JPH0895175A - 複写装置及び複写条件決定方法 - Google Patents

複写装置及び複写条件決定方法

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JPH0895175A
JPH0895175A JP31508894A JP31508894A JPH0895175A JP H0895175 A JPH0895175 A JP H0895175A JP 31508894 A JP31508894 A JP 31508894A JP 31508894 A JP31508894 A JP 31508894A JP H0895175 A JPH0895175 A JP H0895175A
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film
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Application number
JP31508894A
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English (en)
Inventor
Takaaki Terashita
隆章 寺下
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/483,324 priority patent/US5719661A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複写すべき画像の内容、複写すべき画像が記
録されたフィルムの種類に拘わらず、適正な画像品質の
複写画像を高い得率で得る。 【構成】 測光器28はネガフィルム20に記録された画像
を測光し、測光データは測光データ選択手段34によって
選択された後に、ネガフィルム20のフィルム種毎に分け
て画像データ記憶手段46に記憶される。ハイライト・シ
ャドー濃度演算手段36は前記選択されたデータを用いて
画像のハイライト側及びシャドー側の平均濃度を演算す
る。露光条件決定手段40は演算手段36によって演算され
たシャドー側のデータの色バランスを、色バランス演算
手段38により演算された焼付画像の3 色平均最大濃度に
相当する濃度における多数の画像の平均的な色バランス
に応じて修正し、修正したデータ及びハイライト側の平
均濃度の各々に所定の重みを付与して加えた値に基づい
て露光条件を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複写装置及び複写条件決
定方法に係り、特に、フィルムに記録された像を複写材
料に複写するための複写条件を決定する複写条件決定方
法、及び該複写条件決定方法を適用可能な複写装置に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】カラー
ネガフィルムに記録された画像を複写材料に複写するに
際し、画像を透過したB(青)、G(緑)、R(赤)の
3色の光の割合を一般的に略一定の割合にすればよいこ
とが経験則上知られている。このため、フィルム画像を
印画紙に焼付ける写真焼付装置では、次の露光条件の基
本式に基づいて露光条件を決定している。
【0003】 logEj =Kj +Dj ・・・(1) 但し、logEは露光量の対数、Kは定数、Dは測光系
で測光したフィルム画像濃度(例えばLATD)、jは
R、G、Bの何れかの色を表す。また、上記(1)式に
より求めた露光条件に基づいて写真焼付装置でフィルム
画像の焼付けを行うと、適正露出で撮影されたフィルム
画像からのプリントと比較して、露出不足(露出アンダ
ー)で撮影されたフィルム画像からのプリントや、露出
過度(露出オーバ)で撮影されたフィルム画像からのプ
リントが同じ濃度にならない現象が生ずる。このため、
フィルム画像濃度に応じて(1)式のDj を補正し、露
光条件を決定することが行われている。
【0004】ところで、写真フィルムは、フィルムの設
計思想やフィルムの用途等に応じて各々特性の異なる多
数種類のフィルムが開発、製造されており、現在その数
は数十種類にも及んでいる。しかし、各フィルム種の適
正な露光条件は必ずしも一致しておらず、しかも写真焼
付装置の露光条件を設定するための条件設定用フィルム
は、多数種類のフィルムのうちのごく限られたフィルム
種のものしか用意されていない。このような条件設定用
フィルムが用意されていないフィルム種に対して適切な
露光条件を設定することは、非常に熟練を要すると共
に、長大な時間がかかるという問題があった。
【0005】このため、近年、予め基準となるフィルム
種(以下、これを基準フィルム種という)を定めてお
き、基準フィルム種のフィルム画像に対する露光条件を
条件設定用フィルムによって設定管理すると共に、その
他のフィルム種に対しては、基準フィルム種用の露光条
件を各フィルム種に用いることが行われているが、良好
なプリント品質が得られないフィルム種も存在してい
る。このため、基準フィルム種用の露光条件を各フィル
ム種毎に修正して用いる提案がなされている。一例とし
て特開昭 63-311241号公報等では、特定の色の画像平均
濃度が高く色バランスが一般的な被写体を撮影した画像
から偏倚しているカラーフェリアの生じ易い画像に対し
ても適正なプリント画像が得られるように、画像を測光
することにより得られたデータから画像中の高彩度部分
に相当するデータを除去して露光条件を決定している。
【0006】しかしながら、画像のシャドー部を含む非
ハイライト部では、ハイライト部に比較して色の彩度が
全体的に低いことが知られている。これに対し上記で
は、画像のシャドー部を含む非ハイライト部に、例えば
木の葉の濃い緑や、劇場の赤い暗幕等のように色バラン
スが特定の色に偏倚しておりカラーフェリアの原因とな
る部分が広い面積に亘って存在していたとしても、この
部分に対応するデータを除去することが難しく、プリン
ト画像にカラーフェリアを生じさせることがあるという
問題があった。
【0007】一方、特開平5-333451号公報には、各フィ
ルム種毎のフィルム特性、フィルムの現像条件、フィル
ムの保存条件等に拘わらず適正な露光条件を高い精度で
安定して得るために、フィルム画像を測光して濃度ヒス
トグラムを作成し、濃度ヒストグラムに基づいてフィル
ム画像を各々濃度の異なる複数個の領域に分割し、各領
域毎の濃度の平均値に対し高濃度(画像のハイライト
部)になるに従って重みが大きくなるように重み付け平
均値を求め、露光量を決定することが記載されている。
上記によれば、特に画像のハイライト部の色バランスを
フィルム特性や撮影光源の種類等に拘わらず一定とする
ことが可能となる。また、上記では相対的に非ハイライ
ト部の重みが軽くされるので、非ハイライト部にカラー
フェリアの原因となる部分が存在していたとしても、こ
の部分の影響を小さくすることができ、適正な露光条件
を設定できる確率を高くすることが可能となる。
【0008】ところで、上記では画像の色バランス不良
等は特に画像のハイライト部において視認され易いとい
う人間の視覚特性を考慮して画像のハイライト部の重み
を重くしているが、例えば逆光シーンを撮影した画像等
のように、画像の主要部とハイライト部の濃度が大きく
異なっている場合には、ハイライト部の色バランスの影
響を受けて画像の主要部の色バランス等が適正となるよ
うに露光条件を決定することが困難である、という問題
があった。
【0009】また、上記ではハイライト部の面積が考慮
されておらず、例えば画像中に、面積が小さくかつ画像
の他の部分との濃度差が大きいハイライト部が存在して
いると、小面積であってもこのハイライト部に大きな重
みが付与される。従って、この小面積のハイライト部の
色バランスの影響を受けて、主要部が適正な色バランス
となるように露光条件を決定することが困難であった。
この問題は、特に同一シーンを撮影した複数の画像のう
ちの一部の画像に先に述べた小面積のハイライト部が存
在していた場合に顕著に現れ、該小面積のハイライト部
の有無によりプリント画像の色バランス等が変化するこ
とがあった。
【0010】本発明は上記事実を考慮して成されたもの
で、複写すべき画像の内容、複写すべき画像が記録され
たフィルムの種類に拘わらず、適正な画像品質の複写画
像を高い得率で得ることができる複写装置を得ることが
目的である。
【0011】また本発明は、複写すべき画像の内容、複
写すべき画像が記録されたフィルムの種類に拘わらず、
適正な画像品質の複写画像が高い得率で得られるように
複写条件を決定することができる複写条件決定方法を得
ることが目的である。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明に係る複写装置は、所定のフィル
ムに記録された複写すべき画像を多数個に分割しかつ複
数色に分解して測光する測光手段と、少なくとも前記所
定のフィルムと同一フィルム種のフィルムに記録された
複数の画像を測光することによって得られたデータを記
憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記所定
のフィルムと同一フィルム種のフィルムに記録された複
数の画像を測光することによって得られたデータに基づ
いて、複写すべき画像のハイライト部又は主要部に相当
する濃度に対応する濃度域における複数の画像の平均的
な色バランスを演算する色バランス演算手段と、前記測
光手段による測光によって得られた複写すべき画像のデ
ータのうち、複写すべき画像の非ハイライト部に対応す
るデータを前記色バランス演算手段によって演算された
色バランスに応じて修正し、前記修正したデータ及び複
写すべき画像のハイライト部に対応するデータを用いて
前記複写すべき画像の複写条件を決定する複写条件決定
手段と、前記複写条件決定手段によって決定された複写
条件に基づいて前記複写すべき画像を複写材料に複写す
る複写手段と、を含んで構成している。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、複写条件決定手段が、前記修正したデータ
と、複写すべき画像のハイライト部に対応するデータ
と、に各々所定の重み係数を付与して加えた値に基づい
て複写条件を決定すると共に、測光手段による測光によ
って得られたデータのうち、複写すべき画像のハイライ
ト部に対応するデータと非ハイライト部に対応するデー
タとの比率に応じて前記重み係数を変更することを特徴
としている。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、所定のフィルムのフィルム種を判断する判
断手段を更に備え、記憶手段は、フィルム種の異なる複
数のフィルムに各々記録された複数の画像を測光するこ
とによって得られたデータをフィルム種と対応させて記
憶することを特徴としている。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、記憶手段が、前記所定のフィルムと同一フ
ィルム種のフィルムに記録された複数の画像を測光する
ことにより得られたデータとして、所定のフィルムに記
録された複数の画像を測光することによって得られたデ
ータのみを記憶することを特徴としている。
【0016】請求項5記載の発明に係る複写条件決定方
法は、所定のフィルムに記録された複写すべき画像を多
数個に分割しかつ複数色に分解して測光すると共に、前
記所定のフィルムと同一フィルム種のフィルムに記録さ
れた複数の画像を測光することにより得られたデータに
基づいて複写すべき画像のハイライト部又は主要部に相
当する濃度に対応する濃度域における複数の画像の平均
的な色バランスを演算し、前記測光によって得られた複
写すべき画像のデータのうち、複写すべき画像の非ハイ
ライト部に対応するデータを前記演算した色バランスに
応じて修正し、前記修正したデータ及び複写すべき画像
のハイライト部に対応するデータを用いて前記複写すべ
き画像の複写条件を決定する。
【0017】
【作用】請求項1記載の発明では、所定のフィルムに記
録された複写すべき画像を測光手段により多数個に分割
しかつ複数色に分解して測光する。また記憶手段には、
少なくとも所定のフィルムと同一フィルム種のフィルム
に記録された複数の画像を測光することによって得られ
たデータが記憶される。なお、前記測光によって得られ
たデータとしては、例えば測光データ、測光データから
複写条件の決定に必要なデータを選択(例えばカラーフ
ェリアの原因となる画像の高彩度部分のデータを除去)
した選択データ、前記測光データ又は選択データを濃度
別に分類し分類した各々の平均を演算した結果等を用い
ることができる。
【0018】また、色バランス演算手段では、記憶手段
に記憶された所定のフィルムと同一のフィルム種のフィ
ルムに記録された複数の画像を測光することによって得
られたデータに基づいて、複写すべき画像のハイライト
部又は主要部に相当する濃度に対応する濃度域における
複数の画像の平均的な色バランスを演算する。この複数
の画像の平均的な色バランスは、複数の画像のデータを
用いて演算しているので、複写すべき画像のハイライト
部又は主要部に相当する濃度に対応する濃度域における
所定のフィルムのフィルム種のフィルム特性が反映さ
れ、グレイ又はグレイに近い一定の色相となる。
【0019】また、画像の非ハイライト部ではハイライ
ト部に比較して色の彩度が全体的に低く、カラーフェリ
アの原因となる部分が存在していたとしてもこれを検出
することは困難であるが、色バランスとして複写すべき
画像のハイライト部の濃度に対応する濃度域における複
数の画像の平均的な色バランスを演算する場合には、記
憶手段に記憶されたデータのうち複数の画像の各々の非
ハイライト部に対応するデータを用いる必要がないの
で、カラーフェリアの原因となる部分のデータを除去し
て色バランスを演算する場合にも、これを容易に行うこ
とができる。
【0020】また色バランスとして、複写すべき画像の
主要部に相当する濃度に対応する濃度域における複数の
画像の平均的な色バランスを演算する場合にも、一般に
画像の主要部の濃度は、画像のハイライト部又はハイラ
イト部に近い濃度である可能性が高いので、該主要部に
相当する濃度に対応する濃度域における複数の画像の平
均的な色バランスの演算が、前述のようにカラーフェリ
アの原因となる部分のデータを用いることなく行われる
可能性は高い。
【0021】なお、複写すべき画像の主要部に相当する
濃度は、例えば複写すべき画像中の主要部に相当する領
域を抽出し、該抽出した主要部に相当する領域における
濃度(例えば3色平均濃度等)を演算することにより求
めることができる。画像の主要部に相当する領域の抽出
は、本願出願人が既に特開平5-165119号公報等で提案し
ているように所定の形状の色領域を画像の主要部として
抽出、選択するようにしてもよいし、統計的に画像の主
要部は画像の中央部に位置している確率が高く、画像の
周縁部は背景部である確率が高い等の事実に基づいて画
像中の主要部に対応する領域を推定、抽出するようにし
てもよい。
【0022】複写条件決定手段では、測光手段による測
光によって得られた複写すべき画像のデータのうち、複
写すべき画像の非ハイライト部に対応するデータを色バ
ランス演算手段によって演算された色バランスに応じて
修正する。これにより、画像の非ハイライト部にカラー
フェリアの原因となる部分が存在していたとしても、複
写条件の決定に際して該部分が悪影響を及ぼすことのな
いように、画像の非ハイライト部に対応するデータが修
正されることになる。なお、画像の非ハイライト部に対
応するデータの修正は、該データが表す非ハイライト部
の各色毎の濃度の差又は比が前記色バランスを反映した
値となり、かつ各色毎の濃度の平均値が変化しないよう
に修正することが好ましい。このように、画像の非ハイ
ライト部に対応するデータが表す各色毎の濃度の平均値
が変化しないように修正することにより、上記修正を行
っても、画像の非ハイライト部の濃度に関する情報が失
われることはなく、複写すべき画像の濃度を複写条件に
適正に反映させることができる。
【0023】複写条件決定手段では、上述の修正データ
及び複写すべき画像のハイライト部に対応するデータを
用いて複写条件を決定する。従って、複写すべき画像の
ハイライト部に対応するデータに基づいて、特開平5-33
3451号公報と同様に人間の視覚特性を考慮し、複写すべ
き画像のハイライト部における濃度、色バランスが重視
されるように複写条件を決定することができる。また、
複写すべき画像のハイライト部に対応するデータは、例
えば異種光源で撮影されたり、経時劣化等によりフィル
ム特性の変化したフィルムで撮影された場合に、これら
が色バランスの偏倚として反映されるので、これらを複
写条件に反映することができる。
【0024】また、複写条件決定手段では、前述のよう
に、複写すべき画像が記録されたフィルムのフィルム特
性を反映した修正データも用いて複写条件を決定してい
るので、単に複写すべき画像のハイライト部に対応する
データの重みを重くする場合と比較して、逆光シーンの
画像等のように複写すべき画像の主要部の濃度が画像の
ハイライト部の濃度と大きく異なっていた場合や、複写
すべき画像に小面積のハイライト部が存在していた等の
場合に、前記画像のハイライト部のデータを用いること
による悪影響を小さくし、前記フィルム特性が反映され
た修正データに基づいて、画像の主要部がフィルム特性
に応じた適正な色バランスとなるように複写条件を決定
することができる。従って、複写すべき画像の内容が上
記のようにハイライト部を重視することが好ましくない
内容であったとしても、フィルム種毎に異なるフィルム
特性に応じて、複写画像の主要部が適正な色バランスと
なるように複写条件を決定できる。
【0025】複写手段では、上記のようにして決定され
た複写条件に基づいて複写すべき画像を複写材料に複写
するので、複写すべき画像の内容や、複写すべき画像が
記録されたフィルムの種類に拘わらず、カラーフェリア
や画像の主要部の色バランスの偏倚等の生じていない適
正な画像品質の複写画像を高い得率で得ることができ
る。
【0026】また、請求項2にも記載したように、請求
項1記載の発明において、複写条件決定手段が、前記修
正したデータと、複写すべき画像のハイライト部に対応
するデータと、に各々所定の重み係数を付与して加えた
値に基づいて複写条件を決定すると共に、測光手段によ
る測光によって得られたデータのうち、複写すべき画像
のハイライト部に対応するデータと非ハイライト部に対
応するデータとの比率に応じて重み係数を変更すること
が好ましい。この重み係数の変更は、例えば複写すべき
画像のハイライト部に対応するデータの比率が低くなる
に従って、該ハイライト部に対応するデータに付与する
重み係数が小さくなるように、重み係数を変更すること
ができる。
【0027】上記により、例えば複写すべき画像中に、
面積が小さなハイライト部が存在していた場合に、複写
すべき画像のハイライト部に対応するデータに付与する
重み係数が小さくされるので、この小面積のハイライト
部により複写条件が受ける影響は小さくなる。従って、
複写すべき画像中に小面積のハイライト部が存在してい
た場合にも、画像の主要部の色バランスが適正となるよ
うに複写条件を設定することができるので、適正な画像
品質の複写画像をより高い得率で得ることができる。
【0028】なお、記憶手段に記憶するデータは、所定
のフィルムと同一フィルム種のフィルムに記録された画
像を測光することにより得られたデータのみに限定され
るものではなく、請求項3にも記載したように、所定の
フィルムのフィルム種を判断する判断手段を設け、フィ
ルム種の異なる複数のフィルムに各々記録された複数の
画像を測光することによって得られたデータをフィルム
種と対応させて記憶手段に記憶するようにしてもよい。
【0029】色バランス演算手段では、所定のフィルム
と同一フィルム種のフィルムに記録された画像より得ら
れたデータのみを用いて色バランスを演算する必要があ
り、また色バランス演算手段によって演算される色バラ
ンスは、演算対象とするデータの数が多くなるに従って
所定のフィルムのフィルム種のフィルム特性を正確に反
映したものとなる。これに対し上記では、フィルム種の
異なる複数のフィルムに各々記録された複数の画像を測
光することによって得られたデータを、記憶手段にフィ
ルム種毎に分けて順次記憶させることによりデータを蓄
積することができるので、記憶手段に蓄積記憶されてい
るデータの数が増加するに従って、色バランスとしてフ
ィルム特性を反映した適正な値が演算されることにな
り、より適正な複写条件を得ることができる。
【0030】また請求項4にも記載したように、所定の
フィルムと同一フィルム種のフィルムに記録された複数
の画像を測光することにより得られたデータとして、所
定のフィルムに記録された複数の画像を測光することに
よって得られたデータのみを記憶手段に記憶するように
してもよい。この請求項4の発明においても、色バラン
ス演算手段は所定のフィルムとフィルム種が同一のフィ
ルム(ここでは所定のフィルム)に記録された画像より
得られたデータのみを用いて色バランスを演算すること
ができる。
【0031】上記では、測光により得られたデータを順
次フィルム種毎に分けて蓄積記憶するものではなく、複
写すべき画像が記録された所定のフィルムのデータのみ
を記憶するので、請求項3と比較すると、色バランス演
算手段によって演算される色バランスに含まれる誤差が
大きくなる可能性があるが、所定のフィルムのフィルム
種を判断する必要がなくなると共に、例えば110、1
26、120サイズのフィルム等のように、DXコード
が付与されておらず、フィルム種の判断が困難なフィル
ムに対しても適正な複写条件を得ることができる、とい
う効果が得られる。
【0032】請求項5記載の発明では、所定のフィルム
に記録された複写すべき画像を多数個に分割しかつ複数
色に分解して測光すると共に、所定のフィルムと同一フ
ィルム種のフィルムに記録された複数の画像を測光する
ことにより得られたデータに基づいて複写すべき画像の
ハイライト部又は主要部に相当する濃度に対応する濃度
域における複数の画像の平均的な色バランスを演算し、
測光によって得られた複写すべき画像のデータのうち、
複写すべき画像の非ハイライト部に対応するデータを前
記演算した色バランスに応じて修正し、修正したデータ
及び複写すべき画像のハイライト部に対応するデータを
用いて前記複写すべき画像の複写条件を決定するように
したので、請求項1記載の発明と同様に、複写すべき画
像の内容、複写すべき画像が記録されたフィルムの種類
に拘わらず、適正な画像品質の複写画像を高い得率で得
られるように複写条件を決定することができる。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。なお、以下では本発明に支障のない数値を
用いて説明するが、本発明は以下に記載した数値に限定
されるものではない。
【0034】〔第1実施例〕図1には本第1実施例に係
る、本発明の複写装置としての写真焼付装置10の概略
構成図が示されている。図示しないネガキャリアにセッ
トされたカラーネガフィルム20は、ネガキャリアによ
って焼付位置へ搬送される。焼付位置の下方には、ミラ
ーボックス18とハロゲンランプを備えたランプハウス
12とが配置されている。ミラーボックス18とランプ
ハウス12との間には調光フィルタ部16が配置されて
いる。調光フィルタ部16はC、M、Yの3枚のCCフ
ィルタを備えている。
【0035】焼付位置の上方には、レンズ22、ブラッ
クシャッタ24及びカラーペーパ26が順に配置されて
おり、ランプハウス12から射出されて調光フィルタ部
16の各フィルタ、ミラーボックス18及びネガフィル
ム20を透過した光線がレンズ22によってカラーペー
パ26上に結像するように構成されている。なお、ネガ
フィルム20のフィルム種は多数存在しているが、本実
施例では基準となるフィルム種(基準フィルム種)が予
め定められており、カラーペーパ26として、前記基準
フィルム種のフィルム特性に合った特性を有するカラー
ペーパ26が用いられている。
【0036】また写真焼付装置10は、本発明の測光手
段としての測光器28及びDXコード読取手段50を備
えている。測光器28は上述の結像光学系の光軸に対し
て傾斜した方向で、かつネガフィルム20に記録された
画像を測光可能な位置に配置されている。測光器28は
2次元イメージセンサやラインセンサ等で構成され、ネ
ガフィルム20に記録された画像を多数の画素に分割
し、各画素を透過した光をR、G、Bの各成分色に分解
して各々の成分色光の光量を測定する。
【0037】DXコード読取手段50は、ネガフィルム
20又は該ネガフィルム20を収容するパトローネに各
種の形態で記録された、フィルム製造メーカ名、フィル
ム感度、フィルムファミリー等のネガフィルム20のフ
ィルム種を表すDXコードを読み取る。例えばDXコー
ドが電極パターンとしてパトローネに記録されている場
合には、DXコード読取手段50として電極パターン読
取センサを適用することができる。また例えば、DXコ
ードがバーコードとしてパトローネ又はネガフィルム2
0に光学的に記録されている場合には、DXコード読取
手段50としてバーコードリーダを適用することができ
る。更に、DXコードが、ネガフィルム20に設けられ
た磁気記録部に磁気記録されている場合には、DXコー
ド読取手段50として磁気ヘッドを適用することができ
る。
【0038】測光器28及びDXコード読取手段50は
マイクロコンピュータ及びその周辺機器で構成される制
御装置30に接続されている。なお、図1では制御装置
30で行われる各種の処理を、フィルム種分類手段3
2、測光データ選択手段34、ハイライト・シャドー濃
度演算手段36、色バランス演算手段38、露光条件決
定手段40及び露光制御手段42に分けて示している。
また制御装置30には、測光により得られた画像データ
を記憶するための画像データ記憶手段46及び基準露光
条件設定手段48が設けられている。以下、各手段の構
成を簡単に説明する。
【0039】フィルム種分類手段32は、例えばEEP
ROM(Electrically Erasable Programmable ROM)や
バックアップ電源に接続されたRAM、或いはフロッピ
ーディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、メモリ
カード等のように記憶内容を書換え可能な不揮発性の記
憶媒体を備えている。この記憶媒体には、図2にも示す
ように複数のDXコードが予め登録されている。フィル
ム種分類手段32は、DXコード読取手段50から入力
されたDXコードを記憶媒体に登録されているDXコー
ドと照合することにより、ネガフィルム20のフィルム
種を判断する。なお、フィルム種分類手段32は、DX
コード読取手段50と共に本発明の判断手段を構成して
いる。
【0040】一方、測光器28が画像を測光することに
より得られた測光データは、測光データ選択手段34及
びハイライト・シャドー濃度演算手段36に入力され
る。測光データ選択手段34は入力された測光データを
濃度を表す濃度データに変換した後に、画像データ記憶
手段46に既に記憶されているデータを用いて濃度デー
タを規格化し、規格化した濃度データから露光条件の決
定に必要な濃度データのみを選択し、画像データ記憶手
段46及びハイライト・シャドー濃度演算手段36に出
力する。
【0041】測光データ記憶手段46は本発明の記憶手
段に対応しており、例えばEEPROM(Electrically
Erasable Programmable ROM)やバックアップ電源に接
続されたRAM、或いはフロッピーディスク、ハードデ
ィスク、光磁気ディスク、メモリカード等のように記憶
内容を書換え可能な不揮発性の記憶媒体を含んで構成さ
れている。図2に示すように測光データ記憶手段46に
は、複数のDXコードに対応して、チャネルデータ記憶
エリア及び画像データ記憶エリアが各々複数設けられて
いる。なお、図2に示した複数の矢印は各エリアとDX
コードとの対応を表している。
【0042】チャネルデータ記憶エリアには、チャネル
番号、フィルム名、カラーバランス値、露光アンダー画
像及び露光オーバ画像のスロープ係数等の情報から成る
チャネルデータが各々予め記憶されている。このチャネ
ルデータは、後述する基準露光条件設定手段48に記憶
された基準フィルム種のチャネルデータを修正して各フ
ィルム種のデータとして用いるための修正値であっても
よい。また画像データ記憶エリアには、測光データ選択
手段34から入力された濃度データが、画像データとし
てDXコードと対応されて記憶、蓄積される。
【0043】ところで、画像データ記憶エリアにデータ
を単に記憶、蓄積するようにすると、画像データ記憶手
段46の記憶領域がいずれオーバフローする可能性があ
るので、本願発明者が特開平5-297473号公報で既に提案
しているように、画像データ記憶手段46にデータを記
憶した時期、或いはデータを使用した時期をデータと対
応させて記憶しておき、例えば最後に使用してから一定
期間以上経過したデータ、最後に使用してからの期間が
最も長いデータ、或いはユーザによって指定されたデー
タを消去するようにしてもよい。
【0044】また、図2にはチャネルデータ及び画像デ
ータをDXコードと1対1で対応させて記憶する例を示
しているが、これに限定されるものではなく、例えばチ
ャネルデータ及び画像データを、互いに関連する複数の
フィルム種の複数のDXコードに対応させるようにして
もよい。互いに関連する複数のフィルム種としては、例
えば同一メーカのフィルム、フィルム特性に共通した点
があるか又はフィルム特性が類似しているフィルム、フ
ィルム名は同一であるがジェネレーションが異なるフィ
ルム等が挙げられる。
【0045】また、基準露光条件設定手段48も前記と
同様に記憶内容を書換え可能な不揮発性の記憶手段を含
んで構成されており、この記憶手段には、単一のDXコ
ード(図2では「DXコードA」)に対応するチャネル
データ記憶領域及び画像データ記憶領域が設けられてい
る。DXコードAは本実施例における基準フィルム種に
対応しており、基準露光条件設定手段48のチャネルデ
ータ記憶領域には、前述のチャネルデータに加え、基準
フィルム種のネガフィルム20に記録されている画像を
カラーペーパ26に適正に焼付けるための露光条件(基
準露光条件)を表す各種パラメータが記憶されている。
なお、基準フィルム種に対しては条件設定用フィルムが
予め用意されており、この条件設定用フィルムを用いて
定期的に基準露光条件の修正(所謂条件管理)が行われ
ることにより、常に適正な基準露光条件の維持管理が行
われる。
【0046】一方、本実施例では、画像のハイライト部
を濃度が所定値以上の部分とし、画像の非ハイライト部
(シャドー部)を濃度が所定値未満の部分としている。
以下では、画像の濃度分布において前記ハイライト部に
対応する領域をハイライト側、前記シャドー部に対応す
る領域をシャドー側と称する。ハイライト・シャドー濃
度演算手段36では、測光データ選択手段34から入力
されたデータを、画像のハイライト側のデータとシャド
ー側のデータとに分類し、ハイライト側及びシャドー側
の濃度を演算し、演算結果を露光条件決定手段40に出
力する。ハイライト側とシャドー側との境界(前記所定
値)は、例えば測光器28から入力された測光データを
用いて求めた濃度の累積率分布(一例として図11参
照)における累積率を基準として設定することができ
る。
【0047】なお、ハイライト部及び非ハイライト部
(シャドー部)の定義は上記に限定されるものではな
く、例えば濃度の累積率分布において累積率R1 %以上
の部分をハイライト部、累積率R2 %以下の部分をシャ
ドー部としてもよい(但しR1 >R2 )。この場合、ハ
イライト側及びシャドー側の濃度として、前記ハイライ
ト部に対応するデータ及びシャドー部に対応するデータ
の各々の平均濃度を用いることができる。
【0048】一方、色バランス演算手段38では、フィ
ルム種分類手段32から入力されたネガフィルム20の
フィルム種に対応する多数の画像のデータを画像データ
記憶手段46から取込み、取り込んだデータに基づい
て、焼付すべき画像のハイライト部の濃度に対応する濃
度域における多数の画像の平均的な色バランスを演算
し、演算結果を露光条件決定手段40へ出力する。この
多数の画像の平均的な色バランスは、具体的には多数の
画像におけるR、G、Bの各色毎の濃度の最大値の平均
値等によって表される。
【0049】露光条件決定手段40には、上述のよう
に、ハイライト・シャドー濃度演算手段36によって演
算されたハイライト側及びシャドー側の濃度と、色バラ
ンス演算手段38によって演算された多数の画像の平均
的な色バランスと、が入力され、入力された情報に基づ
いてネガフィルム20に記録されている画像の露光条件
を決定し、決定した露光条件を露光制御手段42へ出力
する。なお、ハイライト・シャドー濃度演算手段36及
び露光条件決定手段40は本発明の複写条件決定手段に
対応している。一方、露光制御手段42では、入力され
た露光条件に基づいて調光フィルタ部16を制御するこ
とにより、カラーペーパ26への焼付露光条件を制御す
る。
【0050】次に図3のフローチャートを参照し、本第
1実施例の作用として、制御装置30で行われるネガフ
ィルム20に記録された画像をカラーペーパ26に焼付
ける画像焼付処理の詳細について説明する。なお、この
フローチャートに示された処理は、写真焼付装置10に
ネガフィルム20がセットされると実行される。ステッ
プ100では、ネガフィルム20に記録されたDXコー
ドをDXコード読取手段50によって読み取る。ステッ
プ102では予め複数登録されているDXコードの中か
らDXコード読取手段50によって読み取られたDXコ
ードを検索し、ネガフィルム20のフィルム種を判断す
る。この処理はフィルム種分類手段32に対応してい
る。
【0051】なお、後述する露光条件の決定に際して
は、上記で読み取られたDXコードに対応するネガチャ
ネルに記憶されているデータが用いられるが、例えばD
Xコード読取手段50でDXコードを読み取れなかった
場合、或いはDXコードが付与されていないネガフィル
ム20(例えば110、126、120サイズのネガフ
ィルム等)に記録された画像の焼付けを行う等の場合に
は、例えばユーザにネガチャネルを指定させ、該ネガチ
ャネルに記憶されているデータを用いて露光条件を決定
するようにしてもよい。
【0052】画像データ記憶手段36には、過去にネガ
フィルム20に記録されている画像を焼付ける際に、測
光器28により画像を画素毎に分割しかつ各色毎に分解
して測光することによって得られたR、G、B毎の画像
データが、フィルム種毎に分けて蓄積記憶されている。
ステップ104では画像データ記憶手段36に記憶され
ている画像データのうち、ステップ102で判断したフ
ィルム種に対応する画像データを取込み、ステップ10
6では前記フィルム種のフィルム特性を後述するように
して決定した後に、焼付すべきフィルム画像のハイライ
ト部における濃度に対応する濃度域における多数の画像
の平均的な色バランスを表すデータとして、焼付すべき
フィルム画像の3色平均最大濃度Dmxwに対応する濃
度におけるフィルム特性の3色の濃度Dmxj を演算す
る。
【0053】フィルムの特性の決定は、一例として以下
のようにして行われる。なお以下では、フィルム特性曲
線を用いる例を説明する。まず、前記取り込んだデータ
に基づいて、ネガフィルム20の基準値(例えば、R、
G、Bの平均濃度(R+G+B)÷3、或いは特定の色
(例えばG)の濃度等)を演算し、この基準値に対する
前記データの各々のR、G、B濃度の比を求めることに
よって前記フィルム種の特性曲線をR、G、B毎に求め
る。
【0054】一例として、図5(A)にはG濃度に対す
るR濃度の特性曲線を示し、図5(B)には(R+G+
B)÷3濃度に対するR濃度の特性曲線を示す。これら
の特性曲線からフィルム特性として、例えば図6(A)
に示すように露光アンダー部分の勾配γu 、露光オーバ
ー部分の勾配γo を用いることができる。また、図6
(B)に示すように勾配の平均値(γ1+γ2+γ3)
/3や図6(C)に示す勾配γ1、γ2を用いることも
できる。また、フィルム特性として図7や図8に示す関
係を決定し、テーブルに又は関数式の形で記憶する。な
お、フィルム特性をフィルム種毎に予め記憶しておくよ
うにしてもよい。
【0055】上記のようにしてフィルム特性が決定され
ると、次に以下のようにして3色の濃度Dmxj が求め
られる。すなわち、ステップ104で取り込んだデータ
より、多数の画像の各々における各色毎の最大濃度の平
均値DMXR 、DMXG 、DMXB を求め、(2)式に
示すように、これらの平均値をフィルム画像の3色平均
最大濃度Dmxwとして演算する。
【0056】 Dmxw=(DMXR +DMXG +DMXB )÷3 ・・・(2) そして、先に決定したフィルム特性に基づいて、一例と
して図10に示すように、R、G、Bの平均濃度を横軸
に、R、G、Bの各色の濃度を縦軸にとったフィルム特
性曲線上において、フィルム画像の3色平均最大濃度D
mxwに対応する濃度における3色の濃度Dmxj を各
色毎(DmxR 、DmxG 、DmxB )に求める。この
3色平均最大濃度Dmxwに対応する濃度における3色
の濃度Dmxj は、多数の画像のデータより求めたフィ
ルム特性に基づいて算出しているので、3色の濃度Dm
j によって表される多数の画像の平均的な色バランス
は、ネガフィルム20のフィルム特性が反映されてグレ
イ又はグレイに近い一定の色相となる。
【0057】次のステップ108では画像コマを焼付位
置に位置決めし、ステップ110では位置決めした画像
コマを測光器28によってR、G、B毎に測光する。ス
テップ112では前記測光により得られた測光データ
を、濃度を表す画像データdij(但し、iは各画素を表
し、j =1〜3:R、G、Bの各色を表す)に変換した
後に、各画素毎に3色平均濃度diwを次の(3)式に
従って演算する。
【0058】 diw=(diR+diG+diB)÷3 ・・・(3) ステップ114では各画素毎に演算した3色平均濃度d
iwを値の大きさに応じて並べ替えると共に画素の総数
Nを求め、一例として図11に示すように画像の各画素
毎の3色平均濃度diwの累積率分布を作成する。
【0059】次のステップ116では、上記で作成した
累積率分布において、累積率がR%の点における平均濃
度dh(図11参照)を演算する。なお、本実施例では
平均濃度dhを画像のハイライト側とシャドー側との境
界として用いるので、以下ではこれを境界濃度dhと称
する。なお前記Rの具体的数値の一例として、本第1実
施例では50(%)を用いている。
【0060】次のステップ118では露光条件決定処理
を行う。この露光条件決定処理の詳細について、図4の
フローチャートを参照して説明する。まずステップ13
0では、測光データの選択を行う。この測光データの選
択は、前述のステップ106で決定したフィルム特性に
基づいて、露光制御量の演算に用いるデータとして、前
記フィルム特性に応じてRとGとの差R´−G´、Gと
Bとの差G´−B´を軸とする色座標上に想定された特
定色領域、例えば中性色(グレイ)と肌色を含む色領域
に属するデータを選択するもので、以下、特定色領域に
属するデータを選択する方法を説明する。
【0061】まず、前述のように、多数の画像のデータ
より求めた平均的ネガフィルムの3色の濃度R0
0 、B0 、3色の平均濃度D0 =(R0 +G0
0 )/3を用いて図7に示す曲線をR0 、G0 、B0
各々について作成し、次に特定色領域に近い領域のデー
タを選択するために、上記直線に対してオフセット量d
11、d 12、d21、d22、d31、d32を露光アンダー、ノ
ーマル露光、露光オーバーの各々について定め、図7に
破線で示した領域を定める。そして、各画素毎の3色の
平均濃度diwに対する特定色(例えばR)のデータd
iRが図7の破線で示した領域内に含まれているか否かを
判断する。同様にデータdiG、diBについてもG、Bに
関する図7のような破線内の領域に含まれているか否か
を判断する。
【0062】データdijの3色全てが平均的ネガフィル
ムの濃度R0 、G0 、B0 に関して図7のように定めら
れた領域に含まれている場合にのみ、該画素のデータを
選択して露光制御量の演算に用いる。なお、データ
iR、diG、diBの何れかが上記領域に含まれていない
画素のデータは露光制御量の演算に用いないか、又はデ
ータdiR、diG、diBの平均値、或いは図7に破線で示
す領域内に属するデータの平均値等に換算して3色の露
光制御量に共通に用いることができる。また、上記のオ
フセット量d11〜d32はフィルム種又は勾配R0
0 、G0 /D0 、B0/D0 によって変更するのが好
ましい。
【0063】また、測光データの選択は次のように行っ
てもよい。すなわち多数の画像のデータより求めた平均
的ネガフィルムの濃度R0 、G0 、B0 について図7で
説明した特性曲線を図8のように定めておく。次いで、
この特性曲線を用いてデータdiR、diG、diBについて
特開昭60-27352号公報に示されているような方法でD 0
に変換してR’、G’、B’を求める。この変換によ
り、平均的ネガフィルムと同じ色バランスを持つデータ
は等しいR’、G’、B’の濃度に変換される。そして
このR’、G’、B’を色度図上で露光制御量の演算に
用いるか否かを判断する。なお、露光制御量の演算に用
いるデータを選択するにあたっては、特開昭 61-198144
号公報、特開昭 61-223731号公報に記載されている測光
データの選択的重み付けを行ってもよい。
【0064】更に、上記で選択したデータを、例えば特
開昭 61-198144号公報、特開昭 61-223731号公報、特開
昭 61-232442号公報等に示されている方法により分類
し、更に選択するようにしてもよい。すなわち、最初に
特定色領域に対応する点を原点としてデータの規格化を
行う。次に規格化したR、G、B毎のデータR’、
G’、B’を用いてR’−G’、G’−B’を演算し、
色座標テーブルより図9に示すような色領域を各測定点
(各画素)について決定する。そして、中性色又は肌色
を含む色座標上の閉じた領域の色、又は中性色および肌
色を含む色座標上の閉じた領域の色(例えば、図9の0
(中性色)、1、3(肌色)の領域)の領域に属する測
定点を選択する。上記により、カラーフェリアを発生さ
せる可能性のある測定点のデータが除外されるので、上
記で選択されたデータのみを用いることにより、カラー
補正の程度を低下させることなく露光条件を決定するこ
とができる。
【0065】ステップ132では、上記で選択したデー
タをステップ102で判断したフィルム種と対応させて
画像データ記憶手段46に記憶する。ステップ134で
は上記で選択したデータに対し、各画素の3色の平均濃
度diwの値が前述の境界濃度dh以上か否かを判定す
ることにより、各画素が画像のハイライト側に属してい
るか、画像のシャドー側に属しているかを各画素毎に判
断した後に、画像のハイライト側に属していると判断し
た画素のデータを用い、次の(4)式に従って画像のハ
イライト側の平均濃度Dhj を演算する。なお、Nhは
画像のハイライト側に属している画素数である。
【0066】
【数1】
【0067】ステップ136では画像のシャドー側に属
していると判断した画素のデータを用い、次の(5)式
に従って画像のシャドー側の平均濃度Dsj を演算す
る。なおNsは画像のシャドー側に属している画素数で
ある。
【0068】
【数2】
【0069】ステップ138では次の(6)式に従っ
て、画像のシャドー側平均濃度Dsj を多数の画像の平
均的な色バランスを表す3色濃度Dmxj で修正し、3
色の修正濃度データDmj を演算する。
【0070】 Dmj =Dsw+{Dmxj −(DmxR +DmxB +DmxB )÷3} ...(6) 但し、Dsw:画像のシャドー側の3色平均濃度 すなわち、Dsw=(DsR +DsG +DsB )÷3 上記(6)式より明らかなように、修正濃度データDm
j は、シャドー側の3色平均濃度Dswを、多数の画像
のデータより求めた3色濃度Dmxj によって表され
る、焼付すべきフィルム画像の3色平均最大濃度Dmx
wに対応する濃度における多数の画像の平均的な色バラ
ンスに応じて修正することによって求められる。
【0071】ステップ140では、(7)式に従って3
色の露光制御量Dj を演算する。 Dj =K1 ・Dhj +K2 ・Dmj ・・・(7) 但し、K1 ,K2 :係数(K1 +K2 =1.0 ,K1
0) 上記(7)式より明らかなように露光制御量Dj は、画
像のハイライト側の平均濃度Dhj と修正濃度データD
j とに各々重み係数K1 、K2 を付与して加えること
により求められる。上記により、平均濃度Dhj によっ
て表される画像のハイライト側の濃度及び色バランスが
露光制御量Dj に反映される。
【0072】また(7)式では、露光制御量Dj の3色
のバランスは、画像のハイライト側の平均濃度Dhj
3色のバランスのみに依存するものではなく、修正濃度
データDmj の3色のバランス、すなわち焼付すべきフ
ィルム画像のハイライト部の濃度(この場合は3色平均
最大濃度Dmxw)に対応する濃度における多数の画像
の平均的な色バランスに応じても変化する。従って、例
えば逆光シーンを撮影した画像等のように複写すべき画
像の主要部の濃度がハイライト側の平均濃度Dhj と大
きく異なっていた場合、或いは複写すべき画像に小面積
のハイライト部が存在していた等の場合、ハイライト側
の平均濃度Dhj の3色のバランスが画像の主要部にお
ける3色のバランスに対して偏倚することが多いが、上
記ではハイライト側の平均濃度Dhj の3色のバランス
による影響が修正濃度データDm j によって軽減される
ので、露光制御量Dj として適切な値が得られる。
【0073】更に、修正濃度データDmj の3色のバラ
ンスは、前述の3色濃度Dmxj が表す多数の画像の平
均的な色バランスに対応しているが、この3色濃度Dm
jは、多数の画像から得られた測光データのうち測光
データ選択手段34によって選択されたデータ、すなわ
ちカラーフェリアの原因となるデータが除去されたデー
タを用いて求められ、画像のハイライト側の平均濃度D
j についても、焼付すべき画像から得られた測光デー
タのうち測光データ選択手段34によって選択されたデ
ータを用いて演算される。従って、何れもカラーフェリ
アの原因となるデータが除去されたデータに基づいて演
算されているので、修正濃度データDm j 及び画像のハ
イライト側の平均濃度Dhj を用いて演算した露光制御
量Dj から前記カラーフェリアの原因となるデータによ
る影響を排除することができ、プリント画像にカラーフ
ェリアが発生しないように露光条件を決定することがで
きる。
【0074】ステップ142では上記で演算した3色の
露光制御量Dj 、及び基準露光条件設定手段48によっ
て設定された基準露光条件を用いて、次の(8)式に従
って各色毎の露光量から成る露光条件を決定する。
【0075】 logEj =Sj (Dj −Dnj )+Dpj ・・・(8) 但し、Ej :各色毎の露光量 Sj :各色毎のスロープ係数 Dnj :基準ネガ濃度 Dpj :その他の露光量補正データ なお、上記(8)式において、基準ネガ濃度Dnj 及び
露光量補正データDp j の一部は、基準露光条件設定手
段48により設定される基準露光条件に対応しており、
基準露光条件に基づいて設定され、上記以外の露光量補
正データDpj及びスロープ係数Sj は、画像データ記
憶手段46に記憶されたネガフィルム20のフィルム種
に対応するチャネルデータが読み出されることによって
設定される。
【0076】また、(8)式では前述の露光制御量Dj
を用いて露光条件を演算しているので、画像の主要部の
濃度が画像のハイライト部の濃度と大きく異なっていた
場合や、画像に小面積のハイライト部が存在していた等
の場合にも、画像の主要部がフィルム特性に応じた適正
な色バランスとなるように露光条件を決定することがで
きる。従って、画像の内容が上記のようにハイライト部
を重視することが好ましくない内容であったとしても、
フィルム種によって異なるフィルム特性に応じて、画像
の主要部が適正な色バランスとなるように露光条件を決
定でき、適正な画像品質のプリント画像を高い得率で得
ることができる。
【0077】上記のようにして露光条件が決定される
と、図3のフローチャートのステップ120へ移行し、
焼付位置に位置決めされた画像コマがカラーペーパ26
へ上記で決定した露光条件で焼付されるように調光フィ
ルタ部60を制御する。次のステップ122では1本の
ネガフィルム20に記録された画像コマの焼付処理が終
了したか否か判定する。ステップ122の判定が否定さ
れた場合にはステップ108へ戻り、ステップ122の
判定が肯定されるまでステップ108〜122を繰り返
す。ステップ122の判定が肯定されると処理を終了す
る。
【0078】〔第2実施例〕次に本発明の第2実施例に
ついて説明する。なお、本第2実施例の構成は先に説明
した第1実施例と同一であるので同一の符号を付して構
成の説明を省略し、以下、本第2実施例に係る露光条件
決定処理を示す図12のフローチャートを参照して本第
2実施例の作用を説明する。
【0079】ステップ150では、第1実施例で説明し
た図4のフローチャートのステップ130と同様に測光
データの選択を行い、次のステップ152では、図4の
フローチャートのステップ132と同様に選択したデー
タをフィルム種と対応させて画像データ記憶手段46に
記憶する。ステップ154では上記で選択したデータか
ら特定の1画素に対応するデータdijを取り出し、次の
ステップ156では、先に記載した(3)式に従って、
前記特定の画素の3色平均濃度diwを演算する。
【0080】ステップ158では、ステップ156で演
算した特定の画素の3色平均濃度diwが、第1実施例
で説明した累積率分布において累積率がR%の点におけ
る境界濃度dh以上か否かを判定する。なお、本第2実
施例ではR%として50%以外の値を用いてもよい。ス
テップ158の判定が肯定された場合には、ステップ1
60で次の(9)式に従ってハイライト側積算濃度Dh
j に特定の画素の3色平均濃度diwを積算すると共
に、(10)式に従ってハイライト側画素数Nhをカウン
トアップし、ステップ164へ移行する。
【0081】 Dhsj =Dhsj +dij ・・・(9) Nh=Nh+1 ・・・(10) また、ステップ158の判定が否定された場合は、ステ
ップ162で次の(11)式に従ってシャドー側積算濃度
Dssj に特定の画素の3色平均濃度diwを積算する
と共に、(12)式に従ってシャドー側画素数Nsをカウ
ントアップし、ステップ164へ移行する。
【0082】 Dssj =Dssj +dij ・・・(11) Ns=Ns+1 ・・・(12) ステップ164では、(13)式に従って全画素数Nをカ
ウントアップする。
【0083】 N=N+1 ・・・(13) ステップ166では、ステップ150で選択した全ての
画素のデータに対する処理を行ったか否か判定する。ス
テップ166の判定が否定された場合にはステップ15
4へ戻り、他の画素のデータに対して上記処理を繰り返
す。これにより、3色平均濃度diwの値が基準として
の濃度dh以上の画素については、3色平均濃度diw
がハイライト側積算濃度Dhsj に積算されると共にハ
イライト側画素数Nhにカウントされ、3色平均濃度d
iwが濃度dh未満の画素については、3色平均濃度d
iwがシャドー側積算濃度Dssj に積算されると共に
シャドー側画素数Nsにカウントされることになる。
【0084】ステップ166の判定が肯定されるとステ
ップ168へ移行し、3色のシャドー側積算濃度Dss
j のうち、Rに対応する積算濃度DssR 及びBに対応
する積算濃度DssB を、次の(14)及び(15)式に従
って、焼付すべきフィルム画像の3色平均最大濃度Dm
xwに対応する濃度における多数の画像の3色のバラン
スを表す3色濃度Dmxj により修正する。
【0085】 DssR =DssG +Ns・(DmxR −DmxG ) ・・・(14) DssB =DssG +Ns・(DmxB −DmxG ) ・・・(15) 上記は、シャドー側積算濃度Dssj が表す色バランス
を、焼付すべきフィルム画像の3色平均最大濃度Dmx
wに対応する濃度における多数の画像のGを基準とする
色バランスに置き換えることに相当し、シャドー側積算
濃度Dssj の平均値(シャドー側の3色平均濃度)が
変化することはない。従って、次のステップ170でシ
ャドー側積算濃度Dssj を用いて演算される露光制御
量Dj に焼付すべき画像の濃度が正確に反映されること
になる。
【0086】ステップ170ではハイライト側積算濃度
Dhsj と、上記で色バランスを修正したシャドー側積
算濃度Dssj とを用い、3色の露光制御量Dj を次の
(16)式に従って演算する。
【0087】 Dj =(Dhsj +Dssj )÷N ・・・(16) (16)式では、ハイライト側積算濃度Dhsj とシャド
ー側積算濃度Dssj とを単純に加算して全画素数Nで
除しているので、上式により演算される露光制御量Dj
は、ハイライト側積算濃度Dhsj にはNh÷N、色バ
ランスが修正されたシャドー側積算濃度Dssj にはN
s÷Nの重みが各々付与され、すなわち画像のハイライ
ト側画素数Nh及びシャドー側画素数Nsに比例した重
みが付与されることになる。
【0088】次のステップ172では上記で演算された
露光制御量Dj を用い、(8)式に従って露光条件Ej
を演算する。上記では、例えば画像中に面積が小さいハ
イライト部が存在していた場合には、ハイライト側画素
数Nhの値が小さくなることによってハイライト側積算
濃度Dhsj に対する重み係数が小さくされて露光制御
量Dj が演算されるので、前記小面積のハイライト部の
色バランスが特定の色に偏倚していたとしても、露光制
御量Dj 及び露光条件が前記色バランスの偏倚の影響を
受ける度合いは軽減されることになる。従って、画像中
に小面積のハイライト部が存在していた場合にも、画像
の主要部を適正な色バランスで焼付けできるように露光
条件が決定されるので、適正な画像品質のプリント画像
をより高い得率で得ることができる。
【0089】〔第3実施例〕次に本発明の第3実施例に
ついて説明する。なお、第1実施例と同一の部分には同
一の符号を付し、説明を省略する。図13に示すよう
に、第4実施例に係る写真焼付装置62は測光器28が
省略されており、これに代えて露光部64と別に測光部
66が設けられている。測光部66は焼付位置よりもネ
ガフィルム搬送方向(図13矢印A方向)上流側に配置
されており、ネガフィルム20の下方側に配置されたラ
ンプハウス70を備えている。測光部66を通過するネ
ガフィルム20にはランプハウス70から射出された光
が照射される(ランプハウス70からの光が照射される
位置を測光位置と称する)。測光位置におけるネガフィ
ルム20の上方にはレンズ72、測光器74が順に配置
されている。
【0090】ランプハウス70から射出されてネガフィ
ルム20を透過した光は、レンズ72によって測光器7
4の受光面に結像される。測光器74はマトリクス状に
配置された多数の受光素子を備えており、各受光素子に
おいて各々受光光量をR、G、Bの各色に分解して測定
することにより、ネガフィルム20に記録された画像
が、多数個に分割されかつ複数色に分解されて測光され
る。なお、測光部66と露光部64との間にはネガフィ
ルム20を一時的に貯留するためのリザーバ部68が形
成されており、測光位置で画像が測光されたネガフィル
ム20は、リザーバ部68に一旦貯留された後に、露光
部64へ送られるようになっている。
【0091】測光器74の出力端は制御装置30の測光
データ記憶手段47に接続されており、測光器74によ
る測光によって得られた測光データは測光データ記憶手
段47に入力される。この写真焼付装置62ではDXコ
ード読取手段50及びフィルム種分類手段32が省略さ
れており、測光器74から入力された測光データはフィ
ルム種毎に分類されることなく測光データ記憶手段47
に記憶される。
【0092】この写真焼付装置62では露光部64にお
ける画像の焼付露光に先立ち、測光部66においてネガ
フィルム20に記録された複数の画像を順次測光する。
なお画像が測光されたネガフィルム20は、順次リザー
バ部68に送られて貯留される。測光により得られたデ
ータは測光データ記憶手段47に順次記憶されるが、1
本のネガフィルム20に記録されている全ての画像が測
光され、測光データ記憶手段47に前記全ての画像の測
光データが記憶蓄積されると、リザーバ部68に貯留さ
れているネガフィルム20が順次搬送され、露光部64
において画像焼付処理が行われる。
【0093】この画像焼付処理では、第1実施例及び第
2実施例で用いていた同一フィルム種のネガフィルムに
記録された多数の画像のデータに代えて、請求項4にも
記載したように、同一のネガフィルム20に記録された
複数の画像のデータを用いて行う。すなわち、測光デー
タ記憶手段47は色バランス演算手段38、測光データ
選択手段34及びハイライト・シャドー濃度演算手段3
6に各々接続されており、色バランス演算手段38及び
測光データ選択手段34には同一のネガフィルム20に
記録された複数の画像のデータが測光データ記憶手段4
7から入力され、ハイライト・シャドー濃度演算手段3
6には焼付けを行う画像のデータのみが測光データ記憶
手段47から入力される。
【0094】色バランス演算手段38では、入力された
データに基づいて、第1実施例又は第2実施例に記載し
たようにして焼付すべきフィルム画像の3色平均最大濃
度Dmxwに対応する濃度における前記複数の画像の平
均的な色バランスを演算する。また測光データ選択手段
34では、入力された複数の画像のデータのうちの焼付
けを行う画像のデータを、前記複数の画像のデータを用
いて第1実施例に記載したようにして規格化し、規格化
したデータから露光条件の決定に必要なデータのみを選
択し、ハイライト・シャドー濃度演算手段36に出力す
る。
【0095】また、ハイライト・シャドー濃度演算手段
では、測光データ記憶手段47から入力されたデータを
用いて濃度の累積率分布を求めてハイライト側とシャド
ー側との境界を求めた後に、該境界と測光データ選択手
段34から入力されたデータとに基づいてハイライト側
及びシャドー側の濃度を演算する。露光条件決定手段4
0では、上記で演算された複数の画像のハイライト側の
平均的な色バランス、焼付けを行う画像のハイライト側
及びシャドー側の濃度に基づいて、第1実施例及び第2
実施例と同様にして露光条件を決定する。
【0096】上述の同一のネガフィルム20に記録され
た複数の画像のデータは、前記ネガフィルム20のフィ
ルム特性を反映していると考えられるので、第1及び第
2実施例のように多数の画像のデータを用いた場合に略
等しい、適正な露光条件を得ることができる。また上記
では、必ずしも焼付すべきネガフィルム20のフィルム
種を判断する必要がないので、例えば110、126、
120サイズ等のようにDXコードが付与されておら
ず、フィルム種の判断が困難なネガフィルムに対しても
適正な露光条件が得られる。
【0097】なお、上述の同一のネガフィルム20に記
録された複数の画像のデータを用いて行う露光条件決定
処理が適用可能な写真焼付装置としては、図13に示し
た構成の写真焼付装置62に限定されるものではなく、
例えば測光部66と露光部64とが別体(測光部と露光
部との間にネガフィルムの搬送路が形成されていない)
となっている構成であってもよい。この場合、測光部6
6では測光によって得られたデータを本発明の記憶手段
に相当するメモリカード等の記憶媒体に順次記憶し、露
光部64ではメモリカード等の記憶媒体に記憶されてい
るデータを読み出す等により、同一のネガフィルム20
に記録された複数の画像のデータを取得することができ
る。また、図1に示した構成の写真焼付装置において、
ネガフィルム20を所定方向に搬送しながら同一のネガ
フィルム20に記録された複数の画像を順次測光してデ
ータを記憶し、次にネガフィルム20の搬送方向を反転
し、前記記憶したデータに基づいて前記複数の画像の露
光を順次行うようにしてもよい。
【0098】なお、上記では(8)式の基準ネガ濃度D
j を含む基準露光条件を、基準露光条件設定手段48
により基準フィルム種の条件設定用フィルムを用いて設
定するようにしていたが、これに限定されるものではな
く、例えば調光フィルタ部16とミラーボックス18と
の間に、露光光路に対して進退移動可能に減光フィルタ
等を配置し、該減光フィルタを透過した光を測光器28
で測光することによって得られた測光値を基準ネガ濃度
Dnj の代わりに用いてもよい。
【0099】また、上記実施例で説明した露光条件決定
処理は、基準フィルム種として各色毎のフィルム特性の
バランス(階調バランス)が揃っているネガフィルムを
設定することが好ましいが、階調バランスの揃っていな
いネガフィルムを基準フィルム種としてもよい。この場
合には、カラーペーパ26として、基準フィルムのフィ
ルム特性に合ったペーパ特性を有するカラーペーパを用
いることが好ましく、かつ以下のようにして、基準フィ
ルム種と焼付ける画像が記録されたネガフィルム20と
のフィルム特性差を補正することが好ましい。
【0100】すなわち、図3のフローチャートのステッ
プ106で3色の濃度Dmxj を求める際に用いるフィ
ルム特性曲線として、一例として図10に示すフィルム
特性曲線をそのまま用いずに、該フィルム特性曲線の傾
きを、(当該フィルム種のフィルム特性曲線の傾き÷基
準フィルム種のフィルム特性曲線の傾き)で補正して用
いる。これは基準フィルム種のフィルム特性曲線の傾き
を「1.0 」として当該フィルム種のフィルム特性曲線を
補正することに相当する。上記のようにして補正したフ
ィルム特性曲線を用いて、多数の画像の平均的な色バラ
ンスを表す3色の濃度Dmxj を求めることにより、フ
ィルム特性差が補正された3色の濃度Dmxj が得られ
る。従って、このDmxj を用いることにより、基準フ
ィルム種のフィルム特性に合ったペーパ特性を有するカ
ラーペーパ26に、ネガフィルム20に記録された画像
を適正な画像品質で焼付できる露光条件が得られる。
【0101】また、基準フィルム種のフィルム特性に合
ったペーパ特性を有するカラーペーパ26を用いる場合
は、基準フィルム種のフィルム特性と前記カラーペーパ
26のペーパ特性とに相関があるので、カラーペーパ2
6のペーパ特性の階調バランスに応じてフィルム特性曲
線を補正することにより、前述のフィルム特性差の補正
を行うことも可能である。具体的には、図10に示すフ
ィルム特性曲線の傾きを、修正値mj =(カラーペーパ
の3色の平均階調÷カラーペーパの各色毎の平均階調)
で補正する。一例として、カラーペーパ26の各色毎の
平均階調がR=2.73、G=3.18、B=2.64であった場
合、3色の平均階調は2.85(= (2.73+3.18+2.64)÷
3)となる。従って、フィルム特性曲線の傾きを、Rに
ついては1.04倍(=2.85÷2.73)、Gについては0.90倍
(=2.85÷3.18)、Bについては1.08倍(=2.85÷2.6
4)して用いる。このようにして補正したフィルム特性
曲線を用いることによりフィルム特性差が補正された3
色の濃度Dmxj が得られ、ネガフィルム20に記録さ
れた画像を適正な画像品質でカラーペーパ26に焼付け
できる露光条件が得られる。
【0102】なお、上記補正を行うためには前述の階調
データ等のようにカラーペーパ26のペーパ特性を表す
情報を取得する必要があるが、この情報は、複写装置に
おいてカラーペーパ26に対し露光、現像、濃度測定等
の処理を行って自動的に求めるようにしてもよいし、ユ
ーザにキーボード等の入力手段を介して入力設定させる
ようにしてもよい。
【0103】更に、上記では焼付すべきフィルム画像の
ハイライト部の濃度として3色平均最大濃度Dmxwを
用い、フィルム特性曲線上で3色平均最大濃度Dmxw
に対応する濃度における多数の画像の平均的な色バラン
スを表す3色の濃度Dmxjを演算するようにしていた
が、本発明はこれに限定されるものではなく、3色平均
最大濃度Dmxwに代えて、焼付すべきフィルム画像の
ハイライト部における3色平均濃度を用い、該3色平均
濃度に対応する濃度における3色の濃度Dmx j を求め
るようにしてもよい。また、多数の画像の平均的な色バ
ランスを表すデータとして、焼付すべきフィルム画像の
3色平均最大濃度Dmxwに対応する3色の濃度Dmx
j と、前記フィルム画像の3色平均最小濃度Dmnwに
対応する3色の濃度Dmnj と、の各々に、Dmxj
重みが重くなるように重み係数を付与して各色毎に加算
した値を用いてもよい。
【0104】更に、上記ではシャドー側のデータを、焼
付すべきフィルム画像のハイライト部の濃度に対応する
濃度における多数の画像の平均的な色バランスを表すデ
ータによって修正するようにしていたが、これに代え
て、焼付すべきフィルム画像の主要部に相当する濃度に
対応する濃度域における多数の画像の平均的な色バラン
スを表す情報を用いて画像のシャドー側のデータを修正
するようにしてもよい。焼付すべきフィルム画像の主要
部に相当する領域の抽出は、所定の形状の色領域を画像
の主要部として抽出、選択するようにしてもよいし、統
計的に画像の主要部は画像の中央部に位置している確率
が高く、画像の周縁部は背景部である確率が高い等の事
実に基づいてフィルム画像中の主要部に対応する領域を
推定、抽出するようにしてもよい。
【0105】上記のようにして抽出したフィルム画像の
主要部に相当する領域における3色平均濃度等を演算
し、該演算した濃度に対応する濃度域における多数の画
像の平均的な色バランスを用い、(8)式又は(14)、(1
5)式に基づいてシャドー側のデータの色バランスを修正
することができる。このように、焼付すべき画像のハイ
ライト部の濃度に代えて焼付すべき画像の主要部に相当
する濃度を用い、前記濃度に対応する濃度域における多
数の画像の平均的な色バランスを用いても、逆光で撮影
された画像やストロボを用いて撮影された画像等を、主
要部の色バランスが適正となるように焼付露光できる露
光条件を得ることができる。
【0106】また一般に写真焼付装置では、焼付時に全
画面の3色平均濃度に対する濃度補正量が演算される
が、この濃度補正量の演算は、具体的には例えば特開昭
51-138435号公報、或いは特開昭 61-2145号公報等に記
載されているように、画像の最大濃度、最小濃度、平均
濃度、画面の上半分又は下半分の濃度、コントラストの
有る部分(隣接する画素間で濃度差が生じている部分)
の濃度等を画像特徴量として抽出し、抽出した画像特徴
量に基づいて画像の主要部濃度が適正に焼付されるよう
に統計的に演算される。焼付すべき画像に対して演算さ
れた濃度補正量から、例えば(17)式により主要部に相当
する濃度を求めることができ、該求めた濃度に対応する
濃度域における多数の画像の平均的な色バランスを用い
てシャドー側のデータの色バランスを補正し、主要部を
適正に焼付できる露光条件を得ることができる。主要部
に相当する濃度の演算は、例えば次の(17)式に基づいて
行うことができる。
【0107】 Dmj =Dw+K・Dkey ・・・(17) 但し、Dkey :焼付すべき画像に対する濃度補正量
(「0」:補正無し) Dw :全画面の3色平均濃度 K :係数 なお係数Kとしては、例えばDkey が1.0 増加する毎に
露光量を20%増加させる場合には、Dkey の値の変化に
応じて前記割合で露光量が変化するように値を設定する
(例えば「0.07」等)ことができる。
【0108】また、上記では多数の画像の平均的な色バ
ランスを表すデータを求めるためのフィルム特性曲線と
して、図10に示すように横軸をR、G、Bの平均濃
度、縦軸をR、G、Bのうちの何れか1色の濃度とした
フィルム特性曲線を用いていたが、これに限定されるも
のではなく、フィルム特性を表す任意の特性曲線を用い
ることができ、例えば何れか1色を基準とした色差(例
えばR−G、B−G)を縦軸にとったフィルム特性曲線
を用いることができる。
【0109】更に、ネガフィルムのフィルム特性曲線
は、特にシャドー側に対応する下端部において非線形的
に複雑に変化していることが一般的であり、露光条件に
おけるスロープ係数は前記非線形的に変化している部分
による影響を低減し、適正な画像品質のプリント画像を
得るために設けられている。これに対し、本発明は複写
すべき画像のシャドー側の色バランス情報を用いずに、
すなわち非線形的に変化している部分に対応するデータ
については3色平均濃度を表す情報のみを抽出して用い
て露光条件を決定するため、スロープ係数を「1.0 」に
固定的に設定する(スロープ係数による補正を行わな
い)ようにしても、適正な画像品質のプリント画像を高
い得率で得ることができる。上記のように、スロープ係
数を「1.0 」に固定的に設定する場合、光源光量の変動
等は管理する必要はあるものの、スロープ係数の設定・
管理が不要となるので、基準フィルム種の条件設定用フ
ィルムを用いることなく条件設定、維持管理を行うこと
が可能となる。
【0110】また、上記では複写装置の一例として写真
焼付装置を例に説明したが、本発明はフィルムに記録さ
れた画像を複写材料に記録する各種の複写装置、例えば
プリンタプロセッサや写真引延し機等の他の写真処理装
置や、マイクロフィルムに記録された画像を複写材料に
複写する複写装置等を含むものである。また、上記では
フィルムとしてネガフィルムを例に説明したが、ポジフ
ィルムを用いることも可能である。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
に係る複写装置は、所定のフィルムに記録された複写す
べき画像を測光手段により多数個に分割しかつ複数色に
分解して測光すると共に、少なくとも所定のフィルムと
同一フィルム種のフィルムに記録された複数の画像を測
光することによって得られたデータを記憶手段に記憶し
ておき、記憶手段に記憶された所定のフィルムと同一フ
ィルム種のフィルムに記録された複数の画像を測光する
ことによって得られたデータに基づいて、色バランス演
算手段では複写すべき画像のハイライト部又は主要部に
相当する濃度に対応する濃度域における複数の画像の平
均的な色バランスを演算し、複写条件決定手段では測光
手段による測光によって得られた複写すべき画像のデー
タのうち、複写すべき画像の非ハイライト部に対応する
データを前記演算された色バランスに応じて修正し、前
記修正したデータ及び複写すべき画像のハイライト部に
対応するデータを用いて複写条件を決定するようにした
ので、複写すべき画像の内容、複写すべき画像が記録さ
れたフィルムの種類に拘わらず適正な画像品質の複写画
像を高い得率で得ることができる、という優れた効果を
有する。
【0112】また、請求項2記載の発明は、複写条件決
定手段が、前記修正したデータと、複写すべき画像のハ
イライト部に対応するデータと、に各々所定の重み係数
を付与して加えた値に基づいて複写条件を決定すると共
に、測光によって得られたデータのうち、複写すべき画
像のハイライト部に対応するデータと非ハイライト部に
対応するデータとの比率に応じて重み係数を変更するよ
うにしたので、上記効果に加え、複写すべき画像中に小
面積のハイライト部が存在していた場合にも、画像の主
要部の色バランスが適正となるように複写条件を設定す
ることができ、適正な画像品質の複写画像をより高い得
率で得ることができる、という効果が得られる。
【0113】また、請求項3記載の発明は、所定のフィ
ルムのフィルム種を判断する判断手段を更に備え、記憶
手段はフィルム種の異なる複数のフィルムに各々記録さ
れた複数の画像を測光することによって得られたデータ
をフィルム種と対応させて記憶するようにしたので、上
記効果に加え、色バランスとしてフィルム特性を反映し
た適正な値が演算され、より適正な複写条件を得ること
ができる、という効果が得られる。
【0114】また、請求項4記載の発明は、記憶手段
が、所定のフィルムと同一フィルム種のフィルムに記録
された複数の画像を測光することにより得られたデータ
として、所定のフィルムに記録された複数の画像を測光
することによって得られたデータのみを記憶するように
したので、上記効果に加え、所定のフィルムのフィルム
種を判断する必要がなくなると共に、フィルム種の判断
が困難なフィルムに対しても適正な複写条件を得ること
ができる、という効果が得られる。
【0115】請求項5記載の発明に係る複写条件決定方
法は、所定のフィルムに記録された複写すべき画像を多
数個に分割しかつ複数色に分解して測光すると共に、所
定のフィルムと同一フィルム種のフィルムに記録された
複数の画像を測光することにより得られたデータに基づ
いて複写すべき画像のハイライト部又は主要部に相当す
る濃度に対応する濃度域における複数の画像の平均的な
色バランスを演算し、測光によって得られた複写すべき
画像のデータのうち、複写すべき画像の非ハイライト部
に対応するデータを前記演算した色バランスに応じて修
正し、修正したデータ及び複写すべき画像のハイライト
部に対応するデータを用いて前記複写すべき画像の複写
条件を決定するようにしたので、複写すべき画像の内
容、複写すべき画像が記録されたフィルムの種類に拘わ
らず、適正な画像品質の複写画像が高い得率で得られる
ように複写条件を決定することができる、という優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る写真焼付装置の概略構成を示
すブロック図である。
【図2】フィルム種分類手段、基準露光条件設定手段、
画像データ記憶手段の構成を概念的に示すブロック図で
ある。
【図3】第1実施例の作用として、画像焼付処理の内容
を説明するフローチャートである。
【図4】第1実施例に係る露光条件決定処理を説明する
フローチャートである。
【図5】(A)及び(B)はフィルム特性曲線の一例を
示す線図である。
【図6】(A)乃至(C)はフィルム特性を説明するた
めの線図である。
【図7】測光データを選択する領域を示す線図である。
【図8】測光データを変換する領域を示す線図である。
【図9】色領域を示す線図である。
【図10】多数の画像のデータより求めたフィルム特性
に基づき、R、G、Bの平均濃度とR、G、Bの各色の
濃度との関係を表すフィルム特性曲線において、フィル
ム画像の3色平均最大濃度Dmxwに対応する3色の濃
度Dmxj を求める処理を説明するための線図である。
【図11】各画素毎の測光データを3色平均濃度値の大
きさに応じて並べ替え、値の小さいものから累積してい
ったときの、3色平均濃度と累積率との関係を表す線図
である。
【図12】第2実施例に係る露光条件決定処理を説明す
るフローチャートである。
【図13】第3実施例に係る写真焼付装置の概略構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
10 写真焼付装置 20 ネガフィルム 26 カラーペーパ 28 測光器 30 制御装置 32 フィルム種分類手段 36 ハイライト・シャドー濃度演算手段 38 色バランス演算手段 40 露光条件決定手段 42 露光制御手段 46 画像データ記憶手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定のフィルムに記録された複写すべき
    画像を多数個に分割しかつ複数色に分解して測光する測
    光手段と、 少なくとも前記所定のフィルムと同一フィルム種のフィ
    ルムに記録された複数の画像を測光することによって得
    られたデータを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された前記所定のフィルムと同一フ
    ィルム種のフィルムに記録された複数の画像を測光する
    ことによって得られたデータに基づいて、複写すべき画
    像のハイライト部又は主要部に相当する濃度に対応する
    濃度域における複数の画像の平均的な色バランスを演算
    する色バランス演算手段と、 前記測光手段による測光によって得られた複写すべき画
    像のデータのうち、複写すべき画像の非ハイライト部に
    対応するデータを前記色バランス演算手段によって演算
    された色バランスに応じて修正し、前記修正したデータ
    及び複写すべき画像のハイライト部に対応するデータを
    用いて前記複写すべき画像の複写条件を決定する複写条
    件決定手段と、 前記複写条件決定手段によって決定された複写条件に基
    づいて前記複写すべき画像を複写材料に複写する複写手
    段と、 を含む複写装置。
  2. 【請求項2】 前記複写条件決定手段は、前記修正した
    データと、複写すべき画像のハイライト部に対応するデ
    ータと、に各々所定の重み係数を付与して加えた値に基
    づいて前記複写条件を決定すると共に、 前記測光手段による測光によって得られたデータのう
    ち、複写すべき画像のハイライト部に対応するデータと
    非ハイライト部に対応するデータとの比率に応じて前記
    重み係数を変更する、 ことを特徴とする請求項1記載の複写装置。
  3. 【請求項3】 前記所定のフィルムのフィルム種を判断
    する判断手段を更に備え、 前記記憶手段は、フィルム種の異なる複数のフィルムに
    各々記録された複数の画像を測光することによって得ら
    れたデータをフィルム種と対応させて記憶する、 ことを特徴とする請求項1記載の複写装置。
  4. 【請求項4】 前記記憶手段は、前記所定のフィルムと
    同一フィルム種のフィルムに記録された複数の画像を測
    光することにより得られたデータとして、前記所定のフ
    ィルムに記録された複数の画像を測光することによって
    得られたデータのみを記憶する、 ことを特徴とする請求項1記載の複写装置。
  5. 【請求項5】 所定のフィルムに記録された複写すべき
    画像を多数個に分割しかつ複数色に分解して測光すると
    共に、前記所定のフィルムと同一フィルム種のフィルム
    に記録された複数の画像を測光することにより得られた
    データに基づいて複写すべき画像のハイライト部又は主
    要部に相当する濃度に対応する濃度域における複数の画
    像の平均的な色バランスを演算し、 前記測光によって得られた複写すべき画像のデータのう
    ち、複写すべき画像の非ハイライト部に対応するデータ
    を前記演算した色バランスに応じて修正し、 前記修正したデータ及び複写すべき画像のハイライト部
    に対応するデータを用いて前記複写すべき画像の複写条
    件を決定する、 複写条件決定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017017715A (ja) * 2016-07-26 2017-01-19 キヤノン株式会社 撮像装置及び露出制御方法

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JP2017017715A (ja) * 2016-07-26 2017-01-19 キヤノン株式会社 撮像装置及び露出制御方法

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