JPH087505B2 - 制電性エンドレスベルト - Google Patents

制電性エンドレスベルト

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JPH087505B2
JPH087505B2 JP1034253A JP3425389A JPH087505B2 JP H087505 B2 JPH087505 B2 JP H087505B2 JP 1034253 A JP1034253 A JP 1034253A JP 3425389 A JP3425389 A JP 3425389A JP H087505 B2 JPH087505 B2 JP H087505B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、制電性エンドレスベルトに関するものであ
り、電子写真式複写機、光プリンターの転写分離装置用
および現像器用等に好適に使用される制電性エンドレス
ベルトに関するものである。
[従来の技術] 電圧を印加し帯電させることによって、静電気的に被
転写体を支持・搬送または現像剤を搬送するエンドレス
ベルトもしくは円周上に段差継目のないスリーブを被覆
した回転体は電子写真複写機や光プリンター等に使用さ
れ、装置の信頼性向上、高速化に役立っている。
一例として、被転写体を転写位置に搬送するベルトに
帯電器により電圧を印加することにより被転写体を吸引
して像担持体から分離する転写分離ベルトとして、体積
固有抵抗1016Ωcmのポリエステルフィルム等からなる絶
縁層と導電層からなるエンドレス転写ベルトが提案され
ている(特開昭49-31326号、特開昭52-42125号公報)。
この提案は、転写ベルトの絶縁層において、帯電器に
より電圧が印加されることにより、電荷が飽和しかつ一
定の帯電電位が持続され、転写ならびに像担持体から被
転写紙を確実に分離することに特長があるが、被転写体
をエンドレスベルトの絶縁層から分離し、定着装置に搬
送するためには、該エンドレスベルトに交流または帯電
器電極と逆特性の除電器により絶縁層を除電する必要が
ある。
一方、エンドレスベルト自体の体積固有抵抗を1×10
10〜1×1014Ωcmの材料で形成させることができれば、
印加された電荷が短時間で飽和するが、帯電電位が減衰
するため、除電器を使用しなくとも転写を終了した被転
写体をエンドレスベルトから分離することが可能である
とともにベルト表面の電位が次第に上昇し非常な高電位
となるトラブルがないため、装置の簡略化・信頼性の向
上・画像性能の向上に寄与させることができるものと考
えられる。
しかしながら、工業的に1×1010〜1×1014Ωcmの安
定した品質の材料を作ることが困難であるため、現在1
×1010〜1×1014Ωcmの体積固有抵抗を持つエンドレス
ベルトは本格的に実用化されていない。従来、体積固有
抵抗を低下させるには、エンドレスベルトの材料となる
樹脂に導電性フィラーとして、カーボンブラック、カー
ボン短繊維、金属粉などを充填して、体積固有抵抗の高
い樹脂の抵抗値を下げることが行なわれているが、上記
導電性フィラーを樹脂中に均一に分散させることが困難
であるとともに部分的に導電性フィラーの分散不均一に
起因する現象として、エンドレスベルトに帯電器により
電荷を印加したとき、導電性フィラーの分散性不均一に
起因した個所で、電気的短絡を起し、絶縁破壊もしくは
表面電位が希望値に上昇しない問題点を有している。
一方、導電性材料として高級脂肪酸アルコールならび
に4級アンモニウム塩等の有機系静電防止剤は、樹脂中
に分散させて体積固有抵抗を1×1010〜1×1014Ωcmの
範囲にすることは比較的容易であるが、有機系静電防止
剤はブリードアウトし経日的に抵抗値が変化することと
湿度、温度の変化によって抵抗値が変動する問題点を有
するため、各種環境条件下で安定した抵抗値が要求され
る電子写真複写機・光プリンター用のエンドレスベルト
材料として使用できなかった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、実用上要求される2KV以上の耐絶縁破壊電
圧を有し、温度、湿度変化に対し抵抗値が安定であり、
しかも帯電した電荷が容易に減衰する1×1010〜1×10
14Ωcmの体積固有抵抗をもつ制電性エンドレスベルトを
提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂(A)98〜75重量
%に、ポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテル
アミド(B)2〜20重量%およびスルフォン酸金属塩0
〜3重量%を配合してなる熱可塑性樹脂フィルムまたは
シート状物からなり、かつ該フィルムまたはシート状物
の体積固有抵抗が1×1010〜1×1014Ωcmの範囲にある
ことを特徴とする制電性エンドレスベルトを要旨として
いる。
さらに表面層として厚み5〜50μの熱可塑性樹脂フィ
ルム、好ましくは表面層を形成する熱可塑性樹脂フィル
ムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリカーボネート、ポリ弗化ビニリデン、
弗化ビニリデン共重合体、エチレンテトラフロロエチレ
ン共重合体、ポリ塩化ビニール、塩化ビニール共重合
体、ポリ塩化ビニリデンおよびアクリリル共重合体から
選ばれた少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂(C)から
なる制電性エンドレスベルト、または 表面層を形成する熱可塑性樹脂フィルムが、上記熱可
塑性樹脂(C)98〜75重量%に、ポリエーテルエステル
アミドまたはポリエーテルアミド(B)2〜20重量%お
よびスルフォン酸金属塩0〜3重量%を配合してなる熱
可塑性樹脂フィルムである制電性エンドレスベルトも本
発明の目的を達成できる。
本発明において使用される熱可塑性樹脂(A)として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエーテルエステル共重合体、ポリエーテ
ルアミド共重合体、ポリウレタン、ポリオレフィン共重
合体、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラスト
マー、ポリ塩化ビニール、塩化ビニール共重合体、ポリ
エーテルスルフォン、ポリスルフォンおよび熱可塑性フ
ッ素樹脂の群から選ばれる少なくとも1種またはこれら
の混合物からなるものが使用される。
本発明においてポリエーテルエステルアミドとは、ナ
イロン6,66,11または12等のポリアミドブロック単位と
ポリエーテルエステル単位とからなるブロック共重合体
であり、炭素数6以上のラクタムまたはアミノカルボン
酸もしくは炭 数6以上のラクタムまたはアミノカルボ
ン酸の塩(a)、ポリエチレングリコール(b)および
炭素数4〜20のジカルボン酸、例えばテレフタル酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸等のジカルボン酸(c)から誘
導された共重合体である。
また、ポリエーテルアミドとは、ナイロン6,66,11ま
たは12等のポリアミドブロック単位とポリエーテル単位
とから成るブロック共重合体であり、実質的にはポリエ
チレングリコールジアミンとジカルボン酸、脂肪族ジア
ミン、ε−カプロラクタムを主たる成分とする共重合体
を言う。
これらポリエーテルエステルアミド、ポリエーテルア
ミドの重合方法は公知の方法を採用することができる。
本発明で使用されるスルフォン酸金属塩としては、核
置換ベンゼンスルフォン酸金属塩が好ましく、その具体
例としては例えば下記に挙げるスルフォン酸のLi、Na、
K、Ca、Mg、Zn等の塩が挙げられる。
スルフォン酸金属塩の添加量は、全組成物に対して0
〜3重量%であり、好ましくは0〜1.5重量%である。
スルフォン酸金属塩の添加は、ポリエーテルエステル共
重合体またはポリエーテルアミド共重合体に含浸させる
か、溶融混練とか、重合時に添加した一体化させたもの
を熱可塑性樹脂(A)に添加するのが、操作性、分散性
の点からみて好ましい。
本発明の制電性エンドレスベルトは、熱可塑性樹脂
(A)98〜75重量%、ポリエーテルエステル共重合体ま
たはポリエーテルアミド(B)2〜20重量%およびスル
フォン酸金属塩0〜3重量%を配合してなる熱可塑性樹
脂フィルムまたはシート状物からなり、かつ該フィルム
またはシート状物の体積固有抵抗が1×1010〜1×1014
Ωcmの範囲にあることを特徴とするもので、かかる構成
を有することにより湿度変化に対し抵抗の変化が2桁以
下であり、実用上要求される耐絶縁破壊電圧も2KV以上
あるものとなすことができる。
なおポリエーテルエステル共重合体またはポリエーテ
ルアミド共重合体の配合量が20重量%を越えると、強度
低下ならびに高湿度下で体積固有抵抗が3桁以上の低下
が認められ、また、スルフォン酸金属塩の配合量が3重
量%を越えると粘着性が増大するため好ましくない。
本発明の制電性エンドレスベルトにおいて、特にトナ
ー除去性向上、耐コロナ性およびトナー除去用ブレード
の滑り性を付与するためには、制電性エンドレスベルト
の表面に、厚み5〜50μの熱可塑性樹脂フィルムからな
る表面層を接合するのが好ましい。
かかる表面層を形成するための熱可塑性樹脂フィルム
としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリカーボネート、ポリ弗化ビニリデ
ン、弗化ビニリデン共重合体、エチレンテトラフロロエ
チレン共重合体、ポリ塩化ビニール、塩化ビニール共重
合体、ポリ塩化ビニリデンおよびアクリリル共重合体の
群から選ばれた少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂
(C)からなるフィルムが挙げられる。
また表面層を形成するための他の好ましい熱可塑性樹
脂フィルムとしては、熱可塑性樹脂(C)98〜75重量%
に、ポリエーテルエステルアミドまたはポリエーテルア
ミド(B)2〜20重量%およびスルフォン酸金属塩0〜
3重量%を配合してなる熱可塑性樹脂フィルムが挙げら
れる。
特に好ましい表面層形成用熱可塑性樹脂としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリ弗化ビニリデンおよび
弗化ビニリデン共重合体が挙げられる。
本発明の制電性エンドレスベルトは、電荷をより安定
して印加させるため、その内面または表面に導電層を設
けることができる。導電層としては、例えば熱可塑性樹
脂(A)に導電性フィラーとしてカーボンブラック、金
属粉、カーボン繊維等から選ばれる少なくとも1種を配
合した、体積固有抵抗108Ωcm以下のシート状物が好ま
しく、エンドレスベルト上に接合またはコーティング等
の方式により形成される。
また上記制電性エンドレスベルトを転写分離装置に使
用して、弾性体ブレードでトナーを除去する場合、弾性
体ブレードと制電性エンドレスベルトの間の摩擦抵抗を
減少させるために、該制電性エンドレスベルトの表面粗
さRmaxを1〜20μの範囲にすることが好ましく、これ
により該制電性エンドレスベルトの回転走行性を著しく
向上させることができる。なおここで表面粗さRmaxはJ
IS B0601-1976に準拠して測定したものである。
制電性エンドレスベルトの成形方法としては、Tダイ
法による押出成形により製膜した単層または複合フィル
ムもしくはシートから一定寸法に切断したエンドレスベ
ルト基材の両端を公知の方法により接着・接合すること
により作ることができるが、後者の接合方式によるもの
は接合面にトナーが溜まり、被転写材に黒い筋としてト
ナーの汚れが付着するので、あまり好ましくない。
シームレス状エンドレスベルトを成形する一例とし
て、単層または二層あるいは三層(中間接着層または導
電層を設ける場合)を共押出し口金から筒状物の押出し
成形により一体に成形し、チューブ状成形物を得た後、
所定寸法に切断することにより作製することができる。
制電性エンドレスベルトの表面層に粗さを付与する方
法としては、例えば表面に凹凸を有するシート状物もし
くは円筒状物を該制電性エンドレスベルトに熱圧着し、
凹凸を熱転写する方法が挙げられる。必要ならば熱転写
した後さらに表面層を機械的に研削してもよい。
次に、本発明の制電性エンドレスベルトを、転写分離
装置において使用する場合について説明する。
ずなわち、図において、1は像担持体、2は転写分離
装置、3はそのエンドレスベルトであり、像担持体1に
は公知の方法で、トナー像を形成される。トナー像は転
写分離装置2のエンドレスベルト3により搬送される被
転写材4に直流電源5と接続された帯電器6の電圧印加
のもとで転写されるとともに、ベルトに帯電された電荷
の吸引力により被転写材4は像担持体1より分離され、
エンドレスベルト3により搬送される。必要に応じ、エ
ンドレスベルト1は被転写材搬送後、図示していない交
流またはエンドレスベルトの帯電電極と逆特性の除電器
により除電して、再び転写位置に回動するようにしても
よい。
本発明の制電性エンドレスベルトの厚みは通常1mm以
下、好ましくは0.1〜0.6mmの範囲で使用するのがよい。
本発明の制電性エンドレスベルトは1×1010〜1×10
14の体積固有抵抗を有し、良好な転写画像を得ることが
できる1KV以上の表面電位を繰り返し印加することがで
きるため、このエンドレスベルトを使用した転写分離装
置は、被転写材が像担持体に付着することなく分離性が
良好で、分離による画像乱れもなく、エンドレスベルト
から被転写材を容易に剥離することができる。さらに、
本発明の制電性エンドレスベルトをウレタンもしくはシ
リコーン等の弾性体の導電性ゴムローラに円筒状に被覆
固着した半導電性ローラを構成し、該ローラの芯金に直
流電源を接続して電圧印加のもとで、該半導電性ローラ
と像担持体の間に被転写紙を挿入して転写を行う方式の
転写ローラとして使用することが可能である。
また本発明の制電性エンドレスベルトを現像装置にお
いて使用する場合、公知の電子写真プロセスあるいは静
電記録方式により、像担持体上に静電画像が形成され
る。
すなわち、この現像装置は、例えば現像剤容器内に一
成分系非磁性トナーが収容され、該容器の下部に半導電
性回転体として、ウレタンもしくはシリコーン導電性ゴ
ムローラの周面に、本発明の制電性エンドレスベルトを
被覆固着した半導電性ローラを設け、これに電圧が印加
されている。半導電性ローラに付着したトナーは、規制
片によりその付着量が調整され搬送される。
また、上記導電性ローラの下部には現像剤の供給手段
として、本発明の制電性エンドレスベルトが一対のロー
ラを介して回転されており、このローラの一方には電源
より高電圧を印加し、エンドレスベルトを帯電させるよ
うにしている。このため、現像剤はこのエンドレスベル
トに静電付着し、ベルトの移動とともに像担持体に対向
した位置で像担持体に向って飛翔し、像担持体上の静電
潜像に付着させることができる。この場合、現像剤の飛
翔を確実に行なうために、前記ベルト回転用の他方のロ
ーラに一方のローラと逆電極の直流電圧または交流バイ
アス電圧を印加することにより、さらに鮮明な画像を得
ることができる。
なお、現像器の現像剤供給手段として、ウレタンまた
はシリコーン導電性ゴムローラ上に、本発明の制電性エ
ンドレスベルトを円筒状に被覆固着した半導電性ローラ
で構成し、これに交互電圧を電源により印加し、像担持
体に近接させた半導電性ローラ上の現像剤を像担持体上
の静電潜像に飛翔させることも可能である。またこの半
導電性ローラを像担持体に圧接し、該半導電性ローラ上
の現像剤で像担持体上の静電潜像を現像することも可能
である。
さらに上記半導電性ローラの表面に表面粗さRmaxで1
0〜30μの粗さを付与することにより、トナーの搬送性
を向上させるとともにカブリを減少させる効果が得られ
る。
本発明の制電性エンドレスベルトの体積固有抵抗は1
×1010〜1×1014Ωcmの範囲で、任意の抵抗値にコント
ロールできるとともに、帯電電位が減衰するので、ベル
ト表面の電位が次第に上昇して帯電器による電圧印加が
できなくるトラブルがなく、また本エンドレスベルトを
使用することで、感光体の電圧破壊の危険性がないた
め、信頼性のある現像器を提供することができる。
本発明の制電性エンドレスベルトの応用例として、転
写分離装置用および現像器用に適用した例を説明した
が、この他、帯電させた本発明の制電性エンドレスベル
トを像担持体に摩擦接触させて、電圧を印加し、連続的
に均一な帯電を付与することにより、像担持体の損傷を
防止し、確実かつ均一な連続帯電を行なうこともでき
る。また現像により得られた像担持体上の可視像を、本
発明の制電性エンドレスベルトを中間像転写ベルトとし
て使用し、ベルト上の中間像を被転写紙に転写すること
を繰り返すことにより、画像転写を効率よく行なうこと
ができる。その他、皿の中から転写紙を静電的に吸引し
て搬送するベルトとして本発明の制電性エンドレスベル
トを使用することができるなど各種の用途有効に使用で
きるものである。
[実施例] 比較例1〜2、実施例1〜5 (1) ポリエーテルエステルアミド共重合体(PEEA)
の製造 表1に示す原料配合比率で計量し、重合装置に仕込
み、窒素雰囲気下240℃で2時間反応させエステル化反
応によって水を流出させ均質透明溶液とした後、三酸化
アンチモン触媒1部を添加し、減圧下で3時間重合さ
せ、ポリエーテルエステルアミドを得た。
表1 原料 重量部 カプロラクタム 500 ポリエチレングリコール) 450 アジピン酸 66 Irganox 1098 5 (酸化防止剤) (2) ポリエーテルアミド共重合体(PEA)の製造 表2に示す原料比率で計量し、常圧で内部温度が110
℃になるまで2時間加熱した。続いて窒素雰囲気下で24
0℃18時間加熱重合させ、ポリエーテルアミド共重合体
を得た。
表2 原料 重量部 カプロラクタム水溶液(85%) 120 ポリエチレングリコールジアンモニウムテレフタレート
水溶液(40%) 200 ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート水溶液(40
%) 16 Irganox 1098 5 (3) 組成物フィルムの製造ならびにエンドレスベル
トの製造 表3に示す原材料を表4に示す配合比率でブレンドし
たものを常法によりペレタイズを行ない、得られたペレ
ットを押出機のTダイから加熱押出しを行ない、表4に
示す厚みの無延伸フィルムを得た。
なおPETフィルムとしては、二軸延伸ポリエステルフ
ィルム“ルミラー”(東レ(株)製)を用いた。
得られたフィルムを表4に示す組み合わせに従い、二
枚の離型紙に挟みながら各フィルム中で最も低い融点よ
り20℃高い温度で、熱ラミネートを行ない、エンドレス
ベルト基材を得た。なお単層のエンドレスベルト基材に
ついては熱ラミネート工程を通さなかった。
上記エンドレスベルト基材から所定寸法に切断 したカットシートの両端を高周波接着機を用いて接合
し、制電性エンドレスベルトを得た。
得られた制電性エンドレスベルトの体積固有抵抗率を
超絶縁抵抗計を用い測定し、絶縁耐圧についてはJIS C
2318-75(DC)に従い測定した(20℃、33%RH)。
結果を表4に示す。
表4から明らかなごとく、本発明を満足する実施例1
〜5の制電性エンドレスベルトは、電子写真機、光プリ
ンター用エンドレスベルトに要求される1×1010〜1×
1014Ωcmの体積固有抵抗をもち、しかもこの値は沸騰水
で処理しても変化がなく、絶縁耐圧も8KV以上を有する
ものであり、比較例1〜2に比べて著しく優れているこ
とがわかる。
なお、沸騰水処理の場合は、サンプルを沸騰水で1時
間処理し、乾燥後の体積固有抵抗を測定したものであ
る。
実施例6 上記表3の原材料を使用し、表4の実施例6に記載の
原材料配合比率でブレンドしたものを常法によりペレタ
イズを行ない、ポリエーテルエステル/ポリエーテルエ
ステルアミド/ポリ弗化ビニリデン/ドデシルベンゼン
スルフォン酸ソーダのブレンドポリマーチップを得た。
口径45mmの単軸押出機で上記ブレンドポリマーチップ
を、口径35mmの単軸押出機でポリ弗化ビニリデンを表面
層として2層共押出口金を通じて円筒状に押出し、該口
金の中心から押出された円筒状フィルムに圧空を導入
し、その寸法形状を一定にし、冷却後、所定の寸法に切
断して、継目のない制電性エンドレスベルトを得た。
このベルトを図に示す転写分離器の転写分離ベルトに
使用して評価した。すなわち、帯電器の印加電圧を6KV
ベルトにチャージし、ベルト表面に1.4KVの表面電位が
得られた。転写分離機後、ベルトの表面電位は減衰し、
被転写材はベルトから容易に剥離し、引続き行なわれる
電圧印加も問題なく行なわれ、1万枚の被転写材を複写
し、長期画像転写性は良好であった。
本制電性エンドレスベルトはシームレスであるため、
継目部にトナー溜りによる転写紙汚れもなく、ベルト表
面からのトナーの除去も容易に行なうことができた。
[発明の効果] 本発明の制電性エンドレスベルトは、上述のごとく熱
可塑性樹脂に特定量のポリエーテルエステルアミド共重
合体またはポリエーテルアミド共重合体を配合したもの
を基材として使用するようにしたので、体積固有抵抗を
1×1010〜1×1014Ωcmの範囲にコントロールできると
ともにと実用上要求される2KV以上の耐絶縁破壊電圧を
有するので、ベルト上に必要な電荷量を帯電させ、しか
も一定時間後にその電荷を減衰させることが可能であ
る。さらにベルト形成方法の選択ならびにベルトの構成
層を組合わせることにより、シームレスで表面のトナー
除去性、クリーニング性、耐コロナ性を付与することが
できる。
従って、従来のエンドレスベルト方式に比べて、電子
写真複写機の転写分離装置、現像機等の簡略化および性
能向上をはかることが可能になる等の優れた効果を奏す
るものである。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の制電性エンドレスベルトの使用例を説明す
る概略図である。 1:像担持体、2:転写分離装置、3:エンドレスベルト、4:
被転写材、5:直流電源、6:帯電器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂(A)98〜75重量%に、ポリ
    エーテルエステルアミドまたはポリエーテルアミド
    (B)2〜20重量%およびスルフォン酸金属塩0〜3重
    量%を配合してなる熱可塑性樹脂フィルムまたはシート
    状物からなり、かつ該フィルムまたはシート状物の体積
    固有抵抗が1×1010〜1×1014Ωcmの範囲にあることを
    特徴とする制電性エンドレスベルト。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂(A)が、ポリエチレンテレ
    フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテ
    ルエステル共重合体、ポリエーテルアミド共重合体、ポ
    リウレタン、ポリオレフィン共重合体、オレフィン系エ
    ラストマー、スチレン系エラストマー、ポリ塩化ビニー
    ル、塩化ビニール共重合体、ポリエーテルスルフォン、
    ポリスルフォンおよび熱可塑性フッ素樹脂の群から選ば
    れる少なくとも1種以上である請求項1記載の制電性エ
    ンドレスベルト。
  3. 【請求項3】さらに厚み5〜50μの熱可塑性樹脂フィル
    ムからなる表面層を有することを特徴とする請求項1記
    載の制電性エンドレスベルト。
  4. 【請求項4】表面層を形成する熱可塑性樹脂フィルム
    が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルエーテ
    ルケトン、ポリカーボネート、ポリ弗化ビニリデン、弗
    化ビニリデン共重合体、エチレンテトラフロロエチレン
    共重合体、ポリ塩化ビニール、塩化ビニール共重合体、
    ポリ塩化ビニリデンおよびアクリル共重合体から選ばれ
    た少なくとも1種以上の熱可塑性樹脂(C)からなる請
    求項3記載の制電性エンドレスベルト。
  5. 【請求項5】表面層を形成する熱可塑性樹脂フィルム
    が、熱可塑性樹脂(C)98〜75重量%に、ポリエーテル
    エステルアミドまたはポリエーテルアミド(B)2〜20
    重量%およびスルフォン酸金属塩0〜3重量%を配合し
    てなる熱可塑性樹脂フィルムである請求項3記載の制電
    性エンドレスベルト。
  6. 【請求項6】表面または内面にさらに体積固有抵抗が10
    8Ωcm以下の導電層を有する請求項1または2記載の制
    電性エンドレスベルト。
  7. 【請求項7】表面層の表面粗さRmaxが1〜30μの範囲
    である請求項3記載の制電性エンドレスベルト。
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