JPH0868898A - 反射鏡およびその製造方法 - Google Patents

反射鏡およびその製造方法

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JPH0868898A
JPH0868898A JP6203921A JP20392194A JPH0868898A JP H0868898 A JPH0868898 A JP H0868898A JP 6203921 A JP6203921 A JP 6203921A JP 20392194 A JP20392194 A JP 20392194A JP H0868898 A JPH0868898 A JP H0868898A
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glass
mirror
ray
reflecting mirror
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JP6203921A
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Katsuhiko Murakami
勝彦 村上
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    • G03F7/702Reflective illumination, i.e. reflective optical elements other than folding mirrors, e.g. extreme ultraviolet [EUV] illumination systems
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 X線などの照射光による熱変形を充分小さく
抑えることのできる反射鏡を提供する。 【構成】 線膨張率が1×10-7/K以下であるインバ
ー製の基板1と、この基板1の表面に形成され表面を光
学的に平滑に研磨されたガラス製薄板2とを備える。X
線光学系に使用する場合には、薄膜2の表面に所定波長
のX線を反射する多層膜4を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、X線縮小投影露光装置等のX線光学系やX線
以外の波長域の光線の光学系に用いられる反射鏡および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化に伴
い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を
向上させるために、従来の紫外線に代わってこれより波
長の短いX線を使用した投影リソグラフィー技術が開発
されている。この技術に使用されるX線投影露光装置
は、主としてX線源、照明光学系、マスク、結像光学
系、ウェファーステージ等により構成される。
【0003】X線源には、放射光光源またはレーザープ
ラズマX線源が使用される。照明光学系は、斜入射ミラ
ー、多層膜ミラー、および所定の波長のX線のみを反射
または透過させるフィルター等により構成され、マスク
上を所望の波長のX線で照明する。マスクには透過型マ
スクと反射型マスクとがある。透過型マスクは、X線を
良く透過する物質からなる薄いメンブレンの上にX線を
吸収する物質を所定の形状に設けることによってパター
ンを形成したものである。一方、反射型マスクは、例え
ばX線を反射する多層膜上に反射率の低い部分を所定の
形状に設けることによってパターンを形成したものであ
る。このようなマスク上に形成されたパターンは、複数
の多層膜ミラーで構成された投影結像光学系により、フ
ォトレジストが塗布されたウェファー上に結像してその
レジストに転写される。なお、X線は大気に吸収されて
減衰するため、その光路は全て所定の真空度に維持され
ている。
【0004】X線の波長域では、透明な物質は存在せ
ず、また物質表面での反射率も非常に低いため、レンズ
やミラーなどの通常の光学素子が使用できない。そのた
め、X線用の光学系は、反射面に斜め方向から入射した
X線を全反射を利用して反射させる斜入射ミラーや、多
層膜の各界面での反射光の位相を一致させて干渉効果に
よって高い反射率を得る多層膜ミラー等により構成され
ている。
【0005】斜入射光学系は収差が大きいために回折限
界の解像力を得ることはできない。一方、多層膜ミラー
はX線を垂直に反射することが可能であり、回折限界の
X線光学系を構成することが可能である。したがって、
X線投影露光装置の結像光学系は、すべて多層膜ミラー
で構成される。
【0006】このようなX線多層膜ミラーは、シリコン
のL吸収端(12.3nm)の長波長側でモリブデンとシリコ
ンからなる多層膜を用いたときに最も高い反射率が得ら
れるが、波長13〜15nmでは入射角によらず70%程度であ
る。シリコンのL吸収端よりも短波長側では、垂直入射
で30%以上の反射率が得られる多層膜は開発されていな
い。多層膜ミラーの基板材料には、形状精度が高く表面
粗さの小さい加工が可能な、石英等のガラス材料が用い
られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなX線投影
露光装置において、実用的なスループット(例えば、8
インチウェファーで30枚/1時間程度)を得るために
は、結像光学系を構成する多層膜ミラーの表面には、あ
る程度の強度のX線(例えば、10mW/cm2程度)
が照射される必要がある。一方、多層膜ミラーの反射率
は最も高くても70%程度であり、残りは多層膜で反射
されずに吸収、透過、散乱される。散乱による損失はわ
ずかであり、多層膜を透過したX線はミラー基板により
完全に吸収される。すなわち、多層膜ミラーで反射され
なかったX線の大部分は多層膜ミラーに吸収されて、そ
のエネルギーは熱に変換される。この熱によって多層膜
ミラーの温度が上昇して熱変形を生じることになる。
【0008】一般に、光学系で回折限界の解像力を得る
ためには、光学系を構成するミラーやレンズの形状誤差
は使用する光の波長に比べて充分小さくしなければなら
ない。したがって、X線を用いた光学系においては、可
視光や紫外線を用いた光学系よりも、波長が短い分だけ
その許容誤差は厳しくなる。そのために、上記のような
X線の照射による多層膜ミラーの熱変形は、結像特性に
大きな影響を与えることになり設計通りの解像力が得ら
れなくなるおそれがある。
【0009】このような熱変形の影響を防ぐために、裏
面からミラーを冷却することが行われているが、充分な
効果を得ることはできない。また、X線光学系は真空中
で使用されるので、ミラーの表面からの放熱はほとんど
無い。
【0010】したがって、熱変形の影響を防ぐためには
ミラーへ入射するX線の強度を制限する他はなく、そう
するとX線投影露光装置のスループットが制限されてし
まう。すなわち、従来の技術ではX線投影露光装置の高
解像力と高スループットとを両立することができない。
【0011】以上ではX線光学系についてその問題点を
説明したが、反射鏡の熱変形にともなう問題は、X線の
波長域とは異なる波長域の光線を使用する光学系でも程
度の差はあっても生じる。
【0012】本発明は、X線などの照射光による熱変形
を充分小さく抑えることのできる反射鏡とその製造方法
を提供することを目的とする。
【0013】
【発明の概要】まず、X線光学系に使用する反射鏡を一
例として説明する。多層膜ミラーの表面にX線が照射さ
れたときのミラー表面の変形がどの程度の量になるかを
説明する。実際のミラーの変形は、その寸法形状により
大きく異なるので、正確に見積もるには有限要素法等に
よる計算が必要であるが、ここでは以下のような単純化
により変形のおおよその値を見積もることとする。
【0014】図2(a)に示すように、厚さdの基板の
裏面が一定温度の熱浴(裏面を冷却して一定温度に保つ
ことに相当する)に接しており、その表面の一部に定常
的な熱流束Q(照射されたX線のうち反射せずに基板に
吸収される分のエネルギー)が投入された時の、その部
分の基板に垂直方向(x方向)の伸び(または縮み)Δ
xを考える。ここでは、横方向の熱伝導は考えず、ま
た、X線はすべて表面で吸収されるとする。このとき基
板の内部には、図2(b)に示すように、x方向に一様
な温度勾配が生じるので、位置xでの温度(熱浴との温
度差)T(x)は、
【数1】 ただし、λは波長で与えられる。基板内の厚さδxの薄
い層の伸びΔ(δx)は、
【数2】 で与えられる。αは基板材料の熱膨張係数(線膨張率)
である。したがって、基板全体の伸びΔxは、
【数3】 となる。
【0015】図3に、種々の材料について、熱伝導率
と、熱膨張係数と、式(3)により計算した基板の熱変
形Δxとを示す。基板へ投入される熱流束Qは10mW
/cm2とした。X線投影露光装置において実用的な露
光領域の寸法を確保するためにはミラーの直径は200
mm程度は必要であり、ミラーの形状を精度良く維持す
るためには一般に厚さは直径の四分の一程度必要である
ので、基板の厚さdは50mmとする。図3からわかる
ように、紫外光を用いた投影露光装置の屈折光学系に広
く用いられている溶融石英では、45.3nmもの変形
を生じてしまう。これでは、使用するX線の波長(例え
ば13nm)よりも何倍も大きくなってしまうので論外
である。
【0016】一般に低熱膨張ガラスとして良く知られて
いるショット社のゼロジュアとコーニング社のULE
は、熱膨張率は小さいが、ガラスであるため熱伝導率は
小さい。一方、シリコンカーバイド(SiC)とシリコ
ン(Si)は、ガラスと比べて熱伝導率は大きいが、熱
膨張係数は大きい。これらの材料は、いずれも1〜数n
mの変形を生じることになる。
【0017】光学系の波面収差を波長の四分の一以内と
するレイリーの条件を用いると、光学系を構成するミラ
ー一枚あたりの形状精度は、
【数4】 以内に抑えなければならない。nは光学系を構成するミ
ラーの枚数であり、1/2を掛けてあるのは反射系であ
るためである。例えば4枚のミラーで構成された光学系
を波長13nmで使用する場合、1枚のミラーに許容さ
れる形状誤差は0.81nmとなる。ゼロジュア、UL
E、SiC、Siを基板に用いた場合には、熱変形量は
いずれもこの値よりも大きくなってしまう。したがっ
て、これらの材料を基板に用いたミラーで構成した光学
系では回折限界の解像力を得ることはできない。
【0018】金属は自由電子の寄与のために熱伝導率は
大きいが、一般に熱膨張係数も大きい。しかし、インバ
ー(Invar)型合金は磁歪の影響により著しく小さな熱
膨張係数を示す材料として知られており、具体的には、
Fe-Ni合金、Fe-Ni-Co合金、Fe-Co-Cr合金、Fe-Pt合金、
Fe-Pd合金、Zr-Nb-Fe合金、Cr-Fe-Sn合金、Mn-Ge-Fe合
金、Fe-B非晶質合金およびFe-Ni-Zr非晶質合金等があ
る。以下では、インバー型合金をインバーと称する。図
3より、インバーを基板に用いれば、X線照射による熱
変形量は0.1nm以下となり、上記の許容形状誤差と
比べて充分小さく抑えることが可能である。
【0019】しかしながら、金属は微細な結晶粒界が存
在するためその表面をナノメートルオーダーの平滑な表
面に研磨することは困難である。Alan G.Michette著のO
ptical Systems for X Rays (1986 Plenum Press, New
York)の74頁に、X線用のミラー材料の候補となる
物質について研磨加工により得ることできる表面粗さが
記されている。それによると、各材料で得られた最小の
表面粗さのrms値(二乗平均値)は、溶融石英とCV
D(Chemical Vapor Deposition)法で作製したSiC
で最も小さく0.4nmである。これらの材料は微細構
造を持たない非晶質物質なので平滑な表面を得ることが
できる。しかし、金属であるインバーでは2.8nm程
度の表面粗さまでにしか加工することができない。
【0020】X線用の多層膜ミラーの基板に必要な表面
粗さの大きさは次式により見積もることができる。
【数5】 ただし、R0は表面粗さが無いときの反射率 Rは表面粗さによる散乱損失があるときの反射率 σは表面粗さのrms値 λはX線の波長 θは斜入射角 λ=13nm、θ=90゜(垂直入射)としたときの、
表面粗さσに対するR/R0の値を図4に示す。この図
より明らかなように、表面粗さ0.4nmのSiCや溶
融石英を多層膜ミラーの基板に使用すれば、粗さが無い
理想的な場合の9割近い反射率が得られるが、表面粗さ
2.8nmのインバーを基板に使用した場合にはX線は
全く反射しなくなってしまう。
【0021】そこで本発明者らは、鋭意検討の結果、熱
変形の小さいインバーなどの金属製基板の表面に表面粗
さの小さいガラスを貼り合わせれば、熱変形と表面粗さ
のいずれも充分に小さいミラー基板を得ることができる
ことを見い出した。すなわち、本発明によるX線光学系
用反射鏡は、図1に示すように、インバー等の金属製基
板1の上にガラス製薄板2を貼り合わせて基板3を作製
し、その上にX線を反射する多層膜4を形成して構成さ
れる。この場合、熱変形を小さく抑えるためには、上側
(X線の入射してくる側)の材料の熱膨張係数が小さい
ことと、下側の材料の熱伝導率が大きいことが有効であ
る。
【0022】図5に、インバーの表面に各種のガラスを
貼り合わせた基板の熱変形Δxを示す。図3と同様に、
基板に投入される熱流束Qは10mW/cm2、基板全
体の厚さは50mmとした。インバーに厚さ20mm以
下のULEを貼り付けた場合と、インバーに厚さ5mm
以下のゼロジュアを貼り付けた場合には、許容される形
状誤差よりも熱変形を充分小さく抑えることができる。
溶融石英を貼り付ける場合は厚さを1mm以下にしなけ
ればならないので、インバーに貼り付けるガラスはUL
Eやゼロジュア等の低熱膨張ガラスが望ましい。なお、
X線用反射鏡として使用するためには、この表面にさら
にX線を反射するための多層膜を形成するが、この多層
膜の厚さは0.数μm以下しかないので、その熱変形は
無視することができる。
【0023】インバー等の金属にガラスを貼り付ける際
には、界面の熱接触が良好であることが必要である。接
着剤を用いて貼り付ける場合には、熱伝導率の良好な接
着剤を使用することが望ましい。金属とガラスを貼り合
わせるのに最も好ましい方法は、例えばJ.Appl.Phys.,4
0(1969)P3946に記載されている、陽極接合による方法で
ある。この方法は、図6に示すように金属とガラスを接
触させておき、金属側に正の電圧を印加して、界面に生
じた静電力によって両者を接合するものである。この方
法を用いれば、金属とガラスとは原子レベルで密着する
ので、熱接触は非常に良好であり接合の強度も高い。
【0024】
【実施例】以下、本発明による反射鏡の一実施例を説明
する。図1は、本発明の第1の実施例である反射鏡の図
である。本実施例では、インバー1にULE2を貼り付
けるとともに、ULE2の表面に多層膜4を形成するこ
とにより、直径200mm、曲率半径500mm、中心
厚さ50mmのX線多層膜反射ミラーを作製した。その
製造工程を順に説明する。
【0025】まず、インバーを研削加工して直径200
mm、中心厚さ30mm、表面が曲率半径500mmの
凹面で裏面が平面の金属製基板1を作製した。表面(ガ
ラスを接合する面)は、電解研磨加工により、表面粗さ
10nm(rms)以下の鏡面に仕上げた。これに貼り
付けるガラス製基板2は、材料にULEを用い、研削加
工と研磨加工により直径200mm、厚さ20mmで両
面が曲率半径500mmの凹面と凸面になるように加工
した。表面粗さは両面とも10nm(rms)以下の鏡
面に仕上げた。
【0026】次に、図6に示すような装置を用いて、こ
の金属製基板1とガラス製基板2を陽極接合した。ヒー
ター5の上に金属製基板1を置き、その上にガラス製基
板2を載せた。ヒーター5によりこれらを400℃に加
熱しておき、ガラス製基板2の表面に図のように電極6
を接触させ、直流電源7により金属製基板1とガラス製
基板2の間に1000Vの電圧を印加した。約5分間電
圧を印加し続けると金属製基板1とガラス製基板2は完
全に接合した。その後、ガラス製基板2の表面の仕上げ
研磨を行って、表面粗さが0.4nm(rms)になる
まで平滑にした。このようにして、インバーからなる金
属製基板1とULEからなるガラス製基板2を貼り合わ
せた反射鏡用の基板3を作製した。
【0027】最後に、イオンビームスパッタリングによ
り、モリブデン(Mo)とシリコン(Si)からなる周
期長6.7nm、積層数50層の多層膜4を基板3の表
面に形成してX線多層膜ミラーを完成した。この多層膜
ミラーは、裏面を冷却して一定温度に保っておけば、1
0mW/cm2の熱流束がその全面あるいは一部に入射
しても、熱変形は0.3nm以下であるので、波長13
nmのX線を用いて回折限界の光学系を構成することが
できる。
【0028】図7は、本発明の第2の実施例である反射
鏡の図である。本実施例では、インバー1にゼロジュア
2Aを貼り付けるとともに、ゼロジョア2Aの表面に多
層膜4を形成することにより、直径200mm、曲率半
径1000mm、中心厚さ50mmのX線多層膜反射ミ
ラーを作製した。その製造工程を順に説明する。
【0029】まず、インバーを研削加工して直径200
mm、中心厚さ45mmの円盤状の金属製基板1を作製
した。表面(ガラスを接合する面)は、電解研磨加工に
より、表面粗さ10nm(rms)以下の鏡面に仕上げ
た。これに貼り付けるガラス製基板2は、材料にゼロジ
ュアを用い、研削加工と研磨加工により直径200m
m、中心厚さ5mmで、表面が曲率半径1000mmの
凹面で裏面は平面になるように加工した。表面粗さは両
面とも10nm(rms)以下の鏡面に仕上げた。
【0030】次に、図6に示すような装置を用いて、上
述したと同様にして金属製基板1とガラス製基板2Aを
陽極接合し、さらにその表面の仕上げ研磨を行って、表
面粗さが0.4nm(rms)になるまで平滑にした。
このようにして、インバーからなる金属製基板1とゼロ
ジュアからなるガラス製基板2Aを貼り合わせた反射鏡
用の基板3を作製した。
【0031】最後に、上述したと同様にして、イオンビ
ームスパッタリングにより、モリブデン(Mo)とシリ
コンカーバイド(SiC)からなる周期長6.7nm、
積層数50層の多層膜4を基板3の表面に形成してX線
多層膜ミラーを完成した。この多層膜ミラーも第1の実
施例と同様に、裏面を冷却して一定温度に保っておけ
ば、10mW/cm2の熱流束がその全面あるいは一部
に入射しても、熱変形は0.3nm以下であるので、波
長13nmのX線を用いて回折限界の光学系を構成する
ことができる。
【0032】なお、以上の実施例では金属製基板とガラ
ス製基板を貼り合わせるのに陽極接合を用いたが、本発
明はこれに限定されることはなく接着剤等で貼り付けて
もかまわない。また、金属製基板1の材料はインバーに
限定されないが、X線光学系用反射鏡として使用する場
合には、熱膨張係数は1×10-7/K以下であることが
必要である。ガラス製基板2の材料もULEとゼロジュ
アに限定されない。低熱膨張ガラスであることが望まし
いが、熱膨張係数がそれほど小さくない材料を使用する
場合には厚さを薄くすれば良い。
【0033】なお、以上ではX線縮小投影露光装置の光
学系に用いる反射鏡を一例として説明したが、それ以外
のX線光学系反射鏡にも適用できる。また、X線の波長
域と異なる波長域の紫外光や赤外光などに用いる光学系
の反射鏡として使用しても同様の効果が得られる。この
場合、X線を反射する多層膜は不要である。また、使用
する金属製基板の熱膨張係数もX線光学系ほど小さい数
値は要求されず、たとえば、可視光に対して用いる場合
は5×10-6/K程度でよい。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明による反射鏡は、熱
膨張係数の小さい金属製基板の表面にガラス製薄板を貼
り合わせ、その表面を光学的に平滑に研磨してなるか
ら、X線などの入射光の吸収による反射鏡の熱変形を従
来の技術と比べて著しく小さく抑えることができ、高精
度の光学系を提供できる。請求項4の反射鏡のように線
膨張率が1×10-7/K以下である金属製基板を用い、
しかも非晶質物質の薄膜の表面にX線反射多層膜を形成
した反射鏡はX線光学系反射鏡として利用でき、たとえ
ばX線縮小投影露光装置に使用すれば、表面に高強度の
X線を照射しても熱変形によって光学系の結像特性が劣
化することがない。したがって、X線投影露光装置の解
像力を損なうことなくスループットを向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の反射鏡を示す図である。
【図2】基板の熱変形を説明する図である。
【図3】各種材料と熱伝導率、熱膨張係数、変形量を示
す図である。
【図4】基板の表面粗さによる多層膜ミラーの反射率の
低下を示す図である。
【図5】インバーに各種のガラス製薄板を貼り合わせた
基板の変形量を説明する図である。
【図6】本発明に用いられる陽極接合の方法を示す図で
ある。
【図7】本発明の第2実施例の反射鏡を示す図である。
【符号の説明】
1 金属製基板 2 ガラス製基板 3 反射鏡基板 4 多層膜 5 ヒーター 6 電極 7 直流電源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製基板と、この金属製基板の表面に
    貼り合わされ表面を光学的に平滑に研磨されたガラス製
    薄板とを具備することを特徴とする反射鏡。
  2. 【請求項2】 前記金属製基板の線膨張率が1×10-7
    /K以下であることを特徴とする反射鏡。
  3. 【請求項3】 前記金属製基板はインバー型合金で形成
    されることを特徴とする請求項1または2に記載の反射
    鏡。
  4. 【請求項4】 線膨張率が1×10-7/K以下である金
    属製基板と、この金属製基板の表面に貼り合わされ表面
    を光学的に平滑に研磨されたガラス製薄板と、このガラ
    ス製薄板に形成され所定の波長のX線を反射する多層膜
    とを具備することを特徴とする反射鏡。
  5. 【請求項5】 請求項1の反射鏡の製造方法において、
    少なくとも、金属製基板とガラス製薄板とを張り合わせ
    る工程と、該ガラス薄板の表面を光学的に平滑な表面に
    研磨する工程とを含むことを特徴とする反射鏡の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項4の反射鏡の製造方法において、
    少なくとも、金属製基板とガラス製薄板とを張り合わせ
    る工程と、該ガラス薄板の表面を光学的に平滑な表面に
    研磨する工程と、研磨工程の後に前記薄板の表面に所定
    の波長のX線を反射する多層膜を形成する工程とを含む
    ことを特徴とする反射鏡の製造方法。
  7. 【請求項7】 金属製基板とガラス製基板とを陽極接合
    により接合することを特徴とする請求項5または6に記
    載の反射鏡の製造方法。 〔特許請求の範囲〕 【0001】
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