JPH0873689A - パーフルオロ共重合体組成物の製造方法 - Google Patents

パーフルオロ共重合体組成物の製造方法

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JPH0873689A
JPH0873689A JP20894894A JP20894894A JPH0873689A JP H0873689 A JPH0873689 A JP H0873689A JP 20894894 A JP20894894 A JP 20894894A JP 20894894 A JP20894894 A JP 20894894A JP H0873689 A JPH0873689 A JP H0873689A
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JP
Japan
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perfluoro
copolymer
vinyl ether
alkyl vinyl
tetrafluoroethylene
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JP20894894A
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English (en)
Inventor
Naoko Sakai
直子 酒井
Teruo Takakura
輝夫 高倉
Jiyunko Asakura
潤子 朝倉
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】パーフルオロ重合体が分散した媒体中で、テト
ラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエ
ーテル)を共重合せしめ、パーフルオロ(アルキルビニ
ルエーテル)含有量の多いPFAを生成させる。 【効果】パーフルオロ重合体とPFAの混合物からなる
PFA組成物が円滑有利に得られる。該組成物は、PF
Aの物性や成形加工性を維持し、微細な球晶を有し表面
平滑性に優れた成形物を与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパーフルオロ共重合体組
成物の製造方法に関し、詳しくは、表面平滑性に優れ、
また耐ストレスクラック性にも優れた成形体を与えるテ
トラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニル
エーテル)共重合体組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テトラフルオロエチレン/パーフ
ルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(以下、P
FAとする)は、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性等が優
れ、しかも熱可塑性で容易に成形加工できる高分子材料
であることから、その特徴を生かしてウエハーキャリア
ーやきわめて高いクリーン度を要求される流体輸送のチ
ューブ等の半導体製造装置の部品、容器の内面コーテイ
ングの素材、電線被覆材等の種々の用途に用いられてい
る。
【0003】PFAは結晶性樹脂であり、溶融成形後に
冷却され固化する際に、PFAが再結晶することにより
溶融体内に多数の結晶核が生じ、この結晶核を中心に等
方向に結晶が生長するが、互いの結晶が境を接すること
により生長が止まり、いわゆる球晶が生成する。PFA
成形体の表面平滑性はこの球晶の大きさに依存すること
が知られている。
【0004】従来のPFAは、一般的に球晶が大きく成
長し、その結果として成形体の表面に多数の凹凸が発生
する。このようなPFAから成形されたチューブでは内
周面に沿って流動する流体に乱流が生じ、このときの輸
送抵抗により流体の円滑な輸送が妨げられる。このよう
なPFAチューブでは、流速が遅いときには表面凹凸部
に流れの生じない箇所が発生し、該部分に流体が長く滞
留する。したがってこのようなPFAチューブに超純水
を流す場合には、該部分にバクテリア等が発生して流体
のクリーン度が損なわれるという問題があった。また、
容器の内面コーテイング材として使用した場合、大きな
球晶を生じた膜はストレスクラックを生じやすく耐久性
が低下するという問題も認められる。
【0005】球晶の大きさは溶融成形後の冷却速度に依
存することが知られており、急冷するほど微細な球晶が
生成するが、成形方法によっては急冷が不可能な場合が
ある。例えば、押出成形法により厚肉チューブを得る場
合、押し出されたチューブを外面から冷却するとパイプ
内面は急冷されないため、大きな球晶が生成しチューブ
内面の平滑性が劣るという問題がある。
【0006】特開昭48−22183号公報や特開平5
−216548号公報には、ポリフッ化ビニリデンの結
晶化特性を改良する方法が提案されている。
【0007】前者は、ポリフッ化ビニリデンの粒子が存
在する系に、ポリフッ化ビニリデンより結晶化温度の高
いポリマーを生成するフッ素系単量体を後から追加して
重合せしめる方法であり、ポリフッ化ビニリデン自体の
物性を低下させるという難点がある。また、前者の方法
では結晶化特性の改良効果がないものもある。
【0008】後者の方法は、フッ化ビニリデンに少量の
他のフッ素系単量体を共重合せしめ、かつ適度な分子量
分布を持たせるものであり、この方法も本質的にはポリ
フッ化ビニリデン自体とは異なる共重合体に関するもの
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、PFA自体
の優れた物性や成形加工性を損なうことなく、球晶サイ
ズが小さい結晶化特性を有するPFA組成物の製造方法
を提供する。また、本発明は、比較的遅い冷却速度でも
微細な球晶を生成しやすい結晶化特性を有するPFA組
成物を提供する。さらに、本発明は、表面平滑性に優
れ、耐ストレスクラック性にも優れた成形体を与え得る
PFA組成物を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、PFAに特定
のパーフルオロ重合体を含有せしめることにより、PF
A本来の物性や成形加工性を保持したまま、PFAの成
形体中の球晶サイズが小さくでき、また成形体表面が平
滑になることを見いだした。そして、このようなPFA
組成物は、特定のパーフルオロ重合体が分散した媒体中
で、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキル
ビニルエーテル)を共重合せしめることにより、円滑有
利に製造され得ることを見いだした。
【0011】すなわち本発明は、テトラフルオロエチレ
ン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体
(A)およびテトラフルオロエチレン重合体(B)から
なる群から選ばれる少なくとも1種であり、かつ容量流
速(X)が0.1mm3 /秒以上であるパーフルオロ重
合体が分散した媒体中で、テトラフルオロエチレンとパ
ーフルオロ(アルキルビニルエーテル)を共重合せしめ
て、共重合体(A)よりパーフルオロ(アルキルビニル
エーテル)に基づく重合単位の含有量が多いテトラフル
オロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテ
ル)共重合体(C)を生成させることにより、前記パー
フルオロ重合体と生成する共重合体(C)の混合物から
なる組成物を得ることを特徴とするテトラフルオロエチ
レン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合
体組成物の製造方法を提供する。
【0012】ただし、容量流速(X)は、高化式フロー
テスターを使用して、温度380℃、荷重25kg/c
2 で、直径2mm,長さ8mmのノズルから、共重合
体(A)および/または重合体(B)を溶融流出させ、
単位時間(秒)に流出する共重合体(A)および/また
は重合体(B)の容量(mm3 )である。
【0013】本発明において、特定の媒体中の共重合反
応により生成せしめる共重合体(C)は、共重合体
(A)よりパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)に
基づく重合単位の含有量が多いテトラフルオロエチレン
/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体で
あり、通常はパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
に基づく重合単位の含有量が1.0〜3.0モル%であ
り、かつ容量流速(Y)が0.5〜100mm3 /秒で
あることが好ましい。
【0014】ただし、容量流速(Y)は、高化式フロー
テスターを使用して、温度380℃、荷重7kg/cm
2 で、直径2mm,長さ8mmのノズルから、共重合体
(C)を溶融流出させ、単位時間(秒)に流出する共重
合体(C)の容量(mm3 )である。
【0015】容量流速(Y)が小さすぎると成形加工性
が充分でなく、大きすぎると強度が低下する。より好ま
しい共重合体(C)は、容量流速(Y)が1〜50mm
3 /秒のものであるテトラフルオロエチレン/パーフル
オロ(アルキルビニルエーテル)共重合体である。
【0016】また、パーフルオロ重合体としては、共重
合体(A)および/または重合体(B)が用いられる。
共重合体(A)は、共重合体(C)よりもパーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量
が少ないテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)共重合体であり、重合体(B)は
テトラフルオロエチレン単独の重合体である。これらの
パーフルオロ重合体の容量流速(X)は、0.1mm3
/秒以上である。共重合体(A)または重合体(B)の
容量流速(X)はそれぞれ0.1〜30mm3 /秒であ
ることが好ましい。
【0017】パーフルオロ重合体は、2種以上の共重合
体(A)の混合物でもよく、2種以上の重合体(B)の
混合物でもよく、さらに共重合体(A)と重合体(B)
の混合物でもよい。パーフルオロ重合体としてこうした
混合物を採用する場合には、この混合物としての容量流
速(X)が0.1mm3 /秒以上とされ、この混合物の
容量流速(X)が0.1〜30mm3 /秒であることが
好ましい。
【0018】容量流速(X)が大きすぎると、共重合体
(A)および/または重合体(B)が共重合体(C)と
完全に溶融混合することにより結晶核が生成し難くな
り、結果として、球晶サイズを小さくする効果が少なく
なる。一方、容量流速(X)が小さすぎると共重合体
(C)との溶融混合が困難となる。より好ましい共重合
体(A)および/または重合体(B)は、容量流速
(X)が0.2〜10mm3 /秒のパーフルオロ重合体
である。
【0019】なお、通常のテトラフルオロエチレン重合
体またはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)に基
づく重合単位の含有量が少ない共重合体は、容量流速が
極端に小さく、本発明におけるPFA組成物としての結
晶化特性の改良効果が認められない。
【0020】また、PFA組成物は、容量流速(Z)が
0.5〜100mm3 /秒であることが好ましい。容量
流速が小さすぎると成形加工性が充分でなく、大きすぎ
ると強度が低下する。より好ましいPFA組成物は、容
量流速(Z)が1〜50mm3 /秒のものであるテトラ
フルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエー
テル)共重合体組成物である。
【0021】ただし、容量流速(Z)は、高化式フロー
テスターを使用して、温度380℃、荷重7kg/cm
2 で、直径2mm,長さ8mmのノズルから、テトラフ
ルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテ
ル)共重合体組成物を溶融流出させ、単位時間(秒)に
流出するテトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)共重合体組成物の容量(mm3
である。
【0022】本発明における容量流速(X)または
(Y)の範囲において、共重合体(C)の溶融温度は3
00〜313℃程度であり、共重合体(A)の溶融温度
は308〜332℃程度、重合体(B)の溶融温度は3
23〜333℃程度である。一般的に、パーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量
が減少すると、溶融温度は高くなり溶融成形加工性が低
下する。
【0023】したがって、本発明のPFA組成物におい
ては、共重合体(A)および/または重合体(B)の含
まれる量は、共重合体(C)の100重量部あたり、
0.05〜20重量部の範囲から選定される。共重合体
(C)の100重量部あたり、共重合体(A)および/
または重合体(B)の0.5〜10重量部程度を含有せ
しめることが特に好ましい。共重合体(A)および/ま
たは重合体(B)の含有量が少なすぎると球晶サイズを
小さくする効果が少なく、一方、多すぎるとPFA組成
物の成形加工性が損なわれる。
【0024】共重合体(C)または共重合体(A)にお
ける共重合成分であるパーフルオロ(アルキルビニルエ
ーテル)は、一般式CF2 =CFO(CF2n CF3
で表されるものが好ましく、共重合体(C)または共重
合体(A)の高温での機械的強度が優れている点から、
nは0〜6の整数であることがより好ましい。nが2で
あるパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)が特に好
ましい。
【0025】そして、共重合体(C)中のパーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量
は、共重合体の成形加工性の点から前記のとおり1.0
〜3.0モル%程度とすることが好ましい。
【0026】また、共重合体(A)中のパーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量
は、0.3モル%以下、特に0.2モル%以下であるこ
とが好ましい。共重合体(A)中のパーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量が多す
ぎる場合には、結晶核の生成が充分でなく、球晶サイズ
を小さくする効果は小さくなる。
【0027】また、PFA組成物中のパーフルオロ(ア
ルキルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量は、
PFA組成物としての成形加工性の点から0.9〜3.
3モル%程度とすることが好ましい。
【0028】本発明においては、共重合体(A)および
/または重合体(B)が分散している媒体中で、テトラ
フルオロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエー
テル)を共重合させて共重合体(C)を生成させてもよ
く、また、媒体中で予め重合反応により共重合体(A)
および/または重合体(B)からなるパーフルオロ重合
体を合成した後、続いてこのパーフルオロ重合体が分散
した媒体中で共重合体(C)を生成させてもよい。
【0029】前者の製造法においては、媒体中のパーフ
ルオロ重合体(共重合体(A)および/または重合体
(B))は媒体により膨潤して分散しており、該媒体中
でテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アルキルビ
ニルエーテル)を共重合せしめることにより、生成する
共重合体(C)とパーフルオロ重合体の混合物からなる
PFA組成物が得られる。用いられる共重合体(A)お
よび/または重合体(B)は、粒子径が100μm以下
の粒子からなることが好ましく、媒体中での良好な分散
を得るために30μm以下が特に好ましい。パーフルオ
ロ重合体の粒子径が大きすぎると、PFA組成物からの
成形体の表面にパーフルオロ重合体粒子の凝集体による
斑点が生じやすくなり、成形体の表面平滑性の観点から
みて不利となる。
【0030】なお、共重合体(A)および/または重合
体(B)は不活性であるため、テトラフルオロエチレン
とパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の共重合反
応に何ら影響を与えない。
【0031】また、後者の製造法は次の通りである。一
般に、ラジカル重合における共重合体の単量体単位に基
づく組成は、単量体の重合場における濃度比によって決
定される。この場合、生成する共重合体の単量体に由来
する組成割合は各単量体間の反応性比によるため、反応
器中に存在する単量体の割合とは異なる。
【0032】したがって、後者の製造法においては、ま
ず重合反応過程の初期において、反応器中に存在するテ
トラフルオロエチレン単量体/パーフルオロ(アルキル
ビニルエーテル)単量体の割合を、パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量が0.
3モル%以下、特に好ましくは0.2モル%以下である
共重合体(A)を合成するように設定するか、または、
テトラフルオロエチレン単量体単独としてテトラフルオ
ロエチレン重合体(B)を合成する。次いで、所定量の
共重合体(A)または重合体(B)を生成した後に、反
応を継続して共重合体(C)を合成する。反応により消
費された単量体を継続して供給する後段においては、テ
トラフルオロエチレン単量体/パーフルオロ(アルキル
ビニルエーテル)単量体の割合を、パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量が1.
0〜3.0モル%である共重合体(C)を生成するよう
に設定する。
【0033】本発明において、媒体中でのテトラフルオ
ロエチレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
の共重合反応には、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の
各種の重合法を採用できる。特に溶液重合法や懸濁重合
法が好ましく適用される。
【0034】溶液重合法や懸濁重合法の重合媒体として
は、小さなオゾン層破壊係数を有し、テトラフルオロエ
チレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重
合体の分子量を高めることができるCF2 ClCF2
HClFと水の混合媒体を用いることが好ましい。
【0035】本発明においては、広い範囲の反応条件が
特に限定されずに採用し得る。例えば、重合反応温度
は、重合開始源の種類などにより最適値が選定でき、通
常は0〜100℃程度、特に30〜90℃程度が採用さ
れ得る。反応圧力も適宜選定でき、通常は2〜100k
g/cm2 、特に5〜20kg/cm2 程度を採用する
のが反応速度の点から好ましい。本発明においては、過
大の反応圧力を要することなく重合反応を有利に行い得
るのであるが、減圧条件でも可能である。
【0036】本発明において、共重合体の分子量をコン
トロールする連鎖移動剤として、ヘキサンなどのハイド
ロカーボン類、CF22 などのハイドロフルオロカー
ボン類、アセトンなどのケトン類、メタノール、エタノ
ールなどのアルコール類、あるいはメチルメルカプタン
などのメルカプタン類などが挙げられ、取扱いの容易
さ、生成共重合体の熱安定性の点からメタノールが好ま
しい。
【0037】また本発明において、重合開始剤は従来慣
用されているものから適宜選ぶことができる。例えば、
ジ(クロロフルオロアシル)パーオキシド、ジ(パーフ
ルオロアシル)パーオキシド、t−ブチルパーオキシイ
ソブチレート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
トなどの有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルな
どのアゾ化合物、過硫酸カリウムなどの無機過酸化物が
挙げられる。生成共重合体の熱安定性の点からジ(パー
フルオロアシル)パーオキシドを用いることが好まし
い。
【0038】重合開始剤の使用量は、その種類、重合反
応条件などに応じて、適宜設定され得るが、通常は共重
合反応に供する単量体全体に対して、0.005〜5重
量%、特に0.05〜0.5重量%程度が採用され得
る。
【0039】本発明によるPFA組成物は、球晶サイズ
が25μm以下の成形体を与え、また、内面粗度が0.
5μm以下の押出成形チューブを与える。さらに、本発
明によるPFA組成物は、比較的遅い冷却速度でも微細
な球晶を生成しやすい結晶化特性を有するので、押出成
形法により厚肉チューブを成形する場合にも、内面平滑
性に優れたチューブを円滑有利に得られる。
【0040】本発明において、球晶サイズ、内面粗度、
および結晶化温度は、以下の通り定義される。
【0041】[球晶サイズ]試料を340℃で厚さ20
0μmのフィルムに圧縮成形し、続いて冷却プレス機で
5分間で室温付近まで急冷して試験フィルムを作成す
る。試験フィルムの表面を偏光顕微鏡で観察することに
より球晶サイズを測定する。
【0042】[結晶化温度]走査型示差熱量計(DS
C)により10℃/分で降温したときの発熱ピークを求
め、そのときの温度を結晶化温度とする。
【0043】[内面粗度]短軸押出機を用いて、試料を
380℃で内径8mm、外径10mmのチューブに押出
成形し、続いてチューブの外側から水冷して試験チュー
ブを作成する。試験チューブの内面粗度を粗さ計(小坂
研究所製のサーフコーダSE−30H:商品名)にて測
定する。
【0044】
【作用】本発明のPFA組成物からの成形体において、
球晶サイズが小さく改善される理由は必ずしも明らかで
はないが、次のように考えられる。
【0045】すなわち、一般的にPFA中のパーフルオ
ロ(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有
量が減少すると、共重合体の溶融温度とともに結晶化温
度も増加する。例えば、パーフルオロ(アルキルビニル
エーテル)に基づく重合単位を含有しない重合体(B)
は、結晶化温度が312〜317℃程度であり、パーフ
ルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位の
含有量が少ない共重合体(A)は、結晶化温度が290
〜310℃程度である。
【0046】一方、パーフルオロ(アルキルビニルエー
テル)に基づく重合単位の含有量が多い共重合体(C)
は結晶化温度が約280℃であり、共重合体(A)また
は重合体(B)よりも結晶化温度が低い。
【0047】したがって、共重合体(C)のみの場合に
は、溶融成形後固化する時に結晶化温度が低く結晶核が
生成し難いため結晶核の数が少なく、少ない結晶核を中
心に球晶が大きく成長する。これに対して、本発明のP
FA組成物の場合には、溶融成形後固化するときに、共
重合体(C)の結晶化温度より高い温度で共重合体
(A)または重合体(B)が結晶化を始めるので、多数
の結晶核が形成される。
【0048】結晶核の数が多いほど、結晶が大きく生長
する前に隣接の結晶と接するため生長が止まり、球晶サ
イズは小さくなる。そして、共重合体(C)以外の結晶
核が存在すれば共重合体(C)も結晶化しやすくなり、
本発明のPFA組成物の結晶化温度は共重合体(C)の
結晶化温度よりも高くなると考えられる。
【0049】
【実施例】例1、例2、例3は実施例であり、例4は比
較例である。なお、例1〜例3において生成するPFA
共重合体の性状値の測定は、パーフルオロ重合体を生成
させない、あるいはその仕込みを行わない以外は同様の
条件下に共重合反応せしめて得られるPFA共重合体に
ついて行った。
【0050】[例1]内容積1.1リットルのステンレ
ス製反応器を脱気し、水の470g、CF2ClCF2
CHClF(以下、R225とする)の290g、パー
フルオロ(プロピルビニルエーテル)(以下、PPVE
とする)の5g、テトラフルオロエチレン(以下、TF
Eとする)の80g、メタノールの19gを仕込み、5
0℃に保持して、重合開始剤としてジ(パーフルオロブ
チリル)パーオキシドの1重量%R225溶液0.5g
を仕込み、反応を開始させた。反応中に消費されたTF
Eに見合う量のTFEを反応器に連続的に導入し、反応
圧力を13.0kg/cm2 に保持した。
【0051】TFEの15gを導入した時点でPPVE
の20gを反応器に添加した。この時点までに生成した
パーフルオロ重合体は粒子径が10μm以下であり、反
応により消費されたTFE量とほぼ同一量であった。
【0052】引き続きTFEを連続的に導入しながらP
FA共重合体の合成反応を継続させた。40gのTFE
を導入した時点でさらにPPVEを20g添加した。重
合反応中は重合速度がほぼ一定になるように重合開始剤
を連続的に添加した。TFEを合計100g、PPVE
を合計40g導入してPFA共重合体の合成反応を終了
させ、105gの白色共重合体組成物がスラリー状態と
して得られた。
【0053】パーフルオロ重合体の生成量および性状
値、PFA共重合体の生成量および性状値、得られた共
重合体組成物の組成(パーフルオロ重合体/PFA共重
合体の重量比)および性状値、ならびに該共重合体組成
物の成形体の物性値を表1に示す。
【0054】[例2]内容積1.1リットルのステンレ
ス製反応容器を脱気し、水の470g、R225の29
0g、TFEの56g、メタノールの19gを仕込み、
50℃に保持して、重合開始剤としてジ(パーフルオロ
ブチリル)パーオキシドの0.25重量%R225溶液
を1g仕込み、反応を開始させた。反応中に消費された
TFEに見合う量のTFEを反応器に連続的に導入し、
反応圧力を10.0kg/cm2 に保持した。
【0055】TFEの5gを導入した時点でPPVEの
25gを反応器に添加した。この時点までに生成したパ
ーフルオロ重合体は粒子径が10μm以下であり、反応
により消費されたTFE量とほぼ同一量であった。
【0056】引き続きTFEを連続的に導入しながらP
FA共重合体の合成反応を継続させた。重合反応中は重
合速度がほぼ一定になるように重合開始剤を連続的に添
加した。TFEを合計100g導入してPFA共重合体
の合成反応を終了させ、106gの白色共重合体組成物
がスラリー状態として得られた。
【0057】パーフルオロ重合体の生成量および性状
値、PFA共重合体の生成量および性状値、得られた共
重合体組成物の組成(パーフルオロ重合体/PFA共重
合体の重量比)および性状値、ならびに該共重合体組成
物の成形体の物性値を表1に示す。
【0058】[例3]内容積1.1リットルのステンレ
ス製反応容器を脱気し、水の470g、R225の29
0g、TFEの56g、PPVEの25g、容量流速
(X)が1.3mm3 /秒、粒子径が30μm以下のテ
トラフルオロエチレン重合体からなるパーフルオロ重合
体5g、メタノールの19gを仕込み、50℃に保持し
て、重合開始剤としてジ(パーフルオロブチリル)パー
オキシドの0.25重量%R225溶液を1g仕込み、
反応を開始させた。反応中に消費されたTFEに見合う
量のTFEを反応器に連続的に導入し、反応圧力を1
0.0kg/cm2 に保持した。重合反応中は重合速度
がほぼ一定になるように重合開始剤を連続的に添加し
た。
【0059】TFEの導入量が100gになった時点で
PFA共重合体の合成反応を終了させ、112gの白色
共重合体組成物がスラリー状態として得られた。
【0060】パーフルオロ重合体の仕込量および性状
値、PFA共重合体の生成量および性状値、得られた共
重合体組成物の組成(パーフルオロ重合体/PFA共重
合体の重量比)および性状値、ならびに該共重合体組成
物の成形体の物性値を表1に示す。
【0061】[例4]PPVEを重合開始時にのみ35
g仕込み、重合反応中には後添加しない以外は例1と同
様に反応器にTFEを導入し、反応圧力を一定に保持
し、TFEを100g後添加して重合を終了した。生成
したPFA共重合体は104gであった。得られたPF
A共重合体の生成量および性状値、ならびに該PFA共
重合体の成形体の物性値を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、特定のパー
フルオロ重合体の粉状粒子がPFA中に均一に分散した
PFA組成物を円滑有利に製造できる。得られるPFA
組成物は、PFAの物性や成形加工性を維持し、かつ、
微細な球晶を有し表面平滑性に優れた成形物を与え得
る。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テトラフルオロエチレン/パーフルオロ
    (アルキルビニルエーテル)共重合体(A)およびテト
    ラフルオロエチレン重合体(B)からなる群から選ばれ
    る少なくとも1種であり、かつ容量流速(X)が0.1
    mm3 /秒以上であるパーフルオロ重合体が分散した媒
    体中で、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(アル
    キルビニルエーテル)を共重合せしめて、共重合体
    (A)よりパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)に
    基づく重合単位の含有量が多いテトラフルオロエチレン
    /パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体
    (C)を生成させることにより、前記パーフルオロ重合
    体と生成する共重合体(C)の混合物からなる組成物を
    得ることを特徴とするテトラフルオロエチレン/パーフ
    ルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体組成物の製
    造方法。ただし、容量流速(X)は、高化式フローテス
    ターを使用して、温度380℃、荷重25kg/cm2
    で、直径2mm,長さ8mmのノズルから、共重合体
    (A)および/または重合体(B)を溶融流出させ、単
    位時間(秒)に流出する共重合体(A)および/または
    重合体(B)の容量(mm3 )である。
  2. 【請求項2】生成する共重合体(C)は、パーフルオロ
    (アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量
    が1.0〜3.0モル%であり、かつ容量流速(Y)が
    0.5〜100mm3 /秒である請求項1の製造方法。
    ただし、容量流速(Y)は、高化式フローテスターを使
    用して、温度380℃、荷重7kg/cm2 で、直径2
    mm,長さ8mmのノズルから、共重合体(C)を溶融
    流出させ、単位時間(秒)に流出する共重合体(C)の
    容量(mm3 )である。
  3. 【請求項3】パーフルオロ重合体の0.05〜20重量
    部に対して共重合体(C)を100重量部生成せしめる
    請求項1または2の製造方法。
  4. 【請求項4】共重合体(A)は、パーフルオロ(アルキ
    ルビニルエーテル)に基づく重合単位の含有量が0.3
    モル%以下であり、かつ容量流速(X)が0.1〜30
    mm3 /秒である請求項1〜3のいずれかの製造方法。
  5. 【請求項5】重合体(B)は、容量流速(X)が0.1
    〜30mm3 /秒のテトラフルオロエチレン重合体であ
    る請求項1〜4のいずれかの製造方法。
  6. 【請求項6】パーフルオロ重合体は粒子径が100μm
    以下である請求項1〜5のいずれかの製造方法。
  7. 【請求項7】パーフルオロ重合体は、媒体中でテトラフ
    ルオロエチレンの重合および/またはテトラフルオロエ
    チレンとパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の共
    重合を行うことにより得られる請求項1〜6のいずれか
    の製造方法。
  8. 【請求項8】テトラフルオロエチレン/パーフルオロ
    (アルキルビニルエーテル)共重合体組成物は、パーフ
    ルオロ(アルキルビニルエーテル)に基づく重合単位の
    含有量が0.9〜3.3モル%であり、かつ容量流速
    (Z)が0.5〜100mm3 /秒である請求項1〜7
    のいずれかの製造方法。ただし、容量流速(Z)は、高
    化式フローテスターを使用して、温度380℃、荷重7
    kg/cm2 で、直径2mm,長さ8mmのノズルか
    ら、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキル
    ビニルエーテル)共重合体組成物を溶融流出させ、単位
    時間(秒)に流出するテトラフルオロエチレン/パーフ
    ルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体組成物の容
    量(mm3 )である。
  9. 【請求項9】パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)
    がパーフルオロ(プロピルビニルエーテル)である請求
    項1〜8のいずれかの製造方法。
  10. 【請求項10】テトラフルオロエチレン/パーフルオロ
    (アルキルビニルエーテル)共重合体組成物は、球晶サ
    イズが25μm以下の成形体を与える請求項1〜9のい
    ずれかの製造方法。
  11. 【請求項11】テトラフルオロエチレン/パーフルオロ
    (アルキルビニルエーテル)共重合体組成物は、内面粗
    度が0.5μm以下の押出成形チューブを与える請求項
    1〜10のいずれかの製造方法。
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