JPH0884045A - 弾性表面波装置およびそれを用いたアンテナ分波器 - Google Patents

弾性表面波装置およびそれを用いたアンテナ分波器

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JPH0884045A
JPH0884045A JP21736394A JP21736394A JPH0884045A JP H0884045 A JPH0884045 A JP H0884045A JP 21736394 A JP21736394 A JP 21736394A JP 21736394 A JP21736394 A JP 21736394A JP H0884045 A JPH0884045 A JP H0884045A
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Japan
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acoustic wave
surface acoustic
wave device
package
inductance element
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JP21736394A
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Norio Hosaka
憲生 保坂
Hideo Onuki
秀男 大貫
Kazushi Watanabe
一志 渡辺
Akitsuna Yuhara
章綱 湯原
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性表面波共振子とインダクタンス素子で構
成した、梯子型フィルタ構造の弾性表面波装置におい
て、寄生容量による特性のばらつき及び劣化の無い弾性
表面波装置を提供すること。 【構成】 弾性表面波装置中のインダクタンス素子にお
いて、積層構造の誘電体基板の中間層にマイクロストリ
ップ線路を形成し、かつ、誘電体基板上面の少なくとも
マイクロストリップ線路と対応する部位を、導体で覆う
ように構成する。 【効果】 パッケージの蓋との距離が変化することによ
る、インダクタンス素子の寄生容量の変化が無くなり、
特性のばらつき、劣化の無い弾性表面波装置の提供が可
能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性表面波共振子およ
びインダクタンス素子を含んで構成された弾性表面波装
置、並びに、この弾性表面波装置を備えたアンテナ分波
器に関する。
【0002】
【従来の技術】弾性表面波装置は、極めて大量に生産さ
れているLSI(大規模集積回路)と同様に、フォトリ
ソグラフィ技術を応用して製造可能であるので、その量
産性に優れていることから、民生機器や通信機器等で広
範に使用されている。特に、最近では、弾性表面波装置
の小形かつ軽量という特徴を活かした応用として、ポケ
ットベル,携帯電話等の移動体通信において、高周波フ
ィルタとして使用されることが多い。
【0003】上記移動体通信で使用される弾性表面波装
置は、特に低損失で急峻な周波数特性が要求されるの
で、IIDT(Interdigitated Interdigital Transduc
ers)型フィルタや弾性表面波共振子を用いて構成した装
置が多用されている。
【0004】上記のような弾性表面波共振子を使用して
構成した弾性表面波装置の例として、「電子情報通信学
会技術研究報告」;US92−52(1992−0
9),第9頁〜第16頁に記載の技術がある。この従来
技術は、梯子型フィルタの直列/並列素子に弾性表面波
共振子を用いて、帯域通過フィルタを構成するものであ
る。
【0005】また、他の従来技術として、「エレクトロ
ニクス レター」;1985年,21巻,25/26
号,第1211頁〜第1212頁(ELECTRONICS LETTER
S 5thDecember 1985,Vol.21,No.25/26,pp.1211〜1212
)に記載のように、梯子型フィルタの直列素子にイン
ダクタンス素子を、並列素子に弾性表面波共振子をそれ
ぞれ用いて、フィルタを構成する技術がある。
【0006】また、前述したように、移動体通信への応
用では小形軽量化の要求が強いので、弾性表面波装置の
パッケージには、表面実装型の、いわゆるSMDパッケ
ージ(Surface Mounted Device)が使用され始めてい
る。
【0007】このようなSMDパッケージを使用した従
来技術としては、例えば実開平4−131033号公報
に開示された技術がある。この先願に示された従来技術
では、凹部を有するセラミック製ベースの内底面に配線
用パターンを形成すると共に、セラミック製ベースの裏
面にアース用パターンを形成し、該アース用パターンに
よりアース端子間と上記配線用パターンとを接続、ま
た、上記配線用パターンと金属蓋とを接続するようにし
ている。
【0008】他の従来技術としては、特開平3−629
53号公報が挙げられ、この先願公報には、一側板面の
周縁に沿って側壁を設けて断面を凹形に成形したガラス
の底板と、金属製シールリングと、収納した電子部品
と、金属製の蓋体とを具備し、上記の側壁の内側を内方
へ傾斜面に成形する技術が開示されている。
【0009】また、特開平3−284006号公報に
は、入出力間のアイソレーションを改善し、弾性表面波
デバイスの素子特性を向上する目的で、接地用ボンディ
ングパッドと底部メタライズ層とを接続金属導体で接続
する技術が開示されている。
【0010】また、特開平3−62951号公報には、
表面実装型容器に関する技術として、シーリング時の熱
ストレスおよび残留応力を少なくする目的で、シールリ
ングの外周端からシールリングの幅5〜30%の範囲
に、蓋体の周縁部を位置させて溶着する技術が開示され
ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明に関連する弾性
表面波装置の構成と、この弾性表面波装置が有する課題
とを、図を用いて説明する。
【0012】本発明に関連する弾性表面波装置の従来の
構成は、図10の断面図に示すように、一開口弾性表面
波共振子(以下、弾性表面波共振子と称す)1とインダ
クタンス素子4、およびパッケージ7と、これらを電気
的に接続する配線ワイヤ9等で構成される。弾性表面波
共振子1は、LiNbO3 ,LiTaO3 等の圧電性基
板2の上にすだれ状電極3が形成されたもので構成さ
れ、インダクタンス素子4は、セラミック,ガラス,有
機材料等の誘電体基板5の上にめっきによるマイクロス
トリップ線路6を形成したもので構成されている。な
お、図10において、11はパッケージ7の開口部を覆
う金属製の蓋である。
【0013】上記の弾性表面波共振子1とインダクタン
ス素子4とは、要求される周波数特性に応じて、梯子形
構造に任意に直列および並列に組み合わされ、フィルタ
として動作するように構成される。この組み合せの1例
を、図11に示す。図12は、図11に示す組合せの弾
性表面波装置の周波数特性例を示しており、高周波信号
のフィルタ装置として使用される。
【0014】上記弾性表面波装置の応用の1つとして、
携帯電話のアンテナ分波器がある。アンテナ分波器は、
送信側の弾性表面波装置と受信側の弾性表面波装置とが
並接されて構成され、送信機からの送信信号をアンテナ
へ、またアンテナからの受信信号を受信機へ、それぞれ
分波伝送する働きをする。
【0015】上記のような弾性表面波装置に関する技術
も、該弾性表面波装置を使用してアンテナ分波器を構成
する技術も、これまで一般的に実用化されておらず、技
術的に明らかでない点が多い。したがって、本発明が取
り上げた、以下に記すような課題についても、従来は明
らかにされていなかった。
【0016】すなわち、上記弾性表面波装置、あるいは
該弾性表面波装置を用いて構成したアンテナ分波器にお
いては、パッケージ7の蓋11をシールした後の特性の
ばらつきが大きいという問題があった。特性ばらつきで
顕著なのは、図12の周波数特性に破線で示すように、
高周波域における抑圧度の劣化である。このような特性
劣化がある場合、送信信号Tの2倍周波数の不要信号2
Tが抑圧されない不都合が生ずる。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記した弾性表面波装置
の課題である高周波域における抑圧度の劣化について検
討した結果、パッケージ7の蓋11をシールする前の特
性に比べ、シール後の特性ばらつきが大きいことから、
蓋11のシール工程がばらつきに関係しており、実験的
に調べた結果、インダクタンス素子基板(誘電体基板
5)と蓋11との距離が近づくと、高周波域における特
性劣化が発生することが分かった。蓋11は接地されて
おり、また、インダクタンス素子4のマイクロストリッ
プ線路6は、誘電体基板4の表面に形成されているの
で、マイクロストリップ線路6と蓋11との間の寄生容
量が、特性劣化の原因と考えられる。つまり、シール時
に蓋11が歪むことで、マイクロストリップ線路6との
間の距離が変化し、寄生容量の大きさが変化して特性の
ばらつき、あるいは劣化が発生したと考えられる。
【0018】前述したように、携帯電話では小形軽量化
が要求されるため、使用される弾性表面波装置には従来
一般的に使用されていた缶パッケージに代わり、薄形で
容積の小さい表面実装型のSMDパッケージが使用され
ており、パッケージ内の空間寸法において、面実装され
たデバイスチップの表面から蓋までの高さ寸法は、従来
に比べ小さくなっており、今後さらに薄形のパッケージ
が使用される可能性がある。このため、この種の弾性表
面波装置では、上記のような問題は一層重大である。
【0019】本発明による弾性表面波装置は、上記した
問題を解決するため、弾性表面波装置に使用するインダ
クタンス素子の誘電体基板を積層構造の基板にし、基板
の中間層にマイクロストリップ線路を設け、基板上面の
少なくともマイクロストリップ線路と対応する部位に、
導体層を形成するようにした。
【0020】
【作用】上記のように、インダクタンス素子の誘電体基
板に積層構造の基板を使用し、基板の中間層にマイクロ
ストリップ線路を設け、基板上面に導体層を形成した構
造の場合、パッケージに基板を実装し基板上面の導体層
を接地すれば、マイクロストリップ線路はあらかじめ定
まった厚さの誘電体層を挟んで、パッケージの接地面と
上面導体層の接地面間に位置するので、パッケージの蓋
との距離が変化しても影響を受けることはなくなり、弾
性表面波装置の特性がばらついたり、劣化したりするこ
とを防止できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示した各実施例によ
って説明する。図1は、本発明の第1実施例による弾性
表面波装置の構造を示す断面図である。同図において、
1は弾性表面波共振子、2は圧電性基板、3は圧電性基
板2上に形成されたすだれ状電極、4はインダクタンス
素子、5は積層構造の誘電体基板、6は誘電体基板5の
中間層に形成されたマイクロストリップ線路、7はパッ
ケージ、8は接着剤、9は配線ワイヤ、10はパッケー
ジ7に形成された導体端子部、11はパッケージ7の金
属製の蓋、12はパッケージ7のシールリング、13は
誘電体基板5の上面に形成された接地用の導体層、14
は誘電体基板5の上面に形成された配線用のボンディン
グパッド(導体端子部)、15は誘電体基板5に設けら
れたビアホール(スルーホール)、16はパッケージ7
に形成された接地用導体層である。
【0022】弾性表面波共振子1は、LiNbO3 ,L
iTaO3 等の圧電性基板2の表面に、アルミニウム薄
膜、またはアルミニウム合金薄膜で、多数対のすだれ状
電極3を形成したものよりなり、公知の一開口弾性表面
波共振子として構成されている。インダクタンス素子4
は、積層構造の誘電体基板5の中間層に、めっき銅膜に
よるマイクロストリップ線路6を形成して構成され、さ
らに基板5上面に、めっき銅膜による導体層13とボン
ディングパッド14とが形成してあり、ボンディングパ
ッド14は、ビアホール15を通してマイクロストリッ
プ線路6に接続されている。インダクタンス素子4の誘
電体基板5には、セラミック,ガラス,樹脂,樹脂と繊
維材料等を使用することができる。
【0023】上記の弾性表面波共振子1(弾性表面波共
振子チップ)とインダクタンス素子4(インダクタンス
素子チップ)の裏面は、セラミックと金属を積層してな
るパッケージ7の凹部内定面に形成した接地用導体層1
6上に、接着剤8により接着・固定されている。そし
て、インダクタンス素子4の上面の導体層13は、配線
ワイヤ9によってパッケージ7の接地用導体層16に接
続されている。したがって、インダクタンス素子4のマ
イクロストリップ線路6は、誘電体層を挟んで上下の接
地面間に形成されていることになる。
【0024】なお、それぞれの素子チップは、アルミニ
ウムや金等の配線ワイヤ9により、相互に、あるいはパ
ッケージ7の導体端子部10や接地用導体層16と接続
されている。また、パッケージ7の蓋11は、気密性を
保つため、パッケージ7のシールリング12に溶接され
ている。
【0025】上記したように本実施例によれば、インダ
クタンス素子4のマイクロストリップ線路6が誘電体層
を挟んで上下の接地面間に形成されているので、インダ
クタンス素子4の上面とパッケージ7の蓋11との距離
が変化しても、寄生容量の影響を受けることはなくな
り、弾性表面波装置の特性がばらついたり、劣化したり
することを防止できる。
【0026】ここで本実施例では、マイクロストリップ
線路6にめっき銅膜を使用しているが、この他に、薄膜
や薄板材料の銅を使用することも可能である。また、圧
電性基板2は、上述した以外に水晶,Li247 等も
使用可能である。さらにまた、パッケージ7にはセラミ
ックと金属を積層したものを使用しているが、金属製の
パッケージを使用しても、同じ効果が得られることは言
うまでもない。
【0027】図2は、図1に示した第1実施例の弾性表
面波装置の斜視図である。同図においては、パッケージ
7内部の状態を明らかにするため、蓋11は省略してあ
る。図2に示すように、インダクタンス素子4の誘電体
基板5の上面の大部分は、導体層13で覆われており、
導体層13は配線ワイヤ9によりパッケージ7の接地用
導体層16に電気的に接続されている。なお、導体層1
3は、誘電体基板5の上面の略全面に形成する必要はな
く、マイクロストリップ線路6が形成してある部分に対
応する誘電体基板5の上面部位にあれば、本発明の効果
を得るには充分である。
【0028】図3は、本発明の第2実施例による弾性表
面波装置の構造を示す断面図である。同図において、先
の実施例と均等な構成要素には同一符号を付し、その説
明は重複を避けるため割愛する(これは、以下の各実施
例においても同様である)。
【0029】本実施例が前記第1実施例と相違するの
は、誘電体基板(インダクタンス素子基板)5の上面だ
けでなく、裏面にも接地用の導体層13が形成してある
点にある。素子チップをパッケージに接着するには、導
電性または絶縁性の接着剤8が使用されるが、場合によ
っては素子チップ裏面の接着剤8に気泡が入ったり、接
着剤8の厚さが不均一になる等の不都合が発生すること
がある。このような場合、誘電体基板5の裏面にも導体
層13が形成されている本実施例の構成では、パッケー
ジ7の接地用導体層16とマイクロストリップ線路6の
間に発生する寄生容量のばらつきの影響がなくなり、弾
性表面波装置の特性劣化を防止できる効果がある。な
お、図3では示されていないが、インダクタンス素子4
のチップ上面側の導体層13は、図2に示したように、
配線ワイヤ9でパッケージ7側の接地面と接続されてい
る。
【0030】なおまた、以下の各実施例においても、イ
ンダクタンス素子チップの両面には、接地用の導体層1
3を形成してあり、インダクタンス素子チップの上面側
の導体層13は、配線ワイヤ9でパッケージ7側の接地
面と接続されている。
【0031】図4は、本発明の第3実施例による弾性表
面波装置の構造を示す断面図である。本実施例は、フェ
イスダウン構造の実装方式を用いた弾性表面波装置への
適用例である。
【0032】本実施例では、パッケージ7の凹部の内底
面上に、導体端子部10と接地用導体層16とを形成し
てある。また、弾性表面波共振子1のボンディングパッ
ド(配線接続用並びに接地用)と、インダクタンス素子
4のボンディングパッド14とフェイスダウン側の接地
用の導体層13には、ワイヤバンプ17を形成してあ
る。そして、各素子チップ(弾性表面波共振子1とイン
ダクタンス素子4)の接続部を、パッケージ7の対応す
る接続部へ位置合わせして、フェイスダウン実装を行っ
て接続・固着している。なお、バンプとしては、ワイヤ
バンプの他に、はんだバンプを使用することも可能であ
る。
【0033】このようなフェイスダウン構造の従来技術
による実装方式では、インダクタンス素子チップ面とパ
ッケージの接地面とは、配線ワイヤを使用した実装方式
に比べさらに近接するため、寄生容量は一層問題であ
る。しかし、本実施例の弾性表面波装置の構造は、イン
ダクタンス素子4のマイクロストリップ線路6に対して
誘電体層を挟んで導体層13,13があり、パッケージ
の接地面に関係しないので、寄生容量のばらつきの問題
は無く、したがって、特性ばらつき及び特性劣化が防止
でき、フェイスダウン構造の実装方式にも好適である。
【0034】図5は、本発明の第4実施例による弾性表
面波装置の構造を示す断面図である。本実施例は、弾性
表面波共振子1は通常の実装でワイヤボンディングを行
ない、インダクタンス素子4のみフェイスダウン実装を
行った場合である。この場合も、上記第3実施例と同じ
効果が得られることは言うまでもない。
【0035】図6は、本発明の第5実施例による弾性表
面波装置の構造を示す断面図である。本実施例は、前記
第4実施例と同様に、インダクタンス素子4のみフェイ
スダウン実装を行っているが、インダクタンス素子4に
おける弾性表面波共振子1への接続用のボンディングパ
ッド14を、誘電体基板5の上面(フェイスダウン面の
反対側)に設け、このボンディングパッド14をビアホ
ール15を介してマイクロストリップ線路6と接続して
ある。
【0036】本発明によるインダクタンス素子4には、
積層構造の誘電体基板5を採用しているので、上記のよ
うな構造とすることも簡単にできる利点がある。また、
本実施例の構造とすることで、限られたパッケージ面積
のなかで、柔軟な素子チップレイアウトが可能となるの
で、小形化および組立て作業性の向上の効果がある。
【0037】図7は、本発明の第6実施例による弾性表
面波装置の構造を示す斜視図であり、同図においては、
パッケージ7内部の状態を明らかにするため、蓋11は
省略してある。本実施例では、インダクタンス素子4の
上面に、接地用の導体層13および配線接続用のボンデ
ィングパッド14だけでなく、マイクロストリップ線路
6,ビアホール15を、ボンディングパッド14と接続
した配線線路18も形成してある。このような構造を採
ると、ボンディングパッド14を基板上面の任意の位置
に設けることが可能になるので、素子チップレイアウト
の自由度を増すことができる。さらに、配線ワイヤ9の
短縮化を図ることができる等の効果が得られる。
【0038】図8は、本発明の第7実施例による弾性表
面波装置の構造を示す断面図である。本実施例では、イ
ンダクタンス素子4における誘電体基板5のマイクロス
トリップ線路6の形成層で段差面を設けて、この面にボ
ンディングパッド14を設けた構造としてある。このよ
うな構造では、配線ワイヤ9の長さを短縮でき、しか
も、インダクタンス素子4の配線パターンも長く引き回
す必要がないため、配線線路長が長くなることによる悪
影響を小さくできる効果が得られる。
【0039】図9は、本発明の弾性表面波装置を使用し
たアンテナ分波器を示す図である。同図に示すように、
アンテナ分波器21は、送信用フィルタ(送信側の弾性
表面波装置)22Aと受信用フィルタ(受信側の弾性表
面波装置)22Bとが組み合わされて構成されており、
送信機からの送信信号ST をアンテナ23へ、またアン
テナ23からの受信信号SR を受信機へ、それぞれ分波
伝送する働きをする。
【0040】このようなアンテナ分波器に、本発明の各
実施例で示した弾性表面波装置を使用することで、小形
高性能なアンテナ分波器を提供することが可能となる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、弾性表面
波装置を小形化する場合に問題となる寄生容量の影響が
小さくなるので、弾性表面波共振子とインダクタンス素
子で構成した弾性表面波装置、および、この弾性表面波
装置を使用して構成したアンテナ分波器の、特性ばらつ
きの低減および特性劣化防止に大きな効果があり、その
価値は多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す断面図である。
【図2】図1の弾性表面波装置から蓋を取り去った状態
の斜視図である。
【図3】本発明の第2実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す断面図である。
【図6】本発明の第5実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す断面図である。
【図7】本発明の第6実施例に係る弾性表面波装置の蓋
を取り去った状態での斜視図である。
【図8】本発明の第7実施例に係る弾性表面波装置の構
成を示す断面図である。
【図9】本発明による弾性表面波装置を使用したアンテ
ナ分波器の構成を模式的に示す説明図である。
【図10】従来の弾性表面波装置の構成を示す断面図で
ある。
【図11】弾性表面波装置のフィルタ構成の1例を示す
等価回路図である。
【図12】弾性表面波装置の周波数特性と、周波数特性
上の問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
1 弾性表面波共振子 2 圧電性基板 3 すだれ状電極 4 インダクタンス素子 5 誘電体基板 6 マイクロストリップ線路 7 パッケージ 8 接着剤 9 配線ワイヤ 10 導体端子部 11 蓋 12 シールリング 13 導体層 14 ボンディングパッド 15 ビアホール 16 接地用導体層 17 ワイヤバンプ 18 配線線路 21 アンテナ分波器 22A 送信用フィルタ(送信側の弾性表面波装置) 22B 受信用フィルタ(受信側の弾性表面波装置) 23 アンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯原 章綱 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性基板上にすだれ状電極が形成され
    てなる弾性表面波共振子と、誘電体基板にマイクロスト
    リップ線路が形成されてなるインダクタンス素子とが、
    相互に電気的に接続されて単一のパッケージ内に配置さ
    れた弾性表面波装置において、 前記インダクタンス素子の前記誘電体基板は積層構造と
    され、この誘電体基板の中間層に前記マイクロストリッ
    プ線路が形成されてなり、かつ、前記誘電体基板の上面
    の少なくとも前記マイクロストリップ線路と対応する部
    位が、導体層で覆われていることを特徴とする弾性表面
    波装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 前記インダクタンス素子の前記誘電体基板の裏面の少な
    くとも前記マイクロストリップ線路と対応する部位が、
    導体層で覆われていることを特徴とする弾性表面波装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載において、 前記インダクタンス素子の前記誘電体基板の上面に配線
    線路が形成され、かつこの配線線路が、前記インダクタ
    ンス素子の中間層の前記マイクロストリップ線路に、電
    気的に接続されていることを特徴とする弾性表面波装
    置。
  4. 【請求項4】 送信側の弾性表面波装置と受信側の弾性
    表面波装置の少なくとも一方に、請求項1乃至3の何れ
    か1つに記載の弾性表面波装置を用いたことを特徴とす
    るアンテナ分波器。
JP21736394A 1994-09-12 1994-09-12 弾性表面波装置およびそれを用いたアンテナ分波器 Pending JPH0884045A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6373350B1 (en) * 1998-12-01 2002-04-16 Oki Electric Industry Co., Ltd. Branching filter with saw-resonator transmitting and receiving filters in separate packages and receiving-branch lines in both packages

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6373350B1 (en) * 1998-12-01 2002-04-16 Oki Electric Industry Co., Ltd. Branching filter with saw-resonator transmitting and receiving filters in separate packages and receiving-branch lines in both packages

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