JPH088371Y2 - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JPH088371Y2
JPH088371Y2 JP1989034280U JP3428089U JPH088371Y2 JP H088371 Y2 JPH088371 Y2 JP H088371Y2 JP 1989034280 U JP1989034280 U JP 1989034280U JP 3428089 U JP3428089 U JP 3428089U JP H088371 Y2 JPH088371 Y2 JP H088371Y2
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JP
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differential
moving member
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clutch
face
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JP1989034280U
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JPH02125238U (ja
Inventor
功 広田
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栃木富士産業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) この考案は、車両などに用いられるデファレンシャル
装置に関する。
(従来の技術) 特公昭55−27978号公報にロック機構付きのデファレ
ンシャル装置が記載されている。第4図に示すように、
このデファレンシャル装置101はエンジンからの回転駆
動力をデフケース103、ピニオンシャフト105、ピニオン
ギヤ107から一対のサイドギヤ109,111を介して車軸113,
115に差動分配するように構成されている。又、一方の
車軸113はロック軸117と伝達軸119とからなっており、
ロック軸117は一端を伝達軸119に他の一端を一方のサイ
ドギヤ109とに軸方向移動可能にスプライン連結されて
いる。又、ピニオンシャフト105側にはこのロック軸117
のサイドギヤ109側のスプライン121と係合可能なスプラ
イン123が設けらけている。このようにロック機構が構
成され、フォーク125によりロック軸117をスライドさせ
スプライン121,123を係合してピニオンシャフト105とロ
ック軸117とを連結すると、デファレンシャル装置101は
ロック状態となって車軸113,115間の差動機能が停止さ
れる。従って、不整地走行中などにスリップした車輪と
同じトルクしか非スリップ側の車輪にも伝達されず車両
が走行不能状態(スタック状態)に陥ることが防止され
る。
しかし、このようにロック軸117は2箇所のスプライ
ン部で摺動するからスプライン部での摺動抵抗が大き
く、大きな操作力が必要であってレスポンスが悪い。
又、軸113が分断されているから強度的に不利であると
ともに、軸113,115の共用ができない。
(考案が解決しようとする課題) そこで、この考案は、操作力が小さいとともに車軸が
分断されないデファレンシャル装置の提供を目的とす
る。
[考案の構成] (課題を解決するための手段) この考案のデファレンシャル装置は、トルクを入力し
て回転するデフケースと、デフケースと一体的に回転す
るピニオンシャフトと、ピニオンシャフトに回転自在に
支承されたピニオンギャと、ピニオンギャと噛合った一
対のサイドギャと、サイドギャにスプライン連結された
車軸と、ピニオンシャフトの中央部にその回転中心線回
りのスプライン部に係合し軸方向に移動自在に配設され
た移動部材と、移動部材の一端面に設けられたフェース
歯及びこれと対面して一方のサイドギャ端面に設けられ
たフェース歯からなるクラッチと、他方のサイドギャの
スプライン円周の一部を軸方向に貫通し移動部材の他端
面を押圧するための腕を有して他側の車軸に軸方向に相
対移動自在に嵌挿された筒部材と、移動部材を反クラッ
チ側に付勢するリターンスプリングとを備え、移動操作
を受けて筒部材の腕が移動部材をリターンスプリングの
付勢力に抗して押圧しクラッチを係合するようにしたも
のである。
(作用) デフケースの回転はピニオンシャフトとピニオンギヤ
とを介して、ピニオンギヤの自転により、各サイドギヤ
に差動分配される。
筒部材を移動操作すると、その腕により移動部材が移
動してそのフェース歯と対面のサイドギャのフェース歯
が噛合しクラッチ係合し、移動部材にスプライン係合の
ピニオンシャフトと前記サイドギャとが連結する。この
ためサイドギヤ間の差動が停止され装置はロック状態と
なる。
クラッチ部材は1箇所のスプライン部で摺動するから
摺動抵抗が少なくその移動操作力は極めて小さい。
又、車軸がクラッチ部材によっては分断されない。
(実施例) 第1図ないし第3図により一実施例を説明する。以下
の説明で左右の方向は第1図の左右の方向とし、その上
方は第3図の車両の前方(第3図の上方)に相当する。
この実施例の装置は第3図の車両に用いられ、その駆
動系はエンジン1、トランスミッション3、プロペラシ
ャフト7、リヤデフ9(後車軸に用いられたこの実施例
のデファレンシャル装置)、後車軸11、左右の後輪13、
左右の前輪15などから構成されている。
前記リヤデフ9はそのデフケース17が第1図のように
ベアリング19,21によりデフキャリヤ23に回転自在に支
承されており、デフケース17にはリングギヤ25がボルト
27で固定されている。デフキャリヤ23にはプロペラシャ
フト7側に連結されたドライブピニオンシャフト29が回
転自在に支承され、シャフト29の後端にはリングギヤ25
と噛合ったドライブピニオンギヤ31が一体に形成されて
いる。こうして、デフケース17はエンジン1からの駆動
力により回転駆動される。
デフケース17の内周には左右一対のプレッシャリング
33,35が軸方向摺動自在に係合している。ピニオンシャ
フト37は例えばその回転中心となる中央部にボス39を有
し、このボス39にこれを中心にして十文字状に4本固定
されている。これらの自由端にはカム面40が設けられ、
このカム面40と対向してカム部41を構成するプレッシャ
リング33,35側のカム面(図示していない)の間に各自
由端は保持されている。デフケース17が回転するとピニ
オンシャフト37側の回転抵抗により、このカム部41には
プレッシャリング33,35をそれぞれ軸方向左右に後退さ
せるスラスト力が生じる。
各ピニオンシャフト37にはピニオンギヤ43が回転自在
に支承されており、これらにはデフケース17と同軸に配
置されて一対のサイドギヤ45,47が左右から噛合ってい
る。これらのサイドギヤ45,47はピニオンギヤ43との噛
合いスラスト力によって軸方向に押圧されプレッシャリ
ング33,35を左右に後退させる。各サイドギヤ45,47には
左右の車軸11,11がスプライン部49により軸方向移動可
能に連結されている。
各サイドギヤ45,47とデフケース17との間にはこれら
を連結する移動多板クラッチ51,53が配置されている。
これらはプレッシャリング33,35の上記後退力によって
締結され、これらが締結されるとその締結力に応じて左
右の後輪13,13の差動回転が制限される。
ピニオンシャフト37のボス39の内周部にはリング状の
クラッチ部材(移動部材)55が互いの間に設けられたス
プライン部57(係合部)により軸方向移動可能に、即
ち、ピニオンシャフト37、デフケース17の中心線に沿っ
て移動できるように支持されている。クラッチ部材55と
右のサイドギヤ47との間には、対面する端面同士に互い
に噛合可能な一対のフェース歯を固着してなる、ドグク
ラッチ59(係合部)が設けられている。従って、クラッ
チ部材5が右方に移動するドグクラッチ59が連結し、ピ
ニオンシャフト37とサイドギヤ47とが相対回転不能に連
結されて左右のサイドギヤ45,47、つまり左右の後輪13,
13の差動がロックされる。このロック力には上記の多板
クラッチ51,53の締結力が加わるから、その分クラッチ
部材55と各係合部57,59の負担が軽減される。又、第1
図のように、クラッチ部材55が左方へ移動するドグクラ
ッチ59は解放されてロック解除状態となり後輪13,13間
の差動回転が可能になる。こうして、ロック機構が構成
されている。
クラッチ部材55の内径側にはスラストブロック61が軸
方向移動可能に配置されている。又、右のサイドギヤ47
側に設けられたリテーナ63とクラッチ部材55との間には
クラッチ部材55を左方へ付勢するリターンスプリング65
が装着されている。スラストブロック61に設けられてい
るフランジ部67はクラッチ部材55の左方への移動を規制
するストッパとなっている。
スラストブロック61はこれら後車軸11,11の間で互い
のスラスト力を伝達し、ピニオンギヤ43とサイドギヤ4
5,47又はリングギヤ25とドライブピニオンギヤ31との噛
合部に直接スラスト力が加わらないようになっている。
左の車軸11には円形断面の筒部材69が軸方向相対移動
自在に嵌装されている。第2図(a)に示すように筒部
材69には2本の腕71が形成されており、同上(b)に示
すようにこの腕71は左のサイドギヤ45に設けた溝73と車
軸11のスプライン部49の間を挿通し、その先端はクラッ
チ部材55とこれを押圧可能に対向している。
デフキャリヤ23には左右の車軸11の各ハウジングが固
定されており、左のハウジングの内周と車軸11の外周の
間にはリング状の空気圧アクチュエータ(以上、いずれ
も図示していない)が配置されている。空気圧アクチュ
エータのピストン部材75は筒部材69の左端部と当接可能
に配置されている。
空気圧アクチュエータを駆動すると、ピストン部材7
5、筒部材69とその腕71を介してクラッチ部材55は右方
へ移動操作され、上記のようにサイドギヤ45,47をロッ
クする。又、アクチュエータの駆動を停止するとリター
ンスプリング65の付勢力によりクラッチ部材55は左方へ
戻りサイドギヤ45,47のロックは解除される。
アクチュエータのこのような操作は運転席から手動操
作可能か、又は操舵条件や路面条件あるいは後輪13の回
転差などに応じて自動操作可能に構成されている。
次に、機能を説明する。
エンジン1からの駆動力によりデフケース17が回転す
ると、この回転はプレッシャリング33,35、カム部41、
ピニオンシャフト37、ピニオンギヤ43を介して左右のサ
イドギヤ45,47に伝達され左右の後輪13を回転させる。
このとき、後輪13間に駆動抵抗差が生じるとピニオンギ
ヤ43の自転により駆動力は左右の後輪13間で差動分配さ
れる。一方、上記のように多板クラッチ51,53はカム部4
1のスラスト力とサイドギヤ45,47のピニオンギヤ43との
噛合いスラスト力とによってある程度の強さで締結され
る。この締結力により後輪13間の差動回転が制限され駆
動抵抗の大きい後輪側にトルクが伝達されて、駆動抵抗
の小さい前輪側だけに駆動力が集中することはない。
従って、一般路において直進性が向上すると共に悪路
走行中などに後輪13の一方がスリップ状態になってもリ
ヤデフ9の差動制限機能により他方の後輪13にも駆動力
が送られるから、車両はスタック状態に陥らず円滑な走
行を維持し悪路から脱出できる。こうして、良好な走破
性が保たれる。
又、例えば不整地走行中に外乱などにより車体が旋回
しようとすると、リヤデフ9の差動制限機能により外輪
側の後輪の回転が抑制されるとともに外輪側の走行回転
により内輪側の回転が促されて車体には姿勢を元に戻そ
うとするヨーイングモーメントが生じる。このようにし
て、直進安全性が向上する。
クラッチ部材55を移動操作してリヤデフ9の差動機能
をロックすると、上記の走破性と直進安定性はさらに高
くなる。
リヤデフ9のロックを解除すると内外輪の差動が可能
となって車両は円滑な旋回が行える。
以上のように、クラッチ部材55はスプライン部57での
み摺動するから従来例と異って摺動抵抗と移動操作力が
極めて小さい。従って、アクチュエータのような操作手
段が小型になるとともに、レスポンスが向上する。又、
車軸が分断されないから車軸の強度と共用性とが損われ
ない。これに加えて、クラッチ部材55はピニオンシャフ
ト37側に支持されているから、ロック機構を一方のサイ
ドギヤ側に配置した従来例と異なり、ロック機構の配
置、支持の上でバランスが良い。
又、上記のように多板クラッチ51,53の締結力がロッ
ク力として加わるからクラッチ部材55の負担が小さく、
従って小型にできる。
なお、前記実施例によれば、左右の車軸11に対して操
作のための穴加工を加える必要がなく、動力伝達上の強
度を維持できるほか、左右共通にできるものである。
又、操作手段は空気圧アクチュエータの他に、例えば
外周に歯車を設けたリング状のラックを車軸のハウジン
グに軸方向移動自在に配置し、モータでピニオンギヤを
駆動しラッチを介してクラッチ部材を移動操作するよう
に構成してもよい。
[考案の効果] 以上のように、この考案のデファレンシャル装置は操
作力が極めて小さい上にバランスが良く、又車軸が分断
されない。
【図面の簡単な説明】
第1図は一実施例と周辺部材の断面図、第2図(a)は
筒部材の斜視図、(b)は第1図のAA断面図、第3図は
この実施例を用いた車両の動力系を示すスケルトン機構
図、第4図は従来例の断面図である。 17…デフケース、37…ピニオンシャフト 43…ピニオンギヤ、45,47…サイドギヤ 55…クラッチ部材 57…スプライン部(係合部) 59…ドグクラッチ(係合部)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルクを入力して回転するデフケースと、
    デフケースと一体的に回転するピニオンシャフトと、ピ
    ニオンシャフトに回転自在に支承されたピニオンギャ
    と、ピニオンギャと噛合った一対のサイドギャと、サイ
    ドギャにスプライン連結された車軸と、ピニオンシャフ
    トの中央部にその回転中心線回りのスプライン部に係合
    し軸方向に移動自在に配設された移動部材と、移動部材
    の一端面に設けられたフェース歯及びこれと対面して一
    方のサイドギャ端面に設けられたフェース歯からなるク
    ラッチと、他方のサイドギャのスプライン円周の一部を
    軸方向に貫通し移動部材の他端面を押圧するための腕を
    有して他側の車軸に軸方向に相対移動自在に嵌挿された
    筒部材と、移動部材を反クラッチ側に付勢するリターン
    スプリングとを備え、移動操作を受けて筒部材の腕が移
    動部材をリターンスプリングの付勢力に抗して押圧しク
    ラッチを係合することを特徴とするデファレンシャル装
    置。
JP1989034280U 1989-03-28 1989-03-28 デファレンシャル装置 Expired - Lifetime JPH088371Y2 (ja)

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JP1989034280U JPH088371Y2 (ja) 1989-03-28 1989-03-28 デファレンシャル装置

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JP1989034280U JPH088371Y2 (ja) 1989-03-28 1989-03-28 デファレンシャル装置

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Publication Number Publication Date
JPH02125238U JPH02125238U (ja) 1990-10-16
JPH088371Y2 true JPH088371Y2 (ja) 1996-03-06

Family

ID=31538614

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Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5321358A (en) * 1976-08-12 1978-02-27 Inasaka Haguruma Seisakushiyo Differential locking system

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02125238U (ja) 1990-10-16

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