JPH0887645A - 自動取引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、取引媒体として通帳を用いる場合
の顧客に対するサービス性の向上と円滑な運用とを図る
ことが可能な自動取引装置を提供する。 【構成】 本発明は、取引口座に対応する口座識別情報
を付した帳票状の取引媒体を装置に挿入した段階で、そ
の口座識別情報を自動的に判別し、判別結果を表示する
ように構成したので、操作者が、処理を進める前に確認
することができ、操作の無駄を省くことができる。この
ため顧客に対するサービス性の向上と円滑な運用とを図
ることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動取引装置に関し、
より詳しくは、例えば銀行等の金融機関の所定の場所に
設置され、顧客操作により現金の入金，出金等の取引を
自動的に行う自動取引装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＣＤ（キャッシュディスペンサ）
やＡＴＭ（自動預出金機）等の自動取引装置が銀行等の
金融機関の所定の場所や駅の構内，小売店の店内等種々
の場所に設置され、多数の顧客に対する現金の入金，出
金等の取引を実行している。

【０００３】このような多数の顧客に対する現金の入
金，出金等の取引は、顧客が所有する複数種の取引口
座、即ち、普通預金口座，定期預金口座，総合預金口座
等に応じた所要枚数の処理頁を備えた通帳や所定の寸法
に形成した磁気カードを用いて行われる。

【０００４】そして、従来の自動取引装置においては、
通帳を用いて取引を行う場合、通帳処理ユニットにより
取引に応じた取引情報を通帳の各頁に順次印刷するよう
にしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自動取引装置の場合、操作者の口座選択によって処理を
進めていたので問題があった。つまり、操作者が通帳を
装置に挿入して口座選択を行なうと、選択された処理フ
ローに従って処理が進められることになり、処理終了間
際に選択された口座と通帳の口座との一致がチェックさ
れることになるため、通帳とは異なる口座を誤って選択
した場合にはもう一度最初からやり直さなければなら
ず、操作に手間取るという問題を有していた。

【０００６】そこで本発明は、取引媒体を挿入した段階
で、操作者の口座選択が無くても自動的に挿入された取
引媒体の口座を判別してそれを表示することにより、顧
客に対するサービス性の向上と円滑な運用とを図ること
ができる自動取引装置を提供することを目的とするもの
である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
取引口座に対応する口座識別情報を付した帳票状の取引
媒体を取引媒体処理手段を用いて処理する自動取引装置
であって、前記取引媒体処理手段に挿入された帳票状の
取引媒体に付された口座識別情報を判別する判別手段
と、この判別結果に基づいて取引口座名の表示を制御す
る制御手段を有するものである。

【０００８】請求項２記載の発明は、前記取引口座は、
普通預金口座，定期預金口座，総合預金口座であり、前
記判別手段は前記帳票状の取引媒体に付された口座識別
情報から総合預金口座か否かを判別し、総合預金口座で
ない場合には次の普通預金口座か定期預金口座かを判別
し、各取引口座に応じた表示を行なわせるものである。

【０００９】請求項３記載の発明は、前記判別手段は、
総合預金口座であることを判別したとき、さらに、普通
口座頁か定期口座頁かを判別するものである。

【００１０】請求項４記載の発明は、前記制御手段は、
前記挿入された帳票状の取引媒体がいずれの口座にも該
当しないものであるときには、イレギュラー処理を指示
するものである。

【００１１】

【作用】上述した構成の自動取引装置の作用を以下に説
明する。

【００１２】請求項１記載の自動取引装置では、帳票状
の取引媒体を挿入すると判別手段が取引媒体の口座識別
情報を判別し、制御手段はこの判別結果により特定の口
座名を表示させることになり、以後の取引処理が行われ
る。

【００１３】請求項２記載の自動取引装置では、普通預
金口座，定期預金口座，総合預金口座のいずれかが判別
され、表示に供される。

【００１４】請求項３記載の自動取引装置では、判別手
段によって総合預金口座が判別されると、さらに通帳の
頁が普通口座頁か定期口座頁かの判別が行われる。

【００１５】請求項４記載の自動取引装置では、いずれ
の口座にも該当しない場合に通帳返却等のイレギュラー
処理が行われる。

【００１６】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳述
する。

【００１７】まず、図３を参照して本実施例に係る自動
取引装置（例えば、現金自動預出金機）１の外観構成を
説明する。

【００１８】図３に示す自動取引装置１は、箱型状の筐
体１Ａの前面に、略Ｌ字形状の接客操作領域２を設けて
いる。

【００１９】接客操作領域２の水平面には、紙幣を多数
枚一括して投入し得るとともに、放出された紙幣を一括
して受取る紙幣口３が設けられ、この紙幣口３は扉４に
より開閉可能となっている。

【００２０】また、接客操作領域２の水平面には、透明
なタッチセンサーパネル及びカラーＣＲＴを組み合わせ
た入力手段、表示手段として機能する操作部５を設けて
いる。

【００２１】操作部５のカラーＣＲＴには、操作手順、
その他の情報を文字，文言，イラストあるいは画像情報
によって画面表示し、顧客を案内するようになってい
る。また、数字，カタカナ，アルファベット，確認や取
消しの文字の表示に対応するタッチセンサーパネルの部
位を指で触れることにより、所望の情報の入力を行なう
ことができるようになっている。

【００２２】一方、接客操作領域２の垂直面には、暗証
番号，口座番号，発行銀行のコード等が磁気ストライプ
に記録されている取引媒体としてのカードを受入れるカ
ード口６，同じく帳票状の取引媒体としての通帳又は振
込カードを受入れる通帳口７，印字したレシート（明細
票）を排出するレシート口８，硬貨を多数枚一括して投
入し得る硬貨投入口９，放出された硬貨を一括して受取
る硬貨受取口１０，係員が操作する係員キー１１等を設
けている。

【００２３】図１は、前記自動取引装置１の制御系を示
すもので、前記筐体１Ａ内に、カードリーダユニット２
１，レシートプリンタユニット２２，取引媒体処理手段
としての通帳プリンタユニット２３，紙幣入出金ユニッ
ト２４，硬貨入出金ユニット２５，前記操作部５を含む
接客ユニット２６，音声案内ユニット２７，内部モニタ
２８を具備している。

【００２４】また、自動取引装置１は、記憶部２９，フ
ロッピーディスク３０，伝送制御部３１，全体の制御を
行う主制御部３２，電源部３３等を具備している。

【００２５】前記カードリーダユニット２１は、カード
口６から受入れたカードの磁気ストライプから暗証番号
および口座番号等の口座情報を読取るとともに、カード
をカード口６へ返却する動作も行うようになっている。

【００２６】前記レシートプリンタユニット２２は、取
引内容を印字したレシート（明細票）を発行したり、又
は、レシートに自己診断の結果を印字し、レシート口８
から排出するようになっている。

【００２７】前記通帳プリンタユニット２３は、図２に
示すように、通帳口７からの通帳の搬入及び通帳口７へ
の通帳の搬出を行う搬送部４１と、通帳口７から搬入し
た図４に示す通帳の磁気ストライプＭＳに対する情報の
読取り又は書込みを行なう磁気ヘッド４２と、通帳の各
処理頁に設けた頁識別情報としての頁マークＰＭを光学
的に読み取る頁認識手段としての光学センサ４３と、通
帳の各処理頁に取引処理情報を印字する印字部４４と、
通帳の各処理頁の改頁処理を行う改頁処理手段としての
改頁処理部４５とを具備している。前記磁気ストライプ
ＭＳには、口座識別情報（普通預金口座，定期預金口
座，総合預金口座等）が記録されている。

【００２８】また、前記総合預金口座通帳の処理頁は、
例えば、１乃至３頁が定期預金口座用として、４乃至１
０頁が普通預金口座用として用いられるようになってお
り、頁マークＰＭにその識別情報が付されている。

【００２９】また、前記通帳プリンタユニット２３は、
振込カードの原券に振込取引の振込情報を記録すること
により振込カードを発行し、それを通帳口７から排出し
たり、さらには、通帳口７から受入れた振込カードの磁
気ストライプに対して情報の読取り，書込みを行なうよ
うになっている。

【００３０】前記紙幣入出金ユニット２４は、紙幣口３
に一括して投入された紙幣を判別，計数して収納すると
ともに、必要に応じて、予め金庫に収納された紙幣を所
定枚数だけ取出して紙幣口３から一括して払出すように
なっている。

【００３１】前記硬貨入出金ユニット２５は、硬貨投入
口９に一括して投入された硬貨を判別，計数して収納す
るとともに、必要に応じて、予め金庫に収納された硬貨
を所定枚数だけ取出して硬貨受取口１０から一括して払
出すようになっている。

【００３２】前記音声案内ユニット２７は、音声により
顧客の操作の誘導案内を行なうようになっている。

【００３３】前記内部モニタ２８は、この自動取引装置
１の運用に携わる係員に装置状態を伝達するとともに、
係員による操作指示の入力を行なうものである。

【００３４】前記主制御部３２は、フロッピーディスク
部３０内のプログラム情報を参照しつつ、前記各ユニッ
ト２１乃至２７，内部モニタ２８，記憶手段としての記
憶部２９及び伝送制御部３１を各々制御し、これらに所
定の動作を行なわせるようになっている。

【００３５】また、前記主制御部３２は、各種媒体（紙
幣，硬貨，レシート用紙，ジャーナル用紙，振込カード
など）の残量診断（チェック）を行なうとともに、各ユ
ニット２１乃至２７の動作診断（チェック）を行なう。

【００３６】前記主制御部３２には、必要に応じてリモ
ートモニタ３４を接続し、遠方から監視することを可能
としている。リモートモニタ３４は、主制御部３２によ
って制御され、内部モニタ２８とほぼ同じ情報を表示す
るとともに、この自動取引装置１に異常が発生した場合
には、ブザーなどの鳴動手段を併用して異常を報知する
ようになっている。

【００３７】前記記憶部２９には、この自動取引装置１
で取り扱う通帳における複数種の取引口座の識別情報と
各取引口座に応じた処理頁の頁識別情報とが記憶されて
いる。例えば、総合預金口座である場合には、通帳にお
ける処理頁のうち、１乃至３頁は定期預金口座用の処理
頁であり、４乃至１０頁は普通預金口座用の処理頁であ
ることを記憶している。

【００３８】前記主制御部３２は、前記各処理を行なう
他、通帳に付されている口座識別情報等と前記記憶部２
９に記憶されている情報との比較において、挿入された
通帳がいずれの口座のものかを判別し、また、総合預金
口座である場合には、その頁が普通口座頁か定期口座頁
かを判別し、この判別結果により口座の種類を表示に供
するように制御する。この意味において前記主制御部は
判別手段及び制御手段を構成する。

【００３９】フロッピーディスク部３０は、この自動取
引装置１の運用に係る処理手順のプログラムを格納する
とともに、取引に供する各種の情報や取引の記録，自動
取引装置１の稼働状況の記録，自動取引装置１固有に設
定された特殊な情報の格納等を行なう。

【００４０】また、ハードディスク３５にプログラムを
格納するようにしてもよい。

【００４１】伝送制御部３１は、通信回線を介してセン
タのホストコンピュータとオンライン接続されていて、
必要に応じてホストコンピュータとオンライン交信する
ようになっている。

【００４２】次に、上述した構成の自動取引装置１の作
用を通帳を用いる場合を主にし、図５乃至図７をも参照
して説明する。

【００４３】この自動取引装置１を利用しようとする顧
客が、先ず「入金」を選択した後、通帳のいずれかの処
理頁を開いて前記通帳口７にこの通帳を挿入すると（Ｓ
Ｔ２）、通帳プリンタユニット２３内の前記磁気ヘッド
４２が通帳の磁気ストライプＭＳを読み取り、読み取り
結果を前記主制御部３２に送る（ＳＴ３）。

【００４４】主制御部３２では、前記磁気ヘッド４２か
らの読み取り結果と、前記記憶部２９に記憶されている
口座識別情報とを比較して口座名を判別する。先ず総合
預金口座の通帳（総合通帳）か否かを判断し、総合通帳
でなければ次に普通預金口座の通帳か、定期預金口座の
通帳かを判断する（ＳＴ４及びＳＴ５）。

【００４５】そして、前記判別された通帳種類に基づく
処理が行われる。つまり、普通口座の入金処理に移行す
る場合は、前記接客ユニット２６の表示部に図６に示す
ような表示「当該取引は普通預金口座です。よろしけれ
ば確認を、又は、誤りであれば終了を選択して下さ
い。」を行なうように制御する。定期預金口座の場合も
その旨を示す表示制御が行われる。この表示内容によっ
て操作者が「確認」を選択すると通帳の入金処理が行わ
れることになり、「終了」の選択をすると通帳が戻され
ることになる（ＳＴ６，ＳＴ７）。

【００４６】前記ステップＳＴ４で総合通帳であると判
断されたときは、主制御部３２では前記光学センサ４３
で読み取ったページマークＰＭと記憶部２９に記憶され
ている頁識別情報とを比較して、その頁が普通口座頁か
定期口座頁かを判別する（ＳＴ９，ＳＴ１０）。

【００４７】上記判別結果により普通口座頁又は定期口
座頁である場合には、その旨の表示を行なうように制御
する。例えば図７に示すような、「当該取引は総合口座
で、普通口座頁です。よろしければ確認を、又は誤って
いれば終了を選択して下さい。」の表示を行なう。そし
て「確認」を選択すると通常の取引処理に移行し、「終
了」を選択すると通帳が戻される（ＳＴ１１，ＳＴ１
２）。

【００４８】また、前記通帳の種別が判別できないと
き、あるいは頁の種別が判別できないときは、いずれも
「この通帳は使えません。」又は「もう一度最初からや
り直して下さい。」等の表示をして、通帳を戻す、いわ
ゆるイレギュラー処理を行なう。

【００４９】以上のような実施例にれば、操作者が通帳
を挿入しただけでその通帳の種別が判断され表示に供さ
れるので、その表示内容により目的の同一性を確認で
き、無駄な処理を行わずに済むという利点が得らえる。

【００５０】本発明は、上述した実施例に限定されるも
のではなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能であ
る。

【００５１】

【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、以下の効
果を奏する。

【００５２】請求項１記載の発明によれば、操作者が取
引媒体を挿入するだけでその種類が自動的に表示される
から、確認が容易で無駄な処理を省くことができ、顧客
に対するサービス性の向上と円滑な運用を図ることがで
きる。

【００５３】請求項２記載の発明によれば、総合預金口
座か否かを判別して、総合預金口座でない場合には普通
か定期かを判別して表示させることができるので、口座
の種別の確認が容易，確実に行える。

【００５４】請求項３記載の発明によれば、挿入された
頁が普通口座か定期口座かの確認ができるので、誤った
頁に入金処理をしてしまうことを防止できる。

【００５５】請求項４記載の発明によれば、いずれの種
類にも属さない通帳の取扱いを排除できるから、誤って
他人の通帳に入金をしてしまうような場合や、入金でき
ない頁が開かれて挿入されているような場合等の不都合
を除去できるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例装置の制御系を示すブロック図

【図２】本発明の実施例装置の通帳プリンタユニットの
構成を示すブロック図

【図３】本発明の実施例装置の外観を示す斜視図

【図４】通帳の斜視図

【図５】本発明の実施例装置の動作を示すフローチャー
ト

【図６】本発明の実施例装置における表示手段の表示例
を示す説明図

【図７】本発明の実施例装置における表示手段の表示例
を示す説明図

【符号の説明】

１ 自動取引装置 ５ 操作部 ２３ 通帳プリンタユニット ２９ 記憶部 ３２ 主制御部 ４２ 磁気ヘッド ４３ 光学センサ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 取引口座に対応する口座識別情報を付し
   た帳票状の取引媒体を取引媒体処理手段を用いて処理す
   る自動取引装置であって、前記取引媒体処理手段に挿入
   された帳票状の取引媒体に付された口座識別情報を判別
   する判別手段と、この判別結果に基づいて取引口座名の
   表示を制御する制御手段を有することを特徴とする自動
   取引装置。
2. 【請求項２】 前記取引口座は、普通預金口座，定期預
   金口座，総合預金口座であり、前記判別手段は前記帳票
   状の取引媒体に付された口座識別情報から総合預金口座
   か否かを判別し、総合預金口座でない場合には次の普通
   預金口座か定期預金口座かを判別し、各取引口座に応じ
   た表示を行なわせるものである請求項１記載の自動取引
   装置。
3. 【請求項３】 前記判別手段は、総合預金口座であるこ
   とを判別したとき、さらに、普通口座頁か定期口座頁か
   を判別するものである請求項１又は２に記載の自動取引
   装置。
4. 【請求項４】 前記制御手段は、前記挿入された帳票状
   の取引媒体がいずれの口座にも該当しないものであると
   きには、イレギュラー処理を指示するものである請求項
   １乃至３のいずれか１項に記載の自動取引装置。