JPH0892600A - 混合溶剤組成物、それを用いる洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

混合溶剤組成物、それを用いる洗浄方法及び洗浄装置

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JPH0892600A
JPH0892600A JP6252742A JP25274294A JPH0892600A JP H0892600 A JPH0892600 A JP H0892600A JP 6252742 A JP6252742 A JP 6252742A JP 25274294 A JP25274294 A JP 25274294A JP H0892600 A JPH0892600 A JP H0892600A
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cleaning
partially fluorinated
mixed solvent
solvent composition
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Hirohide Matsuhisa
裕英 松久
Tomomasa Nakamura
知正 中村
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Canon Inc
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来用いられてきた有機塩素系溶剤であるフ
ロン113及びトリエタンに代替し得る新規な洗浄溶剤
である非引火性混合溶剤組成物、それを用いる洗浄方法
及び洗浄装置を提供すること。 【構成】 全フッ素化有機化合物及び部分フッ素化有機
化合物を必須成分として含み、全フッ素化有機化合物が
5重量%以上であることを特徴とする非引火性混合溶剤
組成物、それらを用いる洗浄方法及び洗浄装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な非引火性混合溶
剤組成物、それを用いる洗浄方法及び洗浄装置に関し、
更に詳しくは、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−
トリフルオロエタン(以下フロン113と略記する)及
び1,1,1−トリクロロエタン(以下トリエタンと略
記する)を始めとする有機塩素系溶剤に替わる、特に洗
浄溶剤及び蒸気乾燥溶剤(蒸気洗浄・乾燥溶剤)として
優れた特性を有する新規な非引火性混合溶剤組成物、そ
れを用いる洗浄方法及び該洗浄方法を実施する為の洗浄
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クロロフルオロカーボン(以下C
FCと略記する)は、毒性が少なく且つ不燃性で化学的
に安定なものが多く、又、沸点の種々異なる各種のフロ
ンの入手が可能である為、多くの産業分野で利用されて
きている。その中でも特にフロン113は、その特異な
化学的性質を利用し、多くのプラスチック材料や一部の
ゴム材料、及び各種の複合材料の脱脂溶剤や蒸気乾燥溶
剤として使用されてきた。
【0003】従来、フロン113が蒸気乾燥溶剤として
多用されていた理由としては、 a)各種の汚れ及び油に対して適度な溶解性を持つこ
と、 b)化学的及び熱的安定性に優れ、分解等の心配が少な
いこと、 c)毒性が低く、且つ引火点や発火点等を有さず、作業
安全性の高いこと、 d)極性が低く、各種のプラスチック材料にダメージを
与えないこと、 e)十分に低い表面張力を有し、被洗浄物表面に薄く均
一に濡れ広がること、 等の特性を有するからである。従って、このフロン11
3を代替する為には、代替品にも上記と同様の特性が要
求されることになる。
【0004】現在、第二世代のフロンとしては、1,1
−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン(以下H
CFC123と略記する)、1−フルオロ−1,1−ジ
クロロエタン(以下HCFC141bと略記する)、
1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロパン(以下HCFC225caと略記する)、及
び1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフル
オロプロパン(以下HCFC225cbと略記する)等
のハイドロクロロフルオロカーボンが開発され、代替品
としての検討が為されている。
【0005】しかしながら、これら第二世代のフロン
は、各種の油や油脂に対する溶解性が高い反面、基質、
特にアクリル樹脂及びABS樹脂等の汎用プラスチック
を侵すものが多いうえ、塩素を分子中に含む為にオゾン
破壊係数を有しており、代替品としての価値は低い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】又、トリエタンは金属
加工後の脱脂洗浄用溶剤として、人体に有害であり、地
下水汚染の原因となっているトリクロロエチレンや、テ
トラクロロエチレンの代替物質として使用されてきた。
【0007】トリエタンが用いられてきた理由として
は、 a)金属加工油に対して強い洗浄力を有すること、 b)毒性が低く、引火点や発火点等を有さず、作業安全
性が高いこと、 c)水溶性がなく、水を含まない為、被洗浄物である金
属にダメージを与えないこと(即ち、金属の酸化及び発
錆の可能性が低い)、 等の特性を有するからである。
【0008】現在、トリエタンの代替物質としては、塩
化メチレン(ジクロロメタン)や各種の石油系洗浄溶剤
が検討されているが、安全性(毒性、発癌性、引火性
等)、洗浄力及び乾燥性の全ての面でバランスのとれた
代替物質は開発されていない。
【0009】又、全フッ素化有機化合物単体を蒸気乾燥
溶剤として用いる方法も半導体製造工程等では検討され
ているが、全フッ素化有機化合物には脱脂能力がない
為、その前工程までに完全に脱脂されていないとシミを
生じ易いという問題がある。更に、全フッ素化有機化合
物は特異な溶解挙動を示し、ある種の限られた溶剤とし
か混和しない為、前工程で脱脂の為に用いた溶剤や水を
容易に置換することが出来ずに乾燥ジミを生じ易いとい
う問題があった。
【0010】近年、地球環境を悪化させるオゾンホール
が発見され、このオゾンホールの発生の主な原因が有機
塩素系化合物にあることが明らかになってきた。例え
ば、化学的に特に安定なフロン113は、対流圏内での
寿命が長く、拡散して成層圏にまで達し、ここで太陽光
線により光分解して塩素ラジカルを発生し、この塩素ラ
ジカルがオゾンと結合してオゾン層を破壊する。この為
にフロンを含めた有機塩素系化合物は、今後国際的に使
用が制限或は禁止される方向にある。この中でも上記し
たフロン113は、オゾン破壊係数が高い為、早期の代
替が望まれており、厳しい使用削減のスケジュールが組
まれている。又、トリエタンや他の有機塩素系溶剤に対
しても同様の理由から厳しい削減スケジュールが組まれ
ている。
【0011】従って、本発明の目的は、この様な背景の
中で従来用いられてきた有機塩素系溶剤であるフロン1
13及びトリエタンに代替し得る新規な洗浄溶剤である
非引火性混合溶剤組成物、それを用いる洗浄方法及び洗
浄装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、全フッ素化有機
化合物及び部分フッ素化有機化合物を必須成分として含
み、全フッ素化有機化合物が5重量%以上であることを
特徴とする非引火性混合溶剤組成物、それらを用いる洗
浄方法及び洗浄装置である。
【0013】
【作用】本発明者らは、全フッ素化有機化合物の低いケ
ミカルアタック性及び不燃性に注目し、他の各種の有機
溶剤との混合溶剤系での不燃化を検討してきた。しかし
ながら、これらの混合溶剤組成物はタグ密閉式引火点試
験においては、試験炎の引き込みがなく引火点なしと判
定されるものであったが、密閉式引火点試験の試験炎の
拡大が観察され、不燃性とは判断出来なかった。更に完
全に不燃性にする為の検討を重ねた結果本発明に至っ
た。
【0014】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を詳細に説明する。本発明の非引火性混合溶剤組成
物は、引火点を有さず且つ化学的に安定な全フッ素化有
機化合物と脱脂洗浄能力の高い非ハロゲン化有機化合
物、及びこれらの双方に溶解性を示す部分フッ素化有機
化合物より構成される。更に詳しくは、本発明の非引火
性混合溶剤組成物は、必須成分としての全フッ素化有機
化合物が5重量%以上、好ましくは5〜35重量%、部
分フッ素化有機化合物が20〜65重量%及び非ハロゲ
ン化有機化合物が0〜47.5重量%の組成より構成さ
れる。
【0015】全フッ素化有機化合物の含有量が、上記範
囲より少ない場合には、不燃性を維持するのが難しく、
又、これより多い場合には得られる組成物が不安定で、
高い相分離温度を示してしまい、いずれにしろ不燃性を
維持するのが難しい。又、部分フッ素化有機化合物の含
有量が、上記範囲より少ない場合には、やはり得られる
組成物が不安定で、高い相分離温度を示してしまい、不
燃性を維持するのが難しい。反対に部分フッ素化有機化
合物の含有量が上記範囲よりも多い場合には、結果的に
脱脂洗浄力の主体である非ハロゲン化有機化合物の含有
量が減ってしまい、脱脂洗浄力に不具合が生じてしま
う。
【0016】非ハロゲン化有機化合物の含有量は、脱脂
洗浄能力が満足出来る範囲であればいくら少なくても問
題にはならないが、含有量が多過ぎると、得られる組成
物が不安定で高い相分離温度を示し、不燃性を維持する
のが難しい。又、組成物中に含まれる非ハロゲン化有機
化合物と部分フッ素化有機化合物との割合は、部分フッ
素化有機化合物の方が多い状態が好適に用いられる。逆
に非ハロゲン化有機化合物の方が多い場合には、得られ
る組成物が不安定で高い相分離温度を示し、不燃性を維
持するのが難しい。上記全フッ素化有機化合物、部分フ
ッ素化有機化合物及び非ハロゲン化有機化合物からなる
混合溶剤組成物において(部分フッ素化有機化合物の重
量分率)/(非ハロゲン化有機化合物の重量分率)≧1
の関係になることが好ましい。この値が、1未満では部
分フッ素化有機化合物の量が少なくなり、得られる混合
溶剤が引火性となる可能性があるので好ましくない。
【0017】本発明に用いる全フッ素化有機化合物は、
各種のパーフルオロカーボン;パーフルオロエーテル;
パーフルオロアミン等、各種の公知の化合物が用いられ
るが、より好ましくは25℃における蒸気圧が5.33
kpa以上のものである。蒸気圧が低い全フッ素化有機
化合物では、得られる組成物が引火性になってしまう。
【0018】更に具体的には、パーフルオロペンタン、
パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パーフ
ルオロオクタン等のパーフルオロカーボン類が挙げら
れ、これらの溶剤は下記の商品名で市販されている。 フロリナート FC−87、72、84、75、 不活性流体 PF−5050、5060、5070、5
080、 パーフルオロカーボンクーラント FX3250、33
00、3252(以上住友スリーエム製)、 エフリード KPF−61、72、82(以上関東電化
工業製)
【0019】パーフルオロ2−ブチルテトラヒドロフラ
ン、ヘキサフルオロプロペンオキシドオリゴマー誘導体
等のパーフルオロエーテル類は以下の商品名で市販され
ている。 フロリナート FC−77(住友スリーエム製)、 ガルデン SV−70、90、110(以上モンテカチ
ーニ製) パーフルオロ−4−メチルモルホリン、パーフルオロト
リエチルアミン等のパーフルオロ含窒素化合物は下記の
商品名で市販されている。 不活性流体 PF−5052(住友スリーエム製)、 ベルフロード S−210(徳山曹達製) 以上の溶剤は例示であり、本発明はこれらの溶剤に限定
されるものではない。
【0020】又、本発明に用いる部分フッ素化有機化合
物は、全フッ素化有機化合物と非ハロゲン化有機化合物
の双方に溶解性を示す化合物群より選ばれる。この第三
成分としての部分フッ素化有機化合物の特性と、他の溶
剤との相溶性の相関を調べた結果、部分フッ素化有機化
合物としては、フッ素置換度(DS.(F))が0.3
5以上0.85以下にある化合物が好適であることが判
明した。フッ素含有量が低過ぎたり、或は高過ぎたりす
ると、各成分が相溶系を形成しなかったり、相溶系を形
成しても不安定で相分離温度が高く使用しずらい組成物
となる。ここで、上記フッ素置換度[DS.(F)]
は、次の式で定義される。 DS.(F)=c/(b+c) (但し、部分フッ素化有機化合物をCabcdと表
す。ここでXは、O、N、S、P及びSiからなる群か
ら選ばれる有機化合物を構成し得るヘテロ原子であり、
a、b及びcは自然数であり、dは0以上の整数であ
る。)
【0021】又、部分フッ素化有機化合物の沸点は、低
過ぎると組成物の組成変化が激しく使用しにくい上に引
火性が生じてしまうことがある。反対に沸点が高過ぎる
と、乾燥性が悪く蒸気乾燥以外の方法での完全乾燥が難
しくなる。従って沸点が60℃以上120℃未満の部分
フッ素化有機化合物が好適に用いられる。更に部分フッ
素化有機化合物としてフッ素以外のハロゲン原子を含有
する化合物を使用した場合、得られる組成物の熱や光に
対する安定性に欠けるので好ましくない。
【0022】この様な条件を満たす化合物としては、具
体的には、1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(以
上東京化成製)、MTF−TFM、PTF−TFM(以
上セントラル硝子製)、ベンゾトリフルオライド(和光
純薬製)、ペンタフルオロベンゼン(東京化成製)、ト
リフルオロ酢酸エチル、トリフルオロ酢酸イソプロピル
(以上PCR製)、トリフルオロエタノール(東京化成
製)、ペンタフロオロプロパノール(ダイキン工業製)
等が挙げられるが、本発明はこれらに限定される訳では
ない。
【0023】更に本発明で用いる非ハロゲン化有機化合
物としては、引火点及び燃焼点を生じさせない為には、
引火点が高い溶媒が好ましい。一方、乾燥性を維持する
為には、蒸気圧が高く、沸点の低いものが好ましく、こ
の様なものは通常引火点が低い。この様に本発明の組成
物中の非ハロゲン化有機化合物は、相反する条件を満た
すべくその引火点は0℃以上70℃未満であるものが適
当である。本発明で使用する非ハロゲン化有機化合物
は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子を含まない
有機化合物であって、その引火点は上述の通り0℃以上
70℃未満の範囲にあるものならばいずれのものであっ
てもよい。
【0024】具体的な非ハロゲン化有機化合物の例とし
ては、例えば、エーテル、エステル、アルコール、ケト
ン等の含酸素化合物、トルエン、キシレン、ターシャリ
ーブチルベンゼン、ターシャリーアミルベンゼン等の芳
香族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素(ナ
フテン)、脂肪族炭化水素(イソパラフィン、ノルマル
パラフィン)、及び上記各種化合物の混合物等が挙げら
れる。特にイソパラフィンは全フッ素化有機物に対する
相溶性が高いので好ましい。
【0025】これらのパラフィンやナフテン、芳香族炭
化水素又はこれらの混合物で形成されている炭化水素溶
剤は、例えば、 アイソゾール、ナフテゾール、ハイゾール(以上日本石
油化学製) キョウワゾール(協和醗酵製) アクトレル(エクソン化学製) NSクリーン(日鉱石油化学製) ダフニクリナー(出光興産製)等の商品名により市販さ
れている。以上の如き成分及び組成からなる本発明の非
引火性混合溶剤組成物は、各種物品の洗浄に有用であ
る。
【0026】本発明において特に好ましい組み合わせ態
様の混合溶剤組成物は次の通りである。即ち、パーフル
オロヘキサン/1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンゼン/引火点が25℃以上60℃未満のイソパラフィ
ン、パーフルオロヘキサン/1,4−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゼン/引火点が25℃以上60℃未満の
イソパラフィン、パーフルオロヘキサン/1,3−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼン及び1,4−ビス(ト
リフルオロメチル)ベンゼンの混合物/引火点が25℃
以上60℃未満のイソパラフィン、パーフルオロヘキサ
ン/1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン/引
火点が25度以上60℃未満のナフテン、パーフルオロ
ヘキサン/1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼ
ン/引火点が25度以上60度未満のナフテン、パーフ
ルオロヘキサン/1,3−ビス(トリフルオロメチル)
ベンゼン及び1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベン
ゼンの混合物/引火点が25℃以上60℃未満のナフテ
ン、パーフルオロヘキサン/1,3−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゼン/引火点が25℃以上60℃未満の
イソパラフィン及びナフテンの混合物、パーフルオロヘ
キサン/1,4−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン
/引火点が25℃以上60℃未満のイソパラフィン及び
ナフテンの混合物、パーフルオロヘキサン/1,3−ビ
ス(トリフルオロメチル)ベンゼン及び1,4−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼンの混合物/引火点が2
5℃以上60℃未満のイソパラフィン及びナフテンの混
合物、等である。
【0027】本発明の洗浄方法は、上記の本発明の非引
火性混合溶剤組成物を少なくとも1回は用いることを特
徴としている。即ち、通常は、洗浄工程の他に溶剤置換
リンス工程と蒸気乾燥工程(蒸気洗浄・乾燥工程)が行
われるが、これらの工程の少なくとも1工程において本
発明の非引火性混合溶剤組成物を少なくとも1回は用い
る。これらの洗浄工程や溶剤置換リンス工程と蒸気乾燥
工程においては、被洗浄物品の種類によっては他の任意
の洗浄溶剤を併用することが出来るが、作業安全性や液
管理等を考慮すると、本発明の非引火性混合溶剤組成物
のみを使用することが好ましい。
【0028】本発明の洗浄方法によれば、加熱乾燥、ス
ピン乾燥、真空乾燥等の他の乾燥技術に比べて乾燥ジミ
が生じにくく、高い清浄度の仕上がり状態が得られる。
蒸気乾燥工程に用いる上記乾燥溶剤は、従来のフロン1
13や1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−ト
リクロロエチレン、1,1,2,2−テトラクロロエチ
レン、塩化メチレン等の塩素系溶剤が非引火性で防災安
全上多用されてきた。
【0029】しかしながら、これらの公知の溶剤は、前
述した様にオゾン破壊物質であったり、人体に対して有
害な物質である為、代替物質としてイソプロピルアルコ
ール(以下IPAと略記する)等が提案されている。し
かしながら、IPAは引火点が低く(Fp=11.7
℃)、安全性の面から使用が難しいという問題点を有す
る。更に、全フッ素化有機化合物のみを蒸気乾燥溶剤と
して用いる方法も提案されているが、全フッ素化有機化
合物の各種溶剤に対する相溶性の低さにより蒸気洗浄直
前の溶剤の選択に注意を払わないと、乾燥ジミを生じ易
いという問題点があった。
【0030】これに対して本発明の非引火性混合溶剤組
成物を蒸気乾燥の槽に用いることにより、全フッ素化有
機化合物のみを蒸気乾燥溶剤として用いた場合に比べて
乾燥ジミが生じにくい。又、蒸気乾燥には全フッ素化有
機化合物のみを用いても、本発明の非引火性混合溶剤組
成物を蒸気洗浄槽の直前に用いれば、乾燥ジミのない良
好な仕上がりが得られる。以上通常の洗浄作業における
各工程ごとの説明をしたが、金属加工油の脱脂工程等
の、主として油性の汚れを除去する洗浄工程において
は、洗浄溶剤、置換リンス剤及び蒸気乾燥溶剤の全て
を、同一の本発明の非引火性混合溶剤組成物で構成する
のが最も効果的である。
【0031】更に、本発明方法における洗浄工程及び置
換リンス工程においては、加温、超音波、揺動、シャワ
ー、ブラッシング、スクラビング、噴流及び煮沸等の如
何なる外力の使用も可能である。又、本発明において、
蒸気乾燥工程においては、冷却コンデンサーを具備した
蒸気乾燥槽にて、本発明の非引火性混合溶剤組成物を気
化させ、被洗浄物表面にて凝縮させ、前工程の置換リン
ス工程で用いた置換リンス剤を完全に洗い流した後、被
洗浄物をベーパーラインを乱さない程度のゆっくりした
速度で引き上げ、完全乾燥が行われる。
【0032】次に図1〜図3に本発明の洗浄装置及び洗
浄方法の例を示す。図1は、1槽の洗浄槽、1槽の置換
リンス槽及び1槽の蒸気乾燥槽からなる洗浄装置を使用
した例であり、全ての槽において本発明の非引火性混合
溶剤組成物(PF5060/1,3−ビス(トリフルオ
ロメチル)ベンゼン/アイソゾール300=20/40
/40(重量比))を使用した。洗浄槽では30℃で超
音波洗浄し、置換リンス槽では、20℃で超音波洗浄
し、蒸気乾燥槽では56〜60℃で蒸気乾燥(ベーパー
洗浄・乾燥)する。
【0033】又、図2は、2槽の洗浄槽、2槽の置換リ
ンス槽及び1槽の蒸気乾燥槽からなる装置を使用した例
であり、第一の洗浄槽ではクリーンソルGを使用して3
5℃で超音波洗浄し、第二の洗浄槽では同じ洗浄液で2
0℃でシャワー洗浄し、第一の置換リンス槽では、本発
明の非引火性混合溶剤組成物(PF5060/1,3−
ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン/アイソゾール3
00=20/40/40(重量比))を使用し、20℃
で超音波洗浄し、第二の置換リンス槽では同じ洗浄液で
20℃でシャワー洗浄し、蒸気乾燥槽ではPF5060
を使用して56〜60℃で蒸気乾燥する。
【0034】又、図3は、1槽の洗浄槽、3槽の置換リ
ンス槽及び1槽の蒸気乾燥槽からなる装置を使用した例
であり、洗浄槽ではDKビークリアCW5520を用い
て30℃で超音波洗浄し、第一及び第二の置換リンス槽
では、夫々純水を用いて30℃で超音波洗浄し、第三の
置換リンス槽では、本発明の非引火性混合溶剤組成物
(PF5060/ペンタフルオロプロパノール/IPA
=25/57/18(重量比)=20/50/30(容
量比))を使用し、20℃で超音波洗浄し、蒸気乾燥槽
では同じ洗浄液で56〜60℃で蒸気乾燥する。
【0035】上記の様な本発明の洗浄方法を実施する本
発明の洗浄装置は、図1〜図3に示した様に少なくとも
1個の洗浄槽と、該洗浄槽に本発明の非引火性混合溶剤
組成物を供給する装置とを有することを特徴としてい
る。本発明の洗浄装置は更に溶剤置換リンス槽と蒸気乾
燥槽の少なくとも1槽を組み合わせてもよい。更に上記
した様な本発明の洗浄方法に適う装置であれば、その構
成は如何なるものでもよい。但し、本発明の非引火性混
合溶剤組成物は蒸気圧が高い為、蒸発揮散防止の意味か
ら、蒸気乾燥槽のフリーボート比を高く採るのが好まし
い。又、同様の理由でコンデンサー冷却水温度はより低
い方が好ましい。具体的には、例えば、図4〜図6に示
す様な構成の装置とするのが好ましい。
【0036】図4に示した本発明の装置は、連槽オーバ
ーフロー型汎用洗浄機の例である。図に従って説明する
と、該洗浄機は、液面の高さが順次異なる超音波洗浄槽
2が複数個横並びに設けられており、且つ各超音波洗浄
槽2内には順次図面の右方向へと送られてくる被洗浄物
9が夫々の洗浄槽2内に充填されている。送液ポンプP
から供給される本発明の非引火性混合溶剤組成物4を液
面の高い方の槽に入れて行くと、液がオーバーフローし
て次々と液面の低い方の槽へと流れ込み、各洗浄槽で各
々の槽中に浸漬された被洗浄物9に対して超音波洗浄が
行われる。
【0037】上記の洗浄処理により汚染された非引火性
混合溶剤組成物5は、オーバーフローして図の一番左側
にある槽まで流れて行く。汚染された非引火性混合溶剤
組成物5は、送液ポンプPで図の右側にある蒸気乾燥槽
8へと送られる。ここで、図面上、順次右方向に送られ
てきた溶剤洗浄された被洗浄物9は、汚染された非引火
性混合溶剤組成物5が気化されて発生する蒸気3によっ
て洗浄及び乾燥されて系外へと取り出される。
【0038】蒸気3は凝縮用冷却コンデンサー1で凝縮
されて液化され、その後、含有されている水分が水分離
器にて分離され、凝縮水が除かれた再生液はポンプPで
送られて、ゴミ除去用のフィルターfを通過した後、再
び一番大きい超音波洗浄槽2へと送りこまれ、このサイ
クルが繰り返される。
【0039】図5は、本発明の蒸気乾燥装置(縦形簡易
洗浄機)の例を示す図である。図4の例の場合と同様
に、被洗浄物9が充填されている超音波洗浄槽2に、本
発明の非引火性混合溶剤組成物4をフイルターfを介し
てポンプPで送られて槽中に入れられている被洗浄物9
を超音波洗浄をする。被洗浄物9の洗浄によって汚染さ
れた非引火性混合溶剤組成物5を右側の槽へとオーバー
フローさせると共に、被洗浄物9をゆっくりと引き上げ
て、非引火性混合溶剤組成物4及び5から気化した蒸気
3によって蒸気洗浄及び乾燥を行ない、洗浄が完了した
洗浄物は系外へと取り出される。蒸気3は図4に示した
洗浄機の場合と同様にして、凝縮用冷却コンデンサー1
で凝縮液化され、図4の場合と同様に再生使用される。
【0040】図6は、連槽バッチ式の洗浄機の例を示す
図である。この場合には、従来の洗浄液6が入っている
洗浄槽が1槽と、従来の置換リンス溶剤が入った置換リ
ンス槽が3槽と、本発明の非引火性混合溶剤組成物4を
入れた洗浄槽1槽と、更に蒸気乾燥槽8の1槽とからな
る。
【0041】この装置においては、洗浄槽6において被
洗浄物が洗浄液で洗浄されるが、この際、洗浄液をポン
プPとフイルターfを用いて洗浄液中に放出されたゴミ
の汚れが除去される。被洗浄物9は次の3槽のリンス槽
7に順次送られて、該槽中で順次置換リンス溶剤7で順
次リンスされる。この際、置換リンス溶剤7は洗浄液6
と同様にポンプPとフイルターfを用いてリンス溶剤中
に放出されたゴミが除去される。
【0042】最終的にリンスされた被汚染物(洗浄され
たもの)は、蒸気乾燥槽8に送られて、本発明の非引火
性混合溶剤組成物から気化した蒸気3によって蒸気洗浄
及び乾燥を行ない、洗浄が完了した洗浄物は系外に取り
出される。蒸気3は図4に示した洗浄機の場合と同様に
して、凝縮用冷却コンデンサー1で凝縮液化され、図4
の場合と同様に再生使用される。
【0043】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 実施例1〜25及び比較例1〜8 下記表1及び表2に記載の成分よりなる本発明及び比較
例の混合溶剤組成物を調製した(尚、表中の部は全て重
量部である)。
【0044】表1
【0045】表2
【0046】PF5060、5052、5070、50
80、FC−43(以上住友スリーエム製) KPF−61(関東電化工業製) SV90(モンテカチーニ製) アイソゾール300(イソパラフィン系溶剤)、ナフテ
ゾールLL、M(ナフテン系溶剤)(以上、日本石油化
学製) 1,3−C664……1,3−ビストリフルオロメチ
ルベンゼン DS.(F)=6/10=0.6 1,4−C664……1,4−ビストリフルオロメチ
ルベンゼン DS.(F)=6/10=0.6 C65 ……ペンタフルオロベンゼン DS.(F)=
5/6=0.833 C353O……ペンタフルオロプロパノール DS.
(F)=5/8=0.625 C735……ベンゾトリフルオライド DS.(F)
=3/8=0.375 C4352……エチルトリフルオロアセテート D
S.(F)=3/8=0.375
【0047】評価 前記実施例及び比較例の洗浄溶剤の各評価を以下の様に
して実施して、得られた結果を表3及び表4に示した。引火点 :タグ密閉式の自動引火点試験機(田中科学機器
製作製 ATG−5型)を使用して、JIS K226
5に準拠して測定した。
【0048】燃焼点:クリーブランド開放式の引火点試
験機(手動式)を使用してJIS K2265に準拠し
て測定した。相溶性 :各組成物を25℃下で激しく振とうした後、3
0分間静置した。ODP :Ozone Depletion Poten
tial(オゾン破壊係数)
【0049】相分離温度:混合溶剤の安定性を見る為
に、マグネチックスタラーバー及び温度計を備えた50
mlのサンプル管に各実施例及び比較例の洗浄溶剤を入
れ、ドライアイス−アセトンバス中に浸漬して−78℃
まで冷却した。その後室温中にサンプル管を取り出し、
マグネチックスターラーにておよそ1,000rpmで
撹拌して、分離して白濁した不均一相が透明な均一相に
なる温度を相分離温度とした。
【0050】プラスチック適性:汎用のプラスチックに
対し、溶解及び膨潤等の悪影響がないことを確かめる為
に膨潤テストを行った。使用した汎用プラスチックのテ
ストピースは以下の通りである。 ・PMMA(アクリル):デルペット80N(旭化成
製) ・PC(ポリカーボネート):パンライト1225(帝
人化成製) ・PS(ポリスチレン):HT53(出光石油化学製) ・ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共
重合体):サイコラックEX120(宇部サイコン製) ・POM(ポリアセタール):ジュラコンM90(ポリ
プラスチック製)
【0051】テスト方法は、25×100(mm)の大
きさに各テストピースを切断し、25℃の各混合溶剤組
成物中に1時間浸漬した後、今度は混合溶剤組成物を加
温して、3分間蒸気洗浄を行った。蒸気洗浄前後の重量
変化率を測定し、以下の様に評価した。 ○:0.1重量%未満のもの △:0.1重量%以上1重量%未満のもの ×:1重量%以上のもの
【0052】表3
【0053】表4
【0054】実施例26 モデル汚染物として防錆油(ポリブテンLV−7 日本
石油化学製)を選び、ジンコート鋼板(25×76×1
mm、新日本製鉄製)上に、該防錆油を30μl滴下
し、被洗浄物のモデルとした。これに対して、洗浄槽、
置換リンス槽及び蒸気乾燥槽の全ての槽に、実施例4の
混合溶剤組成物を用い、以下の表5に示した様な洗浄方
法及び洗浄条件を用いて洗浄実験を行った。
【0055】表5 尚、洗浄槽及びリンス槽はパイレックス製の200ml
トールビーカーを用いた。蒸気乾燥槽はSUS製の50
0mlビーカー上部に冷却用蛇管を3重に配したものを
用いた。又、冷却用の冷却液は20℃の水を用いた。
【0056】実施例27 モデル汚染物として、金属加工油(C107タッピング
オイル 日本工作油製)を用いて、図7に示す様にプレ
ート状のボンデ鋼板(25×75×1.5mm)の2か
所に、該金属加工油をタッピングしたものを被洗浄物と
した。実施例11の組成物を、洗浄液、置換リンス液及
び蒸気乾燥溶剤の全てとして用いた以外は実施例26と
全く同様の洗浄方法及び洗浄装置を用いて洗浄実験を行
った。
【0057】実施例28 モデル汚染物として、パラフィン系ワックス(エプロフ
ォンC−60、日本極圧化学研究所製)を選び、スライ
ドガラス(25×76×1mm)上に上記のワックスを
約0.5g加熱塗布して被洗浄物とした。上記被洗浄物
を用い、洗浄槽1槽、置換リンス槽1槽及び蒸気乾燥槽
1槽よりなる洗浄装置で、実施例17で得られた混合溶
剤組成物をリンス槽、蒸気乾燥槽に用い、洗浄溶剤とし
てはソルベッソ200(エクソン化学製)を用いて以下
の表6に示した様な洗浄方法及び洗浄条件を用いて洗浄
実験を行った。
【0058】表6 尚、洗浄槽及びリンス槽はパイレックス製の200ml
トールビーカーを用いた。蒸気乾燥槽はSUS製の50
0mlビーカー上部に冷却用蛇管を3重に配したものを
用いた。又、冷却用の冷却液は20℃の水を用いた。
【0059】実施例29 モデル汚染物として、パラフィン系ワックス(エプロフ
ォンC−60、日本極圧化学研究所製)を選び、パーマ
ロイ、エポキシ樹脂及び亜鉛ダイキャスト等の複合材料
よりなる磁気ヘッド加工片(約5×5×5mm)上に、
上記のワックスを約0.5g加熱塗布して被洗浄物とし
た。上記被洗浄物を用い、洗浄槽1槽、置換リンス槽1
槽及び蒸気乾燥槽1槽よりなる洗浄装置で、実施例20
で得られた混合溶剤組成物をリンス槽、蒸気乾燥槽に用
い、洗浄溶剤としてはクリーンソルG(日本石油製)を
用いて以下の表7に示した様な洗浄方法及び洗浄条件を
用いて洗浄実験を行った。
【0060】表7 尚、洗浄槽及びリンス槽はパイレックス製の200ml
トールビーカーを用いた。蒸気乾燥槽はSUS製の50
0mlビーカー上部に冷却用蛇管を3重に配したものを
用いた。又、冷却用の冷却液は20℃の水を用いた。
【0061】比較例9 実施例4の組成物の代わりに比較例1の組成物を用いる
以外は、実施例26と全く同一の洗浄方法及び装置を用
いて洗浄実験を行った。 比較例10 比較例7の組成物を用いる以外は、比較例9と全く同一
の洗浄方法及び装置を用いて洗浄実験を行った。
【0062】比較例11 実施例11の組成物の代わりに比較例1の組成物を用い
る以外は、実施例27と全く同一の洗浄方法及び装置を
用いて洗浄実験を行った。 比較例12 比較例6の組成物を用いる以外は、比較例11と全く同
一の洗浄方法及び装置を用いて洗浄実験を行った。
【0063】比較例13 比較例1の組成物をリンス液及び蒸気乾燥液として用い
る以外は、実施例28と全く同一の洗浄方法及び装置を
用いて洗浄実験を行った。 比較例14 比較例5の組成物を用いる以外は、比較例13と全く同
一の洗浄方法及び装置を用いて洗浄実験を行った。
【0064】比較例15 比較例1の組成物をリンス液及び蒸気乾燥液として用い
る以外は、実施例29と全く同一の洗浄方法及び装置を
用いて洗浄実験を行った。 比較例16 比較例8の組成物を用いる以外は、比較例15と全く同
一の洗浄方法及び装置を用いて洗浄実験を行った。
【0065】次に実際の洗浄液、リンス液、蒸気乾燥溶
剤として使用した場合の洗浄性を、実施例26と比較例
9〜10、実施例27と比較例11〜12、実施例28
と比較例13〜14、及び実施例29と比較例15〜1
6にて、接触角、汚染物残留量及びシミの有無により比
較した結果を下記表8に示した。
【0066】表8
【0067】接触角:各実施例及び比較例で洗浄した後
のプレート状の被洗浄物を、協和界面科学製全自動接触
角計CA−Z150型にて、室温(22〜25℃)で純
水の接触角を測定した。単位は[°]とする。
【0068】汚染物質残留量1:各実施例及び比較例で
洗浄した防錆油が汚染物となっている被洗浄物を、洗浄
後四塩化炭素80ml中に浸漬し、超音波洗浄機(28
KHz、100W)を用いて抽出した。この液体を赤外
分光法による油分濃度計(日本インスツルメンツ製、O
IL−20型)にて定量した。単位は[μg/1ケ]と
する。
【0069】汚染物質残留量2:各実施例及び比較例で
洗浄したパラフィン系ワックスが汚染物となっている被
洗浄物を、トルエン100ml中に浸漬し、60℃、3
0分間超音波洗浄機(28KHz、100W)にて、残
留しているワックスを抽出した。抽出液は、ロータリー
エバポレーターを用いて、10倍程度に濃縮した後、ガ
スクロマトグラフにより定量した。単位は[μg/1
ケ]とする。シミ :実施例及び比較例で洗浄した被洗浄物の表面に全
くシミが残らないものを○、若干のシミが残留するもの
を△、多量のシミ又は油膜の残るものを×とした。
【0070】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の非引火性混
合溶剤組成物は、フロンやトリエタンを始めとする有機
塩素系溶剤を代替物質として有用である。又、塩素原子
を含有しない為、オゾン破壊係数を持たないばかりか、
組成のバランスがよく、引火点を有さない。更に本発明
の非引火性混合溶剤組成物は、各種プラスチック材料に
対して膨潤等の悪影響を与えにくい為に、蒸気洗浄を始
めとする各種の金属洗浄溶剤のみならず、希釈溶剤や分
散媒体等にも十分に活用することが可能である。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄装置及び洗浄方法の一実施例を示
す図である。
【図2】本発明の洗浄装置及び洗浄方法の一実施例を示
す図である。
【図3】本発明の洗浄装置及び洗浄方法の一実施例を示
す図である。
【図4】本発明の洗浄機の一実施例を示す図である。
【図5】本発明の蒸気乾燥装置の一実施例を示す図であ
る。
【図6】本発明の洗浄機の一実施例を示す図である。
【図7】本発明の実施例におけるモデル汚染物を示す図
である。
【符号の説明】
1:凝縮用冷却コンデンサー 2:超音波洗浄器 3:4の蒸気 4:非引火性混合溶剤組成物 5:汚染された非引火性混合溶剤組成物 6:洗浄液 7:置換リンス溶剤 8:蒸気乾燥槽 9:被洗浄物 f:ゴミ除去用のフィルター p:送液ポンプ

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全フッ素化有機化合物及び部分フッ素化
    有機化合物を必須成分として含み、全フッ素化有機化合
    物が5重量%以上であることを特徴とする非引火性混合
    溶剤組成物。
  2. 【請求項2】 全フッ素化有機化合物5〜35重量%、
    部分フッ素化有機化合物20〜65重量%及び非ハロゲ
    ン化有機化合物0〜47.5重量%からなることを特徴
    とする非引火性混合溶剤組成物。
  3. 【請求項3】 (部分フッ素化有機化合物の重量分率)
    /(非ハロゲン化有機化合物の重量分率)≧1の関係に
    ある請求項2に記載の非引火性混合溶剤組成物。
  4. 【請求項4】 全フッ素化有機化合物の25℃における
    蒸気圧が5.33kpa以上である請求項1〜3に記載
    の非引火性混合溶剤組成物。
  5. 【請求項5】 部分フッ素化有機化合物の沸点が60℃
    以上120℃未満である請求項1〜4に記載の非引火性
    混合溶剤組成物。
  6. 【請求項6】 部分フッ素化有機化合物がフッ素以外の
    ハロゲン原子を含まない請求項1〜5に記載の非引火性
    混合溶剤組成物。
  7. 【請求項7】 部分フッ素化有機化合物の分子式をCa
    bcdで示し、フッ素置換度をDS.(F)で表わ
    すとき DS.(F)=c/(b+c) 0.85≧DS.(F)≧0.35 (但し、XはO、N、S、P及びSiよりなる群から選
    ばれた、有機化合物を構成し得るヘテロ原子であり、
    a、b及びcは自然数であり、dは0以上の整数であ
    る)なる関係にある部分フッ素化有機化合物を用いた請
    求項1〜6に記載の非引火性混合溶剤組成物。
  8. 【請求項8】 部分フッ素化有機化合物が、1,3−ビ
    ス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(ト
    リフルオロメチル)ベンゼン、ベンゾトリフルオライ
    ド、ペンタフルオロベンゼン等の部分フッ素化芳香族化
    合物;トリフルオロ酢酸エステル、ペンタフルオロプロ
    ピオン酸エステル等の部分フッ素化エステル;トリフル
    オロエタノール、ペンタフロオロプロパノール、ヘキサ
    フロオロイソプロパノール等の部分フッ素化アルコー
    ル;部分フッ素化エーテル;部分フッ素化アルカンより
    なる群から選ばれた1種以上の化合物である請求項1〜
    7に記載の非引火性混合溶剤組成物。
  9. 【請求項9】 非ハロゲン化有機化合物の引火点が0℃
    以上70℃未満である請求項2〜8に記載の非引火性混
    合溶剤組成物。
  10. 【請求項10】 全フッ素化有機化合物が、パーフルオ
    ロヘキサンであり、部分フッ素化有機化合物が、1,3
    −ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、1,4−ビス
    (トリフルオロメチル)ベンゼン又はそれらの混合物で
    あり、非ハロゲン化有機化合物の引火点が25℃以上6
    0℃未満であるイソパラフィン又はナフテンを主成分と
    する請求項2〜9に記載の非引火性混合溶剤組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10に記載の非引火性混合
    溶剤組成物を少なくとも1回は用いることを特徴とする
    物品の洗浄方法。
  12. 【請求項12】 洗浄工程と溶剤置換リンス工程と溶剤
    蒸気乾燥工程の少なくとも1工程を含む請求項11に記
    載の物品の洗浄方法。
  13. 【請求項13】 溶剤蒸気乾燥工程に全フッ素化有機化
    合物単独又は全フッ素化有機化合物と部分フッ素化有機
    化合物との混合物を用いる請求項12に記載の物品の洗
    浄方法。
  14. 【請求項14】 全フッ素化有機化合物、部分フッ素化
    有機化合物或は全フッ素化有機化合物と部分フッ素化有
    機化合物との混合物を自家再生する請求項11〜13に
    記載の物品の洗浄方法。
  15. 【請求項15】 少なくとも1つの洗浄槽と、該洗浄槽
    に請求項1〜10に記載の非引火性混合溶剤組成物を供
    給する装置とを有することを特徴とする洗浄装置。
  16. 【請求項16】 更に溶剤置換リンス槽と溶剤蒸気乾燥
    槽(蒸気洗浄・乾燥槽)と溶剤の自家再生装置の少なく
    とも1槽を有する請求項15に記載の洗浄装置。
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