JPH0853377A - 芳香族ビニルモノマー用重合禁止剤組成物およびそれを用いた重合禁止方法 - Google Patents

芳香族ビニルモノマー用重合禁止剤組成物およびそれを用いた重合禁止方法

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JPH0853377A
JPH0853377A JP7153144A JP15314495A JPH0853377A JP H0853377 A JPH0853377 A JP H0853377A JP 7153144 A JP7153144 A JP 7153144A JP 15314495 A JP15314495 A JP 15314495A JP H0853377 A JPH0853377 A JP H0853377A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無酸素系における芳香族ビニルモノマー用重
合禁止剤組成物、およびその重合禁止方法を提供する。 【構成】 重合禁止剤組成物は、オキシム化合物とヒド
ロキシルアミン化合物からなるかまたはオキシム化合物
もしくはジニトロフェノール化合物、ヒドロキシルアミ
ン化合物およびフェニレンジアミン化合物からなる。 【効果】 オキシム化合物またはジニトロフェノール化
合物とヒドロキシルアミン化合物およびフェニレンジア
ミン化合物との組み合わせと同様に、オキシム化合物と
ヒドロキシルアミン化合物との組み合わせは、芳香族ビ
ニルモノマーの加工中の望ましくないモノマーの重合を
効果的に禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工中の芳香族ビニル
モノマーの望ましくない重合を禁止する重合禁止剤組成
物およびそれを用いた重合禁止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なスチレンの工業的製造方法は、
典型的に、望ましくない不純物を除去する蒸留のような
分離および精製工程を包含している。残念なことに、高
温で行う精製工程は、望ましくない重合速度を増加させ
る。一般に、蒸留はモノマーの消失を最小限にするため
真空下で行われる。酸素の存在は、実際にはスチレンの
蒸留中に排除されるが、モノマーの重合も促進する。こ
の重合は、望ましい最終モノマー製品の損失のみなら
ず、加工装置上でのポリマー形成および/またはポリマ
ーの凝集によって生じる生産効率の低下をも引き起こ
す。スチレンモノマーの熱重合は、普通の(例えば直鎖
型)ポリマーの形成をもたらす。この結果得られるポリ
スチレンは、ガラス状の透明な外観、およびスチレンモ
ノマーおよび多くの有機溶媒への溶解性を特徴とする。
【0003】一般に、芳香族ビニルモノマーの重合を防
止するために、産業上用いられる化合物は、ジニトロフ
ェノール系化合物である。例えばワトソン(Watson)らの
米国特許第4,105,506号は、芳香族ビニル化合物用重合
禁止剤として、2,6-ジニトロ-p-クレゾールの使用を
教示している。バトラー(Butler)らの米国特許第4,466,
905号は、酸素が存在する場合に、2,6-ジニトロ-p-
クレゾールとp-フェニレンジアミンが蒸留カラム内で
の重合を禁止することを教示している。アブラスカート
(Abruscato)らの米国特許第4,774,374号は、酸素とN-
アリール-N'-アルキル-p-フェニレンジアミンとの反
応により形成される酸化物類を使用する、芳香族ビニル
化合物の重合禁止剤および重合禁止方法を示唆してい
る。マーティン(Martin)の米国特許第4,720,566号に
は、酸素を除去せずに、ヒドロキシルアミン化合物とフ
ェニル-p-フェニレンジアミン化合物を用いる冷却塔内
でのアクリロニトリルの重合禁止剤および重合禁止方法
が教示されている。
【0004】チェコスロバキア特許第163,428号には、
2,4-ジニトロ-o-クレゾールとジエチルヒドロキシル
アミンを利用する、スチレンとジビニルベンゼンとの安
定化方法が記載されている。欧州特許第0240297号に
も、スチレン重合禁止のためにこの組み合わせを使用す
ることが記載されている。これらの開示はいずれも、よ
り低い温度およびより高い酸素含量で系を扱う。しかし
ながら、ジエチルヒドロキシルアミンは、スチレンと同
様の沸点(125〜130℃/760mmHg)を有
し、精製処理中、スチレンにより運搬されるので、その
使用はスチレンの精製方法において問題となる。様々な
重合禁止剤が、望ましくない重合を禁止するために、ス
チレンおよび他の芳香族ビニルモノマーに使用されてい
る。その中でも、使用されている試薬は、硫黄、p-ベ
ンゾキノン、フェニレンジアミン、tert-ブチルピロカ
テコール、フェノチアジン、ヒドロキシルアミン、ニト
ロ化合物および立体障害性フェノールが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな多くの化合物には、高い毒性、不安定性および高温
下での爆発の危険、または加工条件での不十分な効果
(すなわち、重合禁止剤は効力を生じさせる為に酸素を
必要とする。)のような不利益が存在する。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、既
知の重合禁止剤に関するこれらの課題を解決する、新し
い芳香族ビニルモノマーの重合禁止方法を発見した。本
発明は、オキシム化合物とヒドロキシルアミン化合物と
の組み合わせまたは、別の態様においては、オキシム化
合物もしくはジニトロフェノール化合物、ヒドロキシル
アミン化合物およびフェニレンジアミン化合物の組み合
わせを芳香族ビニルモノマーに添加することからなる無
酸素の芳香族ビニルモノマー加工系における芳香族ビニ
ルモノマー用重合禁止剤組成物および芳香族ビニルモノ
マーの重合禁止方法に関する。
【0007】本発明の重合禁止剤組成物は、モノマー加
工状態での芳香族ビニルモノマーの重合禁止に有効であ
ることが分かった。この加工状態としては、芳香族ビニ
ルモノマーの精製および蒸留が挙げられるが、これらに
限定されるものではない。本発明により処理し得る芳香
族ビニルモノマーとしては、スチレン、ブロモスチレ
ン、ジビニルベンゼン、α-メチルスチレンが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。本発明の重合
禁止剤組成物は、特に、スチレンモノマーの重合禁止に
有効である。本明細書において「無酸素加工状態」と
は、芳香族ビニルモノマー、特にスチレンを加工する、
実質上酸素が全くない状態であることを意味する。蒸留
および精製方法に例示されるこの状態は、一般に存在す
る酸素がスチレンの2ppm以下、好ましくは1ppm
以下である。
【0008】オキシム化合物は、一般に、式:
【化12】 (式中、R1およびR2は、同一または異なって、水素ま
たは3ないし約20個の炭素原子を有するアルキル基、
アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、アル
キルヒドロキシアリール基もしくはアリールヒドロキシ
アルキル基である。)を有する。好ましいオキシム化合
物は、サリチルアルドオキシム、5-ドデシル-サリチル
アルドオキシムおよびアルキルアセトフェノンオキシム
である。
【0009】ジニトロフェノール化合物は、一般に、式
【化13】 (式中、R3は水素またはC1〜C12アルキルである。)
本発明において有用なヒドロキシルアミン化合物は、一
般に、式:
【化14】 (式中、R4およびR5は、同一または異なって、水素ま
たは、好ましくは3ないし約20個の炭素原子を有する
アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アラル
キル基もしくはヒドロキシアルキル基である。)を有す
る。好ましいヒドロキシルアミン化合物は、ビス-(ヒド
ロキシプロピル)ヒドロキシルアミン(HPHA)であ
る。
【0010】本発明において有用なフェニレンジアミン
化合物は、一般に、式:
【化15】 (式中、R6、R7、R8およびR9は、同一または異なっ
て、水素または1ないし約20個の炭素原子を有するア
ルキル基、アリール基、アルキルアリール基もしくはア
ラルキル基である。)を有する。好ましいフェニレンジ
アミン化合物は、N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレン
ジアミンおよびN-フェニル-N'-(1,4-ジメチルペン
チル)-p-フェニレンジアミンである。
【0011】本発明の重合禁止剤組成物は、酸素を含ま
ない加工工程において、芳香族ビニルモノマーの重合禁
止に効果的である。本発明の重合禁止剤組成物は、高温
での蒸留および精製工程にあるスチレンモノマー中の各
個別成分に関して、向上した活性を与えるものである。
スチレンは、典型的に95〜125℃の間の温度で加工
される。本発明の重合禁止剤組成物は、より高い温度
(>110℃)でのスチレンモノマーの加工系におい
て、特に効果を発揮する。本発明の重合禁止方法におい
て使用する、オキシム化合物とヒドロキシルアミン化合
物(組成I)、オキシム化合物、ヒドロキシルアミン化
合物およびフェニレンジアミン化合物(組成II)並びに
ジニトロフェノール化合物、ヒドロキシルアミン化合物
およびフェニレンジアミン化合物(組成III)の総量
は、重合を禁止するのに十分な量であり、芳香族ビニル
モノマーを加工して高温にさらす条件によって変化す
る。一般に、温度とモノマー汚染が高くなるほど、より
多量の重合禁止剤組成物が必要となる。芳香族ビニルモ
ノマーに添加する組成I、組成IIまたは組成IIIの総量
は、好ましくは芳香族ビニルモノマー100万部につき
1ないし約10,000部の範囲である。組成物の量の
範囲は、特に好ましくは芳香族ビニルモノマー100万
部につき重合禁止剤組成物約5ないし約500部であ
る。
【0012】組成Iにおけるオキシム化合物とヒドロキ
シルアミン化合物の重量比は、約9:1ないし1:9の
範囲であり、好ましくは2:1ないし9:1である。組
成IIにおけるオキシム化合物、ヒドロキシルアミン化合
物およびフェニレンジアミン化合物の重量比は、およそ
1〜9:1〜9:1〜9の範囲である。組成IIIにおけ
るジニトロフェノール化合物、ヒドロキシルアミン化合
物およびフェニレンジアミン化合物の重量比は、1:
9:1ないし9:1:9の範囲であり、好ましくは重量
比1:1:1である。本発明の重合禁止剤組成物を、別
個の成分としてまたは成分の組み合わせとして、従来の
方法により、芳香族ビニルモノマーに添加することがで
きる。組成I、IIおよびIIIのいずれにしても、単一の
重合禁止組成物として添加することが好ましい。
【0013】本発明の重合禁止剤組成物を、適する液体
媒体もしくは溶媒を用いた分散液としてまたは溶液とし
て芳香族ビニルモノマーに添加してよい。重合禁止剤組
成物の各成分と芳香族ビニルモノマーに適応する溶媒を
いずれも用いてよい。すなわち、それ故に、対比できる
処理基準において測定すると、単一成分の使用により得
られるよりも有効に、芳香族ビニルモノマー重合を禁止
することが可能である。組成I、IIおよびIIIのいずれ
によっても立証されるように、この向上した活性は、こ
れらの各成分の濃度をより低下させることができ、特に
より高い加工温度で必要となる重合禁止剤の総量を低減
し得る。組成Iの好ましい発明の実施態様は、サリチル
アルドオキシムと共にビス-(ヒドロキシプロピル)ヒド
ロキシルアミンを用いる。組成IIの好ましい発明の実施
態様は、サリチルアルドオキシムと共にビス-(ヒドロキ
シプロピル)ヒドロキシルアミンおよびN,N'-ジ-sec-
ブチル-p-フェニレンジアミンを用いる。組成IIIの
好ましい発明の実施態様は、4,6-ジニトロ-o-クレ
ゾールおよび2-sec-ブチル-4,6-ジニトロフェノール
それぞれと共に、ビス-(ヒドロキシプロピル)ヒドロキ
シルアミンおよびN,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレン
ジアミンを用いる。
【0014】さらに、本発明は、芳香族ビニルモノマー
の連続的な供給流、その供給流に戻す連続的なリサイク
ル流、少なくとも1本の加工カラム、および廃棄流を有
する無酸素の芳香族ビニルモノマー加工系における芳香
族ビニルモノマーの重合禁止方法であって、 a)供給流に、十分に重合を禁止する量のヒドロキシル
アミン化合物を添加すること; b)供給流に触媒としてのフェニレンジアミン化合物
を、ヒドロキシルアミン化合物との重量比1:9ないし
9:1で加工カラム内に確実に存在させるのに十分な量
で別個に添加すること; c)除去したフェニレンジアミン化合物の量を補い、か
つ加工系においてヒドロキシルアミン化合物との重量比
1:9ないし9:1でフェニレンジアミン化合物の一定
基準を維持するのに十分な量を添加することにより、廃
棄流を通して加工系から物理的に除去したフェニレンジ
アミン化合物の量を回復させること を含む改良方法も開示する。
【0015】以下、添付図面に基づき本発明の重合禁止
方法について説明する。図1は、低温真空蒸留ユニット
での芳香族ビニルモノマー(スチレン)の精製工程を示
す簡略化した模式的な流れ図である。主にエチルベンゼ
ンとスチレンからなる供給物を、ベンゼンとトルエンを
トップ・ライン13から貯蔵タンクへ抜き取るベンゼン
/トルエン精留カラム11にライン10を通して供給す
る。ほとんどがエチルベンゼンとスチレンからなる釜残
を、ライン12を通してEB(エチルベンゼン)リサイ
クルカラム14に供給する。エチルベンゼンを、スチレ
ン合成設備へ戻すために、ライン16を通して抜き取
る。スチレンと高沸点不純物からなるEBリサイクルカ
ラム釜残をライン15を通して精製カラム17に供給す
る。精製したスチレンをライン19を通して貯蔵タンク
へ抜き取り、スチレン、ポリマーおよび高沸点化合物を
ライン18を通してタール回収カラム20および25に
通す。タール回収カラム20からのタール釜残を、供給
ライン10へリサイクルするライン21の連続的なリサ
イクル流と、タール回収カラム25へのライン23とに
分配する。タール廃棄物を廃棄流24を通してタール回
収カラム25から排出し、精製したスチレンを貯蔵のた
めにライン26を通して流出する。
【0016】本発明の方法の一例において、重合禁止剤
(ヒドロキシルアミン化合物)と触媒(フェニレンジア
ミン化合物)を、別個に供給流に添加する。重合禁止に
おけるヒドロキシルアミン化合物の消費に依存して、ヒ
ドロキシルアミン化合物を連続的にまたは断続的に添加
することが可能であるが、最初の添加後に、廃棄流を介
して物理的に除去されたフェニレンジアミンの量を補う
ために、フェニレンジアミンを系に供給しながら、重合
を禁止するのに必要な量を維持するためにヒドロキシル
アミン化合物を添加する。このことは、禁止作用によっ
て消費されないフェニレンジアミンを、ヒドロキシルア
ミン化合物の禁止作用を向上させる触媒として作用する
のに必要な量で加工系内に維持することを確実にする。
望ましくない消費を調節するために、ヒドロキシルアミ
ン化合物を、精製過程のどの点で投入してもよい。した
がって、ヒドロキシルアミン化合物を、スチレンモノマ
ー加工中、いつ添加してもよいが、粗スチレンを含む加
工系の上流に、精製工程中にスチレンの重合を禁止する
のに必要な量で好ましくは連続的に添加する。
【0017】添加するフェニレンジアミン化合物の量
は、精製装置内に設備されたカラム中にその存在を保証
にするのに十分な量である。この量は、カラムの釜残を
抽出してガスクロマトグラフィーまたは分光分析技術に
より分析することで、容易に決定される。その後、その
供給量を、連続的なリサイクル流を介して回収される量
と合わせて使用し、さらに加工中で、触媒として作用さ
せるために添加する回復用フェニレンジアミンの量を決
定することが可能である。廃棄流により除去したフェニ
レンジアミン化合物の量は、廃棄流の分析によって、容
易に決定される。次いで、加工系内で触媒作用を確実に
生じ続けるために、十分な量のフェニレンジアミン化合
物を供給流を通して供給する。
【0018】本発明者は、触媒(フェニレンジアミン化
合物)の存在下では、精製系の至るところで重合が禁止
されることを発見した。フェニレンジアミン化合物が、
フェニレンジアミン化合物を含まない場合よりも、ヒド
ロキシルアミン化合物の禁止作用を増強するため、ヒド
ロキシルアミン化合物は、重合を禁止するのに、より有
効となる。このことは、望ましくないスチレンモノマー
の重合を禁止する、より有効で、かつ低コストの手段を
もたらし、および重合を禁止するのに使用するヒドロキ
シルアミンの追加添加量を低減させる。
【0019】本発明のこの点で有用なヒドロキシルアミ
ン化合物は、一般に、式:
【化16】 (式中、R4およびR5は、同一または異なって、水素ま
たは、好ましくは3ないし約20個の炭素原子を有する
アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アラル
キル基もしくはヒドロキシアルキル基である。)を有す
る。好ましいヒドロキシルアミン化合物は、ビス-(ヒド
ロキシプロピル)ヒドロキシルアミン(HPHA)であ
る。
【0020】本発明において有用なフェニレンジアミン
化合物は、一般に、式:
【化17】 (式中、R6、R7、R8およびR9は、同一または異なっ
て、水素または1ないし約20個の炭素原子を有するア
ルキル基、アリール基、アルキルアリール基もしくはア
ラルキル基である。)を有する。好ましいフェニレンジ
アミン化合物は、N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレン
ジアミンである。
【0021】本明細書において、フェニレンジアミン化
合物に関する「触媒(作用性)」とは、フェニレンジア
ミン化合物が、無酸素状態の下で、加工によって消費さ
れずに残存し、ヒドロキシルアミンの重合禁止効果を増
強させることを意味する。この触媒効果は、フェニレン
ジアミンの濃度と量が同程度残存する間は、ヒドロキシ
ルアミン化合物の消費をより遅くする。上述のように、
スチレンモノマーと加工雰囲気は、実現すべきフェニレ
ンジアミン化合物の触媒効果のために無酸素でなければ
ならない。酸素が存在する場合に、フェニレンジアミン
化合物の消費速度がより遅いにもかかわらず、ヒドロキ
シルアミン化合物とフェニレンジアミン化合物は、両者
共に消費される。
【0022】本発明の方法に使用されるヒドロキシルア
ミン化合物の量は、スチレンの重合を禁止するのに必要
な量である。この量は、スチレンを加工する条件、未反
応の出発材料と蒸留による副生成物の量、および系の温
度に依って変化する。好ましくは、スチレン供給物に添
加するヒドロキシルアミン化合物の総量は、スチレン1
00万部につき約10ないし約10,000部である。
特に好ましくは、ヒドロキシルアミン化合物の量は、ス
チレン100万部につき約10ないし約2,000部の
範囲である。添加するフェニレンジアミンとこの添加す
るヒドロキシルアミン化合物との重量比は、1:9ない
し9:1の範囲であり、好ましくは約1:1ないし約
1:2である。ヒドロキシルアミン化合物は、通常の方
法でスチレンモノマーに添加することが可能である。ヒ
ドロキシルアミンを、適する液体担体もしくは溶媒を用
いた分散液としてまたは溶液として添加してよい。スチ
レンモノマーとフェニレンジアミン化合物の両者に適応
する溶媒をいずれも用いてよい。以下に、本発明の多数
の具体例について記載するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。
【0023】
【実施例】本発明の重合禁止剤組成物の向上した重合禁
止作用を評価し、かつ各成分の向上した活性を実証する
ために、スチレン重合試験を行った。重合禁止剤を含ま
ないスチレン(5mL)を試験管に入れ、重合禁止剤の
適当量を加えた。試験管をセプタムで蓋をして、アルゴ
ンを3分間、15mL/分で液中に通気した。次いで、
試験管を120℃に加熱したオイルバスに2時間浸け
た。形成したポリスチレンの量をメタノール沈殿法によ
り決定した。この試験の結果を表1にまとめる。
【0024】
【表1】
【0025】表中、SAは、サリチルアルドオキシム、
DDSAは、5-ドデシルサリチルアルドオキシム〔ア
ロキシム(Aloxime)800、ヘンケル(Henkel)の製品〕、
AAOは、アルキルアセトフェノンオキシム(アロキシ
ム840、ヘンケルの製品)、およびHPHAは、ビス-
(ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンを表す。この
試験の結果は、組成I(オキシム化合物とヒドロキシル
アミン化合物)が、スチレンの重合禁止において、各成
分単独の場合よりも向上した活性を提供することを示し
ている。ヒドロキシルアミン化合物は、既知のスチレン
用重合禁止剤であるが、その組み合わせの重合禁止作用
は、ヒドロキシルアミン化合物を単独で用いた場合を上
回った。さらに、組成IIに関して、表1に関連して示し
た手順を利用して試験を行った。これらの結果を表2に
記す。
【0026】
【表2】
【0027】表中、PDAは、N,N'-ジ-sec-ブチル-
p-フェニレンジアミン、HPHAは、ビス-(ヒドロキ
シプロピル)ヒドロキシルアミン、SAは、サリチルア
ルドオキシム、DDSAは、5-ドデシルサリチルアル
ドオキシム(アロキシム800、ヘンケルの製品)、およ
びAAOは、アルキルアセトフェノンオキシム(アロキ
シム840、ヘンケルの製品)を表す。この試験の結果は
本発明の組成II(オキシム化合物、ヒドロキシルアミン
化合物およびフェニレンジアミン化合物)が、重合禁止
剤として、ヒドロキシルアミン化合物/フェニレンジア
ミン化合物の組み合わせまたはオキシム化合物単独での
使用の場合の活性よりも、向上した活性を提供すること
を示している。このような表1の結果は、本発明の重合
禁止剤組成物が、高いスチレン加工温度での各成分の活
性よりも、重合禁止において向上した活性を与えること
を示している。さらに、既知の重合禁止剤(ヒドロキシ
ルアミン化合物およびフェニレンジアミン化合物)への
オキシム化合物の添加は、既知の重合禁止剤の組み合わ
せよりも優れた重合禁止作用をもたらした。
【0028】
【表3】
【0029】表中、DNOCは、4,6-ジニトロ-o-ク
レゾール、DNBPは、2-sec-ブチル-4,6-ジニトロ
フェノール、PDAは、N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェ
ニレンジアミン、およびHPHAは、ビス-(ヒドロキシ
プロピル)ヒドロキシルアミンを表す。これらの試験結
果は、DNOCまたはDNBP、HPHAおよびPDA
の3成分の組み合わせの向上した重合禁止作用を実証し
ている。より高いスチレン加工温度(120℃)でのス
チレンの重合禁止において、1:1:1ないし1:3:
2の範囲内で、予想しなかった結果を立証した。ガス導
入管、セプタム、還流冷却器を装備した250mLの3
つ口フラスコに、重合禁止剤を含まないスチレン(10
0mL)を入れた。適する重合禁止剤を添加し、溶液を
通してアルゴンを10mL/分で10分間通気した。そ
の後、アルゴン通気を続けながら、フラスコを120℃
に加熱したオイルバスに浸けた。試料(5mL)を30
分毎に採り、形成したポリマーの量をメタノール沈殿法
により決定した。組成IおよびIIに関するこの試験の結
果を、以下の表4および5に示す。
【0030】
【表4】 アルゴン雰囲気下でのスチレン重合試験、120℃ 重合禁止剤:ビス-ヒドロキシプロピルヒドロキシルアミン/サリチルアルドオ キシム、各300ppm 時間(分) 重合率(%) 30 0.04 60 0.10 90 0.19 120 0.29 150 0.54 180 3.30
【表5】 アルゴン雰囲気下でのスチレン重合試験、120℃ 重合禁止剤総量600ppm、重合禁止剤比=1:2:1 重合禁止剤 重合禁止剤 SA/HPHA/I-3 SA/HPHA/PDA 時間 重合率 時間 重合率 (分) (%) (分) (%) 30 0.01 30 0.01 60 0.03 60 0.02 90 0.05 90 0.05 120 0.10 120 0.10 150 0.35 150 0.17 180 0.76 180 0.28
【0031】表中、SAは、サリチルアルドオキシム、
HPHAは、ビス−(ヒドロキシプロピル)ヒドロキシル
アミン、I-3は、N-フェニル-N'-(1,4-ジメチル
ペンチル)-p-フェニレンジアミン、およびPDAは、
N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミンを表す。
これらの結果は、本発明の重合禁止剤組成物IおよびII
が、高温加工条件および無酸素加工雰囲気中でのスチレ
ン重合の禁止において向上した活性を提供することを示
している。同様の試験を、組成IIIについて行った。表
6に、スチレン重合禁止におけるこの組成物の効果を報
告する。
【0032】
【表6】 スチレン重合試験 重合禁止剤を含まないスチレン、120℃ 重合禁止剤:PDA/HPHA/DNBP=200:200:100(ppm) 時間(時間) 重合率(%) 1 0.07 2 0.31 3 0.49 4 1.10 表中、PDAは、N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレン
ジアミン、HPHAは、ビス-(ヒドロキシプロピル)ヒ
ドロキシルアミン、およびDNBPは、2-sec-ブチル-
4,6-ジニトロフェノールを表す。還流冷却器、ガス導
入管、ゴム製セプタムを装備した3つ口フラスコに、新
たに蒸留した重合禁止剤を含まないスチレン70mLを
入れた。フェニレンジアミン化合物とヒドロキシルアミ
ン化合物の適当量を添加し、マグネチックスターラーで
撹拌しながら、溶液を通してアルゴンを15mL/分で
通気した。20分後、加熱したオイルバスにフラスコを
浸けた。試験中ずっと、アルゴン通気を続けながら、試
料を15分または45分毎に採った。形成したポリスチ
レンの量をメタノール沈殿法により決定した。フェニレ
ンジアミン濃度を、キャピラリー式ガスクロマトグラフ
ィーにより内部標準を利用して測定した。ヒドロキシル
アミン濃度を、電気化学的検知器を装備したHPLCで
測定した。この試験の結果を表7および8に示す。
【0033】
【表7】 120℃、アルゴン雰囲気下での(純)スチレン試験 重合禁止剤:ビス-(ヒドロキシプロピル)ヒドロキシルアミン(HPHA)30ppm N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン(PDA)30ppm 時間 形成したポリマー PDA残量 (分) (mg/5mL) (ppm) 0 0 30 15 3 29 30 60 30 45 126 30 60 218 30
【0034】
【表8】 120℃、アルゴン雰囲気下での(純)スチレン試験 重合禁止剤:HPHA75ppmおよびPDA75pm 時間 PDA残量 HPHA 形成したポリマー (分) (ppm) (ppm) (mg/5mL) 0 75 75 0 45 75 78 0 90 75 74 0 135 75 62 0 180 75 47 64 225 75 56+ 224 270 75 41+ 648+ 検知器の信号変動内
【0035】この試験は、触媒(PDA)の量が一定を
保っている間は重合が禁止されることを示している。こ
のことは、PDAが、重合禁止に伴う反応を活性化また
は促進するように働くことを示している。実験を、重合
初期のHPHA濃度の効果を実証するのに採用した。H
PHA75ppmとPDA75ppmを添加した純スチ
レンについて、表8のアルゴン下での還流を120℃で
繰り返した。加熱から135分後(この条件での重合誘
発時間)に、さらにHPHA35ppmを加えた。この
結果を表9に示す。
【0036】
【表9】 時間 形成したポリマー PDA残量 HPHA残量 (分) (mg/5mL) (ppm) (ppm) 0 0 75 75 45 0 74 78 90 0 75 74 135+ 0 75 62 180 0 75 47 225 0 75 48 270 0 75 41+ ここで、HPHA35ppmを添加した。 この結果は、PDAが反応中で使い尽くされない限り、
HPHAによりスチレン重合が禁止されることを実証し
ている。必要とされる重合禁止剤HPHAの供給量を補
充することにより、誘発時間後の延長された時間におい
ても満足のいく禁止作用を達成する。アルゴンをパージ
しないで、PDAのみを得られたスチレンに添加する別
の重合試験を行った。結果を表10に示す。
【0037】
【表10】
【0038】この試験は、酸素存在下において、フェニ
レンジアミン(PDA)は重合を禁止するが、1時間以
内にすべて使い尽くされることを示している。このこと
は、既知の重合禁止剤PDAを単独で酸素存在下で用い
た場合、使い尽くされるまでは重合を禁止し得ること実
証している。しかしながら、PDAをHPHAと共に無
酸素系で用いる場合、PDAは、触媒として作用し、重
合禁止作用をより効果的にする。本発明は、それらの特
定の態様について記載したものであり、本発明の多数の
他の形態および変更が同業者には自明であると考えられ
る。特許請求の範囲および本明細書は、一般に、本発明
の真意および範囲内であるそのような自明の形態および
変更をすべて包括するものと解されるべきである。
【0039】
【発明の効果】本発明において、オキシム化合物または
ジニトロフェノール化合物とヒドロキシルアミン化合物
およびフェニレンジアミン化合物との組み合わせと同様
に、オキシム化合物とヒドロキシルアミン化合物との組
み合わせは、芳香族ビニルモノマーの加工中の望ましく
ないモノマーの重合を効果的に禁止する。さらに、有効
な芳香族ビニルモノマーの重合禁止は、重合禁止剤とし
てのヒドロキシルアミン化合物と、触媒として作用する
フェニレンジアミン化合物を用いる無酸素状態で、ヒド
ロキシルアミン化合物とモノマー中に存在するフリーラ
ジカルとの間での反応を促進することにより達成され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スチレンモノマー精製過程における、3本の
カラムを用いる本発明の一実施態様の模式的な流れ図で
ある。
【符号の説明】
10…供給、11…ベンゼン/トルエン精留カラム、1
3…トップライン、14…EB(エチルベンゼン)リサ
イクルカラム、12、15、16、18、19、22、
23…ライン、17…精製カラム、20、25…タール
回収系、21…リサイクル流、24…廃棄、26…スチ
レン。

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オキシム化合物およびヒドロキシルアミ
    ン化合物からなる芳香族ビニルモノマー用重合禁止剤組
    成物。
  2. 【請求項2】 オキシム化合物が、式: 【化1】 (式中、R1およびR2は、同一または異なって、水素ま
    たは3ないし約20個の炭素原子を有するアルキル基、
    アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、アル
    キルヒドロキシアリール基もしくはアリールヒドロキシ
    アルキル基である。)で表される請求項1に記載の重合
    禁止剤組成物。
  3. 【請求項3】 オキシム化合物がサリチルアルドオキシ
    ム、5-ドデシル-サリチルアルドオキシムおよびアルキ
    ルアセトフェノンオキシムからなる群より選ばれる請求
    項1に記載の重合禁止剤組成物。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシルアミン化合物が、式: 【化2】 (式中、R4およびR5は、同一または異なって、水素ま
    たは3ないし約20個の炭素原子を有するアルキル基、
    アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基もしく
    はヒドロキシアルキル基である。)で表される請求項1
    に記載の重合禁止剤組成物。
  5. 【請求項5】 ヒドロキシルアミン化合物がビス-(ヒド
    ロキシプロピル)ヒドロキシルアミンである請求項1に
    記載の重合禁止剤組成物。
  6. 【請求項6】 オキシム化合物とヒドロキシルアミン化
    合物の重量比が約9:1ないし1:9である請求項1に
    記載の重合禁止剤組成物。
  7. 【請求項7】 オキシム化合物およびヒドロキシルアミ
    ン化合物に加えて、さらにフェニレンジアミン化合物を
    含む請求項1に記載の重合禁止剤組成物。
  8. 【請求項8】 フェニレンジアミン化合物が、式: 【化3】 (式中、R6、R7、R8およびR9は、同一または異なっ
    て、水素または1ないし約20個の炭素原子を有するア
    ルキル基、アリール基、アルキルアリール基もしくはア
    ラルキル基である。)で表される請求項7に記載の重合
    禁止剤組成物。
  9. 【請求項9】 フェニレンジアミン化合物がN,N'-ジ-
    sec-ブチル-p-フェニレンジアミンおよびN-フェニル-
    N'-(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン
    からなる群より選ばれる請求項7に記載の重合禁止剤組
    成物。
  10. 【請求項10】 オキシム化合物とヒドロキシルアミン
    化合物とフェニレンジアミン化合物との重量比が1〜
    9:1〜9:1〜9である請求項7に記載の重合禁止剤
    組成物。
  11. 【請求項11】 重合を有効に禁止する量の、オキシム
    化合物とヒドロキシルアミン化合物との組成物を添加す
    ることからなる無酸素の芳香族ビニルモノマー加工系に
    おける芳香族ビニルモノマーの重合禁止方法。
  12. 【請求項12】 オキシム化合物が、式: 【化4】 (式中、R1およびR2は、同一または異なって、水素ま
    たは3ないし約20個の炭素原子を有するアルキル基、
    アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、アル
    キルヒドロキシアリール基もしくはアリールヒドロキシ
    アルキル基である。)で表される請求項11に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 オキシム化合物がサリチルアルドオキ
    シム、5-ドデシル-サリチルアルドオキシムおよびアル
    キルアセトフェノンオキシムからなる群より選ばれる請
    求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 ヒドロキシルアミン化合物が、式: 【化5】 (式中、R4およびR5は、同一または異なって、水素ま
    たは3ないし約20個の炭素原子を有するアルキル基、
    アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基もしく
    はヒドロキシアルキル基である。)で表される請求項1
    に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ヒドロキシルアミン化合物がビス-(ヒ
    ドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンである請求項1
    に記載の方法。
  16. 【請求項16】 重合禁止剤組成物を、芳香族ビニルモ
    ノマー100万部につき1部ないし約10,000部の
    範囲の量で該芳香族ビニルモノマーに添加する請求項1
    1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 オキシム化合物およびヒドロキシルア
    ミン化合物に加えて、組成物がさらにフェニレンジアミ
    ン化合物を含む請求項11に記載の方法。
  18. 【請求項18】 フェニレンジアミン化合物が、式: 【化6】 (式中、R6、R7、R8およびR9は、同一または異なっ
    て、水素または1ないし約20個の炭素原子を有するア
    ルキル基、アリール基、アルキルアリール基もしくはア
    ラルキル基である。)で表される請求項7に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 フェニレンジアミン化合物がN,N'-
    ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミンおよびN-フェニ
    ル-N'-(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジア
    ミンからなる群より選ばれる請求項17に記載の方法。
  20. 【請求項20】 オキシム化合物とヒドロキシルアミン
    化合物とフェニレンジアミン化合物との重量比が1〜
    9:1〜9:1〜9である請求項17に記載の方法。
  21. 【請求項21】 重合を有効に禁止する量の、ジニトロ
    フェノール化合物とヒドロキシルアミン化合物とフェニ
    レンジアミン化合物の組成物を添加することからなる無
    酸素の芳香族ビニルモノマー加工系における芳香族ビニ
    ルモノマーの重合禁止方法。
  22. 【請求項22】 ジニトロフェノール化合物が、式 【化7】 (式中、R3は水素またはC1〜C12アルキルである。)
    で表される請求項21の方法。
  23. 【請求項23】 ジニトロフェノール化合物が4,6-ジ
    ニトロ-o-クレゾール、2,6-ジニトロ-p-クレゾール
    および2-sec-ブチル-4,6-ジニトロフェノールからな
    る群より選ばれる請求項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 ヒドロキシルアミン化合物が、式: 【化8】 (式中、R4およびR5は、同一または異なって、水素、
    または好ましくは約3ないし約20個の炭素原子を有す
    るアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アラ
    ルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。)で表
    される請求項21に記載の方法。
  25. 【請求項25】 ヒドロキシルアミン化合物がビス-(ヒ
    ドロキシプロピル)ヒドロキシルアミンである請求項2
    1に記載の方法。
  26. 【請求項26】 フェニレンジアミン化合物が、式: 【化9】 (式中、R6、R7、R8およびR9は、同一または異なっ
    て、水素または1ないし約20個の炭素原子を有するア
    ルキル基、アリール基、アルキルアリール基もしくはア
    ラルキル基である。)で表される請求項21に記載の方
    法。
  27. 【請求項27】 フェニレンジアミン化合物がN,N'-
    ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミンである請求項2
    1に記載の方法。
  28. 【請求項28】 ジニトロフェノール化合物、ヒドロキ
    シルアミン化合物およびフェニレンジアミン化合物を、
    芳香族ビニルモノマー100万部につき1部ないし約1
    0,000部の範囲の量で該芳香族ビニルモノマーに添
    加する請求項21に記載の方法。
  29. 【請求項29】 芳香族ビニルモノマーが110℃また
    はそれより高い温度を有する請求項21に記載の方法。
  30. 【請求項30】 芳香族ビニルモノマーの連続的な供給
    流、供給流に戻す連続的なリサイクル流、少なくとも1
    本の加工カラム、および廃棄流を有する無酸素の芳香族
    ビニルモノマー加工系における芳香族ビニルモノマーの
    重合禁止方法であって、 a)供給流に、十分に重合を禁止する量のヒドロキシル
    アミン化合物を添加すること; b)供給流に、触媒としてのフェニレンジアミン化合物
    を、ヒドロキシルアミン化合物との重量比1:9ないし
    9:1で加工カラム内に確実に存在させるのに十分な量
    で別個に添加すること; c)除去したフェニレンジアミン化合物の量を補い、か
    つ加工系においてヒドロキシルアミン化合物との重量比
    1:9ないし9:1でフェニレンジアミン化合物の一定
    基準を維持するのに十分な量を添加することにより、廃
    棄流を通して加工系から物理的に除去したフェニレンジ
    アミン化合物の量を回復させること を含む改良方法。
  31. 【請求項31】 ヒドロキシルアミン化合物が、式: 【化10】 (式中、R4およびR5は、同一または異なって、水素ま
    たは約1ないし約20個の炭素原子を有するアルキル
    基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基も
    しくはヒドロキシアルキル基である。)で表される請求
    項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 フェニレンジアミン化合物が、式: 【化11】 (式中、R6、R7、R8およびR9は、同一または異なっ
    て、水素または1ないし約20個の炭素原子を有するア
    ルキル基、アリール基、アルキルアリール基もしくはア
    ラルキル基である。)で表される請求項30に記載の方
    法。
  33. 【請求項33】 フェニレンジアミン化合物がN,N'-
    ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミンである請求項3
    2に記載の方法。
  34. 【請求項34】 ヒドロキシルアミン化合物を、加工系
    中の芳香族ビニルモノマー100万部につき20部ない
    し約10,000部の範囲の量で加工系に添加する請求
    項30に記載の方法。
  35. 【請求項35】 フェニレンジアミン化合物とヒドロキ
    シルアミン化合物との重量比が1:1ないし2:1の範
    囲である請求項30に記載の方法。
  36. 【請求項36】 芳香族ビニルモノマーがスチレンであ
    る請求項30に記載の方法。
  37. 【請求項37】 加工系が3本の加工カラムを有する請
    求項30に記載の方法。
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