JPH0910284A - 医療用貯液容器およびその製造方法 - Google Patents

医療用貯液容器およびその製造方法

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JPH0910284A
JPH0910284A JP7166298A JP16629895A JPH0910284A JP H0910284 A JPH0910284 A JP H0910284A JP 7166298 A JP7166298 A JP 7166298A JP 16629895 A JP16629895 A JP 16629895A JP H0910284 A JPH0910284 A JP H0910284A
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storage container
liquid
filtrate
container
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JP7166298A
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Osamu Yokono
治 横野
Kazuyuki Umezaki
和幸 梅崎
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】しわや変形を残さず、秤量用目盛りが測定誤差
±10%以内である高圧蒸気滅菌された軟質プラスチッ
ク製液体貯液容器とその製造方法を提供。 【構成】軟質プラスチック製医療用貯液容器において、
外部と連通する連通部と連通部を閉鎖する閉鎖部を有
し、滅菌前に該貯液容器の貯液可能量の40〜100v
/v%の気体を封入して高圧蒸気滅菌する。一体型血液
濾過ユニットの濾過液貯留容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用に用いられる血
液濾過装置、血漿分離装置などの血液処理装置の濾過
液、分離液等の血液処理液、あるいは腹水、尿等の体液
を貯留および計量する医療用貯液容器およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用に用いられる血液濾過装置、血漿
分離装置などの体外循環による血液浄化法は、血液中の
老廃物を体内より取り除く方法として広く行われてい
る。特に血液中の老廃物を濾過液や透析液中に除去する
血液透析、血液濾過、血液濾過透析は、腎臓疾患患者の
救命、治療、延命に大きく貢献している。
【0003】血液濾過法は、急性腎不全の救急治療とし
て研究が進んでいる。血液濾過法は、血液の体外循環血
液濾過装置により、血液より尿素、クレアチニンなどの中低分
子量毒性物質を含む体液を濾過液として除去し、体液バ
ランスを保つために並行して輸液が行われる。さらに、
救急治療として緊急性が要求される場合が多く、その準
備および取り扱いが容易であることが必要である。
【0004】血液濾過液量と輸液のバランスを保つ為
に、a 濾過液をホ゜ンフ゜で輸送しホ゜ンフ゜の回転数より通水量
として換算する方法、b 濾過液を理化学用メスシリンダ
ーなどの定量容器に採取し測定する方法、c 濾過液の重
量を測定する方法などが行われている。
【0005】医療用に用いられる液体の貯液容器とし
て、塩化ビニルやエチレン−酢酸ビニル共重合体などの
軟質プラスチックが用いられている。例えば、導尿カテーテ
ルと同時に用いる導尿バッグなどがある。導尿バッグは
導尿カテーテルと接続され、尿を蓄積すると同時に排尿量の
測定などに用いられる。導尿バッグには導尿カテーテルと接
続する部分と蓄尿を排出する排出チューフ゛と外気と連通す
る排気部分などを有し、尿が導かれた場合、バッグの下
方より貯液され、同時にバッグ内部に空気が蓄積するの
を防ぐ為に、外気と連通する排気部から余分な空気を排
出する。この様にして尿を蓄積し、バッグに表示されて
いる容量表示により、排尿量の測定が行われている。
【0006】これらの容器は通常、空の状態で折り畳ま
れて包装され滅菌されているが、容器に記された目盛り
を目安に分取した液体を秤量する場合、高圧蒸気滅菌処
理によるプラスチックの変形により、あるいは折り畳み
癖が残存することにより、目盛りが十分機能しなくなっ
てしまう。この為、通常、軟質プラスチックの目盛りを
機能させる為、プラスチックを変形させにくいエチレン
オキサイドガス滅菌が行われている。しかし、エチレン
オキサイドガスは生体にとって有毒であり、ガスボンベ
の取り扱い、残存ガスなど、製造者の生体に対し毒性を
示すので、高圧蒸気滅菌が好ましい。
【0007】ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレ
ートなどの硬質プラスチックが用いられる場合もある
が、ポリカーボネートなどの透明な硬質プラスチックは
コストがかかり、廃棄する場合にかさばり手間がかか
る。また、ポリメチルメタクリレートは、熱に弱く高圧
蒸気滅菌は不可能である。液体を秤量する場合、硬質容
器は、軟質容器に比べ正確であるが、上記の不便さがあ
り、軟質でかつ、目盛りの正確なものが望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】血液濾過装置を用いた
治療の際、夜間や救急の場合、体外循環に熟知した医療
スタッフが充実していない場合等、簡便かつ迅速な血液
濾過液量の管理が容易であることが求められている。こ
の様な場合、上記した濾過液量と輸液のバランスを保つ
方法は、通水量換算機能を有するホ゜ンフ゜を準備しなけれ
ばならないこと、患者体液が飛散する可能性のあること
など、煩雑であり、患者、医療スタッフの安全性にも問
題がある。
【0009】また、軟質プラスチックの貯液容器であ
り、かつ、定量用容器として機能する、生体に対して危
険性の少ない高圧蒸気滅菌された医療用貯液容器を供給
することが本発明の目的である。
【0010】本発明は、簡便かつ安全に貯液量の測定が
可能な貯液容器、特に血液濾過液測定用に有効である医
療用貯液容器およびその製造方法を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、この様な目的
を達成するために以下の様に構成される。
【0012】軟質プラスチック製の、液体を貯留する医
療用貯液容器において、外部と連通する少なくとも2つ
の連通部と、該連通部を閉鎖する閉鎖手段と、貯液量を
示す貯液量表示部とを有し、常温常圧での貯液可能量の
40〜100%の容量の空間を形成している空容器であ
り高圧蒸気滅菌されたものである。
【0013】また、該連通部が液体流入手段、貯液排出
手段、外気開放手段を含み、該貯液容器が、血液濾過装
置と実質的に一体となった一体型血液濾過ユニットの貯
液容器である。
【0014】また、血液濾過装置と実質的に一体となっ
た高圧蒸気滅菌された一体型血液濾過ユニットの濾過液
貯液容器であって、血液濾過装置の濾過液流出口と連通
し、閉鎖手段を有する濾過液流入回路と、貯留液を排出
し閉鎖手段を有する貯液排出回路と、閉鎖手段の開放に
より外気と連通する外気開放部と、貯液量を示す貯液量
表示部とを有し、常温常圧での貯液可能量の40〜10
0%の容量の空間を形成している軟質プラスチック製の
空容器である。
【0015】軟質プラスチック製の医療用貯液容器を、
該貯液容器の常温常圧での貯液可能量の40〜100v
/v%の気体を封入して高圧蒸気滅菌し、使用時まで一
定容積の空間を形成させることによる。
【0016】
【作用】本発明の作用を、図1および図2に示した一体
型血液濾過ユニットの濾過液貯液容器を用いて説明す
る。一体型血液濾過ユニットの構成は、主に血液濾過装
置2、濾過液貯液容器5、採血回路3、返血回路4、返
血チャンバー13、一体パネル1よりなる。
【0017】血液濾過装置2は、採血回路3と返血回路
4との間にあり多孔性中空糸膜117よりなり、多孔性
中空糸膜117により濾過された濾過液は、濾過液ポー
ト15A、15Bのどちらかあるいは両方より排出され
る。
【0018】濾過液貯液容器5は、濾過液ポート接続部
11と閉鎖手段である入り口クレンメ10を有し濾過液
入り口チャンバー12に連通する濾過液流入回路と、閉
鎖手段である出口クレンメ7を有する貯液排出回路であ
る濾過液排出回路6と、閉鎖手段であるクリックチップ
9を有する末端の開放した外気開放部である排気用チュ
ーブ8が設けられており、貯液可能量の40〜100%
の容量の空間を形成している。
【0019】濾過液流入回路、濾過液排出回路6、排気
用チューブ8は、連通部として機能する。また、入り口
クレンメ10と出口クレンメ7とクリックチップ9は、
閉鎖手段として機能する。そして、濾過液貯液容器前面
には、濾過液容量を知るための目盛り14が表示されて
いる。濾過液貯液容器5の材質は、高圧蒸気滅菌耐性や
一体型への成形加工、組立の容易さなどの点で、耐熱性
軟質プラスチックが用いられる。この濾過液貯留容器5
は、図2に示すように一体パネルを高周波シール機によ
り成形加工する時に、1体パネルの1部分として同時に
作製することができる。
【0020】軟質プラスチックの材質は、高圧蒸気滅菌
に耐えうるものであれば良く、例えば塩化ビニル樹脂、
エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量8重量
%以下)、ポリプロピレン樹脂、一部のポリエチレン樹
脂、ポリエステル樹脂などがある 返血回路4には、返血血液への気泡混入防止と圧力モニ
ター、流れモニター等を目的とした返血チャンバー13
が設けられている。
【0021】これらの構成要素は、一体パネル1に一体
的に配置されており、緊急時に簡便な操作が可能であ
る。そして一体型血液濾過ユニットは、全体として高圧
蒸気滅菌される。血液濾過ユニットの形態は本実施例の
形態に制約されることはなく、その目的とするところ
の、迅速にかつ確実に治療の準備が行えればよい。
【0022】連通部は、上記の血液濾過装置との濾過液
流入回路、濾過液排出回路、排気チューブのほか、外気
に開放した通気性フィルターなどでもかまわない。閉鎖
手段としては上記のクレンメ、クリックチップのほかネ
ジ締め式のキャップ、あるいは剥離可能な覆いなどでも
よい。
【0023】この様な構成の一体型血液濾過ユニット
を、治療前に生理食塩水によりプライミングし患者血液
循環の準備を行なう。一体型血液濾過ユニットを、包装
材から取り出し、ガートル台などに設置する。採血回路
3をプライミング用生理食塩水容器に接続し、採血回路
3、血液濾過装置2、返血回路4へ生理食塩水を導入し
一定量返血回路4から廃棄する。入り口クレンメ10を
開き血液濾過装置2連通させ、クリックチップ9を折り
外気と連通させる。濾過液ポート接続部11を濾過液ポ
ート15A、15Bのいずれか一方に接続する。本実施例
では15Aに接続することにより、血液濾過装置2によ
り濾過された、老廃物を含む体液を濾過液貯液容器5に
貯留することができるようになり、準備を終了する。
【0024】採血回路3および返血回路4の先端を患者
血管へ接続する。患者から採血された血液は採血回路3
を通して血液濾過装置2に供給され、多孔性中空糸膜1
17により血液中の老廃物を含む体液が濾過され、浄化
される。浄化された血液は、返血回路4を経て、患者に
返血される。回路循環中に気泡が混入した場合は、返血
回路4の流路に設けられた返血チャンバー13により気
泡が捕捉される。また、濾過された体液は、濾過液ポー
ト15A、濾過液ポート接続部11を通じて濾過液入り
口チャンバー12を経て、濾過液貯液容器5に貯留され
る。貯留された濾過液は、濾過液貯液容器5につけられ
た目盛り14により容量を測定された後、濾過液は濾過
液排出回路6から排出される。濾過液流入回路に設けら
れた入り口クレンメはローラークレンメであり、ローラ
ーの制御により濾過液の流出量を調整することができ
る。
【0025】以上の様に使用される血液濾過ユニットの
濾過液貯液容器は次の様にして、作製することができ
る。。
【0026】濾過液貯液容器5は、高圧蒸気滅菌に先立
ち、一カ所を除き他の全ての連通部を閉鎖される。本実
施例においては、入り口クレンメ10を閉じる。クリッ
クチップ9は組立時には閉鎖状態である。そして、濾過
液排出回路6の出口クレンメ7を開にし所定容量の気体
を濾過液貯液容器5へ導入し、出口クレンメ7を閉と
し、濾過液貯液容器5に気体を封入する。ここで使用さ
れる気体は、空気、窒素などを使用することができる。
【0027】その後、一体型血液濾過装置全体を高圧蒸
気滅菌用包装材料に入れ、滅菌処理を行う。通常、高圧
蒸気滅菌は、115℃30分、121℃、15分などの
条件で行われる。
【0028】滅菌中、軟質プラスチックは、加熱により
材料の融点に近づき、より柔らかく変化する。通常、軟
質プラスチックを高圧蒸気滅菌する際、加圧により包装
材料などの貯液容器周辺材料との接触、貯液容器自らの
重さによる変形、滅菌終了時の加圧解除などの外力によ
り、軟質プラスチック製液体貯液容器(この実施例では
濾過液貯液容器5)の形状を滅菌前の状態に維持するこ
とが困難である。折り畳まれた状態では、折り畳みの癖
が残存し、あるいは、該外力による変形が残存する。滅
菌後、常温に戻ると軟質プラスチックは変形を受けたま
ま、元の硬さを取り戻すので、容易には滅菌前の状態に
復元しないのである。さらには、滅菌操作により加えら
れた変形は、貯液容器が使用された際、液体の重さによ
り元に戻ろうとするが、完全に戻ることはない。この様
な変形は各個体により一定ではなく滅菌前に設定した目
盛りの正確さは甚だ低くなってしまう。
【0029】この様な軟質プラスチック製の液体貯液容
器を高圧蒸気滅菌する際に、一定量の空気を封入してお
くと、軟質プラスチック製液体貯液容器に内圧が加わ
り、液体が入れられた状態に近い形状が形成され、しわ
や変形が残らず、設定した目盛りが有効に機能するので
ある。具体的には、軟質プラスチック製液体貯液容器
に、高圧蒸気滅菌前、予め該容器の常温常圧における貯
液可能量の40〜100v/v%、好ましくは60〜1
00v/v%、更に好ましくは70〜90v/v%の気
体を封入することにより達成される。40v/v%より
も少ない場合、目盛り精度が低くなり、100v/v%
よりも多い場合、軟質プラスチックが過度に膨張してし
まう。滅菌中に加えられる周囲からの該外力に対し、該
容器内の気体の圧力と滅菌装置内の圧力とが拮抗し、該
容器の変形を抑え、液体が入れられた状態に近い形状を
形成することが可能であることを見出した。本発明によ
り、高圧蒸気滅菌前に設定した秤量用目盛りが、高圧蒸
気滅菌後においても測定誤差±10%以内である軟質プ
ラスチック製液体貯液容器の製造に成功したのである。
【0030】本発明を従来エチレンオキサイドガス滅菌
されていた導尿バッグなどに適用することにより、安価
で安全な取り扱いやすい、計量用の貯液容器を作製する
ことができる。
【0031】
【実施例】
[実施例1]塩化ビニルシート(可塑剤29部,厚さ
0.4mm)製の貯液容器(100mmx300mmx
33mm)を作製した。この容器の20℃、1気圧にお
ける貯液可能量は約1000mlであった。
【0032】この貯液容器に目盛りを設定するため、ま
ず初めに、実際に使用するものと同じ材質と形状のモデ
ルバッグに、一定量の水を貯留し、仮の目盛りを設定し
た。次に、このモデルバッグを所定の容量の空気を導入
し、入り口及び通気口を封止し、高圧蒸気滅菌を行っ
た。高圧蒸気滅菌後、通気口を開放し、一定量の水を貯
留し、滅菌後の目盛りを印した。この結果から、滅菌後
の目盛りのずれを考慮し、実際に使用するバッグへ高圧
蒸気滅菌前に目盛り位置を、50ml毎に1000ml
まで目盛りを設定し、表示した。
【0033】この貯液容器に400mlの空気を封入
後、高圧蒸気滅菌処理(115℃,30分)を行った。
滅菌後、37℃の水を流速10ml/minで注入し、
下記の様にして目盛りの精度を確認した。
【0034】目盛り表示(ml)に対する実測した水の
容量(ml)の差から、次式により目盛り精度を求め
た。
【0035】目盛り精度(%)=(目盛り表示(ml)
−実測した水の容量(ml))/(目盛り表示(m
l))× 100 目盛り精度(%)が±10%以内となる水の容量は、4
00ml以上であった。
【0036】これは400ml以上でほぼ正確な測定が
できることを示すものである。
【0037】[実施例2]実施例1と同様に作製し、容
量目盛りを設定した貯液容器に500mlの空気を封入
し、実施例1と同様に高圧蒸気滅菌を行った。
【0038】実施例1と同様の評価を行い目盛り精度を
求めた。
【0039】その結果、目盛り精度(%)が±10%以
内となる水の容量(ml)は、200ml以上であっ
た。
【0040】[実施例3]実施例1と同様に作製し、目
盛りを設定した貯液容器に600mlの空気を封入し、
実施例1と同様に高圧蒸気滅菌を行った。
【0041】実施例1と同様の評価を行い目盛り精度を
求めた。
【0042】その結果、目盛り精度(%)が±10%以
内となる水の容量(ml)は、150ml以上であっ
た。
【0043】[実施例4]実施例1と同様に作製し、目
盛りを設定した貯液容器に800mlの空気を封入し、
実施例1と同様に高圧蒸気滅菌を行った。
【0044】実施例1と同様の評価を行い目盛り精度を
求めた。
【0045】その結果、目盛り精度(%)が±10%以
内となる水の容量(ml)は、150ml以上であっ
た。
【0046】[実施例5]実施例1と同様に作製し、目
盛りを設定した貯液容器20個にそれぞれ600mlの
空気を封入し、実施例1と同様に高圧蒸気滅菌を行っ
た。
【0047】実施例1と同様の評価を行い、個体間のば
らつきを検討した。
【0048】その結果、全ての貯液容器の目盛り精度
(%)が±10%以内となる水の容量(ml)は、20
0ml以上であった。
【0049】個体間のばらつきは大きくないことが分か
った。
【0050】[比較例1]実施例1と同様に作製した貯
液容器に空気を封入せず、実施例1と同様に高圧蒸気滅
菌を行った。
【0051】貯液容器の内面が固着し、評価不能であっ
た。
【0052】[比較例2]実施例1と同様に作製した液
体容器の内面に、シリコーン5w/v%溶液を塗布し、
乾燥後、実施例1と同様に高圧蒸気滅菌を行った。
【0053】貯液容器の内面が固着し、評価不能であっ
た。
【0054】[比較例3]実施例1と同様に作製し、目
盛りを設定した貯液容器に200mlの空気を封入し、
実施例1と同様に高圧蒸気滅菌を行った。
【0055】実施例1と同様の評価を行い目盛り精度を
求めた。
【0056】その結果、目盛り精度(%)が±10%以
内となる水の容量(ml)は、800ml以上であっ
た。
【0057】[実施例6]エチレンー酢酸ビニル共重合
体シート(厚さ0.4mm、酢酸ビニル含量6重量%)
製の貯液容器(100mmx300mmx33mm)を
作製した。この容器の20℃、1気圧での貯液可能量は
約1000mlであった。
【0058】この貯液容器に50ml毎に1000ml
まで目盛りを設定し、表示した。目盛り位置設定は、実
施例1と同様の方法により設定した。
【0059】この貯液容器に600mlの空気を封入
後、高圧蒸気滅菌処理(115℃,30分)を行った。
【0060】実施例1と同様の評価を行い目盛り精度を
求めた。
【0061】その結果、目盛り精度が(%)が±10%
以内となる水の容量(ml)は、200ml以上であっ
た。
【0062】[比較例4]実施例6と同様に作製した貯
液容器に200mlの空気を封入し、実施例6と同様に
高圧蒸気滅菌を行った。
【0063】実施例1と同様の評価を行い目盛り精度を
求めた。
【0064】その結果、目盛り精度(%)が±10%以
内となる水の容量(ml)は、500ml以上であっ
た。
【0065】
【発明の効果】本発明は、高圧蒸気滅菌された軟質プラ
スチック製の、液体を貯留する医療用貯液容器であっ
て、外部と連通する少なくとも2つの連通部と、該連通
部を閉鎖する閉鎖手段と、貯液量を示す貯液量表示部と
を有し、常温常圧での貯液可能量の40〜100%の容
量の空間を形成しているので、安価であり、エチレンオ
キサイドガスやγ線による分解物のない安全な、計量用
の貯液容器を提供するものである。また、軟質プラスチ
ックであるので廃棄する場合にかさばることもない。
【0066】また、本発明は、該連通部が液体流入手
段、貯液排出手段、外気開放手段であり、該貯液容器
が、血液濾過装置と実質的に一体となった一体型血液濾
過ユニットの貯液容器であるので、パネルと一体的に加
工組立が可能であり、血液濾過装置を用いた治療の際、
夜間や救急の場合、あるいは体外循環に熟知した医療ス
タッフが充実していない場合等においても、簡便かつ迅
速な血液濾過液量の管理を容易にすることが可能とな
る。また、体液の飛散することがないので、患者、医療
スタッフの安全性を向上させることが可能な、一体型血
液濾過ユニットを提供することができる また、血液濾過装置と実質的に一体となった高圧蒸気滅
菌された一体型血液濾過ユニットの濾過液貯液容器であ
って、血液濾過装置の濾過液流出口と連通し、閉鎖手段
を有する濾過液流入回路と、貯留液を排出し閉鎖手段を
有する貯液排出回路と、閉鎖手段の開放により外気と連
通する外気開放部と、貯液量を示す貯液量表示部とを有
し、常温常圧での貯液可能量の40〜100%の容量の
空間を形成している軟質プラスチック製の空容器である
ので、パネルと一体的に加工組立が可能であり、簡便か
つ迅速な血液濾過液量の管理を容易にすることが可能で
あり、体液の飛散することがないので、患者、医療スタ
ッフの安全性を向上させることが可能な、一体型血液濾
過ユニットを提供することができる また、本発明の医療用貯液容器の製造方法は、軟質プラ
スチック製の医療用貯液容器を、該貯液容器の常温常圧
での貯液可能量の40〜100v/v%の気体を封入し
て高圧蒸気滅菌し、一定容積の空間を形成させるもので
あるので、エチレンオキサイドガス滅菌のガスの残留に
よる製造者や使用者への毒性や、γ線滅菌による中空糸
膜の分解、劣化などの問題がなく、生体に対して危険性
の少ないAC滅菌された医療用貯液容器を提供すること
が可能となる。
【0067】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の医療用貯液容器の一実施例を
組み込んだ一体型血液濾過ユニットの概略図である。
【図2】図2は、図1のC−C’断面図である。
【符号の説明】 1、一体パネル 2、血液濾過装置 3、採血回路 4、返血回路 5、濾過液貯液容器 6、濾過液排出回路 7、出口クレンメ 8、排気用チューブ 9、クリックチップ 10、入り口クレンメ 11、濾過液ポート接続部 12、濾過液入り口チャンバー 13、返血チャンバー 14、目盛り 15A、15B、濾過液ポート 117、中空糸膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軟質プラスチック製の、液体を貯留する医
    療用貯液容器において、外部と連通する少なくとも2つ
    の連通部と、該連通部を閉鎖する閉鎖手段と、貯液量を
    示す貯液量表示部とを有し、常温常圧での貯液可能量の
    40〜100%の容量の空間を形成している空容器であ
    ることを特徴とする高圧蒸気滅菌された医療用貯液容
    器。
  2. 【請求項2】該連通部が液体流入手段、貯液排出手段、
    外気開放手段を含み、該貯液容器が、血液濾過装置と実
    質的に一体となった一体型血液濾過ユニットの貯液容器
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項または第
    2項記載の医療用貯液容器。
  3. 【請求項3】血液濾過装置と実質的に一体となった高圧
    蒸気滅菌された一体型血液濾過ユニットの濾過液貯液容
    器であって、血液濾過装置の濾過液流出口と連通し、閉
    鎖手段を有する濾過液流入回路と、貯留液を排出し閉鎖
    手段を有する貯液排出回路と、閉鎖手段の開放により外
    気と連通する外気開放部と、貯液量を示す貯液量表示部
    とを有し、常温常圧での貯液可能量の40〜100%の
    容量の空間を形成している軟質プラスチック製の空容器
    であることを特徴とする医療用貯留容器。
  4. 【請求項4】軟質プラスチック製の医療用貯液容器を、
    該貯液容器の常温常圧での貯液可能量の40〜100v
    /v%の気体を封入して高圧蒸気滅菌し、使用時まで封
    止したまま空間を形成させることを特徴とする医療用貯
    液容器の製造方法。
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