JPH09103293A - ホスファターゼ阻害剤とその阻害剤を利用した調味料及び食品 - Google Patents

ホスファターゼ阻害剤とその阻害剤を利用した調味料及び食品

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JPH09103293A
JPH09103293A JP26403395A JP26403395A JPH09103293A JP H09103293 A JPH09103293 A JP H09103293A JP 26403395 A JP26403395 A JP 26403395A JP 26403395 A JP26403395 A JP 26403395A JP H09103293 A JPH09103293 A JP H09103293A
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unripe
meat
phosphatase inhibitor
extract
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JP26403395A
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Ikuo Katsumi
郁男 勝見
Takahiro Saito
隆宏 斉藤
Taizo Kawabe
泰三 川辺
Naoko Yasuhara
直子 安原
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 畜肉、家禽肉、魚介肉等の食肉、またはその
干物、野菜、卵等及びそれらの食品に対し、それらが保
有している、もしくは添加された旨味成分である5’リ
ボヌクレオチドの分解を防止し、味の劣化を防ぎ得る阻
害剤の提供。 【解決手段】 桃、ネクタリン、梨、西洋梨、中国梨、
枇杷、杏、すもも、梅、カリン、サクランボ、アーモン
ドの未熟果またはその抽出物の中から選ばれた1種また
は2種以上を含むホスファターゼ阻害剤を、畜肉、家禽
肉、魚介肉等の食肉、またはその干物、野菜、卵等及び
それらの食品に含有させ、リボヌクレオチドの分解を防
止し、味の劣化を防ぐ方法。更には、上記阻害剤とリボ
ヌクレオチドを含む調味料をそれら食品に添加して旨味
を持続させる方法。それら食品としては、漬物、すり
身、味噌、醤油、ハム、ソーセージ、マヨネーズ、たら
こ、辛子明太子、大豆蛋白含有食品、魚介塩辛等があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホスファターゼ阻
害剤に関し、またホスファターゼ阻害剤と5’リボヌク
レオチドを含有する調味料に関する。さらに詳しくは、
畜肉、家禽肉、魚介肉の中から選ばれた1種または2種
以上を含む食肉またはその干物、野菜類、及びそれらの
加工品、すり身、味噌、醤油、漬物、ハム、ソーセー
ジ、辛子明太子、塩辛、佃煮等での元来有しているか、
或いは核酸調味料由来のイノシン酸(以下IMPと称
す。)、アデノシンモノフォスフェート(以下AMPと
称す。)、グアニル酸(以下GMPと称す。)等の5’
リボヌクレオチドのホスファターゼによる分解を防止す
るホスファターゼ阻害剤に関し、これにより食品中に旨
味成分を蓄積し、味の劣化を防止せんとするものであ
る。また、上記食品にIMP、AMP、GMP等の核酸
由来の5’リボヌクレオチドや調味料として添加された
5’リボヌクレオチドのホスファターゼによる分解を防
止して、食品中に旨味成分を蓄積し、味の劣化を防止す
るホスファターゼ阻害剤に関する。
【0002】
【従来の技術】畜肉、家禽肉または魚介肉等の食肉(干
物を含む)、その他食品の核酸成分であるIMP、GM
P、AMP等は、食品におけるうまみ成分として知られ
ているが、ホスファターゼによる分解により劣化してく
る。また、畜肉、家禽肉または魚介肉等の食肉または干
物、野菜類、卵及びそれらの加工品であるハム、ソーセ
ージ、すり身、味噌、醤油、漬物、辛子明太子、塩辛、
佃煮等食品加工工程中、及び食品中に5’リボヌクレオ
チドを含有する調味料を使用する場合、ホスファターゼ
活性があると調味料が分解され味の劣化が生じうる。そ
してこのようなホスファターゼによる5’リボヌクレオ
チドの分解を防止するには冷凍、冷蔵により温度を低く
保って、ホスファターゼの活性を抑制する方法がある。
【0003】また、ホスファターゼ阻害剤をこれら旨味
成分劣化防止に利用するという方法が提案されている。
例えば、特公昭45−18263号には、ヌクレオシド
−5’−リン酸エステル分解酵素を含有する食品に、キ
ンミズヒキの親水性有機溶媒抽出液に非親水性有機溶媒
を添加して得られる沈澱物を添加して均一に分散させる
ことを特徴とするヌクレオシド−5’−リン酸エステル
類が安定に含有された食品の製造法が、特公昭45−2
0542号には、ヌクレオシド−5’−リン酸エステル
分解酵素を含有する食品に、サングイソルバ・オフイシ
ナリス・リンネの親水性有機溶媒抽出液に非親水性有機
溶媒を添加して得られる沈澱物を添加して均一に分散さ
せることを特徴とするヌクレオシド−5’−リン酸エス
テル類が安定に含有された食品の製造法が、特公昭45
−20544号には、ヌクレオシド−5’−リン酸エス
テル分解酵素を含有する食品に、コケモモの葉の親水性
有機溶媒抽出液に非親水性有機溶媒を添加して得られる
沈澱物を添加して均一に分散させることを特徴とするヌ
クレオシド−5’−リン酸エステル類が安定に含有され
た食品の製造法が、特公昭45−20545号には、ヌ
クレオシド−5’−リン酸エステル分解酵素を含有する
食品に、シンナモム・カシア・ニースの親水性有機溶媒
抽出液に非親水性有機溶媒を添加して得られる沈澱物を
添加して均一に分散させることを特徴とするヌクレオシ
ド−5’−リン酸エステル類が安定に含有された食品の
製造法が、特公昭45−20546号には、ヌクレオシ
ド−5’−リン酸エステル分解酵素を含有する食品に、
ウンカビリア・ガンビール・ロクスブルギの葉の親水性
有機溶媒抽出液に非親水性有機溶媒を添加して得られる
沈澱物を添加して均一に分散させることを特徴とするヌ
クレオシド−5’−リン酸エステル類が安定に含有され
た食品の製造法が、特公昭45−20547号には、ヌ
クレオシド−5’−リン酸エステル分解酵素を含有する
食品に、ビンロウジュの種子の親水性有機溶媒抽出液に
非親水性有機溶媒を添加して得られる沈澱物を添加して
均一に分散させることを特徴とするヌクレオシド−5’
−リン酸エステル類が安定に含有された食品の製造法
が、特公昭45−20548号には、ヌクレオシド−
5’−リン酸エステル分解酵素を含有する食品に、レウ
ム・パルマートウム・リンネ・パリエータス・タングテ
イクム・マグシモウィッチの根茎の親水性有機溶媒抽出
液に非親水性有機溶媒を添加して得られる沈澱物を添加
して均一に分散させることを特徴とするヌクレオシド−
5’−リン酸エステル類が安定に含有された食品の製造
法が、それぞれ開示されている。更には、特開平2−8
4141には、ブドウの皮の親水性溶媒抽出物を有効成
分とする食品旨味成分保存料が、特開平2−84148
にはヒシの実の親水性溶媒抽出物を有効成分とする食品
旨味成分保存料が、特開平2−167050号には、ビ
ンロウジュや貫衆の親水性溶媒抽出物を有効成分とする
食品旨味成分保存料が、それぞれ開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような方法
では、設備投資が必要となり、コスト、設備面積にも問
題があり、また保存中に冷凍や冷蔵による劣化する問題
が起きていた。さらに前記開示されている技術では、供
給面、価格、活性の強さ等により実用化しにくい面があ
る等の問題も抱えている。
【0005】本発明は上記の点に鑑み、安価で且つ安定
供給可能な活性の強い植物、またはその抽出物の中から
選ばれたものを、畜肉、家禽肉または魚介肉等の食肉ま
たはその干物、加工食品、その他食品に対し、それらが
本来保有している、もしくは添加されたうま味成分であ
る5’リボヌクレオチドの分解を防止し、味の劣化を防
ぎうるホスファターゼ阻害剤を提供し、また畜肉、家禽
肉または魚介肉等の食肉またはその干物、野菜類、卵、
及びそれらの加工食品、その他食品に旨味成分である
5’リボヌクレオチドを含有する調味料を添加せんとす
る場合、ホスファターゼによるヌクレオチドの分解を防
止し、味の劣化を防ぎ得る調味料、つまり5’リボヌク
レオチドと共に特定の植物成分、またはその抽出物の1
種または2種からなるホスファターゼ阻害剤を含有する
調味料を提供するものである。
【0006】
【課題を解決する手段】そこで、鋭意検討の結果、ホス
ファターゼ阻害剤は、大方の植物にホスファターゼを阻
害する活性がみられるのでなく、むしろある特定の植物
またはその抽出物の中から選ばれたものに、強い阻害活
性を見いだす事により、従来の問題点を解決した。さら
に、ホスファターゼ阻害剤と5’リボヌクレオチドとを
混合した本発明の調味料によっても前記のような従来の
課題を解決した。
【0007】即ち、桃の未熟果、ネクタリンの未熟果、
梨の未熟果、西洋梨の未熟果、中国梨の未熟果、枇杷の
未熟果、杏の未熟果、スモモの未熟果、梅の未熟果、カ
リンの未熟果、マルメロの未熟果、またはその抽出物の
中から選ばれた1種または2種以上を含有してなるホス
ファターゼ阻害剤である。又、前記ホスファターゼ阻害
剤は、食肉、野菜、卵等の食品由来のホスファターゼの
酵素活性を阻害させることができる。
【0008】桃の未熟果、ネクタリンの未熟果、梨の未
熟果、西洋梨の未熟果、中国梨の未熟果、枇杷の未熟
果、杏の未熟果、スモモの未熟果、梅の未熟果、カリン
の未熟果、マルメロの未熟果、またはその抽出物の中か
ら選ばれた1種または2種以上を含有してなるホスファ
ターゼ阻害剤を食肉またはその干物に作用させることを
特徴とする味の劣化防止法である。桃の未熟果、ネクタ
リンの未熟果、梨の未熟果、西洋梨の未熟果、中国梨の
未熟果、枇杷の未熟果、杏の未熟果、スモモの未熟果、
梅の未熟果、カリンの未熟果、マルメロの未熟果、また
はその抽出物の中から選ばれた1種または2種以上を含
有してなるホスファターゼ阻害剤を調味料に作用させる
ことを特徴とする味の劣化防止法である。前記ホスファ
ターゼ阻害剤を畜肉、家禽肉、魚介肉の中から選ばれた
1種または2種以上を含む食肉またはその干物に対して
0.01〜5重量%となるように、添加することを特徴
とする味の劣化防止方法である。前記ホスファターゼ阻
害剤を畜肉、家禽肉、魚介肉の中から選ばれた1種また
は2種以上を含む食肉またはその干物に対して0.01
〜5重量%となるように、ホスファターゼ阻害剤を含有
する処理液に浸積することを特徴とする味の劣化防止方
法である。前記ホスファターゼ阻害剤を畜肉、家禽肉、
魚介肉の中から選ばれた1種または2種以上を含む食肉
またはその干物に対して0.01〜5重量%となるよう
に、ホスファターゼ阻害剤を含有する処理液に浸積する
ことを特徴とする味の劣化防止方法である。前記ホスフ
ァターゼ阻害剤を、5’リボヌクレオチドの旨味成分を
含む調味料により味付けされる食品に対して0.01〜
5重量%となるように、添加することを特徴とする味の
劣化防止方法である。前記ホスファターゼ阻害剤を5’
リボヌクレオチドの旨味成分を含む調味料により味付け
される食品に対して0.01〜5重量%となるように、
ホスファターゼ阻害剤を含有する処理液に浸積すること
を特徴とする味の劣化防止方法である。
【0009】前記ホスファターゼ阻害剤と5’リボヌク
レオチドを含有する調味料である。前記ホスファターゼ
阻害剤と5’リボヌクレオチドを含有する調味料を食
肉、野菜、卵の中から選ばれた1種または2種以上を含
む食品に添加して5’リボヌクレオチドの旨味を持続さ
せる方法である。前記ホスファターゼ阻害剤と5’リボ
ヌクレオチドを含有する調味料を漬物に添加して5’リ
ボヌクレオチドの旨味を持続させる方法である。前記ホ
スファターゼ阻害剤と5’リボヌクレオチドを含有する
調味料をすり身に添加して5’リボヌクレオチドの旨味
を持続させる方法である。前記ホスファターゼ阻害剤と
5’リボヌクレオチドを含有する調味料をたらこ、辛子
明太子に添加して5’リボヌクレオチドの旨味を持続さ
せる方法である。前記ホスファターゼ阻害剤と5’リボ
ヌクレオチドを含有する調味料を魚介塩辛に添加して
5’リボヌクレオチドの旨味を持続させる方法である。
【0010】前記ホスファターゼ阻害剤と5’リボヌク
レオチドを含有する調味料を利用して味付けした食肉、
野菜、卵の中から選ばれた1種または2種以上を含む食
品である。前記ホスファターゼ阻害剤と5’リボヌクレ
オチドを含有する調味料を利用して味付けした漬物であ
る。前記ホスファターゼ阻害剤と5’リボヌクレオチド
を含有する調味料を利用して味付けしたすり身である。
前記ホスファターゼ阻害剤と5’リボヌクレオチドを含
有する調味料を利用して味付けした辛子明太子である。
前記ホスファターゼ阻害剤と5’リボヌクレオチドを含
有する調味料を利用して味付けした魚介塩辛である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明におけるホスファターゼと
は、前述の通り、IMP、AMP、GMP等に含まれて
いる核酸由来の5’リボヌクレオチドを分解する酵素で
ある。その酵素としては、特に食肉、野菜、卵等に含ま
れているものである。そして、ホスファターゼ阻害剤
は、前述のホスファターゼの酵素活性を抑制し、5’リ
ボヌクレオチドを分解を防ぎ、食品の旨味を持続させた
り、味の劣化を防止するものである。
【0012】本発明に用いる桃、ネクタリン、梨、西洋
梨、中国梨、枇杷、杏、スモモ、梅、カリン、マルメロ
は、いずれもバラ科に属する植物である。そして、その
桃、ネクタリン、杏、スモモ、梅はバラ科サラク属に、
梨、西洋梨、中国梨はバラ科ナシ属に、カリンはバラ科
ボケ属に、マルメロはバラ科マルメロ属に、枇杷はバラ
科ビワ属に、夫々属する植物である。また、このような
植物の果実を用いることができ、特に熟していない未熟
果から得られる果肉を用いることが望ましい。
【0013】このような未熟果から得られた抽出物も用
いることができ、その抽出物を得る方法としては、水蒸
気蒸留法、圧搾法、石油エーテルやアルコール、水等の
有機溶媒による溶剤抽出法、油脂等の吸着による油脂吸
着法、プロパンやブタン等の液化ガスによる液化ガス抽
出法、超臨海抽出法が挙げられる。また、必要に応じて
吸着樹脂、濾過膜等により精製することもありうる。本
発明では、上記の未熟果から得られた抽出物のことを未
熟果抽出物として以下に述べる。
【0014】本発明の食肉としては、畜肉、家禽肉、魚
介肉の中から選ばれた1種または2種以上を含むもので
ある。その畜肉としては、牛、豚から得られる食肉であ
り、家禽肉としては、兎、鳥から得られる食肉であり、
魚介肉としては、魚、貝等から得られる食肉である。さ
らにその干物としては、前記食肉を自然や乾燥機械等の
人手により乾燥して得られた乾物である。
【0015】野菜としては、草本作物の総称であり、例
えば、胡瓜、ナス、レタス、キャベツ等や、人参、ほう
れんそう、カボチャ等の緑黄色野菜等の含まれる。
【0016】卵としては、特に鳥類から得られる卵であ
り、具体的には鶏卵、うずら等が例示できる。そして、
この卵黄、卵白も用いることができる。
【0017】本発明の漬物としては、野菜、魚等の素材
を塩、酢酸、味噌、酒粕、糠、アミノ酸、核酸等と様々
な調味料とともに一定期間、漬け込んだものを意味する
ものである。その具体的な例としては、醤油漬け、味噌
漬け、奈良漬け、粕漬け、塩漬け、酢漬け等である。
【0018】本発明のすり身としては、魚肉を塩ととも
に、魚肉タンパクを塩析させて変成させたゲル状に形成
されたものであり、蒲鉾やはんぺん等に用いることがで
きる。
【0019】本発明の辛子明太子としては、魚卵、特に
スケトウタラの卵を唐辛子を原料とした漬液に付け込ん
だ食品である。また、たらこは、スケトウタラの卵を色
素、、食塩、調味料等で味付けされたものである。
【0020】本発明の魚介塩辛としては、魚肉、内蔵等
を、塩や核酸等の調味料とともに一定期間、漬込んだ
り、あるいは醗酵させたものである。
【0021】本発明の食品としては、一般的な食品であ
り、ハム、ソーセージ等の加工食品も含まれるものであ
る。そして、その原料となるものは、食肉、野菜、卵の
中から選ばれた1種または2種以上を含むものである。
【0022】本発明の処理液としては、本発明に食肉ま
たは干物を浸漬する液体であり、そのような液体として
は、ホスファターゼ阻害剤を含むものである。また、必
要に応じて調味料を含んだものも用いることができる。
【0023】そして、本発明の調味料としては、味付け
を目的とする食品であり、具体的には、桃、ネクタリ
ン、梨、西洋梨、中国梨、枇杷、杏、スモモ、梅、カリ
ン、サクランボ、アーモンドの中から選ばれた1種また
は2種以上の未熟果またはその抽出物からなるホスファ
ターゼ阻害剤と5’リボヌクレオチドとを含有せしめる
調味料が用いられる。
【0024】このような前記ホスファターゼ阻害剤とし
て、桃、ネクタリン、梨、西洋梨、中国梨、枇杷、杏、
スモモ、梅、カリン、サクランボ、アーモンドの中から
選ばれた1種または2種以上の未熟果またはその抽出物
からなるホスファターゼ阻害剤をあげることができる。
また前記調味料としては、桃、ネクタリン、梨、西洋
梨、中国梨、枇杷、杏、スモモ、梅、カリン、サクラン
ボ、アーモンドの未熟果、マルメロの未熟果、またはそ
の抽出物からなるホスファターゼ阻害剤を5’リボヌク
レオチドと共に含有せしめる調味料もあげることができ
る。
【0025】このような前記調味料は、畜肉、家禽肉、
魚介肉の中から選ばれた1種または2種以上を含む食肉
またはその干物や、食肉、野菜、卵の中から選ばれた1
種または2種以上を含む食品、例えば漬物、ハム、ソー
セージ、すり身、味噌、醤油、たらこ、辛子明太子、塩
辛、佃煮、マヨネーズ、大豆蛋白食品等の加工工程中、
及び食品中に使用することにより、食品等の旨味を持続
させることができる。
【0026】本発明のホスファターゼ阻害剤を食品に用
いる場合、粉末、液体等いずれの形態でも良く、必要に
応じ種々他の調味料と混合して用いても良い。用いる食
品に対し0.01〜5重量%となる様に添加する事によ
り効果を発揮でき、また発明の調味料を食品に用いる場
合、粉末、液体等いずれの形態でも良く、必要に応じ種
々他の調味料、食品添加剤と混合して用いても良い。用
いる食品に対し5’リボヌクレオチドとして0.001
〜5重量%、ホスファターゼ阻害剤として0.01〜5
重量%となる様に添加する事により効果を発揮できる。
【0027】5’リボヌクレオチドの具体的なものとし
ては、IMP、AMP、GMP等が列挙され、さらにそ
のナトリウム塩等がある。
【0028】そして本発明は、桃、ネクタリン、梨、西
洋梨、中国梨、枇杷、杏、スモモ、梅、カリン、サクラ
ンボ、アーモンド、マルメロの未熟果、またはその抽出
物の中から選ばれた1種または2種以上のものからなる
ホスファターゼ阻害剤により、畜肉、家禽肉、魚介肉の
中から選ばれた1種または2種以上を含む食肉や、食
肉、野菜、卵の中から選ばれた1種または2種以上を含
む食品中のホスファターゼを阻害し、それら食品中の
5’リボヌクレオチド、または本発明の調味料中に共に
含有する5’リボヌクレオチドの分解を防止し味の劣化
を防ぎうるものである。
【0029】生体中高エネルギー化合物のATP(アデ
ノシントリフォスフェート)は、ATP→ADP(アデ
ノシンヂフォスフェート)→AMP(アデノシンモノフ
ォスフェート)→IMP(イノシン酸)→HxR(イノ
シン)→Hx(ヒポキサンチン)の順で分解されて尿酸
になる。死直後には、イノシン以後の代謝物はあまりみ
られず、その後鮮度低下と共に、AMP、イノシン酸等
が減少し、イノシン、ヒポキサンチンが増加してくる。
これらの分解反応は、関連する酵素に依存する。イノシ
ン酸からイノシンへの代謝に関与している酵素がホスフ
ァターゼ(5’ヌクレオチダーゼを含む)であり、この
酵素はAMPからアデノシン、GMP(グアノシンモノ
フォスフェート)からグアノシンへの代謝にも関与して
いる。IMP、AMP、GMP等の核酸成分はいずれも
食品におけるうま味成分である。従って、これらうま味
成分を含む畜肉、家禽肉、魚介肉の中から選ばれた1種
または2種以上を含む食肉またはその干物にホスファタ
ーゼ阻害剤を作用させることにより、IMP、AMP、
GMP等のうま味成分が蓄積し、味の改良、劣化防止に
役立てることが出来る。また、その他食品中に含まれる
核酸成分の分解をも防止し、更には畜肉、家禽肉、魚介
類、野菜、卵類の加工食品中、その他加工食品中に添加
した核酸調味料の劣化、ひいては味の劣化もホスファタ
ーゼ阻害剤により防ぐ事が出来る。しかし、すべての植
物成分がこの様なホスファターゼ阻害活性を有している
とは言えない。
【0030】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、これらの実施例は本発明を制限するものではな
い。 (実施例1) <キュウリ・ホスファターゼ阻害活性の測定>キュウリ
100gに水50gを加えホモジナイズし、このホモジ
ネートを酵素源として使用した。阻害活性測定は、イノ
シン酸二ナトリウムの残存量をHPLCで定量すること
により算出した。即ち、検体50mgにエタノール60
μlを添加し懸濁させ、キュウリ・ホモジネート1.5
gを加え、ここに35mMイノシン酸二ナトリウム水溶
液440μlを加え、37℃で4時間反応させた。反応
は25%トリクロロ酢酸0.6mlを添加して停止し、
反応液を遠心分離した。この上清のイノシン酸量を測定
した。そして、阻害活性の算出方法は、下記に示す式に
より阻害率(%)として求め、その結果を表1に示し
た。尚、HPLCの条件は以下のとおりであった。 条件 カラム:コスモシール 5C18 移動相:0.03M リン酸カリウム:アセトニトリル=98:2 〈阻害活性を算出する式〉 阻害率(%)=100−(X−A)/(B−A)×100 A;0時間反応後の被検サンプル無添加時のイノシン酸量(μmol) B;4時間反応後の被検サンプル無添加時のイノシン酸量(μmol) X;4時間反応後の被検サンプル添加時のイノシン酸量 (μmol)
【0031】
【表1】
【0032】(実施例2)食塩47%、グルタミン酸ソ
ーダ16%、イノシン酸ソーダ6%、桃の未熟果抽出物
(圧搾による)31%を含有する調味料96gを水50
0mlに加え、この調味液に塩漬けしておいた胡瓜1K
gを漬物作製の常法に従って漬け、冷暗所に3日間保蔵
した漬物と桃の未熟果抽出物が除かれた以外は上記漬物
と全く同様にして作製された漬物を16人のパネラーに
試食(盲目テスト)してもらったところ、全員が桃の未
熟果抽出物を含む調味液により作製された漬物の方がイ
ノシン酸によるおいしさ、塩辛さを抑えたまろやかな味
等によるおいしさを感じ、桃の未熟果抽出物を添加して
いない漬物は塩辛く生に近い味であった。また、この
時、それぞれの胡瓜中に含まれるイノシン酸量をHPL
Cで定量することにより算出した。即ち、胡瓜の漬物約
5gを正確に量りとり、これに市水122mlを加えて
ホモジナイズ後、その液4.2mlに25%トリクロロ
酢酸液0.1ml加えた後、遠心分離を行い、その上清
を濾過し水で10倍に希釈したものをHPLCで測定し
た。その結果、桃の未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜
の漬物中のイノシン酸量は286μg/gであり、無添
加の場合は11μg/gであった。
【0033】(実施例3)実施例2の抽出物をネクタリ
ンの未熟果抽出物(圧搾による)に置き換えて同様の処
方により試験を行ったところ16人のパネラー全員がネ
クタリンの未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じ
た。また、この時、ネクタリンの未熟果抽出物を添加し
た場合の胡瓜の漬物中のイノシン酸量は287μg/g
であり、無添加の場合は11μg/gであった。
【0034】(実施例4)実施例2の抽出物を梨の未熟
果抽出物(圧搾による)に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ16人のパネラー全員が梨の未熟果
抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、この時、
梨の未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜の漬物中のイノ
シン酸量は301μg/gであり、無添加の場合は11
μg/gであった。
【0035】(実施例5)実施例2の抽出物を枇杷の未
熟果抽出物(圧搾による)に置き換えて同様の処方によ
り試験を行ったところ16人のパネラー全員が枇杷の未
熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、この
時、枇杷の未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜の漬物中
のイノシン酸量は256μg/gであり、無添加の場合
は11μg/gであった。
【0036】(実施例6)実施例2の抽出物を杏の未熟
果抽出物(圧搾による)に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ16人のパネラー全員が杏の未熟果
抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、この時、
杏の未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜の漬物中のイノ
シン酸量は247μg/gであり、無添加の場合は11
μg/gであった。
【0037】(実施例7)実施例2の抽出物をスモモの
未熟果抽出物(圧搾による)に置き換えて同様の処方に
より試験を行ったところ16人のパネラー全員がスモモ
の未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、
この時、スモモの未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜の
漬物中のイノシン酸量は317μg/gであり、無添加
の場合は11μg/gであった。
【0038】(実施例8)実施例2の抽出物を梅の未熟
果抽出物(圧搾による)に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ16人のパネラー全員が梅の未熟果
抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、この時、
梅の未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜の漬物中のイノ
シン酸量は243μg/gであり、無添加の場合は11
μg/gであった。
【0039】(実施例9)実施例2の抽出物をカリンの
未熟果抽出物(圧搾による)に置き換えて同様の処方に
より試験を行ったところ16人のパネラー全員がカリン
の未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、
この時、カリンの未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜の
漬物中のイノシン酸量は236μg/gであり、無添加
の場合は11μg/gであった。
【0040】(実施例10)実施例2の抽出物をマルメ
ロの未熟果抽出物(圧搾による)に置き換えて同様の処
方により試験を行ったところ16人のパネラー全員がマ
ルメロの未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。
また、この時、マルメロの未熟果抽出物を添加した場合
の胡瓜の漬物中のイノシン酸量は336μg/gであ
り、無添加の場合は11μg/gであった。
【0041】(実施例11)食塩6g、グルタミン酸ソ
ーダ20g、イノシン酸ソーダ3g、淡口醤油700
g、桃の未熟果抽出物24g、ソルビン酸1.6g、色
素微量を水600mlに加え、この調味液に塩蔵胡瓜1
Kgを圧搾したものを漬物作製の常法に従って漬け、冷
暗所に2日間保蔵した後袋詰めし、80℃20分加熱殺
菌後室温で2ヶ月保蔵した漬物と桃の未熟果抽出物が除
かれた以外は上記漬物と全く同様にして作製された漬物
を15人のパネラーに試食(盲目テスト)してもらった
ところ、全員が桃の未熟果抽出物を含む調味液により作
製された漬物の方がイノシン酸によるおいしさ、塩辛さ
を抑えたまろやかさ等よりおいしく感じ、桃の未熟果抽
出物を添加していない漬物は塩辛く生に近い味であっ
た。また、この時、それぞれの胡瓜中に含まれるイノシ
ン酸量をHPLCで定量することにより算出した。即
ち、胡瓜の漬物約5gを正確に量りとり、これに市水1
22mlを加えてホモジナイズ後、その液4.2mlに
25%トリクロロ酢酸液0.1ml加えた後、遠心分離
を行い、その上清を濾過し水で10倍に希釈したものを
HPLCで測定した。その結果、桃の未熟果抽出物を添
加した場合の胡瓜の漬物中のイノシン酸量は440μg
/gであり、無添加の場合は17μg/gであった。
【0042】(実施例12)食塩6g、グルタミン酸ソ
ーダ20g、イノシン酸ソーダ3g、淡口醤油700
g、ネクタリンの未熟果抽出物24g、ソルビン酸1.
6g、色素微量を水600mlに加え、この調味液に塩
蔵胡瓜1Kgを圧搾したものを漬物作製の常法に従って
漬け、冷暗所に2日間保蔵した後袋詰めし、80℃20
分加熱殺菌後室温で2ヶ月保蔵した漬物とネクタリンの
未熟果抽出物が除かれた以外は上記漬物と全く同様にし
て作製された漬物を15人のパネラーに試食(盲目テス
ト)してもらったところ、全員がネクタリンの未熟果抽
出物を含む調味液により作製された漬物の方がイノシン
酸によるおいしさ、塩辛さを抑えたまろやかさ等よりお
いしく感じ、ネクタリンの未熟果抽出物を添加していな
い漬物は塩辛く生に近い味であった。また、この時、そ
れぞれの胡瓜中に含まれるイノシン酸量をHPLCで定
量することにより算出した。即ち、胡瓜の漬物約5gを
正確に量りとり、これに市水122mlを加えてホモジ
ナイズ後、その液4.2mlに25%トリクロロ酢酸液
0.1ml加えた後、遠心分離を行い、その上清を濾過
し水で10倍に希釈したものをHPLCで測定した。そ
の結果、ネクタリンの未熟果抽出物を添加の場合の胡瓜
の漬物中のイノシン酸量は437μg/gであり、無添
加の場合は17μg/gであった。
【0043】(実施例13)食塩6g、グルタミン酸ソ
ーダ20g、イノシン酸ソーダ3g、淡口醤油700
g、梨の未熟果抽出物24g、ソルビン酸1.6g、色
素微量を水600mlに加え、この調味液に塩蔵胡瓜1
Kgを圧搾したものを漬物作製の常法に従って漬け、冷
暗所に2日間保蔵した後袋詰めし、80℃20分加熱殺
菌後室温で2ヶ月保蔵した漬物と梨の未熟果抽出物が除
かれた以外は上記漬物と全く同様にして作製された漬物
を15人のパネラーに試食(盲目テスト)してもらった
ところ、全員が梨の未熟果抽出物を含む調味液により作
製された漬物の方がイノシン酸によるおいしさ、塩辛さ
を抑えたまろやかさ等よりおいしく感じ、梨の未熟果抽
出物を添加していない漬物は塩辛く生に近い味であっ
た。また、この時、それぞれの胡瓜中に含まれるイノシ
ン酸量をHPLCで定量することにより算出した。即
ち、胡瓜の漬物約5gを正確に量りとり、これに市水1
22mlを加えてホモジナイズ後、その液4.2mlに
25%トリクロロ酢酸液0.1ml加えた後、遠心分離
を行い、その上清を濾過し水で10倍に希釈したものを
HPLCで測定した。その結果、梨の未熟果抽出物の添
加した場合の胡瓜の漬物中のイノシン酸量は571μg
/gであり、無添加の場合は17μg/gであった。
【0044】(実施例14)食塩6g、グルタミン酸ソ
ーダ20g、イノシン酸ソーダ3g、淡口醤油700
g、枇杷の未熟果抽出物24g、ソルビン酸1.6g、
色素微量を水600mlに加え、この調味液に塩蔵胡瓜
1Kgを圧搾したものを漬物作製の常法に従って漬け、
冷暗所に2日間保蔵した後袋詰めし、80℃20分加熱
殺菌後室温で2ヶ月保蔵した漬物と枇杷の未熟果抽出物
が除かれた以外は上記漬物と全く同様にして作製された
漬物を15人のパネラーに試食(盲目テスト)してもら
ったところ、全員が枇杷の未熟果抽出物を含む調味液に
より作製された漬物の方がイノシン酸によるおいしさ、
塩辛さを抑えたまろやかさ等よりおいしく感じ、枇杷の
未熟果抽出物を添加していない漬物は塩辛く生に近い味
であった。また、この時、それぞれの胡瓜中に含まれる
イノシン酸量をHPLCで定量することにより算出し
た。即ち、胡瓜の漬物約5gを正確に量りとり、これに
市水122mlを加えてホモジナイズ後、その液4.2
mlに25%トリクロロ酢酸液0.1ml加えた後、遠
心分離を行い、その上清を濾過し水で10倍に希釈した
ものをHPLCで測定した。その結果、枇杷の未熟果抽
出物を添加した場合の胡瓜の漬物中のイノシン酸量は4
24μg/gであり、無添加の場合は17μg/gであ
った。
【0045】(実施例15)食塩6g、グルタミン酸ソ
ーダ20g、イノシン酸ソーダ3g、淡口醤油700
g、杏の未熟果抽出物24g、ソルビン酸1.6g、色
素微量を水600mlに加え、この調味液に塩蔵胡瓜1
Kgを圧搾したものを漬物作製の常法に従って漬け、冷
暗所に2日間保蔵した後袋詰めし、80℃20分加熱殺
菌後室温で2ヶ月保蔵した漬物と杏の未熟果抽出物が除
かれた以外は上記漬物と全く同様にして作製された漬物
を15人のパネラーに試食(盲目テスト)してもらった
ところ、全員が杏の未熟果抽出物を含む調味液により作
製された漬物の方がイノシン酸によるおいしさ、塩辛さ
を抑えたまろやかさ等よりおいしく感じ、杏の未熟果抽
出物を添加していない漬物は塩辛く生に近い味であっ
た。また、この時、それぞれの胡瓜中に含まれるイノシ
ン酸量をHPLCで定量することにより算出した。即
ち、胡瓜の漬物約5gを正確に量りとり、これに市水1
22mlを加えてホモジナイズ後、その液4.2mlに
25%トリクロロ酢酸液0.1ml加えた後、遠心分離
を行い、その上清を濾過し水で10倍に希釈したものを
HPLCで測定した。その結果、杏の未熟果抽出物を添
加した場合の胡瓜の漬物中のイノシン酸量は405μg
/gであり、無添加の場合は17μg/gであった。
【0046】(実施例16)食塩6g、グルタミン酸ソ
ーダ20g、イノシン酸ソーダ3g、淡口醤油700
g、スモモの未熟果抽出物24g、ソルビン酸1.6
g、色素微量を水600mlに加え、この調味液に塩蔵
胡瓜1Kgを圧搾したものを漬物作製の常法に従って漬
け、冷暗所に2日間保蔵した後袋詰めし、80℃20分
加熱殺菌後室温で2ヶ月保蔵した漬物とスモモの未熟果
抽出物が除かれた以外は上記漬物と全く同様にして作製
された漬物を15人のパネラーに試食(盲目テスト)し
てもらったところ、全員がスモモの未熟果抽出物を含む
調味液により作製された漬物の方がイノシン酸によるお
いしさ、塩辛さを抑えたまろやかさ等よりおいしく感
じ、スモモの未熟果抽出物を添加していない漬物は塩辛
く生に近い味であった。また、この時、それぞれの胡瓜
中に含まれるイノシン酸量をHPLCで定量することに
より算出した。即ち、胡瓜の漬物約5gを正確に量りと
り、これに市水122mlを加えてホモジナイズ後、そ
の液4.2mlに25%トリクロロ酢酸液0.1ml加
えた後、遠心分離を行い、その上清を濾過し水で10倍
に希釈したものをHPLCで測定した。その結果、スモ
モの未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜の漬物中のイノ
シン酸量は516μg/gであり、無添加の場合は17
μg/gであった。
【0047】(実施例17)食塩6g、グルタミン酸ソ
ーダ20g、イノシン酸ソーダ3g、淡口醤油700
g、梅の未熟果抽出物24g、ソルビン酸1.6g、色
素微量を水600mlに加え、この調味液に塩蔵胡瓜1
Kgを圧搾したものを漬物作製の常法に従って漬け、冷
暗所に2日間保蔵した後袋詰めし、80℃20分加熱殺
菌後室温で2ヶ月保蔵した漬物と梅の未熟果抽出物が除
かれた以外は上記漬物と全く同様にして作製された漬物
を15人のパネラーに試食(盲目テスト)してもらった
ところ、全員が梅の未熟果抽出物を含む調味液により作
製された漬物の方がイノシン酸によるおいしさ、塩辛さ
を抑えたまろやかさ等よりおいしく感じ、梅の未熟果抽
出物を添加していない漬物は塩辛く生に近い味であっ
た。また、この時、それぞれの胡瓜中に含まれるイノシ
ン酸量をHPLCで定量することにより算出した。即
ち、胡瓜の漬物約5gを正確に量りとり、これに市水1
22mlを加えてホモジナイズ後、その液4.2mlに
25%トリクロロ酢酸液0.1ml加えた後、遠心分離
を行い、その上清を濾過し水で10倍に希釈したものを
HPLCで測定した。その結果、梅の未熟果抽出物を添
加した場合の胡瓜の漬物中のイノシン酸量は440μg
/gであり、無添加の場合は17μg/gであった。
【0048】(実施例18)食塩6g、グルタミン酸ソ
ーダ20g、イノシン酸ソーダ3g、淡口醤油700
g、カリンの未熟果抽出物24g、ソルビン酸1.6
g、色素微量を水600mlに加え、この調味液に塩蔵
胡瓜1Kgを圧搾したものを漬物作製の常法に従って漬
け、冷暗所に2日間保蔵した後袋詰めし、80℃20分
加熱殺菌後室温で2ヶ月保蔵した漬物とカリンの未熟果
抽出物が除かれた以外は上記漬物と全く同様にして作製
された漬物を15人のパネラーに試食(盲目テスト)し
てもらったところ、全員がカリンの未熟果抽出物を含む
調味液により作製された漬物の方がイノシン酸によるお
いしさ、塩辛さを抑えたまろやかさ等よりおいしく感
じ、カリンの未熟果抽出物を添加していない漬物は塩辛
く生に近い味であった。また、この時、それぞれの胡瓜
中に含まれるイノシン酸量をHPLCで定量することに
より算出した。即ち、胡瓜の漬物約5gを正確に量りと
り、これに市水122mlを加えてホモジナイズ後、そ
の液4.2mlに25%トリクロロ酢酸液0.1ml加
えた後、遠心分離を行い、その上清を濾過し水で10倍
に希釈したものをHPLCで測定した。その結果、カリ
ンの未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜の漬物中のイノ
シン酸量は452μg/gであり、無添加の場合は17
μg/gであった。
【0049】(実施例19)食塩6g、グルタミン酸ソ
ーダ20g、イノシン酸ソーダ3g、淡口醤油700
g、マルメロの未熟果抽出物24g、ソルビン酸1.6
g、色素微量を水600mlに加え、この調味液に塩蔵
胡瓜1Kgを圧搾したものを漬物作製の常法に従って漬
け、冷暗所に2日間保蔵した後袋詰めし、80℃20分
加熱殺菌後室温で2ヶ月保蔵した漬物とマルメロの未熟
果抽出物が除かれた以外は上記漬物と全く同様にして作
製された漬物を15人のパネラーに試食(盲目テスト)
してもらったところ、全員がマルメロの未熟果抽出物を
含む調味液により作製された漬物の方がイノシン酸によ
るおいしさ、塩辛さを抑えたまろやかさ等よりおいしく
感じ、マルメロの未熟果抽出物を添加していない漬物は
塩辛く生に近い味であった。また、この時、それぞれの
胡瓜中に含まれるイノシン酸量をHPLCで定量するこ
とにより算出した。即ち、胡瓜の漬物約5gを正確に量
りとり、これに市水122mlを加えてホモジナイズ
後、その液4.2mlに25%トリクロロ酢酸液0.1
ml加えた後、遠心分離を行い、その上清を濾過し水で
10倍に希釈したものをHPLCで測定した。その結
果、マルメロの未熟果抽出物を添加した場合の胡瓜の漬
物中のイノシン酸量は452μg/gであり、無添加の
場合は17μg/gであった。
【0050】(実施例20)グチ172gをすりつぶし
てすり身としたものにデンプン13g、大豆蛋白3g、
食塩3g、砂糖5g、グルタミン酸ソーダ1.5g、イ
ノシン酸ソーダ150mg、桃の未熟果抽出物(水抽出
物)2gを加え、冷やしながらよくすりつぶし混ぜ込み
形を整え25℃で12時間放置した後、蒸し器にいれ8
5℃で50分蒸し、冷却して得た蒲鉾と桃の未熟果抽出
物が除かれた以外は上記蒲鉾と全く同様にして作製され
た蒲鉾を17人のパネラーに試食(盲目テスト)しても
らったところ、全員が桃の未熟果抽出物を含む蒲鉾をお
いしく感じた。また、この時、それぞれの蒲鉾中に含ま
れるイノシン酸量をHPLCで定量することにより算出
した。即ち、蒲鉾約5gを正確に量りとり、これに市水
122mlを加えてホモジナイズ後、その液4.2ml
に25%トリクロロ酢酸液0.1ml加えた後、遠心分
離を行い、その上清を濾過し水で10倍に希釈したもの
をHPLCで測定した。その結果、桃の未熟果抽出物を
添加した場合の蒲鉾中のイノシン酸量は276μg/g
であり、無添加の場合は12μg/gであった
【0051】(実施例21)実施例20の桃の未熟果抽
出物をネクタリンの未熟果抽出物に置き換えて同様の処
方により試験を行ったところ17人のパネラー全員がネ
クタリンの未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じ
た。また、この時、ネクタリンの未熟果抽出物を添加し
た場合の蒲鉾中のイノシン酸量は265μg/gであ
り、無添加の場合は12μg/gであった。
【0052】(実施例22)実施例20の桃の未熟果抽
出物を梨の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ17人のパネラー全員が梨の未熟果
抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、この時、
梨の未熟果抽出物を添加した場合の蒲鉾中のイノシン酸
量は308μg/gであり、無添加の場合は12μg/
gであった。
【0053】(実施例23)実施例20の桃の未熟果抽
出物を枇杷の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方によ
り試験を行ったところ17人のパネラー全員が枇杷の未
熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、この
時、枇杷の未熟果抽出物を添加した場合の蒲鉾中のイノ
シン酸量は236μg/gであり、無添加の場合は12
μg/gであった。
【0054】(実施例24)実施例20の桃の未熟果抽
出物を杏の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ17人のパネラー全員が杏の未熟果
抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、この時、
杏の未熟果抽出物を添加した場合の蒲鉾中のイノシン酸
量は229μg/gであり、無添加の場合は12μg/
gであった。
【0055】(実施例25)実施例20の桃の未熟果抽
出物をスモモの未熟果抽出物に置き換えて同様の処方に
より試験を行ったところ17人のパネラー全員がスモモ
の未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、
この時、スモモの未熟果抽出物を添加した場合の蒲鉾中
のイノシン酸量は291μg/gであり、無添加の場合
は12μg/gであった。
【0056】(実施例26)実施例20の桃の未熟果抽
出物を梅の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ17人のパネラー全員が梅の未熟果
抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、この時、
梅の未熟果抽出物を添加した場合の蒲鉾中のイノシン酸
量は195μg/gであり、無添加の場合は12μg/
gであった。
【0057】(実施例27)実施例20の桃の未熟果抽
出物をカリンの未熟果抽出物に置き換えて同様の処方に
より試験を行ったところ17人のパネラー全員がカリン
の未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。また、
この時、カリンの未熟果抽出物を添加した場合の蒲鉾中
のイノシン酸量は185μg/gであり、無添加の場合
は12μg/gであった。
【0058】(実施例28)実施例20の桃の未熟果抽
出物をマルメロの未熟果抽出物に置き換えて同様の処方
により試験を行ったところ17人のパネラー全員がマル
メロの未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。ま
た、この時、マルメロの未熟果抽出物を添加した場合の
蒲鉾中のイノシン酸量は315μg/gであり、無添加
の場合は12μg/gであった。
【0059】(実施例29)食塩80g、リンゴ酸ソー
ダ20g、グルタミン酸ソーダ8g、アスコルビン酸ソ
ーダ1.9g、イノシン酸ソーダ4g、桃の未熟果抽出
物(水抽出物)10g、少量の赤唐辛子に水80mlを
加えて調製した液にたらこ卵1Kgを漬け1時間ごとに
手返しを行い10時間漬け込んで得た辛子明太子と桃の
未熟果抽出物が除かれた以外は上記辛子明太子と全く同
様にして作製された辛子明太子を室温で1週間放置後1
6人のパネラーに試食(盲目テスト)してもらったとこ
ろ、全員が桃の未熟果抽出物含む辛子明太子の方がイノ
シン酸ソーダによるおいしさと、塩辛さが減少したまろ
やかさ等によりおいしく感じた
【0060】(実施例30)実施例29の桃の未熟果抽
出物をネクタリンの未熟果抽出物に置き換えて同様の処
方により試験を行ったところ16人のパネラー全員が、
桃の未熟果抽出物を添加した時と同様に、ネクタリンの
未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。
【0061】(実施例31)実施例29の桃の未熟果抽
出物を梨の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ16人のパネラー全員が、桃の未熟
果抽出物を添加した時と同様に、梨の未熟果抽出物を添
加した方がおいしく感じた。
【0062】(実施例32)実施例29の桃の未熟果抽
出物を枇杷の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方によ
り試験を行ったところ16人のパネラー全員が、桃の未
熟果抽出物を添加した時と同様、枇杷の未熟果抽出物を
添加した方がおいしく感じた。
【0063】(実施例33)実施例29の桃の未熟果抽
出物を杏の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ16人のパネラー全員が、桃の未熟
果抽出物を添加した時と同様に、杏の未熟果抽出物を添
加した方がおいしく感じた。
【0064】(実施例34)実施例29の桃の未熟果抽
出物をスモモの未熟果抽出物に置き換えて同様の処方に
より試験を行ったところ16人のパネラー全員が、桃の
未熟果抽出物を添加した時と同様に、スモモの未熟果抽
出物を添加した方がおいしく感じた。
【0065】(実施例35)実施例29の桃の未熟果抽
出物を梅の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ16人のパネラー全員が、桃の未熟
果抽出物を添加した時と同様に、梅の未熟果抽出物を添
加した方がおいしく感じた。
【0066】(実施例36)実施例29の桃の未熟果抽
出物をカリンの未熟果抽出物に置き換えて同様の処方に
より試験を行ったところ16人のパネラー全員が、桃の
未熟果抽出物を添加した時と同様に、カリンの未熟果抽
出物を添加した方がおいしく感じた。
【0067】(実施例37)実施例29の桃の未熟果抽
出物をマルメロの未熟果抽出物に置き換えて同様の処方
により試験を行ったところ16人のパネラー全員が、桃
の未熟果抽出物を添加した時と同様に、マルメロの抽出
物添加した方がおいしく感じた。
【0068】(実施例38)いかの切り身100gに肝
臓6g、食塩18g、グルタミン酸ソーダ1.0g、イ
ノシン酸ソーダ0.4g、桃の未熟果抽出物1.0gを
加え瓶詰めにし約1ヶ月置いて得た塩辛と桃の未熟果抽
出物が除かれた以外は全く同様にして作製された塩辛を
室温で1週間放置後19人のパネラーに試食(盲目テス
ト)してもらったところ、全員が桃の未熟果抽出物を含
む塩辛の方がイノシン酸によるおいしさと塩辛さが減少
したまろやかさ等によりおいしく感じた。
【0069】(実施例39)実施例38の桃の未熟果抽
出物をネクタリンの未熟果抽出物に置き換えて同様の処
方により試験を行ったところ19人のパネラー全員が、
桃の未熟果抽出物を添加した時と同様に、ネクタリンの
未熟果抽出物を添加した方がおいしく感じた。
【0070】(実施例40)実施例38の桃の未熟果抽
出物を梨の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ19人のパネラー全員が、桃の未熟
果抽出物を添加した時と同様に、梨の未熟果抽出物を添
加した方がおいしく感じた。
【0071】(実施例41)実施例38の桃の未熟果抽
出物を枇杷の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方によ
り試験を行ったところ19人のパネラー全員が、桃の未
熟果抽出物を添加した時と同様に、枇杷の未熟果抽出物
を添加した方がおいしく感じた。
【0072】(実施例42)実施例38の桃の未熟果抽
出物を杏の未熟果抽出物に置き換えて同様の処方により
試験を行ったところ19人のパネラー全員が、桃の未熟
果抽出物を添加した時と同様に、杏の未熟果抽出物を添
加した方がおいしく感じた。
【0073】(実施例43)実施例38の桃の未熟果抽
出物をスモモの未熟果抽出物に置き換えて同様の処方に
より試験を行ったところ19人のパネラー全員が、桃の
未熟果抽出物を添加した時と同様に、スモモの未熟果抽
出物を添加した方がおいしく感じた。
【0074】(実施例44)実施例38の桃の未熟果抽
出物を梅の未熟果抽出物に置き換えて同様より試験を行
ったところ19人のパネラー全員が、桃の未熟果抽出物
を添加した時と同様に、梅の未熟果抽出物を添加した方
がおいしく感じた。
【0075】(実施例45)実施例38の桃の未熟果抽
出物をカリンの未熟果抽出物に置き換えて同様の処方に
より試験を行ったところ19人のパネラー全員が、桃の
未熟果抽出物を添加した時と同様に、カリンの未熟果抽
出物を添加した方がおいしく感じた。
【0076】(実施例46)実施例38の桃の未熟果抽
出物をマルメロの未熟果抽出物に置き換えて同様の処方
により試験を行ったところ19人のパネラー全員が、桃
の未熟果抽出物を添加した時と同様に、マルメロの未熟
果抽出物を添加した方がおいしく感じた。
【0077】
【発明の効果】以上のように、本発明に関わるある種の
植物成分を含むホスファターゼ阻害剤は、畜肉、家禽
肉、魚介肉等の食肉またはその干物のうま味成分、及び
それら肉類の加工品、野菜類等、その他食品に添加した
核酸調味料中の核酸成分IMP、AMP、GMPの分解
を防止し、味の劣化を防ぐ事が出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 1/314 A23L 1/325 A 1/325 101D 101 102Z 102 1/328 Z 1/328 A23B 4/02 C

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】桃の未熟果、ネクタリンの未熟果、梨の未
    熟果、西洋梨の未熟果、中国梨の未熟果、枇杷の未熟
    果、杏の未熟果、スモモの未熟果、梅の未熟果、カリン
    の未熟果、マルメロの未熟果、またはその抽出物の中か
    ら選ばれた1種または2種以上を含有してなるホスファ
    ターゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】食肉、野菜、卵等の食品由来のホスファタ
    ーゼの酵素活性を阻害させるものである請求項1記載の
    ホスファターゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】桃の未熟果、ネクタリンの未熟果、梨の未
    熟果、西洋梨の未熟果、中国梨の未熟果、枇杷の未熟
    果、杏の未熟果、スモモの未熟果、梅の未熟果、カリン
    の未熟果、マルメロの未熟果、またはその抽出物の中か
    ら選ばれた1種または2種以上を含有してなるホスファ
    ターゼ阻害剤を食肉またはその干物に作用させることを
    特徴とする味の劣化防止法。
  4. 【請求項4】桃の未熟果、ネクタリンの未熟果、梨の未
    熟果、西洋梨の未熟果、中国梨の未熟果、枇杷の未熟
    果、杏の未熟果、スモモの未熟果、梅の未熟果、カリン
    の未熟果、マルメロの未熟果、またはその抽出物の中か
    ら選ばれた1種または2種以上を含有してなるホスファ
    ターゼ阻害剤を調味料に作用させることを特徴とする味
    の劣化防止法。
  5. 【請求項5】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤を、
    畜肉、家禽肉、魚介肉の中から選ばれた1種または2種
    以上を含む食肉またはその干物に対して0.01〜5重
    量%となるように、添加することを特徴とする味の劣化
    防止方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤を含
    む処理液に、畜肉、家禽肉、魚介肉の中から選ばれた1
    種または2種以上を含む食肉またはその干物を浸漬し
    て、食肉またはその干物に0.01〜5重量%のホスフ
    ァターゼ阻害剤を含有させることを特徴とする味の劣化
    防止方法。
  7. 【請求項7】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤を、
    5’リボヌクレオチドの旨味成分を含む調味料により味
    付けされる食品に対して0.01〜5重量%となるよう
    に、添加することを特徴とする味の劣化防止方法。
  8. 【請求項8】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤を含
    む処理液に、5’リボヌクレオチドの旨味成分を含む調
    味料により味付けされる食品を浸漬して、食品に0.0
    1〜5重量%のホスファターゼ阻害剤を含有させること
    を特徴とする味の劣化防止方法。
  9. 【請求項9】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料。
  10. 【請求項10】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料を食肉、野菜、
    卵の中から選ばれた1種または2種以上を含む食品に添
    加して5’リボヌクレオチドの旨味を持続させる方法。
  11. 【請求項11】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料を漬物に添加し
    て5’リボヌクレオチドの旨味を持続させる方法。
  12. 【請求項12】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料をすり身に添加
    して5’リボヌクレオチドの旨味を持続させる方法。
  13. 【請求項13】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料をたらこ、辛子
    明太子に添加して5’リボヌクレオチドの旨味を持続さ
    せる方法。
  14. 【請求項14】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料を魚介塩辛に添
    加して5’リボヌクレオチドの旨味を持続させる方法。
  15. 【請求項15】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料を利用して味付
    けした食肉、野菜、卵の中から選ばれた1種または2種
    以上を含む食品。
  16. 【請求項16】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料を利用して味付
    けした漬物。
  17. 【請求項17】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料を利用して味付
    けしたすり身。
  18. 【請求項18】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料を利用して味付
    けした辛子明太子。
  19. 【請求項19】請求項1記載のホスファターゼ阻害剤と
    5’リボヌクレオチドを含有する調味料を利用して味付
    けした魚介塩辛。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101035645B1 (ko) * 2009-06-01 2011-05-19 윤희준 절임 생선의 제조방법
IT201900023151A1 (it) * 2019-12-06 2021-06-06 Ngn Healthcare New Generation Nutraceuticals S R L Integratore alimentare per favorire la diminuzione della glicemia post-prandiale

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EP3831217A1 (en) * 2019-12-06 2021-06-09 NGN Healthcare - New Generation Nutraceuticals S.r.l. Food supplement for promoting the reduction of postprandial glycaemia

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