JPH0871470A - 超音波霧化装置およびその給液構造 - Google Patents

超音波霧化装置およびその給液構造

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JPH0871470A
JPH0871470A JP6216325A JP21632594A JPH0871470A JP H0871470 A JPH0871470 A JP H0871470A JP 6216325 A JP6216325 A JP 6216325A JP 21632594 A JP21632594 A JP 21632594A JP H0871470 A JPH0871470 A JP H0871470A
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liquid
hollow fiber
diaphragm
ultrasonic
fiber bundle
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JP6216325A
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Shigeo Aoyanagi
重郎 青柳
Shinichi Sekiguchi
眞一 関口
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KOKI BUSSAN KK
Mikuni Corp
Original Assignee
KOKI BUSSAN KK
Mikuni Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B17/00Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups
    • B05B17/04Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods
    • B05B17/06Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations
    • B05B17/0607Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations generated by electrical means, e.g. piezoelectric transducers
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
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    • B05B17/0653Details
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  • Air Humidification (AREA)
  • Special Spraying Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の保液材等に代えて、親水性に優れ、振
動板に対する腐食の問題がなく、かつ振動板との接触振
動による音の問題のない新規な導溶液材を備えてなる超
音波霧化装置およびその給液構造を提供する。 【構成】 吸液端と霧化端を有し、該吸液端が液体供給
源に浸漬され、該霧化端が該振動板に接触する位置から
該振動板と微小な間隔を隔てて対面する位置に設けられ
た導液部材を用いて構成された圧電振動子に穴あき振動
板を固着してなる超音波霧化装置の霧化用の液体を供給
する構造において、前記導液部材が、中空糸束と該中空
糸束を保束する保束部材を用いて構成されたものである
ことを特徴とする超音波霧化装置給液構造である。 【効果】 耐久性および低騒音性に優れ、住居や車室内
用の加湿器としての利用が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、住居室や車室内の湿度
調整をする加湿器などに用いられる超音波霧化装置に関
するものである。より詳しくは、超音波霧化装置におけ
る霧化用の液体を供給する構造(以下、単に「給液構
造」とも言う)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在までに提案されている超音波霧化装
置としては、特開平4−150968号公報において、
矩形板状の圧電振動子に穴あき振動板を固着してなる構
造を超音波励振器とするものが開示されている。この超
音波霧化装置へ液体を供給する簡易な構造が特開平4−
322290号公報に開示されている。
【0003】図5は、上記特開平4−322290号公
報に開示されている超音波霧化装置の一例を示す断面概
略図である。図5より、超音波霧化装置41では、圧電
振動子1と、振動板2と、支持板3と、保液材4と、貯
液槽5と、電源部6と、スイッチ7と、鍵盤8とが2室
に区切られた超音波霧化装置41本体の内部に設けられ
ている。該超音波霧化装置41本体の側部には本体フタ
9が設けられている。該本体フタ9は、貯液槽5に液体
10を供給したり、霧化後に逆流した霧を排出したりす
るためのものである。スイッチ7は、電源部6の上部に
設けられており、スイッチ7を介して圧電振動子1に交
流電圧が供給される。ただし、図5では、電源部6を圧
電振動子1に接続する回路を除いて描かれる。
【0004】保液材4の上端部は、貯液槽5に貯液され
た液体10の液面より上方に位置する振動板2の下面に
接触している。保液材4の下端は、貯液槽5の底部に固
定されている。貯液槽5は液体10で満たされている。
保液材4は、スポンジ状部材で、貯液槽5内の液体10
を吸い上げ振動板2に接触することにより振動板2の下
面に液体10を供給するとするものである。
【0005】また図6は、図5に示す圧電振動子1と振
動板2とからなる超音波励振器部分を示す拡大側面概略
図である。さらに図7は、図5に示す圧電振動子1と振
動板2とからなる超音波励振器部分の拡大平面概略図で
ある。
【0006】図6および図7より、圧電振動子1は、矩
形板状の圧電磁器50を有し、該圧電磁器50の材質
は、具体的には、電気機械結合係数の大きい、例えば、
TDK72A材(TDK製の圧電磁器で、長さ22m
m、幅20mm、厚さ1mm)が用いられている。該圧
電磁器50の分極軸の方向は、厚さ方向に一致してお
り、この厚さ方向に垂直な両面にAu電極51およびA
u電極52が形成されている。Au電極51は、圧電磁
器50の一方の面を覆い、Au電極52は、圧電磁器5
0のもう一方の面を覆っている。Au電極51にはリー
ド線53が取り付けられ、Au電極52にはリード線5
4が取り付けられている。リード線53および54は、
圧電磁器50の幅方向に沿う一方の縁部に配置されてい
る。圧電振動子1の一方の面(Au電極51形成面側)
には、舌片状の振動板2が接着剤を用いて固着されてい
る。
【0007】また、振動板2は、ニッケル製で、細長い
板状の固着部55において圧電振動子1と一体に連なっ
て固着されており、圧電振動子1より突出している部分
の振動板2が振動部56をなしている。固着部55はA
u電極51を介して圧電振動子1に接着剤で接着されて
いる。該振動板2は、長さ20mm、幅20mm、厚さ
0.05mmであり、該固着部55は、長さ20mm、
幅3mm、厚さ0.05mmである。振動部56は、圧
電振動子1の幅方向の沿う縁部から外方に向けて圧電振
動子1の板面に平行に伸び突出している。振動部56は
長さ17mm、幅20mm、厚さ0.05mmである。
【0008】図8は、図7における振動部56の部分拡
大平面図、図9は、振動部56の板面に垂直な平面で切
断したときに現れる振動部56の部分拡大断面図であ
る。
【0009】図8および図9より、振動部56には、そ
の厚さ方向に貫通する微細な複数の穴70が設けられて
いる。該穴70の形状はすり鉢状であって、保液材の上
端部と接触する下面側の該穴70の一方の開口部71の
面積が他方の開口部72の面積より大きく、一方の開口
部71を液体の入口側とし、他方を開口部72を液体の
出口側としている。入口側の直径は、0.1mm、出口
側の直径は、0.02mmであって、それぞれの穴70
は、振動部56全体に等しいピッチ、例えば、図8に示
すように、任意のある1つの穴70aを中心に見た場合
に、該穴70aの中心点より半径0.15mmの円周上
に等間隔に6個の穴70b〜70gの中心点がくるよう
に(いわば、正六角形に)配列されている。
【0010】上記構成を有する超音波霧化装置41にお
ける保液材4では、貯液槽5内の液体10の液面より上
側の部分が空気中に露出している。空気中には撥水性物
質が浮遊しており、保液材4が長期間空気に晒されると
表面に撥水性物質が付着し、保液材4の液体吸上げ能力
が低下する。該保液材4が新品で、液体吸上げ能力に優
れているときは保液材4の上端に液体膜が形成され、振
動板2が該液体膜に触れて液体10を霧化するものであ
る。
【0011】しかしながら、保液材4の液体吸上げ能力
が低下すると、保液材4の上端に液体膜がほとんど形成
されなくなり、霧化量が著しく低下する。このように、
超音波霧化装置41の振動板2に液体10を供給する従
来の構造には、液体を永続的に安定して吸上げる能力に
関して、解決すべき課題があった。
【0012】本出願人らは、こうした従来の超音波霧化
装置の給液構造の1部を構成する保液材として、特開平
5−305257号公報の中で、スポンジ、繊維束その
他の親水性保液材、具体的には酢酸セルロースやベンコ
ット(株式会社旭化成製の登録商標)の繊維シートを用
いたものを提案している。
【0013】さらに本出願人らは、特開平5−3294
11号公報の中で、圧電振動子に穴あき振動板を固着し
てなる超音波霧化装置に霧化用の液体を供給する構造に
おいて、前記液体が貯められる貯液槽に下側の開口が浸
され、上側の開口が前記貯液槽における前記液体の上面
より高い位置にあり、毛細管現象により前記液体を前記
上側開口近傍まで吸い上げる部材と、この吸い上げ部材
により前記上側開口近傍まで吸い上げられた前記液体を
さらに上方に導いて前記振動板に接触させる親水性導入
部材とからなる超音波霧化装置給液構造において、親水
性導入部材としては、親水性樹脂、例えば、ポバール
(株式会社クラレ製の登録商標、ポリビニルアルコー
ル)やコスマー(関西ペイント株式会社製の登録商
標)、あるいは親水性繊維、例えば、ナイロンパイルに
親水性樹脂(登録商標ポバール、コスマーなど)をコー
ティングして生成されたものを提案している。
【0014】上記公報において提案している保液材また
は親水性導入部材(以下、単に保液材等と言う)では、
共に毛細管現象を利用して液体を吸上げているため、ポ
リエチレンやポリプロピレンなどの疎水性高分子材料を
用いることはできないため、含酢酸重合体からなる親水
性高分子材料、例えば、酢酸セルロースなどを用いてい
た。
【0015】しかしながら、こうした含酢酸重合体を利
用した場合には、親水性は優れているが、使用時にCH
3 COOHやCH3 CHOなどが生成し、ニッケルなど
の金属性の振動板2が腐食する問題があった。なお、振
動板をセラミック材料などCH3 COOHやCH3 CH
Oなどで腐食れない材料に代替えすることで、こうした
腐食の問題は無くなるが、図8および9に示すような複
数の微細なすり鉢状の穴あけ処理加工、例えば、従来の
ニッケル製の振動板の場合には、ケミカルエッチングに
よる穴あけ法などによって形成されていたが、こうした
従来技術を応用することが困難であり、対応する技術開
発が必要となるなど新たな問題が生じるため代替材料と
して容易に利用することはできなかった。
【0016】さらに、含酢酸重合体以外の親水性高分子
材料を用いる場合には、上記のような腐食の問題はない
が、これらをスポンジ等の多孔質材や繊維束などの形で
用いることが提案されているが、スポンジ等の多孔質材
の場合、これらの吸い上げ経路は真直ぐでなく、経路の
途中に液体、特に一般に用いられる水道水に含まれるカ
ルシウムやマグネシウム等の不純物が析出し該経路を塞
ぎ、吸い上げ能力を低下させるものであり、同様に繊維
束の場合にはこれらが密着していなければ毛細管を形成
できないが、この場合にもこうした繊維束の途中に析出
物が付着することで毛細管を塞ぐことになり、吸い上げ
能力を低下させる等の問題があった。
【0017】また、上記保液材等として、親水性高分子
材料を用いることなく、セラミック繊維束、ガラス繊維
束または微細なガラスバルーンを用いることを上記特開
平5−305257号公報において提案している。これ
らの保液材を用いる場合には、上述したような振動子を
腐食する物質を発生させることがないため、上記のよう
な問題を生ずることはない。
【0018】しかしながら、こうした硬質の保液材等を
用いる場合には、振動板と該保液材等とを接触振動させ
ると音が発生し、耳障りとなる問題があった。
【0019】したがって、今日までに加湿器などに利用
できる超音波霧化装置の給液構造として、十分な耐久性
を有し、かつ低い振動音を達成し得るものはないのが現
状である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、新規な超音波霧化装置およびその給液構造を提
供することにある。
【0021】本発明の他の目的は、従来の保液材等に代
えて、親水性を有し毛細管の目詰まりがなく耐久性に優
れ、振動板に対する腐食の問題がなく、かつ振動板との
接触振動による音の問題のない新規な導溶液材を備えて
なる超音波霧化装置およびその給液構造を提供するもの
である。
【0022】
【課題を解決するための部材】上記の問題点に鑑み、本
発明者らは、新規な導液部材を備えてなる超音波霧化装
置およびその給液構造について鋭意検討した結果、軟質
性で、振動板を腐食する物質を含有せず、親水性の(材
料または親水化処理された)中空糸束と、該中空糸束を
保束し得る軟質性で、かつ振動板を腐食する物質を含有
しない保束部材を用いて構成された導液部材を、従来使
用されていた含酢酸重合体からなる親水性高分子による
保液材等ないし硬質の保液材等の代替品として用いるこ
とにより、上記諸目的を達成することができることを知
り、この知見に基づき本発明を完成するに至ったもので
ある。
【0023】すなわち、本発明の目的は、(1) 吸液
端と霧化端を有し、該吸液端が液体供給源に浸漬され、
該霧化端が該振動板に接触する位置から該振動板と接触
ないし微小な間隔を隔てて対面する位置に設けられた導
液部材を用いて構成された圧電振動子に穴あき振動板を
固着してなる超音波霧化装置の霧化用の液体を供給する
構造において、前記導液部材が、中空糸束と該中空糸束
を保束する保束部材を用いて構成されたものであること
を特徴とする超音波霧化装置給液構造により達成され
る。
【0024】また、本発明は、(2) 中空糸束を構成
する中空糸が、軟質性で、振動板に対する腐食性物質を
含有せず、かつ親水性であることを特徴とする上記
(1)に示す超音波霧化装置給液構造によっても達成さ
れる。
【0025】さらに、本発明は、(3) 中空糸束を構
成する中空糸の本数が、10〜50000本の範囲であ
る上記(1)または(2)に示す超音波霧化装置給液構
造によっても達成される。
【0026】さらにまた、本発明は、(4) 中空糸束
を構成する個々の中空糸の膜厚が8〜100μmである
ことを特徴とする上記(1)ないし(3)のいずれかに
示す超音波霧化装置給液構造によっても達成される。
【0027】また、本発明は、(5) 中空糸束を構成
する個々の中空糸の内径が100μm〜3mmであるこ
とを特徴とするに上記(1)ないし(4)のいずれかに
示す超音波霧化装置給液構造よっても達成される。
【0028】さらに、本発明は、(6) 保束部材が、
軟質性で、かつ振動板に対する腐食性物質を含有しない
ものであることを特徴とする上記(1)ないし(4)の
いずれかに示す超音波霧化装置給液構造によっても達成
される。
【0029】なお、本発明の他の目的は、(7) 圧電
振動子に穴あき振動板を固着してなる超音波霧化装置に
おいて、吸液端と霧化端を有し、該吸液端が液体供給源
に浸漬され、該霧化端が該振動板に接触する位置から該
振動板と接触ないし微小な間隔を隔てて対面する位置に
設けられた導液部材を用いて構成された霧化用の液体を
供給する構造を有し、該霧化用の液体を供給する構造の
導液部材が、中空糸束と該中空糸束を保束する保束部材
を用いて形成されたものであることを特徴とする超音波
霧化装置により達成される。
【0030】
【作用】本発明に係る超音波霧化装置およびその給液構
造では、従来の保液材等に代えて、親水性に優れ、振動
板に対する腐食の問題がなく、かつ振動板との接触振動
による音の問題のない新規な導液部材を備えてなる超音
波霧化装置およびその給液構造を用いた以外は、該超音
波霧化装置およびその給液構造に関しては、従来技術で
説明した技術手段を利用することができるものであり、
以下に本発明に係る超音波霧化装置およびその給液構造
につき図面を用いて説明する。
【0031】すなわち、図1は、本発明の一実施態様で
ある従来の保液材等に代えて本発明の導液部材を備えて
なる給液構造を有する超音波霧化装置の一例を示す概略
断面図である。また図2は、図1に示す超音波霧化装置
の給液構造部分の概略断面図である。なお、図1におい
て、従来の保液材に代えて導液部材を用いた以外は、先
に説明した図5と同様の構成を有するものである。ま
た、図1および図2に示す圧電振動子1、振動板2およ
びリード線53、54は、先に説明した図5〜図9に示
すものと同様の構造である。
【0032】図1では、先述の図5で説明した保液材4
に代えて導液部材20が設けられている以外は、図5と
同様の構造(構成)を有してなるものである。本実施態
様で用いた導液部材20を備えてなる給液構造は、図1
および図2に示すように、吸液端21と霧化端22を有
し、該吸液端21が液体供給源である貯液槽5に満たさ
れた液体10中に浸漬され、該霧化端22が振動板2に
接触する位置に設けられている。
【0033】該導液部材20は、中空糸束23と該中空
糸束23を保束する保束部材24とから構成されてい
る。このうち該中空糸束23を構成する中空糸25は、
軟質性で、振動板2に対する腐食性物質を含有せず、か
つ親水性であるセルロース製のもので、該中空糸の直径
dが500μmで、中空糸の膜厚が100μmで、中空
糸の内径φが400μmで、中空糸の長さが8cmのも
のであり、該中空糸束23は、該中空糸25を100本
が束ねられた構成である。また、該中空糸束23を保束
する保束部材24は、軟質性でかつ振動板2に対する腐
食性物質を含有しないシリコーン製のシーリング樹脂を
該中空糸束23を保束する際に固化させるものとした。
【0034】なお保束部材24を用いて該中空糸束23
を保束して得られる導液部材20は、該霧化端22〜
0.5ないし3cmの高さ(長さ)まで、保束部材24
によりシーリング固化して、導液部材20の霧化端22
の形状が、図6〜9で説明した振動板2の形状に対応す
べく、10×10mmの四角形に形成されているもので
ある。当該導液部材20の霧化端22は、図1および2
に示すように、貯液槽5の液体10の液面上に出てお
り、振動板2の下面に接触している。一方、導液部材2
0の吸液端23は、貯液槽5の液体10内に浸されてい
る。また導液部材20では、貯液槽5内の液体10を該
吸液端23の各中空糸25の中空内部空間(経路)を毛
細管現象を利用して外気と非接触の状態で他端の霧化端
22まで吸い上げ、該霧化端22を振動板2に接触する
位置に設けていることで振動板2の下面に液体10を安
定かつ継続的に供給し、振動板2の各微細な穴70の内
部にまで吸上げている。この状態で、電源部6より与え
られた電界により圧電振動子1を励振されることで、振
動板2を振動させ該振動板2の微細な穴70内部まで吸
上げられている液体10は、該穴70を通って振動板2
の上面に現れながら、均一に微粒化され霧となって、振
動板2の板面にほぼ垂直な外向方へ向けて放出されるも
のである。
【0035】また、図3は、本発明の他の実施態様を備
えた超音波霧化装置を示す概略図である。
【0036】図3に示すように、本実施態様での超音波
霧化装置は、貯液槽5から振動板2に至る経路(距離)
が長い場合の用途に適してなるものである。
【0037】図3では、図1および図2に示す態様の導
液部材20に替えて、中空糸束23と該中空糸束23を
保束する保束部材24とから構成されている導液部材2
0のうち、該中空糸束23を構成する中空糸25が、軟
質性で、振動板に対する腐食性物質を含有せず、かつ親
水性であるセルロース製のもので、該中空糸の直径dが
350μmで、中空糸の膜厚が50μmで、中空糸の内
径φが300μmで、中空糸の長さが5cmのものであ
り、該中空糸束23が、該中空糸25を500本束ねた
構成をとるものである。また、該中空糸束23を保束す
る保束部材24は、軟質性でかつ振動板2に対する腐食
性物質を含有しないポリウレタン製のシーリング樹脂を
該中空糸束23を保束する際に固化させ、また、同様に
ポリエチレン製の網材(ないしメッシュ生地)を用いて
外周部を保持したものである。
【0038】なお保束部材24を用いて中空糸束23を
保束して得られる導液部材20は、該中空糸束の一方の
端(霧化端側)〜0.5ないし3cmの高さ(長さ)ま
で、シーリング用の保束部材により固化し、導液部材の
霧化端の形状が、図6〜9で説明した振動板2の形状に
対応すべく、10×10mmの四角形に形成し、その他
の部分を保束するために、保束部材である網材を該中空
糸束の外周部全長にわたって巻き付けてなるものであ
る。さらにこうして形成された導液部材20の主要部
は、ウレタンゴム製のフレキシブルな筒体ケース31内
部に収納されている。また導液部材20の霧化端側は、
さらにハンドリングに便利なように霧化ノズルカバー3
2が取付けられている。
【0039】なお該導液部材20の霧化端を含む大部分
は、貯液槽5に満たされた液体10の液面上方から装置
本体外部に取り出されている。なお、霧化端と振動板と
の間の構成および導液部材20の吸液端と貯液槽5との
間の構成(位置関係等)は、図1におよび2に示したと
同様である(図示せず)。
【0040】こうした構成をとる本超音波霧化装置で
は、貯液槽5内の液体10は、導液部材20の吸液端2
1より毛細管現象によって中空糸束23を構成する極め
て細い各中空糸25の中空内部空間(経路)を通じて、
外気撥水性物質と非接触の状態で、他端の霧化端まで素
早く吸上げられ、該霧化端に接触されている振動板の各
微細な穴(図5〜9と同様の構造、図示せず)の内部に
まで達することができる。この状態で、電源部より与え
られた電界により圧電振動子を励振させ振動板を振動さ
せることで、該振動板の微細な穴の内部まで吸上げられ
ている液体10は、該穴を通って振動板の上面に現れな
がら、均一に微粒化されて霧となって、振動板の板面に
ほぼ垂直な外向方へ向けて放出されるものである。
【0041】なお、上記霧化ノズルカバー32の内部な
いし外表面部には、上述した振動板、圧電振動子、リー
ド線、電源部、スイッチおよび鍵盤からなるユニットも
同時に納められている。なお、このうちリード線、電源
部、スイッチおよび鍵盤に関しては、リード線を上記筒
体ケース31に収納させて、貯水槽5が納められている
装置本体まで配線し、該装置本体側に残りの電源部、ス
イッチおよび鍵盤を収納する方式をとるなど、こうした
個々の構成部材の実際的な配置に関しては、使用用途に
応じてなされる装置設計において、任意に決定されるも
のであり、上記実施態様に制限されるものではない。
【0042】なお、本発明に係る超音波霧化装置および
その給液構造は、上述してなる実施態様に限定されるも
のでなく、以下に説明するような他の多くの具体的な手
段によっても達成されるものである。
【0043】まず、導液部材に用いられる中空糸束を構
成する中空糸としては、(1)軟質性であり、(2)振
動板に対する腐食性物質を含有せず、(3)親水性のも
のであれば、特に制限されることなく利用することがで
きる。以下、(1)〜(3)の要件につき説明する。
【0044】まず、(1)軟質性である中空糸とは、振
動板と中空糸束とを接触振動させる際に音が発生し、耳
障りとならない程度の軟質材であって、超音波振動子に
比べて音響インピーダンスが低いものであれば特に制限
されるものでなく、従来品のようなガラスまたはセラミ
ックなどの硬質材を主成分としたものを除く意味であ
り、広く一般の軟質樹脂材を主成分とした中空糸束を利
用することができるものである。なお超音波振動子に比
べて音響インピーダンスが低いこととしたのは、超音波
振動子からの超音波が中空糸束を介して液体中に伝搬し
散失するのを抑制し、振動体を効率よく振動させること
ができることによる。
【0045】また、(2)振動板に対する腐食性物質を
含有しない中空糸とは、後述するように振動板として好
適に利用できる材質が制限されることから、該材質に対
する腐食性物質を含有しないことが該中空糸を造るうえ
で好適な条件の1つとされるものである。ただし、たと
え振動板に対する腐食性を有する物質であっても、該腐
食性物質が中空糸材料から液体への溶出などがされない
状態に結合されており、結果的に使用しても該振動板を
腐食することがないものであれば、本発明にいう振動板
に対する腐食性物質を含有しない中空糸に含まれるもの
である。したがって、従来品で問題となった含酢酸重合
体、例えば、酢酸セルロースやポリ酢酸ビニルなどのよ
うに、使用時に、振動板に対する腐食性物質であるCH
3 COOHやCH3 CHOなどを生成し、液体中に溶出
するものは本発明の中空糸として利用するのは望ましく
ない。
【0046】さらに、(3)親水性の中空糸とは、使用
する材料自体が親水性の材料である以外に、疎水性材料
を用いて中空糸を形成後、該中空糸の中空内部表面を親
水化処理することにより得られた中空糸であってもよ
い。
【0047】したがって、本発明の中空糸に用いること
ができる材料としては、まず親水性材料として、例え
ば、銅アンモニアセルロース、ポリビニルアルコール、
ポリメタクリル酸メチルおよびエチレン−ビニルアルコ
ール共重合体などが挙げられ、また疎水性材料として
は、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリフッ化ビ
ニリデンなどが挙げられる。こうした疎水性材料による
中空糸においては、中空糸形成後、中空内部表面を界面
活性剤、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコー
ルなどの親水性材料をコーティングするか、あるいは
N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、N−ビニルピロリドンのような水溶
性モノマーを主成分とする重合体を適当に架橋(グラフ
ト重合)するなどの方法を用いて親水化処理したもので
あってもよい。
【0048】このような中空糸は、例えば、以下のよう
にして製造されるものである。すなわち、上記中空糸の
材料を、例えば単軸押出機に供給して該材料を溶融混練
して押出したのち、紡糸装置に送り、口金装置の環状紡
糸孔からガス状雰囲気、例えば空気中に吐出させ、出て
きた中空状物を冷却固化液を収納した冷却槽に導入し、
該冷却固化液と接触させることにより冷却固化させる。
この場合、前記中空状物と冷却固化液との接触は、例え
ば、前記冷却槽の底部に貫通して下方に向って設けられ
た冷却固化液流通管内に前記冷却固化液を流下させ、そ
の流れに沿って前記中空状物を並流接触させることが望
ましい。流下した冷却固化液は、固化槽で受けて貯蔵
し、その中に前記中空状物を導入し、変向棒によって変
向させて該冷却固化液と充分接触させて固化させる。蓄
積してくる冷却固化液は、循環ラインより排出させ、循
環ポンプにより前記冷却槽へ循環する。続いて中空状物
は、ドライブロールによって熱処理装置に導かれる。該
ドライブロールと熱処理装置のローラーの間には張力が
働いており、中空状物に所定の割合の延伸が加えられ
る。熱処理装置内は、ヒーター等の加熱材によって所定
の温度条件に保たれており、中空状物は熱処理装置内の
各ローラー間を移動するあいだに熱処理され構造安定化
がはかられる。熱処理装置より導き出された中空状物は
捲取装置においてボビンに捲き取られ、中空糸として得
られる。なお、本発明の中空糸は、上記製造方法による
ものに制限されるものでなく、他の従来公知の製造技術
を適当に利用して得られたものを用いることができる。
【0049】こうして得られた中空糸の膜厚φは、通常
8〜100μm、好ましくは18〜60μm、より好ま
しくは20〜30μmの範囲である。該膜厚φが8μm
未満の場合には、輸送液量が減少し、、また、該膜厚φ
が100μmを越える場合には、紡糸速度が遅くなり、
中空糸のコストが高くなるため好ましくない。
【0050】また該中空糸の内径dは、通常100μm
〜3mm、好ましくは150μm〜2.5mm、より好
ましくは200μm〜2mmの範囲である。該内径dが
100μm未満の場合には、輸送液の絶対量が減少し、
また、該内径dが3mmを越える場合には、毛細管とし
ての機能が該内径の増大に比して低下する、すなわち、
毛細管内外の液面の高さの差hは、次に示す式、h=2
γcosθ/rρgで表される(式中、rは毛細管の半
径、ρは液体の密度、γは液体の表面張力、θは接触
角、gは重力加速度を表す)ため、貯液槽の水位よりも
振動子のほうがより高い位置に設置するか、あるいはよ
り高い位置で使用する必要がある場合などにおいては、
十分な吸上げ能力が発現されないため好ましくない。
【0051】次に、上述の中空糸により形成される中空
糸束に用いられる該中空糸の本数は、特に制限されるも
のでなく、用いる振動子の大きさに対応できる大きさに
束ねることができ、かつ必要な霧化量を供給できるよう
に適宜、上記中空糸の内径dおよび膜厚φを勘案して決
定されるものであるが、通常10〜50000本、好ま
しくは80〜20000本、より好ましくは200〜1
0000本である。該本数が10本未満の場合は、所望
の大きさの振動子に対応し得る大きさの中空糸束の霧化
端を形成することができず、また本数が50000本を
越える場合には、中空糸の内径dが超微細となり、振動
板に形成し得る微細な穴に対して小さくなり過ぎ、これ
以上に微細化することにより得られる効果が期待できな
いため好ましくない。
【0052】次に、上記導液部材に用いられる保束部材
としては、(1)軟質性であり、(2)振動板に対する
腐食性物質を含有しないものであれば、特に制限される
ことなく利用することができる。以下、(1)〜(2)
の要件につき説明する。
【0053】まず、(1)軟質性である保束部材として
は、振動板と該保束部材とを接触振動させる際に音が発
生し、耳障りとならない程度の軟質材であって、超音波
振動子に比べて音響インピーダンスが低いものであれ
ば、特に制限されるものでなく、例えば、エラストマ
ー、ゴム系素材、ポリウレタンなどを用いることができ
る。なお超音波振動子に比べて音響インピーダンスが低
いこととしたのは、超音波振動子からの超音波が保束部
材を介して液体中に伝搬し散失するのを抑制し、振動体
を効率よく振動させることができることによるためであ
る。
【0054】また、(2)振動板に対する腐食性物質を
含有しない保束部材とは、後述するように振動板として
好適に利用できる材質が制限されることから、該材質に
対する腐食性物質を含有しないことが該保束部材の好適
な条件の1つ言える。ただし、たとえ振動板に対する腐
食性を有する物質であっても、該腐食性物質が保束部材
から液体へ溶出等されない状態に結合、保持されてお
り、結果的に使用しても該振動板を腐食することがない
ものであれば、本発明にいう振動板に対する腐食性物質
を含有しない保束部材に含まれるものである。
【0055】次に、導液部材は、上述の中空糸束と該中
空糸束を保束する上述の保束部材を用いて構成されたも
のであり、吸液端と霧化端を有し、該吸液端が液体供給
源に浸漬され、該霧化端が該振動板に接触する位置から
該振動板と微小な間隔を隔てて対面する位置に設けられ
てなるものであればよい。
【0056】このうち、まず、導液部材を上述の中空糸
束と該中空糸束を保束する上述の保束部材を用いて構成
する手段としては、特に制限されるものでなく、例え
ば、図4に示す導液部材の保束形状を示す概略図に即し
て説明すれば、図4(a)は、中空糸束21の各中空糸
25の間隙を霧化端22を含む近傍部分につき保束部材
24としての高分子シーリング材で固定したものであ
り、図4(b)は、中空糸束21の各中空糸25の間隙
を霧化端22から吸液端までの全長にわたって保束部材
24としての高分子シーリング材で固定したものであ
り、図4(c)は、中空糸束21の各中空糸25の間隙
を霧化端22から吸液端23までの全長において、適当
な間隔をあけて保束部材24としての高分子シーリング
材で固定したものであり、図4(d)の例示は、上記図
4(a)〜(c)に示す導液部材20の保束部材24と
して、高分子シーリング材の代わりに、例えば、エラス
トマー、ゴム系素材、ポリウレタンなどの素材によるフ
レキシブルな紐材、網材、フィルム材およびメッシュシ
ート材などの外部保束に適した部材24で中空糸束21
の外周面を、各中空糸25の内部空間が押し潰れないよ
うに緩やかに束ねて保持し、ないし固定したもの(な
お、図4(d)には、図4(b)の形状パターンにおい
て保束部材を変更させたものを例示する)、などが挙げ
られる。
【0057】さらに必要に応じて、図4(e)に例示す
ように、上記図4(a)〜(d)で得られた導液部材2
0の主要部の外周部を覆う筒体ケース31に収納させて
用いてもよい(なお、図4(e)には、図4(a)を収
納させたものを例示する)。なお、この場合には、該筒
体ケースが振動板と接触振動して耳障りな音を発しない
ように、霧化端を含む近傍部分は、該筒体ケースで覆わ
れていない形状とするか、あるいは該筒体ケース自身も
振動子を腐食する物質を含有せず、さらにフレキシブル
な材質や一定の強度を有する材質など使用用途に応じて
任意に選択適用されることが望ましい。さらに上記に例
示したように、霧化端を含む近傍部分は、振動板と接触
振動差せるため、該振動に抗する一定の強度を保持する
必要上、好ましくは、該導液部材の少なくとも霧化端を
含む近傍部分については、高分子シーリング材(ポッテ
ィング材)による保束部材で固定した形状のものが望ま
しい。
【0058】さらに上記導液部材の形成方法につき、上
述の図4(a)に示す導液部材の形成を例にとって説明
する。
【0059】図4(a)の導液部材の形成方法は、上述
の高分子シーリング材として、例えば、1成分系ないし
2成分系のシリコーン(ゴム)、変性シリコーン、ポリ
ウレタン、ポリサルファイトなどを霧化端を含む近傍部
分(霧化端〜0.5ないし3cm)に遠心注入法を利用
して流し込み、硬化させることにより作られる。さらに
詳述すれば、まず、実際の霧化端よりも長い中空糸束を
用意し、この開口端を粘度の高い樹脂、例えば、ポリウ
レタンなどによって目止めをした後、適当な形状、例え
ば振動子形状に対応する形状の筒状体内に並べて位置せ
しめて固定し、この後、該筒状体の径以上の大きさのカ
バーで、該中空糸束の霧化端側を完全に覆って、該筒状
体の中心軸を中心に該筒状体を回転させながら霧化端側
の筒状体に設けたシーリング材注入口からシーリング材
を流入する。流し終って樹脂が硬化すれば、上記カバー
および筒状体を外してシーリング材の最端部を鋭利な刃
物で切断して霧化端に表われる各中空糸の中空部分が閉
塞されることなくすべて開口するようにでき、また霧化
端を含む近傍部分の各中空糸の間隙は上述の保束部材で
隙間なく固定されたものが形成されることになる。この
他にも、例えば、電線(中空子束)を被覆すると同様の
手法による被覆処理によっても形成することができ、ま
た、シーリング材との離型性のあるフィルム材にシーリ
ング材を塗布し、硬化前に中空糸を該フィルム上に並
べ、これを巻き上げた状態で、室温下で24時間放置し
て硬化させた後、外側のフィルム材を剥がすことによっ
ても形成することができる。さらに、上述の導液部材の
保束形状を図4に示す断面円形のものでなく、断面四角
形のものを形成する方法としては、例えば、断面凹状で
表面がテフロン加工されているような型に、予め保束部
材として高分子シーリング材、例えば、シリコーン、変
性シリコーン、ポリウレタン、ポリサルファイトなどを
塗布して硬化させて薄膜を形成した後、該薄膜の上の該
型に中空糸を並べて中空糸束として形を整えた後、該型
内全体に上記保束部材を注入し、(必要により、減圧下
で脱気した後)室温下で24時間放置して硬化させ離型
することにより、各中空糸の間隙は上述の保束部材で隙
間なく固定された断面四角形の導液部材を形成すること
ができるものである。なお、導液部材の形成方法につい
ては、上記に例示した方法に制限されるものでなく、従
来公知のシーリングないし外部保束技術を幅広く適用す
ることができるものである。
【0060】次に上述したように、中空糸束と保束部材
を用いて構成された導液部材は、(1)吸液端と霧化端
を有し、(2)該吸液端が液体供給源に浸漬され、
(3)該霧化端が該振動板に接触する位置から該振動板
と微小な間隔を隔てて対面する位置に設けられてなるも
のである。以下、(1)〜(3)の要件につき説明す
る。
【0061】まず、(1)吸液端と霧化端を有する導液
部材とは、該導液部材の両端がそれぞれ「吸液」および
「霧化」の目的を達することができる手段として、吸液
端と霧化端とを連通する毛細管を有し、該毛細管の両端
が「開口」されているものを言う。すなわち、該導液部
材の中空糸束を構成する各中空糸の中空部分が吸液端か
ら霧化端まで連通された毛細管に相当し、両端の該中空
部分が「開口」部分に相当するものである。これにより
該中空糸の内部細管を毛細管現象によって素早く液体吸
上げが可能となると同時に、従来の保液材で問題となっ
ていた長期間外気に晒されることで表面に外気中の撥水
性物質が付着することによる液体吸上げ能力の低下をき
たす問題も回避できるものである。
【0062】また、中空糸束の各中空糸の間隙を高分子
シーリング材で固定して得られた霧化端において中空糸
の中空部分である「開口」部分の占める割合(開口率)
は、特に制限されるものでないが、通常3〜90%、好
ましくは5〜80%、より好ましくは10〜70%の範
囲である。該開口率が3%未満では、該中空糸をシーリ
ングしている保束部材が多くなり過ぎ、振動板に形成さ
れたすべての穴に均質に液体を供給するのが困難となる
ため好ましくなく、また開口率が90%の場合とは、該
中空糸の霧化端の断面形状を円としたときに各中空糸を
隣接させて束ねた場合に形成される間隙が最小となる時
のもの(理論上の最大値)であり、これよりも該開口率
を大きくすることはできないものである。
【0063】次に、(2)導液部材の吸液端を液体供給
源に浸漬されるのは、吸液端を通じて、連続して安定的
に液体を吸上げる必要上、吸液端が液体が貯液されてい
る液体供給源に浸漬されるものであり、液体供給源とし
ては、図1に示すような貯液槽などを用いることができ
る。なお本発明の導液部材では、吸液端以外の該表面か
らの液体の吸上げを行うことは困難である。すなわち、
従来技術で用いていたような多孔質体(スポンジなど)
を用いる場合には、先述したような撥水性物質の該多孔
部分よりの侵入を許すこととなるため、該中空糸を多孔
質膜により形成することは好ましくないことによる。し
たがって、液体を吸上げるのは、該給液端に形成された
中空糸の中空細管による必要があるためであり、この観
点から、該給液端は、効率よく液体に浸されていること
が望ましく、通常は、上記貯液槽の底部近傍に設置する
のが良いが、該給液端を底部に固定するなどして、該給
液端の開口を塞ぐような態様は望ましくない。
【0064】また、該給液端の上部に液体に浮揚部材、
例えば、発泡材などを取り付け、液面の変動により該給
液端も液体内を上下動するようにしても良い。あわせて
導液部材の全長を短くし、吸液端および霧化端を共に液
面より僅かだけ下部および上部になるように位置させる
べく該浮揚部材を取り付けることで、液面の変動に関係
なくこれらの位置(液面からの高さ)関係を常に一定に
保持することができるため、比較的中空糸の内径の大き
い、毛細管現象による吸上げ能力の低い(ただし吸上げ
量は大きい)中空糸であっても好適に利用することがで
きるので、液体の利用効率が良く、また加湿能力も効果
的に高めることができる。この場合には、霧化端も上下
動するため、これに追随して移動できるように圧電振動
子に固着された穴あき振動板などを上下方向にスライド
できる機構を設ける必要がある。
【0065】さらに、(3)導液部材の霧化端を、振動
板に接触する位置から振動板と微小な間隔を隔てて対面
する位置の範囲内に設けるのは、上述の給液端から毛細
管現象により中空細管内を該霧化端まで吸上げられた液
体を、接触させることで振動板側に供給するためであ
る。なお、該霧化端での液面は、通常、細管壁が高く細
管中央部が低くなっているため、該霧化端と微小な間隔
を隔てて対面する位置に振動板を設けた場合、静止状態
では振動板に液体を供給することはできないが、振動板
を作動状態、すなわち振動させている状態では、該振動
板が霧化端と周期的に接触し、この際に表面張力等の働
きにより振動板下面(および穴の内部)まで瞬時に液体
を吸上げて振動板側に液体を供給することができる。
【0066】この場合、導液部材の霧化端を振動板に接
触する位置から振動板と微小な間隔を隔てて対面させ
て、好適に機能させ得ることのできる距離(間隔)は、
振動板振幅の大きさなどにより異なることから、使用態
様に応じて適宜決定されるものではあるが、通常1mm
以下、好ましくは0.5mm以下、より好ましくは0.
1mm以下である。
【0067】次に本発明に用いられる圧電振動子は、上
述の実施態様である圧電振動子に制限されるものでな
く、(1)結晶に加えられた歪みや応力に比例する電圧
を生じ(直接圧電効果)、また与えられた電界に比例し
た歪みを生じる(逆圧電効果)現象の総称で、電界と歪
みの向きとが対応する圧電現象(piezoelectric phenome
na) あるいは誘電体に与えられた電界の2乗に比例する
歪みを生ずる現象で、歪みの向きは電界の正負に関係な
いが、直流バイアス電界を与えておけば、さらにこれに
加わる電界の向きに対応する歪みを発生させることがで
きる電歪現象(electrostriction)を利用した振動子の総
称とされる圧電振動子に加え、(2)強磁性体を磁化す
ると磁界の方向に歪みを生ずる現象と、磁化された物体
に歪みまたは応力が加わるとその磁束密度が変化する現
象(逆磁歪現象)の総称である磁歪現象(magnetostrict
ion)を利用した磁歪振動子を含む、超音波の放射や受信
を行う電気音響素子たる超音波振動子であればよい。通
常、上記圧電振動子は、周波数の高い領域、磁歪振動子
は周波数の低い領域で用いられ、その境界は約100k
Hzである。
【0068】上記圧電振動子の材料としては、例えば、
水晶、ニオブ酸リチウム(LiNbO3 )などの単結晶
やチタン酸バリウム、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)
などのセラミックス、圧電性高分子材料としてのポリフ
ッ化ビニリデン(PVDF)などが挙げられるが、成形
が容易でキュリー温度(材料が圧電性を失う臨界温度)
が高く(300℃)、安定で圧電効果が大であるため、
ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)が望ましい。
【0069】また、上記磁歪振動子の材料としては、例
えば、ニッケル、アルフェロ(鉄とアルミニウム合金)
のような金属材料、Ni−Cu−Co系フェライトのよ
うな焼結体などが挙げられる。フェライトは比抵抗が高
く、渦電流損失がほとんどないので、内部に交流磁束を
通すことが可能で、所定の形に成形したブロックを用い
ることができる便利さがあるため好適である。
【0070】さらに、与えられたエネルギーの変換効率
を高めるため、超音波振動子は機械的共振の尖鋭度
(Q)を大きくし、共振周波数で使用することが望まし
い。この共振周波数fは、圧電振動子では振動モードが
厚み方向振動となることから、f=N/tで表される
(tは振動子の厚み、Nは振動モードと材質により定ま
る周波数定数である)ものである。さらに、該振動子の
特性を示す電気機械結合係数(与えられた電気入力に対
する機械的出力への変換量の割合の平方根で、電気−機
械変換能力を示す)についても、より係数の大きな材質
を選択することが望ましいものである。
【0071】また、本発明に用いられる振動板として
は、上述の振動子の励振により、該振動子との接合部が
剥離や亀裂などの損傷をおこすことなく接合できる材質
であって、さらに該振動板には微細なすり鉢上の穴を複
数設ける必要上、加工性に優れた材質を用いることが望
ましく、例えば、ニッケル、タングステン、モリブデ
ン、銅、アルミニウム、チタン、鉄、シリコンおよびこ
れらの合金などを用いることができる。
【0072】また振動板の大きさおよび形状、例えば、
面形状、例えば四角形、円形などは、特に制限されるも
のでなく、使用用途に応じて適宜決定されるものであ
る。また該振動板の厚さは、該振動板が液体粒子を好適
に外部に放出して霧化させるのに必要な弾性振動を付与
できるように、通常0.01〜0.3mm、好ましくは
0.03〜0.2mm、より好ましくは0.05〜0.
1mmの範囲である。
【0073】また、該振動板に形成される複数の微細な
すり鉢状の穴は、上述した実施態様に制限されるもので
なく、使用用途に応じて適宜決定されるものであるが、
入口側の直径としては、通常0.02〜0.6mm、好
ましくは0.06〜0.4mm、より好ましくは0.1
〜0.2mmの範囲であり、出口側の直径は、通常0.
002〜0.06mm、好ましくは0.006〜0.0
4mm、より好ましくは0.01〜0.02mmの範囲
である。また振動板の厚さ方向の軸線に対するすり鉢状
の穴の傾斜角は、通常0°を越えて70°以下、好まし
くは30〜60°、より好ましくは40〜50°の範囲
であり、必ずしも「すり鉢状」に形成されている必要は
なく、例えば、「釣鐘状」のように入口側から出口側に
向けて穴が狭まっているものもであってもよい。上記範
囲内で複数の微細なすり鉢状の穴を形成することによ
り、液体が各穴を通過するとき各穴の液体の通過面積
は、その入口側から出口側に向けて減少するから、液体
は、振動子による励振を受けて振動されている振動板の
該穴を通過する段階で絞り作用を受け、微小でかつ均一
な粒子となって穴の出口側に流出する。すなわち、絞り
作用と弾性振動作用を受けて、各穴から外部(例えば、
空気中)に放出(発散)される粒子群は、効率よく霧化
されることとなるものである。逆に、上記範囲を外れる
場合には、上記作用効果が不十分となるため、液体を微
小でかつ均一な粒子として霧化させることができないた
め好ましくないものである。また、上記穴の配列として
は、特に制限されるものでなく、使用用途に応じて適宜
決定されるものであるが、振動板に等しいピッチ、通常
0.04〜0.6mm、好ましくは0.06〜0.4m
mの間隔で配列されることが望ましい。
【0074】なお上記振動板に形成する複数の微細なす
り鉢状の穴の処理加工方法としては、特に制限されるも
のでなく、従来公知の微細な穴あけ処理加工技術を利用
することができるものであり、例えば、用いる振動板
(ニッケル材)上に適当なレジスト材を積層し、該レジ
スト材にホトマスク上の微細な穴のパターンを転写し、
薬品処理して該微細な穴のパターンを形成した後、レジ
スト側よりケミカルエッチングによる等方性エッチング
を行うことですり鉢状の穴をあける、いわゆるケミカル
エッチングによる穴あけ法などを用いることにより、上
述したような規則性を有する穴を振動板に付与すること
ができるものである。
【0075】さらに、本発明に用いられる液体として
は、特に制限されるものでなく、使用用途に応じて適宜
選択されるものであるが、加湿器など人が呼吸により吸
気するおそれがある場合には、水を用いるのが望ましい
が、より望ましくは、こうした水に含まれるカリウムや
マグネシウムなどのイオンを除去したものが望ましい。
これらは長期間使用する間に該振動板の穴に析出し、目
詰まり生じるおそれがあるためである。なお、上記液体
には、上述の導液部材の内部中空壁面に対する接触角を
低減させ、濡れ性を高める目的で少量の界面活性剤など
を添加してもよい。
【0076】なお、上記に説明した以外の本発明の構成
要件、例えば、電源部、鍵盤およびスイッチ機構、リー
ド線などの装置配線、装置本体および本体フタ構造など
については、特に制限されるものでなく、先述の従来技
術および広く従来公知の当該技術を適当に組み合わせて
用いることができる他、これら以下にも、センサ等によ
る各種制御機構などを適当に組み合わせて用いることは
任意である。
【0077】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。
【0078】実施例1 図1に示す本発明に係る超音波霧化装置を用いて、
(1)導液部材による液体の吸上げ能力の測定、(2)
導液部材の耐久性および導液部材に対する振動子の耐腐
食性の測定、並びに(3)導液部材と振動板との接触振
動による振動音の測定を行った。
【0079】(1)導液部材による液体(水)の吸上げ
能力の測定 図1における本発明に係る装置において、貯液槽5の貯
水量を変化させて、貯液槽5の水面から該導液部材20
の霧化端22まで高さを変化させて、水が該霧化端22
にまで吸上げられる限界の高さを測定した。また貯液槽
5の水面から該導液部材20の霧化端22までの高さを
2cmとして、吸液端から霧化端まで(全長5cmの導
液部材を使用)水が吸上げられるまでに要する時間を測
定した。
【0080】得られた結果を表1に示す。
【0081】(2)導液部材の耐久性および導液部材に
対する振動子の耐腐食性の測定 図1における本発明に係る装置を10〜1000時間、
連続的に(途中、貯液槽5へ水を補給しつつ)動作させ
て、使用による導液部材の耐久性および使用による導液
部材の含有成分の溶出などによるニッケル製の振動子2
の耐腐食性を測定した。
【0082】得られた結果を表2に示す。
【0083】(3)導液部材と振動板との接触振動によ
る振動音の測定 図1における本発明に係る装置を動作させて、導液部材
と振動板との接触振動による振動音(本実施例では、振
動音以外に動作時に該装置から発生するすべての音が含
まれているが、ここでは「振動音」として計測した。)
を該装置から一定の距離離れた位置において、精密騒音
計を用いて計測した。
【0084】得られた結果を表3に示す。
【0085】比較例1 図5に示す従来の超音波霧化装置を用いて、実施例1と
同様にして、(1)導液部材による液体の吸上げ能力の
測定、(2)導液部材の耐久性および導液部材に対する
振動子の耐腐食性、並びに(3)導液部材と振動板との
接触振動による振動音の測定を行った。
【0086】(1)保液材による液体(水)の吸上げ能
力の測定 導液部材に代えて従来の保液材として酢酸セルロースの
スポンジを用いた以外は、実施例1と同様にして、水が
保液材の上端(霧化端)にまで吸上げられる限界の高さ
を測定すると共に、保液材の下端(吸液端)から上端
(霧化端)まで(全長5cmの保液材を使用)水が吸上
げられるまでに要する時間を測定した。
【0087】得られた結果を表1に示す。
【0088】
【表1】
【0089】(2)保液材の耐久性および保液材に対す
る振動子の耐腐食性の測定 導液部材に代えて従来の保液材として酢酸セルロースの
スポンジを用いた以外は、実施例1と同様にして、使用
による保液材の耐久性および使用による保液材の含有成
分の溶出などによるニッケル製の振動子2の耐腐食性を
測定した。
【0090】得られた結果を表2に示す。
【0091】
【表2】
【0092】(3)保液材と振動板との接触振動による
振動音の測定 導液部材に代えて従来の保液材として酢酸セルロースの
スポンジを用いた以外は、実施例1と同様にして、保液
材と振動板との接触振動による振動音(本比較例では、
振動音以外に動作時に該装置から発生するすべての音が
含まれているが、ここでは「振動音」として計測し
た。)を該装置から一定の距離離れた位置において、精
密騒音計を用いて計測した。
【0093】得られた結果を表3に示す。
【0094】
【表3】
【0095】
【発明の効果】本発明に係る超音波霧化装置では、給液
構造に従来の保液材等に替えて導液部材を用いることに
より、液体の吸上げ能力に優れ、導液部材の優れた耐久
性および振動子に対し腐食の問題がなく、さらに導液部
材と振動板との接触振動による振動音の低減を達成する
ことができる。
【0096】また、本発明では、導液部材に高い液体吸
上げ能力がある中空糸束およびこれを束ねる保束部材と
して柔軟性に優れたゴム系素材等を用いているため、該
導液部材を長く延長できるため、該導液部材の霧化端を
かなりの自由度をもって引き回すことができるため、美
顔用のモイスチャライザーなどへの応用も期待できるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様である従来の保液材等に
代えて本発明の導液部材を備えてなる給液構造を有する
超音波霧化装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】 図1に示す超音波霧化装置の給液構造部分の
概略断面図である。
【図3】 本発明の他の実施態様を備えた超音波霧化装
置を示す概略図である。
【図4】 超音波霧化装置の給液構造部分の導液部材の
保束形状を示す概略図である。
【図5】 従来(特開平4−322290号公報に開
示)の超音波霧化装置の一例を示す断面概略図である。
【図6】 図5に示す圧電振動子と振動板とからなる超
音波励振器部分を示す拡大側面概略図である。
【図7】 図5に示す圧電振動子と振動板とからなる超
音波励振器部分の拡大平面概略図である。
【図8】 図7における振動部の部分拡大平面図であ
る。
【図9】 図7における振動部の板面に垂直な平面で切
断したときに現れる振動部の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1…圧電振動子、 2…振動板、3
…支持板、 4…保液材、5…
貯液槽、 6…電源部、7…ス
イッチ、 8…鍵盤、9…本体フ
タ、 10…液体、20…導液部
材、 21…吸液端、22…霧化
端、 23…中空糸束、24…保
束部材、 25…中空糸、31…筒
体ケース、 32…霧化ノズルカバ
ー、41…超音波霧化装置、 50…圧電
磁器、51、52…Au電極、 53、5
4…リード線55…固着部、 5
6…振動部、70、70a〜40g…穴、

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸液端と霧化端を有し、該吸液端が液体
    供給源に浸漬され、該霧化端が該振動板に接触する位置
    から該振動板と接触ないし微小な間隔を隔てて対面する
    位置に設けられた導液部材を用いて構成された圧電振動
    子に穴あき振動板を固着してなる超音波霧化装置の霧化
    用の液体を供給する構造において、 前記導液部材が、中空糸束と該中空糸束を保束する保束
    部材を用いて構成されたものであることを特徴とする超
    音波霧化装置給液構造。
  2. 【請求項2】 前記中空糸束を構成する中空糸が、軟質
    性で、振動板に対する腐食性物質を含有せず、かつ親水
    性であることを特徴とする請求項1に記載の超音波霧化
    装置給液構造。
  3. 【請求項3】 前記中空糸束を構成する中空糸の本数
    が、10〜50000本の範囲である請求項1または2
    に記載の超音波霧化装置給液構造。
  4. 【請求項4】 前記中空糸束を構成する個々の中空糸の
    膜厚が8〜100μmであることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれか1項に記載の超音波霧化装置給液構
    造。
  5. 【請求項5】 前記中空糸束を構成する個々の中空糸の
    内径が100μm〜3mmであることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれか1項に記載の超音波霧化装置給
    液構造。
  6. 【請求項6】 前記保束部材が、軟質性で、かつ振動板
    に対する腐食性物質を含有しないものであることを特徴
    とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の超音波
    霧化装置給液構造。
  7. 【請求項7】 圧電振動子に穴あき振動板を固着してな
    る超音波霧化装置において、 吸液端と霧化端を有し、該吸液端が液体供給源に浸漬さ
    れ、該霧化端が該振動板に接触する位置から該振動板と
    接触ないし微小な間隔を隔てて対面する位置に設けられ
    た導液部材を用いて構成された霧化用の液体を供給する
    構造を有し、 該霧化用の液体を供給する構造の導液部材が、中空糸束
    と該中空糸束を保束する保束部材を用いて形成されたも
    のであることを特徴とする超音波霧化装置。
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