JPH0889292A - キサンチンデヒドロゲナーゼの安定化方法 - Google Patents

キサンチンデヒドロゲナーゼの安定化方法

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JPH0889292A
JPH0889292A JP23109394A JP23109394A JPH0889292A JP H0889292 A JPH0889292 A JP H0889292A JP 23109394 A JP23109394 A JP 23109394A JP 23109394 A JP23109394 A JP 23109394A JP H0889292 A JPH0889292 A JP H0889292A
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xanthine
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Shigeru Ueda
成 植田
Kozo Kano
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 キサンチンデヒドロゲナーゼを含有する組成
物に尿酸を添加することを特徴とするキサンチンデヒド
ロゲナーゼの安定化方法、及び該安定化方法を用いたキ
サンチンデヒドロゲナーゼ含有測定試薬組成物である。 【効果】 キサンチンデヒドロゲナーゼ含有組成物にお
いて尿酸を添加することにより、キサンチンデヒドロゲ
ナーゼを安定化させることができ、従ってヒポキサンチ
ン、キサンチン、またはこれらを生成する反応系に係わ
る基質もしくは酵素活性の測定のためのより安定で経済
的な試薬を得ることができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キサンチンデヒドロゲ
ナーゼの安定化方法および無機リン等測定用組成物、な
らびにアデノシンデアミナーゼ等酵素活性測定用組成物
への安定化方法、ならびにキサンチンデヒドロゲナーゼ
安定化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】キサンチンデヒドロゲナーゼは、例えば
酵素番号EC 1.2.1.37にあるように、補酵
素NADの存在下にヒポキサンチンをキサンチンに、キ
サンチンを尿酸に転換する2段階の反応を触媒する酵素
である。
【0003】
【化1】 本酵素を用いれば、ヒポキサンチン、キサンチンあるい
はこれらを生成する反応系により生成されたヒポキサン
チン、キサンチンを、NADの存在下に還元型NADを
測定することにより、試料中に存在、あるいは生成され
たヒポキサンチンまたはキサンチン、あるいはこれらの
基質を生成する反応系に係わる基質もしくは酵素活性を
定量できる(特開昭62−32900号公報)。
【0004】例えば、ヒポキサンチンおよび/またはキ
サンチンを生成する反応系に係わる基質としては、アデ
ノシン、アデニン、イノシン、キサントシン、グアノシ
ン、グアニン、、アデノシン一リン酸(AMP)、イノ
シン一リン酸(AMP)、イノシンと無機リン等が、酵
素としてはアデノシンデアミナーゼ(EC 3.5.
4.4)、グアニンデアミナーゼ(EC 3.5.4.
3)、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(EC 2.
4.2.1)、5’−ヌクレオチダーゼ(EC3.1.
3.31)等が知られており、これら各成分を対象とし
て様々な分野で測定されている。
【0005】これらの項目のあるものは、臨床診断や、
食肉や魚介類の鮮度検査として有用であり、従って、本
酵素のこれらの測定試薬成分としての実用化も望まれて
いる。例えば、食肉や魚介類の鮮度判定にアデノシン三
リン酸(ATP)の分解生成物の測定が用いられてお
り、そのための指標として魚類鮮度判定恒数(K値)が
提案されている。このK値は分子をイノシンとヒポキサ
ンチンとし、分母をATP、ADP、AMP、IMP、
イノシン、ヒポキサンチンの合計量としたときの百分率
で表されるものである。ヒポキサンチンは本酵素の基質
であり、イノシンは下記に示すとおり、無機リンの存在
下にプリンヌクレオシドホスホリラーゼ(EC 2.
4.2.1)の反応によりヒポキサンチンに転換するた
め、いずれも本酵素により定量することができる。
【0006】
【化2】 また、臨床診断としては、例えば、グアニンデアミナー
ゼやアデノシンデアミナーゼは肝傷害の診断、またアデ
ノシンデアミナーゼは更に、その欠乏症で免疫的な不全
を伴うことが知られている。これらの酵素は、それぞれ
以下の、単独あるいは共役酵素との組み合わせでキサン
チンまたはヒポキサンチンを生成することができ、本酵
素を用い酵素活性を測定することができる。 (グアニンデアミナーゼの場合)
【0007】
【化3】 (アデノシンデアミナーゼの場合)
【0008】
【化4】 これら生成したヒポキサンチンやキサンチンは、一般的
には入手の容易なキサンチンオキシダーゼと組み合わせ
て、生成された過酸化水素として測定されることが多
く、その測定試薬も市販されている。しかしながら、オ
キシダーゼにより生成する過酸化水素の検出系は本質的
に還元物質の影響を受けることから、デヒドロゲナーゼ
を用いた測定系が望まれている。
【0009】例えば、キサンチンデヒドロゲナーゼを用
いた無機リン測定法に関して、プリンヌクレオシドホス
ホリラーゼと組み合わせた測定法が報告されている(臨
床化学、第22巻補冊2号、p64(1993))。上
記のように、キサンチンデヒドロゲナーゼを用いた種々
の物質や酵素活性の測定法が報告されているが、酵素の
供給面や安定性等の面から実用化されたものはない。
【0010】一般に、酵素を用いた分析試薬は、含まれ
る酵素がどれだけ安定であるかによりその使用有効期間
が決まる。しかしながら、安定性の劣る酵素を使用せざ
るを得ない場合も多々あり、その場合は保存中の酵素活
性低下を見込んで多量の酵素を使用する必要があり経済
的であるといえない。そのため酵素の安定化は、試薬開
発の成否に大きくかかわるものである。とりわけ、近
年、検査室の合理化、省力化のために即使用可能な無調
製試薬の需要が増大しており、より安定な酵素が求めら
れている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、キサ
ンチンデヒドロゲナーゼの安定化方法及びヒポキサンチ
ンまたはキサンチン、もしくはヒポキサンチンまたはキ
サンチンを生成する反応系に係わる酵素の活性あるいは
その基質の測定のための試薬組成物における、安定化方
法に関するものであり、酵素取得時の経済性や測定用試
薬組成物の経済性を高めることができる。更に、本発明
は、安定化されたキサンチンデヒドロゲナーゼ含有組成
物を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】キサンチンデヒドロゲナ
ーゼに関して、これまでに種々の酵素活性阻害剤が報告
されている。例えば、シアン化カリウム(Biochi
m.Biophys.Acta、410、12−20
(1975)、種々のSH試薬(Biochim.Bi
ophys.Acta、410、12−20(197
5)、J.Biol.Chem.、253(8)、26
04−2614(1978))、アデニン(Bioch
im.Biophys.Acta、410、12−20
(1975)、J.Biochem.、86、45−5
3(1979))、キサンチン、ヒポキサンチン、プテ
リン(J.Biol.Chem.、253(8)、26
04−2614(1978))等が挙げられる。従っ
て、上記各種阻害物質に対し、一般的な安定化剤として
SH基の保護剤、例えばメルカプトエタノール、ジチオ
スレイトール等が挙げられる。
【0013】一方、尿酸は本酵素の最終反応生成物であ
るため、ある起源の酵素は尿酸により生成物阻害を受け
ることが報告されている。例えば、ストレプトマイセス
シアノゲナス(Streptomyces cyan
ogenus)由来の酵素は0.5mMの尿酸で酵素活
性が尿酸非存在においての約63%に低下する(J.B
iochem.、86、45−53(1979))。ま
た、ニュウロスポラ・クラッサ(Neurospora
crassa)由来の酵素は、蛍光基質として2−ア
ミノ−4−ヒドロキシプテリジンを用い、35μMの尿
酸で活性が半分になるとの報告もある(J.Biol.
Chem.、253(8)、2604(1978))。
【0014】一方、シュウドモナス・アシドボランス
(Pseudomonas acidvorans)由
来酵素については、尿酸による阻害は殆ど受けない(B
iochim.Biophys.Acta、410、1
2−20(1975))ことが報告されている。更に、
グラム染色+、KOH反応−、運動性+、オキシダーゼ
生産能+、カタラーゼ生産能−、キノン系Q−10の生
理学的特徴を有するBacteria No.197
(10)株(FERM BP−3664;特開平1−1
3837号公報)由来のキサンチンデヒドロゲナーゼ−
Tについては、1mM尿酸存在下で約10%の活性阻害
が認められた。
【0015】このように、尿酸は、キサンチンデヒドロ
ゲナーゼにとって一般的には阻害剤として働く場合が多
々あった。ところが本発明者は、意外にも、この阻害作
用を有するとされていた尿酸がキサンチンデヒドロゲナ
ーゼの安定化剤として著しい作用を示すことを見いだし
たのである。
【0016】すなわち本発明者は、キサンチンデヒドロ
ゲナーゼを用いた測定系について鋭意研究を重ねた結
果、その過程で、尿酸によりその安定性が著しく向上す
ることを見出し、本発明のキサンチンデヒドロゲナーゼ
の安定化方法を完成させるに至った。更に、本方法に、
キレート能を有する化合物を共存させることにより一層
の安定化が計れることも併せて見出した。
【0017】本発明は、上記の知見に基づいて完成され
たもので、少なくともキサンチンデヒドロゲナーゼを含
有する組成物に尿酸を添加することを特徴とするキサン
チンデヒドロゲナーゼの安定化方法であり、さらに0.
2〜100mMのキレート能を有する化合物を添加して
なる安定化方法であり、少なくともキサンチンデヒドロ
ゲナーゼを含有する組成物において尿酸を安定化剤とし
て含有することを特徴とするキサンチンデヒドロゲナー
ゼの安定化組成物であり、好ましくはさらにキレート能
を有する化合物を添加してなる安定化組成物である。
【0018】さらに本発明は、ヒポキサンチンまたはキ
サンチン、もしくはヒポキサンチンまたはキサンチンを
生成する反応系に係わる基質もしくは酵素活性の測定の
ための試薬組成物における、安定化方法の応用、好適に
はキサンチンデヒドロゲナーゼ、プリンヌクレオシドホ
スホリラーゼ、反応に関与する基質および補酵素を含有
してなる組成である無機リン測定用試薬組成物を少なく
ともキサンチンデヒドロゲナーゼを含有する組成物とし
てなる安定化方法または安定化組成物である。
【0019】本発明に用いることのできるキサンチンデ
ヒドロゲナーゼは、補酵素、例えばNADまたはその誘
導体、例えばニコチンアミドヒポキサンチンジヌクレオ
チド(デアミノNAD)、アセチルピリジンアデニンジ
ヌクレオチド(アセチルNAD)、チオニコチンアミド
アデニンジヌクレオチド(チオNAD)などの共存下
に、ヒポキサンチンまたはキサンチンに作用し、ヒポキ
サンチンの場合はキサンチンを経由し、尿酸を生成する
ものであれば特に限定はされない。また、キサンチンデ
ヒドロゲナーゼ活性を示せば、NADの代わりにNAD
Pまたはその誘導体を補酵素として用いることもでき
る。
【0020】本キサンチンデヒドロゲナーゼの由来とし
ては、ラット肝、ニワトリ肝、種々の細菌等、種々報告
されている。このうち例えば、哺乳類由来の酵素は、S
H基の酸化により可逆的に酸素を電子受容体とするオキ
シダーゼ型に変換することが知られており、また鳥類で
はオキシダーゼ型へは変換されないものの微弱なオキシ
ダーゼ活性がはじめから存在する(医学のあゆみ、Vo
l.154,No.12,p754,1990)。
【0021】また、微生物由来の酵素についても種々報
告されており、例えばストレプトミセス属(Agr.B
iol.Chem.,41、1161(1977);
J.Biochem.,86、45,(1979))、
ミクロコッカス属(J.Biol.Chem.,24
2、4108(1967))、ノイロスポラ属(J.B
iol.Chem.,253、2604(197
8))、シュウドモナス属(Biochim.Biop
hys.Acta、410、12(1975))、ノカ
ルディオイデス属あるいはノカルディア属(特開昭61
−170386号公報)、Bacteria No.1
97(10)(FERM BP−3664)(特開平6
−113837号公報)等のものが知られている。
【0022】これらの中で、より好適な例としては、実
質的にキサンチンオキシダーゼ活性を示さないBact
eria No.197(10)(FERM BP−3
664)由来のキサンチンデヒドロゲナーゼ−Tが挙げ
られる。このBacteria No.197(10)
株は平成3年12月3日に工業技術院生命工学工業技術
研究所に寄託されている。
【0023】更に本発明は、尿酸を含むキサンチンデヒ
ドロゲナーゼ含有組成物として、ヒポキサンチン、キサ
ンチン、イノシンおよび無機リンからなる群より選ばれ
た少なくともひとつの物質を測定するための測定用試薬
組成物または、アデノシンデアミナーゼ(EC 3.
5.4.4)、グアニンデアミナーゼ(EC 3.5.
4.3)および5'-ヌクレオチダーゼ(EC 3.1.
3.31)からなる群より選ばれた少なくともひとつの
酵素活性測定用試薬組成物に本発明の安定化方法を応用
することである。
【0024】これらは、いずれもヒポキサンチン、キサ
ンチンもしくはこれらを生成する反応系に係わる成分で
あり、その反応系を以下に例示する。 (1)(デオキシ)イノシン、無機リンとプリンヌクレ
オシドホスホリラーゼの酵素反応系によって遊離、生成
するヒポキサンチンを定量するためのもので、イノシン
または無機リンの定量、またはプリンヌクレオシドホス
ホリラーゼの活性測定のための反応系。 (デオキシ)イノシン+無機リン→(デオキシ)リボ−
ス−1−リン酸+ヒポキサンチン
【0025】(2)グアニンとグアニンデアミナーゼの
酵素反応系によって遊離、生成するキサンチンを定量す
るためのもので、グアニンの定量、またはグアニンデア
ミナーゼの活性測定のための反応系。 グアニン+H2 O→キサンチン+NH3
【0026】(3)(デオキシ)アデノシンとアデノシ
ンデアミナーゼの酵素反応系によって遊離、生成する
(デオキシ)イノシンを(1)の反応系により更にヒポ
キサンチンに転換しこれを定量するためのもので、アデ
ノシンの定量、またはアデノシンデアミナーゼの活性測
定のための反応系。 アデノシン+H2 O→イノシン+NH3
【0027】(4)AMP(IMP)と5’−ヌクレオ
チダーゼの酵素反応系によって遊離、生成するアデノシ
ン(イノシン)、無機リンを、アデノシンの場合には
(3)の反応系により、イノシン、無機リンの場合には
(1)の反応系により更にヒポキサンチンに転換しこれ
を定量するためのもので、AMP(IMP)の定量、ま
たはイノシンを定量するためのもので、イノシンまたは
無機リンの定量、または5’−ヌクレオチダーゼの活性
測定のための反応系。 AMP(IMP)+H2 O→アデノシン(イノシン)+
無機リン
【0028】これらの場合、測定される被検体としては
生体成分である場合が多い。その例としては、生体体
液、食品等が挙げられ、例えば、血漿や尿、食肉、魚介
類等が挙げられる。これら被検体は、必要に応じて抽出
操作を行った後、1μl〜500μl、好ましくは3μ
l〜100μlの適宜な量を用いればよい。
【0029】本発明に用いられるキサンチンデヒドロゲ
ナーゼ含有組成物において、安定化剤として用いる尿酸
の濃度は、0.1mM〜10mM、特に0.2mM〜4
mMが好ましい。また、キサンチンデヒドロゲナーゼ量
は特に限定はされないが0.02u/ml〜100u/
mlが特に好ましい。
【0030】また、キレート能を有する化合物として、
少なくとも1以上のカルボン酸基、スルホン酸基、亜硫
酸基を有する有機化合物またはその水溶性塩類が挙げら
れる。さらに少なくとも1以上のカルボン酸基を有する
化合物としては、例えばポリカルボン酸化合物、ヒドロ
キシカルボン酸化合物、アミノカルボン酸化合物、カル
ボニルカルボン酸化合物またはモノカルボン酸化合物が
挙げられる。
【0031】このような例えばモノカルボン酸、スルホ
ン酸、亜硫酸の各化合物や、ヒドロキシル基やアミノ
基、カルボニル基を有するカルボン酸、スルホン酸、亜
硫酸の各化合物、2以上のカルボン酸基、スルホン酸基
を有するポリアシド化合物やさらにヒドロキシル基、ア
ミノ基、カルボニル基の複数種を有する化合物は、例え
ばカルシウムイオンまたはマグネシウムイオンに対する
キレート能を測定することにより容易に本発明のキレー
ト能を有する化合物として確認し得る。
【0032】さらにこれらのキレート能を有する各種化
合物の群に関して例示すれば、シュウ酸、マロン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、マレイン酸、グルタコン酸、アジ
ピン酸、フマル酸、アコニット酸、ピメリン酸、o−、
m−、p−スルホ安息香酸、1,3−ジアミノプロパン
四酢酸(DPTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸
(HIDA)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、
エチレンジアミン二プロピオン酸(EDDP)、ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン三酢酸(EDTA−O
H)、グリコールエーテルジアミン四酢酸(GEDT
A)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トランス
ジアミノシクロヘキサン四酢酸(CyDTA)、ジアミ
ノプロパン四酢酸(Methyl−EDTA)、ジエチ
レントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン
ジオルトヒドロキシフェニル酢酸、トリエチレンテトラ
ミン六酢酸(TTHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、
ニトリロ三プロピオン酸(NTP)、N−(2−アセト
アミド)イミノ二酢酸(ADA)などのポリカルボン酸
化合物、乳酸、クエン酸、イソクエン酸、リンゴ酸、グ
リセリン酸、酒石酸、オキシ酢酸、ホスホエノールピル
ビン酸、2−ホスホグリセリン酸、グルクロン酸、マン
デル酸、サリチル酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、
2,6−ジヒドロキシ安息香酸、等のヒドロキシカルボ
ン酸化合物や、グリオキシル酸、アセト酢酸、オキザロ
酢酸、アセトピルビン酸、ピルビン酸、α−ケトグルタ
ル酸、α−ケト吉草酸、フェニルピルビン酸等のカルボ
ニルカルボン酸化合物、酪酸、イソ吉草酸、カプロン
酸、カプリル酸、N−(2−アセトアミド)−2−アミ
ノエタンスルホン酸(ACES)、N,N−ビス(2−
ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(B
ES)、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスル
ホン酸(CAPS)、N−シクロヘキシル−2−ヒドロ
キシ−3−アミノプロパンスルホン酸(CAPSO)、
N−シクロヘキシル−2−アミノエタンスルホン酸(C
HES)、3−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(D
IPSO)、3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1
−ピペラジニル]プロパンスルホン酸(EPPS)、2
−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニ
ル]エタンスルホン酸(HEPES)、2−ヒドロキシ
−3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジ
ニル]プロパンスルホン酸(HEPPSO)、2−モル
フォリノエタンスルホン酸(MES)、3−モルフォリ
ノプロパンエタンスルホン酸(MOPS)、2−ヒドロ
キシ−3−モルフォリノプロパンエタンスルホン酸(M
OPSO)、ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンス
ルホン酸)(PIPES)、ピペラジン−1,4−ビス
(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)(POP
SO)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−
アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、2−ヒドロキ
シ−N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミ
ノプロパンスルホン酸(TAPSO)、N−トリス(ヒ
ドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸
(TES)、亜硫酸ナトリウム等のモノカルボン酸化合
物、グリシン、アラニン、プロリン、ヒドロキシプロリ
ン、フェニルアラニン、フェニルグリシン、チロシン、
シスチン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン
酸、ロイシン、イソロイシン、セリン、バリン、スレオ
ニン、メチオニン、アルギニン、トリプトファン、ヒス
チジン、リジン等アミノ酸類であるアミノカルボン酸化
合物が挙げられる。
【0033】これらの中で特に好適な例としてエチレン
ジアミン四酢酸(EDTA)、グリコールエーテルジア
ミン四酢酸(GEDTA)、グルタミン酸が挙げられ
る。これらは、通常、0.2mM〜100mM、特に
0.4mM〜50mM添加するのが好ましく、単独もし
くは組み合わせても用いることができる。更にナトリウ
ム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩やアンモニウム
塩などの水溶性塩類として用いることもできる。
【0034】前述したように、このようなキレート能を
有する化合物の併用により尿酸添加の効果が高められ
る。更に、媒体として、例えばトリス緩衝液、PIPE
SやHEPES、ADA等のグッドの緩衝液などを10
mM〜400mM、特に好ましくは20mM〜200m
Mの濃度でpH5.5〜11.5に適宜調整して使用す
ればよい。さらに、防腐剤等も必要に応じ使用すること
ができる。
【0035】また本発明組成物が、無機リン定量用組成
物である場合には、上記濃度範囲のキサンチンデヒドロ
ゲナーゼ、尿酸以外に、更にプリンヌクレオシドホスホ
リラーゼ(PNPL)、例えばバチルス属由来の酵素
を、0.02u/ml〜100u/ml、特に好ましく
は0.1u/ml〜20u/ml、また基質として例え
ばイノシンを0.25mM〜40mM、特に好ましくは
1mM〜10mM、補酵素としてNADまたはその誘導
体を、0.1mM〜50mM、特に好ましくは0.5m
M〜10mM添加すればよい。
【0036】この無機リン測定用試薬組成物において
は、その構成形態として、(1)第1群組成がキサンチ
ンデヒドロゲナーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラー
ゼを含有し、第2群組成が反応に関与する基質、補酵素
を含有し、第1群組成に尿酸および必要に応じてキレー
ト能を有する化合物を添加する場合、また(2)第1群
組成がキサンチンデヒドロゲナーゼ、補酵素を含有し、
第2群組成が反応に関与する基質、プリンヌクレオシド
ホスホリラーゼを含有し、第1群組成に尿酸および必要
に応じてキレート能を有する化合物を添加する場合、更
に(3)第1群組成がキサンチンデヒドロゲナーゼ、プ
リンヌクレオシドホスホリラーゼおよび補酵素を含有
し、第2群組成が反応に関与する基質を含有し、第1群
組成に尿酸および必要に応じてキレート能を有する化合
物を添加する場合、のように2つの群に分けた組成物と
することもできる。
【0037】これらの組成物を用いて、例えば無機リン
を測定する場合、無機リン測定用被検体と各組成からな
る測定用試薬組成物とを、例えば30〜37℃にて混合
し、必要に応じて予備加温を行った後反応を開始せし
め、反応開始後、一般的には1分間以上、好適には2分
間以上であって、一般的に10分間以内、好適には5分
間程度反応せしめ、還元型補酵素の増加量を測定するこ
とによりなされる。
【0038】例えば、補酵素としてNADを用いた場合
には還元型NADの増加量を吸光波長340nm付近に
よる吸光度の増加として測定できる。またこの還元型N
ADの測定に当たっては、例えばニトロテトラゾリウム
ブルーや2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニト
ロフェニル)−5−フェニル−2Hテトラゾリウムクロ
ライドなどの水素受容体の存在下ジアホラーゼの酵素作
用によりホルマザン色素として可視部吸光度の測定によ
っても定量でき、さらに蛍光試薬や発光試薬を用いて行
ってよい。さらに、上記のエンド・ポイントでの測定の
代わりに、反応時間中の一定時間での還元型補酵素の増
加速度を求めて測定することもできる。
【0039】また本発明組成物が、ヒポキサンチンまた
は/およびキサンチンの定量用組成物である場合には、
上記濃度範囲のキサンチンデヒドロゲナーゼ、尿酸以外
に、更に、補酵素としてNADまたはその誘導体を、
0.1mM〜50mM、特に好ましくは0.5mM〜1
0mM添加すればよい。
【0040】また本発明組成物が、イノシン定量用組成
物である場合には、上記濃度範囲のキサンチンデヒドロ
ゲナーゼ、尿酸以外に、更に無機リンとして例えばリン
酸二カリウムを0.5mM〜100mM、特に好ましく
は2mM〜40mM、PNPLを0.02u/ml〜1
00u/ml、特に好ましくは0.1u/ml〜20u
/ml添加すればよい。
【0041】また本発明組成物が、アデノシンデアミナ
ーゼ活性測定用組成物である場合には、本発明のキサン
チンデヒドロゲナーゼ含有組成物の成分として、上記濃
度範囲のキサンチンデヒドロゲナーゼ、尿酸以外に、更
にアデノシンを0.2mM〜20mM、特に好ましくは
0.5mM〜8mM添加し、上記イノシン定量用組成物
と組み合わせて用いれば良い。また、グアニンデアミナ
ーゼ活性測定用組成物の場合は、同様にグアニンを0.
1mM〜10mM、特に好ましくは0.2mM〜5mM
添加すればよい。
【0042】更に、5’−ヌクレオチダーゼ活性測定用
組成物についても、適宜、基質等を選択し添加すればよ
いが、例えば、基質として、AMPを用いた場合には、
1mM〜100mM、特に好ましくは2.5mM〜40
mM添加し、上記無機リン測定用組成物と組み合わせて
用いればよい。これらキサンチンデヒドロゲナーゼ組成
物を用いて酵素活性を測定する場合には、反応試薬は一
つまたは二つ以上に分け、二つ以上に分けた場合はそれ
ら各成分を適宜組み合わせることもできる。
【0043】このようにして得られた本発明方法のキサ
ンチンデヒドロゲナーゼ含有安定化組成物は、前記に記
載した各々の組成物として それぞれの目的に応じて各
々単独で、叉は適当に組み合わせて配合して使用するこ
とができる。また、これらキサンチンデヒドロゲナーゼ
含有組成物の形態としては、溶液状はもとより凍結して
保存することもできる。更に、凍結乾燥操作により粉末
化して使用時に水または緩衝液を加え溶解することもで
きる。叉、これらの形態を適宜組み合わせて用いること
もできる。
【0044】
【実施例】ついで本発明を実施例にて説明するが、本発
明はなんらこれらによって限定されるものでない。尚、
キサンチンデヒドロゲナーゼの活性測定は、100mM
トリス塩酸緩衝液(pH9.0)、2mMキサンチン、
2mMのNADからなる組成の反応液を用い、37度で
のキサンチンの酸化に伴う還元型NADの340nmに
おける吸光度の変化率を経時的に、一例として反応開始
後1〜3分目の間測定することにより行い、以下に示す
計算式のとおり、1分間当たり、1μmolキサンチン
の減少量を1単位とした。
【0045】
【数1】 6.22:分子吸光係数(cm2 /μmol) TV :反応液全量(ml) SV :添加した酵素量(ml)
【0046】実施例1 40mM Tris−HCl(pH8.0)にキサンチ
ンデヒドロゲナーゼ−T(Bacteria No.1
97(10)株(FERM BP−3664)を用いて
特開平6−113837号公報の実施例1および2の記
載に基づいて製造した)を0.5u/mlになるように
調製した。このものに、(1)何も添加しないもの、
(2)2mMになるように尿酸を添加したもの、(3)
(2)に更に5mMのGEDTA(調製法;(株)同仁
化学研究所製GEDTAの3.8gを秤量して水に溶解
し、pHを5Nの水酸化ナトリウム水溶液にて7.5に
調整し、100mlにメス・アップ(0.1M)したも
のを使用した)を添加したもの、上記3種類のキサンチ
ンデヒドロゲナーゼ含有組成物(防腐剤として4mMN
aN3 を添加)を、37℃に保ち、0〜8日間までキサ
ンチンデヒドロゲナーゼの残存活性の経時変化を追跡測
定した。その結果を、調製直後の残存活性を100%と
した相対値で表1に示した。
【0047】
【表1】 表1に示す通り、尿酸の添加により、保存安定性の向上
が認められている。また、尿酸の存在下に更にGEDT
Aを添加したものはより安定性に優れ、キレート剤添加
の併用効果が示された。
【0048】実施例2 キレート能を有する化合物の併用効果を調べる目的で、
1mM尿酸を添加した0.5u/mlの各種キサンチン
デヒドロゲナーゼ−T溶液(防腐剤として4mMNaN
3 を添加)を調製し、37℃に保ち1週間後の残存活性
を測定し、調製時の活性に対する百分率で表2に示し
た。
【0049】
【表2】 表2に示す通り、キレート能を有する化合物としてジカ
ルボン酸塩やスルホン酸塩の添加により安定性の向上が
認められた。
【0050】実施例3 40mM Tris−HCl(pH8.0)にキサンチ
ンデヒドロゲナーゼ−Tを0.5u/mlになるように
調製した。このものに、(1)何も添加しないもの、
(2)5mMになるようにEDTA・2Naを添加した
もの、(3)5mMのEDTA・2Naと1mM尿酸を
添加したもの、の上記3種類のキサンチンデヒドロゲナ
ーゼ含有組成物(防腐剤として4mMNaN3 を添加)
を、25℃に保ち、0〜27日間までキサンチンデヒド
ロゲナーゼの残存活性の経時変化を追った。その結果
を、調製直後の残存活性を100%とした相対値で表3
に示した。
【0051】
【表3】 表3に示す通り、キレート能を有する化合物の存在下
に、尿酸を添加しないものは27日目に残存活性が、そ
れぞれ6%、55%と低下しているのに対し、尿酸を添
加したものについては全く活性の低下が認められなかっ
た。
【0052】実施例4 40mMのMES−NaOH(pH6.5)又は40m
M Tris−HCl(pH8.0)にそれぞれ5m
M、0.4u/mlになるようにGEDTAとキサンチ
ンデヒドロゲナーゼ−Tを添加した。緩衝液の異なるキ
サンチンデヒドロゲナーゼ組成物に対し、尿酸を0.0
5mM〜6mMになるように添加し、55℃、30分間
熱処理し、その残存活性を求めた。その結果を、熱処理
をしないものの残存活性を100%とした相対値にて表
4に示した。
【表4】 表4に示す通り、尿酸濃度の増加に従い、残存活性の上
昇が認められた。
【0053】実施例5 (無機リンの定量) (実験に供したプリンヌクレオシドホスホリラーゼは、
バチルス・セレウス(Bacillus cereu
s)IFO13494をJ.Biol.Chem.,2
46(5),1475−1480(1971)に記載さ
れている方法で培養、精製を行い取得したものを使用し
た。)
【0054】<試薬1> 100mM Tris−HCl(pH9.0) 5mM GEDTA 1u/ml キサンチンデヒドロゲナーゼ−T 0.33u/ml プリンヌクレオシドホスホリラーゼ 1mM 尿酸 4mM NaN3
【0055】<試薬2> 40mM ADA緩衝液(pH6.0) 12mM イノシン 20mM NAD 4mM NaN3
【0056】尿酸を含有した上記試薬1、0.9mlに
対して、サンプルとして、2、4、6、8、10mMに
調製したリン酸水素二カリウム溶液を各々12μl添加
し37℃にて5分間加温し、340nmにおける吸光度
を読みとった(Abs1)。その後、試薬2を0.3m
l加えて37℃にて更に5分間加温し、340nmの吸
光度を読みとった(Abs2)。
【0057】各々のサンプルについて、Abs2とAb
s1の差を計算し、更にサンプルの代わりに蒸留水を用
いたときの計算値を試薬ブランクとして、各々の計算値
から試薬ブランク値を差し引いた。比較対照として、試
薬1から尿酸を除いたものを使用して同様の操作を行っ
た。試薬1、試薬2ともに37℃に保存し、3日目と、
7日目についても同じサンプルを用いて測定操作を行
い、その結果を表5に示した。
【0058】
【表5】 表5から明らかなように、比較対照の試薬がすでに3日
の保存で劣化が認められるのに対し、本発明組成物を用
いた試薬は、7日の保存でも測定値の変動が認められな
い。
【0059】実施例6 以下に示す組成の無機リン測定用試薬組成物を調製し
た。 <試薬1> 100mM Tris−HCl(pH7.5) 2mM EDTA・2Na 6mM NAD 1u/ml キサンチンデヒドロゲナーゼ−T 2mM 尿酸 4mM NaN3 <試薬2> 100mM グリシン−NaOH緩衝液(pH9.0) 16mM イノシン 1u/ml プリンヌクレオシドホスホリラーゼ 4mM NaN3
【0060】実施例7 以下に示す組成の無機リン測定用試薬組成物を調製し
た。 <試薬1> 40mM Tris−HCl(pH7.1) 5mM EDTA・2Na 6mM NAD 1u/ml キサンチンデヒドロゲナーゼ−T 0.5u/ml プリンヌクレオシドホスホリラーゼ 1.5mM 尿酸 4mM NaN3 〈試薬2〉 100mM グリシン−NaOH緩衝液(pH9.0) 12mM イノシン 4mM NaN3
【0061】実施例8 以下に示す組成のアデノシンデアミナーゼ活性測定用試
薬組成物を調製した。 100mM Tris−HCl(pH8.5) 6mM アデノシン 2mM EDTA・2Na 2.5u/ml キサンチンデヒドロゲナーゼ−T 1.5u/ml プリンヌクレオシドホスホリラーゼ 4mM NAD 10mM リン酸水素二カリウム 0.5mM 尿酸 4mM NaN3
【0062】
【発明の効果】キサンチンデヒドロゲナーゼ含有組成物
において尿酸を添加することにより、キサンチンデヒド
ロゲナーゼを安定化させることができ、従ってヒポキサ
ンチン、キサンチン、またはこれらを生成する反応系に
係わる基質もしくは酵素活性の測定のためのより安定で
経済的な試薬を提供することができる。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともキサンチンデヒドロゲナーゼ
    を含有する組成物に尿酸を添加することを特徴とするキ
    サンチンデヒドロゲナーゼの安定化方法。
  2. 【請求項2】 尿酸が0.1mM〜10mMの濃度範囲
    である請求項1記載の安定化方法。
  3. 【請求項3】 少なくともキサンチンデヒドロゲナーゼ
    を含有する組成物において、0.2〜100mMのキレ
    ート能を有する化合物を添加してなる組成物である請求
    項1記載の安定化方法。
  4. 【請求項4】 キレート能を有する化合物が、少なくと
    も1以上のカルボン酸基、スルホン酸基、亜硫酸基を有
    する有機化合物またはその水溶性塩類である請求項3記
    載の安定化方法。
  5. 【請求項5】 1以上のカルボン酸基を有する化合物
    が、ポリカルボン酸化合物、ヒドロキシカルボン酸化合
    物、アミノカルボン酸化合物、カルボニルカルボン酸化
    合物またはモノカルボン酸化合物である請求項4記載の
    安定化方法。
  6. 【請求項6】 少なくともキサンチンデヒドロゲナーゼ
    を含有する組成物が、ヒポキサンチン、キサンチン、イ
    ノシン、無機リンからなる群より選ばれた少なくともひ
    とつの物質を測定するための測定用試薬組成物である請
    求項1記載の安定化方法。
  7. 【請求項7】 少なくともキサンチンデヒドロゲナーゼ
    を含有する組成物が、アデノシンデアミナーゼ、グアニ
    ンデアミナーゼ、5' −ヌクレオチダーゼからなる群よ
    り選ばれた少なくともひとつの酵素活性測定用試薬組成
    物である請求項1記載の安定化方法。
  8. 【請求項8】 無機リン測定用試薬組成物が、キサンチ
    ンデヒドロゲナーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラー
    ゼ、反応に関与する基質および補酵素を含有してなる組
    成である請求項6記載の安定化方法。
  9. 【請求項9】 無機リン測定用試薬組成物において、第
    1群組成がキサンチンデヒドロゲナーゼ、プリンヌクレ
    オシドホスホリラーゼを含有し、第2群組成が反応に関
    与する基質、補酵素を含有し、第1群組成に尿酸および
    必要に応じてキレート能を有する化合物を添加してなる
    請求項8記載の安定化方法。
  10. 【請求項10】 無機リン測定用試薬組成物において、
    第1群組成がキサンチンデヒドロゲナーゼ、補酵素を含
    有し、第2群組成が反応に関与する基質、プリンヌクレ
    オシドホスホリラーゼを含有し、第1群組成に尿酸およ
    び必要に応じてキレート能を有する化合物を添加してな
    る請求項8記載の安定化方法。
  11. 【請求項11】 無機リン測定用試薬組成物において、
    第1群組成がキサンチンデヒドロゲナーゼ、プリンヌク
    レオシドホスホリラーゼおよび補酵素を含有し、第2群
    組成が反応に関与する基質を含有し、第1群組成に尿酸
    および必要に応じてキレート能を有する化合物を添加し
    てなる請求項8記載の安定化方法。
  12. 【請求項12】 反応に関与する基質が、プリンヌクレ
    オシドホスホリラーゼの基質であり、かつキサンチンま
    たはヒポキサンチンを形成する化合物である請求項8記
    載の安定化方法。
  13. 【請求項13】 キサンチンまたはヒポキサンチンを形
    成する化合物がイノシン、デオキシイノシン、キサント
    シンからなる群より選ばれたものである請求項12記載
    の安定化方法。
  14. 【請求項14】 補酵素が、ニコチンアミドアデニンジ
    ヌクレオチド(NAD)またはその誘導体である請求項
    8記載の安定化方法。
  15. 【請求項15】 NAD誘導体が、ニコチンアミドヒポ
    キサンチンジヌクレオチド(デアミノNAD)、アセチ
    ルピリジンアデニンジヌクレオチド(アセチルNA
    D)、チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(チ
    オNAD)からなる群より選ばれたものである請求項1
    4記載の安定化方法。
  16. 【請求項16】 キサンチンデヒドロゲナーゼが、Ba
    cteria No.197(10)株(FERM B
    P−3664)由来のキサンチンデヒドロゲナーゼ−T
    酵素である請求項1記載の安定化方法。
  17. 【請求項17】 少なくともキサンチンデヒドロゲナー
    ゼを含有する組成物において尿酸を安定化剤として含有
    することを特徴とするキサンチンデヒドロゲナーゼの安
    定化組成物。
  18. 【請求項18】 少なくともキサンチンデヒドロゲナー
    ゼを含有する組成物において、キレート能を有する化合
    物を添加することを特徴とする請求項17記載の安定化
    組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102690800A (zh) * 2012-05-28 2012-09-26 浙江工业大学 冬虫夏草中国被毛孢合成代谢黄嘌呤的酶、基因及其应用
US8569004B2 (en) 2005-11-10 2013-10-29 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Method for improving heat stability of composition containing water-soluble coenzyme-bound glucose dehydrogenase (GDH)

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