JPH086109B2 - トラクシヨン流体 - Google Patents

トラクシヨン流体

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JPH086109B2
JPH086109B2 JP62077584A JP7758487A JPH086109B2 JP H086109 B2 JPH086109 B2 JP H086109B2 JP 62077584 A JP62077584 A JP 62077584A JP 7758487 A JP7758487 A JP 7758487A JP H086109 B2 JPH086109 B2 JP H086109B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、トラクション流体に関するもので、更に詳
しくはトラクション流体を構成する基油化化合物とし
て、その両末端にシクロヘキシル環と分子鎖中央部に立
体空間がバルキーな1,1,3−トリアルキルプロピレン原
子団を有するジエステル化合物、またはモノエステル化
合物を用いることを特徴としたトラクション用流体に関
するものである。
(従来の技術) 自動車あるいは産業用機械において、動力をトラクシ
ョンドライブ機構により被駆動部へ伝達するトラクショ
ンドライブ動力伝達装置が注目され、近年盛んに研究開
発が推進されている。トラクションドライブ機構とは、
ころがり摩擦等を利用した動力伝達機構のことで、従来
のように歯車を使用しないので振動,騒音が低減し高速
回転の変速も非常にスムーズに行なうことができる。自
動車業界では、自動車の燃費改善が重要な課題となって
おり自動車の変速機にトラクションドライブ機構を適用
し無断変速にすれば、常にエンジンの最高燃費領域で運
転できるので、従来のトランスミッションシステムに比
べ燃費を20%以上も減少させることができるといわれて
いる。最近の研究の成果として、高い疲労強度を持つ材
料の開発と、トラクションに関する理論的な解析があ
り、トラクション流体についても成分の分子構造レベル
でのトラクション係数の相関関係が徐々に解明されつつ
ある。ここでトラクション係数とは、ころがり摩擦型動
力伝達装置において互いに接触する回転体の接触部分
の、すべりにより発生するけん引力の法線荷重に対する
比として定義される。
トラクション流体は高トラクション係数を有する潤滑
油でなけらばならず、その分子構造にナフテン環を有す
るものが高性能を発揮することが確認されており、市販
品としてはモンサント社の「サントトラック 」が広く
知られている。ナフテン環を有するトラクション流体と
して、特公昭47−35763号公報にはジ(シクロヘキシ
ル)アルカンまたはジシクロヘキサンが開示されてい
る。この特許には、当該アルカン化合物を過水素添加
(アルファーメチル)スチレン重合物あるいはヒドリン
ダン化合物等に配合した流体のトラクション係数が高水
準である旨、記載されている。さらに、特開昭59−1917
97号公報には、ナフテン環を有するエステル化合物を含
有してなるトラクション流体が開示されており、シクロ
ヘキシルジカルボン酸ジシクロヘキシルエステルあるい
はフタル酸ジシクロヘキシルエステルの芳香族核水素添
加により得られるエステルがトラクション流体として好
ましいとしている。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のとおり近年自動車業界では、無断変速機の開発
を積極的に推進しているが、該変速機としては潤滑流体
のトラクション係数が高いほど同一装置で許容伝達力を
大きくすることができるため装置全体を小型化しうると
ともに公害上問題となる排ガスの発生量を低減しうるの
で極力トラクション係数の高い流体が喝望されている。
しかるに、トラクション流体の市販品として最も性能が
高いとされるサントトラック を、このようなトラクシ
ョンドライブ装置に適用した場合、トラクション係数の
点で満足すべき性能が得れらず、しかも価格が高いとい
う問題がある。また、特公昭46−35763号公報で提案さ
れたトラクション流体もサントトラック あるいはその
類似物質を一成分としているので同様に性能及び価格面
に問題がある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、前記した従来技術の問題点に鑑み高ト
ラクション係数を有ししかも比較的安価なトラクション
流体を得るべく鋭意研究を重ねた結果、両末端にシクロ
ヘキシル環と分子中央部に1,1,3−トリアルキルプロピ
レン原子団を有するジエステル化合物、モノエチル化合
物またはその誘導体を配合することにより性能が高い基
油流体を経済的に提供しうることを確認し本発明を完成
させるに至った。
本発明を概説すれば、本発明はトラクション流体にお
いて、次の一般式(I),(II),(III) ● 一般式(I): ● 一般式(II): ● 一般式(III): で示されるジエステル化合物、またはモノエステル化合
物から選ばれる少なくとも1種を配合したことを特徴と
するトラクション流体に関するものである。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。
本発明のトラクション流体を構成する基油化合物は、
その分子の両末端にシクロヘキシル環を、かつ分子中央
部に2価の1,1,3−トリアルキルプロピレン原子団を有
する、前記一般式(I),(II),(III)で示される
構造のものである。
即ち、本発明のトラクション流体を構成する基油化合
物は、二つのシクロヘキシル環と特定の1,1,3−トリア
ルキルプロピレン原子団とを併有していることを特徴と
するものである。前記一般式(I),(II),(III)
において、エステル結合のAは−COOまたは−OOC−であ
り、n1,n2はトラクション係数と粘度との関係から0〜
5の整数であること、特に0〜2が好ましい。また同様
にトラクション係数と粘度との関係から、R1は水素原
子,C1〜C8のアルキル基から、R2はC1〜C3のアルキル基
から選ばれる。前記一般式(I),(II),(III)で
示される化合物は、下記方法において製造され次の性状
を有するものである。粘度は40℃で15〜70cst,特に30〜
60cstが好ましく、100℃で3〜10cst,特に4〜7cstが好
ましい。また粘度指数は、30〜100,特に30〜60の範囲が
好ましい。
本発明の前記一般式(I),(II),(III)で示さ
れる化合物は、次に示す方法により製造することができ
る。
まず,エステル結合が の向きのものについて説明する。これらは、分子中に1,
1,3−トリアルキルプロピレン原子団を有するジカルボ
ン酸(たとえば2,2,4−トリメチルアジピン酸、2,4,4−
トリメチルアジピン酸)または、末端にシクロヘキシル
環をもち中央部に、1,1,3−トリアルキルプロピレン原
子団を有するモノカルボン酸(たとえば6−シクロヘキ
シル−3,5,5−トリメチルヘキサン酸、6−シクロヘキ
シル−3,3,5−トリメチルヘキサン酸)とシクロヘキサ
ノール化合物とのエステル化反応によって調製すること
ができる。シクロヘキサノール化合物としては、シクロ
ヘキサノールやメチルシクロヘキサノールなどがあげら
れる。
これらのエステル化反応は、アルコール過剰条件を採
用するのが好ましい。すなわち、(I)′の場合はジカ
ルボン酸1モルに対し、シクロヘキサノール化合物を2
〜6モル(特に好ましくは2.4〜4モル)反応させる。
また、(II)′,(III)′の場合はモノカルボン酸1
モルに対し、シクロヘキサノール化合物を1〜3モル
(特に好ましくは1.2〜2モル)反応させる。反応温度
は約150〜250℃、好ましくは170〜230℃とし、反応時間
は10〜40時間、好ましくは15〜25時間とする。反応圧力
は加圧,減圧でも良いが反応操作の点で常圧が好まし
い。この条件下では、過剰の酸が触媒として作用する。
また溶媒としてキシレン,トルエン等のアルキルベンゼ
ンを適当量加えることができる。溶媒の添加により、反
応と温度を容易に制御することができる。
カルボン酸のアルキル基の立体障害などにより、エス
テル反応しにくいものについては触媒を用いる。触媒と
しては、リン酸,パラトルエンスルホン酸,硫酸等を使
用することができるが、反応速度を高めエステルの収率
を上げる点で、リン酸を使用するのが最も好ましい。反
応の進行にともない、生成した水が蒸発してくるが、こ
の水が(I)′の場合は、ジカルボン酸の2倍モル,
(II)′,(III)′の場合はモノカルボン酸の1倍モ
ルとなつた時点で反応を終了する。反応終了後、未反応
の酸と触媒をアルカリ洗いで取り除き、最後に減圧蒸留
して水と溶媒,過剰のアルコールを流出させることによ
り目的のエステル化合物が得られる。
次にエステル結合が、 の向きのものについて説明する。これらは、分子中に1,
1,3−トリアルキルプロピレン原子団を有する2価アル
コール(たとえば1,1,3−トリメチルブタン−1,4−ジオ
ール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,5−ジオール)、
または、末端にシクロヘキシル環をもち中央部に1,1,3
−トリアルキルプロピレン原子団を有する1価アルコー
ル(たとえば2,2,4−トリメチル−5−シクロヘキシル
ペンタノール、2,4,4−トリメチル−6−シクロヘキシ
ルヘキサノール)とシクロヘキサンカルボン酸化合物と
のエステル化反応によって調製することができる。シク
ロヘキサンカルボン酸化合物としては、シクロヘキシル
カルボン酸やメチルシクロヘキサンカルボン酸などがあ
げられる。
これらのエステル化反応は酸過剰を採用するのが好ま
しい。すなわち(I)″の場合はジオール1モルに対し
カルボン酸を2〜6モル(特に好ましくは2.4〜4モ
ル)反応させる。また、(II)″,(III)″の場合は
1価アルコール1モルに対し、カルボン酸を1〜3モル
(特に好ましくは1.2〜2モル)反応させる。反応温度
は約150〜250℃、好ましくは170〜230℃とし、反応時間
は10〜40時間、好ましくは15〜25時間とする。反応圧力
は加圧,減圧でも良いが反応操作の点で常圧が好まし
い。この条件下では、過剰の酸が触媒として作用する。
また溶媒としてキシレン,トルエン等のアルキルベンゼ
ンを適当量加えることができる。溶媒の添加により、反
応と温度を容易に制御することができる。
アルコールのアルキル基の立体障害などにより、エス
テル反応しにくいものについては触媒を用いる。触媒と
しては、リン酸,パラトルエンスルホン酸,硫酸等を使
用することができるが、反応速度を高めエステルの収率
を上げる点で、リン酸を使用するのが最も好ましい。
反応の進行にともない、生成した水が蒸発してくる
が、この水が(I)″の場合はアルコールの2倍モル,
(II)″,(III)″の場合はアルコールの1倍モルと
なった時点で反応を終了する。反応終了後,過剰の酸と
触媒をアルカリ洗いで取り除き、最後に減圧蒸留して水
と溶媒を流出させることにより目的のエステル化合物が
えられる。
本発明におけるエステル化合物、たとえば2,2,4−ト
リメチルアジピン酸とシクロヘキサノールのジエステル
化合物や、6−シクロヘキシル−3,5,5−トリメチルヘ
キサン酸とシクロヘキサノールのモノエステル化合物な
どは、トラクション係数が0.107〜0.110を示す。
従って、本発明のエステル化合物を単独でトラクショ
ンドライブ装置に適用しても、高性能を発揮することが
できる。
また、本発明は前記したエステル化合物に第二成分を
適宜配合することもできる。すなわち、第二成分として
本発明に係るエステル化合物のシクロヘキシル環と相乗
効果によってトラクション係数向上作用を発揮し、しか
も価格が安く粘度特性に優れている成分を選択し、該第
二成分を本発明のエステル化合物に適当量配合すれば経
済的にトラクション用流体を得ることができる。第二成
分の配合量は、通常0.01〜90重量%、特に好ましくは0.
1〜70重量%である。
前記の第二成分としては、例えばシクロヘキシルメタ
クリレートやポリオレフィンなどがあげられる。
ポリオレフィンとしては、ポリアルファーオレフィ
ン、オレフィン共重合体、およびこれらの不飽和結合を
水素で飽和させた重合体などがあげられる。ポリアルフ
ァーオレフィンは、四級炭素原素や三級炭素原子を主鎖
に有するもので、炭素数が3〜5のアルファーオレフィ
ンの重合体およびその水添物である。例えば、ポリプロ
ピレン,ポリブデン,ポリイソブチレン,ポリペンテン
及びそれらの水添加物であるが、特に好ましいものはポ
リブテン,ポリイソブチレンおよびその水添物である。
ポリイソブチレンは、次の構造式で示すことができる。
また、その水添物は次の構造式で示される。
但し、上記の重合度nは6〜200である。
ポリブデン、ポリイソブチレンは市販品を使用すれば
よいが公知の重合方法でも製造することができる。ま
た、その水添物はポリイソブチレン等を水素の存在下に
反応させて製造する。特に好ましいポリアルファーオレ
フィンは、分子量500〜10,000の範囲にあるもので、よ
り好ましくは900〜5,000の分子量範囲にあるものを使用
する。分子量の調整は高分子量のポリアルファーオレフ
ィンの分解、分子量の異なるポリアルファーオレフィン
の混合等に依ればよい。オレフィン共重合体(OCP)
は、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン或はスチ
レン等から選ばれる2以上のオレフィンの重合によって
得られる。OCPはオレフィン同志が不規則に連結した構
造を有し、ポリブテン等のポリアルファーオレフィンの
如き規則的なgem−ジアルキル型構造は有していない。
本発明におけるエステル、たとえば2,2,4−トリメチ
ルアジピン酸とシクロヘキサノールのジエステルはトラ
クション係数が0.110を示し、第二成分のポリブテンは
トラクション係数が0.075〜0.085の値を示すが、これら
を適当量混合することにより、その相乗効果からトラク
ション係数0.115〜0.120の流体を得ることができる。
本発明のトラクション流体には、用途に応じて種々の
添加剤を配合することもできる。すなわち、トラクショ
ン装置が高温,大荷重を受けるものであれば酸化防止
剤,摩耗防止剤あるいは防せい剤の一種または2種以上
の添加剤を0.01〜5重量%程度配合することができる。
同様に高粘度指数が要求される場合には、公知の粘度指
数向上剤を1〜10重量%配合すればよい。
本発明においてトラクション流体とは、回転トルクを
点接触あるいは線接触により伝達する装置、さらにはこ
れらと同様な構造を有する伝達装置において用いられる
流体をいう。本発明のトラクション流体は、従来知られ
ている流体よりも高いトラクション係数を有し、粘度等
の性状にもよるが従来品よりも約10〜15%高いトラクシ
ョン係数を有するものである。このため、本発明のトラ
クション流体は小型乗用車等の内燃機関をはじめ、紡績
機械や食品製造機械といった比較的低動力の伝達装置は
もちろんのこと、大動力の産業機械等のトラクションド
ライブ装置にも好ましく適用することができる。
(作 用) 本発明のトラクション流体は、公知の流体に比べて格
段に優れたトラクション係数を有するものであるが、い
かなる理由で高いトラクション係数を発現しうるのであ
るかについては未だ完全には解明されていない。しかし
基本的には、本発明のトラクション流体が有する特有な
分子構造に基づくものと考えられる。
まず、本発明のトラクション流体において、例えば一
般式(I)で示されるジエステル化合物は、化合物分子
中にシクロヘキシル環を二個もっており、それらがエス
テル結合しているため分子環相互に双極子間力が働くこ
とになる。そしてこの双極子間力がトラクション装置の
高負荷条件下で流体を安定なガラス状態に変え抗せん断
力を増大せしめるものと考えられる。さらに、本発明の
トラクション流体は、1,1,3−トリアルキルプロピレン
原子団を有し、これがエステル結合を介して二個のシク
ロヘキシル環と結合しているので分子内回転がしにくい
構造をしている。従って、トラクション装置の高負荷時
にはシクロヘキサン環と第四級炭素部位とがあたかもギ
アのように固くかみ合い、負荷から開放された時には速
かに離脱し流動化するものと考えられる。
(実 施 例) 以下、本発明を実施例および比較例により更に具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に何等限定される
ものではない。
(実施例1〜3) (i)下式で示されるトラクション用流体(化合物A1,A
2)を、次の原料を使用して合成した。合成は、溶媒と
してキシレンを用い、反応条件は170〜230℃,15〜25時
間,常圧を採用した。
A1:2.2.4−トリメチルアジピン酸およびシクロヘキサノ
ール. A2:2.4.4−トリメチルアジピン酸およびシクロヘキサノ
ール. (化学物A1,A2 以上のようにして調製した化合物A1,A2のトラクショ
ン係数を測定した。
なお、実施例1は 前記化合物A1を、 実施例2は 前記化合物A2を、 実施例3は 前記化合物A1とA2の1対1混合物を、 それぞれ用いたものである。
また、トラクション係数の測定条件は、次の通りであ
る; 測定装置:曽田式4ローラートラクション試験機 試験条件:油温15℃,ローラー温度15℃ 平均ヘルツ圧 1.2GPa, ころがり速度 3.6m/s, すべり率 3.0% 本発明のトラクション用流体は、第1表に示すように
従来のトラクション流体と比べ格段に優れたトラクショ
ン性能を有することがわかった。
比較例1〜4 比較用試料として、市販トラクション流体B(モンサ
ント社,サントトラック )、市販ナフテン系流体C1,
及びC2(シクロヘキシル環を1〜3個有する)、及びフ
タル酸ジクロヘキシルエステルDを用いて、実施例に示
した方法によってトラクション係数を測定した。
この結果、第1表に示したように比較用試料は、いず
れも本発明のジエステル化合物に比べて10〜15%もトラ
クション係数が少ないことがわかった。
(実施例4) 実施例3の混合物と、平均分子量1260のポリブテンを
9:1の割合で混合したものをトラクション流体とした。
この流体の性質は、40℃動粘度(cst)が63.13,100℃
動粘度(cst)が7.290,粘度指数が64.8,トラクション係
数が0.115であった。
(実施例5) 6−シクロヘキシル−3,5,5−トリメチルヘキサン酸
およびシクロヘキサノールより、下記化合物を合成して
トラクション流体とした。
この流体の性質は、40℃動粘度(cst)が28.07,100℃
動粘度(cst)が4.30,粘度指数が14.52,トラクション係
数が0.107であった。
[発明の効果] 本発明は、分子の両末端にシクロヘキシル環と分子鎖
中央部に1,1,3−トリオキシルプロピレン原子団を有す
る化合物を配合したトラクション用流体であり極めて高
いトラクション係数を有するだけでなく、安価でしかも
粘度特性に優れるものである。
従って、動力伝達装置とくにトラクションドライブ装
置に使用すれば、高負荷時におけるせん断力を飛躍的に
増大させることができるので装置を小型化できるととも
に経済的な装置を供給しうるという効果がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トラクション流体において、次の一般式
    (I),(II),(III), ● 一般式(I): ● 一般式(II): ● 一般式(III): で示されるジエステル化合物、またはモノエステル化合
    物から選ばれる少なくとも1種を配合したことを特徴と
    するトラクション流体。
  2. 【請求項2】一般式(I),(II),(III)におい
    て、R1が水素原子、C1〜C4のアルキル基から選択される
    ものである特許請求の範囲第1項に記載のトラクション
    流体。
  3. 【請求項3】一般式(I),(II),(III)におい
    て、n1及びn2が0〜2である特許請求の範囲第1項に記
    載のトラクション流体。
  4. 【請求項4】一般式(I),(II),(III)におい
    て、R2がメチル基である特許請求の範囲第1項に記載の
    トラクション流体。
JP62077584A 1987-04-01 1987-04-01 トラクシヨン流体 Expired - Lifetime JPH086109B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62077584A JPH086109B2 (ja) 1987-04-01 1987-04-01 トラクシヨン流体
US07/175,932 US5039440A (en) 1987-04-01 1988-03-31 Traction fluid

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62077584A JPH086109B2 (ja) 1987-04-01 1987-04-01 トラクシヨン流体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63245491A JPS63245491A (ja) 1988-10-12
JPH086109B2 true JPH086109B2 (ja) 1996-01-24

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