JPH088010B2 - 電気絶縁油組成物 - Google Patents

電気絶縁油組成物

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JPH088010B2
JPH088010B2 JP61208541A JP20854186A JPH088010B2 JP H088010 B2 JPH088010 B2 JP H088010B2 JP 61208541 A JP61208541 A JP 61208541A JP 20854186 A JP20854186 A JP 20854186A JP H088010 B2 JPH088010 B2 JP H088010B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規な電気絶縁油組成物に関する。さらに詳
しくは、油浸コンデンサー用として好適であって、電気
特性および低温特性の優れた電気絶縁油組成物に関する
ものである。
[従来の技術] 従来、電力用の高圧コンデンサー用の絶縁油は世界的
にPCB(ポリクロロビフェニル)が使用されていた。PCB
は誘電率が高いが、PCBの毒性が確認がされPCBの使用が
禁止された。その後も、同様に高誘電率の絶縁油を指向
した塩素化アルキルジフェニルエーテル、フタル酸エス
テル類と三塩化ベンゼンの混合物およびベンジルアルコ
ールと脂肪酸のエステル類などからなる電気絶縁油が開
発されている。
PCBなどの高誘電率の油は、固体絶縁体としての絶縁
紙と、また絶縁紙および二軸延伸ポリプロピレンフィル
ムと組合せてコンデンサーに用いられているが、PCBお
よび紙の電力損失が大きいために、これらの組合せから
なるコンデンサーは、コンデンサー全体としての電力損
失が特に低温において大きくなる特性を有していた。た
とえば、+10〜+20℃における損失は、およそ0.1%で
あるが、−20℃〜−30℃では電力損失は急上昇し、10倍
に当る1%にも達した。このためコンデンサー内部の電
力損失に起因する発熱が無視できない程大きくなり、コ
ンデンサーの大きさ、固体絶縁体の種類、電極の形状な
どにもよるが、+20℃〜+30℃もの温度上昇が認められ
る。この結果、低温の環境でコンデンサーを作動させる
場合、始動時には低温環境と同じ、たとえばその流動点
以下に絶縁油があっても、作動後にコンデンサー内部か
らの発熱により徐々に絶縁油の温度が上昇することにな
る。そのため、絶縁油はやがてその温度が流動点を越
え、ついには粘度を低下して実質的に液体として作用す
ることになる。それ故、結果として、PCBはかなりの低
温の環境においても使用できるとされていた。すなわ
ち、本来は好ましくない電力損失による発熱が、低温環
境におけるPCBに対しては例外的に有利に働いていたわ
けである。
しかしながら、PCBの一方の代替品として登場してき
た1−フェニル−1−キシリルエタン(PXE)やモノイ
ソプロピルビフェニル(MIPB)などの二環芳香族炭化水
素は、その電力損失はPCBよりも格段に小さく、通常は
0.01〜0.02%とPCBコンデンサーの10分の1の値であ
り、−40℃に至っても電力損失は0.1%を越えることは
ない。従って、電力損失に起因するコンデンサー内部の
自己発熱は5℃にもならないのが通常である。したがっ
て、PCBコンデンサーのように低温になる程電力損失が
増大し、それに起因する自己発熱により環境の低温を補
償するような挙動を、前記二環芳香族炭化水素を含浸し
てなるコンデンサーに期待することはできない。
前記二環芳香族炭化水素の系列の絶縁油は、PCBおよ
び同系列の高誘電率の油と比較して部分放電特性に優れ
ており、またプラスチックフィルムなどの固体絶縁体へ
の含浸性に優れているので、電力コンデンサーの主流と
なっている。
それ故、二環芳香族炭化水素の上記のような長所は生
かしつつも、それ自体十分に低温環境でも作動する二環
芳香族炭化水素の開発が望まれている。
現在実用化されている上記の二環芳香族炭化水素系絶
縁油は、前記のPXE、MIPBの他、モノベンジルトルエン
(MBT)とジベンジルトルエン(DBT)の混合物がある。
これらは、いずれもPCBより優れた低温性能を示すもの
であるが、本発明者らは、さらに、より低温における適
応性や部分放電特性を改良するために、二環芳香族炭化
水素の構造とその電気絶縁油としての性能の関係を詳細
に検討した。
まず始めに、二環芳香族炭化水素の基本骨格のモデル
として、1,1−ジフェニルエタンを用い、この骨格に炭
素数1から5までのアルキル基を付加したものを合成
し、基本骨格を含めた6種の合成油について絶縁油とし
ての性能を比較し、検討した。
それぞれの合成油の具体的な構造は、下記の構造式で
示され、式中、Rはメチル基、ジメチル基およびエチル
基の混合物、イソプロピル基、t−ブチル基ならびにt
−アミル基である。
いずれの合成油も白土処理により誘電正接を80℃にお
いて0.02%以下に精製した後、コンデンサーの絶縁油と
して各種の試験に供した。絶縁油としての基本的な性能
を調べるために、水素ガス吸収性を測定した。その結果
を第1図に示す。この結果によれば、置換基の炭素数が
減少するに従って、すなわち、芳香族性(全体に占める
芳香族炭素の割合、%)が上がるにつれて、水素ガス吸
収量が増大した。この結果を踏まえて、それぞれの合成
油を用いて、次のような全フィルム型のモデルコンデン
サーを作り性能を評価した。
14ミクロンの同時二軸延伸ポリプロピレンフィルムを
2枚重ねて絶縁体とし、7ミクロンのアルミ箔電極を巻
回して0.3〜0.4μFのコンデンサーを作製した。
これらのコンデンサーを25±3℃の室内において課電
しその破壊電圧を測定した。課電方法は電位傾度で50V/
μに相当する電圧(2400V)で24時間通電し、以後は48
時間毎に10V/μずつ昇圧する方法を用いた。コンデンサ
ーの試料数は各々合成油毎に6箇とし、破壊するに至っ
た時間とその時の電圧を求めて、6箇の平均値を以てそ
のコンデンサーの値とした。
得られた結果を第2図に示す。この結果によれば、分
子量が低くなってその化合物の芳香族性が増大するにつ
れて高い耐破壊電圧を示し、前記の第1図に示す各化合
物に対する水素ガス吸収性の傾向とよく一致している。
これら第1図および第2図の結果から、二環芳香族炭
化水素は分子量が小さい程、水素ガス吸収性および破壊
電圧に関しては優れていると言うことができる。
しかしながら、二環芳香族炭化水素の分子量が低下す
ると粘度は低くなるが、一方、化合物の構造が単純にな
るために融点が高くなり、低温特性が悪くなる傾向があ
る。
最小分子量を有する炭素数12の二環芳香族炭化水素
(非縮合型)であるビフェニルおよび次に炭素数の少な
い炭素数13のメチルビフェニル類(2−メチルビフェニ
ル、3−メチルビフェニル、4−メチルビフェニルの3
種の異性体)およびジフェニルメタンはいずれも融点が
高い(約0℃ないし69.1℃)のみならず、引火点が低い
ため電気絶縁油としては不適当である。
従って、実用上の電気絶縁油としては、分子量のより
小さい炭素数14の二環芳香族炭化水素が最も好ましいも
のである。
[発明が解決しようとする問題点] 前述のように、炭素数が14の二環芳香族炭化水素が、
実用上最も水素ガス吸収性、耐電圧特性に優れたもので
あることが解った。
しかしながら、炭素数14の二環芳香族炭化水素は、よ
り炭素数の少ないものと比較してその数は格段に多い。
たとえば、ジメチルビフェニル(対称型、非対称型の置
換体がある)、エチルビフェニル、メチルジフェニルメ
タン、1,1−ジフェニルエタン、1,2−ジフェニルエタン
およびこれらに対応するエチレン性二重結合を有するも
のとして、ビニルビフェニル、1,1−ジフェニルエチレ
ン、1,2−ジフェニルエチレン(スチルベン)などがあ
り、これらは、その位置異性体および立体異性体も含め
ると、その数は炭素数12または13の比ではない。
しかしながら、実用的な電気絶縁油として総合評価を
すると、上記炭素数14の二環芳香族炭化水素の全てが採
用できるわけではない。以下に各化合物群ごとにその理
由を述べる。
まず、ジメチルビフェニル類には、対称型、非対称型
も含めて12種の異性体がある。
ところで、ジメチルビフェニルを安価に工業的に製造
する方法としては、ビフェニルをフリーデル・クラフツ
反応によりメチル化する方法しか知られていない。安価
な原料であるベンゼン、トルエン、キシレンなどのアル
キルベンゼンから直接合成できれば安価になるが、未だ
このような直接合成を経済的に行なうことはできない。
ビフェニルの上記メチル化の反応では、反応における
置換基の配向性から、メチル基が対称的に導入され易
く、その結果得られたメチルビフェニルは対称型のもの
を多く含むことになる。しかるに、これら対称型のも
の、例えば、2,2′−ジメチルビフェニル(融点+20
℃)、3,3′−ジメチルビフェニル(同+9℃)、4,4′
−ジメチルビフェニル(同+122.5℃)などはいずれも
融点が高く、特にメチル化ではむしろ主成分とも言える
p,p−異性体の4,4′−ジメチルビフェニルは極めて融点
が高い。
したがって、安価な電気絶縁油としては、ジメチルビ
フェニルは融点が高すぎるために、低温特性が劣り好ま
しくない。
エチルビフェニル類には、o−エチルビフェニル、m
−エチルビフェニルおよびp−エチルビフェニルの3種
の位置異性体がある。このエチルビフェニル類の工業的
な製造は、ビフェニルのエチル化、またはエチルベンゼ
ンとビフェニルとのトランスアルキル化により製造され
るが、m−エチルビフェニルとp−エチルビフェニルが
主成分であり、o−エチルビフェニル(2−エチルビフ
ェニル)はこの方法ではほとんど得られない。
よって、エチルビフェニル類としては、m−異性体と
p−異性体が実用的なものとなる。
メチルジフェニルメタン類(ベンジルトルエン類)は
工業的に製造されており、電気絶縁油としても実用化さ
れている。
1,1−ジフェニルエタンは融点が−18℃と低い。しか
し、1,2−ジフェニルエタンは、融点が+51.2℃、融解
熱が5,560cal/molと何れも高く低温特性を向上させるた
めには好ましくない。
エチレン性二重結合を含む炭素数14の二環芳香族炭化
水素は、ビニルビフェニルを初めとして二重結合に起因
する重合活性を有する点に不安があり、またスチルベン
類など融点が高いものや生体に対する影響が懸念された
りするので適当ではない。
以上の検討結果により、電気絶縁油としての総合的な
評価をすると、次の表1の(a)〜(f)の6種の成分
が、前記炭素数14の二環芳香族炭化水素の内から選択さ
れる。
表中、融点は全て文献値を用い、融解熱の印を付し
たデーターは真空理工社製の比熱測定装置SH−3000型を
用いて実測したものである。
ところで、以上の二環芳香族炭化水素に関する説明の
ところで、電気絶縁油の低温特性について一応簡単に評
価しているが、ここで更に詳しく検討する。
電気絶縁油の低温特性を改良するには、まず低温にお
いても液体であるような、言い換えると結晶が析出しな
いような化合物を選択することが必要である。
結晶の析出のし易さは液の粘度にも関係する。すなわ
ち、より高粘度の液である方が、液分子の易動度が低
く、本来の融点より低くても結晶となり難い、所謂過冷
却状態になり易いことはよく認められる現象である。
前記表1の6種の各成分はいずれも低温において低粘
度であり、過冷却状態を取りにくい。言い換えると結晶
が析出し易い成分である。
そこで、前記の過冷却現象を積極的に利用して結晶を
析出し難いものにする技術として、前記6成分に含まれ
るベンジルトルエンにジベンジルトルエンを混合した電
気絶縁油組成物を開示している特公昭55−5689号公報、
および特開昭60−87231号公報、ならびに該組成物を商
品化しているフランスのプロデレック社(Prodelec C
o.)、商品名:JARYLEC C−100なる電気絶縁油がある。
なお、前記特開昭60−87231号公報ではベンジルトルエ
ン型とトリアリールメタン型のオリゴマーとの混合物を
開示しているが、その実施例の組成を見ると、トリアリ
ールメタン型オリゴマーの含有量は極めて少なく、ベン
ジルトルエンとジベンジルトルエンを主成分とする組成
物であることは明らかである。
しかしながら、上述の先行技術では、過冷却状態によ
り見かけ上結晶の析出が妨げられるとしても、低温にお
いては必然的に高粘度となり、電気絶縁油、特にコンデ
ンサー用としては好ましくない。
本発明者らは、前記特開昭60−87321号公報を次のよ
うに追試して、このことを確認した。
すなわち、上記公報の実施例と同様にして、塩化ベン
ジルとトルエンとをFeCl3触媒により反応させ、それぞ
れ蒸留することによりベンジルトルエンとジベンジルト
ルエンとを得た。このベンジルトルエンとジベンジルト
ルエンとを重量比で80:20の割合で混合した。得られた
混合物中のベンジルトルエンの異性体含有量はo−体3
9.1wt%、m−体5.4wt%およびp−体35.5wt%であり、
これは前記商品JARYLEC C−100の分析値、o−体36.2wt
%、m−体5.9wt%およびp−体37.8wt%とほぼ一致し
ていた。
上記の合成したベンジルトルエン、上記のベンジルト
ルエン/ジベンジルトルエン混合物およびJARYLEC C−1
00をそれぞれ蓋付の試験管に入れて温度変化がプログラ
ムできる冷凍庫に放置し、結晶の析出状況を観察した。
温度は−40℃から−50℃の間を12時間かけて1サイクル
するようにした。
この結果によれば、ベンジルトルエンのみの場合は、
1〜3日後で結晶が析出し全体が固化したが、ベンジル
トルエン/ジベンジルトルエン混合物およびJARYLEC C
−100は4〜7日後に析出が始まり、徐々に結晶が成長
して、2週間後には試験管のほぼ全面に結晶が認められ
た。すなわち、ジベンジルトルエンを加えることによ
り、粘度が上昇し、過冷却状態が長く継続し、結晶の析
出し始めるまでに、より長時間を要するということであ
った。したがって、最終的には結晶は析出するとして
も、ジベンジルトルエンの添加により結晶の析出が抑制
されていることになる。
さらに詳細に説明すると、先に特開昭60−87321号公
報の追試において得られたベンジルトルエン異性体混合
物(o−体48.9重量%、m−体6.8重量%、p−体44.3
重量%)について、後記固−液平衡式に従い計算して求
めた各温度における固相量は第3図の通りである。
同図を説明すると、まずA−B間では、温度が低くな
るにつれてo−体が析出し、B−C間ではo−体とp−
体が同時に析出する。C点ではこれにm−体の析出が加
わって、この点は共晶点(−38.9℃)となり3成分が同
時に析出を完了し全て固体となる。この図では、−14〜
−15℃の間でわずかであるが析出が開始することにな
る。そこで、実際に同じ組成のベンジルトルエン異性体
混合物を一度共晶点以下に冷却し、全て固体としてか
ら、徐々に温度を上昇させることにより、結晶が消滅し
た温度を観察すると、上記の温度と1〜2℃の範囲内で
良く一致した。
既に述べたように、特開昭60−87321号公報ではベン
ジルトルエンにジベンジルトルエンを添加し用いてい
る。
そこで、ベンジルトルエンに20重量%のジベンジルト
ルエンを混合し、ジベンジルトルエンは前記公報で述べ
ているように非結晶性、すなわち常に液体であるとする
と、この系の固−液平衡と温度の関係は第4図に示され
るようになる。
第4図によると結晶の析出開始温度は、前記第1図の
それよりも約5℃低くなっており、−20℃を越えてから
o−ベンジルトルエンおよびp−ベンジルトルエンが析
出を開始する。
固相の割合は、既に−30℃で50%を越えており、−45
℃では64.5wt%、−50℃では69.3wt%にもなる。
前記第3図と比較すると、−40℃や−50℃の低温でも
全て固相にならない。すなわち、液相が必ず存在すると
いう点では明らかに改善されている。しかしながら、液
相部分の組成をみると、液相全体を100%として、ジベ
ンジルトルエンの割合は−30℃で42%、−40℃では56
%、−50℃に至っては65%に達っしている。このよう
に、低温になると好ましくはないが、融点を下げるため
には止むをえず混合しているジベンジルトルエンの割合
は、肝心の液相部分で過半数を越えてしまうのである。
そこで上記液相部分の組成に相当するように、別途ベ
ンジルトルエンとジベンジルトルエンを混合し、相当す
る組成の液を調製し、その粘度を測定した。その結果−
50℃では測定不能なほど高粘度であった。
このようにジベンジルトルエンを混合することによ
り、結晶の析出が妨げられるのは確かではあるが、この
現象も粘度の増大に起因するものであるから、いずれに
しても好ましくはない。
以上はジベンジルトルエンを20wt%混合した時の固液
平衡を基にしたものであるが、ジベンジルトルエンを20
wt%より減少させると融点を改善する効果が下がり、20
wt%より増加すると、融点は下がるが、逆に粘度が増加
してベンジルトルエンの特長が相殺されてしまうことに
なる。
低温特性の優れた絶縁油、特にコンデンサー用絶縁油
として具備すべき条件の一つとして、低温における粘度
に着目する理由は次の通りである。フィルム、紙等の固
体絶縁体に異物やフィルムの結晶構造に欠陥がないか、
または絶縁油によってフィルムが変質して弱点部を生ず
るようなことがない限りは、低温においては、まず部分
放電が起り、次いで固体絶縁体が損傷を受けるか、また
は放電の拡大によって破壊に至るものである。
更に部分放電の開始に至るまでの状態は、次のように
考えられる。まず、前駆的な現象として、電極端の突起
部や固体絶縁体の弱点部等に電位が集中し、その局部を
覆っている絶縁油から水素ガスを主とするガスが発生す
る。発生個所は1ケ所に集中して起きることもあれば、
同時に複数のこともある。発生したガスは初期の状態で
は絶縁油中に溶存しており、ガスの濃度差または液の移
動によって拡散する。一方、二環芳香族炭化水素は概ね
課電下では水素ガス吸収性であるから、ガスを発生して
いない他の部位ではガスの吸収を行なっていると考えら
れる。ここでガスを発生している部位において発生する
ガスの量が、拡散もしくは吸収される量より多くなれ
ば、やがて飽和状態を越えて微小な気泡が発生して放電
に至ると考えられる。このような現象を支配するパラメ
ーターは、一つは絶縁油の有するガスの発生し難さであ
り、これは絶縁油の水素ガス吸収性と表裏一体の関係を
なすものと推定される。次には絶縁油中におけるガスの
拡散速度である。これはガスの濃度差によって拡散する
現象と、液体の流動に伴なってガスが移動する現象とが
複合して起きているものと思われるが、このふたつの現
象は共に粘度の関数であり、同じ温度では粘度が低い程
全体としての拡散速度は早くなって有利になると考えら
れる。
さらに低温特性について言えば、低温、たとえば−40
℃や−50℃において完全に液でなければならない。すな
わち、絶縁油中に全く固相(結晶相)が存在してはなら
ないとすると、極めて選択の幅が狭くなる。
ここで、この問題をさらに敷衍して固相の存在と部分
放電との係わり合いについて考察するためにまず次のよ
うに仮定したとする。結晶の析出の開始は不規則な場所
から多発的に起こり、順次成長して行くとして、その結
晶が、電極の電位が集中する端部などの相対的な弱点部
や固体絶縁体の欠陥部をたまたま覆い、液体絶縁油とし
て作用しなくなることにより、低い電圧の印加で部分放
電が起り得る。このように仮定すると、晶出による部分
放電電圧の低下と結晶の析出量の関係は、相対的な弱点
部に結晶が存在することの確率に依存することになり、
少量でも晶出すればその確率は低いが起り得ることにな
る。したがって、低温において固相が存在する可能性の
高い電気絶縁油は、低温対策用の電気絶縁油には好まし
くないという結論に至る。
かかる観点から、−40℃または−50℃という低温でも
使用できるものとして、前記表1に記載の6種の成分を
見ると、単一化合物として使用するのは論外として、2
成分はおろか4成分、5成分の混合物からなる組成物に
して、各成分相互の融点降下を期待したとしても、それ
は極めて困難である。たとえ3成分以上の混合物として
達成できたとしても、その組成物の混合割合の幅は極め
て狭く、現実には実用化できるものではなくなるのは当
然である。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は多成分系の電気絶縁油組成物であ
って、前記表2に記載の炭素数14の二環芳香族炭化水素
(a)〜(f)の6成分から選ばれる少なくとも2種の
成分を含み、かつ、当該6種以外の炭素数17以下の非縮
合型二環芳香族炭化水素も必須成分として含むものであ
る。
また本発明の電気絶縁油組成物は次の(I)から(II
I)の条件を満足する組成物である。
(I)当該組成物中の各成分についての下記固−液平衡
式に従い計算して求める当該組成物中の固相の量が、系
の温度−40℃、好ましくは−50℃において45重量%以下
である。
式: ここでxiは組成物中の成分iの液相における平衡モル
分率、 Δ▲Hf i▼は該成分の純物質としての融解熱(cal・m
ol-1)、 ▲Tf i▼は該成分の純物質としての融点(K)、 Tは系の温度(K)、 R気体定数(cal・mol-1・K-1)をそれぞれ示す。
(II)同じく−40℃における該組成物の液相の組成を前
記固−液平衡式に従って計算して求め、該組成物の液相
が−40℃におて500cSt以下である。好ましくは、−50℃
における液相の組成の液が2,000cSt以下の粘度を有す
る。
(III)本発明の電気絶縁油組成物が、液相の組成にお
いて、−40℃、好ましくは−50℃の温度において、前記
(a)〜(f)の炭化水素を合計で40重量%以上含む。
以下にさらに本発明を詳述する。
前記(a)〜(f)の6成分から選ばれる少なくとも
2種の成分を、当該6成分以外の炭素数17以下の二環芳
香族炭化水素に混合することにより本発明の電気絶縁油
組成物は製造される。
前記(a)〜(f)の6成分は、その製造時に併産さ
れる位置異性体が大部分であうので、2種以上の複数成
分とすることにより経済的に安価に併産品(または連産
品)が利用できる。また複数成分とすることにより成分
相互の融点(凝固点)降下の効果も発揮できる。もちろ
ん、前記(a)〜(f)の6成分は水素ガス吸収性、耐
電圧特性などの電気特性は実用的には最も優れたもので
ある。
また、本発明の組成物は上記(a)〜(f)の成分に
加えて、炭素数17以下の二環芳香族炭化水素を含むもの
である。炭素数17以下としたことにより、組成物の低温
時の粘度を低下させることができる。さらに、同じく分
子量が小さいところから、加えたことによる融点(凝固
点)降下の効果がより期待できる。すなわち、一般に融
点降下は加えた物質のモル数に比例する。したがって加
えた量が同一重量であれば、分子量が小さい程モル数が
多くなり融点降下が期待できる。
上記二環芳香炭化水素は非縮合型であって、その一般
式は次の(I)式または(II)式で表わされる。但し、
前記(a)〜(f)の化合物は除かれる。
mおよびnは0〜3の整数であり、m個のR1およびn
個のR2はそれぞれ同一もしくは異なる。m個のR1、R3
よびn個のR2の合計の炭素数は5以下である。
mおよびnは0〜3の整数であり、m個のR1とn個の
R2はそれぞれ同一もしくは異なる。m個のR1とn個のR2
の合計の炭素数は5以下である。
具体的な化合物として(I)式の炭化水素にはジフェ
ニルメタン、フェニルキシリルメタン、フェニル−イソ
プロピルフェルメタン、1−フェニル−1−キシリルエ
タン、1−フェニル−1−イソプロピルフェニルエタ
ン、1−フェニル−2−イソプロピルフェニルエタン、
2,2−ジフェニルプロパン、2−フェニル−2−トリル
プロパン、2−フェニル−2−キシリルプロパンなどが
挙げられる。
また、前記(II)式の化合物としては、メチルビフェ
ニル、ジメチルビフェニル、トリメチルビフェニル、ブ
チルビフェニル、ジエチルビフェニルなどが挙げられ
る。
具体的に述べた上記(I)および(II)の化合物は、
存在するときはその位置異性体も含まれ、また、対応す
るオレフィン性二重結合を有する化合物も含まれる。
本発明は上述のように、前記(a)〜(f)から選ば
れる成分と、それ以外の炭素数17以下の芳香族炭化水素
とからなる組成物であるが、更に次の条件も満足するも
のである。
すなわち、組成物中の各成分についての前記固−液平
衡式に従い計算される固相の合計量が、系の温度が−40
℃、好ましくは−50℃において、該組成物に対して45重
量%以下であることを特徴とする。
前記固−液平衡式に従い固相の量を求めるには、本発
明の組成物の系が、液体同志では互いに相溶し、固体同
士では互いに相溶しない系として、通常の物理化学的計
算手法により計算される。最も簡単な2成分系の計算例
について、フィジカルケミストリー(Physical Chemist
ry、Walter J.Moore、second edition、Prentice−Hall
社発行)に記載されている。なお、一般の固−液平衡式
には活量係数なる係数が含まれるが、本発明において
は、活量係数は1に等しいとして計算する。
ここで、簡略に固相の計算例を説明する。物質Aと物
質Bからなる液体の絶縁油があるとする。この2成分系
の共晶点は、Aについての前記固−液平衡式およびBに
ついての前記固−液平衡式を連立方程式として解くこと
により求められる。
系の温度が、上で求めた共晶点以下のときは、この組
成物は全て凝固するので、固相の割合は100%となる。
系の温度が、上で求めた共晶点を越えるときは、系の
温度を固−液平衡式に代入して求めたそれぞれの物質の
モル分率xA、xBと、液100%のときの同じくモル分率▲
1 A▼、▲x1 B▼とをそれぞれ比較する。▲x1 A▼−xA
の値が正のとき、この値に対応する分のAが固体として
析出する。Bについても同様にしてBの析出分が計算で
きる。この合計がその系の温度における固相の量とな
る。なお、各物質の析出量が解るから、逆算すれば、こ
のときの液相の組成も解る。
本発明の組成物は、上述のように、系の温度が−40
℃、好ましくは−50℃において計算された固相の合計量
が45重量%以下である。固相の量が45重量%を越えると
きは、該組成物を含浸してなるコンデンサーの部分放電
の開始電圧のレベルが一定せず、再現性のないものとな
り、さらに固相が増大し100%またはそれに近い値にな
るときは、絶縁油が含浸されていない未含浸の状態の如
く極めて低い部分放電の開始電圧を示すようになる。言
い換えると、固相の量が45重量%まで多量に存在してい
ても、全て液相である。すなわち、固相が全く存在しな
い状態のように作用する。
固相の量が45重量%近く多量に存在しても、あたかも
全て液相であるのと同等に作用する理由については本発
明者らは次のように推論している。
基本的に、この系における固相の存在によって絶縁性
能を低下せしめる原因は、電極部に固相が付着して機能
が低下するという現象ではなくて、部分放電を起こすよ
うな部位に接している液相の広がりないしは連続性が重
要なポイントになっているのではないかと思われる。
部分放電を開始するには、前駆現象として水素を主と
するガスの発生があるものと考えられ、局部的にガス濃
度が高まれば、やがて飽和状態を越えて気泡が発生し部
分放電に至る。この時に、部分放電が起きる前に、既に
エネルギーの消費が始まっており、部分放電が起こり得
る極く微視的な近傍では、液相になっているものと考え
られる。このときに重要なことは、発生したガスが油に
対する溶解度の限界内で他の部位に拡散し、他の部位に
おいてガス吸収によって消費されることが重要になって
来る。ここにおけるガスの拡散とは、液中に溶解してい
る気体の濃度差による気体の移動およびそれを溶解して
いる液自身の移動も含まれる。これらの移動が必要量行
なわれるためには、その周辺に充分な液相が連続相とし
て存在していなければならない。
ここで、もし固相量が総量として45重量%を越えるな
らば、液相は独立した、または実質的に独立した分散相
となり、前述の物質移動を円滑に行なうことができな
い。
一方、固相量が45重量%以下であれば、固化する際の
体積の減少から、液相の占める容積はかなり大きく、絶
縁油の見かけ全体は結晶で満たされているように見えて
も、液相は実質的な連続相として存在しているものと考
えられる。
それ故全て液相である状態と同等に作用する。全て液
相であって固相を全く含まないようにするためには、組
成物の成分の種類、その量範囲などが極めて限定され、
現実には実用性のないものとならざるを得ない。しか
し、本発明の組成物はある程度の固相の存在が許容され
るので、成分の種類の選択およびその量範囲に幅がある
ことになり極めて有利である。
本発明の組成物は、更に、系の温度が−40℃における
液相の組成を、前記固−液平衡式に従い計算して求め、
該組成物の液相が500cSt以下の粘度を有する。好ましく
は系の温度が−50℃における液組成の粘度が2,000cSt以
下である。この液組成の計算手法は、前述の固相量を求
める手法と同様にして行なうことができる。また、粘度
はこのようにして計算して求めた液組成の組成物を別途
調製し、この調製した混合物について、−40℃または−
50℃における粘度を測定することにより求められる。
低温における粘度が前記のように低粘度であるので、
前記特開昭60−87231号公報記載のような高粘度に起因
する欠点を改善することができる。低粘度であれば結晶
が析出し易いので、本発明においては前述のように固相
の量を規制するものである。−40℃における組成物の液
相が、同温度で500cStを越えるときは、前述のように物
質移動が不十分となり、部分放電の前駆現象として発生
した水素ガスの吸収、拡散が不十分となり該組成物を含
浸してなるコンデンサーはその低温特性が劣るものとな
るので好ましくない。
さらに本発明の組成物は、その液相の組成において、
系の温度が−40℃、好ましくは−50℃のときに、前記
(a)〜(f)の二環芳香族炭化水素を合計で40重量%
以上含む。前記(a)〜(f)の化合物はいずれも実用
的には最も水素ガス吸収性や耐電圧特製などの電気特性
が優れているものである。それ故、これら化合物を含む
本発明の組成物も、上記電気特性が優れたものとなる効
果が得られるが、40重量%未満の含有量ではこのような
効果が期待できないので好ましくない。液相中の含有量
を求めるには、前述の如く固−液平衡式に従い計算する
ことにより求められる。もちろん計算上でも、固相が存
在しない系の温度における組成物は実際に測定すること
もできる。
以上述べたように、前記(I)〜(III)の条件を満
足するように、前記(a)〜(f)の化合物と二環芳香
族炭化水素の各成分を選択し、その組成割合を決定する
ことにより本発明の電気絶縁油組成物が得られる。
本発明の電気絶縁油組成物を使用する際には、本発明
の目的の範囲内で、他の公知の電気絶縁油を任意の割合
で添加して用いることができる。このような他の絶縁油
としては、たとえばジベンジルトルエン、ジイソプロピ
ルナフタレンなどが挙げられる。
本発明の電気絶縁油組成物を含浸する好適なコンデン
サーは所謂箔巻コンデンサーである。このコンデンサー
は、電極としてのアルミニウム箔などの金属箔と、誘電
体もしくは絶縁体としてのプラスチックフィルムとを重
ねて巻回してなるコンデンサー素子に、電気絶縁油を含
浸してなるものである。プラスチックフィルムと共に絶
縁紙を用いることもできるが、好ましくは全てプラスチ
ックフィルムを用いる。プラスチックフィルムとして
は、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどのポリオレフ
ィンフィルムが好ましい。コンデンサー素子への電気絶
縁油組成物の含浸は常法に従い行なうことができる。
[発明の効果] 炭素数14の特定の二環芳香族炭化水素を必須成分とし
ているので、高い水素ガス吸収性、耐電圧特性の絶縁油
が得られる。また、炭素数14の化合物は2成分以上選択
できるので、併産または連産する位置異性体も含むこと
ができるので、通常の製法により得られる混合物が利用
できることとなり経済的である。もちろん2成分以上の
多成分系とすることで融点降下の効果も得られる。
さらに、炭素数17以下であって上記特定の二環芳香族
炭化水素以外の二環芳香族炭化水素を混合することによ
り、該混合すべき化合物が低分子量であることに起因し
て、融点降下の効果が期待でき、また低粘度化を達成で
きることになる。
したがって、水素ガス吸収性や耐電圧特性などの電気
特性のみならず低温特性も優れた電気絶縁油組成物が得
られ、該組成物を含浸してなるコンデンサーは実用上極
めて優れたものとなる。
以下に実施例により本発明を詳述する。
[実施例] (実験例1) 実験に用いたコンデンサーは次の通りである。固体絶
縁体としてはチューブラー法で作られた信越フィルム製
の同時二軸延伸ポリプロピレンフィルムの易含浸タイプ
を用いた。
厚さ14μ(マイクロメーター法)のものを2枚使用
し、これをアルミ箔電極と共に巻回して、静電容量が0.
3から0.4μFの素子を作り、これをブリキ製の缶に入れ
た。
缶は絶縁体油が低温で収縮したときに充分に対応でき
るように柔軟な構造にした。また、電極の端部はスリッ
トしたままで折り曲げてないものとした。
電極から端子までを結線する方法として、一般には素
子内部の電極面にリボン状のリード箔を挿入する方法が
用いられているが、この方法では、結晶が析出した場合
に、リード箔と電極面で接触不良を起こし、電極からの
部分放電が生じて測定できない恐れがある。このため本
実験以後では、高周波用に用いられる方法と同じく、電
極の一端をそれぞれフィルムよりはみ出した構造で巻
き、はみ出した部分をまとめてリード線とスポット溶接
する構造にした。
このようにして準備された缶型のコンデンサーを、常
法に従って真空乾燥した後、同じ真空下で絶縁油を含浸
し、封口した。次に含浸を一定にし安定化するために、
最高80℃の温度で2昼夜熱処理を施した。これを室温で
5日間以上放置した後、AC1400V(50V/μに相当)にて3
0℃の恒温槽で16時間課電処理をした後に実験に供し
た。
ここで含浸させた電気絶縁油は、前記の特開昭60−87
231号公報に開示されているものと同様にして、塩化ベ
ンジルとトルエンとからFeCl3触媒を用いて合成したベ
ンジルトルエンの異性体混合物であり、o−体は48.9モ
ル%、m−体は6.8モル%、p−体は44.3モル%の組成
を有するものである。
課電する電源をONにすると、交流の電圧がゼロになっ
た時にスタートする機構(ゼロクロススタート)のもの
を使用した。
課電のスタートは、従来の測定法であるいわゆるラン
プテストで予想された部分放電開始電圧(PDIV)よりも
20V/μ高い電圧から始め、電圧を一定に保ち、部分放電
が開始されるまでの時間(「PDST」と略す)を測定し
た。放電の検出および時間の測定にはマイクロプロセッ
サーを組み込んだデーター処理装置で、0.02秒まで測定
できるものを用いた。次いで電圧を5V/μ下げてPDSTを
測定し、以後同様に順次5V/μずつ下げて、測定時間が
1秒を越えるまで続けた。このようにして得られたPDST
から「部分放電が1秒後に発生するための電圧」を内挿
によって求め、これを「PDIV1秒値」とした。
5個のモデルコンデンサーを用いて、それぞれのコン
デンサーについて5回測定し、合計25個の測定値を得
た。
測定の冷却状態については、昼は該測定温度で、夜は
測定温度よりも10℃低い温度とする温度サイクルで各コ
ンデンサーを1週間冷却し、その後一昼夜測定温度に保
持した後に測定に供している。また、PDIVの測定は、最
も低い温度での冷却は上述のように行ない、その温度で
測定した後、温度を上げ次のより高い測定温度で一昼夜
保持した後に測定した。
その結果、−40℃および−50℃ではPDIV1秒値が20か
ら35V/μの間ではばらついていたが、−30℃および−20
℃では平均値的には向上したものの、さらにバラツキを
増した。また、−20℃を越えて−17℃になると急にPDIV
1秒値が高くなり、以後0℃まで再現性のある測定値が
得られた。この減少を整理するために、このコンデンサ
ー中に含浸されているベンジルトルエン異性体混合物の
各温度における固相の量(重量%)を前記固−液平衡式
により計算し、この値とPDIV1秒値の最大値および最小
値を第5図にプロットした。
第5図から明らかなように、−40℃および−50℃にお
いては全体が固相であり、この時PDIV1秒値は極めて低
く、絶縁油を含浸していない場合とほぼ同程度の値あ
る。これに対して−20℃および−30℃においてはPDIV1
秒値はばらついているが、これはそれぞれの温度におけ
る計算では、全体に対して約34重量%および約15重量%
の液相が存在するが、比率としては固相の割合の方が多
く、絶縁油が液体として充分でないか、あるいは部分放
電を起し易い電極端部がたまたま固相の結晶で覆われて
いたことによりPDIV1秒値がばらつくものと考えられ
る。
一方、−20℃からわずかに+3℃高い−17℃において
は、計算によると23%の固相が存在するが、25点の測定
点の全てが固相の全く存在しない−10℃および0℃にお
けるPDIV1秒値の延長上にある値を示した。部分的であ
れ固相の結晶で覆われた箇所から部分放電が発生する
と、確率的にPDIV1秒値の低下が観察されてもよい筈で
ある。しかし実際には、上記のように25個全ての測定点
が−10℃と0℃の場合と同様のPDIV1秒値を示してい
る。このように現実的には−17℃において臨界的にPDIV
1秒値が向上していることは注目すべきことである。な
お−20℃から−17℃の間で、計算された固相の量が著し
く変化しているが、これは含浸の主成分であるo−ベン
ジルトルエンとp−ベンジルトルエンの2成分からなる
共晶組成の融点がこの温度範囲の付近に存在することに
よるものである。
ここで、固相の存在量とPDIV1秒値の関係を整理する
ために、前記第5図を例にとり、PDIV1秒値の挙動と固
相量と相関を表わすものとして、各温度領域、すなわ
ち、各固相割合の領域を表わす記号として次のように定
義することにする。
A領域: 電気絶縁油は液相としてのみ存在し、PDIV1秒値も高
いレベルにあり安定し、勿論再現性もある。
B領域: 固相は存在するが、PDIV1秒値はA領域の延長上あ
り、PDIV1秒値は高いレベルであり、再現性がある。
C領域: 固相が存在しており、PDIV1秒値再現性はない。すな
わち、PDIV1秒値は、B領域に近いレベルを示すことも
あり、時には非常に低い値を示すこともある。
D領域: 殆どが固相か、または極めて固相量が多く、PDIV1秒
値は非常に低いレベルであるが、その値の再現性はあ
る。
上記の表現により第5図を説明すれば、固相は存在す
るが、計算により求められた固相の絶縁油に対しする割
合が45重量%以下である温度領域は、上記のB領域であ
って、PDIV1秒値の再現性があり、PDIV1秒値のレベルは
低温に起因して若干低めではあるが、それよりも高い温
度の領域、すなわち固相の存在しなA領域の延長線上に
あることが解る。
さらにこの現象は、後記の実験例2から13で示される
ように、格段に温度の低い−40℃および−50℃でも生じ
ることが確認された。
(実験例2) 炭素数17以下の非縮合型二環芳香族炭化水素として下
記の表2に示した化合物を用いて、種々の組成物を表3
に示すごとく調製した。
この絶縁油組成について、実験例1と同様にして含浸
コンデンサーを作製し、−40℃および−50℃におけるPD
IV1秒値を測定した。結果は同じく表3に示した。また
それぞれの温度における固相の割合と、このときの液相
中の(a)〜(f)の化合物の合計の割合をそれぞれ前
記固−液平衡式に従って求めた。また、求めた液相の組
成の液について、別途そのときの粘度も測定した。いず
れの値も同じく表3に示した。
いずれも実測値であり、真空理工社製の比熱測定装置
(SH−3000型)を用いて測定した。
No.4〜6のイソプロピルジフェニンメタン類は、別途
にそれぞれ合成したものについて測定した。
なお、1−フェニル−1−エチルフェニルエタンおよ
びm−イソプロピルビフェニルは、−50〜−60℃の温度
サイクルで1週間冷却しても結晶の析出が認められなか
った。そこで、本実施例においては、非結晶性、すなわ
ち常に液体であるとして計算し、液組成などを求めた。
また、PXE混合物は、C8のアルキルベンゼン混合物に
スチレンを酸触媒により反応させて得られた、炭素数16
の1,1−ジアリールエタンのうち、表2のm−PXEおよび
p−PXE以外の1,1−ジアリールエタンである。これらの
化合物も−50〜−60℃の温度サイクルで1週間冷却して
も結晶の析出は認められなかった。したがって、このPX
E混合物も、非結晶性であるとして計算し液組成などを
求めた。
【図面の簡単な説明】
第1図は二環芳香族炭化水素の水素ガス吸収性を示すグ
ラフ、第2図はコンデンサーの耐電圧特性を示すグラ
フ、第3図はベンジルトルエンの固−液平衡を示すグラ
フ、第4図はジベンジルトルエン混合物の固液平衡を示
すグラフおよび第5図は固相の存在量とPDIV1秒値を示
すグラフである。なお、第5図において、図中の縦線は
PDIV1秒値の変動幅を表わす。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)m−エチルビフェニル、 (b)p−エチルビフェニル、 (c)o−ベンジルトルエン、 (d)m−ベンジルトルエン、 (e)p−ベンジルトルエン、および (f)1,1−ジフェニルエタン からなる6成分の群から選ばれた少なくとも2成分を含
    み、残余が炭素数17以下の上記6成分以外の非縮合型二
    環芳香族炭化水素である電気絶縁油組成物であって、系
    の温度が−40℃における該組成物について、 (I)このとき、下記固−液平衡式に従い計算して求め
    た固相の合計量が、該組成物全体に対して45重量%以下
    であり、 (II)同じくこのとき、前記固−液平衡式に従い計算し
    て求めた液相の組成割合において、前記(a)から
    (f)の化合物が合計で40重量%以上含まれており、ま
    た、この液相の粘度が500cSt以下である ことを特徴とする電気絶縁油組成物。 式: xiは組成物中の成分iの液相における平衡モル分率、 Δ▲Hf i▼は成分iの純物質としての融解熱(cal・mol
    -1)、 ▲Tf i▼は成分iの純物質としての融点(K)、 Tは系の温度(K)および Rは気体定数(cal・mol-1・K-1)をそれぞれ示す。
  2. 【請求項2】前記系の温度が−50℃であり、このときの
    前記液相の粘度が2000cSt以下である特許請求の範囲第
    1項記載の電気絶縁油組成物。
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