JPH0896703A - 粒子放出装置、電界放出型装置及びこれらの製造方法 - Google Patents

粒子放出装置、電界放出型装置及びこれらの製造方法

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JPH0896703A
JPH0896703A JP25912494A JP25912494A JPH0896703A JP H0896703 A JPH0896703 A JP H0896703A JP 25912494 A JP25912494 A JP 25912494A JP 25912494 A JP25912494 A JP 25912494A JP H0896703 A JPH0896703 A JP H0896703A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 部分的に重なり合うように第1の電極13と第
2の電極14とを絶縁層15を介し対向して設け、第2の電
極、絶縁層を貫通する微小孔20を形成し、第1、第2の
電極間に電圧を印加することによって電子を第1の電極
側から微小孔を通して放出するように構成した電子放出
装置又はこれを組み込んだ電界放出型装置において、第
1の電極の構成材料よりも仕事関数が小さい電子放出物
質からなる薄膜16を、第1の電極と接した状態で、第
1、第2の電極と重なり合う領域のほぼ全域に亘って設
け、微小孔内に部分的に露出するように設ける。 【効果】 電子放出能力とその方向性を良好とし、低電
圧駆動を可能にして放出される電流量の均質化を図り、
しかも、高信頼性、長寿命であり、高精細、大型の極薄
型ディスプレイ装置にも十分対応可能であり、製造が容
易な装置を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子放出装置(例え
ば、極薄型のディスプレイ装置に使用して好適な電子放
出源)、電界放出型装置(例えば、前記電子放出源を有
するディスプレイ装置)及びこれらの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば極薄型のディスプレイ装置
としては、電界放出型カソードを電子放出源とする電界
放出型ディスプレイ(FED:Field Emission Displa
y)が知られている。
【0003】公知のFEDでは、スクリーン内部に電子
放出源を設け、その各画素領域内に電子放出材料からな
る多数のマイクロチップを形成し、所定の電気信号に応
じて対応する画素領域のマイクロチップを励起すること
により、スクリーンの螢光面を発光させている。
【0004】上記の電子放出源においては、帯状に形成
された複数本のカソード電極ラインと、このカソード電
極ラインの上部においてカソード電極ラインと交差して
帯状に形成された複数本のゲート電極ラインとが設けら
れ、上記カソード電極ラインの上記ゲート電極ラインと
の各交差領域がそれぞれ1画素領域として形成されてい
る。
【0005】従来の電子放出源によれば、具体的には図
15〜図17に示すように、例えばガラス材からなる下部基
板101 の表面上に帯状の複数本のカソード電極ライン10
3 が形成されている。
【0006】これらのカソード電極ライン103 には各接
続部 103aを除いて絶縁層105 が成膜され、この上に各
カソード電極ライン103 と交差して帯状に複数本のゲー
ト電極ライン104 が形成されていて、各カソード電極ラ
イン103 と共にマトリクス構造を構成している。
【0007】さらに、各カソード電極ライン103 の接続
端部 103a及び各ゲート電極ライン104 の接続端部 104
aが制御手段107 にそれぞれ接続され、電気的に導通し
ている。
【0008】ここで、各カソード電極ライン103 の各ゲ
ート電極ライン104 との各交差領域122 において、絶縁
層105 には、カソード電極ライン103 からゲート電極ラ
イン104 へ通じる孔径wの多数の円形の微細(小)孔12
0 がカソードホールとして形成され、これらの各孔内に
電界放出型カソードとしてのマイクロチップ106 が数μ
m以下の微小サイズに設けられている。
【0009】これらの各マイクロチップ106 は、電子放
出材料、例えばモリブデンからなっていて、ほぼ円錐体
に形成され、それぞれカソード電極ライン103 上に配さ
れている。そして、各マイクロチップ106 の円錐体の先
端部は、ゲート電極ライン104 に形成されている電子通
過用のゲート部 104bにほぼ位置している。
【0010】このように、各カソード電極ライン103 の
各ゲート電極ライン104 との各交差領域122 には、多数
のマイクロチップ106 が設けられて画素領域が形成さ
れ、個々の画素領域が1つの画素(ピクセル)に対応し
ている。
【0011】上記のように構成された電子放出源(電界
放出型カソード)においては、制御手段107 により所定
のカソード電極ライン103 及びゲート電極ライン104 を
選択し、これらの間に所定の電圧を印加することによっ
て、この印加電圧を対応する画素領域内の各マイクロチ
ップ106 に印加すると、各マイクロチップ106 の先端か
らトンネル効果によって電子が放出される。なお、この
所定の印加電圧値は、各マイクロチップ106 がモリブデ
ンからなっている場合、各マイクロチップ106の円錐体
の先端部付近の電界の強さが108 〜1010V/mとなる程
度のものである。
【0012】このとき、この電子放出源が内蔵されたデ
ィスプレイ装置(FED)においては、所定の画素領域
を励起することによって各マイクロチップ106 から放出
された電子が、制御手段107 によりカソード電極ライン
103 とアノード(螢光面パネルの透明電極)との間に印
加された電圧によって更に加速され、ゲート電極ライン
104 とアノードとの間に形成された真空部を通って螢光
面に到達する。そして、この電子線により螢光面から可
視光が放出される。
【0013】ここで、図15においてこのディスプレイ装
置の構成を説明すると、例えばR(赤)、G(緑)、B
(青)の三原色の各螢光体素子がITO(Indium Tin O
xide:In及びSnの混合酸化物)等からなる透明電極
100R、 100G、 100Bを介してストライプ状に配列さ
れてカラー螢光面123 が形成された光透過性の螢光面パ
ネル114 と、電界放出型カソードを有する電極構体115
(電子放出源)が形成された背面パネル101 とがシール
材等により気密に封止され、所定の真空度に保持され
る。
【0014】螢光面パネル114 と背面パネル101 とは、
その間隔を一定に保持するために所定の高さの柱(いわ
ゆるピラー)110 を介して封止される。
【0015】このFEDによりカラー表示を行う方法と
しては、選択された交差部122 の各カソードと一色の螢
光体とを対応させる方法と、各カソードと複数の色の螢
光体とを対応させるいわゆる色選別方法がある。この場
合の色選別の動作を図14及び図15を用いて説明する。
【0016】図14において、螢光面パネル114 の内面の
複数のストライプ状の透明電極100上には各色に対応す
るR、G、Bの螢光体が順次配列されて形成され、各色
の電極はそれぞれ赤色は3R、緑色は3G、青色は3B
の端子に集約されて導出されている。
【0017】対向する背面パネル101 上には、上記した
ようにカソード電極103 及びゲート電極104 が直交して
ストライプ状に設けられ、マイクロチップ先端に 108
1010V/mの電界がかかるようにカソード電極103 −ゲ
ート電極104 間に電圧を印加すると、各電極の交差部12
2 に形成されたマイクロチップ(電界放出型カソード)
106 から電子が放出される。
【0018】一方、透明電極100(即ち、アノード電極)
とカソード電極103 との間には 100〜1000Vの電圧を印
加して、電子を加速し、螢光体を発光させる。図18の例
においては、赤色螢光体Rにのみ電圧を印加して、電子
を矢印eで示すように加速させた場合を示している。
【0019】このように、三端子化された各色R、G、
Bを時系列で選択することによってカラー表示を行うこ
とができる。各カソード電極列上のある一点のカソー
ド、ゲート及びアノード(螢光体ストライプ)のNTS
C方式での色選別タイミングチャートを図19に示す。
【0020】各カソード電極103 を1Hの周期で線順次
駆動させるときに、各色螢光体R、G、Bに対しそれぞ
れ周期HのうちH/3ずつ+hVの信号を与える一方、
ゲート信号及びカソード信号をH/3周期でゲート信号
として+αV、カソード信号として−αV〜−βVを同
期してそれぞれ与え、ゲートカソード間電圧VPP=+2
αVのときに電子を放出して、H/3毎に選択される
R、G、Bの各螢光体を発光させて色選別を行うことが
でき、これによりフルカラー表示を行うことができる。
【0021】しかしながら、本発明者が上記した電子放
出源について検討を加えた結果、以下に述べるような欠
点が存在することを突き止めた。
【0022】まず、図20に示すように、カソード電極10
3 上の微細孔120 内に配したマイクロチップ106 がほぼ
絶縁層105 の厚みに亘ってほぼ円錐体に形成されている
ために、ゲート電極104 −カソード電極103 間に電圧を
印加した際に等電位面EC はマイクロチップ106 の円錐
面に沿って微細孔120 内に形成されることになる。
【0023】ところが、マイクロチップ106 から放出さ
れる電子eは等電位面EC と直交して進行するので、孔
120 から放出される電子eの進路は大きく振れ、その振
れ角θは±30度にもなってしまう。この結果、螢光面で
は、電子ビームeが所定の螢光体(例えば赤色螢光体)
に到達せず、不所望な螢光体(例えば、隣接する緑色螢
光体)に到達し、ミスランディングを起こし易くなる。
これでは、目的とする色の発光が得られず、ディスプレ
イの性能が損なわれ、その精細化において問題となる。
【0024】しかも、上記した電子放出源においては、
各マイクロチップ106 から放出される電子の量(即ち、
電流量)がばらつき、不均質なものとなり易い。このた
め、このようなディスプレイ装置はスクリーン上に生じ
る光輝点が不均質となり、非常に目障りなものとなる。
【0025】また、上記した電子放出源は、金属粒子等
により、マイクロチップ106 とゲート電極ライン104 と
が接続されてカソード電極ライン103 とゲート電極ライ
ン104 とが短絡し、マイクロチップ106 が破壊される場
合があることが分かった。これに加えて、ゲート電極ラ
イン104 と螢光面114 との間の高真空領域130 に存在す
るイオンがマイクロチップ106 をスパッタし、ディスプ
レイとしての寿命を縮めることもある。
【0026】上記の短絡によるマイクロチップ106 の破
壊について、図21〜図25に示す製造工程で説明すると、
まず図21に示すように、ガラス等からなる下部基板101
上にニオブ等を材料として厚さ約2000Å程度の導体膜を
成膜し、その後、写真製版法及び反応性イオンエッチン
グ法により、この導体膜をライン形状にパターニングし
てカソード電極103 とする。
【0027】そして、絶縁層105(例えば、二酸化珪素)
をスパッタリング又は化学蒸着法により上記導体膜上に
成膜し、この絶縁層105 上にゲート電極材料(例えば、
ニオブ)を成膜し、その後、写真製版法及び反応性イオ
ンエッチング法によりこの導体膜をカソード電極ライン
103 と交差するようなゲート電極ライン104 に加工す
る。しかる後、ゲート電極ライン104 及び絶縁層105 を
貫通する円形の微細孔120 を写真製版法及び反応性イオ
ンエッチング法により形成する。
【0028】その後、図22に示すように、剥離層124(例
えば、アルミニウム)を電子放出源の主面部に対して斜
め方向から真空蒸着により成膜する。
【0029】そして、図23に示すように、微細孔120 中
のカソード電極103 上にモリブデンを円錐形に蒸着法に
より堆積させ、マイクロチップ106 を形成する。このと
き、剥離層124 上にモリブデン106 が堆積するが、この
堆積の進行に伴って孔120 の上方が堆積モリブデンによ
り徐々に閉じられ、これと同時にマイクロチップ106が
円錐状に堆積する。
【0030】次いで、図25に示すように剥離層124 を溶
解することにより、剥離層124 上のモリブデン106 を剥
離し、除去(リフトオフ)し、図17に示した如き構造を
作製する。
【0031】しかし、このリフトオフ時等に生じた金属
片125 等がマイクロチップ106 とゲート電極ライン104
との間に付着し、これらを短絡する。このため、作動時
にカソード103 −ゲート104 間に電圧を印加し、この電
圧を上げていった場合に、マイクロチップ106 は非常に
高温になり、ついには耐えきれないほどの温度となる。
【0032】この結果、図25に示すように、マイクロチ
ップ106 自体と、その周りの半径数十μmに亘る領域の
ゲート104 やカソード103 までも矢印126 のように溶断
され、破壊を生じてしまう。これでは、かなりの領域が
動作しなくなり、有効な領域が減少してしまう。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
したような従来技術の欠点を解決し、電子等の放出能力
とその方向性を良好とし、低電圧駆動を可能にして、放
出される電流量の均質化を図り、しかも、高信頼性、長
寿命であり、高精細、大型の極薄型ディスプレイ装置に
も十分対応可能であり、製造が容易な粒子放出装置、電
界放出型装置及びこれらの製造方法を提供することにあ
る。
【0034】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、互いに
部分的に重なり合うように第1の電極(例えば、後述の
カソード電極13)と第2の電極(例えば、後述のゲート
電極14)とが絶縁層(例えば、後述のSiO2 層15)を
介し互いに対向して設けられ、前記第2の電極及び前記
絶縁層をそれぞれ貫通する微小孔(例えば、後述のほぼ
円形又はスリット状の微細孔又はカソードホール20)が
形成され、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電
圧を印加することによって所定の粒子(特に電子)が前
記微小孔を通して放出されるように構成されている粒子
放出装置(例えば、電界放出型カソード)において、前
記第1の電極の構成材料よりも仕事関数が小さい粒子放
出物質からなる薄膜(例えば、後述のダイヤモンド薄膜
16)が、少なくとも、前記第1及び第2の電極の重なり
合う領域のほぼ全域に亘って設けられかつ前記微小孔内
に部分的に露出するように設けられていることを特徴と
する粒子放出装置に係るものである。
【0035】本発明による粒子放出装置は、電子の如き
エネルギー粒子を放出するための微小孔内において、第
1の電極と接して仕事関数の小さい粒子放出物質を薄膜
に設けているので、第1の電極と第2の電極との間に電
圧を印加した際に等電位面が上記薄膜に沿って平坦に形
成されることになる。従って、この平坦な等電位面に対
して直交して進行する粒子は、上記微小孔から対象物
(例えば螢光体面)へかなり揃った方向性を以て進行す
るため、常に目的とする対象物に到達することができ、
ミスランディングを大きく減少させることができ、高精
細化が可能となる。
【0036】また、上記薄膜を構成する粒子放出物質の
仕事関数が第1の電極の構成材料よりも小さいので、粒
子の放出のために第1の電極と第2の電極との間に印加
する電圧を低減することができ、低電圧駆動で必要な放
出量を安定して得ることができる。
【0037】また、粒子を放出する部分を上記の薄膜と
し、この薄膜を少なくとも第1及び第2の電極の重なり
合う領域のほぼ全域に亘って設けているので、この薄膜
は、既述したようなマイクロホール120 の形成後の蒸着
によらずに、予め成膜した後に絶縁層の形成→第2の電
極及び微小孔の形成といった工程を経ることができる。
従って、この薄膜は容易に形成できる上に、既述したよ
うな蒸着後のリフトオフは全く不要となり、薄膜と第2
の電極との間の金属片の付着による短絡が生じることが
なく、しかも、たとえ別の原因で金属片が生じても薄膜
と第2の電極とは十分に離れているために、やはり短絡
は生じない。この結果、印加電圧を上昇させた場合に電
極が溶断されることはなく、信頼性の良い動作を行わせ
ることができる。
【0038】更に、粒子を放出する部分が上記薄膜であ
るため、マイクロチップ先端のように1点にイオンが集
中することがなく、高真空領域に存在するイオンが薄膜
に到達してこれをスパッタする割合が激減するから、装
置の長寿命化が可能である。
【0039】本発明による粒子放出装置においては、少
なくとも、第1及び第2の電極の重なり合う領域におい
て、粒子放出物質からなる薄膜が第1の電極を被覆して
いてよい。この場合、粒子放出物質からなる薄膜を第1
の電極と絶縁層との間に設けることができる。
【0040】そして、少なくとも、第1及び第2の電極
の重なり合う領域であって微小孔の存在しない領域にお
いて、前記第1の電極が設けられてよい。この場合、第
1の電極が粒子放出物質からなる薄膜の少なくとも一部
分を被覆していてよく、第1の電極を粒子放出物質から
なる薄膜と絶縁層との間に設けることができる。また、
第1の電極は微小孔の存在領域の周囲に格子状パターン
に形成できる。
【0041】本発明による粒子放出装置は、具体的に
は、互いに交差する(交差領域は画素領域となる)カソ
ード電極ラインとゲート電極ラインとが絶縁層を介して
基体上に積層され、前記ゲート電極ライン及び前記絶縁
層をそれぞれ貫通する微小孔が形成されていると共に、
前記カソード電極ラインの構成材料よりも仕事関数が小
さい電子放出物質からなる薄膜状の冷陰極が、前記カソ
ード電極ラインと接した状態で、少なくとも、前記カソ
ード電極ラインと前記ゲート電極ラインとの交差領域の
ほぼ全域に亘って設けられ、電子放出源として構成され
ているのが望ましい。
【0042】また、上記した粒子放出物質からなる薄膜
が、絶縁層の2分の1以下の厚みに設けられているのが
よく、例えば、絶縁層が1μm厚であれば、薄膜は5000
Å以下の厚みを有している。この薄膜の厚みは、上記し
た本発明の作用効果を有効に発揮できるように設定する
のがよく、また、成膜時の蒸着量等によって制御可能で
ある。
【0043】上記した粒子放出物質の仕事関数は、第1
の電極の構成材料の仕事関数よりも小さいことが必須不
可欠であり、 3.0eV以下であることが望ましく、 2.0
eV以下が更によい。これは、両電極(第1の電極及び
第2の電極)間の印加電圧を低くし、特に数10Vでも必
要な電流量を得、例えばディスプレイ用として十分に動
作可能となるからである。なお、第1の電極の構成材料
としては、Nb(仕事関数4.02〜4.87eV)、Mo(仕
事関数4.53〜4.95eV)、Cr(仕事関数 4.5eV)等
が挙げられる。
【0044】こうした粒子放出物質としては、ダイヤモ
ンド(特にアモルファスダイヤモンド:仕事関数 1.0e
V以下)がよい。薄膜がアモルファスダイヤモンド薄膜
である場合には、5×107 V/m以下の電界の強さでデ
ィスプレイとして必要な電流量を得ることができるの
で、一層の低電圧駆動が可能となる。
【0045】また、こうしたアモルファスダイヤモンド
薄膜は電気的に抵抗体であるから、各微小孔内の薄膜か
ら放出される電流量の均質化を図ることができる。そし
て、アモルファスダイヤモンド薄膜は化学的に不活性で
あり、イオンによりスパッタリングされにくいので、安
定なエミッションを長い時間維持できる。
【0046】ダイヤモンド以外に使用可能な粒子放出物
質としては、LaB6 (仕事関数2.66〜2.76eV)、B
aO(仕事関数 1.6〜2.7 eV)、SrO(仕事関数1.
25〜1.6 eV)、Y2 3 (仕事関数 2.0eV)、Ca
O(仕事関数 1.6〜1.86eV)、BaS(仕事関数2.05
eV)、TiN(仕事関数2.92eV)、ZrN(仕事関
数2.92eV)等が挙げられる。
【0047】こうした粒子放出物質は、既述したマイク
ロチップ106 の構成材料であるモリブデン(仕事関数
4.6eV)等に比べて仕事関数がかなり小さいことが特
徴的である。なお、この仕事関数は 3.0eV以下とする
のが望ましいが、これは両電極間の印加電圧との相関性
で決めることができ、仕事関数が小さめである場合は印
加電圧を低くでき(例えば、仕事関数を 2.0eV以下と
すれば印加電圧は 100V以下にでき)、或いは仕事関数
が大きめである場合は印加電圧を高くすればよい。
【0048】本発明はまた、上記した電界放出型カソー
ド等の電子放出源の如き粒子放出装置を具備する電界放
出型装置、例えば、そうした粒子放出装置と、上記した
螢光面パネルの如く粒子が入射する発光用等の装置との
組み合わせで構成される電界放出型装置も提供するもの
である。また、放出される粒子は通常は電子であるが、
必ずしも電子に限られるものではなく、他の素粒子も対
象としてよい。
【0049】こうした電界放出型装置としては、カソー
ド電極ライン、ゲート電極ライン、微小孔付きの絶縁層
及び薄膜状の冷陰極からなる第1のパネルと、複数色の
発光体及びこれらの発光体がそれぞれ被着された電極か
らなる第2のパネルとによって構成された電界放出型発
光装置が挙げられる。この場合、発光体が螢光体である
電界放出型ディスプレイ装置(FED)として構成する
ことができる。
【0050】本発明による粒子放出装置及び電界放出型
装置は、基体(例えば、後述のガラス基板11)上に第1
の電極(例えば、後述のカソード電極13)を形成する工
程と、前記基体上に粒子放出物質(例えば、ダイヤモン
ド)からなる薄膜を形成する工程と、前記第1の電極及
び前記薄膜を含む領域上に絶縁層(例えば、後述のSi
2 層15)を形成する工程と、この絶縁層上に第2の電
極(例えば、後述のゲート電極14)を形成する工程と、
この第2の電極及び前記絶縁層をそれぞれ貫通する微小
孔(例えば、後述のほぼ円形又はスリット状の微細孔又
はカソードホール20)を形成する工程とを有する方法を
経て製造するのが望ましい。
【0051】この製造方法によれば、粒子放出物質の薄
膜を成膜するに際し、その薄膜の厚み分(望ましくは、
絶縁層の厚みの1/2以下)だけ堆積させればよいの
で、既述したマイクロチップのように高さや形状を高精
度にして形成する必要はなく、また、絶縁層の形成前に
予め成膜しておけるため、薄膜の形成が容易となり、既
述したリフトオフは全く不要であってカソード−ゲート
間が金属片で短絡することはなく、仮に金属片が生じて
も薄膜が薄いために金属片による短絡はやはり生じな
い。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0053】図1〜図7は、本発明を電子放出源(電界
放出型カソードを含む電極構体)及び極薄型のディスプ
レイ装置(FED)に適用した第1の実施例を示すもの
である。
【0054】本実施例によるディスプレイ装置は、図15
に示したものと同様に、図1に示す電子放出源(電界放
出型カソードを含む電極構体25)と、真空部を介して電
子放出源に対向したアノードとなる螢光面パネルとの組
み合わせによって構成され、既述したようにしてディス
プレイ動作を行うものである。
【0055】電子放出源においては、その要部を縦断面
で表す図1(更には、画素領域を平面的に表す図2)に
示すように、例えばガラス材からなる下部基板11の表面
上に帯状の複数本のカソード電極ライン13が形成されて
いる。
【0056】これらのカソード電極ライン13上には、各
接続端部13aを除いて冷陰極薄膜16が成膜され、その上
に絶縁層15と各カソード電極ライン13に対し領域22で交
差した帯状の複数本のゲート電極ライン14とが形成さ
れ、これらのゲート電極ラインは各カソード電極ライン
13と共にマトリクス構造を構成している。
【0057】さらに、各カソード電極ライン13の接続端
部13a及び各ゲート電極ライン14の接続端部14aが制御
手段(図17の107 と同様のもの)にそれぞれ接続され、
電気的に導通している。
【0058】ここで、絶縁層15にはカソード電極ライン
13から冷陰極薄膜16に達する孔径wの多数の円形の微細
(小)孔20がカソードホールとして形成され、これらの
各孔内に部分的に露出するように電界放出型カソードと
しての薄膜16が5000Å以下(例えば2000Å)の厚みに設
けられている。
【0059】これらの各薄膜16は、仕事関数がカソード
電極ライン13よりも小さい電子放出材料、例えばアモル
ファスダイヤモンドの薄膜からなっていて、後述の方法
によって、微細孔16内に部分的に露出するようにカソー
ド電極ライン13の全域上にほぼ同一パターンに(接続端
部13aを除いて)或いは上記交差領域22を含めてカソー
ド電極ライン13を被覆するようにして、容易に成膜でき
る。
【0060】なお、螢光面パネル側の基板は、その一主
面である下面部において上記真空部を介して上記電子放
出源の主面部と対向して設けられている。この上部基板
の下面部には、螢光面が塗布され、各カソード電極ライ
ン13とそれぞれ平行な帯状の螢光面が形成されている。
【0061】上記電子放出源においては、上記制御手段
により所定のカソード電極ライン13及びゲート電極ライ
ン14を選択し、これらの間に所定の電圧を印加すること
によって、対応する画素領域内の各微細孔20内の薄膜16
に所定の電界がかかると、各微細孔20内の薄膜16からト
ンネル効果によって電子が放出される。
【0062】このとき、上記電子放出源が内蔵されたデ
ィスプレイ装置において、所定の画素領域を励起するこ
とによって各微細孔20内の薄膜16から放出された電子が
上記制御手段によりカソード電極ライン13とアノードで
ある上部基板との間に印加された電圧によって更に加速
され、ゲート電極ライン14と上記上部基板との間に形成
された真空部30を通って螢光面に到達する。そして、こ
の電子線により螢光面から可視光が放出される。
【0063】ここで、図3に示すように、カソード電極
13上の微細孔20内に露出した薄膜16が非常に薄い膜厚に
形成されていてその上面16Aがフラットであるために、
ゲート電極14−カソード電極13間に電圧を印加した際に
等電位面Em は薄膜16の面に沿ってほぼフラットに微細
孔20内に形成されることになる。
【0064】従って、薄膜16から放出される電子eは等
電位面Em と直交して進行するので、孔20から放出され
る電子eは進路があまり振れることなく、真空部(高真
空領域)30を通して所定の螢光体(例えば赤色螢光体)
に到達し、ミスランディングを起こすことはない。この
結果、常に目的とする色の発光が得られ、ディスプレイ
の性能が向上し、高精細化が可能になる。
【0065】しかも、上記した電子放出源においては、
ゲート電極ライン14及び絶縁層15を貫通する多数の円形
の微細孔20内に薄膜16の微小冷陰極が露出して形成さ
れ、これがカソード電極ライン13と電気的に接続されて
いる構成を有し、薄膜16がアモルファスダイヤモンド等
の如く仕事関数がカソード電極13よりも小さい材料から
なっているので、カソード電極13−ゲート電極14間に印
加する電圧を低くしても(数10V以下でも)放出される
電子の量(即ち、電流量)が安定して得られる。
【0066】この場合、カソード電極ライン13が冷陰極
薄膜16の微小冷陰極に被覆され、ゲート電極ライン14及
び絶縁層15を貫通する円形の微細孔20が形成されている
が、薄膜16が特にアモルファスダイヤモンドである場
合、冷陰極自体が抵抗体であるため、各微細孔20内の薄
膜16から放出される電流量が均質化される。この結果、
ディスプレイ装置のスクリーン上に生じる光輝点が均質
となり、見栄えが非常に良好なものとなる。
【0067】更に、アモルファスダイヤモンド薄膜は化
学的に不活性であり、真空部30に生じるイオンによって
もスパッタリングされ難いので、安定なエミッションを
長い時間維持できる。こうしたスパッタリングについて
は、薄膜16自体が薄くて微細孔20の底面に存在している
ために、薄膜16はスパッタリングされ難い構造となって
いる。
【0068】更に、電子を放出する部分を上記の薄膜16
としているので、この薄膜16とゲート電極14との間が十
分離れており、これらの間に金属片が付着して短絡が生
じることがない。しかも、後述の製造方法から明らかな
ように、薄膜16は既述したリフトオフではなく、予め基
板11上に成膜しておけるから、リフトオフ時に生じる金
属片の問題もなくなる。この結果、印加電圧を上昇させ
た場合に電極が溶断されることはなく、信頼性の良い動
作を行わせることができる。
【0069】次に、本実施例によるディスプレイ装置を
構成する電子放出源(電界放出型カソードを含む電極構
体25)の製造方法の一例を図4〜図7について説明す
る。
【0070】まず、図4に示すように、ガラス等からな
る下部基板11上にニオブ、モリブデン又はクロム等の導
体材料を厚さ約2000Å程度に成膜し、その後、写真製版
法及び反応性イオンエッチング法(例えばCl2 とO2
との混合ガス使用)によりこの導体膜をライン形状に加
工し、カソード電極ライン13を形成する。
【0071】次いで、図5に示すように、冷陰極薄膜1
6、例えばダイヤモンド薄膜を化学蒸着法(CVD)等
によりカソード電極ライン13上に厚さ2000Å程度に成膜
する。このCVDで使用する反応ガスはCH4 とH2
の混合ガス、又はCOとH2 との混合ガスであり、この
反応ガスの熱分解によってダイヤモンド薄膜16を堆積さ
せる。
【0072】その後、写真製版法及び反応性イオンエッ
チング法により、冷陰極薄膜16をパターニングし、カソ
ード電極ライン13の接続端部13aを除いて冷陰極薄膜16
がカソード電極ライン13を被覆するライン形状にする。
或いは、この冷陰極薄膜16は、カソード電極ライン13と
ゲート電極ライン14との交差領域22、即ち画素領域のみ
においてカソード電極ライン13を被覆するように形成し
てもよい。
【0073】次いで、図16に示すように、絶縁層15、例
えば二酸化珪素(SiO2 )をスパッタリング又は化学
蒸着法(CVD)により冷陰極薄膜16を含む面上に厚さ
1μm程度に成膜し、更に、絶縁層15上にゲート電極材
料14、例えばニオブ又はモリブデンを厚さ2000Å程度に
成膜する。
【0074】次いで、図7に示すように、写真製版法及
び反応性イオンエッチング法により、このゲート電極材
料膜をカソード電極ライン13と交差するようなライン形
状のゲート電極ライン14に加工する。そして、ゲート電
極ライン14と絶縁層15を貫通する円形の微細孔20を写真
製版法及び反応性イオンエッチング法(例えば、CHF
3 とCH2 2 との混合ガス使用)により形成する(図
中の30はフォトレジストマスクである)。
【0075】次いで、フォトレジスト30を除去し、図1
に示した如く、カソード電極ライン13を被覆し、微細孔
20内に露出した微小冷陰極16を有する電極構体25(電子
放出源)を完成する。
【0076】このように、上記した製造方法によって、
電子放出物質の薄膜16を成膜するに際し、その薄膜16の
厚み分だけ堆積させればよいので、既述したマイクロチ
ップのように高さや形状を高精度にして形成する必要は
なく、また、絶縁層15の形成前に予め成膜しておけるた
め、薄膜の形成が容易となり、既述したリフトオフは全
く不要であってカソード−ゲート間が金属片で短絡する
ことはなく、仮に金属片が生じても薄膜が薄いためにカ
ソード13−ゲート14間が十分離れており、これらの間に
金属片が接触して短絡を生じることはない(但し、上記
に例示したダイヤモンド等の仕事関数の小さい物質はい
ずれも絶縁体であって短絡を生じることはない)。この
結果、カソード13−ゲート14間の印加電圧を上昇させた
場合に電極が溶断されることはなく、信頼性の良い動作
を行わせることができる。
【0077】また、薄膜16は、既述したマイクロチップ
106 のように微小孔120 内への蒸着によることなしに通
常の成膜技術で形成できるので、その工程が容易とな
り、カソード13−ゲート14間の絶縁分離も良好となる。
【0078】図8及び図9は、本発明の第2の実施例に
よる電子放出源(電極構体25)を示すものである。
【0079】この第2の実施例による電子放出源は、上
記の第1の実施例による電子放出源とほぼ同様の構成を
有するが、カソード電極ライン13’が格子状構造である
ことが異なる。この格子のメッシュは任意の形にするこ
とができるが、好ましくは長方形、もしくは正方形がよ
い。但し、ゲート電極ラインは図9では図示省略してい
る。
【0080】この実施例による電子放出源においては、
格子状構造を有するカソード電極ライン13’が微細孔20
の存在領域31を囲むようにその周囲に設けられていて、
冷陰極薄膜16によって被覆されている。この被覆によっ
て、カソードの格子状パターンが保護される。ゲート電
極ライン14及び絶縁層15を貫通して円形の微細孔20が形
成されており、この微細孔20に薄膜16が露出している点
は、上述したものと同様である。
【0081】冷陰極薄膜16によって、動作時に等電位面
がフラットとなり、電子が安定して所定の方向に放出さ
れること、冷陰極薄膜16がアモルファスダイヤモンド薄
膜である場合、低電圧駆動が可能であると共に、冷陰極
薄膜自体が抵抗体であるために各微細孔20の冷陰極薄膜
16から放出される電流量が均質化されること、また、ア
モルファスダイヤモンド薄膜は化学的に不活性であっ
て、スパッタリングされにくく、安定なエミッションを
長い時間維持できることは、上述した第1の実施例と同
様である。
【0082】しかも、この実施例では、カソード電極ラ
イン13’が格子状構造であるため、カソード導体13’と
微細孔20との間に十分な距離をとることができ、仮に金
属粒子等が微細孔20に入り込んでカソード電極ライン1
3’とゲート電極ライン14とが短絡したとしても、冷陰
極薄膜16の抵抗破壊を防ぐことができる。これは、ゲー
ト電極ライン14とカソード電極ライン13’との間に冷陰
極薄膜16が十分な長さ分存在し、この薄膜部分による電
圧降下が生じて電界が緩和されるからである。
【0083】図10及び図11は、本発明の第3の実施例に
よる電子放出源(電極構体25)をそれぞれ示すものであ
る。
【0084】この実施例による電子放出源は、上記した
第2の実施例による電子放出源とほぼ同様のパターン構
成を有するが、冷陰極薄膜16が基板11とカソード電極ラ
イン13’との間に設けられている点で異なる。この格子
のメッシュは任意の形にすることができるが、好ましく
は長方形、もしくは正方形がよい。但し、ゲート電極ラ
インは図11では図示省略している。
【0085】即ち、この電子放出源によれば、格子状構
造を有するカソード電極ライン13’と基板11との間に冷
陰極薄膜16が挿入され、微細孔20の存在領域31を囲むよ
うにその周囲に設けられている。そして、ゲート電極ラ
イン14及び絶縁層15を貫通して円形の微細孔20が形成さ
れており、この微細孔20に薄膜16が露出している点は、
上述したものと同様である。
【0086】冷陰極薄膜16によって、動作時に等電位面
がフラットとなり、電子が安定して所定の方向に放出さ
れること、冷陰極薄膜16がアモルファスダイヤモンド薄
膜である場合、低電圧駆動が可能であると共に、冷陰極
薄膜自体が抵抗体であるために各微細孔20の冷陰極薄膜
16から放出される電流量が均質化されること、また、ア
モルファスダイヤモンド薄膜は化学的に不活性であっ
て、スパッタリングされにくく、安定なエミッションを
長い時間維持できることは、上述した第1の実施例と同
様である。
【0087】しかも、この実施例では、カソード電極ラ
イン13’が格子状構造であるため、カソード導体13’と
微細孔20との間に十分な距離をとることができ、仮に金
属粒子等が微細孔20に入り込んでカソード電極ライン1
3’とゲート電極ライン14とが短絡したとしても、冷陰
極薄膜16の抵抗破壊を防ぐことができる。これは、ゲー
ト電極ライン14とカソード電極ライン13’との間に冷陰
極薄膜16が十分な長さ分存在し、この薄膜部分による電
圧降下が生じて電界が緩和されるからである。
【0088】図12は、本発明の第4の実施例による電子
放出源(電極構体25)を示すものである。
【0089】この第4の実施例による電子放出源は、上
記の第1の実施例による電子放出源とほぼ同様の構成を
有するが、ゲート電極ライン14及び絶縁層15を貫通する
円形の微細孔20がスリット(溝)状の微細孔で形成され
ている点が異なる。
【0090】即ち、カソード電極ライン13が冷陰極薄膜
16の微小冷陰極に被覆され、ゲート電極ライン14及び絶
縁層15を貫通するスリット(溝)状の微細孔20内に薄膜
16が露出している。
【0091】この冷陰極薄膜16がアモルファスダイヤモ
ンドからなる場合、上述したように低電圧駆動が可能で
ある。また、冷陰極自体が抵抗体であるから、各微細孔
20の冷陰極薄膜16から放出される電流量が均質化され
る。更に、アモルファスダイヤモンド薄膜16は化学的に
不活性であり、スパッタリングされにくいので、安定な
エミッションを長い時間維持できる。
【0092】本実施例では、微細孔20がスリット状であ
るが、微小冷陰極の薄膜16の表面での電界強度は上述し
た第1の実施例による円形の微細孔の場合とほとんど等
しいので、ほぼ同一電圧で駆動できる。このスリット状
の微細孔20は、円形の微細孔の場合と比較して、エミッ
ション領域(電子放出面積)が大きいので、同一電圧で
駆動しても、より大きな電流密度を得ることができる。
【0093】図13は、本発明の第5の実施例による電子
放出源(電極構体25)を示すものである。
【0094】この第5の実施例による電子放出源は、上
記の第2の実施例による電子放出源とほぼ同様の構成を
有するが、カソード電極ライン13’が格子状構造であっ
てゲート電極ライン14及び絶縁層15を貫通するスリット
(溝)状の微細孔20が形成されている点で異なる。
【0095】従って、この実施例によって、上記した第
2の実施例で述べたと同様の効果と、上記した第4の実
施例で述べたスリット状微細孔20による効果とを併せて
得ることができる。
【0096】図14は、本発明の第6の実施例による電子
放出源(電極構体25)を示すものである。
【0097】この第6の実施例による電子放出源は、上
記の第3の実施例による電子放出源とほぼ同様の構成を
有するが、カソード電極ライン13’が格子状構造であっ
てゲート電極ライン14及び絶縁層15を貫通するスリット
(溝)状の微細孔20が形成されている点で異なる。
【0098】従って、この実施例によって、上記した第
3の実施例で述べたと同様の効果と、上記した第4の実
施例で述べたスリット状微細孔20による効果とを併せて
得ることができる。
【0099】以上、本発明の実施例を説明したが、上述
の実施例は本発明の技術的思想に基いて更に変形が可能
である。
【0100】例えば、上述した冷陰極薄膜16の形成領域
は、カソード電極ラインとゲート電極ラインとの交差領
域のみであってよいし、上述の例のようにほぼカソード
電極ラインと同一パターンに設けてもよい。これ以外の
領域にも薄膜16が存在していてもよく、場合によっては
基板11の全面にあってもよい。
【0101】薄膜16、カソード電極13、13’等の材質や
厚み、その成膜方法等は種々変化させてよい。成膜方法
には、上述したCVDだけでなく、レーザアブレーショ
ン法(レーザ光照射によるエッチング現象を利用した堆
積法:ダイヤモンド薄膜の場合はターゲットはグラファ
イトが使用可能)、スパッタ法(例えばArガスを用い
たスパッタリング:ダイヤモンド薄膜の場合はターゲッ
トはグラファイトが使用可能)等がある。
【0102】また、上述した電子放出源は、FEDに好
適であるが、対向する螢光面パネルの構造や各部のパタ
ーン及び材質等は上述したものに限られず、また、その
作製方法も種々採用できる。
【0103】なお、上述した電子放出源の用途は、FE
D又はそれ以外のディスプレイ装置に限定されることは
なく、真空管(即ち、カソードから放出される電子流を
ゲート電極(グリッド)によって制御し、増幅又は整流
する電子管)に使用したり、或いは、カソードから放出
される電子を信号電流として取り出すための回路素子
(これには、上述したFEDの螢光面パネルに光電変換
素子を取付け、螢光面パネルの発光パターンを光電変換
素子で電気信号に変換する光通信用の素子も含まれ
る。)等にも応用可能である。
【0104】
【発明の作用効果】本発明によれば、上述した如く、互
いに部分的に重なり合うように第1の電極と第2の電極
とが絶縁層を介し互いに対向して設けられ、前記第2の
電極及び前記絶縁層をそれぞれ貫通する微小孔が形成さ
れ、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印
加することによって所定の粒子が前記第1の電極側から
前記微小孔を通して放出されるように構成されている粒
子放出装置において、前記第1の電極の構成材料よりも
仕事関数が小さい粒子放出物質からなる薄膜が、少なく
とも、前記第1及び第2の電極の重なり合う領域のほぼ
全域に亘って設けられかつ前記微細孔内に部分的に露出
するように設けられているので、前記第1の電極と前記
第2の電極との間に電圧を印加した際に等電位面が前記
薄膜に沿って平坦に形成されることになる。従って、こ
の平坦な等電位面に対して直交して進行する粒子は、前
記微小孔から対象物(例えば螢光体面)へかなり揃った
方向性を以て進行するため、常に目的とする対象物に到
達することができ、ミスランディングを大きく減少させ
ることができ、高精細化が可能となる。
【0105】また、前記薄膜を構成する粒子放出物質の
仕事関数が前記第1の電極の構成材料よりも小さいの
で、粒子の放出のために前記第1の電極と前記第2の電
極との間に印加する電圧を低減することができ、低電圧
駆動で必要な放出量を安定して得ることができる。この
場合、前記微小孔の薄膜が抵抗体であると、微小孔内の
薄膜から放出される粒子量を均質化できる。
【0106】また、粒子を放出する部分を上記の薄膜と
し、この薄膜を少なくとも第1及び第2の電極の重なり
合う領域のほぼ全域に亘って設けているので、この薄膜
は、既述したようにマイクロホール120 の形成後の蒸着
によらずに、予め成膜した後に絶縁層の形成→第2の電
極及び微小孔の形成といった工程を経ることができる。
従って、この薄膜は容易に形成できる上に、既述したよ
うな蒸着後のリフトオフは全く不要となり、薄膜と第2
の電極との間の金属片の付着による短絡が生じることが
なく、しかも、たとえ別の原因で金属片が生じても薄膜
と第2の電極とは十分に離れているために、やはり短絡
は生じない。この結果、印加電圧を上昇させた場合に電
極が溶断されることはなく、信頼性の良い動作を行わせ
ることができる。
【0107】更に、粒子を放出する部分が前記薄膜であ
るため、マイクロチップ先端のように1点にイオンが集
中することはなく、高真空領域に存在するイオンが薄膜
に到達してこれをスパッタする割合が激減するから、装
置の長寿命化が可能である。この場合、微小孔の薄膜は
化学的に不活性であってスパッタリングされにくい材質
で形成すれば、一層安定なエミッションを長い時間維持
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による電子放出源の概略
断面図である。
【図2】同電子放出源の一部分の拡大平面図である。
【図3】同電子放出源の電子放出性能を説明するための
概略断面斜視図である。
【図4】同電子放出源の製造工程の一段階を示す概略断
面図である。
【図5】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図6】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図7】同電子放出源の製造工程の更に他の一段階を示
す概略断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例による電子放出源の概略
断面図である。
【図9】同電子放出源の一部分の平面図である。
【図10】本発明の第3の実施例による電子放出源の概略
断面図である。
【図11】同電子放出源の一部分の平面図である。
【図12】本発明の第4の実施例による電子放出源の一部
分の平面図である。
【図13】本発明の第5の実施例による電子放出源の一部
分の平面図である。
【図14】本発明の第6の実施例による電子放出源の一部
分の平面図である。
【図15】従来の電子放出源を適用したディスプレイ装置
の一部分の分解断面斜視図である。
【図16】同電子放出源の一部分の拡大断面斜視図であ
る。
【図17】同電子放出源の概略断面図である。
【図18】同ディスプレイ装置におけるR、G、B三端子
の切り換えによる色選別を説明するための一部分の概略
断面図である。
【図19】同色選別時のタイミングチャートである。
【図20】同電子放出源の電子放出性能を説明するための
概略断面斜視図である。
【図21】同電子放出源の製造工程の一段階を示す概略断
面図である。
【図22】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図23】同電子放出源の製造工程の他の一段階を示す概
略断面図である。
【図24】同電子放出源の製造工程の更に他の一段階を示
す概略断面図である。
【図25】同電子放出源の製造工程において溶断が生じる
状況を示す概略断面図である。
【符号の説明】
11・・・下部基板 13、13’・・・カソード電極ライン 14・・・ゲート電極ライン 15・・・絶縁層 16・・・薄膜 20・・・微細孔(カソードホール) 22・・・交差領域 25・・・電子放出源(電極構体) 30・・・真空部 e・・・電子 Em ・・・等電位面 R、G、B・・・各色の螢光体

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに部分的に重なり合うように第1の
    電極と第2の電極とが絶縁層を介し互いに対向して設け
    られ、前記第2の電極及び前記絶縁層をそれぞれ貫通す
    る微小孔が形成され、前記第1の電極と前記第2の電極
    との間に電圧を印加することによって所定の粒子が前記
    微小孔を通して放出されるように構成されている粒子放
    出装置において、前記第1の電極の構成材料よりも仕事
    関数が小さい粒子放出物質からなる薄膜が、少なくと
    も、前記第1及び第2の電極の重なり合う領域のほぼ全
    域に亘って設けられかつ前記微小孔内に部分的に露出す
    るように設けられていることを特徴とする粒子放出装
    置。
  2. 【請求項2】 少なくとも、第1及び第2の電極の重な
    り合う領域において、粒子放出物質からなる薄膜が第1
    の電極を被覆している、請求項1に記載した粒子放出装
    置。
  3. 【請求項3】 粒子放出物質からなる薄膜が第1の電極
    と絶縁層との間に設けられている、請求項2に記載した
    粒子放出装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも、第1及び第2の電極の重な
    り合う領域であって微小孔の存在しない領域において前
    記第1の電極が設けられている、請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載した粒子放出装置。
  5. 【請求項5】 第1の電極が格子状パターンに形成され
    ている、請求項4に記載した粒子放出装置。
  6. 【請求項6】 第1の電極が粒子放出物質からなる薄膜
    と絶縁層との間に設けられている、請求項5に記載した
    粒子放出装置。
  7. 【請求項7】 互いに交差するカソード電極ラインとゲ
    ート電極ラインとが絶縁層を介して基体上に積層され、
    前記ゲート電極ライン及び前記絶縁層をそれぞれ貫通す
    る微小孔が形成されていると共に、前記カソード電極ラ
    インの構成材料よりも仕事関数が小さい電子放出物質か
    らなる薄膜状の冷陰極が、前記カソード電極ラインと接
    した状態で、少なくとも、前記カソード電極ラインと前
    記ゲート電極ラインとの交差領域のほぼ全域に亘って設
    けられ、電子放出源として構成された、請求項1〜6の
    いずれか1項に記載した粒子放出装置。
  8. 【請求項8】 粒子放出物質からなる薄膜が、絶縁層の
    2分の1以下の厚みに設けられている、請求項1〜7の
    いずれか1項に記載した粒子放出装置。
  9. 【請求項9】 粒子放出物質の仕事関数が 3.0eV以下
    である、請求項1〜8のいずれか1項に記載した粒子放
    出装置。
  10. 【請求項10】 粒子放出物質がダイヤモンドである、請
    求項9に記載した粒子放出装置。
  11. 【請求項11】 微小孔がほぼ円形である、請求項1〜10
    のいずれか1項に記載した粒子放出装置。
  12. 【請求項12】 微小孔がスリット状である、請求項1〜
    10のいずれか1項に記載した粒子放出装置。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項に記載した
    粒子放出装置を具備する電界放出型装置。
  14. 【請求項14】 カソード電極ライン、ゲート電極ライ
    ン、微小孔付きの絶縁層及び薄膜状の冷陰極からなる第
    1のパネルと、複数色の発光体及びこれらの発光体がそ
    れぞれ被着された電極からなる第2のパネルとによって
    電界放出型発光装置として構成された、請求項13に記載
    した電界放出型装置。
  15. 【請求項15】 発光体が螢光体である電界放出型ディス
    プレイ装置として構成された、請求項14に記載した電界
    放出型装置。
  16. 【請求項16】 基体上に第1の電極を形成する工程と、
    前記基体上に粒子放出物質からなる薄膜を形成する工程
    と、前記第1の電極及び前記薄膜を含む領域上に絶縁層
    を形成する工程と、この絶縁層上に第2の電極を形成す
    る工程と、この第2の電極及び前記絶縁層をそれぞれ貫
    通する微小孔を形成する工程とを有する、請求項1〜15
    のいずれか1項に記載した装置の製造方法。
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