JPH0871831A - エンドミル - Google Patents

エンドミル

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Publication number
JPH0871831A
JPH0871831A JP21484994A JP21484994A JPH0871831A JP H0871831 A JPH0871831 A JP H0871831A JP 21484994 A JP21484994 A JP 21484994A JP 21484994 A JP21484994 A JP 21484994A JP H0871831 A JPH0871831 A JP H0871831A
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JP
Japan
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flank
cutting edge
end mill
tool axis
cross
Prior art date
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Pending
Application number
JP21484994A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Sato
勝彦 佐藤
Takeshi Hirose
武史 広瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
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Publication of JPH0871831A publication Critical patent/JPH0871831A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/02Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
    • B23C5/10Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2210/00Details of milling cutters
    • B23C2210/20Number of cutting edges
    • B23C2210/203Number of cutting edges four

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 びびり振動を抑えて、寿命を向上させる。 【構成】 工具本体2の先端から基端側に向けて、4条
の切屑排出溝16を螺旋状に形成する。切刃19のすく
い面をなす溝壁面17は、すくい角θがほぼ15〜25
゜の範囲に設定され、外周面18には、逃げ角αがほぼ
5〜12゜の断面直線状の第一逃げ面22と、凸曲線状
の第二逃げ面23を滑らかに接続して設けて、溝底16
aに接続する。第二逃げ面23は、基準線Lに対して、
工具軸線Oを中心として15゜、28゜、45゜の各角
度位置で、工具軸線Oから第二逃げ面23までの距離が
それぞれ0.97D/2、0.94D/2、0.85D
/2となるよう張り出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溝加工等に好適なエン
ドミル、特にアルミ合金等から成る被削材の深溝加工や
溝内加工等に好適なエンドミルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、エアコンに装着されるアルミ合
金製のスクロール部材等を製造するに際して、エンドミ
ルを用いてスクロール溝を形成する場合、被削材をエン
ドミルに対して相対移動しつつ、所定幅の深溝を螺旋状
に切削加工することになる。このような加工に用いられ
るエンドミルの一例として、図5,6に示すようなもの
がある。図5はエンドミルの側面図であり、図6は、エ
ンドミルの工具本体の軸線Oに直交する断面の拡大図で
ある。このソリッドタイプのエンドミル1の略円柱状の
工具本体2の先端側領域に、4条の切屑排出溝3が先端
から基端側に向けて螺旋状に形成されており、各切屑排
出溝3の工具回転方向前方を向く溝壁面4と、この切屑
排出溝3の回転方向後方の外周面5aとの交差稜線部に
は、この切屑排出溝3に沿って螺旋状に捻れた切刃(外
周刃)6が形成されている。また、各切屑排出溝3の先
端における溝壁面4と、工具本体2の先端面7との交差
稜線部には、それぞれ工具外周側から工具軸線Oに向け
て底刃8がそれぞれ形成されている。そのため、切屑排
出溝3の溝壁面4は切刃6と底刃8のすくい面とされ
る。
【0003】工具本体2において、切刃6のすくい面を
なす溝壁面4は、図6の工具軸線Oと切刃6を通る径方
向の基準線Lに対して、そのすくい角が14〜16゜の
範囲のポジティブに設定された凹曲面とされている。そ
して、切刃6の回転方向後方に続く外周面5aには外周
逃げ面5が設けられ、この外周逃げ面5には、その第一
の逃げ面10が、約15゜の逃げ角を以て、1.0〜
1.5mmの幅だけ形成され、これに続いて第二の逃げ
面11が約30゜の逃げ角を以て、切刃6から2.0〜
2.5mmの距離の範囲で形成されている。この外周逃
げ面5は、断面視直線状の第1の逃げ面10と第二の逃
げ面11とで屈曲形状を呈している。更に外周面5aに
は、外周逃げ面5の回転方向後方に、ほぼ幅0.2〜
0.4mmに亘って径方向の距離が短くなるよう、段差
形状のオーバーハング部12が形成されている。そし
て、オーバーハング部12の後方領域の略大径の外周部
13を介して滑らかに切屑排出溝3の溝底3aに接続さ
れており、この溝底3aは、工具軸線Oを中心とする円
柱状コア部14の面上に位置し、このコア部14の直径
が心厚d(≒0.75D)とされる。外周部13は溝底
3aでの心厚の円弧曲線と、その接線との中間領域に位
置する滑らかな曲線とされることで、切屑の排出が妨げ
られないようになっている。
【0004】又、このエンドミル1の外周逃げ面5は、
工具軸線Oを中心にして、基準線Lに対して回転方向後
方に20゜の角度範囲に設けられ、この内、第一逃げ面
10は6゜、第二逃げ面11は14゜の範囲に亘って設
けられている。このようなソリッドタイプのエンドミル
1を用いて、例えばエアコン用スクロール部材のスクロ
ール溝を形成しようとする(スクロール加工)場合、エ
ンドミル1に対してアルミ合金等からなる被削材を螺旋
状に相対回転移動させることで、切刃6(外周刃)で薄
肉の側壁を有する深溝が螺旋状に切削加工されることに
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなエンドミルを用いてスクロール加工をしようとする
場合、被削材に対して切削方向が渦巻状に変化するた
め、エンドミル1に負荷のかかる方向が変化すること
や、外周逃げ面5の逃げ角が大きく且つ屈曲形状となる
ことや、この外周逃げ面5の後端にオーバーハング部1
2があること等のために、びびり振動が発生し易く、エ
ンドミルの寿命が短いという問題があった。
【0006】本発明は、このような課題に鑑みて、切削
時にびびり振動を生じないようにして、その寿命を向上
させ得るエンドミルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によるエンドミル
は、工具軸線回りに回転される工具本体の外周に該工具
本体の先端側から基端側に向けて螺旋状に複数の切屑排
出溝が形成され、これらの切屑排出溝の工具回転方向前
方を向くすくい面をなす溝壁面と、逃げ面をなす外周面
との交差稜線部が切刃とされるエンドミルにおいて、逃
げ面は、切刃から工具本体の回転方向後方で切刃の回転
軌跡に近接するように断面視凸状に張り出しており且つ
切刃からその回転方向後方に向けて工具軸線からの距離
が漸次小さくなるように形成されていて、この逃げ面の
逃げ角がほぼ5〜12゜の範囲に設定されていることを
特徴とするものである。
【0008】すくい面は、そのすくい角がほぼ15〜2
5゜の範囲に設定されていてもよい。 又、逃げ面は、
切刃から回転方向後方に向けて、断面視直線状で逃げ角
がほぼ5〜12゜の範囲の第一逃げ面と、断面視凸曲線
状又は多角形状に外側に張り出す第二逃げ面とを有して
いて、この第二逃げ面の後端が、切屑排出溝の溝底に接
続されている。又、第二逃げ面の溝底との接続部は、溝
底との接点におけるコア部の接線方向に対して工具軸線
側に0〜30゜の範囲で角度が付けられていてもよい。
【0009】工具本体の断面視において、工具軸線と切
刃を結ぶ径方向の線を基準線として、隣接する二本の基
準線間における、切屑排出溝の溝底に接する心厚の寸法
を直径とする円柱状コア部の断面積と、このコア部の円
周と切刃からそれぞれ溝底までの逃げ面とすくい面とで
仕切る領域の断面積との比が、3:2〜1:1程度に設
定されていることを特徴とする。又、隣接する二つの切
刃間(隣接する二つの基準線間)の角度の二等分線上
で、工具軸線から回転方向前方の切刃の逃げ面までの距
離が、0.8D/2〜0.9D/2(但し、D/2は工
具軸線から切刃までの長さ)の範囲内に設定されていて
もよい。エンドミルは4枚刃で構成されていて、断面視
における第二逃げ面は、基準線に対して、工具軸線を中
心としてほぼ45゜の角度位置で、工具軸線から第二逃
げ面までの距離がほぼ0.85D/2とされていること
を特徴とする。又、切刃には、切刃の延在方向に所定間
隔を以てニックが設けられていてもよい。
【0010】
【作用】逃げ面は、切刃から回転方向後方で断面視凸状
に張り出していて、逃げ面の逃げ角がほぼ5〜12゜と
小さいから、切削時に、逃げ面が被削材の加工壁面に容
易に接触して押圧することで、エンドミルのびびり振動
が抑えられ、エンドミルの寿命が長くなる。切刃の逃げ
角が5〜12゜と小さく、すくい角が15〜25゜と大
きいので、切れ味が良い上に、刃先角度は所定の大きさ
に維持され、刃先強度が高い。逃げ面は、第一逃げ面か
ら第二逃げ面まで外周側に張り出して形成されているか
ら、加工壁面に接触する面積が大きくなり、その分びび
り振動を抑えられ、しかも、第二逃げ面の後端は、切屑
排出溝による切屑の排出を妨げない。
【0011】円柱状コア部の断面積に対して、その外側
に位置する切刃とその外周面領域の肉厚が大きくなるよ
う、各断面積が形成されているから、その分、外周面に
よる逃げ面の張り出しが大きい。又、エンドミルの刃数
に応じて、逃げ面の所定寸法の張り出し位置が位置ぎめ
されることで、外周面による逃げ面の張り出しが大きく
設定される。4枚刃のエンドミルでは、第二逃げ面は、
基準線に対して45゜の角度位置で、工具軸線から第二
逃げ面までの距離がほぼ0.85D/2とされて、逃げ
面が外周側に大きく張り出すことになる。又、切刃にニ
ックが設けられていれば、切屑が分断され、排出されや
すい。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図4によ
り説明するが、上述の従来技術と同様の部分または部材
には同一の符号を用いてその説明を省略する。図1は本
発明の実施例によるエンドミルの工具軸線に直交する拡
大断面図、図2は図1に示すエンドミルの粗削り用のも
のの側面図、図3は図1に示すエンドミルの部分拡大
図、図4は断面におけるコア部と切刃領域との面積比を
示す部分説明図である。図1に示す、本実施例によるエ
ンドミル15においても、上述の従来技術におけるもの
と同様に、略円柱状の工具本体2の先端側領域に、その
周方向に例えば4条の切屑排出溝16が先端から基端側
に向けてそれぞれ螺旋状に形成されており、各切屑排出
溝16の工具回転方向前方を向く溝壁面17と、この切
屑排出溝16の回転方向後方の外周面18との交差稜線
部には、切屑排出溝16に沿って螺旋状に捻れた切刃
(外周刃)19がそれぞれ形成されている。また、工具
本体2の先端面7には、各切刃19から延在する底刃8
がそれぞれ形成されている(図2参照)。
【0013】工具本体2において、切刃19のすくい面
をなす溝壁面17は、図1の断面図に示すように、凹曲
面として形成されており、工具軸線Oと切刃19を通る
径方向の基準線Lに対して、そのすくい角θは、ほぼ1
5〜25゜の範囲(実施例では、20゜)のポジティブ
に設定されている。この基準線Lは、エンドミル15が
4枚刃によって構成されているために、図1において9
0゜間隔で4本設けられ、隣接する2本の基準線L,L
間に位置する切刃19とその後方の外周面18と切屑排
出溝16の形状が図3に拡大して示されている。図3に
おいて、切刃19の工具軸線Oからの距離をD/2(実
施例では、Dは、ほぼ15mm)とすると、切屑排出溝
16の溝壁面17からその回転方向前方に位置する溝底
16aの内接円として、寸法がほぼ0.65D〜0.7
5Dの範囲に設定された心厚d(実施例では、0.70
D)を直径とする円柱状のコア部15aが形成されてい
る。
【0014】溝底16aとその回転方向前方の切刃19
との間に形成された外周面18において、この切刃19
の回転方向後方領域には、工具軸線Oを中心として、基
準線Lから6゜の範囲に亘って、断面視で直線状の0.
5〜1.5mm程度の幅の第一逃げ面22が形成されて
いる。この第一逃げ面22の逃げ角αはほぼ5〜12゜
(実施例では7゜)の範囲に設定されている。ここで、
逃げ角αが5゜より小さいと、アルミ合金などの被削材
を切削する際に、切屑が逃げ面に溶着するおそれがあ
り、12゜を越えると、逃げ角αが過大になってびびり
振動を起こす原因になる。第二逃げ面23は第一逃げ面
22に滑らかに接続されており、この第二逃げ面23
は、溝底16aまで、断面視で凸曲線状に形成され、特
に基準線Lからほぼ45゜までの角度範囲に亘って、切
刃19の回転軌跡に近接し且つこの軌跡から漸次離間し
てゆくように、外周側に張り出した凸曲線部23aを構
成し、その後方では、ほぼ直線状の接続部23bが形成
されて、溝底16aに接続されるようになっている。
【0015】図3に示す第二逃げ面23の凸曲線部23
aでは、その工具軸線Oからの距離が、基準線Lから1
5゜の角度位置a1においては、0.97D/2とさ
れ、基準線Lから28゜の角度位置a2では0.94D
/2とされ、基準線Lから45゜の角度位置a3では
0.85D/2とされている。又、接続部23bは、溝
底16aとの接点におけるコア部15aの接線に対し
て、内側方向(工具軸線O方向)に角度β(0≦β≦3
0゜)の範囲内に設けられている。ここで、角度βが0
゜より小さいと切屑排出溝16での切屑の排出に悪影響
を及ぼし、30゜を越えると、第二逃げ面23の凸曲線
部23aの領域が小さくなって、びびり振動を起こす原
因となる。
【0016】又、本実施例の、図4に示す工具軸線Oに
直交する断面の工具本体2の、図3と同様な2本の基準
線L,L間において、コア部15a内の面積Aと、コア
部円周と第一逃げ面22及び第二逃げ面23と溝壁面1
7とで仕切られた切刃領域の面積Bとの面積比は、A:
B=3:2〜1:1に設定されている。これに対して、
図7に示す従来技術の、図4と同様な断面図において
は、心厚dを直径とするコア部14内の面積A′(=
A)と、コア部円周と外周面5a(逃げ面5及び外周部
13)と溝壁面4とで仕切られた切刃領域の面積B′と
の面積比は、A′:B′=3〜2:1の間に設定されて
いる。そのため、従来技術では、切刃領域の面積B′は
コア部の面積A′の1/3〜1/2倍程度であるが、本
実施例では、切刃領域の面積Bはコア部15aの面積A
の2/3〜1倍程度であり、切刃領域の第一及び第二逃
げ面22,23の外周側への膨らみが大きく設定されて
いることが理解できる。
【0017】尚、図2に示すエンドミル15は粗切削用
のものであり、工具本体2の長手方向に螺旋状に形成さ
れた4条の切刃19は、等リード(不等リードでもよ
い)に形成されており、各切刃19には、所定間隔で切
刃19から第一逃げ面22(及び第二逃げ面23)領域
にかけてニック25が設けられている。これらニック2
5は切刃19で生成される切屑を分断するのに役立つ。
又、仕上げ切削用のエンドミル(図5参照)において
は、ニック25は設けられていない。そして、本実施例
の構成は、ニック25の有るエンドミルとニック25の
ないエンドミルのいずれにも適用されて、それぞれ使用
されることになる。
【0018】本実施例によるエンドミル15は、上述の
ように構成されており、切刃19のすくい面をなす溝壁
面17は、そのすくい角θが15〜25゜の範囲に設定
されて従来技術のものより大きいから、切れ味が向上す
る。しかも、この切刃19の逃げ面の逃げ角αは、断面
直線状の第一逃げ面22の領域で5〜12゜の範囲と小
さく、更にその後方の曲線状の第二逃げ面23へ屈曲部
や段差等なく滑らかに接続され、しかもこの第二逃げ面
23は基準線Lから15゜、28゜、45゜の角度位置
でその外径が0.97D/2、0.94D/2、0.8
5D/2とそれぞれ大きく設定され、切刃19の回転軌
跡に近接するように凸曲線状に張り出して形成されてい
る。更に、逃げ面をなす外周面18にオーバーハング部
12が形成されておらず、滑らかな曲面形状を呈して切
屑排出溝16に接続されており、その断面積Bはコア部
15aの断面積Aの2/3〜1倍と大きく形成されてい
る。
【0019】そのため、切削加工時に、この第一及び第
二逃げ面22,23が加工壁面に容易に接触して押圧す
ることで、びびり振動を抑制できることになる。その
上、すくい面のすくい角が大きくても逃げ角が小さくさ
れているので、刃先角を所定の大きさに維持できて刃先
強度が高い。そのため、切刃寿命が向上することにな
る。例えばアルミ合金等の被削材を薄肉、深切込みで切
削する場合、特にスクロール加工の様に、一方向に切削
加工するのでなく、渦巻き状に切削方向が変化するよう
な、切刃にかかる負荷の方向が常に変化する場合に、第
一および第二逃げ面22,23によって、そのびびり振
動を抑制するのに有効である。
【0020】以上のように、本実施例によれば、切刃1
9の溝壁面17によるすくい角θを大きくできて切れ味
が向上し、しかも逃げ角αが小さい上に、外周面18に
よる逃げ面が広範囲に亘って外側に凸曲線状に張り出し
て滑らかに接続して、形成されているから、刃先角度を
所定の大きさに維持できて刃先強度を保持できる。その
上、切削時に、第一及び第二逃げ面22,23が容易に
加工壁面に接触してびびり振動を抑制できる。そのた
め、切刃の寿命を向上できる。
【0021】尚、上述の実施例では、切刃19を4枚刃
として構成したが、エンドミルの刃数はこれに限定され
ることなく、2〜3枚、或いは5枚以上であってもよ
い。これらの任意の刃数の場合、逃げ面(外周面18)
の外周側への膨らみを規定する、基準線Lからの角度
と、工具軸線Oからの距離との関係については、工具軸
線Oを中心として、基準線Lに対して、大まかに、(2
π/2n)の角度位置aiで、工具軸線Oからの距離
が、0.8D/2〜0.9D/2となるような条件を満
たせばよい。但し、nはエンドミルの刃数である。この
条件を満たす程度に、切刃19の逃げ面での、角度位置
iにおける張り出し位置が滑らかに設定されていれ
ば、切削時のびびり振動の防止という、本発明における
効果が得られる。換言すれば、切刃の任意の刃数(この
場合、切刃は必ずしも等間隔に配置されてなくてもよ
い)に対して、隣接する二つの切刃(基準線L)間の角
度の二等分線上で、工具軸線Oから回転方向前方の切刃
の逃げ面までの距離が、0.8D/2〜0.9D/2の
範囲に納まる程度に逃げ面の張り出し量を設定すれば、
びびり振動を抑制できるという効果が得られる。ちなみ
に、上述の実施例では、基準線Lから45゜の角度位置
で、第二逃げ面23は0.85D/2の張り出し寸法と
されている。
【0022】尚、上述の実施例では、工具本体2の断面
視で、第一逃げ面22に続く第二逃げ面23が切刃19
の回転軌跡に近接するよう、外側に張り出す凸曲線部2
3aを形成したが、これに限定されることなく、例えば
この凸曲線部23aに内接する多角形状の線で構成して
もよい。或いは、第一逃げ面22を断面視で直線状に形
成することなく、第二逃げ面23の凸曲線部23aの延
長線として形成してもよい。尚、被削材はアルミ合金に
限定されることなく、適宜素材、例えば鋳鉄等でもよ
い。
【0023】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るエンドミル
は、逃げ面が、切刃から工具本体の回転方向後方で切刃
の回転軌跡に近接するように断面視凸状に張り出してお
り且つ切刃からその回転方向後方に向けて工具軸線から
の距離が漸次小さくなるように形成されていて、逃げ面
の逃げ角がほぼ5〜12゜の範囲に小さく設定されてい
るから、切削時に、外周側に張り出した逃げ面が被削材
の加工壁面に接触して押圧することで、エンドミルのび
びり振動が抑えられ、エンドミルの寿命が長くなる。
又、すくい面のすくい角がほぼ15〜25゜の範囲に設
定されているから、切刃の逃げ角が小さく且つすくい角
が大きいので、切れ味が良い上に、刃先角度は所定の大
きさに維持され、刃先強度が高い。又、逃げ面は、回転
方向後方に向けて、逃げ角が5〜12゜の第一逃げ面
と、凸曲線状又は多角形状に外側に張り出す第二逃げ面
とを有しているから、加工壁面に接触する逃げ面の面積
が大きくなり、その分、びびり振動を抑えられ、しか
も、第二逃げ面の後端は、後方の切屑排出溝による切屑
の排出を妨げない。又、隣接する二本の基準線間の角度
範囲における、切屑排出溝の溝底に接する心厚を直径と
する円柱状コア部の断面積と、該コア部の円周と切刃か
らそれぞれ溝底までの逃げ面とすくい面とで仕切る領域
の断面積との比が、3:2〜1:1程度に設定されてい
るから、円柱状コア部の断面積に対して、その外側に位
置する切刃とその外周面領域の肉厚が大きくなり、その
分、外周面による逃げ面の張り出しが大きい。又、隣接
する二つの切刃間の角度の二等分線上で、工具軸線から
切刃の逃げ面までの距離が、0.8D/2〜0.9D/
2の範囲内に設定されているから、エンドミルの刃数に
応じて、逃げ面の所定寸法の張り出し位置が位置ぎめさ
れることで、外周面による逃げ面の張り出しが大きく設
定される。又、切刃にニックが設けられていれば、切屑
が分断され、排出されやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第一実施例によるエンドミルの
工具軸線に直交する拡大断面図である。
【図2】図1に示すエンドミルの側面図である。
【図3】図1に示すエンドミルの1の切刃とその外周面
の拡大断面図である。
【図4】コア部と切刃領域との面積比を示す部分断面図
である。
【図5】従来のエンドミルの図1と同様な断面図であ
る。
【図6】従来のエンドミルの側面図である。
【図7】従来のエンドミルについて、コア部と切刃領域
との面積比を示す図4と同様な部分断面図である。
【符号の説明】
2…工具本体、15…エンドミル、15a…コア部、1
6…切屑排出溝、17…溝壁面、18…外周面、19…
切刃、22…第一逃げ面、23…第二逃げ面、23a…
凸曲線部、23b…接続部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具軸線回りに回転される工具本体の外
    周に該工具本体の先端側から基端側に向けて螺旋状に複
    数の切屑排出溝が形成され、これらの切屑排出溝の工具
    回転方向前方を向くすくい面をなす溝壁面と、逃げ面を
    なす外周面との交差稜線部が切刃とされるエンドミルに
    おいて、 前記逃げ面は、切刃から工具本体の回転方向後方で切刃
    の回転軌跡に近接するように断面視凸状に張り出してお
    り且つ切刃からその回転方向後方に向けて工具軸線から
    の距離が漸次小さくなるように形成されていて、前記逃
    げ面の逃げ角がほぼ5〜12゜の範囲に設定されている
    ことを特徴とするエンドミル。
  2. 【請求項2】 前記すくい面は、そのすくい角がほぼ1
    5〜25゜の範囲に設定されていることを特徴とする請
    求項1に記載のエンドミル。
  3. 【請求項3】 前記逃げ面は、切刃から回転方向後方に
    向けて、断面視直線状で逃げ角が前記ほぼ5〜12゜の
    範囲の第一逃げ面と、断面視凸曲線状又は多角形状に外
    側に張り出す第二逃げ面とを有していて、第二逃げ面の
    後端が、切屑排出溝の溝底に接続されていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載のエンドミル。
  4. 【請求項4】 前記工具本体の断面視において、工具軸
    線と切刃を結ぶ径方向の線を基準線として、隣接する二
    本の基準線間における、切屑排出溝の溝底に接する心厚
    の寸法を直径とする円柱状コア部の断面積と、該コア部
    の円周と切刃からそれぞれ溝底までの逃げ面とすくい面
    とで仕切る領域の断面積との比が、3:2〜1:1程度
    に設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載のエンドミル。
  5. 【請求項5】 隣接する二つの前記切刃間の角度の二等
    分線上で、工具軸線から逃げ面までの距離が、0.8D
    /2〜0.9D/2(但し、D/2は工具軸線から切刃
    までの長さ)の範囲内に設定されていることを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載のエンドミル。
  6. 【請求項6】 前記エンドミルは4枚刃で構成されてい
    て、断面視における前記第二逃げ面は、工具軸線と切刃
    を結ぶ径方向の基準線に対して、工具軸線を中心として
    ほぼ45゜の角度位置で、工具軸線から第二逃げ面まで
    の距離がほぼ0.85D/2とされていることを特徴と
    する請求項3乃至5のいずれかに記載のエンドミル。
  7. 【請求項7】 前記切刃には、切刃の延在方向に所定間
    隔を以てニックが設けられていることを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載のエンドミル。
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