JPH0853384A - p−アルコキシベンズアルデヒドの製造法 - Google Patents

p−アルコキシベンズアルデヒドの製造法

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JPH0853384A
JPH0853384A JP14422195A JP14422195A JPH0853384A JP H0853384 A JPH0853384 A JP H0853384A JP 14422195 A JP14422195 A JP 14422195A JP 14422195 A JP14422195 A JP 14422195A JP H0853384 A JPH0853384 A JP H0853384A
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hba
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hydroxybenzaldehyde
alkali
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JP14422195A
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Albert Schnatterer
アルベルト・シユナツテラー
Helmut Dr Fiege
ヘルムート・フイーゲ
Frank Dr Jelitto
フランク・イエリツト
Hans Georg Dr Schlee
ハンス・ゲオルク・シユレー
Peter Skornia
ペーター・スコルニア
Karl-Heinz Theisen
カール−ハインツ・タイゼン
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Bayer AG
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 p−アルコキシベンズアルデヒドの改良され
た製造法。 【構成】 本発明方法よれば、塩基性物質の存在下にお
いて、処理中pHを8.0〜12.0に保ちつつp−ヒ
ドロキシベンズアルデヒドをハロゲン化アルキルで処理
することにより、ハロゲン化アルキルの使用量を比較的
少量にし、しかも高収率でp−アルコキシベンズアルデ
ヒドが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はハロゲン化アルキルを用いてp−
ヒドロキシベンズアルデヒド(p−HBA)をアルキル
化することによりp−アルコキシベンズアルデヒドを製
造する方法に関する。アニスアルデヒドは医薬品、化粧
品および香料の製造に対する重要な芳香源および重要な
中間体である。
【0002】ハロゲン化アルキルまたは硫酸ジアルキル
を用いてp−HBAをアルキル化することによりp−ア
ルコキシベンズアルデヒドを製造する方法は原理的には
公知であり、例えばBer.dt.Chem.Ges.
誌61巻2327頁(1928年)、およびJ.So
c.Chem.Ind.誌49巻(1930年)408
T頁に記載されている。しかしp−HBAの入手には限
度があるため、このような方法でアニスアルデヒドを製
造する方法には限界がある。現在では例えばヨーロッパ
特許A12 939号および同A330 036号記載
のp−クリゾールを酸素により選択的に酸化する方法を
用いると、p−HBAを容易に製造することができる。
【0003】しかしヒドロキシベンズアルデヒドはフェ
ノールに比べアルキル化が困難である。通常完全にアル
キル化を行うには、過剰のメチル化剤を用い、さらにア
ルカリを加えなければならない。
【0004】日本特許願62−241 980号(=日
本特許公報1−83042号)には、理論的な量の塩化
メチルの少なくとも80%を反応させた後、さらに水酸
化ナトリウムの溶液を加えると、塩化メチルの水溶液ま
たはメタノール溶液を用いp−HBAのアルカリ金属塩
を定量的にメチル化し得る方法が記載されている。ここ
に記載された実施例に従えば、単に水酸化ナトリウムを
さらに加えるだけで十分である。これとは対照的にさら
にアルカリを加えなかった場合には、メチル化の程度は
せいぜい95%である。
【0005】ヨーロッパ特許A12 939号および同
第A330 036号記載のようにp−クレゾールを酸
素で酸化してp−HBAにする場合、溶媒としてアルコ
ールを用い過剰のアルカリを存在させるとp−HBAが
アルカリ塩として得られる。アニスアルデヒドを製造す
る特に有利な方法はp−HBAまたはp−HBAのアル
カリ金属塩を分離することなくこの混合物中で直接メチ
ル化する方法であろう。しかしこのような反応混合物
を、直接または酸を加えて過剰のアルカリを中和した後
(上記日本特許願により)塩化メチルで処理すると、変
化率は僅かに約80%に過ぎない。塩化メチルを1.5
倍過剰に使用し、後で0.5モル当量の水酸化ナトリウ
ム溶液を2回以上に分けて加えた場合でも、変化は不満
足にしか行われない。何故ならばこの方法では変化率を
85%から90%に増加させ得るに過ぎないからであ
る。同時に副反応が望ましくない程度に起こる。
【0006】従ってこのような酸化混合物中において
も、同時に大過剰のアルキル化剤を使用しないでp−H
BAを定量的にアルキル化し得る方法がなお必要とされ
ている。
【0007】本発明においては塩基性物質を存在させ、
式 R−X (II) 但しXはハロゲンを表し、Rは直鎖または分岐したC1
〜C6アルキルである、 のハロゲン化アルキルでp−ヒドロキシベンズアルデヒ
ドを処理することにより式
【0008】
【化2】
【0009】但しRは直鎖または分岐したC1〜C6アル
キルである、のp−アルコキシベンズアルデヒドを製造
する方法において、アルキル化中pHを8.0〜12.
0に保持することを特徴とする方法が見出だされた。
【0010】式(I)および(II)においてRは例え
ばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、1−
ブチル、2−ブチル、t−ブチル、1−ペンチル、i−
ペンチル、1−ヘキシル、またはi−ヘキシルであるこ
とができ、また式(II)においてXは塩素または臭素
を表すことができる。特に好ましくは使用される式(I
I)のハロゲン化アルキルは塩化メチルである。
【0011】本発明方法は従来法に比べ決定的に進歩し
た方法である。何故ならばp−クレゾールを酸化してp
−ヒドロキシベンズアルデヒドを得る反応の反応混合物
を高収率において直接アルキル化することができるから
である。驚くべきことには、この反応はpHコントロー
ルを行えば大過剰のアルキル化剤を用いないでもうまく
行うことができる。同時に副反応が避けられる。アルカ
リ性が強すぎると、アニスアルデヒドはカニッツアロ反
応を起こし、pHが低すぎると、p−HBAは樹脂状の
生成物を生じる傾向がある。
【0012】本発明方法においてはp−HBAは例えば
アルカリを存在させp−クレゾールを酸素を用いて接触
酸化して得られるようなp−HBAを含む反応混合物の
形で用いることが好ましい。 この酸化を、コバルトの化
合物(ヨーロッパ特許A12939号)および/または
銅、鉄、セリウム、マンガンおよび/またはニッケルの
存在下において、および/またはコバルトフタロシアニ
ン(ヨーロッパ特許A323 290号)の存在下にお
いて、および/または鉄および/またはマンガンポルフ
ィリン(ヨーロッパ特許A330 036号)の存在下
において行って得られる反応混合物が好適である。これ
らの反応混合物の中で鉄ポルフィリンを触媒として得ら
れるものが特に好適である。
【0013】酸化反応は溶媒としてメタノールを用い、
アルカリを存在させて行うことが有利である。従って酸
化完了後、メタノール中にp−HBAのアルカリ金属塩
を含む強アルカリ性の溶液が得られる。p−クレゾール
の酸化で得られる反応混合物をハロゲン化アルキルで処
理する前に、例えば鉱酸を加えてpHを10〜12に調
節することが好ましい。本発明方法においては、他の方
法で得られたp−HBAを使用することもできる。
【0014】アルキル化の始めにハロゲン化アルキルを
全部反応混合物に加えることができ、或いは反応中これ
を連続的にまたは所望の分量に分けて計量して加えるこ
とができる。アルキル化剤は随時溶媒で希釈して反応混
合物に導入することができる。
【0015】一般にp−HBAのアルカリ金属塩を定量
的に変化させるには過剰のハロゲン化アルキルが必要で
ある。しかし本発明方法によりpHコントロールを行う
と、この過剰量を少なく保つことができる。従ってp−
HBAのアルカリ金属塩1モル当量当たりハロゲン化ア
ルキル3モル当量を越える量を使用しても有利な結果は
全く得られない。ハロゲン化アルキルの使用量はそれぞ
れp−HBAのアルカリ金属塩に関し1.05〜3モル
当量、特に1.1〜2モル当量であることが好適であ
る。
【0016】アルキル化は例えば60〜150℃、好ま
しくは70〜130℃で行うことができる。
【0017】アルキル化の際の圧力には何ら特定の制限
はない。使用する圧力は好ましくは1〜30バール、特
に好ましくは1〜15バール、極めて好ましくは2〜1
0バールである。
【0018】本発明の重要な特徴はpHを8.0〜1
2.0に保つことである。好ましくはpHを8.0〜1
1.5に保つ。本発明で使用するpH範囲は例えば緩衝
系を用い、金属水酸化物または金属酸化物の溶解積を利
用するか、または一定の方法でさらに塩基を加えること
により調節することができる。適当な緩衝系は例えば炭
酸塩/重炭酸塩緩衝系である。アルカリ土類金属の酸化
物または水酸化物を加えることも有利である。これらは
メタノール性媒質または随時水性の反応媒質に殆ど溶解
せず、固相として(も)存在する限り、本発明方法に対
し適当なOH-イオン濃度を与える。酸化カルシウムま
たは水酸化カルシウムを加えると、アルキル化の際にメ
タノール溶液のpHを例えば約10の一定値に保つこと
ができる。本発明方法において保持されるpH範囲は塩
基性物質をさらに計量して加えることにより保持するこ
とが好ましい。 本発明方法において使用できる塩基性物
質は例えばアルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物
および炭酸塩、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カル
シウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシ
ウム、および炭酸カルシウムである。ナトリウムおよび
カリウムの水酸化物および炭酸塩、およびマグネシウム
およびカルシウムの水酸化物が好適である。
【0019】塩基を導入する限り、これは希釈剤を用い
または用いないで反応混合物に加えることができる。溶
液または懸濁液として計量して加えることが好ましく、
この場合好適な溶媒は水およびアルコール、特に水およ
びメタノールである。
【0020】p−クレゾールの酸化で得られるp−HB
Aのアルカリ金属塩の使用可能な溶液は、大過剰のアル
カリを酸で中和した後ハロゲン化アルキルで直接処理す
ることができる。本発明はまた酸化反応の溶媒のアルコ
ールを他の溶媒、例えば他のアルコールまたは水によっ
て置き換えたp−クレゾールの酸化から得られる原料混
合物を用いて行うこともできる。アルコール性の酸化溶
液をアルキル化する他に、水中でアルキル化を行うこと
も有利である。p−クレゾールの酸化で得られるp−H
BA後アルカリ金属塩の溶液から、過剰のアルカリを鉱
酸で中和する前またはその後で、例えば瀘過または遠心
分離により反応混合物中に存在する固体成分(例えば触
媒、副成物および/または無機塩)を除去して用いるこ
とも可能である。
【0021】アルキル化を水性媒質中で行う場合には、
例えば真空をかけてアルコール性の酸化溶液からアルコ
ールを蒸溜し、同時にまたは後で水を加えることができ
る。次いで過剰のアルカリを中和した後、この水性溶液
について本発明方法を行うことができる。別法としてア
ルコールを除去する前に過剰のアルカリを中和すること
ができる。
【0022】水性媒質中でのアルキル化において、相移
動触媒、例えば第4アンモニウム化合物の存在下におい
て処理することが有利である。このような相移動触媒、
例えば臭化テトラブチルアンモニウム、臭化トリメチル
ベンジルアンモニウムまたは臭化メチルトリオクチルア
ンモニウムは低濃度においても極めて活性があり、一般
に反応速度を著しく増加させる。これらの触媒は例えば
p−HBAに関し0.001〜0.05モル当量、好ま
しくは0.001〜0.02モル当量の量で使用するこ
とができる。
【0023】本発明方法により得られる混合物からつく
られたアルコキシベンズアルデヒドの分離はそれ自身は
公知の方法で行うことができる。いくつかの変形法は下
記実施例に明示的に示されている。
【0024】上記および以後の説明においてアニスアル
デヒドおよびその製造法について参照を行う場合、これ
は本発明方によりつくられるすべてのp−アルコキシベ
ンズアルデヒドの例として示したものと了解されたい。
【0025】実施例 1 216.3gのp−クレゾール、660gのメタノー
ル、0.15gのCu(NO32・3H2O、280g
の水酸化ナトリウム、および0.12gの塩化テトラキ
ス−(2,4−ジメトキシフェニル)−ポルフィン鉄
を、撹拌機、還流冷却器、およびガス入り口を備えた2
リットルのガラス製反応器に順次加える。この混合物を
60℃に加熱し、窒素下で1時間撹拌し、均一な溶液を
つくる。次いで激しく撹拌しながら流速9リットル/時
間で酸素を反応容器の中に通す。8.5時間後、廃ガス
流の増加により反応が完結したことが示される。この時
点における反応混合物の重量は1252gであった。
【0026】 含量(HPLC): p−HAB 17.6重量% p−ヒドロキシ安息香酸 0.5重量% クレゾール 無し。
【0027】330mlの濃塩酸を加えて反応混合物の
pHを11.0に調節し、この混合物を撹拌機、耐圧p
H電極、水酸化ナトリウム溶液計量装置を備えた2.7
リットルのステンレス鋼オートクレーブに移し、95℃
に加熱する。次に撹拌しながら全部で152gの塩化メ
チルを6バールの圧力を保持しながら計量して加える。
次いでこの混合物をさらに6時間95℃において反応さ
せる。塩化メチルを添加している間およびその後の撹拌
期間中、さらに45重量%の水酸化ナトリウム水溶液を
少量ずつ全部で75ml加えて反応混合物のpHを8.
5〜9.5に保つ。
【0028】反応混合物を回収するためには、30cm
の充填カラムを介して大気圧でメタノールを蒸溜し、同
時に830mlの水を計量して加える。メタノールの蒸
溜が完了した後、2相混合物が得られるが、そのpHを
濃塩酸を用いて2に調節する。120mlのトルエンを
加え、この混合物を濾過して固体成分を除去し、次いで
トルエン/アニスアルデヒド相を分離する。150ml
のトルエンを用い水性相を再び抽出する。一緒にしたト
ルエン相を50mlの水で洗滌し、僅かに真空をかけて
蒸溜して痕跡の水を除去し、HPLCでその組成を分析
する。トルエン相の重量は374gであった。アニスア
ルデヒド含量は63.5重量%であり、これは理論収率
(p−HBAに関し)の96.7%に相当している。ト
ルエン相は尚1.3重量%のp−HBAを含んでいた。
【0029】トルエン相を減圧蒸溜して純度が98%よ
り高いアニスアルデヒドを得た。
【0030】実施例 2 (さらに水酸化ナトリウムを
加えない対照例) 実施例1と同様にしてp−クレゾールを酸化する。
【0031】濃塩酸330mlを加えて反応混合物のp
Hを11.0に調節し、この混合物を2.7リットルの
ステンレス鋼のオートクレーブに移し、95℃に加熱す
る。撹拌しながら、圧力を6バールに保持し、1.5時
間に亙り全部で152gの塩化メチルを計量して加え
る。次にこの混合物を全部で6時間95℃で反応させ
る。反応混合物を冷却した後、実施例1と同様にして回
収する。トルエン相の重量は468gであった。アニス
アルデヒド含量は40.2重量%であり、これは理論収
率(p−HBAに関し)の76.6%に相当している。
トルエン相は尚10.4重量%のp−HBAを含んでい
た。
【0032】実施例 3 (さらに水酸化ナトリウムを
加えるが、pHコントロールを行わない対照例) 実施例1と同様にしてp−クレゾールを酸化する。
【0033】濃塩酸330mlを加えて反応混合物のp
Hを11.0に調節し、この混合物を2.7リットルの
ステンレス鋼のオートクレーブに移し、95℃に加熱す
る。撹拌しながら、圧力を6バールに保持し、1.5時
間に亙り全部で152gの塩化メチルを計量して加え
る。100gの塩化メチルを計量して加え、その添加が
終了したら、45重量%の水酸化ナトリウム水溶液を1
0mlずつさらに圧入する。さらに反応させてこのよう
な水酸化ナトリウム溶液を再び30分間隔で10mlず
つ5回に亙って加え、さらに30分後5mlを加える。
水酸化ナトリウムの添加完了後、この混合物をさらに9
5℃で3時間反応させる。
【0034】反応混合物を冷却した後、実施例1と同様
にして回収する。トルエン相の重量は463gであっ
た。アニスアルデヒド含量は43.6重量%であり、こ
れは理論収率(p−HBAに関し)の82.2%に相当
している。トルエン相は尚6.2重量%のp−HBAを
含んでいた。
【0035】実施例 4 実施例1と同様にしてp−クレゾールを酸化した。この
反応混合物に80重量%硫酸138mlを加えてpHを
12にする。次いで大気圧下においてメタノールを蒸溜
し去り、同時に1000mlの水を計量して加える。水
溶液の重さは1862g。
【0036】この水溶液を70℃において2.7リット
ルのステンレス鋼製オートクレーブに移し、95℃に加
熱する。撹拌しながら全部で152gの塩化メチルを3
時間に亙り圧力が6バールを越えないようにして計量し
て加えた。塩化メチルを計量して加えさらに5時間95
℃で撹拌する間、45重量%の水酸化ナトリウム溶液7
0mlを少量ずつ加えて反応混合物のpHを8.7〜
9.2に保った。
【0037】冷却後、オートクレーブを排気し、得られ
た2相混合物のpHを、80重量%硫酸を用いて2にす
る。次いで200mlのトルエンを加え、この混合物を
濾過して固体成分を除き、トルエン/アルデヒド相を分
離する。水性相を再び200mlのトルエンで抽出す
る。一緒にしたトルエン相を50mlの水で洗滌し、僅
かに真空をかけて部分的に蒸溜し痕跡の水を除去し、こ
の組成物の組成をHPLCで分析する。アルデヒド含量
は理論収率の94.8%(使用したp−HBAに関し)
に相当する。トルエン相は尚1.5%(使用した量に関
し)の未反応のp−HBAを含んでいた。
【0038】実施例 5 (水酸化ナトリウムをさらに
添加しない対照例) 実施例4の方法を繰り返したが、水酸化ナトリウムをさ
らに添加することはしなかった。pHが6に低下した
後、反応器の排気を行い、実施例4と同様にして反応混
合物を回収した。トルエン相中におけるアルデヒド含量
は理論収率の60.4%(p−HBAに関し)に相当す
る。またトルエン相は21.1%(使用した量に関し)
の未反応のp−HBAを含んでいた。
【0039】本発明の主な特徴及び態様は次の通りであ
る。 1.塩基性物質を存在させ、p−ヒドロキシベンズアル
デヒドを式 R−X (II) 但しXはハロゲンを表し、Rは直鎖または分岐したC1
〜C6−アルキルである、 のハロゲン化アルキルで処理することにより、式
【0040】
【化3】
【0041】但しRは直鎖または分岐したC1〜C6−ア
ルキルである、 のp−アルコキシベンズアルデヒドを製造する方法にお
いて、アルキル化の際pHを8.0〜12.0に保つ方
法。
【0042】2.式(I)および(II)においてRは
メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、1−ブ
チル、2−ブチル、t−ブチル、1−ペンチル、i−ペ
ンチル、1−ヘキシル、またはi−ヘキシルを表し、式
(II)においてXは塩素、臭素またはヨードを表す上
記第1項記載の方法。
【0043】3.p−ヒドロキシベンズアルデヒドは、
アルコール中でアルカリを存在させp−クレゾールを酸
素で接触的に酸化して得られるようなp−ヒドロキシベ
ンズアルデヒド含有反応混合物の形で使用する上記第1
および2項記載の方法。
【0044】4.p−ヒドロキシベンズアルデヒド1モ
ル当量当たり1.05〜3モル当量の式(II)のハロ
ゲン化アルキルを使用する上記第1〜3項記載の方法。
【0045】5.アルキル化は60〜150℃で行う上
記第1〜4項記載の方法。
【0046】6.緩衝系の存在下において処理するか、
または金属水酸化物または金属酸化物の溶解積を利用す
るか、或いは一定の方法でさらに塩基を加えることによ
りpHを8.0〜12.0に保つ上記第1〜5項記載の
方法。
【0047】7.塩基としてアルカリ金属および/また
はアルカリ土類金属の水酸化物および/または酸化物を
使用する上記第6項記載の方法。
【0048】8.p−クレゾールを酸化した後過剰のア
ルカリを酸で中和して得られるp−ヒドロキシベンズア
ルデヒド溶液を使用する上記第1〜7項記載の方法。
【0049】9.使用するp−クレゾールを酸化して得
られるp−ヒドロキシベンズアルデヒド溶液は、酸化反
応の溶媒のアルコールを他の溶媒で置き換えて得られる
溶液である上記第1〜8項記載の方法。
【0050】10.相移動触媒の存在下において水性媒
質中でアルキル化を行う上記第1〜9項記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランク・イエリツト ドイツ51467ベルギツシユグラートバツ ハ・フフアーベーク57 (72)発明者 ハンス・ゲオルク・シユレー ドイツ51379レーフエルクーゼン・フロー ラシユトラーセ25 (72)発明者 ペーター・スコルニア ドイツ51427ベルギツシユグラートバツ ハ・エリカシユトラーセ20 (72)発明者 カール−ハインツ・タイゼン ドイツ51061ケルン・ゲオルク−ツアプフ −シユトラーセ3

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基性物質を存在させ、p−ヒドロキシ
    ベンズアルデヒドを式 R−X (II) 但しXはハロゲンを表し、 Rは直鎖または分岐したC1〜C6−アルキルである、 のハロゲン化アルキルで処理することにより、式 【化1】 但しRは直鎖または分岐したC1〜C6−アルキルであ
    る、のp−アルコキシベンズアルデヒドを製造する方法
    において、アルキル化の際pHを8.0〜12.0に保
    つことを特徴とする方法。
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