JPH0866728A - 液圧成形装置及び液圧成形方法 - Google Patents

液圧成形装置及び液圧成形方法

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JPH0866728A
JPH0866728A JP6206846A JP20684694A JPH0866728A JP H0866728 A JPH0866728 A JP H0866728A JP 6206846 A JP6206846 A JP 6206846A JP 20684694 A JP20684694 A JP 20684694A JP H0866728 A JPH0866728 A JP H0866728A
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JP
Japan
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work
hydraulic chamber
hydraulic
chamber
pressure
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Application number
JP6206846A
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English (en)
Inventor
Shigeru Ishikawa
茂 石川
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0866728A publication Critical patent/JPH0866728A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21DWORKING OR PROCESSING OF SHEET METAL OR METAL TUBES, RODS OR PROFILES WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21D22/00Shaping without cutting, by stamping, spinning, or deep-drawing
    • B21D22/20Deep-drawing
    • B21D22/205Hydro-mechanical deep-drawing

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワークの伸び率以上の深絞り部を有する成形
品の成形加工に適した液圧成形装置及び成形方法を提供
することである。 【構成】 本発明に係る液圧成形装置は、ワークに液圧
を全面的に付与する主液圧室を下型ダイに設け、上記ワ
ークに接触して上記主液圧室を主液圧室と副液圧室に区
画自在のフローティングホルダを上下動自在に設けると
共に上方向へ押圧付勢自在に設け、前記ワークを主液圧
室内側へ押圧自在の上型ポンチを上下動自在に設け、前
記フローティングホルダと前記上型ポンチとによってワ
ークを挾持した後に上記ワークにスリットを付与するス
リット切刃を前記副液圧室内に設けてなるものである。
成形方法は、前記スリット切刃によりスリットを形成す
る前に副液圧室内の減圧を行い、かつ上記副液圧内の減
圧後に主液圧室内の液圧をさらに上昇して上記副液圧室
側のワークに主液圧室側への流れを生じせしめて成形加
工を行う液圧成形方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば水圧,油圧等の
液圧をワークに付与してワークを成形型(ポンチ)に押
し付けることにより、成形型に倣ってワークの成形加工
を行う液圧成形装置及び液圧成形方法に係り、さらに詳
細には、例えば大きな穴、窓などの空所を内側に有し、
かつワークの伸び率以上の深絞り部を有する成形品の成
形加工に適した液圧成形装置及び成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明に係る先行例として、例えば特開
昭63−13626号がある。この先行例においては、
中央部に柱部を備え、かつその外周にリング状ダイス穴
を備えたダイス上にドーナツ状のワークを載置した後、
上記リング状ダイス穴に挿脱される環状ポンチの内側に
備えた拘束プレートと上記環状ポンチの外側に配置した
ドーナツ状のブランクホルダでもって前記ワークをダイ
ス上に押圧固定し、その後、前記環状ポンチを前記リン
グ状ダイス穴に係合することによりワークの成形を行う
際、前記拘束プレートによる押え力とドーナツ状ブラン
クホルダによる押え力との内外の押え力を適宜に制御し
て、内側と外側からの材料の流れを制御することにより
リップスキンの成形加工を行う構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記先行例の構成にお
いては、ワークの成形前に中央部に穴を加工するもので
あるから、穴加工用の切断型及び切断作業が必要であ
り、余分な型費と作業工数が必要であるという問題点が
ある。
【0004】また、環状のポンチの内側に拘束プレート
を配置する構成であるから、型構造が複雑でポンチ強度
が低下し、かつ型費も高くなるという問題がある。
【0005】さらに、先行例の構成においては、内側及
び外側からの材料の流れを均一化することが難しく、次
工程にトリミング工程を必要とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述のごとき従
来の問題に鑑みてなされたもので、本発明に係る液圧成
形装置は、ワークを支持するワーク支持面を上部に備え
た下型ダイに、上記ワークに液圧を全面的に付与する主
液圧室を設け、上記ワークに接触して上記主液圧室を主
液圧室と副液圧室に区画自在のフローティングホルダ
を、前記主液圧室内に上下動自在に設けると共に上方向
へ押圧付勢自在に設け、前記主液圧室内の液圧に抗して
ワークを主液圧室内側へ押圧自在の上型ポンチを上下動
自在に設け、前記フローティングホルダと前記上型ポン
チとによってワークを挟持した後に上記ワークにスリッ
トを付与するスリット切刃を前記副液圧室内に設けてな
るものである。
【0007】また、液圧成形装置は、フローティングホ
ルダとワークとの接触圧とを検出するセンサを備えてい
るものである。
【0008】さらに、液圧成形装置は、フローティング
ホルダがワークに接触する接触面にシール部を備えてい
るものである。
【0009】さらに、また、液圧成形装置は、スリット
切刃の両端付近は円弧状に形成してあり、かつ端部は内
方向に指向してあるものである。
【0010】本発明に係る成形方法は、ワークを支持す
るワーク支持面を上部に備えた下型ダイに、上記ワーク
に液圧を全面的に付与する主液圧室を設け、上記ワーク
に接触して上記主液圧室を主液圧室と副液圧室とに区画
自在のフローティングホルダを、前記主液圧室内に上下
動自在に設けると共に上方向へ押圧付勢自在に設け、前
記主液圧室内の液圧に抗してワークを主液圧室内側へ押
圧自在の上型ポンチを上下動自在に設け、前記フローテ
ィングホルダと前記上型ポンチとによってワークを挟持
した後に上記ワークにスリットを付与するスリット切刃
を前記副液圧室内に設けてなる液圧成形装置によってワ
ークの成形加工を行う液圧成形方法にして、前記スリッ
ト切刃によりスリットを形成する前に副液圧室内の減圧
を行い、かつ上記副液圧内の減圧後に主液圧室内の液圧
をさらに昇圧して上記副液圧室側のワークに主液圧室側
への流れを生じせしめて成形加工を行う液圧成形方法で
ある。
【0011】
【作用】上記構成より明らかなように、本発明におい
て、ワークを支持するワーク支持面を上部に備えた下型
ダイにはワークに液圧を全面的に付与する主液圧室が設
けてあり、この主液圧室内にはワークに接触することに
より主液圧室を主液圧室と副液圧室に区画するフローテ
ィングホルダが上下動自在に設けてあり、かつ上方向へ
押圧付勢自在に設けてある。そして、上型ポンチを下降
せしめて前記主液圧室内の液圧に抗してワークを主液圧
室内側へ押圧すると、前記フローティングホルダと上型
ポンチとによってワークの1部を挾持し、主液圧室内が
フローティングホルダに囲繞された副液圧室とに区画さ
れる。
【0012】上述のごとく、主液圧室から副液圧室が区
画された後、副液圧室内に設けたスリット切刃によって
ワークにスリットが形成される。
【0013】その後、上型ポンチがさらに下降して、又
は主液圧室内の液圧を上昇せしめると、ワークが上型ポ
ンチへ強力に圧着され、上型ポンチに倣って成形加工さ
れる。
【0014】上述のごとく上型ポンチにワークを圧着せ
しめて成形加工を行うとき、副液圧室内においてワーク
にスリットが形成してあることにより、このスリットを
拡大するように材料の流れが生じるので、ワークの伸び
率より大きな深絞り部分がある場合であっても、副液圧
室側から当該深絞り部分への材料の流れがあり、上記深
絞り部分に割れ等が発生することを防止できるものであ
る。
【0015】前述のごとくスリット切刃によってワーク
にスリットを形成する前に、副液圧室内の液圧をあらか
じめ減圧しておくことが望ましい。このように、副液圧
室を予め減圧することにより、スリットを形成した際に
スリットからワークと上型ポンチとの間へ高圧の液体が
逃げることによる加工精度の低下が防止できる。
【0016】また、本発明においては、フローティング
ホルダとワークとの接触圧とを検出するセンサを備えて
いるので、主液圧室と副液圧室との間のシール状態が確
実に行われた後に副液圧室の減圧を行うことが可能とな
り、主液圧室から副液圧室内への液体の流入を阻止で
き、液体の漏れを確実に防止できるものである。換言す
れば、主液圧室内の液圧の低下を防止できるものであ
る。
【0017】さらに本発明においては、フローティング
ホルダがワークに接触する接触面にシール部を備えた構
成であるので、主液圧室と副液圧室との間のシールを確
実に行うことができるものである。
【0018】さらにまた本発明においては、スリット切
刃の両端付近は円弧状に形成してあり、かつ端部は内方
向に指向してあるので、ワークに形成したスリットの端
部からワークの破断が進行する場合であっても、外側の
製品部分側へ破断が進行するようなことがないものであ
り、ワークにスリットを形成したことによる新たな問題
を生じるようなことがないものである。
【0019】本発明の成形方法においては、スリット切
刃によってワークにスリットを成形する前に、スリット
切刃を配置した副液圧室内の液圧を減圧し、その後に主
液圧室内の液圧をさらに昇圧せしめて成形加工を行うと
き、ワークに形成したスリットを拡大するように副液圧
室側から主液圧室側への材料の流れを許容せしめて成形
加工を行うものであるから、ワークの伸び率より大きな
深絞り部分が存在する場合であっても、副液圧室側から
当該深絞り部分へ材料の補給が行われる態様となり、当
該深絞り部分における割れの発生を効果的に防止できる
ものである。
【0020】
【実施例】図1を参照するに、本実施例に係る液圧成形
装置1はプレス機械(全体的構成は図示省略)における
ボルスタ2に支持された下型ダイ3を備えており、この
下型ダイ3の上部には板状のワークWを支持するワーク
支持面3Fを備えている。この下型ダイ3には、前記ワ
ークWに液圧を全面的に付与する主液圧室5が設けてあ
る。そして、上記ワーク支持面3Fには、ワークとの間
からの液体の漏れを防止するためのシール7が設けてあ
る。
【0021】前記下型ダイ3の上方には、前記ワークW
の周縁部を下型ダイ3のワーク支持面3Fへ押圧固定自
在のブランクホルダ9が上下動自在に設けてあり、この
ブランクホルダ9は、プレス機械(全体的構成は図示省
略)において上下動自在なアウターラム11に取付けて
ある。
【0022】また、前記下型ダイ3の上方位置には、前
記ブランクホルダ9によって下型ダイ3のワーク支持面
3Fに周縁部を押圧固定されたワークWを、前記主液圧
室5内の液圧に抗して主液圧室5内側へ押圧する上型ポ
ンチ13が設けてある。この上型ポンチ13は、前記ア
ウターラム11の内側に位置して上下動自在なインナー
ラム15に取付けてある。
【0023】前記上型ポンチ13の下面はワークWの成
形を行う成形面に形成してあり、この成形面の1部には
深絞り成形用の成形型部13Dが平面部13Fから大き
く突設してある。そして、上記成形型部13Dと平面部
13Fとの交差部13Cは円弧状の曲面に形成してあ
る。
【0024】本実施例は、例えば図8に示すごとき窓枠
一体型ドアインナ(フルドアインナ)Aを成形加工する
場合の液圧成形装置を例示するもので、前記成形型部1
3Dはドア部Bを成形する部分に相当し、平面部13F
は窓部Cに対応する部分である。そして前記交差部13
Cはドア部Bと窓部Cとの間の開口部D部分に相当する
ものである。
【0025】なお、上記窓枠一体型ドアインナAは、理
解を容易にするために、成形加工品の単なる1例として
示例したものであり、本実施例に係る液圧成形装置によ
って加工され得る成形品を限定するものではない。
【0026】既に理解されるように、ワークWが上型ポ
ンチ13における平面部13Fに対応する部分はワーク
の成形加工後に成形品から切断分離して廃棄されるスク
ラップとなる部分である。
【0027】さて、再び図1を参照するに、前記下型ダ
イ3の主液圧室5内には、前記上型ポンチ13によって
ワークWを押圧下降して成形加工するとき、ワークWに
接触して主液圧室5内を主液圧室5と副液圧室17とに
区画自在の環状のフローティングホルダ19が上下動自
在かつ上方向へ押圧付勢自在に設けてある。
【0028】上記フローティングホルダ19は、前記上
型ポンチ13の平面部13Fに対応して配置してある。
換言すれば、フローティングホルダ19はワークWの成
形加工後にスクラップとする部分に対応した位置に配置
してある。
【0029】そして、フローティングホルダ19がワー
クWと接触する接触面にはシール部としてシール部材2
1を備えている。本実施例においては、シール部材21
として一般的なシール材を設けた構成を例示したが、シ
ール部の構成としては、接触面に周溝を複重に形成した
ラビリンスシール的なシール構成とすることも可能であ
る。
【0030】前記フローティングホルダ19は前記主液
圧室5の底部5Bに形成した環状溝23内に上下動自在
に嵌合してあり、フローティングホルダ19の下面の複
数箇所には、上記環状溝23の底部及びボルスタ2を上
下動自在に貫通した複数の支えピン25の上端部が一体
的に連結してある。
【0031】上記各支えピン25の下端部はボルスタ2
の下方位置に上下動自在に設けた支えプレート27に支
持されており、各支えピン25の下端部と支えプレート
27との間には、前記ワークWとフローティングホルダ
19の接触面との接触圧を検出するために、ロードセル
よりなるセンサ29が設けてある。
【0032】前記支えプレート27は、シリンダ取付台
31に取付けた適数の流体圧シリンダ33における上下
動自在なピストンロッド33Pに支持されている。この
流体圧シリンダ33は前記フローティングホルダ19を
上方向へ押圧付勢する機能を奏するもので、例えばエア
ーシリンダや油圧シリンダの流体圧シリンダよりなるも
のであって、前記フローティングホルダ19の上方向へ
の押圧付勢力が調節可能であるように流体圧を調節自在
であることが望ましい。
【0033】前記フローティングホルダ19がワークW
に接触し、その接触圧が所定値になったときにフローテ
ィングホルダ19の内側の副液圧室17内の液圧を減圧
するために、副液圧室17は電磁制御用のリリーフバル
ブ35が接続してある。このリリーフバルブ35は、設
定圧が制御自在なリリーフ弁で、前記各センサ29の検
出値が制御装置37に入力され、平均値が設定値に達す
ると予め設定してある設定圧になるように制御されるも
のである。
【0034】前記フローティングホルダ19が上型ポン
チ13の平面部13Fとの間にワークWを挾持した態様
となり、副液圧室17内の液圧が減圧された後に、前記
ワークWにスリットを形成するためのスリット切刃39
が前記副液圧室17内に配置してある。
【0035】このスリット切刃39はワークWのスクラ
ップとなる部分にスリットを形成するもので、このスリ
ット切刃39に対応して上型ポンチ13の平面部13F
には切刃食込溝13Gが形成してある。
【0036】図2に示すように、前記スリット切刃39
の両端付近は円弧状部39Rに形成してあり、かつ両端
部39Eは、環状のフローティングホルダ19から遠ざ
かる内方向に指向してある。
【0037】なお、前記主液圧室5には、例えば油圧ポ
ンプ、チェック弁、リリーフ弁等を備えた液圧供給ユニ
ット41が接続してある。
【0038】以上のごとき構成において、下型ダイ3の
ワーク支持面3F上にワークWを載置位置決めした後、
先ずアウターラム11を下降せしめてブランクホルダ9
を降下する(図7のステップS1)。
【0039】ブランクホルダ9が下降して下型ダイ3の
ワーク支持面3FにワークWを押圧固定すると、ブラン
クホルダ9による板押え力が次第に上昇する(ステップ
S2)。そして、上記板押え力が所定値以上になると
(ステップS3)、下型ダイ3の主液圧室5内へ液体が
供給され、フローティングホルダ19によって囲繞され
た副液圧室17に亘って液体が充満される(ステップS
4,S5)。
【0040】なお、前記板押え力が所定値に達したか否
かは、アウターラム11を上下動する油圧シリンダ(図
示省略)の油圧を圧力センサによって検出することによ
り判別することができるものである。また、主液圧室
5、副液圧室17内に液体が充満されたか否かは、主液
圧室5内の液圧が所定の液圧に達したか否かを検出する
こと、またはリリーフ弁35を所定圧で作動するように
予め設定しておき、このリリーフ弁35から液体の流出
があったか否かを検出することにより検知できるもので
ある。
【0041】上述のごとく主液圧室5内に液体が供給さ
れ液圧がP1(図6参照)であるときに、インナーラム
15を下降せしめて上死点a0 にある上型ポンチ13を
下降せしめる(ステップS6)。上型ポンチ13が下降
して位置a1 においてワークWに接触するまでは、主液
圧室5内の液圧Pm及び副液圧室17内の液圧Ps は一
定圧P1 にある(ステップS7)。
【0042】上型ポンチ13がワークWに接触した後、
主液圧室5内の液圧に抗して上型ポンチ13がさらに下
降すると、主液圧室5内の液圧が次第に上昇すると共
に、ワークWに作用する液圧によってワークWが上型ポ
ンチ13へ押付けられ、成形加工が開始される。(ステ
ップS8)。
【0043】上述のごとくワークWの成形加工が開始さ
れ、上型ポンチ13の下降が進行して位置a2 に達する
と、液圧はP2 に上昇し、図3に示すように流体圧シリ
ンダ33によって上昇された状態にあるフローティング
ホルダ19にワークWが接触する(ステップS9)。
【0044】上述のごとくワークWがフローティングホ
ルダ19に接触した状態においては、ワークWの1部は
上記フローティングホルダ19と上型ポンチ13の平面
部13Fとの間に挾持される態様となる。そして、主液
圧室5は、フローティングホルダ19に囲繞された副液
圧室17と連通を遮断され区画される。
【0045】前述のごとくワークWがフローティングホ
ルダ19に接触した後、上型ポンチ13をさらに下降せ
しめると、フローティングホルダ19と上型ポンチ13
の平面部13Fとによる挾持力、換言すればフローティ
ングホルダ19とワークWとの接触圧(押え力)が次第
に上昇する(ステップS10)。
【0046】そして上記接触圧(シール力)がセンサ2
9により検出され、各センサ29による検出値が設定値
に達したか否かを制御装置37において判別し(ステッ
プS11)、上記各センサ29からの検出値が設定値に
等しくなると、制御装置37からリリーフバルブ35へ
制御信号が出力されて(ステップS12)、リリーフバ
ルブ35の設定値が初期の圧力P1 に低下されるので、
副液圧室17内の液圧は圧力P1 に低下する(ステップ
S13,14)。
【0047】副液圧室17内の圧力がP1 に低下した
後、流体圧シリンダ33に抗して上型ポンチ13をさら
に下降せしめると(ステップS15)、主液圧室5内の
液圧はP3 に上昇し、上型ポンチ13は位置a3 に下降
するので、副液圧室17内に設けたスリット切刃39が
相対的に上昇する態様となり、図4に示すようにスリッ
ト切刃39によってワークWにスリットを形成する(ス
テップS16)。
【0048】ワークWにスリットを形成した後、上型ポ
ンチ13をさらに下降すると、主液圧室5内の液圧がさ
らに昇圧され、ワークWが上型ポンチ13の交差部13
Cへ押圧されて、上型ポンチ13にワークWが密着した
態様に成形される(ステップS17)。そして、上型ポ
ンチ13を下死点a4 に位置せしめ、主液圧室5内の液
圧を最高圧P4 に所定時間保持した後、上死点へ復帰す
ることによりワークWの成形加工が終了する(ステップ
S18)。
【0049】前述のごとくスリット切刃39によってワ
ークWにスリットを形成するとき、副液圧室17内の液
圧はP1 に低下してあるので、スリットから上型ポンチ
13とワークWとの間へ液体が漏れるようなことがない
ものである。
【0050】また、フローティングホルダ19とワーク
Wとの間は所定の接触圧でもって確実にシールしてある
ので、主液圧室5内の高圧の液体が副液圧室17側へ漏
れるようなことがなく、主液圧室5内の液圧を高圧に維
持できるものである。
【0051】また、前記スリット切刃39の両端付近は
円弧状部39Rに形成してあり、かつ端部39Eはフロ
ーティングホルダ19から離反する内方向に指向してあ
るので、ワークWに形成したスリットが次第に拡大,成
長する場合であっても、製品となる部分へスリットが達
するようなことがないものである。
【0052】前述のごとくワークWにスリットを形成し
た後、主液圧室5内の液圧が次第に上昇し、ワークWを
上型ポンチ13の交差部13Cへ押圧密着するとき、前
記スリットを拡大するように副液圧室17側から主液圧
室5側への材料の流れが生じて材料の補充が行われるの
で、上記交差部13C付近がワークWの伸び率よりも大
きな深絞り部分であっても、上記交差部13C部分に割
れ等を生じることなしに成形加工を行うことができるも
のである。
【0053】したがって、従来は、前述した窓枠一体型
ドアインナAにおける開口部D部分が深絞り加工部分で
あるので、時として割れを生じることがあったが、本実
施例によれば、割れを全く生じることなく容易に成形加
工することができるものである。
【0054】ところで、本発明は前記実施例に限ること
なく適宜の変更を行うことにより、その他の態様でも実
施し得るものである。
【0055】例えば、フローティングホルダ19を上方
向へ押圧付勢する構成としては流体圧シリンダ33に代
えてコイルスプリングやガススプリング等を使用するこ
とも可能である。
【0056】また、ワークWにスリットを形成した後に
主液圧室5内の液圧を上昇せしめてワークWを上型ポン
チ13へ押圧密着させる構成としては、上型ポンチ13
を下降せしめる構成に代えて、液圧供給ユニット41か
らより高圧の作動流体を供給する構成とすることも可能
である。
【0057】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明より理解され
るように、本発明において、ワークを支持するワーク支
持面を上部に備えた下型ダイにはワークに液圧を全面的
に付与する主液圧室が設けてあり、この主液圧室内には
ワークに接触することにより主液圧室を主液圧室と副液
圧室に区画するフローティングホルダが上下動自在に設
けてあり、かつ上方向へ押圧付勢自在に設けてある。そ
して、上型ポンチを下降せしめて前記主液圧室内の液圧
に抗してワークを主液圧室内側へ押圧すると、前記フロ
ーティングホルダと上型ポンチとによってワークの1部
を挾持し、主液圧室内がフローティングホルダに囲繞さ
れた副液圧室とに区画される。
【0058】上述のごとく、主液圧室から副液圧室が区
画された後、副液圧室内に設けたスリット切刃によって
ワークにスリットが形成される。
【0059】その後、上型ポンチがさらに下降して、又
は主液圧室内の液圧を上昇せしめると、ワークが上型ポ
ンチへ強力に圧着され、上型ポンチに倣って成形加工さ
れる。
【0060】上述のごとく上型ポンチにワークを圧着せ
しめて成形加工を行うとき、副液圧室内においてワーク
にスリットが形成してあることにより、このスリットを
拡大するように材料の流れが生じるので、ワークの伸び
率より大きな深絞り部分がある場合であっても、副液圧
室側から当該深絞り部分への材料の流れがあり、上記深
絞り部分に割れ等が発生することを防止できるものであ
る。
【0061】前述のごとくスリット切刃によってワーク
にスリットを形成する前に、副液圧室内の液圧を予め減
圧する。このように、副液圧室を予め減圧することによ
り、スリットを形成した際にスリットからワークと上型
ポンチとの間へ高圧の液体が逃げることによる加工精度
の低下を防止できるものである。
【0062】また、本発明においては、フローティング
ホルダとワークとの接触圧とを検出するセンサを備えて
いるので、主液圧室と副液圧室との間のシール状態が確
実に行われた後に副液圧室の減圧を行うことが可能とな
り、主液圧室から副液圧室内への液体の流入を阻止で
き、液体の漏れを確実に防止できるものである。すなわ
ち、主液圧室内の液圧の低下を防止できるものである。
【0063】さらに本発明においては、フローティング
ホルダがワークに接触する接触面にシール部を備えた構
成であるので、主液圧室と副液圧室との間のシールを確
実に行うことができるものである。
【0064】さらにまた本発明においては、スリット切
刃の両端付近は円弧状に形成してあり、かつ端部は内方
向に指向してあるので、ワークに形成したスリットの端
部からワークの破断が進行する場合であっても、外側の
製品部分側へ破断が進行するようなことがないものであ
り、ワークにスリットを形成したことによる新たな問題
を生じるようなことがないものである。
【0065】本発明の成形方法においては、スリット切
刃によってワークにスリットを形成する前に、スリット
切刃を配置した副液圧室内の液圧を減圧し、その後に主
液圧室内の液圧をさらに上昇せしめて成形加工を行うと
き、ワークに形成したスリットを拡大するように副液圧
室側から主液圧室側への材料の流れを生じせしめて成形
加工を行うものであるから、ワークの伸び率より大きな
深絞り部分が存在する場合であっても、副液圧室側から
当該深絞り部分へ材料の補給が行われる態様となり、当
該深絞り部分における割れの発生を効果的に防止できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る液圧成形装置の主要部分
を示した断面説明図である。
【図2】本実施例に係る下型ダイの平面図である。
【図3】本実施例による加工過程の状態を示す主要部分
の説明図である。
【図4】本実施例による加工過程の状態を示す主要部分
の説明図である。
【図5】本実施例による加工過程の状態を示す主要部分
の説明図である。
【図6】上型ポンチのスライド位置と主液圧室及び副液
圧室内の圧力変化との関係を示した説明図である。
【図7】動作のフローチャートである。
【図8】成形品としての1例の窓枠一体型ドアインナの
斜視説明図である。
【符号の説明】
3 下型ダイ 5 主液圧室 9 ブランクホルダ 13 上型ポンチ 17 副液圧室 19 フローティングホルダ 29 センサ 33 流体圧シリンダ 39 スリット切刃

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを支持するワーク支持面を上部に
    備えた下型ダイに、上記ワークに液圧を全面的に付与す
    る主液圧室を設け、上記ワークに接触して上記主液圧室
    を主液圧室と副液圧室に区画自在のフローティングホル
    ダを、前記主液圧室内に上下動自在に設けると共に上方
    向へ押圧付勢自在に設け、前記主液圧室内の液圧に抗し
    てワークを主液圧室内側へ押圧自在の上型ポンチを上下
    動自在に設け、前記フローティングホルダと前記上型ポ
    ンチとによってワークを挟持した後に上記ワークにスリ
    ットを付与するスリット切刃を前記副液圧室内に設けて
    なることを特徴とする液圧成形装置。
  2. 【請求項2】 フローティングホルダとワークとの接触
    圧とを検出するセンサを備えていることを特徴する請求
    項1に記載の液圧成形装置。
  3. 【請求項3】 フローティングホルダがワークに接触す
    る接触面にシール部を備えていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の液圧成形装置。
  4. 【請求項4】 スリット切刃の両端付近は円弧状に形成
    してあり、かつ端部は内方向に指向してあることを特徴
    とする請求項1,2又は3に記載の液圧成形装置。
  5. 【請求項5】 ワークを支持するワーク支持面を上部に
    備えた下型ダイに、上記ワークに液圧を全面的に付与す
    る主液圧室を設け、上記ワークに接触して上記主液圧室
    を主液圧室と副液圧室とに区画自在のフローティングホ
    ルダを、前記主液圧室内に上下動自在に設けると共に上
    方向へ押圧付勢自在に設け、前記主液圧室内の液圧に抗
    してワークを主液圧室内側へ押圧自在の上型ポンチを上
    下動自在に設け、前記フローティングホルダと前記上型
    ポンチとによってワークを挟持した後に上記ワークにス
    リットを付与するスリット切刃を前記副液圧室内に設け
    てなる液圧成形装置によってワークの成形加工を行う液
    圧成形方法にして、前記スリット切刃によりスリットを
    形成する前に副液圧室内の減圧を行い、かつ上記副液圧
    内の減圧後に主液圧室内の液圧をさらに昇圧して上記副
    液圧室側のワークに主液圧室側への材料の流れを生じせ
    しめて成形加工を行うことを特徴とする液圧成形方法。
JP6206846A 1994-08-31 1994-08-31 液圧成形装置及び液圧成形方法 Pending JPH0866728A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1147833A2 (de) * 2000-04-20 2001-10-24 Schuler SMG GmbH & Co. KG Verfahren zum Tiefziehen von Blechen und Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
CN105215192A (zh) * 2015-11-06 2016-01-06 北京动力机械研究所 一种薄壁深抛物线形拉伸件单模成形装置及方法
KR20200123901A (ko) * 2019-04-22 2020-11-02 서울과학기술대학교 산학협력단 형상 처짐을 방지할 수 있는 점진 성형 장치

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