JPH0899051A - 霧状体供給装置 - Google Patents

霧状体供給装置

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JPH0899051A
JPH0899051A JP23504094A JP23504094A JPH0899051A JP H0899051 A JPH0899051 A JP H0899051A JP 23504094 A JP23504094 A JP 23504094A JP 23504094 A JP23504094 A JP 23504094A JP H0899051 A JPH0899051 A JP H0899051A
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air
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peripheral surface
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JP23504094A
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Genichi Sato
嚴一 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】微細な粒子の霧状液体が得られる霧状体供給装
置を提供する。 【構成】ノズル20の円錐状部分20bの大径側近傍部
が管部21に形成され、その外周部に管部21の外周面
との間に環状スリット37を設けた状態でガイドリング
23が設けられ、ガイドリング23に対応する管部21
の外周部が開口し、円錐状部分20bの内部に管体1が
形成され、その一端が上記円錐状部分20bの外周面に
開口しこの開口に管体1を通る液体を分流させる細径管
2a,2bが設けられ他端側が液体供給配管36に接続
され、管部21の外周面と環状体との間の隙間から噴射
される空気流が流量を増幅してノズル20の円錐状部分
20bの外周面に沿って流れ、管体1の一端開口から吐
出される液体が増幅空気流によって霧状化されるように
構成されていることを特徴とする霧状体供給装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作物に対し切削加工
や研磨加工等を施す際に用いられる霧状体供給装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、工作物に対し切削加工や研磨
加工を施す場合、工作物と加工工具の衝突によって生じ
る発熱を冷却するために、加工点近傍に向かって注水配
管を延ばし、その先端に液体噴射ノズルを取り付けて液
体を噴射することが行われている。このような液体噴射
ノズルとしては、例えば図9に示すものがあげられる。
このノズル41は、注水配管とら合するねじ部42と、
液体を噴射するための噴射穴43を備えた噴射チップ4
4とを有している。しかし、マシニングセンタのよう
に、立型で大型の工作機械で加工を行う場合等に液体を
用いると、加工凹部内に液体や切り屑が溜まりやすく、
かえって加工性能が悪くなる場合がある。また、超硬合
金製の工具を断続的に工作物に衝突させて切削を行う場
合等には、切刃が加工点では発熱によって高温になり、
加工点以外の個所では液かけによって冷却され、この急
激な熱変化の繰り返しによって欠け(いわゆる「チッピ
ング」現象)を生じたり、割れを生じたりするという問
題がある。
【0003】そこで、このような場合には、液を使用せ
ず、空気流だけで加工屑を吹き飛ばすことが行われる
が、空気流だけでは工作物および加工工具に対する冷却
効果および潤滑効果が不充分となり、例えば切削加工に
おいて、つぎのような作業上の問題がある。すなわち、
S45Cのような炭素鋼の切削では、切削熱によって
工作物表面が焼入れしたように硬くなり研磨等の表面仕
上げ作業が困難になる、切削熱を持った切り屑が工作
物表面を被うので、工作物自体が熱せられて膨張し、そ
の状態で切削すると加工寸法に狂いが生じる、切削熱
によって工作物表面が溶け、切削工具の切刃に溶けた金
属が付着していわゆる「構成刃先」が形成され仕上がり
面粗度や寸法精度を悪くする、等の問題がある。
【0004】一方、液をそのままかけるのではなく、霧
状に噴射して工作物および加工工具に潤滑性を与えるこ
とも行われている。この場合は、例えば図10に示す霧
状体噴霧ノズル45が用いられる。このノズル45は、
矢印Cのように圧搾空気が供給されると、内部において
圧縮ばね46で保持されているピストン47が、図面上
上側に押されて液体供給配管48に連通する液体通路4
9が開き、左右に分かれた先端ノズル50,51のごく
狭い吐出口から、液体が微細な粒子となって霧状に吐出
されるようになっている。この方法によれば、液かけの
ように凹部内に水が溜まるという不都合が生じず、ある
程度の冷却効果をあげることができるという利点を有す
る。しかしながら、いくら高圧の圧搾空気を供給して
も、液体を霧状に噴射させると、霧状体は空中を浮遊し
て充分な風圧が得られないため、切削屑等を除去するこ
とができず、その適用範囲が限られるという問題があ
る。
【0005】そこで、本発明者は、図11に示すような
霧状体供給装置を提案している(実願平5−25708
号)。このものは、先端部32が円錐状に形成された中
空状のノズル31と、このノズル31の円筒状部分に取
付けられたガイドリング33と、上記ノズル31の他端
開口(円錐状部分の反対側に形成された開口)に接続さ
れた空気供給配管(図示せず)とを備えている。上記ノ
ズル31には、その円錐状部分の頂部に液体吐出孔35
が穿設されており、この液体吐出孔35に液体供給配管
36の先端部32が気密状に内嵌されているとともに、
この液体供給配管36がノズル31の円筒状部分に穿設
された孔31aから外部に導出され、その導出端部が液
体供給手段(図示せず)に接続されている。一方、ガイ
ドリング33は、それ自身の内周面がノズル31の円筒
状部分の外周面に気密状に外嵌される後壁部33aと、
それ自身の内周面がノズル31の円筒状部分よりやや大
径に形成された筒状部33bとからなり、上記後壁部3
3aがノズル31の(円錐状部分近傍の)円筒状部分の
外周面に外嵌されて溶接固定されている。そして、上記
筒状部33bの内周面とノズル31の円筒状部分の外周
面との間に形成された隙間で環状スリット37が形成さ
れている。また、この環状スリット37に対応するノズ
ル31の円筒状部分には空気吐出孔34が周方向に所定
間隔で複数個等間隔に穿設されている。これにより、ノ
ズル31内に空気供給配管から空気が供給されると、矢
印Aで示すように、空気が上記空気吐出孔34から環状
スリット37内に吐出したのち環状スリット37から噴
射され、周囲の空気を随伴し(随伴流を矢印Bで示す)
空気流量を増幅しながら円錐状部分の外周面に沿って流
れるようにしている。したがって、この状態で液体供給
配管36の先端開口から液体が吐出されると、液体が霧
状体になり、しかも、この霧状体がある程度加速されて
加工屑等を除去できる程度の勢いで工作物の被加工面に
供給されるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このも
のでは、霧状に噴射される液体粒子が大粒なものとなる
ため、増幅空気流はこの大粒な液体粒子を押し出しなが
ら移動しなければならないことから、加工面に到達する
までの間に風圧が落ち、充分な冷却効果が得られないと
いう問題がある。また、加工凹部に上記大粒の液体粒子
が滴となって溜まるため、加工工具のチッピング現象が
依然として生じやすいという問題がある。また、特に、
比較的粘度の高い液体を使用する場合には、液体粒子は
さらに大粒なものとなったり、霧状体にして噴霧するこ
とができなかったりするため、充分な効果が発揮でき
ず、加工条件によっては適用できないという問題があ
る。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、微細な液体粒子の霧状体が得られ、かつ、粘度
の高い液体にも適用できる優れた霧状体供給装置の提供
をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、工作物の被加工面に向かって霧状液体を
供給する装置であって、先端部が先すぼまり状に形成さ
れたノズルの上記先すぼまり状部分の大径側近傍部が、
それ自身の外周面がノズルの軸心に対して平行に延びも
しくはやや内向き傾斜状に先端側に延びる空気ガイド部
分に形成され、この空気ガイド部分の外周部に、この空
気ガイド部分の外周面との間に所定の隙間があけられた
状態で環状体が設けられ、上記空気ガイド部分の内部
に、空気供給手段に連通する空気流通用空間が形成さ
れ、この空気流通用空間から空気流路を延ばして上記環
状体に対応する空気ガイド部の外周面の部分に開口し、
上記先すぼまり状部分の内部に液体流路が形成され、こ
の液体流路の一端が上記先すぼまり状部分の外周面に開
口しているとともに、この開口もしくはその近傍に、上
記液体流路を通る液体の流れを複数の流れに分流させる
分流体が設けられ、上記液体流路の他端側が液体供給手
段に接続され、上記空気ガイド部分の外周面と環状体と
の間の隙間から噴射される空気の空気流が周囲の空気を
随伴し空気流量を増幅してノズルの先すぼまり状部分の
外周面に沿って流れ、上記液体流路の一端開口から吐出
される液体が上記増幅空気流によって霧状化されるよう
に構成されている霧状体供給装置を第1の要旨とし、工
作物の被加工面に向かって霧状液体を供給する装置であ
って、先端部が先すぼまり状に形成されたノズルの上記
先すぼまり状部分の内部に、ノズルの軸心に対して平行
に延びもしくはやや内向き傾斜状に先端側に延びる環状
の空気ガイド空間が形成され、この空気ガイド空間の一
端部が上記先すぼまり状部分の外周面に開口し、他端部
が、ノズルの内部に形成され空気供給手段に連通する空
気流通用空間に連通し、上記先すぼまり状部分の内部に
液体流路が形成され、この液体流路の一端が上記空気流
通用空間の一端開口より先端側の部分に開口していると
ともに、この開口もしくはその近傍に、上記液体流路を
通る液体の流れを複数の流れに分流させる分流体が設け
られ、上記液体流路の他端側が液体供給手段に接続さ
れ、上記空気ガイド空間から噴射される空気の空気流が
周囲の空気を随伴し空気流量を増幅してノズルの先すぼ
まり状部分の外周面に沿って流れ、上記液体流路の一端
開口から吐出される液体が上記増幅空気流によって霧状
化されるように構成されている霧状体供給装置を第2の
要旨とする。
【0009】
【作用】すなわち、本発明の霧状体供給装置は、ノズル
先端部の先すぼまり状部分の内部に液体流路が形成さ
れ、この液体流路の一端が上記先すぼまり状部分の外周
面に開口しているとともに、この開口もしくはその近傍
に、上記液体流路を通る液体の流れを複数の流れに分流
させる分流体が設けられている。このため、液体供給配
管等の液体供給手段から供給された液体は、分流体を通
る間に複数本の糸状体となり上記液体流路の一端開口か
ら吐出される。そして、吐出後、ノズルの先すぼまり状
部分の外周面に沿って流れる空気噴射流によって吸い上
げられて微細な液体粒子となり、霧状液体が得られる。
この霧状液体は、増幅空気流によって押し出されて加工
面に向かって噴射されるが、液体粒子が小さいため、上
記増幅空気流は、その風圧を落とすことなく高い圧力を
維持したままで上記霧状液体を噴射することができる。
また、液体は分流体により糸状体に分流されるものの、
複数の糸状体になるため、必要な吐出量を確保すること
もできる。このように、本発明の霧状体供給装置では、
上記霧状液体は、増幅された大流量の空気とともに高い
圧力で加工面にあたるため、冷却効果が高い。また、加
工時に生じる切り屑等を充分に吹き飛ばす力をもってお
り、切り屑等が加工部周辺に溜まることがない。しか
も、この霧状液体は、液体粒子が微細であるため、工作
物および加工工具を適度に湿潤させ、潤滑性を高めるた
め、加工性能が良好となる。また、液体粒子が滴となっ
て加工凹部に溜まることがないため、液かけの場合のよ
うに加工工具が急激な冷却による断続的な熱衝撃を受け
ず、チッピング現象等が生じなくなるため工具寿命が大
幅に延びる。さらに、比較的粘度の高い加工油であって
も霧状化することができるため、広範囲な条件の加工に
適用することができる。
【0010】つぎに、本発明を実施例にもとづいて詳細
に説明する。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の霧状体供給装置10の一実
施例を示している。図において、10はノズルであり、
管部21とこの管部21の先端部にねじ結合されるノズ
ル20とで構成されている。上記ノズル20は、図2に
示すように、その先端側が中実状の円錐状部分(先すぼ
まり状部分)20bに形成され、後端側が円筒状部分
(空気ガイド部分)20cに形成されている。上記円錐
状部分20bの中央部には、その先端頂部から円筒状部
分20cの内部に向かって軸心方向に延びる状態で1本
の貫通孔29が穿設されている。また、上記円錐状部分
20bの後壁には、内周面にねじ部が形成された凹部2
0aが形成され、この凹部20aの中央部(上記貫通孔
29の開口部)には所定深さの穴部20dが形成されて
いる。そして、この貫通孔29の先端開口が液体吐出孔
35に形成されている。また、上記貫通孔29内には、
細径流通路形成用の管体(分流体)1が、その前端部が
貫通孔29の先端開口よりやや後方に位置するとともに
後端部が貫通孔29の後端開口より前方に位置する状態
で、内嵌され固定されている。
【0012】上記管体1は、図3および図4に示すよう
に、1本の太径管3と、この太径管3内にその軸心方向
に沿って並列状に配設された7本の細径管2a,2bと
で構成されており、上記7本の細径管2a,2bはその
1本の細径管2aが中央に配置され、他の6本の細径管
2bが中央の細径管2aの外周面と太径管3の内周面と
に当接するようにして配置されている。このような太径
管3と7本の細径管2a,2bとは同じ長さに形成され
ている。そして、上記管体1には、その液体流通用貫通
路として、各細径管2a,2bの内部空間(図4参
照)、中央の細径管2aの外周面と外側の6本の細径管
2bの外周面とで囲まれた空間、および外側の6本の細
径管2bと太径管3の内周面とで囲まれた空間が形成さ
れている。
【0013】上記管部21は先端閉塞状の管状体に形成
されており、その先端壁の中央部には円柱状の取付部2
4が一体的に形成され、外周縁にはガイドリング(環状
体)23が一体的に形成されている。上記取付部24に
は、その中央部に先端から管状体の中空部分に向かって
軸心方向に延びる貫通孔24aが形成されている。ま
た、この貫通孔24aの後端開口には所定深さの凹部2
4bが形成されている。上記取付部24の上下には、こ
の凹部24bの内周面から外周面に貫通する空気吐出孔
25が穿設されている。また、上記取付部24の先端側
の外周面には、上記ノズル20に形成したねじ部とら合
しうるねじ部が形成されている。一方、上記ガイドリン
グ23は、上記管部21の先端の所定幅を太径に形成し
た後壁部23aと、それ自身の内周面が上記ノズル20
の円筒部の外周面よりやや大径に形成された筒状部23
bとから形成されている。上記筒状部23bの先端は、
上記取付部24の外周面に形成したねじ部の後端付近ま
で延びており、この筒状部23bの内周面と上記取付部
24の外周面との間が環状凹部19に形成されている。
そして、上記ノズル20と管部21の取付部24とは、
気密状かつ液密状にら合し、この状態で、上記管部21
に環状凹部19内に上記ノズル20の円筒状部分20c
の後端が遊嵌される。このとき、上記ノズル20の円筒
状部分20cの内周壁と取付部24の外周壁の間に環状
の空間18aが形成され、上記円筒状部分20cの後端
面と環状凹部19の底面との間には隙間18bが形成さ
れている。さらに、上記円筒状部分20cの外周面とガ
イドリング23の筒状部23bの内周面との間に形成さ
れた隙間で環状スリット37が形成されている。
【0014】上記液体供給配管36は、その一端側が上
記管部21の取付部24の先端に形成された貫通孔24
aに先端部の所定長さを突出させた状態で気密状に挿通
され固定されている。先端部は、上記ノズル20の後側
の穴部20dに液密状に内嵌されその開口が上記管体1
の後端部と接続されている。また、他端側は上記管部2
1の内部を通り、上記管部21の外周壁に穿設された孔
31aから外部に導出され、その導出端部が液体供給手
段(図示せず)に接続されている
【0015】上記構成において、空気および液体を同時
にそれぞれの配管から供給すると、液体は液体供給配管
36から流通路形成体1の後端開口に供給され、この流
通路形成体1の内部に形成された各液体流通用貫通路を
通り、これら各貫通路から吐出されたのち液体吐出孔3
5から外部に糸状の液体として噴出される。一方、空気
は、矢印Aで示すように、上記空気吐出孔25から空間
18a内に吐出したのち隙間18bを通り環状スリット
37から噴射され、周囲の空気を随伴し(随伴流を矢印
Bで示す)空気流量を増幅しながら円錐状部分20bの
外周面に沿って流れる。そして、上記糸状の液体は、ノ
ズル20の円錐状部分20bの外周面に沿って流れる空
気噴射流によって吸い上げられ、微細な霧状となる。こ
こで得られた霧状液体は、その液体粒子の粒子径が非常
に小さいため、増幅空気流は、その高い風圧が落ちるこ
となく維持された状態で上記液体粒子を押し出すことが
できる。これにより、噴射される霧状液体は、加工時に
生じる切り屑等を充分に吹き飛ばす力を持つようにな
る。また、上記細径管2a,2bおよび空隙部5は多数
設けられているため、必要な吐出量を確保することもで
きる。
【0016】このように、上記霧状体供給装置は、切り
屑等が加工部周辺に溜まることがなく、上記増幅された
大流量の空気が当たることと相俟って、冷却効果が高
い。しかも、この霧状液体は、液体粒子が微細であるた
め、工作物および加工工具を適度に湿潤させ、潤滑性を
高めるため、加工性能が良好となる。したがって、加工
工具の負担が軽くなり、また、液体が加工凹部に溜まる
ことがないため、液かけのように急激な冷却を受けず、
断続的な熱衝撃がなく、チッピング現象等が生じなくな
るため工具寿命が大幅に延びるという利点を有する。そ
して、加工条件に応じて、霧状液体で吐出させる液体の
種類を変えることができるため、例えば高速切削の場合
には液体として水を用いることにより冷却効果を高め、
中・低速切削の場合には液体として油を用いることによ
り潤滑効果を高める、というように使い分けることがで
きる。また、比較的粘度の高い加工油であっても霧状化
することができるため、広範囲な条件の加工に適用する
ことができる。もちろん、上記液体供給配管26に、
水,油,エマルジョン等の液体を、2種類以上混合状態
で供給し、これを霧状化して供給するようにしても差し
支えはない。
【0017】また、上記実施例によれば、管部21内に
供給された空気は、取付部24の上下に形成された空気
吐出孔25から吐出され、一時的に環状の空間18a内
に満たされたのち環状スリット37から噴射される。し
たがって、この空気流は、周方向の圧力ばらつきがなく
環状に噴射されるため、霧状液体の噴射方向は軸心方向
からずれることがない。また、上記実施例によれば、管
体1を取り付けたノズル20が、管部21にら着されて
いるため、液体流通用貫通路に詰まりが生じた場合に
も、上記ノズル20を容易に交換することができる。
【0018】図5は本発明の他の実施例を示している。
この実施例では、ノズル31が、円筒状部分と中実状の
円錐状部分32とを一体形成したもので構成されてい
る。この円錐状部分32の中央部に、その先端頂部から
中空状部分に向かって軸心方向に延びる状態で、1本の
貫通孔29が穿設されている。そして、この貫通孔29
の先端開口が液体吐出孔35に形成されている。また、
上記貫通孔29内には、細径流通路形成用の管体1が、
その前端部が貫通孔29の先端開口よりやや後方に位置
するとともに後端部が貫通孔29の後端開口から突出す
る状態で、内嵌され固定されている。一方、ガイドリン
グ33は、それ自身の内周面がノズル31の円筒状部分
の外周面に気密状に外嵌される後壁部33aと、それ自
身の内周面がノズル31の円筒状部分よりやや大径に形
成された筒状部33bとからなり、上記後壁部33aが
ノズル31の(円錐状部分近傍の)円筒状部分の外周面
に外嵌されて溶接固定されている。そして、上記筒状部
33bの内周面とノズル31の円筒状部分に外周面との
間に形成された隙間で環状スリット37が形成されてい
る。また、この環状スリット37に対応するノズル31
の円筒状部分には空気吐出孔34が周方向に所定間隔で
複数個等間隔に穿設されている。それ以外の部分は図2
と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0019】図6は本発明のさらに他の実施例を示して
いる。この実施例では、ノズル31の円錐状部分32の
中央部分に、ノズル31の軸心方向に対して同角度で傾
斜する上下一対の貫通孔39a,39bが穿設されてお
り、各貫通孔39a,39bに、図3に示すような管体
1a,1bが内嵌され固定されている。そして、これら
両管体1a,1bの後端部が液体供給配管27の先端部
から上下2本に分岐した分岐管の先端開口に接続されて
いる。この実施例では、ノズル31の円錐状部分の外周
に沿って流量を増幅しながら流れる空気流が、上下2個
所の液体吐出孔35a,35bから吐出される糸状の液
体を横切るため、上記実施例と比べて、微細な霧状液体
を得ることができる。しかも、霧状液体を供給する方向
も拡がる。それ以外の部分については、図5と同様であ
り、同様の部分には同じ符号を付している。
【0020】図7は本発明のさらに他の実施例を示して
いる。この実施例では、図2に示す実施例において、管
体1内に配設された7本の細径管2a,2bのうち中央
の細径管2aの後端部に第2の液体供給配管29が接続
されており、この第2の液体供給配管29内に切削油を
流し、液体供給配管36に水を流すようにしている。こ
れにより、水と切削油の混合液体を工作物の被加工面に
供給することができ、冷却効果や潤滑効果をさらに高め
ることができるようになる。それ以外の部分について
は、図5と同様であり、同様の部分には同じ符号を付し
ている。また、この実施例においても、上記両実施例と
同様の効果を奏する。
【0021】図8は本発明のさらに他の実施例を示して
いる。この実施例では、ノズル31の円錐状部分32の
後面中央部に凹部32aが形成され、この凹部32aの
前面と中実状部分の先端頂部とを連通する状態で複数の
貫通孔28が上記ノズル31の軸心方向に沿って形成さ
れている。そして、上記円錐状部分の凹部32aに液体
供給配管36の先端部が内嵌され固定されている。この
実施例では、上記3つの実施例と比べて、管体1,1
a,1bが不要であり、部品点数が少なくなるという利
点がある。それ以外の部分については、図5と同様であ
り、同様の部分には同じ符号を付している。また、この
実施例においても、上記両実施例と同様の効果を奏す
る。
【0022】なお、図6に示す実施例では、ノズル31
の中実状部分に穿設された2本の貫通孔39a,39b
に管体1a,1bを取り付けるようにしているが、図8
に示す実施例のように、上記中実状部分の上下にそれぞ
れ複数本の貫通孔28を傾斜状に形成するようにしても
よい。また、図8の実施例において、1個の貫通孔28
に図7に示すような第2の液体供給配管29を接続する
ようにしてもよい。
【0023】また、本発明の装置は、上記実施例のよう
にマシニングセンタに取付けることができるほか、NC
旋盤,研削盤等各種の工作機械に取付けることができ
る。
【0024】また、上記実施例では、ノズルの先すぼま
り状部分が円錐形状に形成されているが、これに限定す
るものではなく、外周面を凸曲面,凹曲面等に形成して
先端に向かうにつれて徐々に細くなる形状に形成しても
よい。
【0025】また、上記各実施例では、ノズルの空気ガ
イド部分から空気を噴射するようにしているが、これに
限定するものではなく、先すぼまり状部分の円部に環状
の空気ガイド空間を形成し、この一端を先すぼまり状部
分の外周面に開口することにより、先すぼまり状部分の
傾斜面から空気を噴射するようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本発明の霧状体供給装置
は、霧状液体が増幅された大流量の空気とともに高い圧
力で加工面にあたるため、冷却効果が高い。また、加工
時に生じる切り屑等を充分に吹き飛ばす力をもってお
り、切り屑等が加工部周辺に溜まることがない。しか
も、この霧状液体は、液体粒子が微細であるため、工作
物および加工工具を適度に湿潤させ、潤滑性を高めるた
め、加工性能が良好となる。また、液体粒子が滴となっ
て加工凹部に溜まることがないため、液かけの場合のよ
うに加工工具が急激な冷却による断続的な熱衝撃を受け
ず、チッピング現象等が生じなくなるため工具寿命が大
幅に延びる。さらに、比較的粘度の高い加工油であって
も霧状化することができるため、広範囲な条件の加工に
適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の側面図である。
【図2】上記実施例の要部拡大断面図である。
【図3】上記実施例に用いる管体の要部拡大斜視図であ
る。
【図4】上記管体の縦断面図である。
【図5】本発明の他の実施例の要部拡大断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例の要部拡大断面図で
ある。
【図7】本発明のさらに他の実施例の要部拡大断面図で
ある。
【図8】本発明のさらに他の実施例の要部拡大断面図で
ある。
【図9】従来の液体吐出ノズルの一例の断面図である。
【図10】従来の霧状体供給ノズルの一例の断面図であ
る。
【図11】従来の霧状体供給装置の要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 管体 2a,2b 細径管 3 太径管 10 霧状体供給装置 20 ノズル 20a 円錐状部 23 ガイドリング 25 空気吐出孔 35 液体吐出孔 36 液体供給配管

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作物の被加工面に向かって霧状液体を
    供給する装置であって、先端部が先すぼまり状に形成さ
    れたノズルの上記先すぼまり状部分の大径側近傍部が、
    それ自身の外周面がノズルの軸心に対して平行に延びも
    しくはやや内向き傾斜状に先端側に延びる空気ガイド部
    分に形成され、この空気ガイド部分の外周部に、この空
    気ガイド部分の外周面との間に所定の隙間があけられた
    状態で環状体が設けられ、上記空気ガイド部分の内部
    に、空気供給手段に連通する空気流通用空間が形成さ
    れ、この空気流通用空間から空気流路を延ばして上記環
    状体に対応する空気ガイド部の外周面の部分に開口し、
    上記先すぼまり状部分の内部に液体流路が形成され、こ
    の液体流路の一端が上記先すぼまり状部分の外周面に開
    口しているとともに、この開口もしくはその近傍に、上
    記液体流路を通る液体の流れを複数の流れに分流させる
    分流体が設けられ、上記液体流路の他端側が液体供給手
    段に接続され、上記空気ガイド部分の外周面と環状体と
    の間の隙間から噴射される空気の空気流が周囲の空気を
    随伴し空気流量を増幅してノズルの先すぼまり状部分の
    外周面に沿って流れ、上記液体流路の一端開口から吐出
    される液体が上記増幅空気流によって霧状化されるよう
    に構成されていることを特徴とする霧状体供給装置。
  2. 【請求項2】 工作物の被加工面に向かって霧状液体を
    供給する装置であって、先端部が先すぼまり状に形成さ
    れたノズルの上記先すぼまり状部分の内部に、ノズルの
    軸心に対して平行に延びもしくはやや内向き傾斜状に先
    端側に延びる環状の空気ガイド空間が形成され、この空
    気ガイド空間の一端部が上記先すぼまり状部分の外周面
    に開口し、他端部が、ノズルの内部に形成され空気供給
    手段に連通する空気流通用空間に連通し、上記先すぼま
    り状部分の内部に液体流路が形成され、この液体流路の
    一端が上記空気流通用空間の一端開口より先端側の部分
    に開口しているとともに、この開口もしくはその近傍
    に、上記液体流路を通る液体の流れを複数の流れに分流
    させる分流体が設けられ、上記液体流路の他端側が液体
    供給手段に接続され、上記空気ガイド空間から噴射され
    る空気の空気流が周囲の空気を随伴し空気流量を増幅し
    てノズルの先すぼまり状部分の外周面に沿って流れ、上
    記液体流路の一端開口から吐出される液体が上記増幅空
    気流によって霧状化されるように構成されていることを
    特徴とする霧状体供給装置。
  3. 【請求項3】 分流体が、太径管の内部にその軸心方向
    に沿って複数本の細径管が配設されたもので構成されて
    いる請求項1または2記載の霧状体供給装置。
  4. 【請求項4】 分流体が、先すぼまり状部分に一体形成
    されその軸心方向に沿って複数の貫通孔が穿設されたブ
    ロック体で構成されている請求項1または2記載の霧状
    体供給装置。
  5. 【請求項5】 液体供給手段が1本の液体供給管で形成
    されている請求項3記載の霧状体供給装置。
  6. 【請求項6】 液体供給手段が異種類の液体を供給する
    2本の液体供給管で構成され、一方の液体供給管が、分
    流体を構成する太径管の端部に接続され、他方の液体供
    給管が、分流体を構成する細径管のうち一部のものの端
    部に接続されている請求項3記載の霧状体供給装置。
  7. 【請求項7】 液体供給手段が異種類の液体を供給する
    2本の液体供給管で構成され、一方の液体供給管が、分
    流体を構成する複数の貫通孔を囲むようにしてブロック
    体の端面に接続され、他方の液体供給管が上記貫通孔の
    うち一部のものに接続されている請求項6記載の霧状体
    供給装置。
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