JPH088619Y2 - 魚釣用電動リール - Google Patents

魚釣用電動リール

Info

Publication number
JPH088619Y2
JPH088619Y2 JP1991103124U JP10312491U JPH088619Y2 JP H088619 Y2 JPH088619 Y2 JP H088619Y2 JP 1991103124 U JP1991103124 U JP 1991103124U JP 10312491 U JP10312491 U JP 10312491U JP H088619 Y2 JPH088619 Y2 JP H088619Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spool
motor
clutch
operation pattern
switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1991103124U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0551079U (ja
Inventor
一弥 南部
Original Assignee
ダイワ精工株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダイワ精工株式会社 filed Critical ダイワ精工株式会社
Priority to JP1991103124U priority Critical patent/JPH088619Y2/ja
Publication of JPH0551079U publication Critical patent/JPH0551079U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH088619Y2 publication Critical patent/JPH088619Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、自動シャクリ制御装置
を備えた魚釣用電動リールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】工場出荷段階で予め記憶部に記憶させた
複数のシャクリ作動パターンの一つを選択してシャクリ
を実際に再現させたり、釣り人が経験的に身に付けた勘
で釣糸の巻上げ時間や停止時間,巻上げ速度等を調整し
てシャクリ作動パターンを記憶部に記憶させ、その作動
パターンに従って仕掛けが自動的にシャクられるように
した魚釣用電動リールが特開平3−119941号公報
に開示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】然し、上記魚釣用電動
リールにあっては、シャクリの作動範囲を任意に設定す
ることができないため、時間や環境によって変化する魚
層に適切に対応できず、実用的なシャクリ操作が行えな
い欠点が指摘されている。
【0004】本考案は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、シャクリの作動範囲を任意に設定可能として、変化
する魚層に適切に対応でき実用的なシャクリ操作が行え
る魚釣用電動リールを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本考案は、リール本体に回転可能に支持されたスプ
ールと、当該スプールを巻上げ駆動するスプール駆動モ
ータと、釣糸の繰出しに伴い回転する回転体の回転数を
検出して糸長を演算する糸長測定手段と、スプール駆動
モータを駆動させるシャクリ作動パターンを記憶する記
憶手段と、当該シャクリ作動パターンを実行させる任意
のシャクリ範囲を記憶部に設定する入力手段と、糸長測
定手段による測定値に従い、設定されたシャクリ範囲で
上記シャクリ作動パターンを実行してスプール駆動モー
タを駆動制御する制御手段を備えたものである。
【0006】
【作用】本考案によれば、シャクリ作動パターンを実行
させる任意のシャクリ範囲を入力手段によって記憶部に
設定すると、糸長測定手段による測定値に従い制御手段
がスプール駆動モータを駆動制御して、設定されたシャ
クリ範囲でシャクリ作動パターンを実行させることとな
る。
【0007】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本考案の第一実施例に係る魚釣用電動
リールの一部切欠き平面図を示し、図に於て、1はリー
ル本体、3,5はリール本体1の左右両側に固着したリ
ール側枠、7は釣糸9を巻回したスプールで、当該スプ
ール7は、その一端が図示しないブラケットを介してリ
ール本体1に回転可能に支持され、又、他端はこれに固
定したブラケット11と、リール本体1に取り付けたセ
ットプレート13の軸受15によって回転可能に支持さ
れている。
【0008】そして、スプール7内には、当該スプール
7と軸線を一致させてスプール駆動用モータ(以下「ス
プールモータ」という)17が配置されており、当該ス
プールモータ17の回転軸17aとスプール7間は減速
歯車機構19により互いに連結されて、スプールモータ
17の回転をスプール7に伝達できるようになってい
る。尚、減速歯車機構19を構成するギヤキャリィ21
のボス部21aは、スプール7を支持するブラケット1
1のボス11a内に相対回転可能に嵌合されている。
【0009】23はスプール巻上げ用の手動ハンドル
で、当該手動ハンドル23は、セットプレート13に回
転可能に取り付けたハンドル軸25のリール側枠5外突
出端に連結されている。そして、ハンドル軸25には、
図2の如きスプール逆転止め用の爪車27がリール側枠
5内で固着され、更にドライブギヤ29が回転可能に取
り付けられている。そして、ドライブギヤ29とハンド
ル軸25間は、ハンドル軸25にセットしたドラグ装置
31により摩擦結合されて、手動ハンドル23の回転が
ドライブギヤ29に伝達できるようになっている。又、
図2に示すように爪車27の爪27aにはばね(図示せ
ず)によって付勢されている係止爪33が当接されてお
り、当該係止爪33はピン35によってリール側枠5に
軸着されている。
【0010】37は後述するクラッチプレート39のク
ラッチ作動プレートで、当該クラッチ作動プレート37
の中央には上記ハンドル軸25やクラッチプレート39
が挿通する長孔41が形成され、当該長孔41に沿って
2つのカム43が設けられている。尚、図2中、45は
クラッチ作動プレート37のガイド部材である。
【0011】又、図2に示すように、リール本体1の下
部前方にはクラッチ作動モータ(以下「クラッチモー
タ」という)47が内蔵されており、上記クラッチ作動
プレート37は当該クラッチモータ47の回転で矢印
A,B方向へ移動して、クラッチプレート39をON,
OFFさせるようになっている。
【0012】即ち、図3に示すように上記クラッチモー
タ47には減速機49が装着されており、当該減速機4
9のレバー51に取り付くピン53が、クラッチ作動プ
レート37の後端側に設けた長孔55に係合している。
そして、クラッチモータ47の回転でレバー51が矢印
C方向へ移動すると、図4の如くクラッチ作動プレート
37が矢印A方向へ移動してクラッチがOFFとなるよ
うになっている。
【0013】又、クラッチ作動プレート37の一側縁部
にはマグネット57が装着されており、このマグネット
57でONされるリードスイッチ59,61が、夫々、
クラッチプレート39のON,OFFに対応してガイド
部材45に配置されている。そして、図2に示すよう
に、クラッチ作動プレート37がクラッチモータ47の
回転で矢印B方向へ移動してクラッチがONとなると、
リードスイッチ59がマグネット57によりONとなっ
て、後述する制御装置63からの指令でクラッチモータ
47が停止するようになっている。同様に、クラッチモ
ータ47が矢印C方向へ移動してクラッチ作動プレート
37が実線で示す位置まで戻されてクラッチがOFFと
なると、リードスイッチ61がマグネット57でONと
されてクラッチモータ47が制御装置63の指令で停止
するようになっている。
【0014】一方、図1に於て、65は上記ドライブギ
ヤ29に噛合するピニオンギヤで、当該ピニオンギヤ6
5はスプール7の軸線上に於て、上記ギヤキャリィ21
のボス部21aの中心とリール側枠5間に横架状態に支
持したピニオン軸67に回転可能且つその軸方向へ移動
可能に支持されており、ピニオンギヤ65とこれに対向
するギヤキャリィ21のボス部21a間には、両者を係
脱する上記クラッチプレート39が設けられている。ク
ラッチプレート39はスプールモータ17からスプール
7への巻取り動力を伝達又は遮断させるもので、図2に
示すようにコイルバネ69によってクラッチ作動プレー
ト37方向へ付勢されている。従って、上述の如くクラ
ッチモータ47によってクラッチ作動プレート37を矢
印A,B方向へ移動させると、ピニオンギヤ65がピニ
オン軸67の軸線方向に移動されてクラッチプレート3
9がOFF,ON、即ち、スプールモータ17からスプ
ール7への巻取り動力を遮断又は伝達させることとな
る。
【0015】又、図1中、71はスプール7の側面に埋
設されたマグネット、73はマグネット71に対向して
配置されたリードスイッチで、マグネット71とリード
スイッチ73は、スプール7の回転を電気信号に変換し
てスプール7の回転速度に比例したパルスを発生するエ
ンコーダ75を構成するもので、このパルス信号が制御
装置63に入力されて糸長測定が行われるようになって
いる。
【0016】そして、図1に示すようにリール本体1の
右側面前方には、モータ出力を調整してスプールモータ
17の回転速度を可変させるモータ出力調節レバー(以
下「調節レバー」という)77が、約120°の範囲に
亘って回転可能に取り付けられており、当該調節レバー
77はリール本体1に内蔵された回転形のポテンショメ
ータ79に連結されている。
【0017】周知のように、ポテンショメータ79は与
えられた機械的変位でブラシを動かし、固定した抵抗体
の上を摺動させ、その抵抗値を変化させることによって
ブラシの位置に対応する電圧を取り出すもので、上述の
如く調節レバー77をポテンショメータ79に連結し、
調節レバー77の操作によってポテンショメータ79内
のブラシの位置を変化させることで、図5に示すように
調節レバー77の作動によるポテンショメータ79の抵
抗値の変化を制御装置63に入力し、調節レバー77の
作動量(変位量)に応じたパルス信号のデューテー比と
してスプールモータ17への駆動電源通電時間率を当該
制御装置63で可変制御して、スプールモータ17の回
転をゼロから最大値(0〜100%)まで多段階に制御
できるようになっている。
【0018】上記制御装置63は制御ユニット81内に
収納されており、当該制御ユニット81は、図1に示す
ようにリール側枠3,5と一体構造の水密収納部83内
に装着されてリール本体1に組み付けられている。そし
て、制御ユニット81の操作パネル85上には、魚釣用
電動リールのメインスイッチ87やスプールモータ17
のON/OFFスイッチ89,シャクリ作動パターン選
択スイッチ(以下「選択スイッチ」という)91,シャ
クリ作動パターン入力スイッチ(以下「入力スイッチ」
という)93,シャクリ範囲変更モードスイッチ(以下
「範囲変更モードスイッチ」という)95,シャクリパ
ターン変更スイッチ(以下「パターン変更スイッチ」と
いう)97,デジタル表示部99等が夫々配設されてお
り、デジタル表示部99には、調節レバー77の操作に
よるモータ出力を表示する表示器101が設けられ、
又、後述するように計測した糸長やシャクリ作動範囲,
選択したシャクリ作動パターンの番号等を表示するよう
になっている。そして、モータ出力の調節に応じて、表
示器101のバー表示量の目盛りが“0”から“10
0”まで逐次変化し、更に又、上記ON/OFFスイッ
チ89のON操作により調節レバー77の現在位置のモ
ータ出力で釣糸9の巻上げが開始され、以後は調節レバ
ー77の作動に応じてスプールモータ17の出力を連続
的に制御できるようになっている。
【0019】一方、上記制御装置63には、図5に示す
ように記憶部103が接続されている。この記憶部10
3には、従来と同様、工場出荷段階で予め3つのシャク
リ作動パターン(例えば、1段シャクリ,2段シャク
リ,3段シャクリ)が記憶されており、釣り人の選択ス
イッチ91の操作によって任意の作動パターンが選択で
き、その作動パターンが作動パターン表示器に表示され
るようになっている。そして、釣り人がON/OFFス
イッチ89をON操作すると、制御装置63からスプー
ルモータ17のモータ駆動回路105に指令が送られ
て、スプールモータ17がその作動パターン通りに駆動
するようになっている。
【0020】又、本実施例に係る魚釣用電動リールは、
釣り人がモータ17の駆動作動パターンをシャクリ作動
パターンとして記憶部103に記憶させることができる
ようになっている。
【0021】即ち、入力スイッチ93のON操作によっ
て制御装置63が入力モードに切り換わり、そして、こ
の状態で釣り人が調節レバー77を操作し乍らスプール
7の巻上げ時間や停止時間,巻上げ速度等の作動パター
ンを経験に基づいて記憶部103に入力し、最後に入力
スイッチ93を再度ON操作すれば、入力モードが解除
されてシャクリ作動パターンが記憶部103に記憶され
るようになっている。この入力モードの間、調節レバー
77を操作している時間がスプールモータ17のモータ
駆動回路105の作動時間として、調節レバー77をゼ
ロの状態にしている時間がモータ駆動回路105の作動
停止時間として、又、調節レバー77の作動量に応じた
可変制御が、スプールモータ17の作動速度として記憶
されるのである。
【0022】そして、釣り人の選択スイッチ91のON
操作でこの記憶させた作動パターンを選択してON/O
FFスイッチ89をON操作すると、制御装置63から
モータ駆動回路105に指令が送られて、記憶させたそ
の作動パターン通りにシャクリが再現されるようになっ
ている。
【0023】更に、上記記憶部103には、シャクリ作
動パターンを実行させるシャクリ範囲が入力できるよう
になっている。即ち、釣り人が範囲変更モードスイッチ
95を押すと、図6に示すようにデジタル表示部99の
表示がシャクリ範囲変更モードに切り換わって、入力す
るシャクリ範囲を表示するようになっている。そして、
選択スイッチ91の操作によって設定するシャクリ範囲
の数値が増加し、又、図1に示すように操作パネル85
上に配設したシャクリ範囲数値減少スイッチ(以下「減
少スイッチ」という)107の操作によって、設定する
シャクリ範囲の数値が減少するようになっているので、
釣り人は、これらのスイッチ91,107の操作によっ
て、例えば図7に示すように11mのシャクリ範囲を設
定できるようになっている。
【0024】そして、この状態で釣り人が次にパターン
変更スイッチ97を押すと、図8の如くデジタル表示部
99がシャクリ作動パターンの番号を表示するので、釣
り人は選択スイッチ91を押して好みの作動パターンを
選択すれば、その作動パターンの番号が表示され、そし
て、再度パターン変更スイッチ97を押すと、図9に示
すように、予め入力された棚が表示されてシャクリ範囲
の入力と作動パターンの選択が終了するようになってい
る。
【0025】そして、釣糸9を棚まで繰り出して釣り人
がON/OFFスイッチ89を押すと、入力したシャク
リ範囲に亘って選択した作動パターンに基づき自動的に
シャクリ動作が開始するようになっており、そのシャク
リ範囲はエンコーダ75からのパルス信号を入力した制
御装置63による糸長測定で測定されて、図10の如く
表示されるようになっている。そして、仕掛けが図10
の如くシャクリ範囲の上限にきて11m表示となると、
制御装置63からの指令がモータ駆動回路105に送ら
れてスプールモータ17が停止されるようになってい
る。
【0026】又、制御装置63にはタイマ109が接続
されており、斯様に仕掛けが図10の如くシャクリ範囲
の上限にくると、制御装置63からの指令でタイマ10
9が作動して所定時間(例えば4秒間)経過後、制御装
置63に接続されたクラッチモータ駆動回路111に指
令が送られてクラッチモータ47が作動し、図4の如く
クラッチ作動プレート37が矢印A方向に移動してクラ
ッチがOFFとなるようになっている。そして、クラッ
チ作動プレート37が実線で示す位置まで戻されてクラ
ッチがOFFとなると、リードスイッチ61がマグネッ
ト57でONとされるので、その信号を入力した制御装
置63からの指令でクラッチモータ47が停止するよう
になっている。
【0027】従って、釣糸9は再び11m繰り出される
が、図11に示すようにシャクリ範囲の下限(11m→
0m)にくると、制御装置63からの指令でクラッチモ
ータ駆動回路111によりクラッチモータ47が回転し
て、クラッチ作動プレート37が矢印B方向へ移動して
クラッチがONとなり、そして、リードスイッチ59が
マグネット57によりONとなってその信号を入力した
制御装置63からの指令でクラッチモータ47が停止す
るようになっている。
【0028】そして、所定時間経過後に、制御装置63
からの指令でスプールモータ17が駆動して、同様にシ
ャクリの作動パターンをシャクリ範囲に亘って何度も繰
り返すようになっている。
【0029】尚、上記クラッチモータ47は、操作パネ
ル85上に配設されたクラッチモータ操作スイッチ11
3によっても駆動できるようになっており、シャクリ動
作の途中でクラッチOFFの状態で魚が掛かったときに
は、当該クラッチモータ操作スイッチ113の操作でク
ラッチをONにし、ON/OFFスイッチ89を押して
調節レバー77の調節によって魚を引き上げればよい。
又、シャクリ動作の途中でクラッチONの状態で魚が掛
かったときには、ON/OFFスイッチ89を押して調
節レバー77の調節で魚を引き上げればよいようになっ
ている。
【0030】その他、図1中、115はコネクタ117
を介してリール本体1に接続された電源コードで、この
電源コード115を鰐口クリップ等により船上に配置し
たバッテリ等の直流電流に接続して上記メインスイッチ
87をON操作することで、スプールモータ17や制御
装置63等が起動するようになっている。
【0031】本実施例はこのように構成されているか
ら、シャクリ作動パターンによらずに魚釣を行っている
ときに魚の当たりがあった場合には、ON/OFFスイ
ッチ89をON操作すると調節レバー77の現在位置の
モータ出力でスプール7が回転して釣糸9が巻き上げら
れることとなる。そして、釣り人は表示器101を確認
し乍ら、釣糸9をゆっくり巻き上げたい場合には、例え
ば表示器101のバー表示量の目盛りが“20”となる
ように調節レバー77を操作し、魚の引きが強くてハリ
スが強い場合には、バー表示量の目盛りが“80”とな
るように調節レバー77を操作する等、巻上げの状況に
応じて調節レバー77を操作し乍らスプールモータ17
の出力を制御すれば、釣糸9は巻上げに最適なモータ速
度で巻き上げられることとなる。そして、巻上げを停止
する場合には、バー表示量の目盛りが“0”となるよう
に調節レバー77を戻せばよい。
【0032】又、記憶部103に予め記憶されているシ
ャクリ作動パターンを再現させる場合には、選択スイッ
チ91で作動パターンを選択してON/OFFスイッチ
89をON操作すれば、制御装置63からモータ駆動回
路105に指令が送られてシャクリ作動パターンが再現
されることとなる。
【0033】そして、上述したように釣り人がシャクリ
作動パターンを記憶部103に記憶させるには、入力ス
イッチ93をON操作して制御装置63を入力モードに
切り換え、調節レバー77を操作し乍らスプール7の巻
上げ時間や停止時間,巻上げ速度等を調整してシャクリ
作動パターンを記憶部103に記憶させればよい。
【0034】而して、既述した特開平3−119941
号公報に開示された魚釣用電動リールにあってはモータ
の回転速度を微調整することができないが、本実施例で
はスプールモータ17の回転速度の微調整が可能なた
め、斯かる従来例に比し最適なシャクリ作動パターンに
モータ出力を一致させることが容易である。
【0035】そして、選択スイッチ91のON操作でこ
の記憶させた作動パターンを選択してON/OFFスイ
ッチ89をON操作すれば、制御装置63からモータ駆
動回路105に指令が送られて、記憶させたその作動パ
ターン通りにシャクリが再現されることとなる。
【0036】更に、上述したように、釣り人が記憶部1
03にシャクリ範囲を入力して好みの作動パターンを選
択した後、ON/OFFスイッチ89を押すと、入力し
たシャクリ範囲に亘って選択した作動パターンに基づき
自動的にシャクリ動作が開始することとなる。そして、
そのシャクリ範囲はエンコーダ75からのパルス信号を
入力した制御装置63による糸長測定で測定されてお
り、仕掛けが図10の如くシャクリ範囲の上限にくる
と、制御装置63からの指令がモータ駆動回路105に
送られてスプールモータ17が停止する。そして、タイ
マ109が作動して所定時間経過後、制御装置63に接
続されたクラッチモータ駆動回路111に指令が送られ
てクラッチモータ47が作動し、図4の如くクラッチ作
動プレート37が矢印A方向に移動してクラッチがOF
Fとなり、リードスイッチ61がマグネット57でON
とされて制御装置63からの指令でクラッチモータ47
が停止する。
【0037】従って、釣糸9は再び11m繰り出され、
仕掛けがシャクリ範囲の下限にくると、制御装置63か
らの指令でクラッチモータ駆動回路111によりクラッ
チモータ47が回転し、クラッチ作動プレート37が矢
印B方向へ移動してクラッチがONとなり、そして、リ
ードスイッチ59がマグネット57によりONとなっ
て、その信号を入力した制御装置63からの指令でクラ
ッチモータ47が停止する。
【0038】そして、所定時間経過後に、制御装置63
からの指令でスプールモータ17が駆動して、同様にシ
ャクリの作動パターンをシャクリ範囲に亘って何度も繰
り返すこととなる。
【0039】以上述べたように、本実施例によれば、ス
プールモータ17の回転速度の微調整が可能なため、特
開平3−119941号公報に開示された魚釣用電動リ
ールに比し釣り人が実際に入力した作動パターンと最適
なシャクリの作動パターンとの間に大きなズレを生じて
しまうことがなく、モータ出力を徐々に変化させること
で最適な作動パターンのモータ出力に一致させることが
容易であるから、従来と異なり所謂“最適なシャクリ作
動パターンに合わせるまでの無駄な間”がなくなり、釣
り人は求めるシャクリの作動パターンを速やかに入力す
ることが可能である。
【0040】加えて、上記魚釣用電動リールにあって
は、入力スイッチ93をON操作した後は、調節レバー
77のみの操作でシャクリ作動パターンを入力できるの
で、従来の魚釣用電動リールに比し作動パターンの入力
操作性も良好である。
【0041】更に又、本実施例によれば、シャクリ作動
パターンのシャクリ範囲を任意に設定することができる
ため、従来の魚釣用電動リールに比し時間や環境によっ
て変化する魚層に適切に対応することが可能となり、実
用的なシャクリ操作が行え釣果が一段と向上できる利点
を有する。
【0042】尚、上記実施例では、調節レバー77をリ
ール本体1の右側面前方に設置したが、図12に示すよ
うに調節レバー77を制御ユニット81の操作パネル8
5上に配置させてもよく、斯かる実施例によっても、上
記第一実施例と同様、所期の目的を達成することが可能
である。
【0043】又、上記ポテンショメータ79に代えて、
図13に示すようにリードスイッチ119を用いてスプ
ールモータ17のモータ出力を多段階に増減させてもよ
い。以下、本実施例を説明するが、考案部分を除く構成
については上記第一実施例と同様の構成とされているた
め、ここではそれらについての説明は省略し、専ら考案
部分について説明する。そして、第一実施例と同一のも
のは同一符号を以って表示する。
【0044】図13に於て、121は制御ユニット81
の操作パネル85の右側面部に設置したスライドベース
で、当該スライドベース121上を、マグネット123
を内蔵したスライドレバー125がリール本体127の
前後方向へスライド可能に取り付けられている。
【0045】そして、制御ユニット81内には、上記マ
グネット123に対応して多数のリードスイッチ119
が並設されており、スライドレバー121のスライド操
作によるリードスイッチ119のON/OFFで検出さ
れる抵抗値の変化が、制御装置63に入力されるように
なっている。そして、制御装置63では、スライドレバ
ー125の作動量(変位量)に応じたパルス信号のデュ
ーテー比としてスプールモータ17への駆動電源通電時
間率を可変制御してその回転を多段階(0〜100%)
に制御できるようになっている。
【0046】又、デジタル表示部99に設けた表示器1
01は、第一実施例と同様、スライドレバー125のモ
ータ出力調節によりそのバー表示量が逐次変化するよう
になっている。そして、ON/OFFスイッチ89をO
N操作すると、スライドレバー125の現在位置のモー
タ出力で釣糸9の巻上げが開始され、以後はスライドレ
バー125の作動に応じてスプールモータ17の出力を
連続的に制御できるようになっている。
【0047】而して、本実施例によっても、上記第一実
施例と同様、所期の目的を達成することが可能である。
そして、上記各実施例は、スプールモータ17のモータ
出力を多段階に増減させるモータ出力調節手段としてポ
テンショメータ79やリードスイッチ119を用いた
が、これらに代えてボリュームスイッチやホール素子等
を用いてもよく、斯かる部品によっても、上記各実施例
と同様、所期の目的を達成することが可能である。
【0048】更に又、釣糸9の繰出しや巻取り糸長を計
測する糸長測定については、上記各実施例に於けるスプ
ール7の他、周知のように釣糸9の繰出しに伴い回転す
る回転体(スプール連動ギヤ,釣糸巻着面圧接ローラ
等)の回転を検出する糸長測定手段を利用できることは
勿論である。
【0049】
【考案の効果】以上述べたように、本考案によれば、シ
ャクリ作動パターンのシャクリ範囲を任意に設定するこ
とができるため、従来の魚釣用電動リールに比し時間や
環境によって変化する魚層に適切に対応することが可能
となり、実用的なシャクリ操作が行え釣果が一段と向上
できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例に係る魚釣用電動リールの
一部切欠き平面図である。
【図2】第一実施例の魚釣用電動リールに於けるクラッ
チ機構のクラッチON状態の側面図である。
【図3】図2のII−II線断面図である。
【図4】第一実施例の魚釣用電動リールに於けるクラッ
チ機構のクラッチOFF状態の側面図である。
【図5】第一実施例の魚釣用電動リールに於ける制御手
段の概略構成図である。
【図6】デジタル表示部の表示内容の説明図である。
【図7】デジタル表示部の表示内容の説明図である。
【図8】デジタル表示部の表示内容の説明図である。
【図9】デジタル表示部の表示内容の説明図である。
【図10】デジタル表示部の表示内容の説明図である。
【図11】デジタル表示部の表示内容の説明図である。
【図12】本考案の第二実施例に係る魚釣用電動リール
の部分平面図である。
【図13】本考案の第三実施例に係る魚釣用電動リール
の部分平面図である。
【符号の説明】
1,127 リール本体 7 スプール 9 釣糸 17 スプールモータ 37 クラッチ作動プレート 39 クラッチプレート 47 クラッチモータ 57,123 マグネット 59,61,119 リードスイッチ 63 制御装置 77 調節レバー 79 ポテンショメータ 81 制御ユニット 87 メインスイッチ 89 ON/OFFスイッチ 91 選択スイッチ 93 入力スイッチ 95 範囲変更モードスイッチ 97 パターン変更スイッチ 99 デジタル表示部 103 記憶部 105 モータ駆動回路 107 減少スイッチ 111 クラッチモータ駆動回路 125 スライドレバー

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体に回転可能に支持されたスプ
    ールと、当該スプールを巻上げ駆動するスプール駆動モ
    ータと、釣糸の繰出しに伴い回転する回転体の回転数を
    検出して糸長を演算する糸長測定手段と、スプール駆動
    モータを駆動させるシャクリ作動パターンを記憶する記
    憶手段と、当該シャクリ作動パターンを実行させる任意
    のシャクリ範囲を記憶部に設定する入力手段と、糸長測
    定手段による測定値に従い、設定されたシャクリ範囲で
    上記シャクリ作動パターンを実行してスプール駆動モー
    タを駆動制御する制御手段を備えたことを特徴とする魚
    釣用電動リール。
JP1991103124U 1991-12-13 1991-12-13 魚釣用電動リール Expired - Lifetime JPH088619Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991103124U JPH088619Y2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 魚釣用電動リール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991103124U JPH088619Y2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 魚釣用電動リール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0551079U JPH0551079U (ja) 1993-07-09
JPH088619Y2 true JPH088619Y2 (ja) 1996-03-13

Family

ID=14345829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991103124U Expired - Lifetime JPH088619Y2 (ja) 1991-12-13 1991-12-13 魚釣用電動リール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH088619Y2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102308778A (zh) * 2010-06-28 2012-01-11 大和精工株式会社 钓鱼用电动卷线器
JP2012090645A (ja) * 2010-06-28 2012-05-17 Globeride Inc 魚釣用電動リール

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03172131A (ja) * 1990-10-19 1991-07-25 Ryobi Ltd シャクリ機能付電動リール

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102308778A (zh) * 2010-06-28 2012-01-11 大和精工株式会社 钓鱼用电动卷线器
JP2012090645A (ja) * 2010-06-28 2012-05-17 Globeride Inc 魚釣用電動リール

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0551079U (ja) 1993-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH088619Y2 (ja) 魚釣用電動リール
JP4408378B2 (ja) 魚釣用電動リール
JPH05153888A (ja) 魚釣用電動リール
JP2001245564A (ja) 魚釣り用電動リール
JP2813690B2 (ja) 魚釣用リール
JP2008043303A (ja) 魚釣用電動リール
JP2849729B2 (ja) 電動リール
JP2002125540A (ja) 魚釣用リール
JP3809093B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2784373B2 (ja) 魚釣用リール
JPH05161439A (ja) 魚釣用電動リール
JP2500749Y2 (ja) 魚釣用リ―ル
JP2500750Y2 (ja) 魚釣用電動リ―ル
JP3294820B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2511810Y2 (ja) 魚釣用リ―ル
JP2978025B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2504685B2 (ja) 魚釣用リ―ル
JP2593992B2 (ja) 魚釣用リール
JP2002051674A (ja) 電動リールのモータ制御回路
JP2530319Y2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2809300B2 (ja) 魚釣用電動リール
JPH0755901Y2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2960193B2 (ja) 釣り用リール
KR20220153504A (ko) 낚시용 릴의 표시 제어 장치 및 그것을 구비한 낚시용 릴, 표시 제어 방법 및 표시 제어 프로그램
JP2593991B2 (ja) 魚釣用リール