JPH0875985A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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Publication number
JPH0875985A
JPH0875985A JP6212490A JP21249094A JPH0875985A JP H0875985 A JPH0875985 A JP H0875985A JP 6212490 A JP6212490 A JP 6212490A JP 21249094 A JP21249094 A JP 21249094A JP H0875985 A JPH0875985 A JP H0875985A
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JP
Japan
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area
contrast
focus detection
region
photoelectric conversion
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Pending
Application number
JP6212490A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeyuki Uchiyama
重之 内山
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Publication of JPH0875985A publication Critical patent/JPH0875985A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被写体パターンに応じて焦点検出領域内にお
ける最適な焦点検出演算範囲を設定する。 【構成】 光電変換素子列上に第1の領域を設定し、そ
の第1の領域に含まれる複数の光電変換素子の出力信号
列に基づいて、第1の領域の被写体像のコントラストを
算出するとともに、第1の領域の一部を第2の領域とし
て設定し、その第2の領域に含まれる複数の光電変換素
子の出力信号列に基づいて、第2の領域の被写体像のコ
ントラストを算出する。そして、第1の領域のコントラ
ストと第2の領域のコントラストとに基づいて、第1の
領域または第2の領域を焦点検出演算範囲に決定し、演
算範囲に決定された第1の領域または第2の領域の出力
信号列に基づいて撮影レンズの焦点調節状態を演算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラやビデオなどに用
いられる焦点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】位相差検出方式のカメラの焦点検出装置
が知られている。図11は位相差検出方式による焦点検
出装置の概要を示す。撮影レンズ100の領域101か
ら入射した光束は視野マスク200、フィールドレンズ
300、絞り開口部401および再結像レンズ501を
通り、入射強度に応じた出力を発生する複数の光電変換
素子を一次元状に並べたイメージセンサーアレイA上に
結像する。同様に、撮影レンズ100の領域102から
入射した光束は視野マスク200、フィールドレンズ3
00、絞り開口部402および再結像レンズ502を通
り、イメージセンサーアレイB上に結像する。これらイ
メージセンサーアレイA列、B列上に結像した一対の被
写体像は、撮影レンズ100が予定焦点面よりも前に被
写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる前ピン状態では互いに遠ざ
かり、逆に予定焦点面よりも後ろに被写体の鮮鋭像を結
ぶいわゆる後ピン状態では互いに近づき、ちょうど予定
焦点面に被写体の鮮鋭像を結ぶいわゆる合焦時にはイメ
ージセンサーアレイA列、B列上の被写体像は相対的に
一致する。したがって、この一対の被写体像をイメージ
センサーアレイA列、B列により光電変換して電気信号
に変え、これらの信号を演算処理して一対の被写体像の
相対的な位置ずれ量を求めることにより、撮影レンズ1
00の焦点調節状態、ここでは合焦状態から離れている
量とその方向(以後、デフォーカス量と略す)が分か
る。そして、イメージセンサーアレイA列、B列の再結
像レンズ501、502による投影像は予定焦点面近傍
で重なることになり、図15に示すように撮影画面にお
ける中央部の領域とするのが一般的であり、この領域が
焦点検出領域となる。
【0003】ここで、デフォーカス量を求める演算処理
方法について述べる。イメージセンサーアレイA列、B
列はそれぞれ複数の光電変換素子からなっており、複数
の出力信号列a[1],...,a[n]、b
[1],...b[n]を出力する(図13(a)、
(b)参照)。そして、この一対の出力信号列の内の所
定範囲のデータを相対的に所定のデータ分Lずつシフト
しながら相関演算を行う。最大シフト数をlmaxとす
るとLの範囲は−lmaxからlmaxとなる。具体的
には相関量C[L]を数式1で算出する。
【数1】C[L]=Σ|a[i+L]−b[i]|, L=-lmax,...,-2,-1,0,1,2,...,lmax, ここで、Σはi=k〜rの総和演算を表わす。数式1に
おいてLは上述のごとくデータ列のシフト量に当たる整
数である。初項kと最終項rは例えば数式2に示すよう
に、シフト量Lに依存して変化させる。
【数2】L≧0の時、 k=k0+INT{−L/2}, r=r0+INT{−L/2}, L<0の時、 k=k0+INT{(−L+1)/2}, r=r0+INT{(−L+1)/2}, ここで、k0、r0はシフト量Lが0の時の初項と最終
項である。この数式2によって初項kと最終項rを変化
させた時の、数式1におけるA列信号とB列信号との差
分の絶対値を算出する信号の組み合わせと、それらの差
分の絶対値を加算する演算範囲とを図14に示す。この
ように、シフト量Lの変化にともなってA列、B列の相
関演算に使用する範囲が互いに逆方向にずれていく。初
項kと最終項rをシフト量Lにかかわらず一定とする方
法もあり、この場合は、一方の列の相関演算に使用する
範囲は常に一定となり、他方の列のみがずれる。そし
て、相対的な位置ずれ量は一対のデータが一致したとき
のシフト量Lとなるので、こうして得られた相関量C
[L]の中で極小値となる相関量を与えるシフト量を検
出し、これに図11に示す光学系及び、イメージセンサ
ーアレイの光電変換素子のピッチ幅によって定まる定数
を掛けたものがデフォーカス量となる。よって、最大シ
フト数lmaxが大きいほど大きなデフォーカス量でも
検出できることになる。
【0004】ところで、相関量C[L]は図13(c)
に示すように離散的な値であり、検出可能なデフォーカ
ス量の最小単位はイメージセンサーアレイA列、B列の
光電変換素子のピッチ幅によって制限されてしまう。そ
こで、離散的な相関量C[L]に基づいて補間演算を行
うことにより、新たに真の極小値Cexを算出し、綿密
な焦点検出を行う方法が本出願人により特開昭60−3
7513号公報に開示されている。これは、図12に示
すように、極小値である相関量C[l]と、その両側の
シフト量における相関量C[l+1]、C[l−1]を
用いて、真の極小値Cexとこれを与えるずれ量Lsを
数式3、数式4により算出するものである。
【数3】DL=(C[l−1]−C[l+1])/2, Cex=C[l]−|DL|, E=MAX{C[l+1]−C[l],C[l−1]−
C[l]}
【数4】Ls=l+DL/E 数式3においてMAX{Ca,Cb}はCaとCbの内
の大なる方を選択することを意味する。そしてデフォー
カス量DFは前記ずれ量Lsから数式5によって算出さ
れる。
【数5】DF=Kf×Ls 数式5においてKfは図11に示す光学系及びイメージ
センサーアレイの光電変換素子のピッチ幅によって定ま
る定数である。
【0005】こうして得られたデフォーカス量が真にデ
フォーカス量を示しているのか、ノイズなどによる相関
量の揺らぎによるものなのかを判定する必要があり、数
式6に示す条件を満たしたとき、デフォーカス量は信頼
ありとする。
【数6】E>E1 & Cex/E<G1 数式6におけるE1、G1は所定のしきい値である。数
値Eは相関量の変化の様子を示し被写体のコントラスト
に依存する値であり、値が大きいほどコントラストが高
く信頼性が高いことになる。Cexは一対のデータが最
も一致したときの差分であり本来は0となる。しかしな
がらノイズの影響や、さらに領域101と領域102と
で視差が生じているために、一対の被写体像に微妙な差
が生じることにより、0とはならない。ノイズや被写体
像の差の影響は被写体のコントラストが高いほど小さい
ので、一対のデータの一致度を表す数値としてはCex
/Eを用いている。当然ながらCex/Eが0に近いほ
ど一対のデータの一致度が高く信頼性が高いことにな
る。なお、数値Eの代わりに一対のデータの一方に関す
るコントラストを算出し、それを用いて信頼性判定を行
う場合もある。そして、信頼性ありと判定されるとデフ
ォーカス量DFに基づく撮影レンズ100の駆動、ある
いは表示を行う。以上、数式1から数式6までの相関演
算、補間演算、条件判定をまとめて焦点検出演算と呼ぶ
ことにする。
【0006】以上の焦点検出演算の説明ではイメージセ
ンサーアレイの出力信号をそのまま用いているが、出力
信号に対してフィルター処理を施してフィルター処理デ
ータを算出し、そのフィルター処理データを用いて焦点
検出演算を行う方法が特開昭61−245123公報な
どに開示されている。
【0007】また、撮影レンズ100が合焦状態では、
シフト量Lがほぼ0の時に一対のデータが一致するよう
に焦点検出装置を構成するのが一般的であるので、被写
体の像がイメージセンサーアレイのA列、B列の初項k
0から最終項r0までの範囲に形成されていなければ、
その被写体に撮影レンズ100を合焦させることはでき
ない。したがって、焦点検出を行う領域は初項k0と最
終項r0によって決定されることになり、例えば初項k
0と最終項r0をイメージセンサーアレイの中央部の一
部分とすると、焦点検出を行う領域は図15に示すよう
に撮影画面における中央部の実線で示す領域となる。以
後、初項k0から最終項r0までのデータ範囲を演算範
囲と呼ぶことにする。そして、撮影画面上で演算範囲に
相当する領域が焦点検出領域であり、撮影者はこの焦点
検出領域内に被写体を捕捉することによって所望の被写
体に撮影レンズを合焦することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
焦点検出装置では、被写体のパターンによって最適な演
算範囲が異なる。この問題について図7、図8、図9を
用いて説明する。これらの図は一対のイメージセンサー
アレイの内の一方の出力信号を表す。図7に示す低周波
数成分のみからなるパターンの被写体の場合に、広い演
算範囲ce1と狭い演算範囲ce2を比較すると、演算
範囲内に含まれるコントラストは広い演算範囲ce1の
方が多いので、数式1から数式6までの焦点検出演算を
行って得られる数値Eは広い演算範囲ce1の方が大き
くなり、演算範囲ce1における焦点検出結果のほうが
信頼性が高い。また、図8に示す高周波数成分を含み、
局地的にコントラストが存在するパターンの被写体の場
合に、広い演算範囲ce1と狭い演算範囲ce2を比較
すると、演算範囲内に含まれるコントラストはどちらの
演算範囲も同一であるので、数式1から数式6までの焦
点検出演算を行って得られる数値Eも同一となる。しか
しながら、ノイズなどの影響は演算範囲が広い方が強い
ので数値Cexは狭い演算範囲ce2の方が小さくな
り、演算範囲ce2における焦点検出結果の方が信頼性
が高い。さらに、図9に示す高周波数成分を含む細かい
パターンが広く分布しているパターンの被写体の場合
に、広い演算範囲ce1と狭い演算範囲ce2とを比較
すると、演算範囲内に含まれるコントラストは広い演算
範囲ce1の方が多いので、数式1から数式6までの焦
点検出演算を行って得られる数値Eは広い演算範囲ce
1の方が大きくなり、演算範囲ce1における焦点検出
結果の方が信頼性が高い。
【0009】このような被写体パターンによって最適な
演算範囲が異なるという問題を解決するために、本出願
人は、特開平4−211213号公報に、被写体パター
ンに含まれる周波数成分を検出し、高周波数成分を含む
場合には演算範囲を狭くし、高周波数成分を含まない場
合には演算範囲を広くする焦点検出方法を開示してい
る。この方法によれば図7と図8に示す場合には最適な
演算範囲が選択されるが、図9に示すように高周波数成
分を含むが広い演算範囲が好ましい場合には対応できな
い。また、図8に示すパターンの位置がズレて図10に
示すような出力信号になると、狭い演算範囲ce2内に
コントラストがなくなってしまい、信頼性のある焦点検
出結果が得られなくなる。
【0010】本発明の目的は、被写体パターンに応じて
焦点検出領域内における最適な焦点検出演算範囲を設定
するようにした焦点検出装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、複数の光電変換素子からなり、
被写体像の光強度分布に応じた信号列を出力する光電変
換素子列と、撮影レンズを通過した被写体からの光を前
記光電変換素子列へ導き、前記光電変換素子列上に被写
体像を結像する焦点検出光学系と、前記光電変換素子列
上に第1の領域を設定し、その第1の領域に含まれる複
数の光電変換素子の出力信号列に基づいて、前記第1の
領域の被写体像のコントラストを算出する第1のコント
ラスト算出手段と、前記第1の領域の一部を第2の領域
として設定する領域設定手段と、この領域設定手段によ
り設定された前記第2の領域に含まれる複数の光電変換
素子の出力信号列に基づいて、前記第2の領域の被写体
像のコントラストを算出する第2のコントラスト算出手
段と、前記第1のコントラスト算出手段により算出され
た前記第1の領域のコントラストと、前記第2のコント
ラスト算出手段により算出された前記第2の領域のコン
トラストとに基づいて、前記第1の領域または前記第2
の領域を焦点検出演算範囲に決定する演算範囲決定手段
と、この演算範囲決定手段により演算範囲に決定された
前記第1の領域または前記第2の領域の出力信号列に基
づいて、前記撮影レンズの焦点調節状態を演算する焦点
検出演算手段とを備える。請求項2の発明は、複数の光
電変換素子からなり、被写体像の光強度分布に応じた信
号列を出力する光電変換素子列と、撮影レンズを通過し
た被写体からの光を前記光電変換素子列へ導き、前記光
電変換素子列上に被写体像を結像する焦点検出光学系
と、前記光電変換素子列の出力信号列をフィルター処理
してフィルター処理信号列を出力するフィルター処理手
段と、前記光電変換素子列上に第1の領域を設定し、そ
の第1の領域に含まれる複数の光電変換素子に対応する
フィルター処理信号列に基づいて、前記第1の領域の被
写体像のコントラストを算出する第1のコントラスト算
出手段と、前記第1の領域の一部を第2の領域として設
定する領域設定手段と、この領域設定手段により設定さ
れた前記第2の領域に含まれる複数の光電変換素子に対
応するフィルター処理信号列に基づいて、前記第2の領
域の被写体像のコントラストを算出する第2のコントラ
スト算出手段と、前記第1のコントラスト算出手段によ
り算出された前記第1の領域のコントラストと、前記第
2のコントラスト算出手段により算出された前記第2の
領域のコントラストとに基づいて、前記第1の領域また
は前記第2の領域を焦点検出演算範囲に決定する演算範
囲決定手段と、この演算範囲決定手段により演算範囲に
決定された前記第1の領域または前記第2の領域のフィ
ルター処理信号列に基づいて、前記撮影レンズの焦点調
節状態を演算する焦点検出演算手段とを備える。請求項
3の焦点検出装置は、前記領域設定手段によって、前記
第1の領域のコントラスト分布の重心位置を算出し、そ
の重心位置を中心とする所定の幅の第2の領域を設定す
るようにしたものである。請求項4の焦点検出装置は、
前記領域設定手段によって、前記第1の領域に対応する
出力信号列またはフィルター処理信号列の内の、隣接す
る信号どうしの差の絶対値または所定の間隔だけ離れた
信号どうしの差の絶対値が最大となる位置を算出し、そ
の最大位置を中心として所定の幅の第2の領域を設定す
るようにしたものである。請求項5の焦点検出装置は、
前記演算範囲決定手段によって、前記第1の領域のコン
トラストと前記第2の領域のコントラストとを比較し、
両者の差が所定値以下であれば前記第2の領域を演算範
囲に決定し、両者の差が所定値よりも大きければ前記第
1の領域を演算範囲に決定するようにしたものである。
【0012】
【作用】請求項1の焦点検出装置では、光電変換素子列
上に第1の領域を設定し、その第1の領域に含まれる複
数の光電変換素子の出力信号列に基づいて、第1の領域
の被写体像のコントラストを算出するとともに、第1の
領域の一部を第2の領域として設定し、その第2の領域
に含まれる複数の光電変換素子の出力信号列に基づい
て、第2の領域の被写体像のコントラストを算出する。
そして、第1の領域のコントラストと第2の領域のコン
トラストとに基づいて、第1の領域または第2の領域を
焦点検出演算範囲に決定し、演算範囲に決定された第1
の領域または第2の領域の出力信号列に基づいて撮影レ
ンズの焦点調節状態を演算する。請求項2の焦点検出装
置では、光電変換素子列の出力信号列をフィルター処理
してフィルター処理信号列を生成する。また、光電変換
素子列上に第1の領域を設定し、その第1の領域に含ま
れる複数の光電変換素子に対応するフィルター処理信号
列に基づいて、第1の領域の被写体像のコントラストを
算出するとともに、第1の領域の一部を第2の領域とし
て設定し、その第2の領域に含まれる複数の光電変換素
子に対応するフィルター処理信号列に基づいて、第2の
領域の被写体像のコントラストを算出する。そして、第
1の領域のコントラストと第2の領域のコントラストと
に基づいて第1の領域または第2の領域を焦点検出演算
範囲に決定し、演算範囲に決定された第1の領域または
第2の領域のフィルター処理信号列に基づいて撮影レン
ズの焦点調節状態を演算する。請求項3の焦点検出装置
では、第1の領域のコントラスト分布の重心位置を算出
し、その重心位置を中心とする所定の幅の第2の領域を
設定する。請求項4の焦点検出装置では、第1の領域に
対応する出力信号列またはフィルター処理信号列の内
の、隣接する信号どうしの差の絶対値または所定の間隔
だけ離れた信号どうしの差の絶対値が最大となる位置を
算出し、その最大位置を中心として所定の幅の第2の領
域を設定する。請求項5の焦点検出装置では、第1の領
域のコントラストと第2の領域のコントラストとを比較
し、両者の差が所定値以下であれば第2の領域を演算範
囲に決定し、両者の差が所定値よりも大きければ第1の
領域を演算範囲に決定する。
【0013】
【実施例】
−第1の実施例− 図1は第1実施例の構成を示す機能ブロック図である。
焦点検出光学系1は、撮影レンズ100を通過した被写
体からの光をイメージセンサー2へ導く光学系であり、
例えば上述した図11に示す視野マスク200、フィー
ルドレンズ300、絞り開口部401、402、再結像
レンズ501、502から成る。イメージセンサー2
は、それぞれが例えば52個の光電変換素子からなる一
対のイメージセンサーアレイA列、B列から構成され、
それぞれが52個のデータからなる出力信号列a
[i]、b[i]を出力する。演算範囲決定回路3は、
イメージセンサー2から出力される出力信号列a
[i]、b[i]に基づいて焦点検出演算範囲を決定す
る回路である。演算範囲決定回路3は、イメージセンサ
ーアレイA列、B列上に設定された広い基準領域におけ
るコントラストと、基準領域内のコントラスト強い部分
を中心とした狭い第2領域におけるコントラストとを比
較し、比較結果に基づいて基準領域または第2領域を焦
点検出演算範囲に決定する。この演算範囲決定方法につ
いては後に詳しく説明する。焦点検出演算回路4は、イ
メージセンサー2から出力される出力信号列a[i]、
b[i]の内の、演算範囲決定回路3により決定された
演算範囲に対応する出力信号列に基づいて数式1〜数式
6の焦点検出演算を行い、撮影レンズ100の焦点調節
状態を検出する。なお、演算範囲決定回路3、焦点検出
演算回路4はマイクロコンピューターによって実現され
るようにしてもよい。
【0014】このように構成された第1の実施例の焦点
検出動作を、図2により説明する。ステップS401に
おいて、演算範囲決定回路3はイメージセンサー2の出
力信号列a[i]、b[i]を入力する。ステップS4
02で、演算範囲決定回路3により初項k0と最終項r
0を定めて演算範囲を決定する。この決定方法について
は後述する。ステップS403で、出力信号列a
[i]、b[i]の内の演算範囲の対応する信号列に基
づいて数式1〜数式6の焦点検出演算を行い、続くステ
ップS404で、信頼性のあるデフォーカス量が得られ
たか否かを判別する。信頼性のあるデフォーカス量が得
られた場合はステップS406へ進み、焦点検出可能と
して動作を終了する。また、信頼性がない場合はステッ
プS405へ進み、焦点検出不能として動作を終了す
る。なお、ステップS403〜S406は焦点検出演算
回路4の動作である。
【0015】図3により、図2のステップS402にお
ける演算範囲決定回路3の動作を説明する。ステップS
301において、広い基準領域におけるコントラスト値
BCを算出する。ここでは、A列の出力信号列a[i]
を用い、基準領域は52個の光電変換素子の内の中央部
の36個とする。コントラスト値BCは数式7により求
められる。
【数7】BC=Σ|a[i]−a[i+t]|、 ここで、Σはi=9〜44−tにおける総和演算を示
す。また、tは整数であり、値は1から4程度が好まし
い。この演算において、ノイズの影響を除去するために
差分の絶対値が所定値以下の場合には、差分の絶対値を
0と置き換えて加算するとよい。
【0016】ステップS302で基準領域内の一部を第
2領域として設定する。この第2領域の設定は基準領域
のコントラスト分布に基づいて行われ、例えば次の2つ
の方法がある。第1の方法は、基準領域におけるコント
ラスト分布の重心位置Jsを算出し、この重心位置Js
を中心とする所定の幅の領域を設定し、それを第2領域
とする方法である。重心位置Jsは数式8により求めら
れる。
【数8】Js=Σ{|a[i]−a[i+t]|×i}
/Σ{|a[i]−a[i+t]|}、 ここで、Σはi=9〜44−tにおける総和演算を示
す。また、tは数式7のものと同一である。Jsは小数
点以下を切り捨て、あるいは四捨五入といった処理を行
って整数とする。そして、重心位置Jsを中心とする例
えば幅12データの第2領域を設定する。例えばtが1
である場合は、JsからJs+1の範囲が中心となるの
で、第2領域の先頭データ番号Ssと最終データ番号S
eは数式9により定まる。
【数9】Ss=Js−5, Se=Js+6
【0017】第2の方法は、隣接するデータあるいは所
定データ分離れたデータ間の差分の絶対値が最大となる
部分Mcを検出し、その最大部分Mcを中心とする所定
の幅の領域を設定し、それを第2領域とする方法であ
る。最大部分Mcは数式10により求められる。
【数10】 Mc=Max{|a[i]−a[i+t]|}、 ここで、Maxはi=9〜44−tにおける最大値を示
す。算出された最大部分Mcを中心とする例えば幅12
データの第2領域を設定する。例えばtが1である場合
はMcからMc+1の範囲が中心となるので、第2領域
の先頭データ番号Ssと最終データ番号Seは数式11
により求められる。
【数11】Ss=Mc−5, Se=Mc+6
【0018】ステップS303で、上記ステップで抽出
した第2領域のコントラスト値NCを数式12により算
出する。
【数12】NC=Σ|a[i]−a[i+t]|、 ここで、Σはi=Ss〜Se−tにおける総和演算を示
す。また、tは数式7のものと同一である。この演算に
おいて、ノイズの影響を除去するために差分の絶対値が
所定値以下の場合には、差分の絶対値を0と置き換えて
加算するとよい。ステップS304で、基準領域のコン
トラスト値BCと第2領域のコントラスト値NCとを比
較し、いずれか一方の領域を焦点検出演算範囲に決定す
る。この決定方法は、両者がほとんど同じ値であれば第
2領域を演算範囲とし、差が大きい場合には基準領域を
演算範囲とする。具体的には、数式13に示す条件の判
定を行い、条件を満たす場合は第2領域を選択し、そう
でなければ基準領域を選択する。
【数13】BC<Ks×NC、 ここで、Ksは実数であり、1から2程度が好ましい。
【0019】ステップS305で第2領域が選択された
か否かを判別し、第2領域が選択された場合にはステッ
プS306へ進み、基準領域が選択された場合にはステ
ップS307へ進む。第2領域が選択された時は、ステ
ップS306で初項k0と最終項r0に次の値を設定し
て処理を終了する。
【数14】k0=Ss, r0=Se 一方、基準領域が選択された時は、ステップS307で
初項k0と最終項r0に次の値を設定して処理を終了す
る。
【数15】k0=9, r0=44
【0020】−第2の実施例− この第2の実施例では、上述した第1の実施例のように
イメージセンサーの出力信号をそのまま用いるのではな
く、フィルター処理を施してフィルター処理データを算
出し、このフィルター処理データを用いて演算範囲決定
と焦点検出演算を行う。なお、フィルター処理について
は特開昭61−245123号方法などに開示されてお
り、説明を省略する。図4は第2実施例の構成を示す機
能ブロック図である。焦点検出光学系1は、撮影レンズ
100を通過した被写体からの光をイメージセンサー2
へ導く光学系であり、例えば図11に示す視野マスク2
00、フィールドレンズ300、絞り開口部401、4
02、再結像レンズ501、502から成る。イメージ
センサー2は、それぞれが例えば52個の光電変換素子
からなる一対のイメージセンサーアレイA列、B列から
構成され、それぞれが52個のデータからなる出力信号
列a[i]、b[i]を出力する。
【0021】フィルター処理回路5は、イメージセンサ
ー2から出力される出力信号列a[i]、b[i]に対
してフィルター処理を施し、フィルター処理データFa
[i]、Fb[i]を出力する。フィルター処理には数
式16に示す高周波カットフィルターや、数式17に示
すDCカットフィルターがある。
【数16】Fa[i]=(a[i]+2×a[i+1]
+a[i+2])/4, Fb[i]=(b[i]+2×b[i+1]+b[i+
2])/4、 ここで、i=1〜50とする。
【数17】Fa[i]=−a[i]+2×a[i+s]
−a[i+2s], Fb[i]=−b[i]+2×b[i+s]−b[i+
2s]、 ここで、i=1〜50−2sとする。フィルター処理回
路5では、これらの数式16と数式17のフィルター処
理の内のどちらか一方のみを行ってもよいが、出力信号
列a[i]、b[i]に対してまず数式18によって高
周波カットを行い、高周波カットを行ったデータPa
[i]、Pb[i]に対してさらに数式19によってD
Cカット処理を行うようにするのが好ましい。
【数18】Pa[i]=(a[i]+2×a[i+1]
+a[i+2])/4, Pb[i]=(b[i]+2×b[i+1]+b[i+
2])/4、 ここで、i=1〜50とする。
【数19】Fa[i]=−Pa[i]+2×Pa[i+
s]−Pa[i+2s], Fb[i]=−Pb[i]+2×Pb[i+s]−Pb
[i+2s]、 ここで、i=1〜50−2sとする。数式17と数式1
9においてsは1から10程度の整数であり、数値が大
きいほど被写体パターンのより低周波数成分を抽出し、
数値が小さいほど被写体パターンのより高周波数成分を
抽出することになる。被写体パターンによって含まれる
周波数成分が異なるので、最初はsを2として高周波数
成分を抽出するフィルター処理を行ない、焦点検出演算
回路4によって信頼性のあるデフォーカス量を得られれ
ば終了し、得られない場合にはsを4として低周波数成
分を抽出するフィルター処理を行ない、ふたたび焦点検
出演算回路4によって焦点検出演算を行う。
【0022】演算範囲決定回路3は、フィルター処理回
路5から出力されるフィルター処理データFa[i]、
Fb[i]に基づいて演算範囲を決定する。すなわち、
フィルター処理回路5がsを2として高周波数成分を抽
出したフィルター処理データを出力した場合には、イメ
ージセンサーA列、B列上に設定された広い基準領域に
おけるコントラストと、基準領域におけるコントラスト
の強い部分を中心とした狭い第2領域のコントラストと
を比較し、比較結果に基づいて基準領域または第2領域
を焦点検出演算範囲に決定する。また、フィルター処理
回路5がsを4として低周波数成分を抽出したフィルタ
ー処理データを出力した場合には、所定の広い演算範囲
を設定する。これらの演算範囲の決定方法については後
に詳しく説明する。焦点検出演算回路4は、フィルター
処理回路5から出力されるフィルター処理データFa
[i]、Fb[i]の内の、演算範囲決定回路3により
決定された演算範囲に対応するフィルター処理データに
基づいて数式1〜数式6の焦点検出演算を行い、撮影レ
ンズ100の焦点調節状態を検出する。なお、フィルタ
ー処理回路5、演算範囲決定回路3、焦点検出演算回路
4はマイクロコンピューターによって実現されるように
してもよい。
【0023】このように構成された第2の実施例の焦点
検出動作を、図5により説明する。ステップS601に
おいて、フィルター処理回路5はイメージセンサー2か
ら出力信号列a[i]、b[i]を入力する。ステップ
S602で、数式18によりフィルター処理データPa
[i]、Pb[i]を算出する。ステップS603で数
式19のsに2を設定してステップS604へ進み、数
式19のフィルター処理演算を実行してフィルター処理
データFa[i]、Fb[i]を算出する。このステッ
プS602〜S604はフィルター処理回路5の動作で
ある。ステップS605で、演算範囲決定回路3により
初項k0と最終項r0を定めて焦点検出演算範囲を決定
する。この詳細は後述する。ステップS606で、フィ
ルター処理データFa[i]、Fb[i]の内の演算範
囲に対応するデータに基づいて数式1〜数式6の焦点検
出演算を行う。ステップS607において信頼性のある
デフォーカス量が得られたか否かを判別し、得られた場
合はステップS614へ進み、焦点検出可能として動作
を終了する。一方、信頼性がない場合はステップS60
8へ進む。このステップS606、S607は焦点検出
演算回路4の動作である。
【0024】ステップS608において数式19のsに
4を設定してステップS609へ進み、数式19の演算
を実行してフィルター処理データFa[i]、Fb
[i]を算出する。このステップS608、S609は
フィルター処理回路5の動作である。ステップS610
で、演算範囲決定回路3により初項k0と最終項r0を
定めて焦点検出演算範囲を決定する。この詳細も後述す
る。次にステップS611で、フィルター処理データF
a[i]、Fb[i]の内の演算範囲に対応するデータ
に基づいて数式1〜数式6の焦点検出演算を行う。そし
て、ステップS612で信頼性のあるデフォーカス量が
得られたか否かを判別し、得られた場合はステップS6
14へ進み、焦点検出可能として動作を終了する。一
方、信頼性がない場合はステップS613へ進み、焦点
検出不能として動作を終了する。これらステップS61
1〜S614は焦点検出演算回路4の動作である。
【0025】図6により、図5のステップS605およ
びS610における演算範囲決定動作を説明する。ステ
ップS501においてフィルター処理回路5からフィル
ター処理データFa[i]、Fb[i]を入力してステ
ップS502へ進み、数式19のsの値が2であるか否
かを判別する。sが2でなければ4であり、この場合は
低周波数成分を抽出するフィルター処理なので演算範囲
は広い方が好ましい。そこで、広い演算範囲を設定すべ
くステップS510へ進む。一方、sが2の場合は高周
波数成分を抽出するフィルター処理であり、ステップS
503へ進む。高周波数成分を抽出するフィルター処理
を行なう時は、ステップS503で広い基準領域におけ
るコントラスト値BCを算出する。ここでは、A列のフ
ィルター処理データFa[i]を用い、基準領域は52
個の光電変換素子の内の中央部の36個、すなわちフィ
ルター処理データ46個の内の中央部の36個とする。
この基準領域のコントラスト値BCは数式20により求
められる。
【数20】BC=Σ|Fa[i]−Fa[i+t]|、 ここで、Σはi=6〜41−tの総和演算を表わす。ま
た、tは整数であり、1から4程度が好ましい。この演
算において、ノイズの影響を除去するために差分の絶対
値が所定値以下の場合には差分の絶対値を0と置き換え
て加算するとよい。
【0026】ステップS504において、基準領域の内
の一部を第2領域として設定する。第2領域の設定は基
準領域のコントラスト分布に基づいて行われ、例えば次
の2つの方法がある。第1の方法は、基準領域内のコン
トラスト分布の重心位置Jsを算出し、この重心位置J
sを中心とする所定の幅の領域を設定し、それを第2領
域とする方法である。この重心位置Jsは数式21によ
り算出される。
【数21】Js=Σ{|Fa[i]−Fa[i+t]|
×i}/Σ{|Fa[i]−Fa[i+t]|}、 ここで、Σはi=6〜41−tの総和演算を表わす。ま
た、tは数式20のものと同一であり、Jsは小数点以
下を切り捨て、あるいは四捨五入といった処理を行って
整数とする。次に、重心位置Jsを中心とする例えば幅
12データの第2領域を設定する。例えばtが1である
場合はJsからJs+1の範囲が中心となるので、第2
領域の先頭データ番号Ssと最終データ番号Seは数式
22により定められる。
【数22】Ss=Js−5, Se=Js+6 第2の方法は、隣接するデータあるいは所定データ分離
れたデータ間の差分の絶対値が最大となる部分Mcを検
出し、最大部分Mcを中心とする所定の幅の領域を設定
し、それを第2領域とする方法である。最大部分Mcは
数式23により求められる。
【数23】 Mc=Max{|Fa[i]−Fa[i+t]|}、 ここで、Maxはi=6〜41−tにおける最大値を示
す。そして、最大部分Mcを中心とする例えば幅12デ
ータの第2領域を設定する。例えばtが1である場合は
McからMc+1の範囲が中心となるので、第2領域の
先頭データ番号Ssと最終データ番号Seは数式24に
より求められる。
【数24】Ss=Mc−5, Se=Mc+6
【0027】ステップS505において、抽出された第
2領域のコントラスト値NCを数式25により算出す
る。
【数25】NC=Σ|Fa[i]−Fa[i+t]|、 ここで、Σはi=Ss〜Se−tにおける総和演算を表
わす。また、tは数式20のものと同一である。この演
算においてノイズの影響を除去するために差分の絶対値
が所定値以下の場合には、差分の絶対値を0と置き換え
て加算するとよい。ステップS506で、基準領域のコ
ントラスト値BCと第2領域のコントラスト値NCとを
比較し、いずれか一方の領域を焦点検出演算範囲に決定
する。この決定方法は、両者がほとんど同じ値であれば
第2領域を演算範囲とし、差が大きい場合には基準領域
を演算範囲とする。具体的には、数式26に示す条件の
判定を行い、条件を満たす場合には第2領域を選択し、
満たさない場合は基準領域を選択する。
【数26】BC<Ks×NC、 ここで、Ksは実数であり、1から2程度が好ましい。
【0028】ステップS507で、第2領域が選択され
たか否かを判別し、第2領域が選択された場合はステッ
プS508へ進み、基準領域が選択された場合はステッ
プS509へ進む。第2領域が選択された時は、ステッ
プS508で第2領域を演算範囲とし、初項k0と最終
項r0に次の値を設定して処理を終了する。
【数27】k0=Ss, r0=Se 一方、基準領域が選択された時は、ステップS509で
基準領域を演算範囲とし、初項k0と最終項r0に次の
値を設定して処理を終了する。
【数28】k0=6, r0=41 なお、ステップS502で数式19のsの値が2でない
と判別された時はs=4としてステップS510へ進
み、低周波数成分を抽出するフィルター処理であるか
ら、演算範囲に所定の広い範囲を設定して処理を終了す
る。すなわち、
【数29】k0=4, r0=39 なお、この第2の実施例ではフィルター処理の種類をs
=2とs=4の2種類としたが、他の種類としてもよ
い。
【0029】上述した第1の実施例および第2の実施例
による焦点検出演算範囲の決定の様子を、図7〜図10
の被写体パターンを例に上げて説明する。図7に示す被
写体パターンでは、広い基準領域ce1に含まれるコン
トラストは狭い第2領域ce2に含まれるコントラスト
よりも多いので、広い基準範囲ce1が焦点検出演算範
囲に決定される。また、図8に示す被写体パターンで
は、基準領域ce1に含まれるコントラストも第2領域
ce2に含まれるコントラストも同じであるので、第2
領域ce2が演算範囲に決定される。さらに、図9に示
す被写体パターンでは、基準領域ce1に含まれるコン
トラストは第2領域ce2に含まれるコントラストより
も多いので基準領域ce1が演算範囲に決定される。な
お、広い基準領域ce1のコントラスト分布に基づいて
狭い第2領域ce2が設定されるので、図10に示すよ
うにコントラストが存在しない領域が第2領域に設定さ
れるようなことはなく、図8に示すようにコントラスト
が存在する領域が第2領域として設定される。
【0030】以上の実施例の構成において、イメージセ
ンサー2が光電変換素子列を、演算範囲決定回路3が第
1のコントラスト算出手段、第2のコントラスト算出手
段、領域設定手段および演算範囲決定手段を、フィルタ
ー処理回路5がフィルター処理手段を、焦点検出演算回
路4が焦点検出演算手段をそれぞれ構成する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
電変換素子列上に第1の領域を設定し、その第1の領域
に含まれる複数の光電変換素子の出力信号列に基づい
て、第1の領域の被写体像のコントラストを算出すると
ともに、第1の領域の一部を第2の領域として設定し、
その第2の領域に含まれる複数の光電変換素子の出力信
号列に基づいて、第2の領域の被写体像のコントラスト
を算出する。そして、第1の領域のコントラストと第2
の領域のコントラストとに基づいて、第1の領域または
第2の領域を焦点検出演算範囲に決定し、演算範囲に決
定された第1の領域または第2の領域の出力信号列に基
づいて撮影レンズの焦点調節状態を演算するようにした
ので、被写体パターンに応じて焦点検出領域内に最適な
焦点検出演算範囲を設定でき、信頼性の高い焦点検出結
果が得られる。また、光電変換素子列の出力信号列をフ
ィルター処理してフィルター処理信号列を生成する。ま
た、光電変換素子列上に第1の領域を設定し、その第1
の領域に含まれる複数の光電変換素子に対応するフィル
ター処理信号列に基づいて、第1の領域の被写体像のコ
ントラストを算出するとともに、第1の領域の一部を第
2の領域として設定し、その第2の領域に含まれる複数
の光電変換素子に対応するフィルター処理信号列に基づ
いて、第2の領域の被写体像のコントラストを算出す
る。そして、第1の領域のコントラストと第2の領域の
コントラストとに基づいて第1の領域または第2の領域
を焦点検出演算範囲に決定し、演算範囲に決定された第
1の領域または第2の領域のフィルター処理信号列に基
づいて撮影レンズの焦点調節状態を演算するようにした
ので、上記の効果に加え、光電変換素子列の出力信号列
からノイズや光電変換素子列の特性のバラツキの影響が
低減されて、焦点検出の信頼性をさらに向上させること
ができる。また、第1の領域のコントラスト分布の重心
位置を算出し、その重心位置を中心とする所定の幅の第
2の領域を設定するか、あるいは、第1の領域に対応す
る出力信号列またはフィルター処理信号列の内の、隣接
する信号どうしの差の絶対値または所定の間隔だけ離れ
た信号どうしの差の絶対値が最大となる位置を算出し、
その最大位置を中心として所定の幅の第2の領域を設定
するようにしたので、コントラストが存在する部分に焦
点検出演算範囲を正確に設定でき、信頼性の高い焦点検
出結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成を示す機能ブロック図。
【図2】第1の実施例の焦点検出動作を示すフローチャ
ート。
【図3】第1の実施例の演算範囲の決定方法を示すフロ
ーチャート。
【図4】第2の実施例の構成を示す機能ブロック図。
【図5】第2の実施例の焦点検出動作を示すフローチャ
ート。
【図6】第2の実施例の演算範囲の決定方法を示すフロ
ーチャート。
【図7】低周波数成分のみからなる被写体パターン例を
示す図。
【図8】高周波数成分を含み、局地的にコントラストを
有する被写体パターン例を示す図。
【図9】高周波数成分を含み、広い範囲にコントラスト
を有する被写体パターン例を示す図。
【図10】高周波数成分を含み、局地的にコントラスト
を有する被写体パターン例を示す図。
【図11】従来の焦点検出原理を説明する図。
【図12】従来の焦点検出演算を説明する図。
【図13】従来の焦点検出演算を説明する図。
【図14】従来の相関演算を説明する図。
【図15】従来の撮影画面と焦点検出領域との位置関係
を示す図。
【符号の説明】
1 焦点検出光学系 2 イメージセンサー 3 演算範囲決定回路 4 焦点検出演算回路 5 フィルター処理回路 100 撮影レンズ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光電変換素子からなり、被写体像
    の光強度分布に応じた信号列を出力する光電変換素子列
    と、 撮影レンズを通過した被写体からの光を前記光電変換素
    子列へ導き、前記光電変換素子列上に被写体像を結像す
    る焦点検出光学系と、 前記光電変換素子列上に第1の領域を設定し、その第1
    の領域に含まれる複数の光電変換素子の出力信号列に基
    づいて、前記第1の領域の被写体像のコントラストを算
    出する第1のコントラスト算出手段と、 前記第1の領域の一部を第2の領域として設定する領域
    設定手段と、 この領域設定手段により設定された前記第2の領域に含
    まれる複数の光電変換素子の出力信号列に基づいて、前
    記第2の領域の被写体像のコントラストを算出する第2
    のコントラスト算出手段と、 前記第1のコントラスト算出手段により算出された前記
    第1の領域のコントラストと、前記第2のコントラスト
    算出手段により算出された前記第2の領域のコントラス
    トとに基づいて、前記第1の領域または前記第2の領域
    を焦点検出演算範囲に決定する演算範囲決定手段と、 この演算範囲決定手段により演算範囲に決定された前記
    第1の領域または前記第2の領域の出力信号列に基づい
    て、前記撮影レンズの焦点調節状態を演算する焦点検出
    演算手段とを備えることを特徴とする焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 複数の光電変換素子からなり、被写体像
    の光強度分布に応じた信号列を出力する光電変換素子列
    と、 撮影レンズを通過した被写体からの光を前記光電変換素
    子列へ導き、前記光電変換素子列上に被写体像を結像す
    る焦点検出光学系と、 前記光電変換素子列の出力信号列をフィルター処理して
    フィルター処理信号列を出力するフィルター処理手段
    と、 前記光電変換素子列上に第1の領域を設定し、その第1
    の領域に含まれる複数の光電変換素子に対応するフィル
    ター処理信号列に基づいて、前記第1の領域の被写体像
    のコントラストを算出する第1のコントラスト算出手段
    と、 前記第1の領域の一部を第2の領域として設定する領域
    設定手段と、 この領域設定手段により設定された前記第2の領域に含
    まれる複数の光電変換素子に対応するフィルター処理信
    号列に基づいて、前記第2の領域の被写体像のコントラ
    ストを算出する第2のコントラスト算出手段と、 前記第1のコントラスト算出手段により算出された前記
    第1の領域のコントラストと、前記第2のコントラスト
    算出手段により算出された前記第2の領域のコントラス
    トとに基づいて、前記第1の領域または前記第2の領域
    を焦点検出演算範囲に決定する演算範囲決定手段と、 この演算範囲決定手段により演算範囲に決定された前記
    第1の領域または前記第2の領域のフィルター処理信号
    列に基づいて、前記撮影レンズの焦点調節状態を演算す
    る焦点検出演算手段とを備えることを特徴とする焦点検
    出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の焦点検
    出装置において、 前記領域設定手段は、前記第1の領域のコントラスト分
    布の重心位置を算出し、その重心位置を中心とする所定
    の幅の第2の領域を設定することを特徴とする焦点検出
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載の焦点検
    出装置において、 前記領域設定手段は、前記第1の領域に対応する出力信
    号列またはフィルター処理信号列の内の、隣接する信号
    どうしの差の絶対値または所定の間隔だけ離れた信号ど
    うしの差の絶対値が最大となる位置を算出し、その最大
    位置を中心として所定の幅の第2の領域を設定すること
    を特徴とする焦点検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの項に記載の焦
    点検出装置において、 前記演算範囲決定手段は、前記第1の領域のコントラス
    トと前記第2の領域のコントラストとを比較し、両者の
    差が所定値以下であれば前記第2の領域を演算範囲に決
    定し、両者の差が所定値よりも大きければ前記第1の領
    域を演算範囲に決定することを特徴とする焦点検出装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8174686B2 (en) * 2005-09-29 2012-05-08 Olympus Corporation Focal position determining method, focal position determining apparatus, feeble light detecting apparatus and feeble light detecting method
JP2012215700A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Fujifilm Corp 撮像装置及び撮像プログラム
JP2014077830A (ja) * 2012-10-09 2014-05-01 Olympus Corp 撮像装置及びフォーカス制御方法

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