JPH0856965A - コンポジットレジン歯及びその製造法 - Google Patents

コンポジットレジン歯及びその製造法

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JPH0856965A
JPH0856965A JP6198762A JP19876294A JPH0856965A JP H0856965 A JPH0856965 A JP H0856965A JP 6198762 A JP6198762 A JP 6198762A JP 19876294 A JP19876294 A JP 19876294A JP H0856965 A JPH0856965 A JP H0856965A
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JP
Japan
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tooth
composite resin
resin
resin tooth
parts
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JP6198762A
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English (en)
Inventor
Kimio Toyama
公男 遠山
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YAMAHACHI SHIZAI KOGYO KK
Original Assignee
YAMAHACHI SHIZAI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 物理的強度(耐摩耗強度)が大きく、審美性
良好であり、かつ口腔内の環境において着色、変色せ
ず、かつ耐吸水性に優れたコンポジットレジン歯を提供
すること。 【構成】 硬化したレジン中に無機質フィラーを含み、
所定歯形の形状に成形されたコンポジットレジン歯であ
る。前記レジンが、フルオロアルキル基を有し重合し得
る化合物1〜20重量部及びウレタンジメタクリレート
共重合体10〜60重量部を、5〜70μmの無機質フ
ィラー10〜90重量部分散状に含ませた状態で、重合
させた重合体よりなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は人工歯、とくにレジン
に無機質フィラーを混合してなるコンポジットレジン歯
と、その製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、人工歯とされるレジン歯はメチル
メタアクリレートの共重合体からなるものが用いられて
いた。この化合物からなるレジン歯は耐変色性及び耐吸
水性に優れるが、物理的強度(耐摩耗性)が小さくて口
腔内の咀嚼により損傷(摩耗損傷)し易く、かつ口腔内
の環境において着色変色し易いものであった。
【0003】このため、最近では、この欠点を補うべ
く、合成樹脂と無機物(無機質フィラー)のコンポジッ
ト化によるコンポジットレジン歯が開発されている。こ
のコンポジットレジン歯は、メチルメタアクリレート共
重合体のレジン歯と同様の審美性のものとするためウレ
タンジメタクリレートからなる共重合体を用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ウレタ
ンジメタクリレート共重合体を用いた従来のコンポジッ
トレジン歯は物理的強度は改善されるが、ウレタンジメ
タクリレートが親水性であることにより、口腔内の環境
における変色及び耐吸水性の点で、メチルメタアクリレ
ート共重合体のレジン歯より劣る問題があった。
【0005】そこで、本発明の課題は、ウレタンジメタ
クリレート共重合体の前記コンポジットレジン歯におけ
る前述した問題点を解決せんとしたものであって、審美
性が良好であり、かつ口腔内の環境において変色しにく
く、かつ耐吸水性を前記レジン歯より良化したコンポジ
ットレジン歯、及び実施し易い、その製造法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した課題を達成する
ために、請求項1の発明は、硬化したレジン中に無機質
フイラーを含み、所定歯形の形状に成形されたコンポジ
ットレジン歯であって、前記レジンが、フルオロアルキ
ル基を有し重合し得る化合物(以下、フルオロアルキル
化合物という。)1〜20重量部(以下、単に部とい
う。)及びウレタンジメタクリレート共重合体10〜6
0重量部を、5〜70μmの無機質フイラー10〜90
部分散状に含ませた状態で、重合させた重合体よりなる
ことを特徴とする。
【0007】そして、前記した課題を達成するために、
請求項2の発明は、所定の歯形を成形する成形型に、無
機質フィラーを混合したレジン成分を満たし、該レジン
成分を加熱重合させてコンポジットレジン歯を得る方法
であって、5〜70μmの無機質フィラー10〜90部
と、フルオロアルキル化合物1〜20部と、ウレタンジ
メタクリレート共重合体10〜60部を含むレジン成分
を用いることを特徴とする。
【0008】前記フルオロアルキル化合物は、2,2,
2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,
3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、1H,1H,5H
−オクタフルオロペンチルメタクリレート、1H,1H,2H,2
H −ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、2,
2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,
2,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1H,1H,
5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、1H,1H,2H,2
H −ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、などであ
る。ウレタンジメタクリレート共重合体は従来のコンポ
ジットレジン歯に用いられるものを使用することができ
る。無機質フィラーは、ガラス、シリカなどの硬質物質
の微細粒径のものが用いられる。
【0009】コンポジットレジン歯の組織を形成するレ
ジン成分は、無機質フィラー10〜90部と、フルオロ
アルキル化合物1〜20部と、ウレタンジメタクリレー
ト共重合体10〜60部の範囲のものが好ましい。無機
質フィラーの粒子は5〜70μmの範囲が好ましい。5
μmより細かいと表面積が大きすぎて所定量の配合がし
にくく、70μmを越えると光の屈折率の関係で成形し
た重合体(硬質レジン歯)の外観が不透明となって都合
がわるい。
【0010】フルオロアルキル化合物は1部より少ない
と硬質レジン歯の着色変色防止及び吸水防止ができず、
20部を越えると硬質レジン歯がもろくなりかつ審美性
(透明性)がわるくなる。ウレタンジメタクリレート共
重合体は、10部より少ないとレジン成分としての基本
量が不足し、60部を越えると無機質フィラーの硬さを
生かすことができない。レジン成分の成形は成形型にお
いて、たとえば100℃、3〜10分間の加熱による熱
硬化にてなし得る。なお、レジン成分の熱硬化にはエチ
レングリコールジメタアクリレートなどの架橋剤を加え
ることが好ましい。
【0011】
【作用】請求項1の発明における重合体は硬化レジン中
に無機質フィラーを含み、コンポジット化されている。
この重合体はウレタンジメタクリレート共重合体にフル
オロアルキル化合物を架橋(重合)させていることよ
り、物理的強度(耐摩耗性)、耐吸水性及び審美性など
の物性が改質されている。
【0012】請求項2の発明において、無機質フィラー
を混合したレジン成分は、成形型において熱硬化されて
コンポジットレジン歯とされる。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。表1の配
合原料、表2の配合原料、及び表3の配合原料を各々用
意し、表1の配合による本例のコンポジットレジン歯
A、表2の配合による比較例1のコンポジットレジン歯
B及び表3の配合による比較例2のレジン歯(従来のレ
ジン歯)Cを、以下の要領により成形した。
【0014】 (表1中、配合量の数値単位は部である。以下の表2、
表3においても同様である。)
【0015】
【0016】
【0017】各表の配合物は、各々歯型を有する成形型
に入れ、100℃で10分間加熱して各成形体すなわ
ち、コンポジットレジン歯あるいはレジン歯を得た。す
なわち、表1の配合物にてコンポジットレジン歯A、表
2の配合物にてコンポジットレジン歯B、表3の配合物
にてレジン歯Cを得た。コンポジットレジン歯A,B及
びレジン歯Cの成形性はいずれも良好であった。
【0018】本例のコンポジットレジン歯Aは、比較例
1のコンポジットレジン歯Bと同様に、硬化したレジン
中に無機質フイラーを分散状に含み、所定歯形の形状を
なすものである。成形したコンポジットレジン歯A、コ
ンポジットレジン歯B及びレジン歯Cの審美性は共に良
好なものであった。
【0019】また、同様に、各配合物より22mm×46
mm×3mmの大きさの試験片A,B,Cを成形し各試験に
供した。なお、試験片Aは表1の配合物よりなり、試験
片Bは表2の配合物よりなり、試験片Cは表3の配合物
よりなるものである。
【0020】試験片A,B,Cは表4の環境条件(イ) 〜
(ル) の項に示す各条件にさらし、試験片A,B,Cの変
色及び着色の状態を調べた。変色及び着色の程度は測色
色差計で3刺激値X,Y,Zを測定し、CIE1976
に準じL*、a*、b*表色系に変換し環境条件(イ) 〜
(ル) にさらす前のL*、a*、b*値と比較して、色差
△E*abを算出して耐着色変色性について評価した。
また、吸水量についても試験片A,B,Cの三種を比較
し評価した。この測定結果は第4表に示す通りであっ
た。
【0021】
【表4】
【0022】表4の色調の項より、本例のコンポジット
レジン歯Aは、コンポジットレジン歯B(比較例1)、
及びレジン歯C(比較例2)に対し、色調(耐変色)の
変化が小さいことが認められた。そして、表4の吸水量
の項より、本例のコンポジットレジン歯Aはコンポジッ
トレジン歯B(比較例1)、及びレジン歯C(比較例
2)に対し、吸水量が少ないことが認められた。
【0023】また、試験片A,B,Cの耐摩耗試験を行
なった結果は、表6に示す通りであった。なお、耐摩耗
試験の試験片A,B,Cは厚さ5mm、直径120mmの円
板形のものを用いた。
【0024】
【0025】耐摩耗試験はJIS K7204(摩耗輪
によるプラスチックの摩耗試験方法)にしたがって測定
した。なお、測定条件は回転数300回転、回転速度6
0r.p.m、試験温度23℃、摩耗輪CS17、試験
荷重500gである。
【0026】表5より明らかなように、本例のコンポジ
ットレジン歯Aは摩耗減量がコンポジットレジン歯Bと
同等に少なくて耐摩耗性良好なことが認められた。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明は、レジン重合体に無機
質フィラーを含みコンポジット化されていることより、
ウレタンジメタクリレートの重合体よりなる従来のコン
ポジットレジン歯と同等の物理的強度(耐摩耗性)を有
する。また、請求項1の発明のコンポジットレジンはウ
レタンジメタクリレートとフルオロアルキル化合物を重
合させた重合体よりなるため、ウレタンジメタクリレー
ト単独の重合体の場合よりも物性が改質されていて、従
来のレジン歯と同等以上の審美性、変色及び耐吸水性を
有する。請求項2の発明は無機質フィラーを混合したフ
ルオロアルキル化合物とウレタンジメタクリレート共重
合体よりなるレジン成分を成形型にて加熱重合させてコ
ンポジットレジン歯を得るものであるから、製造工程が
簡単であり、実施し易いものである。なお、請求項2に
より得られるコンポジットレジン歯は請求項1によるコ
ンポジットレジン歯と同等の作用効果を有している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化したレジン中に無機質フイラーを含
    み、所定歯形の形状に成形されたコンポジットレジン歯
    であって、 前記レジンが、フルオロアルキル基を有し重合し得る化
    合物1〜20重量部及びウレタンジメタクリレート共重
    合体10〜60重量部を、5〜70μmの無機質フイラ
    ー10〜90重量部分散状に含ませた状態で、重合させ
    た重合体よりなることを特徴としたコンポジットレジン
    歯。
  2. 【請求項2】 所定の歯形を成形する成形型に、無機質
    フィラーを混合したレジン成分を満たし、該レジン成分
    を加熱重合させてコンポジットレジン歯を得る方法であ
    って、 5〜70μmの無機質フィラー10〜90重量部と、フ
    ルオロアルキル基を有し重合し得る化合物1〜20重量
    部と、ウレタンジメタクリレート共重合体10〜60重
    量部を含むレジン成分を用いることを特徴としたコンポ
    ジットレジン歯の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013216599A (ja) * 2012-04-06 2013-10-24 Yamahachi Shizai Kogyo Kk 歯科用組成物及び人工歯
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