JPH0872252A - 記録ヘッド部構造及び記録装置、並びにこれらの製造方法 - Google Patents

記録ヘッド部構造及び記録装置、並びにこれらの製造方法

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JPH0872252A
JPH0872252A JP23078394A JP23078394A JPH0872252A JP H0872252 A JPH0872252 A JP H0872252A JP 23078394 A JP23078394 A JP 23078394A JP 23078394 A JP23078394 A JP 23078394A JP H0872252 A JPH0872252 A JP H0872252A
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JP
Japan
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recording
recording material
dye
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recording head
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Application number
JP23078394A
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English (en)
Inventor
Takuji Shibata
拓二 柴田
Kenji Suzuki
賢二 鈴木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 液化染料を気化させる気化部17が記録ヘッド
部のベース部材14に設けられ、ガラス層GLによってガ
ラス融着された蓋体20がベース部材14に接合している。
蓋体20には気化部17上に気化染料を吐出する吐出口23が
設けられている。気化部17及び吐出口23は、ドライエッ
チング、特にパウダビームエッチングによって形成さ
れ、これらの内壁面と液化染料22の表面とのなす角度α
1 、α2 は、80度又は85度という、90度近い角度であ
る。気化染料32は、吐出口の内壁面に制約されて余り広
がらずに被記録紙50の受容層50aに付着し、記録がなさ
れる。 【効果】 レーザ光の集光によって気化した気化染料32
は、円筒に近い吐出口23の内壁面に制約されて余り広が
らずに飛翔し、被記録紙50の受容層50aに狭い領域に付
着して記録がなされる。その結果、記録ドットが小さく
なり、高濃度でかつ高解像度の良好な記録がなされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッド部構造及び
記録装置並びにこれらの製造方法に関し、更に詳述すれ
ば、熱記録ヘッド部構造及びこの熱記録ヘッド部構造を
具備する熱記録装置並びにこれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオカメラ、テレビジョン、コ
ンピュータグラフィクス等の画像記録のカラー化が進む
につれ、ハードコピーのカラー化に対するニーズが急速
に高まっている。これに対応して、色々な方式のカラー
プリンタが開発され、様々な分野に展開している。
【0003】これらの記録方式の中で、適当なバインダ
樹脂中に高濃度の転写染料の分散するインク層が塗布さ
れいてるインクシートと、転写された染料を受容する染
着樹脂がコーティングされた印画紙等の被転写体とを、
一定の圧力で密着させ、インクシート上に位置する感熱
記録ヘッドから画像情報に応じた熱が加えられ、インク
シートから受像層に加えられた熱量に応じた転写染料を
熱転写させる方式がある。
【0004】上記の操作を、減法混色の三原色即ち、イ
エロー、マゼンタ、シアンに分解された画像信号につい
て夫々繰り返すことで、連続的な階調を持つフルカラー
画像を得ることを特徴とする、所謂熱転写方式は、小型
化、保守が容易で、即時性を備え、銀塩カラー写真並の
高品位な画像を得る優れた技術として注目を集めてい
る。
【0005】図17は、こうした熱転写方式のプリンタの
要部の概略正面図である。
【0006】感熱記録ヘッド(以下、サーマルヘッドと
呼ぶ)61とプラテンローラ63とが対向し、これらの間
に、ベースフィルム62b上にインク層62aを設けたイン
クシート62と、紙70b上に染着樹脂層70aを設けた被記
録紙(被転写体)70とが挟まれ、これらが回転するプラ
テンローラ63によってサーマルヘッド61に押し付けられ
て走行する。
【0007】そして、サーマルヘッド61によって選択的
に加熱されたインク層62a中のインク(転写染料)が、
被転写体70の染着樹脂層70aにドット状に転写され、熱
転写記録が遂行される。このような熱転写記録には、一
般に、被記録紙の幅に亘る長いサーマルヘッドを被記録
紙走行方向に直交させて固定して配したライン方式や、
サーマルヘッドを被記録紙走行方向に直交する方向に往
復動させるシリアル方式が採用されている。
【0008】然し、この方式は、以下のような欠点を有
している。
【0009】 インク供給体であるインクシートが一
回限りの使い捨てであり、これがプリント時に発生する
多量の廃棄物となって省資源及び環境保護上の問題にな
る。
【0010】 廃棄物を低減する目的でインクシート
を多数回使用してフルカラー画像を得る手段が提案され
ている。然し、転写染料層と被転写体は接触しているの
で、最初に転写染料Aを被転写体に転写し、次いで転写
染料Bを重ねて転写する場合に、逆に被転写体上の転写
染料Aが、インクシートの転写染料B層に逆転写されて
転写染料Bを汚染する。従って2枚目以降のプリント画
質は低下する。
【0011】 インクシートが大きな体積を占有する
ために、プリンタ装置の小型軽量化に限度がある。
【0012】 所謂熱転写方式は、実際には染料の熱
転写現象を利用した転写機構である。従って、被転写体
の受像層内への染料が拡散するためには、受像層も充分
に加熱する必要があり、熱効率が悪い。
【0013】 効率よく転写を行うためには、インク
シートと被転写体とを高い圧力で押しつけなければなら
ない。従って、プリンタは強固な構造を取る必要があ
り、プリンタ装置の小型軽量化に限度がある。
【0014】 転写感度を向上させるには、被転写体
の染着樹脂と転写染料との相溶性を高めれば良い。然
し、転写染料と相溶性の高い染着樹脂は、一般に保存安
定性、特に光安定性が劣る。
【0015】このように、所謂熱転写方式は数々の欠点
を内包している。従って、前記の利点を失うことなく廃
棄物及び転写エネルギーを低減し、プリンタを小型軽量
化する技術が強く望まれていた。
【0016】
【発明に至る経過】本出願人は、前述した熱転写記録方
式の利点を生かしつつ、廃棄物及び転写エネルギーを低
減し、プリンタを小型、軽量化するために、図18に示す
ような非接触方式の染料気化型レーザビームプリンタ
(LBP)を既に提案した。
【0017】この記録方式によれば、熱溶融性の染料層
22を気化部17に有する記録ヘッド(プリンタヘッド)10
と、気化した(或いは昇華した)染料を受容する受容層
50aを持つ被記録体(印画紙)50との間に微小空隙11を
設けている。
【0018】そして、レーザ光Lの照射によって、記録
ヘッド10の気化部17の染料収容部37に収容した 100〜20
0 ℃の液化染料22を選択的に加熱して気化させ、気化染
料32を空隙11内で飛翔させて、気化孔23から被記録体で
ある印画紙50上に転写し、連続的な階調を持つ画像を得
る。この操作を減法混色の三原色であるイエロー、マゼ
ンタ、シアンに分解された画像信号について夫々繰り返
すことによって、フルカラー化を達成できる。染料に
は、波長1μm弱の赤外光を吸収するナフタロシアニン
のような添加物を混合し、かつ、交換時の取扱い性を考
慮して室温で固体(例えば粉体)のものとする。
【0019】なお、この記録方式では、印画紙50を記録
ヘッド10に対して例えば上方側で対向させ、気化部17の
上面付近に、レーザ18から出射されてレンズ19で集光さ
れたレーザ光Lを照射して気化染料32を上方に飛翔若し
くは移行させるのが良い。染料収容部37は、波長1μm
弱の光に対して透明で耐熱性に優れる例えば石英ガラス
によって構成する。
【0020】また、レーザ光透過性のあるヘッドベース
14に染料溜め15を設け、ヘッドベース14上に固定した蓋
体20との間に液化染料22を収容し、此処から染料通路27
を経て気化部17に液化染料22を供給する。この場合、気
化部17への染料の供給効率及び気化効率の向上のため
に、毛細管現象を利用して染料の供給及び保持を行う小
円柱体21からなる微小凹凸を気化部17に設けている。
【0021】そして、上記の空隙11を保持し、X方向に
移動する印画紙50をガイドするために、蓋体20上に保護
板29を固定している。この保護板29には、上記の染料の
液化状態を保持するためのヒータ16が埋設されている
が、こうしたヒータは染料収容部(上記の通路17及び染
料溜め15)内に配設することができる。
【0022】また、このプリンタヘッドを含むプリンタ
全体は、例えばフルカラー用としてイエロー、マゼン
タ、シアンの各染料溜め15Y、15M、15Cを夫々共通の
ベース14に設け、そこから各色の染料を12〜24個の多数
のドットを形成する列状の気化部17Y、17M、17Cに供
給する。
【0023】各気化部に対しては、対応するレーザ(特
に半導体レーザチップ)18を各12〜24個アレイ状に配し
たマルチレーザアレイ30から出射される各レーザ光Lを
レンズ19によって集光する。
【0024】上記したように、この染料気化型レーザビ
ームプリンタによれば、記録に消費される染料について
は、その失われた分だけを染料溜めから溶融状態で気化
部へ流すことにより、気化部へ連続的に供給することが
できる。これは、染料がバインダ樹脂を殆ど含有しない
ために、可能となる。従って、記録に関与する気化部
は、繰り返して多数回使用できるので、上述した熱転写
方式においてはインクシートが1回限りの使い捨てであ
るのに対し、省資源及び環境保護の面で有利である。即
ち、前記のの問題が解消する。
【0025】また、気化型であるために、染料層と被記
録体(印画紙)とが接触しないで記録を行え、従って、
2回目以降のプリント時に上述した熱転写方式でみられ
るような染料の逆転写、混色は生じることがない。即
ち、前記のの問題が解消する。同時に、染料の供給に
上述したインクシートではなく小体積の染料溜めを使用
するために、プリンタを小型、軽量化できる。即ち、前
記のの問題が解消する。
【0026】また、この記録方式は、染料の気化又は昇
華を利用したものであるために、上述の熱転写方式のよ
うに被記録体の染料受容層を加熱する必要がなく、イン
クシートと被記録体とを高い圧力で押し付ける必要もな
く、この点でもプリンタの小型化、軽量化に有利であ
る。即ち、前記のの問題が解消する。
【0027】そして、気化部の染料層と被記録体とが接
触しないために、それらの間で熱融着が起こり得ないだ
けではなく、染料と受容層樹脂の相溶性が小さくても記
録可能である。従って、染料及び受容層樹脂の設計、選
択の幅が著しく広がる。即ち、前記のの問題が解消す
る。
【0028】また、染料の気化(或いは昇華)のための
熱エネルギー供給源として、光源に半導体レーザ18を用
いることを基本としているが、半導体レーザは電力から
光への変換効率が高く、その上、指向性、集光性に優れ
ているので、染料の熱エネルギー伝達効率も非常に高
い。従って、従来方式(上記のサーマルヘッドによる熱
転写やインクジェット)に比べてトータルのエネルギー
利用効率が格段に高くなり、小型化や省電力化に有利に
なるという特徴も有する。即ち、前記のの問題が解消
する。
【0029】さらに、従来のインクジェット方式のカラ
ープリンタでは、階調表現が難しいが、半導体レーザは
出力パワーやパルス幅等の制御が容易であるため、上記
の記録方式では簡単に多階調表現が実現できる。
【0030】染料気化型レーザビームプリンタにおいて
は、単一ビームのレーザアレイを用いる場合は1ドット
ずつの印刷になるため、その儘では印刷速度が遅くな
る。この問題を解決するためには、レーザをマルチビー
ム化すれば良い。
【0031】ところが、本発明者がこの気化型レーザビ
ームプリンタについて検討を加えた結果、上記した種々
の利点を有するものの、なお解決すべき次のような問題
点が残されていることが解った。
【0032】即ち、上記におけるプリンタヘッド10の染
料溜め15、染料通路27、気化部17及び気化孔23は、図19
に示すように基板14をエッチングパターンMaを形成し
たレジストマスクMで覆い、エッチングして形成される
ものであるが、パターニングに広く採用されているウエ
ットエッチングでは、エッチング液のエッチングが、マ
スクMの面に垂直方向のほかに横方向へも進行する。こ
のようなエッチングは等方性エッチングと呼ばれる。そ
の結果、エッチングで除去される部分Bの底面Baと側
壁面Bbとのなす角度(以下、テーパ角度と称する)α
が45度位に傾斜した形状に仕上がる。ベース部材14の気
化部17や染料通路22となる溝についても同様である。
【0033】図20は、等方性エッチングによって形成さ
れた記録部を有するプリンタヘッドによる記録状況を示
す拡大断面図である。図示の通り、等方性エッチングさ
れた気化孔23を有する蓋体20をベース材14に設けた染料
気化部17に被せたプリンタヘッドによって記録を行う
と、蓋体20の気化孔23の大きさがベース材14との接合面
における寸法w1 より離れるに伴れ拡径された寸法w2
となっているため、気化した染料22は矢印のように放射
状に進行する。
【0034】従って、被記録紙50へ飛着した染料による
記録ドット22Aは染料22の気化部17の径よりも可成り大
きくなってしまう。このような記録の結果、ドットが大
きく淡くなって解像度及び記録濃度が低下する。
【0035】また、染料通路27となるベース部材の幅狭
の溝の側壁面のテーパ角度が45度程度であると、底の方
が極めて幅狭になって断面積が小さくなり、気化部17へ
の液化染料22の供給が不充分になって記録に差し支える
ようになる。
【0036】染料通路27を形成するベース部材14の溝
は、液化染料22を気化部17へスムーズに供給するために
は5μm以上の深さを必要とする。また、蓋体20は、ガ
ラス融着によるベース部材14への固定時の機械的強度や
取扱い易さを考慮すると30μm以上の厚さを必要とす
る。
【0037】ウエットエッチングのようなフォトリソグ
ラフィの手法は、エレクトロニクスの分野での種々のデ
バイス製造において、超微細なパターニングを高精度で
行えることから、サブミクロンオーダーの極めて薄い層
のパターニングに広く採用されている。然し、前記のベ
ース部材14の染料通路22用の溝及び気化部17の深さや、
蓋体20の厚さは、上記の層の厚さに較べて桁違いに大き
く、このため、テーパ角度が重要な問題となり、テーパ
角度が90度に近い値であることが要請される。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであって、染料のスムーズな供給
がなされ、高品質で良好な記録が保証される記録ヘッド
部構造及び記録装置、並びにこれらの製造方法を提供す
ることを目的としている。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明は、記録材を収容
し、この収容された記録材の吐出口を有し、この記録材
吐出口の内壁面と前記収容された記録材の表面とのなす
角度が60度以上である記録ヘッド部構造に係るものであ
る。上記角度を60度以上にすることにより、記録材が甚
だしく広がることなく吐出でき、良好な記録結果が得ら
れる。
【0040】本発明において、記録材吐出口の内壁面と
記録材の表面とのなす角度が90度以下とすることができ
る。
【0041】また、本発明において、記録材吐出口の内
壁面と記録材の表面とのなす角度が60度以上で、かつ 1
50度以下とすることもできる。上記角度を 150度以下と
することにより、記録材の吐出が安定になされる。
【0042】また、本発明において、記録材供給用通路
を有するベース部材と、記録材吐出口付きの記録材収容
部を形成する蓋体とが互いに接合されて構成されること
が望ましい。
【0043】また、本発明において、記録材供給用通路
の内壁面と記録材の表面とのなす角度が60度以上であ
り、かつ、ベース部材が単一の材料で作られることが望
ましい。
【0044】また、本発明において、蓋体の厚さが30μ
m以上、記録材供給用通路の深さが5μm以上であるこ
とが望ましい。
【0045】また、本発明において、ベース部材及び/
又は蓋体がガラスで構成されることが望ましい。
【0046】また、本発明において、ベース部材と蓋体
とがガラス層を介して互いに接合されていることが望ま
しい。
【0047】また、本発明において、記録材の層が間隙
(例えば吐出口内の空間)を隔てて被記録体に対向し、
前記記録材を気化させ、前記間隙を通して前記被記録体
に移行させるように構成されることが望ましい。
【0048】更に、本発明において、記録材収容部が複
数の異なる色の染料毎に設けられていることが望まし
い。
【0049】本発明はまた、上記した記録ヘッド部の構
造を有する記録装置に係るものである。
【0050】上記において、被記録体に間隙を隔てて対
向する記録材を飛翔させ、前記間隙を通して前記被記録
体に移行させるための加熱手段を有することが望まし
い。
【0051】また、上記において加熱手段がレーザと、
このレーザから出射されたレーザ光を吸収するレーザ光
吸収体とによって構成されることが望ましい。
【0052】更に、上記において染料を加熱ビームの照
射により飛翔させ、被記録体に移行させるように構成す
ることが望ましい。
【0053】本発明はまた、記録材吐出口をドライエッ
チング法によって形成する、上記に記載した記録ヘッド
部構造又は記録装置の製造方法に係るものである。
【0054】上記において、記録材供給用通路をドライ
エッチング法によって形成することが望ましい。
【0055】また、上記において、記録材供給用通路及
び/又は記録材吐出口をドライエッチング法とウエット
エッチング法との組み合わせによって形成することがで
きる。
【0056】更に、上記において、ドライエッチングを
パウダビームエッチング法、リアクティブ・イオン・エ
ッチング法又はイオンエッチング法によって行うことが
望ましい。
【0057】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0058】最初にシリアル方式の例について説明す
る。シリアル方式の記録では、1行分の幅に気化部を配
置した記録ヘッドを走査させ、この間気化部を選択的に
作動させて1行分の記録を行い、次いで被記録紙を1行
分だけ送ってから次の行の記録を行う。図1は、ベース
部材と蓋体とを採り入れたプリンタヘッドの概略図であ
って、ベース部材を示す図5のI〜I線に相当する断面
図であるが、基本的な構造及び機構は前述した図18にお
けるプリンタヘッドと略同じである。
【0059】即ち、気化した(或いは昇華した)染料を
受容する受容層50aを持つ被記録体(印画紙)50との間
に微小空隙11を設け、レーザ18からのレーザLの照射に
よって、ヘッド40の気化部17の液化染料22を選択的に加
熱して気化させ、気化染料32を空隙11内で飛翔させて被
記録体である印画紙50上に転写し、この転写染料によっ
て連続的な階調を持つ画像を得る。
【0060】本例はベース部材14及び蓋体20がガラスに
よって構成され、ベース部材14上には、蓋体20が直に接
合されている。ベース部材14に形成された染料溜め15内
に液化染料22が収容され、ここから染料通路27を経て気
化部17に供給される。そして、染料溜め15に供給される
液化染料22は固形染料収納槽(図示せず)から、後述す
る共通の染料溜め15を経由して各染料通路27へ供給され
る。
【0061】更に、気化部17への染料の供給効率及び気
化効率の向上のために、毛細管現象を利用して染料の供
給及び保持を行う小円柱体21からなる微小凹凸を気化部
17に設けている。各小円柱体21の径は3μm程度、高さ
は1〜6μm、間隔は1μm程度とするのがよい。な
お、柱体21は、円柱以外の角柱としてもよい。また、染
料22の液化状態を保持するために、図18で述べたと同様
のヒータ16をベース部材14上に、或いは染料通路27及び
染料溜め15内に設けることができる。
【0062】レーザ光による液化染料の気化を効率的に
するために、レーザ光の赤外成分を吸収する金属膜ML
を蒸着によって気化部17に設けるのが良い。金属膜の材
料としては、例えばコバルト−ニッケル合金が好適であ
る。
【0063】そして、互いに重ね合わせるドットの記録
濃度を所定の濃度に低下させるため、コントロールIC
34からの信号を入力してレーザ18の出力を制御するため
の出力制御回路52が設けられている。
【0064】図2(A)は、図1におけるプリンタヘッ
ド40の記録部付近を抽出して示した拡大断面図である。
図2(A)において、α1 は蓋体20に設けた気化孔23の
テーパ角度α2 はベース部材14に設けた気化部17のテー
パ角度であり、いずれもガラスを素材としドライエッチ
ング法によって加工されたものである。そして、エッチ
ング加工後ベース部材14と蓋体20とは、加圧状態でガラ
ス融着され、ガラス層GLを介して接合される。
【0065】ここで注目すべきことは、テーパ角度であ
る。即ち、本発明に至る経過の項で述べたように、記録
ドットが拡大されず、濃く鮮明で良好な記録を得るため
にはこのテーパ角度をできる限り90度に近付けることが
最も重要である。本例においてはこのテーパ角度をいず
れも80〜85度程度に実現し得たことによって所望の目的
が達成されたものである。
【0066】図2(B)は、このようなテーパ角度を確
保するためのエッチングの方法を示している。図2
(B)は、図5のB−B線断面図であり、ベース部材14
への気化部17の加工状況を示したものである。図示の如
く、エッチングパターンMaを形成したレジストマスク
1 によりガラスを素材としたベース部材14を覆い、パ
ウダビームエッチング法によって気化部の加工状態を示
したものである。図2(B)において、矢印はパウダに
よる衝撃方向を示している。但し、図2(B)、図4
(B)及び図5では、簡略化のため、気化部の小円柱体
21は図示省略してある。
【0067】図3及び図4も同じく加工方法を示すもの
である。先ず、図3は蓋体20の加工方法を示し、同図
(A)は蓋体20の素材を示し、同図(B)は上記素材に
対して図2(B)と同様、エッチングパターンMdを形
成したレジストマスクM2 によってガラスを素材とした
蓋体20を覆い、パウダビームエッチング法による気化孔
23の加工状態を示したものである。なお、矢印は同じく
パウダによる衝撃方向を示している。
【0068】図4は、図5のIV−IV線断面図であり、
(A)は素材、(B)は染料溜め15及び染料通路27の加
工状態を示している。即ち、エッチングパターンMb
(染料通路部)及びエッチングパターンMc(染料溜め
部)を施したレジストマスクM1によって素材を覆いエ
ッチング加工される。
【0069】図5はベース部材14を示し、同図(a)は
斜視図、同図(b)は同図(a)のb−b線断面図であ
る。なお図5(b)には、蓋体20を仮想線で示してあ
る。染料溜め15には多数(例えば24)の染料通路27が接
続し、これらの先端に気化部17が設けられている。染料
溜め15の先端は、固形染料溜め51に接続している。
【0070】図6は、パウダビームエッチングの方法を
示す噴射ノズル部の概略図である。図示のように、ノズ
ル部80の内部にはパウダ83の通路81と高圧ガス84の通路
82との合流点が構成されている。そして、この固気2相
の混合流(例えば100m/sec以上の高速流)をノズル81の
噴射孔80a(口径2000μm)から噴射させて被加工物面
に当て、そのパウダの衝撃によって被加工物を機械的に
エッチングする。パウダには粒径2〜5μm程度のアル
ミナ(Al2 3 )や炭化珪素(SiC)の砥粒が用い
られ、ガスはドライ窒素等が好ましく用いられる。この
パウダビームによる衝撃は殆ど深さ方向だけに生じるの
でエッチングが略垂直に進み、異方性のエッチングとな
り90度に近い(この例では80度)テーパ角度αが得られ
る。図6中、Mはレジストマスクである。
【0071】この例によるプリンタヘッド40は図7に概
略図示するように、図5に示したベース部材14を有する
記録チップを各色の染料用として並べて構成され、各色
の染料収容部(又は染料供給ヘッド部)37Y、37M、37
Cが各レーザアレイ30(夫々各色用のレーザ18Y、18
M、18Cからなる。)とユニット化されている。従って
フルカラー用として記録することが可能である。
【0072】また、このプリンタヘッドを含むプリンタ
全体は、図8に示すように構成することができ、例えば
フルカラー用としてイエロー、マゼンタ、シアンの各染
料溜め15Y、15M、15Cを夫々共通のベース14に設け、
そこから各色の染料を12〜24個の多数のドットを形成す
る列状の気化部17Y、17M、17Cに供給する。
【0073】各気化部に対しては、対応するレーザ(特
に半導体レーザチップ)18Y、18M、18Cを各12〜24個
アレイ状に配したマルチレーザアレイ30から出射される
各レーザ光を多数の集光レンズ19を配したマイクロレン
ズアレイ31によって夫々集光する(36はレーザ光Lを直
角方向に導くためのミラー)。
【0074】集光レンズとしては、図示したレンズ系で
もよいが、仮想線で示す1枚の径大の集光レンズ38を使
用してよい。このレンズ38は、光入射位置に応じて光出
射位置が上記の各気化部17Y、17M、17Cに相当するよ
うに屈折経路が変化するように形成されたものである。
なお、マルチレーザアレイ30は、基板33に設けたコント
ロールIC34によって駆動制御し、またヒートシンク35
によって十分に放熱できるようになっている。
【0075】そして、このプリンタヘッド40は、図9に
示すように、送りねじ機構からなるヘッド送り軸42とヘ
ッド支軸43により印画紙50の紙送り方向Xと直交するヘ
ッド送り方向Yに往復移動自在にしてある。また、ヘッ
ド40の上側には、印画紙50を挟むように支持するヘッド
受けローラ44が回転自在に設けられている。印画紙50
は、紙送り駆動ローラ45と従動ローラ46との間に挟持さ
れて紙送り方向Xに移動するようになっている。なお、
ヘッド40は、フレキシブルハーネス77を介してヘッド駆
動回路基板(図示せず)等に夫々接続されている。この
ような機構によってフルカラーの記録が遂行される。
【0076】図10は、白黒又はモノカラー用のプリンタ
を示す図8と同様の分解斜視図である。図示のように、
各気化部に対しては、対応するレーザ(特に半導体レー
ザチップ)18を12〜24個アレイ状に配したマルチレーザ
アレイ30から出射される各レーザ光を多数の集光レンズ
19を配したマイクロレンズアレイ31によって夫々集光す
る(36はレーザ光Lを直角方向に導くためのミラー)。
なお、マルチレーザアレイ30は、基板33に設けたコント
ロールIC34によって駆動制御し、またヒートシンク35
によって十分に放熱できるようになっている。
【0077】なお、これらの例によるプリンタヘッド4
0、及びこのプリンタヘッドを使用したレーザビームプ
リンタ81、更にはこれらを用いた記録方法は、染料22を
レーザ18によるレーザ光Lで加熱、気化させて印画紙50
に飛翔させ、転写しているので、既述した非接触方式の
染料気化型レーザビームプリンタについて述べたと同様
の効果が得られる。
【0078】本例のベース部材14及び蓋体20の構造や機
構はライン方式の記録装置にも適用できる。ライン方式
の記録では、気化部を1行の長さに亘って色毎に1列配
置し、気化部の例に直交する方向へ被記録紙を送りなが
ら各気化部を選択的に作動させて記録を行う。
【0079】図11はライン方式の記録装置(プリンタ装
置)の分解斜視図である。
【0080】図11中、1は非接触方式のレーザ光熱転写
型カラービデオプリンタであり、筐体2aで覆われたフ
レームシャーシ2上に、被記録紙50を入れるカセット3
と記録用の平面ベース4とを有している。
【0081】筐体2a内の被記録紙排出口2b側には、
モータ5等により駆動する紙送り駆動ローラ6aが設け
られ、この紙送り駆動ローラ6aとの間で被記録紙50を
軽圧力で挟持する圧接従動ローラ6bが設けられてい
る。筐体2a内のカセット3の上方には、駆動IC80を
マウントしたヘッド駆動回路基板7とDC電源8とを設
けてある。ヘッド駆動回路基板7と、平面ベース4上に
配置されたヘッド部(記録部)10(図1のプリンタヘッ
ド40と略同様の構造、但し、上下が逆)とは、フレキシ
ブルハーネス7aを介して接続されている。
【0082】ヘッド部10は、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)及びシアン(C)の固形粉末状の各昇華性染料12
Y、12M、12Cを収納する各固体染料収納槽11Y、11
M、11Cを備えている。
【0083】そして、このカラービデオプリンタ1のカ
セット3内の被記録紙50は、1枚ずつ分離されて平面ベ
ース4とヘッド部10との間に供給され、紙送り駆動ロー
ラ6a迄送られる。
【0084】ヘッド部10は、一対の軽荷重付加ばね9、
9により被記録紙50を挟んで平面ベース4に軽荷重(約
50g)で押し付けられている。また、ヘッド部10には3
色(Y、M、C)分の半導体レーザチップ18が3列に画
素分だけ多数個並置されている。各色の染料は、各液体
染料収納槽11Y、11M、11Cから夫々加熱液化されて各
気化部17に定量供給される。
【0085】この状態から、1枚の被記録紙50が紙送り
駆動ローラ6aと圧接従動ローラ6bとに挟持される
と、1ラインずつ1色ずつドット信号がヘッド部10に送
られて、各半導体レーザチップ18により発生したレーザ
光Lが熱に変換される。これによって、各液化染料が気
化され、生じたY、M、Cの気化染料が、平面ベース4
と蓋体20との間に送られる被記録紙50の表面に塗布され
た染料受容層50aにY→M→Cと順次空隙11中を飛翔
し、カラープリントされる。
【0086】次に、ベース部材及び蓋体のパターニング
を種々のエッチング法によって行った実験について説明
する。
【0087】図12(a)は実験に供したベース部材及び
蓋体を分離して示す正面図、同図(b)は同図(a)の
b−b線断面図(ベース部材の断面図)、図13は両者を
ガラス融着で接合した状態を示す平面図、図14は液化染
料の流れを示すための図13のXIV−XIV 線断面図であ
る。
【0088】ベース部材114 及び蓋体120 はいずれもソ
ーダガラス製であって、両者はガラス融着によりガラス
層GLを介して接合されている。ベース部材114 及び蓋
体の材料をガラスとしたのは、加工性が良好であるから
であり、ガラスのうちでも廉価なソーダガラスを用い
た。
【0089】ベース部材114 には、染料溜め115 、気化
部117 及び両者を接続する溝 127A(いずれも深さ5μ
mの凹部)を形成した。蓋体120(厚さ30μm)に気化染
料吐出口(貫通孔)123 を形成した。次いで、ベース部
材114 と蓋体120 とを、気化部117 と吐出口123 とが合
うように重ね合わせ、加圧しながら加熱し、ガラス層G
Lの融着によって接合し、図13の状態とした。ベース部
材114 の溝 127A上に蓋体120 が位置し、此処に染料通
路127 が形成される。
【0090】染料供給通路となる溝 127Aの深さは、少
なくとも5μmとするのがよい。これが5μm未満では
通路が狭くなって染料がスムーズには供給され難くな
る。また、蓋体120 はベース部材114 とのガラス融着時
の強度と取扱いの容易さの観点から、少なくとも30μm
とするのがよい。図1の染料通路27、蓋体20も同様であ
る。
【0091】ベース部材114 の気化部117 、溝 127A及
び染料溜め115 並びに蓋体120 の吐出口123 の形成は、
1.5%弗化水素溶液によるウエットエッチング、CF4
ガス及びO2 ガスを使用してのリアクティブイオンエッ
チング(RIE)、Arガスを使用してのイオンエッチ
ング並びに前述のパウダビームエッチングによって行っ
た。そして、ベース部材114 と蓋体120 との接合前に、
テーパ角度α1 、α2及びエッチング速度を測定した。
【0092】測定結果は下記表に示す通りである。
【0093】表から、次のことが理解できる。弗化水素
溶液によるウエットエッチングでは、エッチング速度は
速いものの、テーパ角度α1 、α2 が90度よりも可成り
小さい(1/2程度)の45度であり、深さ5μmの凹部
の形成や30μmの厚さに貫通孔を形成するには甚だ不適
である。また、再現性にも乏しい。これに対し、RI
E、イオンエッチング、パウダビームエッチング(いず
れもドライエッチング)では、テーパ角度α1 、α2
80度又は85度という、90度に近い角度となり、理想に近
い角度になる。特に、パウダビームエッチングでは、エ
ッチング速度(加工速度)が極めて速く、記録ヘッド部
の製造に頗る好都合である。
【0094】前記のエッチング工程を経て作製された実
験用記録ヘッド部を使用し、図14に示すように、染料溜
め115 に液化染料22を供給した。液化染料22は、染料通
路127 を通って気化部117 に到達し、レーザ光(図示せ
ず)を照射されて気化染料122 となり、矢印のように飛
翔して被記録紙50に付着する。RIE、イオンエッチン
グ、パウダビームエッチングの3法によってパターニン
グを行った場合は、上記のように記録がなされた。
【0095】これに対し、弗化水素酸溶液(ウエットエ
ッチング)によってパターニングした場合は、テーパ角
度α2 が45度と小さいために、染料通路127 の断面積が
小さくなって液化染料22が気化部117 にスムーズには供
給されず、その上にテーパ角度α1 が45度と小さいため
に、気化染料が約90度の範囲に広がりながら飛翔するた
め、良好な記録ができなかった。
【0096】以上の例は、前記実験以外は、気化部、染
料通路、染料溜め及び吐出口をパウダビームエッチング
によって形成した例であるが、このエッチングは、パウ
ダビームエッチング(又は他のドライエッチング)とウ
エットエッチングとの組み合わせによることも可能であ
る。
【0097】図15に示す例では、蓋体20の吐出口223 を
裏側から(矢印方向から)弗化水素酸溶液によるウエッ
トエッチングで形成している。その他のパターニングは
ドライエッチングによっている。この例では、吐出口22
3 のテーパ角度α3 は 135度(180 度−45度)程度の鈍
角になる。その結果、吐出口223 を飛翔する気化染料
は、上方に向かって狭くなる吐出口内壁面によって被記
録紙上に収束するように移動し、高濃度でかつ高解像度
の記録が得られる。テーパ角度α3 が 150度を超えて大
きくなると、吐出口223 の開口が小さくなって気化染料
が吐出され難く、記録濃度が低下し易くなる。
【0098】図16に示す例では、気化部217 及び染料溜
め215 のみを弗化水素酸溶液によるウエットエッチング
で形成し(テーパ角度α4 は45度程度)、染料通路27及
び吐出口23はドライエッチングで形成している。このよ
うにしても、総てドライエッチングによる前記の例と略
同様の効果が奏せられる。
【0099】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明の技術的思想に基づいて種々の変形を前記の実施例に
加えることができる。
【0100】例えば、固体染料を一旦液状にし、これを
気化させて記録を行う他、固体染料をレーザ光によって
加熱して直接気化、即ち昇華させて記録を行うことがで
きるし、染料収納槽11に液化染料(室温にて液状)を収
容することもできる。
【0101】また、記録層やヘッド部の構造や形状は、
前記以外の適宜の構造、形状として良く、ヘッドを構成
する各部分の材料には、他の適宜の材料を使用して良
い。
【0102】なお、ベース部材と蓋体とを接合しておい
て吐出口と気化部とを一つの工程でパターニングし、マ
スク合わせの手数を省略することも可能である。
【0103】また、記録染料の被記録紙への移行は、液
化染料の気化によるほか、固体染料の昇華或いはアブレ
ーション(レーザ光照射による気化過程以外で物質の一
部が沸騰する勢いで飛び出してエッチングが進行する現
象)を利用することも可能である。
【0104】更に、染料等の記録材を気化又は昇華させ
るエネルギーとしては、レーザ光のほか、他のエネルギ
ー、例えば他の電磁波やスタイラス電極を用いた放電を
使用することも可能である。
【0105】
【発明の作用効果】本発明は、記録材吐出口の内壁面と
記録材表面とのなす角度を60度以上に大きくしているの
で、記録材吐出口の内壁面は、記録材が吐出する出口に
向かって広がる程度が小さくなる。従って、記録材吐出
口を通って吐出する記録材は、前記内壁面に制約されて
大きく広がることがなく、記録ドットを小さくできる。
その結果、得られる記録像は、高濃度でかつ高解像度の
良好なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例(シリアル方式の実施
例)による記録ヘッド部の断面図(図5のI−I線断面
に対応する断面図)である。
【図2】同気化部周辺を示し、同図(A)は拡大断面
図、同図(B)は気化部形成の要領を説明するための拡
大概略断面図である。
【図3】同蓋体を示し、同図(A)は素材の断面図、同
図(B)は吐出口形成の要領を説明するための概略断面
図である。
【図4】同ベース部材を示し、同図(A)は素材の断面
図、同図(B)は気化部及び染料溜めを形成する要領を
説明するための概略断面図である。
【図5】同ベース部材を示し、同図(A)は斜視図、同
図(B)は同図(A)のb−b線断面図である。
【図6】同パウダビームエッチングによる気化部形成の
要領を示す概略断面図である。
【図7】同プリンタヘッドの概略裏面図である。
【図8】同プリンタヘッドの概略分解斜視図である。
【図9】同プリンタを下方から見た概略斜視図である。
【図10】本発明の第二の実施例(シリアル方式モノカラ
ーの実施例)によるプリンタヘッドの概略分解斜視図で
ある。
【図11】本発明の第三の実施例(ライン方式の実施例)
による記録装置の分解斜視図である。
【図12】実験に供したベース部材と蓋体とを分離して示
し、同図(a)は正面図、同図(b)は同図(a)のb
−b線断面図である。
【図13】同ベース部材と蓋体とを接合して示す平面図で
ある。
【図14】同記録時の液化染料の流れを示す断面図(図13
の XIV−XIV 線に対応する断面図)である。
【図15】他の実施例による気化部周辺の概略断面図であ
る。
【図16】更に他の実施例による記録ヘッド部の要部断面
図である。
【図17】従来の感熱記録ヘッドを用いた記録装置の要部
正面図である。
【図18】本発明完成前の記録ヘッド部の断面図である。
【図19】ウエットエッチングによるパターニング状態を
示す拡大概略断面図である。
【図20】ウエットエッチングによってパターニングされ
た記録ヘッド部を用いての記録状態を示す拡大部分断面
図である。
【符号の説明】
11・・・空隙 14、114 ・・・ベース部材 15、115 、215 ・・・染料溜め 16・・・ヒータ 17、117 、217 ・・・気化部 18・・・レーザ 19・・・集光レンズ 20、120 ・・蓋体 21・・・小円柱体 22・・・液化染料 23、123 、223 ・・・吐出口 27、127 ・・・染料通路 30・・・マルチレーザアレイ 31・・・マイクロレンズアレイ 32・・・気化染料 34・・・コントロールIC 37・・・染料収容部 40・・・プリンタヘッド 50・・・被記録紙 50a・・・染料受容層 51・・・固形染料収納槽 52・・・出力制御回路 127 A・・・染料通路形成用溝 L・・・レーザ光 α1 、α2 、α3 、α4 ・・・テーパ角度 M1 、M2 ・・・レジストマスク Ma、Mb、Mc、Md・・・エッチングパターン GL・・・ガラス層 ML・・・赤外光吸収金属膜

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録材を収容し、この収容された記録材
    の吐出口を有し、この記録材吐出口の内壁面と前記の収
    容された記録材の表面とのなす角度が60度以上である記
    録ヘッド部構造。
  2. 【請求項2】 記録材吐出口の内壁面と記録材の表面と
    のなす角度が90度以下である、請求項1に記載した記録
    ヘッド部構造。
  3. 【請求項3】 記録材吐出口の内壁面と記録材の表面と
    のなす角度が60度以上でかつ 150度以下である、請求項
    1に記録した記録ヘッド部構造。
  4. 【請求項4】 記録材供給用通路を有するベース部材と
    記録材吐出口付きの記録材収容部を形成する蓋体とが互
    いに接合されて構成されている、請求項1、2又は3に
    記載した記録ヘッド部構造。
  5. 【請求項5】 記録材供給用通路の内壁面と記録材の表
    面とのなす角度が60度以上であり、かつ、ベース部材が
    単一の材料からなる、請求項4に記載した記録ヘッド部
    構造。
  6. 【請求項6】 蓋体の厚さが30μm以上、記録材供給用
    通路の深さが5μm以上である、請求項4又は5に記載
    した記録ヘッド部構造。
  7. 【請求項7】 ベース部材及び/又は蓋体がガラスで構
    成されている、請求項4、5又は6に記載した記録ヘッ
    ド部構造。
  8. 【請求項8】 ベース部材と蓋体とがガラス層を介して
    互いに接合されている、請求項7に記載した記録ヘッド
    部構造。
  9. 【請求項9】 記録材の層が間隙を隔てて被記録体に対
    向し、前記記録材を気化させ、前記間隙を通して前記被
    記録体に移行させるように構成された、請求項1〜8の
    いずれか1項に記載した記録ヘッド部構造。
  10. 【請求項10】 記録材収容部が複数の異なる色の染料毎
    に設けられている、請求項1〜9のいずれか1項に記載
    した記録ヘッド部構造。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載した
    記録ヘッド部構造を有する記録装置。
  12. 【請求項12】 被記録体に間隙を隔てて対向する記録材
    を飛翔させ、前記間隙を通して前記被記録体に移行させ
    るための加熱手段を有する、請求項11に記載した記録装
    置。
  13. 【請求項13】 加熱手段が、レーザと、このレーザから
    出射されたレーザ光を吸収するレーザ光吸収体とからな
    る、請求項12に記載した記録装置。
  14. 【請求項14】 染料を加熱ビームの照射により飛翔さ
    せ、被記録体に移行させるように構成された、請求項1
    1、12又は13に記載した記録装置。
  15. 【請求項15】 記録材吐出口をドライエッチング法によ
    って形成する工程を含む、請求項1〜14のいずれか1項
    に記載した記録ヘッド部構造又は記録装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 記録材供給用通路をドライエッチング法
    によって形成する工程を含む、請求項15に記載した製造
    方法。
  17. 【請求項17】 記録材供給用通路及び/又は記録材吐出
    口をドライエッチング法とウエットエッチング法との組
    み合わせによって形成する、請求項15又は16に記載した
    製造方法。
  18. 【請求項18】 ドライエッチングをパウダビームエッチ
    ング法、リアクティブ・イオン・エッチング法又はイオ
    ンエッチング法によって行う、請求項15、16又は17に記
    載した製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3939789A2 (en) 2020-05-27 2022-01-19 Ricoh Company, Ltd. Light irradiation method, light absorbing material attaching apparatus, flying body generating method and apparatus, image forming method, and three-dimensional object producing method

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EP3939789A2 (en) 2020-05-27 2022-01-19 Ricoh Company, Ltd. Light irradiation method, light absorbing material attaching apparatus, flying body generating method and apparatus, image forming method, and three-dimensional object producing method

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