JPH0873445A - 1,2,3−トリアゾールの製造方法 - Google Patents

1,2,3−トリアゾールの製造方法

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JPH0873445A
JPH0873445A JP23840394A JP23840394A JPH0873445A JP H0873445 A JPH0873445 A JP H0873445A JP 23840394 A JP23840394 A JP 23840394A JP 23840394 A JP23840394 A JP 23840394A JP H0873445 A JPH0873445 A JP H0873445A
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JP
Japan
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triazole
compound
formula
solvent
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Pending
Application number
JP23840394A
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English (en)
Inventor
Yasuo Konno
泰生 今野
Tomoyasu Ono
友靖 大野
Motoaki Tanaka
基明 田中
Shozo Yamada
省三 山田
Tetsuji Asao
哲次 浅尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1,2,3−トリアゾールの安全且つ簡便な
工業的製法を提供することにある。 【構成】 本発明は一般式[I] 【化1】 〔式中、nは1〜2を示し、R1は低級アルキル基、低
級アルケニル基またはアリール基を示す。〕で表される
ビニル化合物と、一般式[II] R2−N3[II] 〔式中、R2は同一または異なった低級アルキル基で置
換されたシリル基またはアルカリ金属を示す。〕で表さ
れるアジド化合物とを反応させることで1,2,3−ト
リアゾールを簡便に且つ安全に製造することを特徴とす
る方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬として有用な抗生
物質の中間原料である化学式[III]で表される1,
2,3−トリアゾールの新規な製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術および発明が解決せんとする課題】従来、
置換された1,2,3−トリアゾール誘導体を合成する
方法としては、アジ化水素酸あるいはアジド化合物にア
セチレンあるいはアセチレン化合物を反応させる方法が
知られている(コンプリヘンシブヘテロサイクリックケ
ミストリー,,708〜710(1984))、ある
いはポリビニルベンジルアジドにフェニルビニルスルフ
ォキサイド等を反応させる方法(ジャーナルオブポリマ
ーサイエンス:ポリマーケミストリーエディション,
,2293〜2294(1984))等が知られてい
る。
【0003】また、1,2,3−トリアゾールそのもの
を合成する方法としては、上記の方法で得られる1−ベ
ンジル−1,2,3−トリアゾールを還元的に脱ベンジ
ル化する方法(特開平1−143861号公報)、1,
2,3−トリアゾール−4−カルボン酸、1,2,3−
トリアゾール−4,5−ジカルボン酸を加熱して脱炭酸
する方法(ケミカルアブストラクト,83(11),9
7148)、5−メルカプト−1,2,3−トリアゾー
ルを脱硫還元する方法(特開昭63−230675号公
報)、グリオキサールモノオキシムヒドラゾンを脱水閉
環する方法(特開平6−41092号公報)、あるいは
2−アミノ−1,2,3−トリアゾールを脱アミノ化す
る方法(ベリヒテ.,42,659(1909))等が
知られている。
【0004】しかし、これらの製造方法において、トリ
アゾール環を合成する際に爆発性の可燃性ガスであるア
セチレンを用いており、工業的に取り扱うには特殊な設
備、安全操作等が必要であり、工業的製造方法としては
問題がある。一方、置換された1,2,3−トリアゾー
ル誘導体からその置換基を除去して1,2,3−トリア
ゾールを合成する方法は工程数が長く、必要に応じて高
温、高圧等の激しい条件が必要で経済性に問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は化
学式[III]の化合物の製造方法に関して鋭意研究を
重ねた結果、本発明を完成するに至った。即ち、一般式
[I]
【化3】 〔式中、nは1〜2を示し、R1は低級アルキル基、低
級アルケニル基またはアリール基を示す。〕で表される
ビニル化合物と、一般式[II] R2−N3[II] 〔式中、R2は同一または異なった低級アルキル基で置
換されたシリル基またはアルカリ金属を示す。〕で表さ
れるアジド化合物とを反応させることを特徴とする、化
学式[III]
【化4】 で表される1,2,3−トリアゾールの製造方法を提供
するものである。
【0006】そして、これを一般反応工程式で表すと次
のようになる。
【化5】
【0007】本発明において、R1で示される低級アル
キル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル
基、ネオペンチル基、ヘキシル基等の炭酸数1から6の
直鎖状または分岐状のアルキル基を例示できる。また、
低級アルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プ
ロペニル基、イソプロペニル基、アリル基、2−ブテニ
ル基、2−メチル−2−ブテニル基、3−ペンテニル
基、4−ヘキセニル基等の炭素数2から6の直鎖状また
は分岐状のアルケニル基を例示できる。さらにまた、ア
リール基としては、例えばフェニル基、p−トリル基、
ベンズチアゾイル基等を例示できる。
【0008】また、本発明において、R2で示される同
一または異なった低級アルキル基で置換されたシリル基
としては、例えば、トリメチルシリル基、エチルジメチ
ルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基等の炭素数1
から4の直鎖状または分岐状のアルキル基で置換された
シリル基を例示できる。アルカリ金属としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム等の金属を例示できる。
【0009】一般式[I]で表されるビニル化合物は、
公知の入手容易な化合物であり、また、ジャーナルオブ
アメリカンケミストリーソサイアティ,75,2073
(1952)等に記載の従来公知の合成法により製造す
ることもできる。また、一般式[II]で表されるアジ
ド化合物は、公知の入手容易な化合物である。
【0010】上記反応は、適当な溶媒中、室温あるいは
加熱することによって行われる。反応に使用される溶媒
としては、反応に影響を与えないものであれば特に制限
は無く、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、ブタノール等のアルコール類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジフェニルエーテル等のエーテル
類、塩化メチレン、クロロホルム、1,1,2,2−テ
トラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のアルキルケトン類、N,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセ
トニトリル等の非プロトン性極性溶媒あるいは水等を単
独若しくは混合して使用できる。また、反応中生成する
スルフィン酸あるいはスルフェン酸を補足する目的で、
トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ビリ
ジン等の有機アミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等の塩基性化合物を加えることもあり、また、有機
アミン類は前記溶媒の代わりとして使用されることもあ
る。
【0011】反応の割合としては、一般式[I]の化合
物1モルに対して一般式[II]のアジド化合物を0.
1〜20モル当量、好ましくは0.5〜5モル当量使用
するのが良い。反応温度は20℃〜溶媒の沸点程度であ
り、好ましくは80℃〜溶媒の沸点程度である。反応時
間は10分〜72時間程度であり、好ましくは1〜15
時間である。本発明の製造方法によって得られた化合物
は、再結晶、クロマトグラフィー、蒸留等の通常の精製
法により容易に精製することが出来る。
【0012】
【実施例】以下、実験例を挙げて、本発明を更に詳細に
説明する。 [実施例1]アジ化ナトリウム1.3gをジメチルホル
ムアミド50ml中に懸濁させ、更にビニルメチルスル
ホンを2.1g加え、浴温130℃にて12時間加熱撹
拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を減圧蒸留すること
により目的の化合物1,2,3−トリアゾールを0.9
7g(収率71%)得た。NMR分析機による測定結果
及び沸点は次のとおりである。1 H−NMR(CDCl3):15.15(1H,brs),
7.86(2H,s) 沸点:97℃/25mmHg
【0013】[実施例2]トリメチルシリルアジド1.
15gをトルエン30ml中に溶解させ、更にビニルメ
チルスルホンを1.06g加え、浴温130℃にて6時
間加熱撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を減圧蒸留
することにより目的の化合物1,2,3−トリアゾール
を0.38g(収率55%)得た。NMR分析機による
測定結果及び沸点は次のとおりである。1 H−NMR(CDCl3):15.15(1H,brs),
7.86(2H,s) 沸点:97℃/25mmHg
【0014】[実施例3]トリメチルシリルアジド1.
2gをトルエン30ml中に溶解させ、更にビニルメチ
ルスルホンを1.1g、ジイソプロピエルエチルアミン
1.3gを加え、浴温130℃にて8時間加熱撹拌し
た。減圧下溶媒を留去し、残渣を減圧蒸留することによ
り目的の化合物1,2,3−トリアゾールを0.36g
(収率50%)得た。NMR分析機による測定結果及び
沸点は次のとおりである。1 H−NMR(CDCl3):15.15(1H,brs),
7.86(2H,s) 沸点:97℃/25mmHg
【0015】[実施例4]アジ化ナトリウム1.3gを
ジメチルホルムアミド30ml中に懸濁させ、更にジビ
ニルスルホンを1.2g加え、浴温130℃にて12時
間加熱撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を減圧蒸留
することにより目的の化合物1,2,3−トリアゾール
を0.48g(収率68%)得た。NMR分析機による
測定結果及び沸点は次のとおりである。1 H−NMR(CDCl3):15.15(1H,brs),
7.86(2H,s) 沸点:97℃/25mmHg
【0016】[実施例5]アジ化ナトリウム1.3gを
ジメチルホルムアミド30ml中に懸濁させ、更にビニ
ルメチルスルホキシドを1.8g加え、浴温130℃に
て10時間加熱撹拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣を
減圧蒸留することにより目的の化合物1,2,3−トリ
アゾールを0.88g(収率64%)得た。NMR分析
機による測定結果及び沸点は次のとおりである。1 H−NMR(CDCl3):15.15(1H,brs),
7,86(2H,s) 沸点:97℃/25mmHg
【0017】
【発明の効果】化学式[III]で表される1,2,3
−トリアゾールは、抗生物質原料として有用であるが、
爆発性で且つ可燃性のアセチレンガスを用いる従来の製
造法に比べて特殊な設備、特殊な安全操作等を必要とし
ないうえ、置換された1,2,3−トリアゾール誘導体
からその置換基を除去するような工程も必要なく、工業
的製造法としてその効果は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 省三 埼玉県飯能市仲町25−7小山第二マンショ ン101 (72)発明者 浅尾 哲次 埼玉県所沢市山口5063−1 48−2−504

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 〔式中、nは1〜2を示し、R1は低級アルキル基、低
    級アルケニル基またはアリール基を示す。〕で表される
    ビニル化合物と、一般式[II] R2−N3[II] 〔式中、R2は同一または異なった低級アルキル基で置
    換されたシリル基またはアルカリ金属を示す。〕で表さ
    れるアジド化合物とを反応させることを特徴とする、化
    学式[III] 【化2】 で表される1,2,3−トリアゾールの製造方法。
JP23840394A 1994-09-06 1994-09-06 1,2,3−トリアゾールの製造方法 Pending JPH0873445A (ja)

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