JPH0890100A - 複曲面成形用多点式プレス - Google Patents

複曲面成形用多点式プレス

Info

Publication number
JPH0890100A
JPH0890100A JP7125110A JP12511095A JPH0890100A JP H0890100 A JPH0890100 A JP H0890100A JP 7125110 A JP7125110 A JP 7125110A JP 12511095 A JP12511095 A JP 12511095A JP H0890100 A JPH0890100 A JP H0890100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
punch
groups
curved surface
punches
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7125110A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Shima
昭夫 島
Keiichi Nakamura
敬一 中村
Yasuyuki Nakajima
靖之 中島
Takashi Sugawara
孝志 菅原
Kenichiro Ishimori
謙一郎 石森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP7125110A priority Critical patent/JPH0890100A/ja
Publication of JPH0890100A publication Critical patent/JPH0890100A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数のポンチ群を用いた板材の複曲面成形に
おいて、板厚が10mmを越える厚板材と、板厚が数m
m程度の薄板材を同一の設備を用いて、成形時の座屈の
発生を抑止して成形することができる装置を安価に提供
する。 【構成】 素板の上下両面側に配置した多数のポンチ群
を、少なくとも片面側のポンチ群には高さを調整する手
段を設け、さらに各ポンチに加工力を与えるアクチュエ
ータと、アクチュエータを取り付けるフレームから構成
され、隣接するポンチのポンチ間隔が異なるポンチ群を
少なくとも2種類以上有することを特徴とした、板材の
複曲面成形用多点式プレス。さらに、異なる断面積のポ
ンチをポンチ間隔を変更して配置し、多数配置したポン
チの隣接部が相互に接触できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大形寸法の素板を多数
のポンチを使用して任意の3次元曲面にプレス成形する
複曲面成形用多点式プレスに係り、特に、厚板と薄板両
方の成形に使用でき、上下ポンチ数を減少して設備費を
安価にするのに好適な複曲面成形用多点式プレスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近の重電機器、大形船舶等には、各辺
が数メートルにおよぶ大形厚板材から成形された3次元
形状品が用いられている。一方、自動車、鉄道用車両等
の外板には、各辺が数十cm程度の薄板材から成形され
た3次元形状品が用いられている。
【0003】上記のうち、各辺が数メートルにおよぶ多
種少量品である、例えば板厚が10mm以上の大形の厚
板材の3次元成形は、総型を用いた場合には、型製作期
間が長い、型費が高いなどの問題があり、このため、従
来からこのような多種少量品の大形板材は、大形プレス
と部分型とを用いて、順次加圧成形する方法が行われて
いる。しかし、この作業は熟練者の経験と勘が必要であ
ると同時に、目的に応じた多数の部分型を必要とし、し
かも成形に長時間を要するため、製品コストが高くなる
要因となっていた。
【0004】一方、自動車、鉄道用車両等の外板に用い
る、例えば各辺が数十cm程度の板厚が10mm未満の
薄板材の3次元成形は、総型を用いるとしわ等の欠陥が
発生するため、熟練者の経験と勘が必要であると同時
に、しわ押えを用いた張出し成形、対向液圧成形等の成
形方法が行なわれてきた。
【0005】そして、前記大形の厚板材を対象とする場
合、総型の上型および下型の曲面に相当する位置に、高
さ調整可能な多数のポンチを一定間隔で設置し、それら
の高さを調整することによって、所要の曲げ形状に対応
したプレス型、すなわち多点ポンチ型とする方法が実施
されてきた(例えば、特開平1−95829号公報)。
しかし、この方法の場合、素材の支持、あるいはスプリ
ングバック等に対するインプロセスでの制御が困難な
ど、操作性に難があった。
【0006】また、前記多数の一定間隔に配置したポン
チを用いる方法としては、他に上型のポンチ群のみを複
曲面状に設定し、下型のポンチ群は油圧ピストンにより
従動する方法も実施されている。この場合、例えば、
「ユニバーサル多点プレス法による船体外板曲げ作業の
自動化に関する研究(第1報)、日本造船学会論文集第
132号481頁〜501頁(昭47−10)」、「同
(第2報)、日本造船学会論文集第133号291頁〜
305頁(昭48−7)」に記載されているように、
縦、横同数のポンチを配置した場合と、例えば、「三条
プレスの開発、三菱重工技報Vol.13、No.6、6
4頁〜72頁(1976−11)」に記載されているよ
うに、3列のみを配置した場合とがある。
【0007】なお、この種の装置に関連した文献として
は、特開昭56−154223号公報、特開昭60−1
74222号公報等が挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
のいずれの方法においても、各辺が数メ−トルを越え、
かつ板厚が10mmを越える厚板材を対象とした曲げ成
形装置であることから、該装置と同一の装置を用いて板
厚が数mm程度の薄板を成形する場合には、ポンチ間で
板面内における圧縮応力に対する拘束が無いために板に
座屈が生じ、成形限界が大幅に低下する問題点を有して
いた。そしてこの問題点は、成形品の寸法に対する制
約、及び精度低下の要因となっていた。
【0009】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、
板厚が10mmを越える厚板と板厚が数mm程度の薄板
との両方の成形に使用でき、上下ポンチ数を減少して設
備費を安価にすることができる複曲面成形用多点式プレ
スを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、素板の上下両面側に配置した多数のポン
チ群を、少なくとも片面側のポンチ群には高さを調整す
る手段を設け、さらにポンチ群を取り付けるフレームか
ら構成された複曲面成形用多点式プレスにおいて、前記
隣接するポンチのポンチ間隔が異なるポンチ群を、少な
くとも2種類以上有する構成にしたものである。
【0011】そして、前記ポンチ群の異なるポンチ間隔
を、前記ポンチ群中、外周部のポンチ群を粗に、該外周
部のポンチ群より中央部のポンチ群を密にそれぞれ配置
するとよい。
【0012】また、前記ポンチ群の異なるポンチ間隔
を、前記ポンチ群中、外周部のポンチ群を密に、該外周
部のポンチ群より中央部のポンチ群を粗にそれぞれ配置
する構成にしてもよい。
【0013】そしてまた、前記ポンチ群の異なるポンチ
間隔を、前記ポンチ群中、隅部のポンチ群を密に、該隅
部のポンチ群より隅部以外のポンチ群を粗にそれぞれ配
置してもよい。
【0014】さらに、前記異なるポンチ間隔のポンチ群
を、千鳥状に配置してもよい。
【0015】また本発明は、素板の上下両面側に配置し
た多数のポンチ群を、少なくとも片面側のポンチ群には
高さを調整する手段を設け、さらにポンチ群を取り付け
るフレームから構成された複曲面成形用多点式プレスに
おいて、横断面部の面積の異なるポンチ群を、少なくと
も2種類以上有する構成にしたものである。
【0016】さらに本発明は、素板の上下両面側に配置
した多数のポンチ群を、上下両面側のポンチ群には高さ
を調整する手段を設け、さらにポンチ群を取り付けるフ
レームから構成された複曲面成形用多点式プレスにおい
て、上面側と下面側とで異なるポンチ配置としたポンチ
群を有する構成にしたものである。
【0017】さらに本発明は、素板の上下両面側に配置
した多数のポンチ群を、少なくとも片面側のポンチ群に
は高さを調整する手段を設け、さらにポンチ群を取り付
けるフレ−ムから構成された複曲面成形用多点式プレス
において、隣接するポンチのポンチ間隔が相似的に変更
可能な構成にしたものである。
【0018】さらに本発明は、素板の上下両面側に配置
した多数のポンチ群を、少なくとも片面側のポンチ群に
は高さを調整する手段を設け、さらにポンチ群を取り付
けるフレ−ムから構成された複曲面成形用多点式プレス
において、前記フレームに上下のポンチ群が碁盤目状に
配置され、該上下のポンチ群およびこれを取り付ける上
下のフレームを碁盤目状の横並びのポンチ群ごとに1グ
ループとして少なくとも3グループ以上の互いに隣接す
る複数のグループに分割し、該分割された複数のグルー
プのうち奇数番号のグループと偶数番号のグループとの
間をポンチ間隔の1/2だけ相対移動可能にし、該相対
移動により前記3グループ間のポンチ配置を碁盤目状か
ら千鳥状に変更可能な構成にしたものである。
【0019】
【作用】上記構成としたことにより、薄板材を成形する
のに必要な一部分のポンチ群の間隔のみを狭くし、他
方、ポンチ群の他の部分は厚板材が成形可能な広い間隔
で配置して、場所によりポンチ間隔を変更することが可
能になる。このため、厚板材及び薄板材の両方の3次元
曲面の成形が一つの装置で可能になる。しかも、薄板材
の加工対象寸法は一般的に厚板の大きさよりも小さいと
考えられており、薄板材の成形に必要な一部分のポンチ
群の間隔のみを狭くすることにより、厚板材、薄板材と
も必要最小限のポンチ群での成形を可能にし、設備費を
安価にすることができる。
【0020】そして、各ポンチ群におけるポンチ間隔を
部分的に変更すると同時に、異なる断面積のポンチをポ
ンチ間隔を変更して配置することが可能になることか
ら、多数配置したポンチの隣接部が相互に接触し、同時
に、成形品に座屈が発生しやすい部分は他の部分よりポ
ンチ間隔を密に配置することができるため、被成形品の
座屈を抑止し、必要最小限のポンチを用いて複曲面を高
精度に成形することができる。
【0021】また、異なる断面積のポンチをポンチ間隔
を変更して配置することにより、多数隣接して配置した
各ポンチが相互に接触し、特に曲がりの発生しやすいポ
ンチを周囲のポンチで互いに支持することができ、全体
としてポンチの曲がりを小さくすることができる。
【0022】さらに、上面側と下面側とで異なるポンチ
配置としたポンチ群を有する構成にしたことにより、ポ
ンチ数を減少させることが可能になる。
【0023】さらにまた、隣接するポンチのポンチ間隔
が変更可能な装置構成にすることにより、ポンチ数を減
少させることが可能になる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1ないし図
11を参照して説明する。図1は複曲面成形用多点式プ
レスの下ポンチの配置を示す平面図、図2は図1のII−
II断面図で、本実施例の基本構成を示す。図3は素板を
セットした状態を示す図、図4は各ポンチが最終ストロ
ークに達した状態を示す図、図5は加工対象のねじれ成
形品の1例を示す図、図6は従来公知の下ポンチ配置の
構成例を示す平面図、図7は図1の変形例で、間隔の密
な下ポンチ群を1隅に配置した構成を示す図、図8は従
来公知の他の下ポンチ配置の構成例を示す平面図、図9
は厚板のねじれ成形品の1例を示す図、図10は従来の
ねじれ成形品の成形順説明図、図11は本発明によるね
じれ成形品の成形順説明図である。
【0025】図1,2において、1は油圧で駆動される
複数の上ポンチ、2は同じく油圧駆動の複数の下ポンチ
で、いずれも円形同一断面を有している。3は正方形状
の上側板、4は同じく正方形状の下側板で、最外周に配
列された各下ポンチ2の外側面に接触し、該各下ポンチ
2の外方への変位を抑制可能に囲む所定の高さの枠体か
らなっている。5は各下ポンチ2と一対に設けられてい
る上下移動可能なストッパー、6は上ポンチ1群,上側
板3および各上ポンチ1と一対に設けられて該各上ポン
チ1を駆動するシリンダ10を取り付けた上フレーム8
と、下ポンチ2群,下側板4および各ストッパー5を取
り付けた下フレーム7とを所定の間隔に保つ支柱であ
る。
【0026】上ポンチ1群および下ポンチ2群の配置
は、いずれも図1に示すように、外周部はポンチ間隔P
をP=2Lとし、各ポンチ群の中央部は外周部よりもポ
ンチ間隔を狭くしてP=Lとして規則的に配置されてお
り、上ポンチ1群と下ポンチ2群とを互いに相対させて
同一の配列にしている。この場合ポンチ数は、上下各ポ
ンチ群とも17個で、両方で合計34個が配置されてい
る。
【0027】ストッパー5は、各下ポンチ2の最終スト
ロ−クを決めるものであり、下側板4は、その内面が最
外周の下ポンチ2の外周面と接するように設けられ、最
外周の下ポンチ2の外側への曲がりを抑止するようにな
っている。そして、下側板4の高さを高くすることによ
り、板成形中に、上ポンチ群の最外周の各上ポンチ1
が、該各上ポンチ1の外周面とほとんど隙間のない状態
で下側板4内に挿入できるようになっている。したがっ
て、上側板3は下側板4の外方側への開きを抑止する補
強の役割を有する。
【0028】次に、図3、図4を用いて本実施例の成形
動作を説明する。まず図3に示すように、予め設定され
ている各下ポンチ2の最終ストロークに応じて各ストッ
パー5を調整し、各下ポンチ2をすべて上昇した状態に
して該各下ポンチ2上に素板9を載置する。次に、各上
ポンチ1のストロークを最短にした状態で、各上ポンチ
1の先端が素板9に接する位置まで上フレ−ム8を下降
し、その位置で固定する。ついで、この状態から上ポン
チ1群の各シリンダ10に下ポンチ2群側より圧力の高
い圧油を注入し、上ポンチ1群を下降させる。この下降
により下ポンチ2群が押し下げられ、図4に示すように
前記調整済みの各ストッパー5のストローク位置に各下
ポンチ2がそれぞれ達すると下降が停止し、素板9全体
が所定の形状に成形される。
【0029】つぎに、加工対象として複曲面を有する大
きさの異なる2種類のねじれ成形品11,12と、前記
図1および図2に示すポンチ配置との関係について、図
5および図6を参照して説明する。図5(a),(b)
は加工対象のねじれ成形品例を示す図、図6は従来公知
の下ポンチ配置の構成例を示す平面図である。図中、前
記図1と同符号のものは同じものを示す。
【0030】図5(a)に示す表面積が大きい方のねじ
れ成形品11は、一辺の長さが4Lの正方形で板厚が2
Tである。一方、図5(b)に示す表面積が小さい方の
ねじれ成形品12は、一辺の長さが2Lの正方形で板厚
がTである。両者は共に相似形状であり、材質はステン
レス鋼である。
【0031】まず、図5(a)に示すねじれ成形品11
を図1、図2に示す構成で成形する場合は、一辺の長さ
が4Lの素板9を図3に示すようにセットし、最初に上
ポンチ1の1本あたりの最大加工力を所定の値、例えば
5トンに設定し、下ポンチ2は同じく4トンに設定す
る。ここで、ねじれ成形品11を成形するのに必要な面
積である装置全体の4L×4Lの領域は、ポンチ間隔と
して素板9を座屈すること無く成形可能なようにポンチ
間隔がP=2Lのポンチ群を外周部に配置してある。し
たがって、成形中は、素板9の面内での圧縮による座屈
の発生が抑止された状態で、各下ポンチ2がおのおのの
位置まで移動し成形が完了する。
【0032】次に、図5(b)に示すねじれ成形品12
を同じく図1、図2に示す構成で成形する場合について
説明する。図1に示すような限られたポンチ本数の構成
において、図5に示すねじれ成形品11、あるいはねじ
れ成形品12を、成形するのに必要とされる該成形品に
接触するポンチ数は、最低でも上下に3×3のマトリッ
クス状に各9本が必要とされる。またこの時、ねじれ成
形品11とねじれ成形品12は互いに相似形状であるか
ら、ねじれ成形品11の半分の長さのねじれ成形品12
が座屈すること無く成形可能なポンチ間隔は、P=Lで
よい。したがって、一辺の長さが2Lのねじれ成形品1
2を図1、図2に示す構成で成形するためには、中央部
のポンチ間隔がP=Lのポンチ群の面積が2L×2Lの
領域に、板厚Tで一辺の長さが2Lの素板を配置するこ
とにより、成形時における該素板の面内での圧縮に起因
する座屈の発生を十分抑止した状態で行うことができ
る。
【0033】この場合、図6に示す従来公知のポンチ配
置の構成例、すなわち一定のポンチ間隔のP=Lで装置
全面にポンチを配置し、ポンチ群全体の4L×4Lの領
域で、厚板のねじれ成形品11(板厚2T)と薄板のね
じれ成形品12(板厚T)との両方が成形可能なように
した場合と比較すると、ポンチの本数を上下で各8本削
減させることが可能になり、その結果、設備費を安価に
することができる。
【0034】また、前記図1に示すポンチ配置では、薄
板のねじれ成形品12の成形用としてポンチ間隔P=L
のポンチ群を中央部に配置したが、このポンチ配置にお
いては、下記図7に示す例に比べて成形中に装置にバラ
ンス良く負荷がかかること、及び同じく成形中に成形品
が破断して周辺に飛散することを防止できるという利点
を有する。
【0035】図7は前記第1の実施例の変形例である。
本実施例は、ポンチ間隔がP=Lのポンチ群を、一隅に
寄せるように端部に配置した例である。この場合は、前
記図1の場合に比べて負荷のアンバランスはあるもの
の、成形中に成形品の変形状態を観察しやすい利点があ
る。また、配置するポンチの数については、前記図1の
場合よりも、さらに上下で各3本少なくて済む効果を有
する。
【0036】図8は、前記図5に示す板厚2Tの厚板の
ねじれ成形品11のみ成形できるように構成した従来公
知のポンチ配置であるが、このように装置全体のポンチ
をポンチ間隔P=2Lで配置した場合には、板厚Tのね
じれ成形品12のような薄板の成形品は、拘束点が少な
くて面内での圧縮による座屈が発生するため成形は不可
能である。
【0037】前記従来の図8に示す装置を使用して、図
9に示す板厚2Tの厚板で、かつ一辺の長さが2Lのね
じれ成形品14を成形する場合には、複曲面成形品を成
形するための最低限必要なポンチ本数の関係から、ま
ず、図10に示すように4L×4Lの面積の素板9を用
いて一辺の長さが4Lのねじれ成形品15を成形し、該
成形した後に、不要な周辺部を切断して一辺の長さが2
Lのねじれ成形品14を形成することになる。従って厚
板のねじれ成形品14の場合にも、ねじれ成形品15の
ほぼ4分の3の部分が無駄になって材料費が高価にな
り、また、成形時にねじれ成形品14に接触するポンチ
数が少なく、さらに切断時に内部応力の開放による変形
が発生することから、成形後において必要とする成形精
度が得られにくい等、各種の問題があった。
【0038】しかし、ねじれ成形品14を前記図1、図
2に示すポンチ配置の装置を使用して成形する場合に
は、図11に示すように成形前に面積が4L×4Lの素
板9から、ねじれ成形品14を成形するのに必要な2L
×2Lの寸法の素板16に切断した後、中央部のポンチ
群のポンチ間隔がP=Lの領域に素板16をセットする
ことにより所望の形状に成形することが可能になる。し
たがって、前記図8に示す構成で成形するような材料の
無駄を無くすことができ、しかも、成形時にねじれ成形
品14に接触するポンチ数が多くなり、切断時の変形量
を見込む必要も無く、所望の成形精度を確保することが
可能になる。
【0039】以上の全ての実施例は、成形装置において
上側板3および下側板4を備えている場合である。しか
し、このような装置構造であるためには、図3に示すよ
うに成形する素板9が下側板4の中に挿入可能な大きさ
であることが条件となる。このため、本成形装置におい
て、船体の外板のような一辺の長さが10メートルを超
える長尺の素板を、水平方向に送りながら部分的に成形
していく場合には、上側板3および下側板4が素板の送
りの妨げとなる。
【0040】ところが、成形を行う対象製品の曲率半径
が大きな場合は、ポンチの外側への曲がりが少ないた
め、成形精度への影響は問題にならない。したがって、
この場合は、上側板3および下側板4を備えない装置構
造により、長尺の素板を送りながら成形することが可能
となる。
【0041】次に、本発明の第2の実施例を図12を参
照して説明する。図12は前記図5に示すようなねじれ
成形品以外の形状、例えば、碗形成形品を成形する場合
の構成例で、前記図1、図7等と異なり各ポンチは千鳥
状に配置されている。図中、前記図1と同符号のものは
同じものを示す。
【0042】碗形成形品を成形する際には、成形上ポン
チ配置を千鳥状に配置することが好ましい。図12
(a)はその1例で、ポンチ配置を千鳥状にし、最外周
部のポンチ群はポンチ間隔P=2Lに、中央部のポンチ
群はポンチ間隔P=Lにした例である。しかし、従来か
ら碗形形状の成形品では、成形時に成形品の中央部より
も周辺部の方により大きな歪が集中するため、座屈によ
るしわが発生しやすくなっていた。
【0043】図12(b)は上記しわの発生を抑止する
構成例である。本例では、成形品の周辺部に発生するし
わを抑止するため、最外周部のポンチ群のポンチ間隔P
=Lと密にし、中央部のポンチ群のポンチ間隔P=2L
とした。このポンチ配置によれば、成形品の外周部に発
生するしわに対して、密間隔に配置したポンチ群がしわ
押えの役割を果たし、成形品の周辺部に発生するしわの
発生を抑止させることができる。
【0044】次に、本発明の第3の実施例を図13およ
び図14を参照して説明する。図13は最大の傾斜角が
30°の2種類のねじれ成形品例を示す図、図14はポ
ンチの横荷重による曲がりを抑止する構成例を示す図で
ある。図中、前記図1と同符号のものは同じものを示
す。
【0045】図13において、表面積が大きい方のねじ
れ成形品17は、一辺の長さが6Lの正方形で板厚が2
T´である。一方、小さい方のねじれ成形品18は、一
辺の長さが3Lの正方形で板厚がT´である。両者は相
似形状で、材質はステンレス鋼である。従来、このよう
なねじれ成形品の成形時にポンチには、ポンチと成形品
との接触点がポンチの中心軸からずれることにより横荷
重が加わる。この横荷重は成形が進むにつれて大きくな
り、成形品の最大傾斜角が大きい程、最終的な横荷重が
大きくなる。このため、横荷重によるポンチの曲がりが
発生し、ポンチの位置決め精度が悪くなり、成形品の精
度不良を発生させていた。
【0046】図14は上記横荷重によるポンチの曲がり
を抑止し、ねじれ成形品17およびねじれ成形品18の
両方を成形可能とする場合のポンチ配置の構成例であ
る。本例において、ねじれ成形品17を成形するのに必
要な面積である装置全体の6L×6Lの領域では、ポン
チ間隔としてねじれ成形品17を座屈することなく成形
可能である直径D=2Lのポンチ20を、ポンチ間隔P
=2Lにて外周部に配置した。また、ねじれ成形品17
とねじれ成形品18は互いに相似形状であるから、ねじ
れ成形品17の半分の長さのねじれ成形品18が座屈す
ることなく成形可能なポンチ間隔はP=Lでよい。そこ
で前述した複曲面成形品を成形するための最低限必要な
ポンチ本数の関係から、ねじれ成形品18を成形するの
に必要な面積である中央部の3L×3Lの領域は、直径
D≒Lのポンチ21を、ポンチ間の間隔P=Lにて配置
した。
【0047】このポンチ配置の場合、従来公知のポンチ
配置の構成例のように、一定のポンチ間隔のP=Lで装
置全面にポンチ21を配置し、ねじれ成形品17および
ねじれ成形品18の両方が成形可能なようにした場合と
比較すると、ポンチの本数を大幅に削減させることにな
り、その結果として設備費が安価になる。すなわち、本
実施例は前述の本発明の第1の実施例と同じ効果が得ら
れる。そこでさらに本実施例では、隣接するポンチ2
0、21が相互に接触できるように、ポンチ20および
ポンチ21の断面積を異なるようにし、さらに最外周部
のポンチ20については外側に設けた上、下側板3、4
により横荷重による外側への曲がりを抑止させることが
可能になる。この結果、装置におけるポンチの位置決め
精度を向上させ、成形品の精度を確保しやすくなる効果
を得る。
【0048】次に、本発明の第4の実施例を図15およ
び図16を参照して説明する。図15はポンチの横荷重
による曲がりを抑止する構成例を示す図、図16は図1
5の変形例で、ポンチ断面形状を多角形にした例を示す
図である。図中、前記図14と同符号のものは同じもの
を示す。
【0049】図15は、前記図14と同様に異なる断面
積を有する2種類のポンチ群を配置した構成であるが、
前記図14がポンチ20を最外周にのみ配置し、かつそ
の内部にポンチ21を配置したのに比べて、下側板4内
全域にポンチ20を配置し、かつ各ポンチ20間の隙間
に小径のポンチ22を配置する構成にしたものである。
具体的には、下側板4内全域に直径D=2Lのポンチ2
0をポンチ間隔P=2Lで配置して、隣接する各ポンチ
20が相互に接触できるようにし、さらに、各ポンチ2
0間の隙間に直径D=aL(a=比例定数)のポンチ2
2を、その外周が周囲のポンチ20と接触状態に配置す
る。このポンチ配置によると、前記従来の図6に示すポ
ンチ配置と比較して、各ポンチと成形品との接触点を増
加させることができ、成形品の精度を向上させることが
可能になる。ここで、例えば比例定数a=0.83にす
ると、直径D=aLのポンチ22を、隣接する4本のポ
ンチ20と相互に接触させることができる。
【0050】図16は、前記図15と同様に異なる断面
積を有する2種類のポンチ群を配置した構成であるが、
ポンチ23の断面形状を、前記図15のポンチ20の円
形断面に対して、8角形断面にしたものである。一方、
この場合の前記図15のポンチ22に相当する小径のポ
ンチ断面は、図示のように8角形断面のポンチ24とな
る。なお、ポンチ23を他の多角形断面にしてもよいの
はもちろんである。
【0051】前記第1ないし第4の各実施例にて説明し
たように、ポンチ間隔、直径、断面形状などの異なるポ
ンチ群の数、配置等を任意に設定することにより、その
ポンチ群の数および配置における固有の効果を奏せしめ
ることが可能になる。
【0052】なお、以上説明した各実施例における各ポ
ンチのストローク調整は、各下ポンチのストロークをス
トッパ5で調整し、各上ポンチは押し切りとする構成で
あるが、高度の成形品精度が要求される場合には、上下
各ポンチに油圧またはモータによるサーボ機構等の位置
制御機構を設けてもよい。ただし、この場合にはその構
成上費用が嵩むため、ポンチ本数を減らすことが設備費
を安価にするのにより効果的である。
【0053】次に、上ポンチ群に停止位置制御機構を設
けた本発明の第5の実施例を図17および図18を参照
して説明する。図17(a)は上ポンチの配置を示す平
面図、図17(b)は下ポンチの配置を示す平面図、図
18は図17(a),(b)のXVIII−XVIII断面図
である。図中、前記図1、図2、図5と同符号のもの
は、同じものまたは同機能のものを示す。
【0054】図17(a)において、19は図示しない
停止位置制御機構を各ポンチごとに設けた複数の上ポン
チで、各ポンチ19は上側板3内全域に詰めて配置せ
ず、図示の如く上下左右とも非対称に規則的に配置され
ている。一方、下ポンチ2群は図17(b)に示すよう
に、上ポンチ19群とは反対位置、すなわち、下ポンチ
2群のうち斜線を付した複数の下ポンチ2aのみが上ポ
ンチ19と相対し他は非相対になるように、下ポンチ2
a´を中心にして対称に規則的に配置されている。各下
ポンチ2のストロークは前記図2と同様にストッパー5
により制御され、最終停止位置を決められる構成になっ
ている。
【0055】上記上ポンチ19群と下ポンチ2群との異
なる配置構成からなる本実施例において、前記図5に示
すねじれ成形品11を成形する場合は、該ポンチ配置に
応じて成形形状が限定されるものの、上下ポンチ群にそ
れぞれ停止位置制御機構を設けたことにより成形が容易
かつ精度よく可能になる。このポンチ配置によれば、ポ
ンチ本数を大幅に減らすことができることから、設備費
を安価にすることができる。なお、上ポンチ19群と下
ポンチ2群とは、前記ポンチ配置のほか、ポンチ間隔、
本数、断面積等を互いに異ならせてもよい。
【0056】次に、本発明の第6の実施例を図19を参
照して説明する。図19(a)は上ポンチの配置を示す
平面図、図19(b)は下ポンチの配置を示す平面図で
ある。図中、前記図17と同符号のものは同じものを示
す。
【0057】図19は碗形成形品を成形する場合の構成
例であり、図17の場合とは異なり各ポンチは千鳥状に
配置されている。図19(a)において、上ポンチ19
は6角形状の上側板25内全域に詰めて配置せず、図示
の如く中央部のみに配置されている。一方、下ポンチ2
群は図19(b)に示すように外周部のみに配置されて
いる。したがって、この構成例においては、全ての上ポ
ンチ19が下ポンチ2と非相対になっている。各下ポン
チ2のストロークは、前記図18と同様にストッパー5
により制御され、最終停止位置を決められる構成になっ
ている。
【0058】このポンチ配置において、碗形成形品を成
形する場合には、上下ポンチ群にそれぞれ停止位置制御
機構を設けることにより成形が可能になる。また同時
に、上下に配置するポンチ本数を大幅に減らすことがで
きることから、設備費を安価にすることができる。な
お、上ポンチ19群と下ポンチ2群とは、前記ポンチ配
置の他、本数、直径等を互いに異ならせてもよい。
【0059】次に、本発明の第7の実施例を図20ない
し図25を参照して説明する。本実施例は上下のポンチ
群に対して停止位置制御機構を設け、かつ隣接するポン
チ間の間隔を変更可能とする機構を設けたものである。
図20は複曲面成形用多点式プレスの下ポンチの配置を
示す平面図、図21は図20のXXI−XXI断面図
で、本実施例の基本構成を示す図、図22は下ポンチの
取付け構造を示す斜視図、図23は図20に示す下ポン
チの取付け位置を変更した状態を示す図、図24は図2
3のXXIV−XXIV断面図、図25は図21に示す各ポ
ンチが最終ストロークに達した状態を示す図である。
【0060】図20,21,22において、27は複数
の下ポンチ、28は複数の上ポンチで、いずれも円形同
一断面を有している。29,30および41は下ポンチ
27および上ポンチ28を固定するためのポンチ固定盤
で、該各ポンチ固定盤にはポンチを位置変更して固定可
能な複数のポンチ嵌挿用の穴が設けられている。31は
各ポンチ固定盤にそれぞれ螺合しているねじ軸で、回転
することにより各ポンチ固定盤29,30を上下移動さ
せることができるようになっている。32はねじ軸31
の一端側と連結して該ねじ軸31を回転させるアクチュ
エータ、33は各ポンチ固定盤29,30を支持するた
めの複数の直立したガイドである。34は各ポンチ固定
盤29,30の基端部とそれぞれ一体的に固定されてい
る台車で、ガイド33と摺動可能になっている。35は
各ガイド33に固着された軸受で、各軸受35はねじ軸
30の他端側を支持している。36は複数のガイド33
の上端側を固定支持するための上フレーム、37は同じ
く複数のガイド33の下端側を固定支持するための下フ
レームである。
【0061】前記下ポンチ27群および上ポンチ28群
の配置は、図20,21に示すように、隣接するポンチ
間の間隔P=Lとして碁盤目状に規則的に配置されてお
り、下ポンチ27群と上ポンチ28群とを互いに相対さ
せて同一の配列にしている。この場合ポンチ数は、前述
した複曲面成形品を成形するための最低限必要なポンチ
本数の関係から、上下各ポンチ群とも9個で、両方で合
計18個が配置されている。
【0062】そして前記図22に示すように、ポンチ固
定盤29には、下ポンチ27,上ポンチ28の位置を変
更して固定可能なポンチ嵌挿用の穴が間隔P=Lで設け
られており、また、ポンチ固定盤30には図20に示す
ように、同じく下ポンチ27,上ポンチ28の位置を変
更して固定可能なポンチ嵌挿用の穴が間隔P=√2Lで
設けられている。このため、各下ポンチ27および上ポ
ンチ28を固定する穴位置を変更してポンチ固定盤2
9,30に固定することにより、図23,24に示すよ
うに、下ポンチ27群および上ポンチ28群の隣接する
各ポンチ間の間隔をP=2Lに相似的に拡大して碁盤目
状に規則的に配置した構成にすることができる。
【0063】次に、図21および図25を用いて本実施
例の成形動作を説明する。本実施例における各下ポンチ
27および上ポンチ28の所定の停止位置までの上下移
動は、図示しない集中制御機構からねじ軸31を回転さ
せる回転数の指令をアクチュエータ32に送り、該アク
チュエータ32が指令された回転数分だけねじ軸31を
回転させることにより行われる。
【0064】まず、ねじ軸31を回転させて下ポンチ2
7群の頂部のレベルを予め設定された高さにし、該下ポ
ンチ27群上に素板38を載置する。次に、上ポンチ2
8群を該載置した素板38に接触する位置まで下降させ
る。ついで、図25に示すように、各下ポンチ27およ
び上ポンチ28をそれぞれ所定のストロークまで移動さ
せて、素板38全体を所定の形状に成形する。
【0065】次に、図20,21および図23,24に
示すポンチ構成と、加工対象として前記図5(a),
(b)に示す大きさの異なる2種類のねじれ成形品1
1,12を成形する場合との関係について説明する。前
記図5(a)に示す一辺の長さが4Lで板厚2Tのねじ
れ成形品11を成形する場合は、各上ポンチ28および
下ポンチ27のポンチ固定盤29,30に固定する位置
を、図20,21に示す隣接するポンチ間の間隔P=L
の状態から、図23,24に示すように相似的に拡大し
て間隔をP=2Lにする。この時のポンチ間の間隔P=
2Lは、前記図1の場合と同様に素板38を座屈するこ
と無く成形可能なポンチ間隔であるから、成形中におい
ては、素板38の面内での圧縮による座屈の発生が抑止
され、その状態で各上ポンチ28および下ポンチ27が
所定のストロークまで移動して成形が完了する。
【0066】次に、前記図5(b)に示す一辺の長さが
2Lで板厚Tのねじれ成形品12を成形する場合は、前
述したように、ねじれ成形品12を座屈すること無く成
形可能なポンチ間隔はP=Lでよい。したがって、図2
0,21に示すように、隣接するポンチ間の間隔がP=
Lになるように、各下ポンチ27および上ポンチ28を
ポンチ固定盤29,30に固定することにより、前記図
5(a)に示すねじれ成形品11と同様に、素板38の
面内での圧縮による座屈の発生が抑止された状態で成形
を行うことができる。
【0067】この場合、前記図1,2に示す本発明の第
1の実施例におけるポンチ配置の構成例に対して、ポン
チ本数を上下各8本、計16本減少させることが可能に
なり、その結果、さらに設備費を安価にすることができ
る。
【0068】なお、前記第7の実施例においては、ポン
チのストローク位置調整機構を下ポンチ27および上ポ
ンチ28の両方に設けたが、これをいずれか一方にのみ
設ける構成にしてもよい。
【0069】次に、本発明の第8の実施例を図26を参
照して説明する。図26は、複曲面成形用多点式プレス
の下ポンチの配置を示す図20の変形例で、碗形成形品
の成形を容易にした例を示す図である。図26(a)は
前記図20に対応する図、図26(b)は図26(a)
に示すポンチ配置を千鳥状に変更した状態を示す図であ
る。図中、前記図20と同符号のものは、同じものまた
は同機能のものを示す。
【0070】図26(a)において、下フレーム37
を、9本の下ポンチ27のうち横並びの3本がそれぞれ
1グループとなるように、37a,37b,37cの3
つのグループに分割する。具体的には下フレーム37a
上にポンチ固定盤29a,30a,40aとそれに付属
するねじ軸、アクチュエータ、ガイド等が配置され、下
フレーム37b上にポンチ固定盤29b,41とそれに
付属するねじ軸、アクチュエータ、ガイド等が配置さ
れ、下フレーム37c上にポンチ固定盤29c,30
c,40cとそれに付属するねじ軸、アクチュエータ、
ガイド等が配置される。そして、この3分割された下フ
レームのうち下フレーム37bは、図26(b)に示す
ように下フレーム37a,37cに対して単独で図の横
方向(水平方向)にポンチ間隔の1/2、すなわち1/
2Lだけ相対移動可能に構成されている。また、ポンチ
固定盤29a,40a,29c,40cとそれに付属す
るねじ軸、アクチュエータ、ガイド等は、該各ポンチ固
定盤に固定されている下ポンチ27を中心にして一体的
に所定の角度を回動可能になっている。一方、図示しな
い上フレーム36も下フレーム37に対応して36a,
36b,36cに3分割され、その内の上フレーム36
bが前記下フレーム37bと同様に移動可能に構成され
ており、ポンチ固定盤29a,40a,29c,40c
とそれに付属するねじ軸、アクチュエータ、ガイド等に
ついても、上ポンチ28を中心にして一体的に回動可能
になっている。なお、この場合、ポンチ固定盤40a,
40cには、面積の異なる碗形成形品に対応可能なよう
に、ポンチ固定用の穴が間隔P=LおよびP=√2Lの
2個所に設けられている。
【0071】次に、加工対象として碗形成形品を成形す
る場合について説明する。碗形成形品を成形する際に
は、前述の如くポンチ配置を千鳥状にすることが望まし
く、そのため、図26(b)に示すように、中央部の下
フレーム37bおよび図示しない上フレーム36bを、
図の右方向に0.5Lだけ移動する。そして、この移動
に伴ってポンチ固定盤29a,40a,29c,40c
とそれに付属するねじ軸、アクチュエータ、ガイド等を
それぞれ上下ポンチ28,27を中心にして回動させ、
これら各ポンチ固定盤の中心線mの延長上に中央に位置
している下ポンチ27pの中心が一致するようにして、
全体のポンチ配置を図26(a)に示す碁盤目状から千
鳥状に変更する。ただし、この場合、千鳥状のポンチ配
置は、ポンチ固定盤30a,30cとそれに付属するね
じ軸、アクチュエータ、ガイド等を除外して構成する。
【0072】本構成としたことにより、前記図12に示
す場合と同様に碗形成形品の成形が容易になる。さら
に、ポンチの固定位置を変更して図示位置よりポンチ間
隔を拡大することにより、大きさの異なる碗形成形品を
成形することも可能になる。
【0073】なお、上記図26に示す実施例において
は、上下のポンチ群およびこれを取り付ける上下のフレ
ームを、3グループに分割する例について説明したが、
これに限定されるものではなく、例えば成形品が大型で
ポンチ数が多い場合などには、4グループ、5グループ
等の互いに隣接する複数のグループに分割し、該分割さ
れた複数のグループのうち奇数番号のグループと偶数番
号のグループとの間を、1/2Lだけ相対移動可能に構
成しても同様の作用・効果を奏する。
【0074】このように本実施例においても、同一の装
置構成において、ねじれ形状だけでなく碗形形状の成形
にも対応することができ、また同時に、ポンチ間隔を変
更できることから、成形に必要なポンチ数を減少させる
ことが可能になり、その結果、設備費を安価にすること
ができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ポンチ間
隔を場所により変更した構成にしたことにより、板厚1
0mm以上の厚板と、板厚数mm程度の薄板の両方に対
し、3次元曲面の成形が可能になる。また同時に、上下
に配置するポンチ数を減らすことができるので、設備費
を安価にすることができる。
【0076】また、場所によりポンチの断面積を変更
し、かつ、ポンチ間隔を変更した構成にしたことによ
り、隣接するポンチを相互に支持することが可能にな
り、成形時のポンチの曲がりを最小限に防ぐことができ
るとともに、成形精度を向上させることができる。
【0077】さらに、上ポンチ群と下ポンチ群とを異な
るポンチ配置とすることにより、配置するポンチ数を減
らすことができ、設備費を安価にすることができる。
【0078】さらにまた、隣接するポンチ間の間隔を変
更可能な装置構成にすることにより、同様にポンチ数を
減らすことができ、設備費を安価にすることが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の複曲面成形用多点式プ
レスの下ポンチの配置を示す平面図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図2に素板をセットした状態を示す図である。
【図4】図3に示す各ポンチが最終ストロークに達した
状態を示す図である。
【図5】加工対象のねじれ成形品の1例を示す図であ
る。
【図6】従来公知の下ポンチ配置の構成例を示す平面図
である。
【図7】本発明の第1の実施例の変形例で、間隔の密な
下ポンチ群を1隅に配置した構成を示す図である。
【図8】従来公知の下ポンチ配置の他の構成例を示す平
面図である。
【図9】厚板のねじれ成形品の1例を示す斜視図であ
る。
【図10】従来のねじれ成形品の成形順説明図である。
【図11】本発明によるねじれ成形品の成形順説明図で
ある。
【図12】本発明の第2の実施例の複曲面成形用多点式
プレスの下ポンチの配置を示す平面図で、碗形成形品を
成形する場合の例である。
【図13】2種類のねじれ成形品例を示す図である。
【図14】本発明の第3の実施例の複曲面成形用多点式
プレスの下ポンチの配置を示す平面図である。
【図15】本発明の第4の実施例の複曲面成形用多点式
プレスの下ポンチの配置を示す平面図である。
【図16】図15の変形例で、ポンチ断面形状を8角形
にした例を示す図である。
【図17】本発明の第5の実施例の複曲面成形用多点式
プレスの上ポンチおよび下ポンチの配置を示す平面図で
ある。
【図18】図17(a),(b)のXVIII−XVIII断
面図である。
【図19】本発明の第6の実施例の複曲面成形用多点式
プレスの上ポンチおよび下ポンチの配置を示す平面図で
ある。
【図20】本発明の第7の実施例の複曲面成形用多点式
プレスの下ポンチの配置を示す平面図である。
【図21】図20のXXI−XXI断面図である。
【図22】下ポンチの取付け構造を示す斜視図である。
【図23】図20に示す下ポンチの取付け位置を変更し
た状態を示す図である。
【図24】図23のXXIV−XXIV断面図である。
【図25】図21に示す各ポンチが最終ストロークに達
した状態を示す図である。
【図26】本発明の第8の実施例の複曲面成形用多点式
プレスの下ポンチの配置を示す図20の変形例である。
【符号の説明】
1…上ポンチ、2…下ポンチ、3…上側板、4…下側
板、5…ストッパー、6…支柱、7,37…下フレー
ム、8,36…上フレーム、9,13,16,38…素
板、10…シリンダ、11,12,14,15,17,
18…ねじれ成形品、19…上ポンチ(位置制御機構付
き)、20…下ポンチ(直径D=2L)、21…下ポン
チ(直径D≒L)、22…下ポンチ(直径D=aL)、
23,24…下ポンチ(8角形断面)、25…6角形状
の上側板、26…6角形状の下側板、27…下ポンチ
(取付け位置調整機構付き)、28…上ポンチ(取付け
位置調整機構付き)、29,30,40,41…ポンチ
固定盤、31…ねじ軸、32…アクチュエータ、33…
ガイド、34…台車、35…軸受、37a,37b,3
7c…分割した下フレーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 孝志 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 石森 謙一郎 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素板の上下両面側に配置した多数のポン
    チ群を、少なくとも片面側のポンチ群には高さを調整す
    る手段を設け、さらにポンチ群を取り付けるフレームか
    ら構成された複曲面成形用多点式プレスにおいて、隣接
    するポンチのポンチ間隔が異なるポンチ群を、少なくと
    も2種類以上有することを特徴とする複曲面成形用多点
    式プレス。
  2. 【請求項2】 前記ポンチ群の異なるポンチ間隔が、前
    記ポンチ群中、外周部のポンチ群を粗に、該外周部のポ
    ンチ群より中央部のポンチ群を密にそれぞれ配置されて
    なる請求項1記載の複曲面成形用多点式プレス。
  3. 【請求項3】 前記ポンチ群の異なるポンチ間隔が、前
    記ポンチ群中、外周部のポンチ群を密に、該最外周部の
    ポンチ群より中央部のポンチ群を粗にそれぞれ配置され
    てなる請求項1記載の複曲面成形用多点式プレス。
  4. 【請求項4】 前記ポンチ群の異なるポンチ間隔が、前
    記ポンチ群中、隅部のポンチ群を密に、該隅部のポンチ
    群より隅部以外のポンチ群を粗にそれぞれ配置されてな
    る請求項1記載の複曲面成形用多点式プレス。
  5. 【請求項5】 前記異なるポンチ間隔のポンチ群が、千
    鳥状に配置されてなる請求項1記載の複曲面成形用多点
    式プレス。
  6. 【請求項6】 素板の上下両面側に配置した多数のポン
    チ群を、少なくとも片面側のポンチ群には高さを調整す
    る手段を設け、さらにポンチ群を取り付けるフレームか
    ら構成された複曲面成形用多点式プレスにおいて、横断
    面部の面積の異なるポンチ群を、少なくとも2種類以上
    有することを特徴とする複曲面成形用多点式プレス。
  7. 【請求項7】 素板の上下両面側に配置した多数のポン
    チ群を、上下両面側のポンチ群には高さを調整する手段
    を設け、さらにポンチ群を取り付けるフレームから構成
    された複曲面成形用多点式プレスにおいて、上面側と下
    面側とで異なるポンチ配置としたポンチ群を有すること
    を特徴とする複曲面成形用多点式プレス。
  8. 【請求項8】 素板の上下両面側に配置した多数のポン
    チ群を、少なくとも片面側のポンチ群には高さを調整す
    る手段を設け、さらにポンチ群を取り付けるフレ−ムか
    ら構成された複曲面成形用多点式プレスにおいて、隣接
    するポンチのポンチ間隔が相似的に変更可能であること
    を特徴とする複曲面成形用多点式プレス。
  9. 【請求項9】 素板の上下両面側に配置した多数のポン
    チ群を、少なくとも片面側のポンチ群には高さを調整す
    る手段を設け、さらにポンチ群を取り付けるフレ−ムか
    ら構成された複曲面成形用多点式プレスにおいて、前記
    フレームに上下のポンチ群が碁盤目状に配置され、該上
    下のポンチ群およびこれを取り付ける上下のフレーム
    を、碁盤目状の横並びのポンチ群ごとに1グループとし
    て少なくとも3グループ以上の互いに隣接する複数のグ
    ループに分割し、該分割された複数のグループのうち奇
    数番号のグループと偶数番号のグループとの間をポンチ
    間隔の1/2だけ相対移動可能にし、該相対移動により
    前記グループ間のポンチ配置を碁盤目状から千鳥状に変
    更可能に構成してなることを特徴とする複曲面成形用多
    点式プレス。
JP7125110A 1994-07-27 1995-05-24 複曲面成形用多点式プレス Pending JPH0890100A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7125110A JPH0890100A (ja) 1994-07-27 1995-05-24 複曲面成形用多点式プレス

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17543194 1994-07-27
JP6-175431 1994-07-27
JP7125110A JPH0890100A (ja) 1994-07-27 1995-05-24 複曲面成形用多点式プレス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0890100A true JPH0890100A (ja) 1996-04-09

Family

ID=26461631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7125110A Pending JPH0890100A (ja) 1994-07-27 1995-05-24 複曲面成形用多点式プレス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0890100A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100423865C (zh) * 2006-10-18 2008-10-08 北京航空航天大学 一种用于多点成形设备的复合柔性垫层
KR100954995B1 (ko) * 2008-05-27 2010-04-27 주식회사 스틸플라워 판재 곡면 성형용 프레스기의 상부펀치장치
KR101030382B1 (ko) * 2008-12-10 2011-04-20 부산대학교 산학협력단 금속판 성형을 위한 가변형 금형장치용 성형펀치 및 이를 구비한 가변형 금형장치
CN102101363A (zh) * 2010-12-24 2011-06-22 哈尔滨工业大学(威海) 一种板材多点成形装置
CN102240712A (zh) * 2011-05-06 2011-11-16 江苏广厦铝业科技有限公司 一种双曲面压制设备
KR101132348B1 (ko) * 2009-09-07 2012-04-06 대우조선해양 주식회사 서보 프레스 설비의 서보 프레스 모듈
CN103071715A (zh) * 2013-01-31 2013-05-01 吉林大学 一种曲面零件柔性涨拉成形装置
CN113043377A (zh) * 2021-03-01 2021-06-29 齐焕焕 一种曲板打孔装置
US11260444B2 (en) * 2019-08-14 2022-03-01 Harbin Institute Of Technology Forming device and method for large thin-walled part with curved surface

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100423865C (zh) * 2006-10-18 2008-10-08 北京航空航天大学 一种用于多点成形设备的复合柔性垫层
KR100954995B1 (ko) * 2008-05-27 2010-04-27 주식회사 스틸플라워 판재 곡면 성형용 프레스기의 상부펀치장치
KR101030382B1 (ko) * 2008-12-10 2011-04-20 부산대학교 산학협력단 금속판 성형을 위한 가변형 금형장치용 성형펀치 및 이를 구비한 가변형 금형장치
KR101132348B1 (ko) * 2009-09-07 2012-04-06 대우조선해양 주식회사 서보 프레스 설비의 서보 프레스 모듈
CN102101363A (zh) * 2010-12-24 2011-06-22 哈尔滨工业大学(威海) 一种板材多点成形装置
CN102240712A (zh) * 2011-05-06 2011-11-16 江苏广厦铝业科技有限公司 一种双曲面压制设备
CN103071715A (zh) * 2013-01-31 2013-05-01 吉林大学 一种曲面零件柔性涨拉成形装置
US11260444B2 (en) * 2019-08-14 2022-03-01 Harbin Institute Of Technology Forming device and method for large thin-walled part with curved surface
CN113043377A (zh) * 2021-03-01 2021-06-29 齐焕焕 一种曲板打孔装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5380890B2 (ja) 形状凍結性に優れたプレス成形方法およびその装置
US5941110A (en) Adaptive method and apparatus for forming tailor welded blanks
DE112007000212T9 (de) Aktives rekonfigurierbares Streckformen
US8387435B2 (en) Elbow material production device and production method thereof
JPH0890100A (ja) 複曲面成形用多点式プレス
KR100224136B1 (ko) 드로잉 성형방법 및 드로잉 성형형
JPH0890077A (ja) 板材の多点成形方法及びその装置
KR100794108B1 (ko) 비대칭 배열의 곡면 프레스 장치 및 방법과 그것의제작방법
US5156034A (en) Contouring of metal sheets
JP3564278B2 (ja) プレス成形金型
JPH0576937A (ja) 複曲面成形用多点式プレスおよびその成形方法
JPH0732069A (ja) 組合せ金型およびその装置
US6363767B1 (en) System and method for forming sheet metal using a reconfigurable tool
US4589836A (en) Hydraulic press
CN1281355C (zh) 板料热成形离散型面模装置
CN2670024Y (zh) 一种板料热成形离散型面模装置
JP3319828B2 (ja) 補強リブを設けた高剛性構造体の折り曲げ加工方法およびその成形用金型
JP3565735B2 (ja) 鍛造プレス機のトランスファ装置
US7043952B2 (en) Method and apparatus for forming flange corners
JP7432651B2 (ja) プレス用金型
JP2002239631A (ja) 曲げ加工方法およびその装置
CN113976723B (zh) 一种汽车零部件生产加工用模具及其制备工艺
CN217775213U (zh) 一种大吨级数控折弯机
JP7364994B1 (ja) プレス成形装置および成形品の製造方法
CN201676920U (zh) 船用厚板弯形活络模具