソースバス配線と平行し、かつ前記ソース電極とは
    電気的に接触しない1本のバス配線に接続されることを
    特徴とする薄膜トランジスタアレイ。
  5. 【請求項5】 2枚の基板間に液晶を挟持し、一方の基
    板として、その主面に画素電極とこれのスイッチングを
    行う画素トランジスタがマトリクス状に配置形成された
    基板を用いてなる液晶表示装置であって、前記画素トラ
    ンジスタがマトリクス状に配置形成された基板を、請求
    項3又は4に記載の薄膜トランジスタアレイが形成され
    てなる基板にしたことを特徴とする液晶表示装置。
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