JPH0887156A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH0887156A
JPH0887156A JP6221469A JP22146994A JPH0887156A JP H0887156 A JPH0887156 A JP H0887156A JP 6221469 A JP6221469 A JP 6221469A JP 22146994 A JP22146994 A JP 22146994A JP H0887156 A JPH0887156 A JP H0887156A
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JP
Japan
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transfer
intermediate transfer
auxiliary electrode
image forming
forming apparatus
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Application number
JP6221469A
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English (en)
Inventor
Takahiro Tamiya
孝弘 田宮
Nobuo Iwata
信夫 岩田
Takeshi Deki
剛 出来
Takeshi Motohashi
武 本橋
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、総合的転写性能を向上させること
を目的とする。 【構成】 この発明は、転写ローラ32から被転写材4
3への入口放電圏Aに対向する中間転写体28の裏面位
置にあって体積抵抗106Ω・cm以下の導電材により
構成された支持部46と、この支持部46により支持さ
れ体積抵抗108〜1012Ω・cmの中抵抗部材の表面
層45とからなる入口補助電極44を有し、この入口補
助電極44を中間転写体28に対してギャップ放電可能
な距離に離間し、かつ、支持部46を一定電位に保持す
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中間転写体上に複数の
トナー像を順次に形成して版数で第1版から複数版まで
を一画像内に混在させ、このトナー像を転写ローラで被
転写材に一括して転写する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フルカラー画像形成装置には中間転写体
を用いた電子写真方式のプリンタがあり、この電子写真
方式のプリンタは出力速度が速いこと、色の再現性が良
いこと、用紙の種類を問わないことなどから知られてい
る。この電子写真方式のプリンタにおいては、印刷原色
がシアン、マゼンタ、イエロー、黒であり、これらの色
のトナー像を第1版から第4版までのトナー像として感
光体上に順に形成して中間転写体上に順に積み重ねた後
に転写ローラにより一括して紙に転写し、この紙上のト
ナー像を定着部にて混合定着して最終色のトナー像とす
る。つまり、画像を意図した色に正確に顕像化するため
には、感光体上に色配分毎に形成して中間転写体上に順
に転写した各色のトナーを転写ローラにより高転写率で
紙に転写することが必要である。
【0003】この中間転写体上のトナーを紙に転写する
部分(2次転写部)では、中間転写体を介して転写ロー
ラと対向する対向電極が必須である。この対向電極の役
目は、転写ローラが発する転写電界の一端の電位を定め
ること、中抵抗領域にある紙や中間転写体、例えば中間
転写ベルトの転写電流を受けることである。
【0004】図3は従来の電子写真方式のプリンタの一
例の一部を示す。感光体ドラム1は、駆動部により回転
駆動されて帯電装置により均一に帯電され、露光手段に
よる画像露光で静電潜像が形成される。この静電潜像は
第1版から第4版まで順に形成され、各色の現像器2〜
5により順次に各色のトナーで現像されて例えばシア
ン、マゼンタ、イエロー、黒の各トナー像となる。
【0005】中間転写ベルト6は、ベルト転写ローラ
7、従動ローラ8、ベルト駆動ローラを兼ねた対向電極
9、テンションローラ10、従動ローラ11に張架され
てベルト駆動ローラを兼ねた対向電極9により回転駆動
され、高圧電源からベルト転写ローラ7を介して転写バ
イアスが印加されて感光体ドラム1上のトナー像が転写
される。対向電極9は、中間転写ベルト6を介して紙転
写ローラ12と対向し、導電ゴムにより構成される。こ
の対向電極9は紙転写ローラ12と対向電極9とのニッ
プの圧力を保持するためにバックアップローラとしても
利用される。紙転写ローラ12と対向電極9との間には
高圧電源から転写バイアスが印加され、レジストローラ
13から送出された紙14は中間転写ベルト6と紙転写
ローラ12との間を通過する際に紙転写ローラ11によ
り中間転写ベルト6上のトナー像が転写される。中間転
写ベルト6はトナー像を紙14に転写した後にクリーニ
ング装置15によりクリーニングされる。
【0006】特開平2ー212868号公報には、中間
転写ベルトの内面削れを防止することを目的とし、中間
転写ベルトを介して転写ローラとバックアップローラと
が対向するトナー転写装置において、バックアップロー
ラの近傍で転写位置から10〜18mm離れた位置にて
中間転写ベルトの内面側に摺接して従動回転する対向電
極ローラを設けたものが記載されている。
【0007】特開平2ー213883号公報には、転写
ローラ方式の転写装置では感光体や中間転写体への用紙
の密着性が悪く転写性能が低下するという問題を解決す
るために、用紙を転写部よりも搬送方向手前側で中間転
写体に当接させる用紙ガイドを設けたものが記載されて
いる。特開平2ー213884号公報には、OHP用紙
では中間転写体から紙への転写(2次転写)が困難であ
って転写電圧を上げた場合にトナー像のピンホールや転
写不良が発生するという課題を解決するために、転写ロ
ーラ近傍の入口側に中間転写体上のトナー像にコロトロ
ンで電界を付与するものが記載されている。
【0008】特開平4ー88385号公報には、像担持
体上のトナー像を乱れ無く中間転写体上に転写すること
によりその転写効率を向上させ、画像濃度が高く乱れの
無い高品質な画像を得ることを目的とし、中間転写体の
1次転写(感光体から中間転写体への転写)を行う転写
装置において、転写部全域で感光体を中間転写体に接触
させ、中間転写体を体積抵抗率1012〜1014Ω・cm
の可撓性無端ベルトとしたものが記載されている。
【0009】特開平2ー50170号公報には、カラー
プリンタにおけるハロー現象(縁/境界の不適性な着
色)を防止するために、中間転写体の表面抵抗を107
〜101 0Ωとし、選択的に係合可能なローラを使用し、
静電界を作用させて転写を励起させる電極を構成した転
写装置が記載されている。この転写装置では、転写位置
から電極まで中間転写ベルトの厚み体積抵抗分あるいは
表面抵抗分を直列に挿入したことになるが、電極は役割
を果たすものの、十分な転写性能を引き出せないことが
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記プリンタなどの転
写装置では、転写電流が固体の不確実な接触により受渡
されている。しかし、中間転写ベルトの内面や各電極の
表面には細かい凹凸があるので、固体の接触部分には接
触不良な所が必ず存在し、中間転写ベルトにおける対向
電極との接触不良な所は対向電極が無い状態となる。従
って、中間転写体と、これに対向するローラとの接触部
は完全では無い所があった。
【0011】また、電極兼バックアップローラなどで導
電性ゴムを用いた場合は、その素材抵抗が電界依存性を
持つので、電圧に応じて電流が2次曲線的に増加するこ
とがあり得る。この場合、電流がある局所に集中する
が、その周囲では電流が少なくなる。これは、面的にみ
ると、対向電極の効果が少なくなる部分が存在してしま
うことになる。
【0012】そして、中間転写ベルト上のトナー像は、
感光体から各色版のトナー像を順に重ねて転写したもの
で、1色版トナー重ね部分と、2色版トナー重ね部分
と、3色版トナー重ね部分が混在することになるが、図
4に示すように1色版トナー重ね部分と、2色版トナー
重ね部分と、3色版トナー重ね部分は許容レベル以上の
転写率が得られる転写バイアスが互いに異なる。
【0013】従って、上述のように局所的に対向電極が
無い状態や対向電極の効果が少なくなる部分が存在すれ
ば、そこの転写性能が落ち、総合的転写性能(中間転写
ベルト上の1色版トナー重ね部分と、2色版トナー重ね
部分と、3色版トナー重ね部分などを含むトナー像の総
合的な転写性能)が落ちるという事態になってしまう。
【0014】本発明は、上記欠点を改善し、総合的転写
性能を向上させることができる画像形成装置を提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、体積抵抗108〜1012Ω
・cmの中間転写体上に複数のトナー像を順次に形成し
て版数で第1版から複数版までを一画像内に混在させ、
このトナー像を転写ローラで被転写材に一括して転写す
る画像形成装置において、前記転写ローラと前記中間転
写体との間に被転写材が挟まる時に生ずる転写ニップの
前記転写ローラから被転写材への入口放電圏に対向する
前記中間転写体の裏面位置にあって体積抵抗106Ω・
cm以下の導電材により構成された支持部と、この支持
部により支持され体積抵抗108〜1012Ω・cmの中
抵抗部材の表面層とからなる入口補助電極を有し、この
入口補助電極を前記中間転写体に対してギャップ放電可
能な距離に離間し、かつ、前記支持部を一定電位に保持
するものである。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、前記入口補助電極は前記中間転写
体との間隔が前記中間転写体搬送方向に沿って段々と狭
くなるものである。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項2記載の画
像形成装置において、前記入口補助電極の前記中間転写
体搬送方向下流側を前記中間転写体に付勢するものであ
る。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、前記転写ローラと前記中間転写体
を介して対向し体積抵抗1012Ω・cm以上の絶縁体材
質で構成されたバックアップローラと、このバックアッ
プローラと前記中間転写体との分離地点に置かれ前記入
口補助電極と同じ材質で構成された出口側補助電極とを
備えたものである。
【0019】請求項5記載の発明は、請求項4記載の画
像形成装置において、前記入口補助電極と前記出口側補
助電極を一つの支持体にて一体化したものである。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、前記入口補助電極の前記中間転写
体への接触面に、前記中間転写体の裏面材質との接触で
前記中間転写体の裏面より先に摩耗する材質を用いたも
のである。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、前記入口補助電極の非画像部に被
転写材の最大横幅より大きい間隔で絶縁性スペーサを設
置したものである。
【0022】請求項8記載の発明は、請求項3記載の画
像形成装置において、前記入口補助電極を、被転写材が
転写ニップに無い状態では正規の位置から外し、被転写
材の進入に合わせて正規の位置に移動させるものであ
る。
【0023】請求項9記載の発明は、請求項3記載の画
像形成装置において、曲げこわさの強い被転写材を通す
時には前記入口補助電極の位置をずらすものである。
【0024】
【作用】請求項1記載の発明では、入口補助電極が中間
転写体に対してギャップ放電可能な距離に離間し、か
つ、入口補助電極の支持部が一定電位に保持される。
【0025】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
画像形成装置において、入口補助電極は中間転写体との
間隔が中間転写体搬送方向に沿って段々と狭くなる。
【0026】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
画像形成装置において、入口補助電極の中間転写体搬送
方向下流側が中間転写体に付勢される。
【0027】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
画像形成装置において、体積抵抗1012Ω・cm以上の
絶縁体材質で構成されたバックアップローラが転写ロー
ラと中間転写体を介して対向し、入口補助電極と同じ材
質で構成された出口側補助電極がバックアップローラと
中間転写体との分離地点に置かれる。
【0028】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
画像形成装置において、入口補助電極と出口側補助電極
が一つの支持体にて一体化される。
【0029】請求項6記載の発明では、請求項1記載の
画像形成装置において、入口補助電極の中間転写体への
接触面は、中間転写体の裏面材質との接触で中間転写体
の裏面より先に摩耗する。
【0030】請求項7記載の発明では、請求項1記載の
画像形成装置において、絶縁性スペーサが入口補助電極
の非画像部に被転写材の最大横幅より大きい間隔で設置
される。
【0031】請求項8記載の発明では、請求項3記載の
画像形成装置において、入口補助電極は、被転写材が転
写ニップに無い状態では正規の位置から外れ、被転写材
の進入に合わせて正規の位置に移動する。
【0032】請求項9記載の発明では、請求項3記載の
画像形成装置において、曲げこわさの強い被転写材を通
す時には入口補助電極の位置がずらされる。
【0033】
【実施例】図2は本発明の第1実施例を示す。この第1
実施例は、請求項1記載の発明の実施例であってカラー
画像形成装置の例からなり、総合的転写性能を向上させ
ることを目的とする。ベルト状像担持体たるベルト状感
光体21は、駆動部により回転駆動されて時計方向に回
転し、まず、帯電手段を構成する帯電ローラ22により
所定の表面電位に帯電される。次に、感光体21は、レ
ーザ書込系からなる露光手段23による画像露光で表面
電位の高低部分像たる静電潜像が形成される。ここに、
レーザ書込系23による露光パターンは所望のフルカラ
ー画像をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色
に分解した画像パターンであり、これらのイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラックの各画像パターンがレーザ書
込系23により感光体21に順に露光されてイエロー、
マゼンタ、シアン、ブラックの各静電潜像が順に形成さ
れる。
【0034】このイエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クの各静電潜像はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラッ
クの各現像剤を各々収容した現像器24〜27を有する
回転型現像器構体によりそれぞれ現像器24〜27にて
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各現像剤で非
接触現像法もしくは接触現像法で順に現像されてイエロ
ー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー像に顕色化
される。また、中間転写ベルトからなる中間転写体28
は、感光体21と接触して反時計方向に回転し、感光体
21上のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各ト
ナー像が現像順に重ねて転写(1次転写)されること
で、底からイエロートナー像、マゼンタトナー像、シア
ントナー像、ブラックトナー像の順に位置ずれが無いよ
うに積み上げられる。
【0035】また、転写紙からなる被転写材が給紙台2
9から給紙ローラ30によりレジストローラ31へ給紙
され、レジストローラ31は転写紙を紙転写部へ中間転
写ベルト28上のトナー像に合わせて送出する。この転
写紙は、紙転写ローラ32と中間転写ベルト28との間
を通過する際に中間転写ベルト28上のトナー像が紙転
写ローラ32により転写(2次転写)され、定着装置3
3によりトナー像が混合定着されてフルカラー画像とな
り、トレイ34へ排出される。
【0036】感光体21上に残った未転写トナーは各色
毎に感光体クリーニング装置35により清掃回収され、
さらに、感光体21の潜像による電位ムラが除電器36
により除去される。中間転写ベルト28上に残った未転
写トナーは転写紙へのトナー像転写終了後に中間転写ベ
ルトクリーニング装置37により清掃回収される。中間
転写ベルトクリーニング装置37は、転写紙へのトナー
像転写が終了するまでは中間転写ベルト28から離れて
いるが、転写紙へのトナー像転写終了後には中間転写ベ
ルト28に接触する。
【0037】次に、2次転写について図1を参照して詳
細に説明する。中間転写ベルト28は、体積抵抗が10
8〜1012Ω・cmであるシート状ベルトからなり、材
質としてはPFA、PTFE、ETFEなどのふっ化
材、またはPCが使われる。なお、中間転写ベルト28
は多層材でもよい。中間転写ベルト28の体積抵抗10
8〜1012Ω・cmは、中抵抗領域と言い、中間転写ベ
ルト28中に導電粒子を分散させるか、中間転写ベルト
28の素材自体にイオン導電性を持たせたゴムかプラス
チックで中間転写ベルト28を構成することにより実現
する。上記導電粒子の分散では、放電を集中化させない
ために、導電粒子が表面に大きく析出しないようにする
必要がある。
【0038】中間転写ベルト28は、図2に示すように
バックアップローラ38、従動ローラ39及びベルト転
写ローラ40に張架されてベルト駆動ローラを兼ねたバ
ックアップローラ38により回転駆動され、電源からベ
ルト転写ローラ40を介して転写バイアスが印加されて
上述のように感光体21上のトナー像が転写される。バ
ックアップローラ38は、対向電極を兼ねていて紙転写
ローラ32と中間転写ベルト28を介して対向して設置
される。
【0039】バックアップローラ38は、体積抵抗が1
8Ω・cm以下である導電ゴムを持つローラで、接地
される。なお、バックアップローラ38は体積抵抗を1
12Ω・cm以上の絶縁性にすることもある。図1に示
すように感光体21から中間転写ベルト28に転写され
るトナー41は、帯電極性が負極性であり、個別に顔料
などでイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに着色さ
れる。中間転写ベルト28上のトナー41は、感光体2
1から第1色版乃至第4色版のトナー(イエロー、マゼ
ンタ、シアン、ブラックの各トナー、単色記録の場合に
は1版のトナー)が順に転写されて積み上げられたトナ
ー層であり、1つの画像内に1版色から最大4版色まで
混在する。この混在の仕方は不規則であり、各混在する
トナーは互いに隣接する。トナーのM/Aはトナーの堆
積状態を面積当りの重量で示す。版色数が多くなれば、
トナーの堆積量も多くなり、トナーのM/Aも高くな
る。
【0040】紙転写ローラ32は、転写ローラ用バイア
ス電源42に接続されて転写ローラ用バイアス電源42
から転写バイアスが印加され、中間転写ベルト28との
間に転写紙43が挾み込まれた状態で中間転写ベルト2
8上のトナー41を転写紙43に転写させる。この紙転
写ローラ32は体積抵抗が108〜1012Ω・cmであ
る単層ゴムローラからなる。なお、紙転写ローラ32は
多層化または発泡化して(スポンジとして)もよい。
【0041】転写紙43はここでは汎用紙である。この
転写紙43は、体積抵抗が中抵抗領域であり、初期の残
存電荷はないものとする。入口補助電極44は、ゴムま
たはプラスチックで作られる中抵抗表面層45と、この
中抵抗表面層45と一体に設けた導電性支持部46とに
より構成される。なお、ここで、中抵抗表面層45は、
例えば支持部46上に塗布し、または別に形成したもの
を導電接着剤や導電性両面テープなどで支持部46上に
設けることなどで支持部46に支持導通される。中抵抗
表面層45は体積抵抗が108〜101 2Ω・cmであ
り、導電性支持部46は体積抵抗が106Ω・cmであ
る。なお、入口補助電極44は、多層構造とする場合で
も、表面層45を中抵抗とする必要がある。
【0042】入口補助電極44の導電性支持部46は、
補助電極用バイアス電源47に接続され、補助電極用バ
イアス電源47から一定のバイアス電位が印加される。
補助電極用バイアス電源47は入口補助電極44の電位
を設定するためのものであり、アースでもよい。この実
施例では、補助電極用バイアス電源47は−400V前
後の電位を入口補助電極44の導電性支持部46に印加
する。
【0043】転写ローラ用バイアス電源42は、仕様と
しては通常の高圧電源と同じものを使用する。なお、後
述するが、転写ローラ用バイアス電源42は定電流制御
を行うものが望ましい。この実施例では、転写ローラ用
バイアス電源42は+30μA定電流電源であり、出力
電圧が+1〜+7kVである。用紙入口ガイド48は、
フロートな金属か絶縁性プラスチックで作られて2次転
写ニップより手前に設置され、中間転写ベルト28に転
写紙43を押し当てる。
【0044】転写放電圏Aは転写ローラ32と中間転写
ベルト28との間に転写紙43が挟まる時に生ずる転写
ニップの転写ローラ32から転写紙43への入口放電圏
であり、用紙入口ガイド48と2次転写ニップとの間に
ある。転写放電圏入口裏面位置Bは転写紙43を介して
転写放電圏Aに対向する中間転写ベルト28の裏面(内
面)位置であり、転写紙43と中間転写ベルト28との
接触開始位置Cは転写紙43が中間転写ベルト28に進
入してくる位置である。入口補助電極44は、入口放電
圏Aに対向する中間転写ベルト28の裏面位置Bに中間
転写ベルト28からギャップ放電可能な距離だけ離間し
て設置される。
【0045】次に、誘電体間の放電安定性は誘電体抵抗
に影響されることを説明する。ここで、放電安定性と
は、広範囲に電荷が拡散されて供給されることで、マク
ロ時間的にも継続することを言う。図5〜7は誘電体放
電モデルを示す。図5に示すように物体49から物体5
0へ放電を発生させるためには、図8に示すように気圧
Pと、物体49,50間のギャップ長δから決まる放電
開始電圧Vh以上のギャップ電圧を電源51から物体4
9,50間に印加することが必要である(パッシェン
則)。ただし、注意すべきこととして、パッシェン則は
導電体間の火花電圧移行電圧を示すものであり、放電開
始条件を説明しているが、誘電体では放電により生成さ
れる気中空間電荷が放電の持続を抑制し、図9に示すよ
うに数μsの微小短時間パルスの授受、供給となる。
【0046】従って、物体49の表面から物体50の表
面に放電により電荷を継続して供給するためには、パル
ス電流を高効率で送ることが必要であり、これは高周波
電気回路におけるインピーダンス整合が必要であること
と同じになる。図7に示すモデル(AC等価回路)で
は、AC電力を電源側(物体49)から伝送路を介して
負荷側(物体50側)へ送るという様に考えれば、安定
な放電を継続するためには容量も含めてAC等価回路を
高効率で駆動する必要がある。負荷に最大限のAC電力
を与えるためには、伝送路の通電時抵抗RZと、負荷側
の抵抗R2とが同じオーダーであればよい。
【0047】さらに、誘電体間の気中放電を長期に継続
させるためには、生成される逆極性電荷物を放電の受手
側で補充しなければならない。従って、逆極性電荷が受
手側から安定に放電することが必要であり、電源側の抵
抗R1と同様にR2がRZと同じであることが必要となっ
てR1≒RZ≒R2とする必要がある。これは互いに停止
している物体間の放電に適用される。なお、電源側の容
量C1と、伝送路の容量CZと、負荷側の容量C2とは、
1≒Cd≒C2と仮定する。図6に示すモデル(DC等
価回路)における伝送路の抵抗Zdは、気中絶縁破壊時
の通電抵抗であり、Zd≒108Ω・cm程度となる。
【0048】ここで、本実施例について考える。図1に
示すように転写ローラ32入口側の転写放電圏Aは、表
面電位Vsなる転写ローラ32から転写紙43に放電を
開始するギャップδ11と、転写紙43の電荷蓄積により
転写ローラ32と転写紙43とのギャップ間電圧が小さ
くなるか、またはパッシェン則より近接し過ぎるかして
放電が停止するギャップδ12とを、転写ローラ32の曲
面と転写紙43の裏面の相対位置に当てはめて転写紙4
3面に投影したところの区間である。
【0049】なお、転写放電圏Aにおける転写ローラ3
2と転写紙43とのギャップの平均はδ1とする。2次
転写のニップ内での電荷供給は、転写ローラ32、転写
紙43の微細な凹凸があって転写ローラ32と転写紙4
3との接触が不確実であるため、転写ニップの入口側の
空気絶縁破壊に比べると、無視し得る。なお、基本的に
は電荷注入は、電荷を拡散して供給できないから、転写
作用を行うには不向きである。
【0050】転写放電圏Aは転写紙43と中間転写ベル
ト28との接触開始位置Cより転写紙43搬送方向下流
側であるから、転写紙43は転写放電圏Aでは中間転写
ベルト28に密着する。実際は転写紙43の表(下面)
と中間転写ベルト28との間にミクロ的にギャップδ2
がある。この転写紙43と中間転写ベルト28とが密着
した領域では、転写紙43と中間転写ベルト28とが近
接し過ぎているために放電開始電圧はむしろ高くなり、
ギャップ放電が起こらない。転写紙43と中間転写ベル
ト28とのギャツプでは、十分な高さの転写電界が形成
されるため、転写作用が起きて中間転写ベルト28上の
トナー41が転写紙43に転写される。
【0051】転写電界は転写ローラ32から転写紙43
の裏に放電された電荷により形成される。トナー大の粒
子ではクーロン力の影響が大きいため、トナー41の転
移は一瞬である。しかし、トナー41が転写紙43に移
転すると、dq/dt=iに当たる疑似電流がトナー像
部分の底の中間転写ベルト28と、転写紙43表面のト
ナー受容部との間で流れる。この電流は結局トナーの送
手側と受手側でそれぞれ電荷の補充と中和が起きている
ことを示す。
【0052】トナーの絶対的な電荷量は少ないが、中間
転写ベルト28や転写紙43の表面電荷密度と比較する
と、十分に大きいものである。中間転写ベルト28の電
荷量(表面電荷密度と考えた方がよい)は(+)側に偏
る。一方で、転写紙43の電荷は(−)トナーの移転で
中和される(表面電荷密度が中和される)。なお、転写
放電圏Aでは転写紙43の電荷は補充されることになる
が、転写電界が周囲より弱められる状況は不変である。
また、トナー像の無い部分ではこのような電流発生が無
いが、転写紙43や中間転写ベルト28の体積抵抗が中
抵抗であるため、トナー像中心の電流は周囲に拡散す
る。このため、転写紙43上の余白部電荷が中和され
る。
【0053】これらの電荷受渡し作業は、転写紙43裏
への供給電荷量(面積当り)、トナーの保持電荷量、ギ
ャップ内の総合的な電荷移動速度により変わる。転写ロ
ーラ32を流れる電流は、この電荷補充作用による電流
と、転写紙43中に保存され運搬されてしまう電荷、転
写ローラ32や補助電極44を含む転写ユニツトの外に
漏れる電流を加算したものである。
【0054】まとめると、トナーが実際に転移する際
に、中間転写ベルト28の内面(裏面)には(+)電荷
が累積して生じている。この量は、トナーQ(電荷量)
の大きさに相関する。これは転写済みトナーQに相関し
て、転写紙43表側や中間転写ベルト28表側では表面
電荷密度がばらつき、転写電界がばらつくことを示す。
【0055】さて、実際に図10に示すように転写が起
こる転写放電圏Aの下の部分を考える。この部分では、
既にある程度転写が進んでおり、転写紙43側にトナー
が移転している段階を示す。この場合、中間転写ベルト
28の表面には(+)極性の誘起電荷が残る。なお、転
写紙43の裏では(+)電荷の補充が続けられている。
【0056】図11に示すように転写放電圏入口裏面位
置Bに電極を設けない場合は、中間転写ベルト28表面
の(+)電荷は消費されないので、中間転写ベルト28
の表面電荷密度を押し上げて転写電界を打ち消す方向の
電界(抑制電界と名付ける)が形成される。転写率はト
ナーM/Aに応じて変動する。
【0057】図12に示すように導電性電極52を中間
転写ベルト28の裏側に接触させて転写放電圏入口裏面
位置Bから離れて設置し、導電性電極52を接地した場
合には、(−)電荷は中間転写ベルト28の抵抗分Rに
よりわずかしか供給されなくて転写紙43裏側の(+)
電荷と中和され、中間転写ベルト28の表面電荷密度の
上昇が少し押えられる。従って、抑制電界の形成が僅か
となり、転写率はトナーM/Aに応じた変動を僅かに受
ける。
【0058】図13に示すように導電性電極52を中間
転写ベルト28裏側の転写放電圏入口裏面位置Bに設置
した場合、中間転写ベルト28の内面と電極52とはミ
クロ的にギャップを有し、その距離δ3でギャップ放電
を起こすものとする。電極52からの(−)電荷は最も
(+)電界の大きいところ(例えば電位が最も高いとこ
ろ又は凸部)に集中放電する。他の部分では電荷供給が
ない。つまり、抑制電界形成が画像パターンや中間転写
ベルト28内面の凹凸に関係して生じ、転写率が変動す
る。
【0059】転写放電圏入口裏面位置Bに導電性電極を
中間転写ベルト28内面と接触させて設置した場合(前
記従来装置参照)、電極からの(−)電荷は中間転写ベ
ルト28内面の凸部に集中する。他の部分では電荷供給
がない。つまり、抑制電界形成が中間転写ベルト28内
面の凹凸に関係して形成され、転写率が変動する。
【0060】図14に示すように転写放電圏入口裏面位
置Bに補助電極44を設置した本実施例では、補助電極
44からの(−)電荷は、拡散放電されて中間転写ベル
ト28上に供給される。従って、トナーQに応じて中間
転写ベルト28上に励起された(+)電荷は、継続した
拡散放電により局所的なばらつきなく中和される。この
ため、転写領域で一様に抑制電界形成を押えて中間転写
ベルト28上の未転写トナー(後続トナー)の転写を良
好にさせる。
【0061】その結果として、転写放電圏Aにて転写紙
43の裏に(+)電荷を拡散供給するのと同様に、補助
電極44から中間転写ベルト28に(−)電荷を拡散供
給することで、転写部中の電荷不均衡を無くす。これに
より、転写バイアスが単層トナー転移における最適転写
電流でありさえすれば、多層トナーについても順次継続
して転写させることになり、トナーの保持電荷(=質
量)による影響を受けにくい転写作用を行うことがで
き、総合的転写性能を向上させることができる。
【0062】なお、従来の転写メカニズムの説明では1
方向からの放電を考えている例が多いが、本実施例は対
向する2方向からの放電を、転写ニップ入口の転写放電
圏Aという局所に限定した形で行うものである。また、
このような電荷流を拡散して形成すると、転写紙43や
中間転写ベルト28の素材抵抗が中抵抗である時にはト
ナー無し部(転写紙43に(+)電荷が残る部分)での
除電が活発になる。これにより、この部分が転写ニップ
を経て分離する時には電荷中和がほぼ完了しており、分
離時拡散散りやトナーの帯電極性変化を防止して画像品
質を高める効果がある。
【0063】なお、本実施例の実現に当っては、中間転
写ベルト28と補助電極44との間の電圧が放電開始電
圧程度でなければならないことである。これは、転写ロ
ーラ用バイアス電源42のバイアス電圧を高めるか、補
助電極44の電圧V0を逆極性にすればよい。本実施例
では後者に依っている。
【0064】ここで、図3に示した従来例を本実施例と
比較するために説明する。従来例では、転写ローラ12
に対して導電ゴムのバックアップローラ9を対向させて
いる。転写ニップ入口の転写放電圏では、前述のように
中間転写ベルト6の内面やバックアップローラ9の凹凸
やゴム抵抗ばらつきにより中間転写ベルト6への電荷授
受がばらついてしまう。なお、中間転写ベルト6が中抵
抗素材である場合は、ある程度の内部拡散が生ずるの
で、完全に転写性能が悪くなるということはない。さら
に、転写ニップ中で転写圧力が付加されるため、未転写
トナーは中間転写ベルト6への凝集力を受けてしまい、
転写しにくくなってしまう。但し、転写済トナーについ
ては、転写ニップの圧力により主として転写紙14の表
面に対しての凝集力は受けるので、転写性能上大きい問
題とはならない。
【0065】本実施例では、上述のように体積抵抗10
8〜1012Ω・cmの中間転写ベルト28上に複数のト
ナー像を順次に形成して版数で第1版から複数版までを
一画像内に混在させ、このトナー像を転写ローラ32で
被転写材たる転写紙41に一括して転写する画像形成装
置において、転写ローラ32と中間転写ベルト28との
間に被転写材41が挟まる時に生ずる転写ニップの転写
ローラ32から被転写材41への入口放電圏Aに対向す
る中間転写ベルト28の裏面位置Bにあって体積抵抗1
6Ω・cm以下の導電材により構成された支持部46
と、この支持部46により支持され体積抵抗108〜1
12Ω・cmの中抵抗部材の表面層45とからなる入口
補助電極44を有し、この入口補助電極44を中間転写
ベルト28に対してギャップ放電可能な距離に離間し、
かつ、支持部46を補助電極用バイアス電源47により
一定電位に保持するので、中間転写ベルト28の内面と
転写対向電極との電流の授受をギャップ放電を用いて均
一に拡散させて行うことができ、画像内にて転写電流の
過不足を防止することができる。その結果として、中間
転写ベルト28上の単層トナーと多層トナーの転写に同
じ転写バイアスを用いることができ、総合的転写性能を
向上させることができる。
【0066】第1実施例は請求項2記載の発明の実施例
でもあり、請求項2記載の発明は電荷流経路を確実に発
生させることを目的とする。第1実施例において、補助
電極44の抵抗が小さい場合は、転写ローラ32、転写
紙43及び中間転写ベルト28の接触状態が少々悪くて
も電流を流すことができる。ただし、この条件では、上
述のギャップ放電の安定化条件を満たさないので、放電
は局所に集中し拡散されない。
【0067】補助電極44に中抵抗素材を用いてギャッ
プを管理することが放電を拡散し安定化させる条件とな
る。そこで、転写ローラ32が回転している入口放電圏
Aで微小電流を安定に通すためには空気絶縁破壊を確実
に起こす形として、図1に示すように転写ローラ32と
転写紙43とのギャップが少しづつ段々と狭くなるよう
にし、これによりギャップ放電を確実に起こすようにす
ることができる。なお、このような形を採ると、トナー
や紙粉などの微粉末が転写ローラ32と転写紙43との
接触部に混入しても必ず放電する箇所があるので、汚れ
などにも強くなり、中間転写ベルト28から補助電極4
4へのギャップ放電を安定に確実に起こすことができて
高い転写性能が得られる。
【0068】図15は本発明の第2実施例の一部分解斜
視図を示す。この第2実施例は、請求項3記載の発明の
実施例であり、放電ギャップを確実に確保することを目
的とする。上記第1実施例では、中間転写ベルト28と
補助電極44との間隔は精度が非常に必要なところとな
るが、中間転写ベルト28はふらつくために安定させに
くい。そこで、第2実施例では、上記第1実施例におい
て、補助電極44の軸54を回転自在に支持部材で支持
して補助電極44を渦巻バネ53により所定の圧力で中
間転写ベルト28に押えつけることとする。このように
すれば、少々の中間転写ベルト28の変動があっても、
中間転写ベルト28と補助電極44とのギャップを適正
に確保できる。
【0069】なお、このような形をとれば、中間転写ベ
ルト28や補助電極44を機械に組み込む場合にそのス
ペースを小さくすることができる。また、互いに接触す
る中間転写ベルト28と補助電極44の端部の表面性が
双方とも滑らかでない場合は、その摩擦により摩擦自励
振動を起こすことがある。これは、ベルトとゴムブレー
ドなどの組み合わせで起こることで、スティックスリッ
プ現象と呼ばれる。この現象はブレード材の剛性と摩擦
力とのバランスにより起こるもので、ブレードのベルト
搬送方向下流側をベルトに接触させる場合はブレードの
ベルト搬送方向上流側をベルトに接触させる場合に比べ
て現れにくい。
【0070】そこで、第2実施例では、上記第1実施例
において、渦巻バネ53を支持部46の左右の凸部
(軸)54に入れて支持部46のエッジ56に引っか
け、所定の圧力で補助電極44を中間転写ベルト28の
内面に押えつける。また、機械非動作時はその圧力をか
けないようにすることもできる。もちろん、バネ53は
引っ張りバネなどの別形態をとってもよい。また、補助
電極44の中間転写ベルト28と接触する部分は中間転
写ベルト28に直接当らないように絶縁材57の設置ま
たは塗布を行う。支持部46の左右の凸部54は本実施
例の本体側の穴58(一方は図示せず)に挿入される。
【0071】このように第2実施例では、補助電極44
の中間転写ベルト28搬送方向下流側を中間転写ベルト
28に付勢するので、中間転写ベルト28から補助電極
44へのギャップ放電を安定に確実に起こすことがで
き、その結果として高い転写性能が得られる。
【0072】次に、請求項4記載の発明の実施例につい
て説明する。本発明の第3実施例は、請求項4記載の発
明の実施例であり、バックアップローラに安い材質のゴ
ムを使用できるようにすることを目的とする。中抵抗領
域のゴム成形は、素材が特別である(成形歩留まりが悪
いなどで)ため、一般に高コストになる。バックアップ
ローラを通常の絶縁性ゴム(1012Ω・cm以上)で成
形することは良くあることである。この場合、転写紙や
中間転写ベルトの電荷は、除電が不完全ならば転写ニッ
プ以降に運ばれ、転写紙裏の電荷は中間転写ベルト全体
の電位を上げてしまって他のプロセス上良くないことが
ある。従って、中間転写ベルトは転写排出時にはできる
限り除電しておきたい。この場合、転写放電圏Aだけで
なく、中間転写ベルトのバックアップローラとの巻付放
電や分離放電を考えて転写紙分離時の電荷流の放電経路
を確保することが必要となる。
【0073】そこで、本発明の第3実施例では、上記第
1実施例において、図16に示すように出口側補助電極
59をバックアップローラ38と中間転写ベルト28と
の分離地点に設置し、この出口側補助電極59を入口補
助電極44と同じ材質の支持部及び表面層で構成する。
電荷流は転写紙分離時に図示位置Eで流れ、続いてバッ
クアップローラ38と中間転写ベルト28とが分離する
時に図示位置Fにて流れるようになる。このように出口
側補助電極59により放電経路を確保すれば、放電経路
が拡大して転写性能の安定化に有利となる。また、バッ
クアップローラ38には安い絶縁ゴム材料を使うことが
できるようになり、全体としてコストダウン化が可能と
なる。
【0074】次に、請求項5記載の発明の実施例につい
て説明する。本発明の第4実施例は、上記第3実施例に
おいて、コストダウンを目的として補助電極44,59
を一体化したものである。この補助電極44,59の支
持部は、図17及び図18に示すように1つの支持部6
1で構成され、補助電極44,59の表面層45,60
が例えば導電性両面テープなどにより貼付られる。支持
部61は軸55を中心として回転自在に支持され、補助
電極44,59の表面層56,60が渦巻バネにより所
定の圧力で中間転写ベルト28に押えつけられる。本発
明の第5実施例は、第4実施例において、補助電極4
4,59の表面層45,60は、図19に示すように1
つの表面層62で構成され、支持部61の一面を覆う。
この第4実施例及び第5実施例は、請求項5記載の発明
の実施例であり、補助電極44,59を一体化したこと
によりコストダウンを計ることができる。
【0075】次に、請求項6記載の発明の実施例につい
て説明する。本発明の第6実施例は、請求項6記載の発
明の実施例であり、放電の長期安定化を計ることがで
き、トナー飛散の多い環境でも長期にわたって使用でき
るようにすることを目的とする。この第6実施例は、上
記第1実施例において、補助電極44の中間転写ベルト
28側の面を、中間転写ベルト28裏面材質との接触で
中間転写ベルト28裏面材質より先に摩耗する材質で構
成する。具体的には、この材質は図20に示すようにウ
レタン、EPDMなどの絶縁性ゴム63を強度の低い発
泡体にて成形し、これにカーボンブラックやZnOなど
の導電性粒子64を適度に分散させるようにする。
【0076】この補助電極44の中間転写ベルト28側
の面が摩耗することにより、補助電極44と中間転写ベ
ルト28との接触面の洗浄と、ギャツプ保持を達成でき
る。従って、放電の長期安定化が望め、また、トナー飛
散の多い環境でも長期にわたって使用できる。但し、補
助電極44の摩耗が過ぎると、障害がでるので、補助電
極44の中間転写ベルト28側の面の削れ易さには限度
が必要である。ここでは、補助電極44の表面層45は
削れ易いように空孔率を上げておき、内部を密にするよ
うな材質が最もよい。この第6実施例では、補助電極4
4の表面層45が中間転写ベルト28との接触による摩
耗で自己潤滑して絶縁物の混入を防止することができ、
放電を長期的に安定化することができる。
【0077】本発明の第7実施例は、請求項7記載の発
明の実施例であり、中抵抗材を摩耗より防ぐことを目的
とする。この第7実施例では、上記第1実施例におい
て、図21及び図22に示すようにギャップを保持する
ために、支持部46に表面層45の厚さより高い対摩耗
材からなる絶縁性スペーサ65,66を転写紙41の最
大横幅より大きい間隔で設け、このスペーサ65,66
を中間転写ベルト28に接触させる。スペーサ65,6
6はポリアセタールや高分子ポリエチレンなどのプラス
チックで作られる。なお、スペーサ65,66を設ける
代りに支持部46の両端部に植毛してもよい。支持部4
6のスペーサ65,66を取り付ける場所は、画像域で
は正常な放電ができなくなるから、非画像域、例えば両
端部とする。
【0078】この第7実施例では、補助電極44の非画
像部に転写紙41の最大横幅より大きい間隔で絶縁性ス
ペーサ65,66を設置したので、補助電極44におけ
る中抵抗の表面層45が摩耗より削られることが無くな
り、長期にわたって抵抗変動を防止することができる。
【0079】図23は本発明の第8実施例の一部を示
す。この第8実施例は、請求項8記載の発明の実施例で
あり、中抵抗の表面層45を摩耗より防ぐことを目的と
する。補助電極44における中抵抗の表面層45は補助
電極44の中で最も重要なところである。表面層45
は、摩耗が容易過ぎると、局所的に偏摩耗がでることが
ある。本来、表面層45の摩耗は、中間転写ベルト28
の偏在する凹凸や高硬度部に表面層45の表面が常時当
ることになって発生する。表面層45の偏摩耗を避ける
ことは必要である。
【0080】表面層45は、必要な時のみ正規の位置に
もってくればよい。そこで、第8実施例では、上記第2
実施例において、転写紙41が紙進入位置Cに進入する
時には補助電極44を図23の実線で示す正規位置に移
動させ、それ以外の時には補助電極44を図23の点線
で示す非使用位置に移動させる。この補助電極44の移
動にはステッピングモータ67が用いられ、ステッピン
グモータ67は減速ギヤを介して補助電極44を駆動す
る。ステッピングモータ67を制御する制御手段には入
出力部(I/O)68とCPU69が用いられる。
【0081】CPU69は図24に示すように転写紙4
1が紙進入位置Cに進入する時にはI/O68を介して
ステッピングモータ67に補助電極44を正規位置に移
動させるよう指示し、この指示によりステッピングモー
タ67が補助電極44を正規位置に移動させる。また、
CPU69は補助電極44と中間転写ベルト28との間
の転写紙41の排出が終了した時にはI/O68を介し
てステッピングモータ67に補助電極44を非使用位置
に移動させるよう指示し、この指示によりステッピング
モータ67が補助電極44を非使用位置に移動させる。
【0082】本発明の第9実施例では、上記第8実施例
において、転写紙41が2次転写のニップに無い状態で
は渦巻バネ53の付勢圧力を減らして補助電極44が正
規の位置から外れるようにしたものであり、図25〜図
27に示すように渦巻バネ53は支持部46の左右の凸
部(軸)54に入れられて支持部46のエッジ56とカ
ム70に引っかけられる。このカム70は上記ステッピ
ングモータ67により駆動される。ステッピングモータ
67は、転写紙41が紙進入位置Cに進入する時にはカ
ム70を左に回動させて渦巻バネ53の圧力を正規の圧
力にし、補助電極44と中間転写ベルト28との間の転
写紙41の排出が終了した時にはカム70を右に回動さ
せて渦巻バネ53の圧力を正規の圧力より小さくする。
【0083】この第8実施例及び第9実施例では、補助
電極44を、被転写材の転写紙41が転写ニップに無い
状態では正規の位置から外し、被転写材の進入に合わせ
て正規の位置に移動させるので、補助電極44における
中抵抗の表面層45を必要の無い時に中間転写ベルト2
8に接触させなくて表面層45の摩耗を少なくすること
ができる。
【0084】なお、ステッピングモータ67の代りに回
転型ソレノイドなどを用いてもよい。また、ステッピン
グモータ67の制御に用いるI/O68及びCPU69
は他の制御に使用するI/O及びCPUを兼用すること
が望ましい。これは、そのCPU,I/Oとして、転写
紙41の入出力タイミングを検知しているものを使うこ
とができ、わざわざセンサなどを持つ必要が無いためで
ある。
【0085】ところで、上記実施例では、実際の中間転
写ベルト28は、ある程度の曲げこわさを持っているの
で、バックアップローラ38への巻付きでは図28に示
すように巻付補正角αが存在する。この巻付補正角αに
より転写放電圏Aは一般にレイアウトよりも中間転写ベ
ルト28回転方向上流側に僅かにずれているのが普通で
ある。
【0086】曲げこわさの強い転写紙(例えば日本ビジ
ネスサプライ社製135kg紙)を通紙すると、図29
に示すように紙進入位置Cで中間転写ベルト28がたわ
んでしまう。これにより転写放電圏Aが下にずれてしま
う。これは、正確なギャップ調整を全く無意味にするも
のである。従って、転写紙の腰が強い時は補助電極44
を移動して最適位置に移すことが必要となる。なお、先
述のようにバネによる補助電極44の位置設定は効果が
あまり良くない。これは、転写紙の腰の差が最も出るの
は紙進入位置Cにおいてであり、転移紙が転移ニップ近
傍に来ると、転写紙の中間転写ベルト28に対する押圧
が薄れるためである。
【0087】また、転移紙の後端が紙進入位置Cよりも
下流に移った時には中間転写ベルト28の位置が上に跳
ね上がる(ゆり戻される)。これに対応するためには補
助電極44の中間転写ベルト28に対する十分な押圧が
必要であるが、この押圧をあまり高めることは好ましく
ない。そこで、本発明の第10実施例は、転写紙の腰に
応じて補助電極44を移動して最適位置とすることを目
的とし、上記第2実施例において、曲げこわさの強い転
写紙を通す時には補助電極44をずらすようにしたもの
であり、十分な応答速度を求めるために制御系を電子化
した。
【0088】この第10実施例は、請求項9記載の発明
の実施例であり、図30に示すように紙進入位置Cの中
間転写ベルト28内面側に変位量センサ71を配置して
ある。この変位量センサ71は紙進入位置Cにおける中
間転写ベルト28のたわみ量を検知し、変位量センサ7
1からの検知信号がI/O72を介してCPU73に入
力される。第8実施例と同様にステッピングモータ67
が減速ギヤを介して補助電極44を駆動し、ステッピン
グモータ67を制御する制御手段にはI/O72とCP
U73が用いられる。ここで、注意すべきこととして、
紙進入位置Cだけでなく、転写紙の転写ニップ通過時間
も制御対象期間とすることである。転写紙の後端が転写
ニップから完全に排出されるまでは補助電極44は同じ
位置に留まることが必要である。これは、画像後端部に
転写制御不能のブレなどを出さないためである。
【0089】CPU73は、図31及び図32に示すよ
うに転写紙41が中間転写ベルト28に対する進入位置
C乃至2次転写ニップに入っていない時に変位量センサ
71からの検知信号をとり込んで中間転写ベルト28の
紙進入位置Cにおけるたわみ量を検知し、このたわみ量
を変数T0として記憶する。また、CPU73は、転写
紙41が中間転写ベルト28に対する進入位置Cに入っ
て来た時には変位量センサ71からの検知信号をとり込
んで中間転写ベルト28の紙進入位置Cにおけるたわみ
量を読み取り、このたわみ量に応じてステッピングモー
タ67を駆動して補助電極44を上下方向に駆動するこ
とにより補助電極44を最適位置に移動させる。
【0090】また、CPU73は、転写紙41の後端が
中間転写ベルト28に対する進入位置Cを通り過ぎる時
に中間転写ベルト28のたわみ量をT0と仮定し、この
0に応じてステッピングモータ67を駆動して補助電
極44を上下方向に駆動することにより補助電極44を
最適位置に移動させる。さらに、転写紙41の後端が転
写ニップを出た時には1枚分の画像出力が終わったもの
としてステッピングモータ67を駆動して補助電極44
を非使用位置に移動させる。
【0091】この第10実施例では、曲げこわさの強い
転写紙を通す時には補助電極44の位置をずらすので、
転写紙の腰が強いために中間転写ベルト28に対して進
入時に圧力がかかった時に放電上大事なギャップ距離を
正確に調整することができる。なお、本発明は、上記実
施例に限定されるものではなく、例えば上記実施例以外
の画像形成装置にも同様に適用することができる。
【0092】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、体積抵抗108〜1012Ω・cmの中間転写体上に
複数のトナー像を順次に形成して版数で第1版から複数
版までを一画像内に混在させ、このトナー像を転写ロー
ラで被転写材に一括して転写する画像形成装置におい
て、前記転写ローラと前記中間転写体との間に被転写材
が挟まる時に生ずる転写ニップの前記転写ローラから被
転写材への入口放電圏に対向する前記中間転写体の裏面
位置にあって体積抵抗106Ω・cm以下の導電材によ
り構成された支持部と、この支持部により支持され体積
抵抗108〜1012Ω・cmの中抵抗部材の表面層とか
らなる入口補助電極を有し、この入口補助電極を前記中
間転写体に対してギャップ放電可能な距離に離間し、か
つ、前記支持部を一定電位に保持するので、中間転写体
の内面と端写対向電極との電流の授受をギャップ放電を
用いて均一に拡散させて行うことができ、画像内にて転
写電流の過不足を防止することができる。その結果とし
て、中間転写体上の単層トナーと多層トナーの転写に同
じ転写バイアスを用いることができ、総合的転写性能を
向上させることができる。
【0093】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の画像形成装置において、前記入口補助電極は前記中
間転写体との間隔が前記中間転写体搬送方向に沿って段
々と狭くなるので、中間転写体から入口補助電極へのギ
ャップ放電を確実に起こすようにすることができ、その
結果として高い転写性能が得られる。
【0094】請求項3記載の発明によれば、請求項2記
載の画像形成装置において、前記入口補助電極の前記中
間転写体搬送方向下流側を前記中間転写体に付勢するの
で、中間転写体から入口補助電極へのギャップを確実な
ものとして放電を安定に起こすことができ、その結果と
して高い転写性能が得られる。
【0095】請求項4記載の発明によれば、請求項1記
載の画像形成装置において、前記転写ローラと前記中間
転写体を介して対向し体積抵抗1012Ω・cm以上の絶
縁体材質で構成されたバックアップローラと、このバッ
クアップローラと前記中間転写体との分離地点に置かれ
前記入口補助電極と同じ材質で構成された出口側補助電
極とを備えたので、バックアップローラに低コストな一
般の絶縁ゴムを使うことができ、かつ、放電経路が拡大
して転写性能の安定化に有利となる。
【0096】請求項5記載の発明によれば、請求項4記
載の画像形成装置において、前記入口補助電極と前記出
口側補助電極を一つの支持体にて一体化したので、コス
トダウンを計ることができる。
【0097】請求項6記載の発明によれば、請求項1記
載の画像形成装置において、前記入口補助電極の前記中
間転写体への接触面に、前記中間転写体の裏面材質との
接触で前記中間転写体の裏面より先に摩耗する材質を用
いたので、入口補助電極の表面層が中間転写体との接触
による摩耗で自己潤滑して絶縁物の混入を防止すること
ができ、放電を長期的に安定化することができる。
【0098】請求項7記載の発明によれば、請求項1記
載の画像形成装置において、前記入口補助電極の非画像
部に被転写材の最大横幅より大きい間隔で絶縁性スペー
サを設置したので、入口補助電極における中抵抗の表面
層が摩耗より削られることが無くなり、長期にわたって
抵抗変動を防止することができる。
【0099】請求項8記載の発明によれば、請求項3記
載の画像形成装置において、前記入口補助電極を、被転
写材が転写ニップに無い状態では正規の位置から外し、
被転写材の進入に合わせて正規の位置に移動させるの
で、入口補助電極における中抵抗の表面層を必要の無い
時に中間転写体に接触させなくてその表面層の摩耗を少
なくすることができる。
【0100】請求項9記載の発明によれば、請求項3記
載の画像形成装置において、曲げこわさの強い被転写材
を通す時には前記入口補助電極の位置をずらすので、被
転写材の腰が強いために中間転写体に対して進入時に圧
力がかかった時に放電上大事なギャップ距離を正確に調
整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の一部を拡大して示す概略
図である。
【図2】同第1実施例を示す断面図である。
【図3】同第1実施例の一部を拡大して示す断面図であ
る。
【図4】画像形成装置における各層トナーの紙転写バイ
アスと転写率との関係を示す特性図である。
【図5】誘電体間の放電安定性を説明するための図であ
る。
【図6】図5のDC等価回路を示す回路図である。
【図7】図5のAC等価回路を示す回路図である。
【図8】気圧及びギャップ長と放電開始電圧との関係を
示す特性図である。
【図9】誘電体間の放電安定性を説明するための図であ
る。
【図10】上記第1実施例の一部を示す斜視図である。
【図11】上記第1実施例を説明するための図である。
【図12】転写作用を説明するための図である。
【図13】転写作用を説明するための図である。
【図14】上記第1実施例の転写作用を説明するための
図である。
【図15】本発明の第2実施例の一部を示す分解斜視図
である。
【図16】本発明の第3実施例の一部を示す側面図であ
る。
【図17】本発明の第4実施例の一部を示す側面図であ
る。
【図18】同第4実施例の一部を示す分解斜視図であ
る。
【図19】本発明の第5実施例の補助電極を示す斜視図
である。
【図20】本発明の第6実施例の補助電極の一部を示す
斜視図である。
【図21】本発明の第7実施例の一部を示す分解斜視図
である。
【図22】同第7実施例の補助電極を示す一部切欠側面
図である。
【図23】本発明の第8実施例の一部を示す概略図であ
る。
【図24】同第8実施例の補助電極位置制御フローを示
すフローチャートである。
【図25】本発明の第9実施例の一部を示す側面図であ
る。
【図26】同第9実施例の一部を示す斜視図である。
【図27】同第9実施例の一部を示す斜視図である。
【図28】本発明の第10実施例を説明するための側面
図である。
【図29】同第10実施例を説明するための側面図であ
る。
【図30】同第10実施例の一部を示す概略図である。
【図31】同第10実施例の補助電極位置制御フローの
一部を示すフローチャートである。
【図32】同第10実施例の補助電極位置制御フローの
他の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
28 中間転写ベルト 32 紙転写ローラ 38 バックアップローラ 41 トナー 42 転写ローラ用バイアス電源 43 転写紙 44 入口補助電極 45 表面層 46 支持部 47 補助電極用バイアス電源 48 用紙入口ガイド 53 渦巻バネ 59 出口側補助電極 62,66 絶縁性スペーサ 67 ステッピングモータ 69,73 CPU 71 変位量センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本橋 武 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体積抵抗108〜1012Ω・cmの中間転
    写体上に複数のトナー像を順次に形成して版数で第1版
    から複数版までを一画像内に混在させ、このトナー像を
    転写ローラで被転写材に一括して転写する画像形成装置
    において、前記転写ローラと前記中間転写体との間に被
    転写材が挟まる時に生ずる転写ニップの前記転写ローラ
    から被転写材への入口放電圏に対向する前記中間転写体
    の裏面位置にあって体積抵抗106Ω・cm以下の導電
    材により構成された支持部と、この支持部により支持さ
    れ体積抵抗108〜1012Ω・cmの中抵抗部材の表面
    層とからなる入口補助電極を有し、この入口補助電極を
    前記中間転写体に対してギャップ放電可能な距離に離間
    し、かつ、前記支持部を一定電位に保持することを特徴
    とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像形成装置において、前
    記入口補助電極は前記中間転写体との間隔が前記中間転
    写体搬送方向に沿って段々と狭くなることを特徴とする
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の画像形成装置において、前
    記入口補助電極の前記中間転写体搬送方向下流側を前記
    中間転写体に付勢することを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の画像形成装置において、前
    記転写ローラと前記中間転写体を介して対向し体積抵抗
    1012Ω・cm以上の絶縁体材質で構成されたバックア
    ップローラと、このバックアップローラと前記中間転写
    体との分離地点に置かれ前記入口補助電極と同じ材質で
    構成された出口側補助電極とを備えたことを特徴とする
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の画像形成装置において、前
    記入口補助電極と前記出口側補助電極を一つの支持体に
    て一体化したことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の画像形成装置において、前
    記入口補助電極の前記中間転写体への接触面に、前記中
    間転写体の裏面材質との接触で前記中間転写体の裏面よ
    り先に摩耗する材質を用いたことを特徴とする画像形成
    装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の画像形成装置において、前
    記入口補助電極の非画像部に被転写材の最大横幅より大
    きい間隔で絶縁性スペーサを設置したことを特徴とする
    画像形成装置。
  8. 【請求項8】請求項3記載の画像形成装置において、前
    記入口補助電極を、被転写材が転写ニップに無い状態で
    は正規の位置から外し、被転写材の進入に合わせて正規
    の位置に移動させることを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】請求項3記載の画像形成装置において、曲
    げこわさの強い被転写材を通す時には前記入口補助電極
    の位置をずらすことを特徴とする画像形成装置。
JP6221469A 1994-09-16 1994-09-16 画像形成装置 Pending JPH0887156A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6219518B1 (en) 1998-10-30 2001-04-17 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus including an intermediate image transfer body
JP2013246253A (ja) * 2012-05-24 2013-12-09 Konica Minolta Inc 画像形成装置

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CN103558745A (zh) * 2012-05-24 2014-02-05 柯尼卡美能达株式会社 图像形成装置
US8909121B2 (en) 2012-05-24 2014-12-09 Konica Minolta, Inc. Image forming apparatus
CN103558745B (zh) * 2012-05-24 2016-04-13 柯尼卡美能达株式会社 图像形成装置

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